BIG魔王「ブヒヒヒヒッSS書くブヒィ」(206)

BIG魔王「はぁぁぁぁシコシコしたいブヒィ」

BIG魔王「鋼鉄の三P書くブヒィ」

BIG魔王「モバマス知らないけどシコシコしたい娘をオナホにするブヒィはぁぁぁシコシコ」


【魔王城】

側近「魔王様。先日、新たな勇者が天恵で選ばれたそうです」

側近「なんでも、どこかの農家の子供だとか」

AIG魔王「うはwww我に死亡フラグがたったブヒィwwww」

側近「大丈夫です。魔王様はすでに、生命保険に入っていらっしゃるでしょう?」

AIG魔王「そういう問題じゃないブヒィwwwww」

――――――――――――――――

【農村・勇者の家】

BIGG勇者「それじゃあ、母さん。行ってきます!」

勇者母「ああ……どうしてこの子が、勇者に選ばれてしまったのでしょう……」

BIGG勇者「心配しないで。ボクは必ず、生きてこの家に帰ってくるよ!」

BIGG勇者「そして、魔物がいない平和な世界で、立派な農家になるんだ!!」


<英単語と意味>
AIG→アメリカンインターナショナルグループ。米国の保険会社グループの持株会社
BIGG→(名詞)大麦の一種


【ルイーダの酒場】

ルイーダ「ここはルイーダの店」

ルイーダ「旅人たちが仲間を求めて集まる、出会いと別れの場所よ。それで、あなたは何がお望みかしら?」

勇者「ボクは、一緒に魔王を倒す仲間を探しに来ました。えっと……どの職業でもかまわないので、強そうなひとをお願いします!」

ルイーダ「わかったわ。   盗賊さーん! 勇者さんがお呼びよー!」

ルイーダ「商人さーん! 勇者さんがお呼びよー!」


CIG盗賊「……へえ。てめえが勇者か」 プカー

DIG商人「はじめまして、商人ッス! 得意技はあなほりッス!」


勇者「うん、これからよろしく!」

勇者(タバコをふかしたキツい目の男の子に、スコップを持った元気いっぱいなお姉さんかあ。楽しいパーティーになりそうだね!)

盗賊が 仲間になった!
商人が 仲間になった!   ▼


CIG→(名詞)煙草
DIG→(動詞)掘り起こす。発掘する

――――――――――――――――

【魔王城】

側近「勇者が仲間を得て旅立ちました」

魔王「ちょwww笑えないブヒィwwww」

側近「ではさっそく、刺客の魔物を送り込みますか」

魔王「そうだなあ。……。側近、フルーツを持ってきてくれブヒィ」

側近「……? かしこまりたした」

――

側近「お待たせしました。無花果(イチジク)をどうぞ」

魔王「うはw楊貴妃の好物wwwwまさに我にふさわしいブヒィww」

側近「冗談は鏡を見て言ってください」

魔王「辛辣ブヒィwwwwww」

魔王「だけど、これなら勇者を倒せるブヒィ」


魔王は    『魔物化』の呪文を となえた!   ▼

――――――――――――――――


【フィールド】

勇者たちは スライムのむれを 倒した! ▼

商人「勇者殿、はじめての戦闘、お疲れさまッス!」

勇者「うん! ボク戦うのははじめてだったけど、無事に倒せてよかったよ!」

盗賊「……しかしまた、どうして鍬なんざ使って戦ったんだ?」

商人「!  勇者殿、盗賊殿! 向こうから、誰かやって来たッスよ!」

勇者「あっ、本当だ! 新しい魔物かな?」

盗賊「まあここら辺の魔物はザコばっかだし、俺たちなら楽勝……  んん?」

ドドドドドドドド……

勇者「……えっ? 何なの、あれ――」


EIGN怪物『グオオオオオォォォ!!』


見知らぬ 『怪物』が 現れた!!  ▼


勇/盗/商「……ええええええっ!?」


商人「これのどこがザコなんスか! 盗賊殿ーっ!」

盗賊「し、知らねーよ! 俺だってはじめて見たわあんなの!!」

勇者「樹木みたいな外見……植物系の魔物……!?」


怪物『オオオオォォォ!』

怪物の こうげき!!
商人が ダメージをうけた!! ▼

商人「ひぎぃ!」

勇者「商人さんっ!」

盗賊「くそっ! てめえは下がれ!!」


盗賊は ブロンズナイフを ぬきはなった!
盗賊は ブロンズナイフを 一閃させた!

怪物『グオオオオオオォォォ!!』

ブロンズナイフは  怪物の『幹』を きりさいた!!
怪物に ダメージを あたえた!  ▼


勇者「……! 待って、ボクもやるよ!!」


勇者は 鍬を ふりおろした!!
鍬は  怪物の『根』を  たちきった!!
怪物に 大ダメージを あたえた!!   ▼

怪物『グオォオオ……  オ、ォォォ……   』


 ズズーン


FIG怪物を たおした!!  ▼


勇者「ハア……ハア……。こ、怖かった……」

勇者は ホイミを となえた!
商人のキズが かいふくした! ▼

商人「勇者殿、ありがとうッス! それにしても、一体、この怪物はなんだったんスかね……」

盗賊「……わからない。だが俺が知る中で、こいつと同じ種類の魔物はいねえ」

盗賊「もしかしたら。魔王が送り込んできた、固有の魔物かもしれねえな……」

勇者「……魔王が……?」


EIGN→(連結形)「固有の」の意
FIG→(名詞)イチジク

英単語から展開を作ってSSを書けば面白いんじゃないかと思って書いてみた
疲れたので、あとは>>1かBIG魔王に任せる

なぜ彼はロッカーを荒らすことに異常な興奮をおぼえるのか

>>13それよりも、事務所におけるセキュリティのあまりの低さについて言及したい


【魔王城】

魔王「側近のロッカーにイタズラ仕掛けるの楽しすぎワロタwww」ゴソゴソ

側近「職業が『勇者』でもないくせに、いい加減にして下さい」ゲシッ

魔王「ブヒィ!」ズシャッ

魔王「あっ、勇者で思い出したブヒィ。我が送り込んだイチジク魔物はどうなったブヒか?」

側近「勇者一行にあっさり倒されました」

魔王「マジかwwww」

側近「笑い事ではありません。やはり、即席で造った刺客では、能力的に無理があります」

魔王「……ううむ、しかし……勇者一行が今いる地域には、元から強い魔物はいないブヒよ」

側近「新しく魔物を造るでなく、別の地域に住まう強い魔物を送り込むのはいかがでしょう」

魔王「地元の風土に馴染んだ魔物が、慣れぬ土地で十全に実力を発揮できるとは思えないブヒ」

魔王「それに、敵は勇者一行だけではないブヒィ。奴らばかりに軍の戦力は割られないブヒよ」

側近「おっしゃっる通りです。しかしいずれにせよ、何かしらの手を打たなくては――……」


<夜>


【とある村>宿屋】


  コン  コン     ガチャ


勇者「こんばんはー!」   盗賊「よっ」

主人「いらっしゃいま――んん? なんだ、子供か」

勇者「ボクは、魔王討伐の旅をしている勇者です。こっちは仲間の盗賊くんで、あとひとり、別行動をしている商人さんがいます。一晩泊まらせてくださいな」

主人「勇者一行ですって? あなたたちが? ……」


主人(何言ってるんだ。こんな子供が勇者のはずないじゃないか)

主人(あまり金も持ってなさそうだし、いま忙しいからなあ……)


主人「……ええと、その、実はですね……」

主人「ただ今混んでおりまして、空いている部屋はないんですよ」

勇者「えっ?」


盗賊「……本当かぁ? 俺はこの村で、俺たち以外の旅人なんざ見なかったが」

主人「ほ、本当ですとも! 私を疑うんですかい?」

勇者「! そんなことないです、満室なら仕方ないですよ!」

主人「申し訳ございません……」

勇者「いえ、こっちこそ夜遅くに失礼しました。盗賊くん、行こう!」

盗賊「……ああ。……」


ガチャ   バタン

主人(……ふう、何とか追っ払えたか。それじゃ、仕事仕事――)


【フィールド・村周辺>待ち合わせ場所】

勇者「――商人さん、お待たせ! 買い出しはどうだった?」

商人「あっ、勇者殿に盗賊殿!」

商人「それが聞いてくださいよ! あの村の道具屋、こっちが若い女だからって下に見て、粗悪品を売り付けようとしたんッス!!」

勇者「うわあ……それは大変だったね」

商人「ところで勇者殿たちが、宿を取ってくれたんッスよね? ひとまず、今晩はゆっくり休みましょう」

盗賊「残念だが宿は取れなかった。宿屋の主人が言うには、俺たちのための部屋はないそうだ」

商人「ええっ! それじゃ、今夜は野宿ッスか!?」

商人「宿屋で美味しいごはんが食べられると思ってたのに……!」

勇者「そういえば、ボクたち晩ごはんもまだだったよね。おなかすいちゃった」


盗賊「ふん、食えるものがあるだけマシだろう。俺が腕によりをかけて調理してやるからそれで我慢しろ」

勇者「本当? やったあ!」

商人「盗賊殿、料理ができるんスか!? 意外……」

盗賊「けっ、せいぜい期待しとけってんだ」

――

商人「……それで、盗賊殿」

商人「これは、一体何ッスか?」

盗賊「干し肉と野菜のスープ。別におかしなモンじゃねーだろ?」

商人「いや……そっちじゃなくて、問題は『デザート』の方ッス」


盗賊「問題はデザートだなんて……俺たちは、昼間に魔物を倒したじゃねえか」

商人「ウッス」

盗賊「ごく普通のスライムと、見たことがない『イチジク』の怪物だったよな」

商人「ウッス」


盗賊「その材料で作った 『スライムゼリーのイチジク和え』 だ。これの、どこに何の問題がある――」


商人「大有りだああああっ!!」


商人「だってこれ魔物ッスよ! 魔物なんスよ!?」

盗賊「……? 確かに魔物だが、人体には無害だぞ」

商人「そういう問題じゃない!」

勇者「まあまあ商人さん。このデザート、すっごくおいしいよ!」

盗賊「ほら、勇者もああ言ってるじゃないか。騙されたと思って食ってみろ」

商人「ぐぬぬ……」



商人「……普通に美味しいッス」

盗賊「だろ? スライムは無味無臭だから、イチジクと砂糖で味を付けたんだ」

勇者「ゼリーのぷるぷるとした感触と、イチジクの甘酸っぱさがたまらない!」

盗賊「余ったイチジクはジャムにして持って行くか」

ここまで

これから登場させる四人目の仲間の職業を安価で決めます。安価下↓


勇者「ふー。ごちそうさまでした!」

盗賊「さてと。腹が満たされたところで、これからの旅の道のりを確認するぞ」

商人「魔王を倒す為には、『6つのオーブ』を集めなきゃいけないんスよね?」

盗賊「ああ。だからまず、ここから東に行って――」


     「――あら。あなたたちったら、こんな場所でくすぶっていらっしゃったの?」

盗賊「!」

勇者「えっ? 今の……誰?」

     「昨日旅立ったと伺いましたが、まさか、こんなに早くお目にかかれるなんて」

盗賊「……ちっ。てめえかよ、国選弁護人」


国選弁護人「ええ。久しぶりですわね、盗賊」 スッ


勇者「こ、こくせん……?」

商人「盗賊殿の知り合いッスか?」

盗賊「 ああ。最悪なことにな」

弁護人「はじめまして、勇者様。わたくしは、国選弁護人と申します」

弁護人「現在は、そこにいる『犯罪者』の弁護を行っておりますのよ」

商人「!?」

勇者「盗賊くんが……犯罪者?」

弁護人「ええ。そうです」

弁護人「この少年が、ルイーダの酒場に送り込まれたのは――勇者様」

弁護人「あなた様に仕えることで、犯した罪を償わせるためなのです」

盗賊「……」

――――


<真夜中>

【フィールド・テントの外】



HIG弁護人「罪人だと知った後も、あなたが旅に同行することを許されるなんて……勇者様と商人さんはお優しいのですね? 少年」

盗賊「黙れ、このくそ女が。いやに気取りやがって」

盗賊「てめえが現れなけりゃ、あいつらには知られずに済んだってのに……!」

弁護人「下手に隠しても、いずれはバレていたでしょう。それにどのみち、わたくしがこの旅に参加することは決まっておりました」

弁護人「わたくしの使命は、あなたの弁護と監視だけでなく――勇者様の監察も含まれておりますからね」

盗賊「てめえに命令したのは国王か……あのゴキブリ野郎、何を企んでやがる」

IG弁護人「さあ。そこまではわたくしも存じません」

弁護人「そんなことより、わたくしたちも休みましょう。明日も早いですわよ」

盗賊「…………チッ」


【テントの中】


勇者「クー クー 」

商人「スースー」

盗賊(よくも警戒もせずに眠れるな。バカなのか?)

盗賊(『犯罪者』と同じ空間で過ごしてるってのに)

盗賊(……)


  勇者『……以前の盗賊くんが、どんな罪を犯したのかは知らないけど――』

  勇者『今の盗賊くんは、共に魔王を倒す仲間なんだ。差別なんてしないよ』

  商人『そ、そうッスよ! 自分は、盗賊殿を信じるッス!!』


盗賊「……」

盗賊「俺も……『仲間』を『信じて』、いいのかな」 ボソッ


弁護人「ぐがー ぐがー」

短いけどここまで

<補足・英単語と意味>
HIG→(俗語)いやに気取った女性
IG→(名詞)軍の監察官

盗賊が犯した罪が何なのかを安価で決めておきます。安価下↓


<翌日>

【フィールド】

ザッザッザッ  ザザッ  ザッザッ

勇者「これから昨日確認した通り、東に進んで」

勇者「『オーブ』の1つがあるという、海賊のアジトに向かう。――それでいいんだよね?」

盗賊「おう」  弁護人「はい」  商人「か、海賊……ひええ」

弁護人「……ところで勇者様は、これまでに旅をしたことはあるのですか? 天恵で勇者に選ばれる前は、農業をなさっていたと伺っておりますが……」

勇者「ううん。ボクはずっと故郷で暮らしていたからね。旅ははじめてなんだ」

商人「自分も、数年来城下町に住んでいたので、冒険をしたことはないッスね。王都の生まれというわけではないですが……」

弁護人「わたくしは、王都に生まれ王都で育ちました。自分で鍛えて参りましたましたが、実際に旅をするのははじめてですわ」

弁護人「となると、経験があるのは盗賊だけですのね。盗賊は以前、この世界中を旅しておりましたもの」

勇者「盗賊くんは昔から冒険者だったってこと? すごい、もっと詳しく教え」

盗賊「!  向かうから魔物が来るぞ。気をつけろ――」


――

勇者たちは 魔物を たおした!  ▼

――


盗賊「――というわけで」

盗賊「 『おおがらすの焼き鳥』 に、 『いっかくウサギのシチュー』 だ」  ドン


勇者「やった、お肉だ!」

弁護人「あら、なかなかのお味ですわね」モグモグ

商人「……何故、倒した魔物を食べる展開になるんスか……美味しいッスけど」モグモグ


――――

――


<夜>

【海賊の家】



海賊A「オレたちは7つの海をまたにかける男だ」

海賊B「オレたちは悪い奴らからしか盗まねえぜ」

――

商人「海賊って聞いてたけど、別段、悪い人たちじゃなさそうでよかったッス」

盗賊「ああ、基本的には、ふつうの村人と変わらないな。普段は漁をして暮らしてるんだとさ」

弁護人「これなら、オーブの話も通じそうですわね」

――

海賊C「ここがお頭の部屋だ」


ガチャ    キィィ……  バタン


【海賊の家・お頭の部屋】

お頭「ふーん、あんたが新しい勇者か」

勇者「は、はい、はじめまして……って、あれ?」

商人「女の人……?」

お頭「女のあたいがお頭だなんておかしいかい?」

商人「ええっと……」

勇者「はい。びっくりしました」

弁護人「え、ちょっ、勇者様!」

お頭「ふふっ、ずいぶんはっきり言ってくれるじゃないの。でも気に入ったわ」

お頭「それで、あたいに何の用だい?」



お頭「オーブを探してる? そう言えば、昔盗んだ中にあったね」

盗賊「!?  それは本当か?」


お頭「ええと、どこにしまったっけ……。ああそうだ、地下の隠し部屋に放り込んだんだった」

勇者「お頭さん、そのオーブをボクたちに譲ってくれませんか!」

お頭「……うーん……あたいたちにとっては無用の長物だから、別にかまわないんだけど……」

お頭「せっかくだし……」


お頭「オーブを渡すことと引き換えに、あんたらに依頼したいことがあるんだ」


お頭の依頼は何? 安価下↓


――――――――――――――――

<1週間後>



【海賊の家・食堂】



盗賊「『しびれくらげとまんげつそうの冷菜』に『ガニラスの蟹玉』、『だいおういかのカルパッチョ』」

盗賊「デザートは、『異国のフルーツとマリンスライムのゼリー』だ」  ドン


海賊A「うおおおおっ!? この冷菜、体がしびれちまうほどの旨さだぜっ!」

勇者「ボク、カニ味噌が食べたーい!」

弁護人「取れたてのイカは白くないと聞いておりましたが、本当に透明ですのね。不思議……」

海賊B「デザートもうんめえええ!!」

海賊C「綺麗でしっかり者て、おまけに料理まで出来る盗賊さんマジ天使!!」

盗賊「それはどうも……。……」

お頭「おや、どうしたんだい? 浮かない顔をして」


お頭「『オーブを渡す代わりに、一ヶ月間、あたいたちの食事を作る』。あんたにとって、難しい条件じゃないだろう?」

盗賊「問題はそこじゃねえよ。そこじゃねえんだよ」

盗賊「……いい加減つらいんだよこの格好が! 頼むから、普通の服を着させてくれよおっ!」

お頭「えっ! そ、そんな……」


お頭「あたいお手製の メイド服 の、どこが不満なんだい!?」

盗賊「何もかもだあああっ!!」  ヒラヒラ


弁護人「あえて、ミニスカに仕上げているところがミソですわね」

勇者「ぶっちゃけ、すごく似合ってるんだけど……」

商人「さすがに可哀想ッス……」


弁護人「メイド服はわたくしと商人さんも着せられましたけどね」

海賊A「弁護人さんのメイド服は、クラシックなロングスカート! スカートの端をつまんでお辞儀する仕草がたまらない!」

海賊B「商人ちゃんのメイド服は、通常よりフリルとレースをふんだんに使用! 女の子らしさが全面に押し出されてるぜ!」

海賊C「そして勇者きゅんは、メイド服でなく執事服だあッ! これはこれでかわいいぞッ!」

勇者「ボクも皆と同じが良かったなー」

お頭「でもやっぱり、ミニスカ&ニーソックスの盗賊が最強さね」

盗賊「俺は勇者の格好が良かった……」ズーン

お頭「このアジトには今、若い男しかいないからね。綺麗な女に飢えてるのさ」

 海賊D「盗賊ちゃんかわいい!」
 海賊E「盗賊たん結婚してー!」

盗賊「俺は男だあああああっ!!」


――

<夜>



【海賊の家・台所】



盗賊「ったく。昼間は、恥ずかしすぎて死ぬかと思ったぜ」    カシャン  カシャン……

お頭「あんた、こんな夜更けまで起きてるのかい?」 ヌッ

盗賊「うわっ! ……なんだお頭か。びっくりした」

盗賊「これは、明日の料理の下準備をしてるんだよ。魔物の肉は特に、しっかりやらなきゃ食えたもんじゃねえぜ」

お頭「ふうん……。料理ってのは大変なもんだねえ」

お頭「それはそうと、あんたは、ここでの生活に慣れたかい?」

盗賊「ああ。皆優しいし、ここは本当に暮らしやすいぜ。メイド服の着用義務さえなければな」

お頭「それなら良かった。……。……」

盗賊「その顔……何か、悩みでもあるのか? 俺なんで良ければ相談に乗るぞ」


お頭「…………ありがとう。それじゃあまず、こっちから訊くが」

お頭「あんたは……ここに住み込みで働いていて、気付いたことはないかい?」

盗賊「  ああ。そうだな」


盗賊「ここには女がいない」


盗賊「このアジトだけじゃない。買い出しや聞き込みのために出向いた、近隣の村や市場でも」

盗賊「女子供の数が極端に少なかった」

お頭「……」

お頭「一年くらい前から……かな。この土地で、奇妙な病が流行り始めたんだ」

お頭「外から来た連中――例えば、あんたらみたいな旅人や、かつて流れ者だったあたいにはかからない」

お頭「この土地で生まれ育った奴らだけにかかる病。女子供が次々にかかって、苦しみ抜いて、死ぬ病だ」

盗賊「そんな病気が……?」


お頭「病の原因はわからない。もしかしたら病気じゃなくて、『呪い』の類いかもしれないね」

お頭「最近じゃ、『魔王の呪い』だって噂されてるよ」

盗賊「魔王の呪い……」

盗賊「……その話、詳しく聞かせてくれないか?」

――

――――――――

<翌朝>



【海賊の家・勇者たちの部屋】



盗賊「ということがあったんだ」

弁護人「流行り病……ですか。確かにお頭さん以外で、この土地に住む女性はめったに見かけませんわね」

勇者「本当に魔王の呪いだとしたら、ボク、絶対に許せないよ!」


盗賊「……もともと、お頭が俺たちをここに引きとめたのも、このことが関係していたらしい」

盗賊「別に助けて欲しかったわけじゃない、ただ、少しの間だけでいいから、このアジトの男たちを慰めて欲しかった……と」

弁護人「女性が次々に亡くなっていくというつらい状態において、旅人のわたくしたちには『華』であってもらいたかったのですね」

勇者「だからこその『メイドさん』だったのかな?」

盗賊「いや……メイド服自体はお頭の趣味らしいぜ。ちくしょう」


商人「…………」

商人(同じだ……自分の村の時と……)


勇者「とにかく、魔王の呪いだろうが何だろうが、このまま放っておくわけにはいかないよ!」

盗賊「ああ。さすがに見て見ぬふりは、俺たちの性に合わないぜ」

弁護人「まずは詳しい調査から始めましょう。状況を把握した上で、適切な処置をしなくては」

商人「じ、自分も頑張るッス!」

――

漁民A「――流行り病について知りたい?  俺も詳しいことは知らないが、商店街の方は特に被害がひどいらしいぜ」

漁民B「――去年、商店街で商売をしてる女たちが次々に倒れたんだ。そこから、この土地全体に病が広がっていった」

漁民C「――大人の男だけじゃなくて、外から移り住んできた連中にも病気は移らないらしいぞ。移民だった海賊のお頭さんも、そのうちの一人だったはずだ」

漁民D「――流行り病なんかじゃない、あれは絶対に呪いだ! 魔王の仕業に決まってる!!」

漁民E「――俺の嫁さんは、半年前、その病で死んじまったんだ……! 頼むよ勇者、魔王を倒して仇を取ってくれ!!」

――


――

【海賊の家付近・商店街】

勇者「住民さんたちの話によると、ここらへんに病の原因があるらしいね……」

商人「何やら、禍々しい気配を感じるッスよ……気持ち悪い……」ウプ

弁護人「どうやら、この近くに何かあるようですわね。やはり、呪物の類いでしょうか……?」

盗賊「ちょっと待ってろ」


盗賊は レミラーマを となえた!  ▼


チカッ


勇者「! 向こうで何かが光ったよ!」

盗賊「……商店街の外か……よし、行ってみるぞ!」ダッ


【商店街付近】

ザッ

弁護人「ここのようですわね」

商人「大きな岩があって……その、下の地面が光っている……?」

勇者「待って。この岩、動くみたいだ! うーんっ」

勇者は 岩をうごかした!


ズ、ズズッ ズズズズズズ……


四人「!」


隠し階段が あらわれた! ▼


盗賊「なんだこりゃ? ダンジョンみたいなもんか――   ……――っ!?」

 ブワッ!!

商人「うぐっ! ――ゲホゲホッ!!」

弁護人「っ……なんという、凄まじい瘴気……!!」


勇者「……うう……立っているだけでも苦しい……」

勇者「!」

勇者「皆、見て!!」

 チカッ チカッ

勇者「階段の奥に、箱みたいなものがあるよ!」

商人「それが原因のようッスね……!」  ググッ


――カツン  カツン  カツン  カツン  カツン  カツン

勇者たちは ちからをふりしぼって 階段をおりた ▼

     カツン

勇者たちは  ▼

勇者「!?」

勇者「これは……」



『コトリハコ』を 発見した!!   ▼

ここまで


コトリバコ『オ、……オオ……』

コトリバコ『オォオオオオ!!』   ゴオオオッ


コトリバコは 咆哮をあげた!!  ▼


勇者「うわあっ!」   商人「ひいーっ!」

盗賊「……この間のイチジクと同じ、見たことがない魔物……いや、魔物でもないな、これは」

盗賊「とにかく、これをどうにかしなきゃ――」


コトリバコ『オオオオオオッ!』


コトリバコの中から  怨霊のむれが とびだした!!  ▼


盗賊「!? う、嘘だろ、こんなにたくさん……」

弁護人「これらも、見たことのない魔物ですわね……」


怨霊『グオオォォォッ!』


怨霊の こうげき!  つうこんの いちげき!!

盗賊は 大ダメージをうけた!! ▼

盗賊「ぐああああっ!?」

勇者「! 盗賊くんっ!」

勇者は ベホイミを となえた!
盗賊のキズが かいふ


怨霊『グオオオオオッ!』
怨霊『グオォオオオオオッ!!』


怨霊の こうげき!  怨霊の こうげき!

弁護人「くっ、数が多すぎる! このままではジリ貧ですわ!!」

怨霊の こうげき!  怨霊の こうげき!!  ▼

――――


勇者(ああ、どうしよう、どうしよう! このままじゃ……――)


ところが  そのとき!


  「おい、あそこだ! 急げ!!」


勇者「!?」


海賊『『『うおおおおおおっ!!』』』
漁民『『『いっけええええっ!!』』』


なんと!!

海賊たちが なだれこんできた!
漁民たちが なだれこんできた! ▼


お頭「よし! このまま、勇者たちを援護しろ!!」


盗賊「!? てめえら、どうして……」

GIGお頭「ふん、それはこっちのセリフだよ! あたいたちに何の相談もしないなんてねっ!」 ヒュンッ


お頭は 『やす』を つきだした!

やすは 怨霊の急所を つらぬいた!!


怨霊『グオオォォォッ……  』    シュウゥゥゥ…


怨霊を  たおした!!   ▼


GIGお頭「流れ者だろうが海賊だろうが、ここで暮らしてる以上ここはあたいたちの故郷だ!」

GIGお頭「故郷を守るための戦いなのに、勇者たちだけに任せるわけにはいかないんだよ!!」

海賊A「ああ、そうだとも!」

海賊B「オレたちも戦うぜ!」


\ワーーッ!!/


――――

   海賊の こうげき!
   海賊の こうげき! ▼

――

勇者は 呪文を となえた!
商人は アイテムを つかった! ▼

――

   漁民の こうげき!
   漁民の こうげき! ▼

――

弁護人は かめかめ波を はなった!

盗賊は  メイドの奥義を つかった!!  ▼  ――――


勇者「とどめ!」


勇者は メラを となえた!

火の玉は    コトリバコに ぶち当たったっ!!


コトリバコ『オォオオオオ!!』

コトリバコ『  オ オオ……  オ、オ……  』



 シュウゥゥゥ…



コトリバコを たおした!

怨霊のむれを たおした!!   ▼


商人「! 急激に、空気が浄化されていくッスよ!」

漁民D「ということは、魔王の呪いがなくなったってことか!?」

漁民E「つまり……もう、奇病で死ぬ奴は出てこないんだな!?」

漁民A「やった、ばんざーい!」

海賊B「勇者様ばんざーい!!」

勇者「そ、そんな、ボク一人じゃ何も出来なかったよ! 恥ずかしいなあ……」


漁民F「盗賊さんたちもありがとう!」
漁民G「盗賊ちゃんかわいい!」
漁民H「盗賊たん結婚してー!」

盗賊「こらっ! 俺は男だ!!」


お頭「あたいからも礼を言わせてくれ、勇者。……この漁村を救ってくれて、本当にありがとう……!!」


――――――――――――――――――――――――

<一ヶ月後>



【海賊の家】

お頭「一ヶ月間、メイド稼業お疲れ様。これが約束のオーブだよ」  スッ


勇者たちは  レッドオーブを てにいれた!  ▼


お頭「あんたらと別れるのは寂しいけど、これからも頑張りなよ」

勇者「はい。海賊の皆さん、お世話になりました!」

盗賊「……あれから病はぴったりおさまったし、もう、この村は大丈夫だろう」

盗賊「だからあんたたちはこれからも、『正義の海賊』としてこの漁村を守ってくれ。魔王を倒したら、俺たちも遊びにくるからさ」ニコ

お頭「ああ! 新しいメイド服とネコ耳を用意して待ってるよ!」

盗賊「それはやめてくれ」


お頭「……それじゃあ……」

お頭「さよならだ、勇者様」

勇者「はい。さようなら、お頭さん。さようなら――」

――――……

【海・船上】

 ザザアッ…      ニャア  ニャア


盗賊「お頭の話によれば……このまま進んだ先には、『魔王軍に滅ぼされた村』があるらしい」

商人「その廃村に、二つ目のオーブがあるんスね?」

弁護人「ええ、そのようですわ……。  それにしてもお土産のアンチョビサンドが美味しい」モグモグ

勇者「よーし! それじゃあ皆、がんがんいこう!」


勇者は どうのくわを てにとり――

そらたかく かかげた! ▼  ――


<補足>
GIG→(名詞)魚を突き刺す『やす』

レッドオーブ編は終了
次回はテドンの村です


――――――――――――――――

――

【魔王城】



側近「報告いたします」

側近「先日、勇者一行が【海賊の家】で功績を上げたそうです。何でも、『魔王の呪い』を打ち破ったとか」


魔王「ブフォwww魔王のwww呪いwwとかwwww」

魔王「いくら我でも、まだ征服できてない地域を呪うとか無理ブヒよwwww風評被害ブヒィwwwwww」

動く石像「魔王様は、イチジクの怪物で精一杯でしたからねwwwww」

ゴースト「しかもジャムにして食われたしwwwマジウケるwwwww」

魔王「そwwれwwなwwwww」


側近(とすると、漁村に呪物を設置したのは人間ということになりますが……)

側近(魔族とだけでなく、人間同士で殺し合うだなんて……本当に、くだらない生き物ですね)


――――――――――――――――

――

【滅びた村】


ヒュウゥゥゥ…


勇者「ここが、魔王軍に滅ぼされた村……。噂には聞いていたけど、本当にひどい有り様だね」

盗賊「ああ。皆殺しだったらしいからな……生きてる奴は一人もいないだろう」

商人「全滅だなんて、そんな……。…………。……」

弁護人「……勇者様、先に進みましょう。わたくしたちはオーブを探さなくてはなりませんわ」

勇者「……。そうだね」

勇者「一刻も早くオーブを集めて、魔王を倒して……こんな悲劇がまた起こるのを、止めなくちゃ……!」ザッ ザッ ザッ

――


 ザッ ザッ  ザザッ ザッザッ ザッ

勇者「村の中は一通り見て回ったけど……」 ザッ  ザッ  ザッ

商人「あと見てないのは、ここだけッスね」 ザッ  ザッ  ザッ

ザッ


【滅びた村>牢屋・扉】


勇者「建物はボロボロだけど、入り口はきっちり閉じられてるね……『盗賊の鍵』なら開けられるかな?」

盗賊「必要ない」   スッ

盗賊は 針金を とびらの鍵穴に差し込んだ!

カチャ カチャ   ガチャッ     …ギイィィ


とびらは ゆっくりと ひらいた! ▼


盗賊「よし。どんなもんだい」

弁護人「さすがは『盗賊』といいますか」


【牢の中】

勇者「あっ」  商人「え?」  盗賊「!」  弁護人「まあ」


囚人「」グター


ろうやのなかには 囚人が よこたわっていた ▼


商人「こんなところにまだ人がいたなんて……」

勇者「……ええと、あのう」

勇者「大丈夫ですか……?」


勇者は おそるおそる 声をかけた ▼

へんじがない  ただのしかばねのよ


囚人「死んでいる展開だと思った? 残念! 生きてました!!」 ガハッ!


四人「シャベッタアアアア!?」

短いけどここまで。安価をします

囚人が投獄されていた理由は何? 安価下↓


――

盗賊「ほら、『ちからのたね入りパン』だ」  スッ

囚人「おいしい、おいしい」

囚人「何かを食べるなんて、かれこれ数年ぶりです。ありがとうございます!」

勇者「数年ぶりって……それじゃあ君は、今までどうやって生きてきたの?」

勇者「この建物は外から鍵がかかっていたし、それに……今のこの村に、君以外の人間は……」

商人「そもそもあなたは、何故、こんなところに閉じ込められているッスか?」

囚人「実は私、殺人罪で捕まってるんです」

勇者「殺人罪!?」

囚人「……私は神父さんを殺してません。でも、判決はそう出ちゃったんです」

弁護人「冤罪なのだとしたら、職業柄、捨て置けない話ですわね。詳しく聞かせていただけないかしら?」

囚人「はい。あなた方には、全てをお話します――」


囚人「まずは自己紹介から。私は、村の教会で働いていた 僧侶 といいます」

僧侶「その教会に代々伝えられてきた、『伝説のオーブ』を所有していました」

勇者「! それって、まさにボクたちが探してるオーブだよね?」

盗賊「……どうしてまた、聖職者のお前が罪を着せられたんだ?」

僧侶「この村に伝わるオーブは、他のオーブたちと比べても、珍しい性質を持っているんです」

僧侶「その時代ごとに、自分と共に過ごす『所有者』を選ぶんです。……それこそ、各時代で天恵に選ばれる『勇者』と同じように」

僧侶「今の時代では、私がその『所有者』なんです」

僧侶「そして……私がオーブに選ばれたのと、この地方に魔王軍が侵攻してきたのは、ほぼ同時期でした」


勇者「魔王が……」

僧侶「おそらくは、不思議な力を持つといわれるオーブを狙ったのでしょうね」

僧侶「王様もそれを分かっていて、すぐさま、この村に勅令が発せられました」

僧侶「すなわち……オーブと、オーブを所有する私を、この村から王城に移送するように、と」

弁護人「まあ、当然の判断でしょうね」

僧侶「でも、困り果てたのは村の人たちです」

僧侶「オーブを差し出せば、この村は……守る価値のないものとして見捨てられてしまうから」

勇者「!?  王様が、村人たちを――民を見捨てたっていうの!?」

僧侶「  はい。実際に、王都から派遣されていた兵士さんたちは、そう話していました……」


盗賊「まあ、あの王なら躊躇もしないだろうよ。……続けてくれ」

僧侶「……そこで、彼らは一計をめぐらしたんです。この地方にある独特の決まりを利用して」

商人「独特の決まり、ッスか?」

僧侶「ええ。 ここらへんの村々だと、現地の罪人は、その村で裁かなくちゃいけないんです」

僧侶「よって私が罪を犯せば、村の中で罰を受けることになる。そうすれば、王城に行くことはない。……そう考えたんでしょうね」

僧侶「……だから、彼らは……」

僧侶「……っ」

僧侶「……ある日。私の目の前で、教会の神父さんを殺しました」


盗/勇/商/弁「!!?」

僧侶「孤児だった私を育ててくれた方です。私がオーブに選ばれた後も、唯一私を、奇異な力を手に入れた者としてでなく、ひとりの人間として扱ってくれた」

僧侶「そんな神父さんを、村の人たちは殺しました。そして、その罪を私になすりつけて……」

僧侶「私を犯罪者として、この牢に閉じ込めました」

勇者「そんな……」

僧侶「まあ、そんなことをしても無駄でしたけどね」

僧侶「結局、その後すぐに、この村は魔物たちに滅ぼされました」

僧侶「戦乱の中で、オーブさえも行方不明になってしまいました」


僧侶「しかし、オーブと離ればなれになったとして、私がオーブの所有者たることに変わりはありません」

僧侶「……だからなのか……魔王軍が攻めてきて、村人たちが殺されようと、この建物だけは魔物の猛攻を耐えきりました」

僧侶「私に至っては、牢の中にいても死ぬことすらありません。お腹は空かないし、年も取らないんです」

僧侶「……その後」

僧侶「オーブが紛失して私自身に価値を見出ださなくなった王国と、強固な牢の中の私に手を出せなかった魔物たちは……この村ごと、私を見捨てました」

僧侶「これが、私の身の上です」

四人「…………」


僧侶「皆さん、そんな悲しそうな顔をしないで下さい。もう何年も前の話です」

僧侶「今となってはこの村も、よくある廃村の1つに過ぎません」

僧侶「……もっとも、夜になると話は変わりますが」

盗賊「夜になると……? どういう意味だ?」

僧侶「実際に、ご覧になった方が早いと思いますよ」

僧侶「ええと、確かここらへんに……」  ゴソ  ゴソ ゴソ

僧侶「あっ、ありました!」  スッ


僧侶は  やみのランプを とりだした!

僧侶は やみのランプに 火をともした!


僧侶「――」


ランプから くらやみが しみわたり

      あたりを <夜>にそめた――!  ▼


勇者「! す、すごい!」

僧侶「その場の時間帯を、昼から夜に変えるアイテムです。ラナルータと違って、夜から昼に変えることはできませんが……」

僧侶「ではさっそく、窓の外を見てください」

商人「……窓の外……?」


勇者たちは 鉄格子がはめられた窓から 外をのぞきこんだ  ▼

まどのそとでは


ゾンビ『うー……』  ゾロゾロ
ゾンビ『あー……』  ゾロゾロ ゾロゾロ


ゾンビのむれが 徘徊している
ゾンビのむれが 徘徊している
ゾンビのむれが 徘徊して ―― ▼


勇/商/弁「 」

僧侶「ね?」

盗賊「――ね、じゃねえよ! どうすんだよこれええええっ!!」


僧侶「大丈夫ですよ。村人たち……今はゾンビですが……は、牢の中には入ってこれません」

僧侶「なので、朝まで待てば――」


ゾンビ『あー』  バタン


ゾンビが はいりこんできた!! ▼


僧侶「朝まで待てば――……   ……あれっ!?」

盗賊「……やべ。針金を使って開けた後、扉はそのままにしておいたんだった」

商人「いやああああああっ!?」 ガクガクブルブル


ゾンビが あらわれた! ▼

どうする?

①たたかう  ②にげる  ③みをまもる

番号を選んで下さい。安価下↓


ゾンビ『あ゛ー……』フラフラ

商人「ひいいこっちに来るううう!!」

勇者「……戦おう! 戦わなきゃ生き残れないっ!」


勇者は メラを となえた! ▼


盗賊「あっ。ちょっ と」

ゾンビに ダメージを あたえた!

勇者「やった! 効いてる!!」

勇者は メラを となえた!
勇者は メラを となえた!

盗賊「……」

盗賊「なあ」

盗賊「前から思ってたが、お前、やっぱりバカだろ」

勇者「へ?」


盗賊「よく考えてから行動しろよな。建物の中で、メラを連発するなんて……」

 ボオオォォォッ!

商人「あ、あ……メラの炎が、一気に広がって……」

僧侶「外からの魔物の攻撃には耐えられたけど、どういうわけか、内側からのあなたの魔法には耐えられなかったようですね」

弁護人「さすがは勇者様ですわ」


ガラガラガラガラガラガラガラガラ……
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……


勇者「あっ」

勇者「しまった   ごめ  」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……




   ズシャッ


たてものは やけおち 倒壊した

 勇者たちは たてものの したじきになった


   勇者たちは    しんでしまった …… ▼






BAD END


――――――◆――――――――

――――

――

【王城】



国王「おお、勇者! 死んでしまうとは不甲斐ない!」

国王「そなたに、もう一度機会を与えよう!」


勇者「」

盗賊(……最悪だ……)


――


<夜>


弁護人「王はわたくしたちの、数日間の城の滞在を許可しました」

弁護人「全滅はおろか、教会の世話にすらめったにならないわたくしたちにとって、今回のことは衝撃的でしたが……とにかく今は、しっかりと休みましょう」

盗賊「……ああ」

商人「ウッス」

僧侶「わ、私まで城に泊まらせてもらえるなんて、恐縮です……」

勇者「……」

弁護人「……。……勇者様も、あまりご自分を責めないで下さい」

弁護人「それでは、本日は解散ですわ。おやすみなさいませ――」


――

弁護人「勇者様、商人さん、僧侶さんの三人は、もう別室でお休みになられましたわ」

盗賊「そうか……。……勇者は、大丈夫かな」

弁護人「己の軽率な行動のせいで、仲間たちをも傷つけてしまった。そのことに、自責の念を感じていらっしゃるのでしょう」

弁護人「……それに……『死』とは、そう簡単に慣れるものでもありませんわ」 ブルッ

盗賊「 そうだったっけ」

盗賊「俺は――数年前の『侵略』で、もう慣れてる」

弁護人(……)

弁護人「――そうそう。あなたにはまだ用がありますのよ、盗賊」

盗賊「何」


弁護人「王があなたを呼んでいますわ。 今夜、一人で寝室に来るように、と」

――――

――

短いけどここまで
まだ書きためてきます


【王城・王の寝室】

 ――ザッ!

衛兵「ただいま例の少年を連れて参りました」

国王「よい。下がれ」

衛兵「はっ」   タタタッ…



盗賊「……」

国王「なんだ、その目は。相変わらず可愛くない奴だな」

盗賊「……俺に何の用だ」

国王「なに、簡単な話だ。 先程、貴様らの【冒険の書】を読ませてもらったわけだが――」

国王「はっきり言おう。貴様らは、何をチンタラやっておるのだ」

盗賊「! なんだって?」

国王「余は、旅のペースを上げろと言っているのだ。貴様は勇者を焚き付けて、さっさと魔王を倒させろ」

国王「勇者に働いてもらうべきは、むしろ、『魔王を倒してから』なのだから」


盗賊「……何で、これ以上あいつを苦労させなきゃいけないんだ」

盗賊「そもそも! 魔王との戦争が始まったのは、てめえが原因だろうが!!」

国王「『実際に魔界へ攻め入った』のは、貴様と、貴様の以前の仲間たちぞ。もっとも、貴様らに命を下したのは余であるが」

国王「貴様は余の武器であり、道具だ。道具を自由に使って何が悪い」

盗賊「っ……けっ、思い上がるのもいい加減にしろっつってんだ」

盗賊「俺にとっちゃ、てめえは『ゴキブリ』みてーなもんだよ。大した力も持ってねえ上に、卑しくて汚い。そのくせ、なかなかくたばらないし、てめえの同種はこの世にゴマンといる」

国王「ほほう」

国王「余が、大した力を持たぬと申すか。それはどうかの?」

盗賊「えっ?」


国王「良いことを教えてやる、小僧。力とは、大まかに分けて二種類あるのだ」

国王「すなわち、戦争に必要な『戦力』と、その戦力を支える『財力』である。たとえ一方の力を十全に持っていようと、もう片方が足りなければ、真の権力を得るには及ばぬ……」

国王「ゆえに戦力しか持たぬ貴様は、財力を得ようとして――『横領』の罪を犯し、我らに裁かれた」

盗賊「……」

国王「しかし、余は違う。余は、『貴様が知らないところ』で、戦力と財力を蓄えているのだ」

国王「おまけに、昨今では『新しい勇者』がいる。奴本人が持つ戦力と、奴の存在によって生み出される財力は、余にますます力を与えてくれるだろうよ」

国王「……今度こそ、魔界をも侵略できる力をな」 クックックッ

盗賊「…………」


国王「そして、盗賊。貴様が持つ戦力もまた、すこぶる貴重だ。利用しなければもったいない」

国王「せいぜい、これからも働いてもらうぞ」

盗賊「……魔王討伐のために働けば……本当に、『横領』の罪を帳消しにしてくれるんだな?」

盗賊「俺が知らない場所で罰を受けている、かつての仲間たちを……助けてくれるのか……?」

国王「ああ。考えてやる」

国王「だから、余には大人しく従うのだぞ?」

盗賊「……はい」

――――――……

【王城・王の寝室・扉】

キィィ…      パタン

盗賊(…………)

盗賊(俺の知らないところで王が蓄えている、戦力と財力……か)

盗賊(あの男は、どこで、どんな悪巧みをしてやがるんだ……?)

――――――――――――――――――――――――――


ここまで。行動安価をします


盗賊たちは、王城滞在中に何をする?

盗賊 → >>103
勇者 → >>104
商人 → >>105
僧侶 → >>106
弁護人 → >>107

人がいないようであれば、一人の方が連続で安価を下さっても構いません
皆さまの協力をお待ちしております

王からの命令でメイド修行(ねこ耳装備)

鶏肉検査士の資格勉強

情報収集を兼ねた商工会議所への顔だし

近接物理・魔法の特訓

単発の弁護依頼をこなしてまとまっま額の収入を得る

皆さん、安価のご協力ありがとうございました!

>>101~ から


――

盗賊(とにかく、これから俺がやるべきことは――)

国王「誰がもう帰ってよいと言った」  ガチャ

盗賊「はあ? 話は終わったんじゃ」

国王「ほら。さっさと中に戻れ」 ガシィッ  ズルズル

盗賊「え ……ええっ?」  ズル ズル


   バタン


兵士A「……連れ込まれていったな」ヒソヒソ

兵士B「……あの小僧を呼んだのは、夜伽をさせるためだったのか? 陛下にそんな趣味があったなんて」ヒソヒソ

兵士C「……しかしあの容姿なら、王様が欲情するのもわからなくないな――」ヒソヒソ


【王の寝室】



国王「脱げ」

盗賊「…………。       !?」

国王「いま着ているものを脱げと言っているのだ。これは国王命令であるぞ」


   兵士A「うわ、本当にヤる気だ」

   兵士B「小僧も哀れなもんだな……。……だが、だんだん興奮してきた」

   兵士C「おい、俺にも覗かせろ」


盗賊(ドアの向こうからギャラリーの視線を感じる)

盗賊(いや、問題はそこじゃなくて!)

盗賊「い、いやだ! てめえが何をしたいかは知らねーが、俺にだって拒否する権利くらい、」

国王「いいから!」   ガバッ

盗賊「ひゃっ!?」



盗賊「ぅ……く、そ……」プルプル

国王「ふははは! 良い格好だなぁ、盗賊!」


   兵士A「……これは……」

   兵士B「やべえ、勃った」

   兵士C「……ゴクリ」


国王「ほれ、こっちに来い」 グイ

盗賊「っ……」ビクッ

国王「大人しくしていれば痛くない。さっさと力を抜くのだ――」  ゴソ ゴソ

盗賊「あ……――」



バサッ


――――


――


盗賊は   メイド服を そうび させられた! ▼


国王「ほう。やはりよく似合う」

盗賊「……。おい」

盗賊「これは一体どういうことだ!?」

国王「うむ。先の冒険の書(勇者の日記)には、旅の経過について以外の報告も多くての。その中に……」


 勇者『メイド姿の盗賊くんが可愛すぎて生きるのが辛いです! 出来るならネコ耳もつけてほしい!!』


国王「という記述があったので、つい」

盗賊「つい、ってなんだよ! ついって!!」

盗賊「あと、勇者はあした覚悟しとけよ!?」


国王「という訳で、城に滞在している間はその格好でいるように。後日、メイドの仕事を斡旋してやろう」

盗賊「こら! 何が『という訳』だ何がメイドの仕事だあっ!!」


   兵士A「勇者様グッジョブ!!」

   兵士B「盗賊ちゃん可愛い!!」

   兵士C「うっ!   ……ふぅ」


盗賊(ドアの向こうからは変な声が聞こえたぞ!?)

盗賊「と……とにかく! 俺はもう行くからなっ!」  ダッ

国王「おい、待て」

盗賊「なんだよ! まだ何かあるのかよ!?」

国王「ネコ耳のカチューシャを忘れておるぞ」

盗賊「ふっざけんなああああぁぁ!!」


――――


【王城・勇者の部屋】


勇者「うぅ……」ブルッ

勇者(まだ、死んだ時の感覚が残ってる……他の皆は、大丈夫かな)

勇者(……ボクのせいで全滅しちゃったんだ。本当に悪いことをしてしまった)

勇者(いま思えば、どうしてあんな軽率なことをしちゃったんだろ)

勇者(やっぱり、ボクはまだまだ未熟だなあ)

勇者(…………)

勇者「…………」

勇者「眠れない」

勇者「――こんな未熟なままの自分で、眠ってなんかいられないよ」ギシッ   スタ  スタ  スタ     …ギュッ


勇者は どうのくわを てにとった ▼


勇者「……よし」

勇者「行くぞ!」

勇者は ルーラを となえた! ▼

――――――――――

【フィールド(草原)】


  スタッ

勇者(ここは旅のはじめに訪れた場所だ)

勇者(ここらへんの魔物は、そんなに強くないけど……    !    来た!)


おおがらすs『『『カーッ! カーッ!』』』 バッサ バッサ


 おおがらすの むれが あらわれた!  ▼


勇者(以前と違うのは、この場にいるのがボクだけっていうこと)

勇者(……ボク一人で、倒して見せる)

勇者(もう二度と、仲間を傷つけない強さを得るために!)   ダッ!


勇者「やあああっ!」 ブンッ

 勇者は いきおいよく くわをふりおろした! ▼

勇者(勇者たる者、本来は剣を使うべきなんだろうけど……ボクは農村育ちで、剣なんて触ったことすらなかったからなあ。やっぱり、鍬の方が手に馴染むよ)

勇者(……それに……この鍬は、土を耕す農具じゃない。魔物を倒す武器なんだ。これから使いこなせるようにしなきゃ――)

 おおがらすの こうげき!

勇者「うわっ!? 危ない!」

 勇者は あわてて みをかわした! ▼

 勇者は メラを となえ

勇者(……!  いけない、いつも呪文ばかりに頼っちゃダメだ)

勇者(今日は、この鍬だけを使って戦おう!)

 勇者は くわを ふりまわした! ▼

おおがらす『ガーッ!?』  バサッ バササ    ドサッ

 おおがらすを たおした!  ▼


勇者「これで一体目! どんどんいくぞっ!」  ブオォォン

勇者(! そう言えば……鍬は柄が長いから、振り上げてから下ろすまでに、少し時間がかかるみたいだ)

勇者(この僅かな時間さえも、敵に攻撃のチャンスを与えるかもしれない。後でその対策を考えよう――)

――

勇者「おりゃああぁぁ!」 ブォン ブォン

 勇者の こうげき!  かいしんの いちげき!


 おおがらすの むれを たおした!!   ▼


勇者「……ふぅ。何とか勝てた」

勇者(おおがらすの死体は持って帰ろう。盗賊くんが調理してくれるだろうし)

勇者(……でも……はじめて、ボクが一人で倒した魔物なんだ。ボクが調理して皆に振る舞いたいな……)


勇者(そうだ。お城では料理を学ぼう。まずは、このお肉……鶏肉を調理できるようになろう)

勇者(『鶏肉検査士』の資格を取るのもいいな。一つ目標を作れば、きっと、そのために頑張れるはずだ)

勇者(自分のやるべきことがはっきり分かるのは、幸せなことだねぇ)

勇者(……よし! それじゃ、ボクも戻ろうかな!)

 勇者は ルーラを となえた! ▼

――――……

<翌朝>



【王城】

勇者「おはよう、盗賊くん……って!」

勇者「うわあ、メイド服にネコ耳だ! かわいい!」

盗賊「てめえのせいだろうがああ!!」

――――――――――――


――


【王都>商人のギルド】


商人(ここに来るのは久しぶりッスね)

商人(ここで、僧侶殿が所有していたオーブについて、何か情報を得られると良いんスが――)


  商人A「おい。あれが、新しい勇者に選ばれた商人らしいぞ」ヒソヒソ


商人「!」


  商人B「へえ……見る限り、とてもそうとは思えないな。小娘じゃないか」

  商人C「何でも、十年ほど前に伝染病で滅びた村の生き残りらしいですよ」

  商人A「ひぇぇ。なんと不吉な!」

  商人C「そんな奴を雇うだなんて、新しい勇者ってのも変わり者ですねぇ」


商人「……っ」


商人(……とにかく、自分は情報を集めることに集中しよう。そうしよう――)

商人「 」 スー


商人「あのう! 『伝説のオーブ』について、何かご存知の方はいらっしゃいませんかー!?」


 ――ザワッ    ガヤガヤ…


  商人D「オーブぅ? ああ、魔王討伐に必要とかいうアレか」

  商人E「教えたとして、オレたちに見返りはあるのか? 報酬を出してくれなきゃあ……」

  商人F「そんな情報、知ってたって教えてやらないよ! 滅亡した村の生き残りなんて汚らわしい!」


商人「そんな……」

商人(世界を救うためなのに……皆、自分のことばっかり……!)   …ギリ

商人(こうなったら――)


商人「では、情報をくれた人には報酬をあげるッス!」

商人「その人には、自分の仲間が――盗賊殿が、『バニー衣装』で酒を振る舞うッスよ!!」


  商人s「……バニー……だと!?」 ザワッ


商人「あっ、ちなみに、これが盗賊殿の似顔絵ッス」ピラッ


  商人s「「「協力させて下さい!!」」」


商人(すいません、盗賊殿……)



――

盗賊「 クチュン!」   ピョコンッ

僧侶「可愛いクシャミですねっ」

勇者「同時にネコの尻尾まで揺れたのが何とも……」


――――――――――――

――


【王都>王城・僧侶の部屋】


僧侶「……」

  コン  コン

   盗賊「僧侶、いるか?」

僧侶「!  メイドさん……じゃなかった、盗賊さんですね? どうぞ!」

   盗賊「……入るぞ」

  キィィ      パタン

盗賊「気分はどうだ?」

僧侶「もう大丈夫です。ありがとうございます」

盗賊「……。……嘘つけ。まだ、顔色が良くないぞ」

僧侶「……盗賊さんは何でもお見通しですね。実は……牢から出られたのに、まだ食欲がわかなくて。食べなくっても死にはしませんけどね」


盗賊「いや、少しずつでも食べた方がいい。 ほら」  スッ

僧侶「お粥……」

僧侶「ありがとう……ございます。いただきます」ペコリ



僧侶「……美味しい……」

盗賊「スープは、どくけしそうを少しダシたんだ」

盗賊「体内から『怖い』という毒素が抜け出て、そのうえ身体も芯から温まる」

僧侶「……」

僧侶「……怖いわけじゃ、ないんです」ボソ

盗賊「えっ?」

僧侶「ただ、私のどこかに、ひどく冷めきった部分があって」

僧侶「心はもう、ずっと『死んでいる』ような気がして――」


盗賊「……」

僧侶「……」

僧侶「……。いいえ。きっと」

僧侶「本当に、私は、心が死んじゃったんでしょうね」

僧侶「あの村が滅びた時から……。……いえ」

僧侶「村の人たちに裏切られて、神父さんが殺されて、牢に入れられた時から」

盗賊「……吐き出せるなら、吐き出した方がいい。俺は大丈夫だ」

僧侶「ごめんなさい……」

盗賊「いいから」 スッ

僧侶「……ありがとう……」   …ギュ

僧侶「……村が滅びた日。私は、牢の中にいて」

僧侶「彼らを助けに行くことも、彼らを見捨てて逃げることも、出来なかった」

僧侶「ただ、皆が死んでいくのを、眺めることしかできなかった」


僧侶「神父さんを殺した人が、魔物に殺される姿を」

僧侶「私が殺人犯でないと知りながら庇ってくれなかった友人が、ゾンビになって蘇った姿を」

僧侶「かつて牢の中の私に、毎晩ひどいことをした男の人たちが、夜中、腐った身体で動き回る姿を……」

僧侶「何年も……見せつけられました」

盗賊「……そうか」

僧侶「もう怖いとも、悲しいとも思えないけど……今はただ、こう思うんです」

僧侶「生きているうちに、私が持っているオーブを誰かに渡したかったのに……って」

盗賊「………………」


盗賊は

    僧侶の手を つよく つよく にぎりしめた ▼


盗賊「……。まだ、あんたは死んじゃいない。まだ、まだ間に合うから」

盗賊「オーブは……必ず、俺たちが見つけ出す」


盗賊「そして……『今度こそ』、魔王を倒すから」

盗賊「だから……」

盗賊「もう……泣くな……」

僧侶「……。うん」

僧侶「盗賊さんも、ありがとう」   …ギシッ

僧侶は  おもむろに 椅子から たちあがった ▼

僧侶「そうだね。オーブがまだ、この世界のどこかにあるのなら」

僧侶「私にも……まだ、やるべきことはあります!」

僧侶の からだから    まばゆい魔力が あふれだす――!  ▼

僧侶「盗賊さん。あなたは、私に勇気をくれました」

僧侶「私は……その勇気を糧に、これから鍛練をはじめます。近接物理と魔法の特訓を」

僧侶「少しでも、あなたたちの力になれるように!」

盗賊「……ああ、その意気だ! 俺も負けちゃいられねえぜ!!」

僧侶「はい! 盗賊さんも、メイド修行を頑張って下さいねっ!」

盗賊「それは違う」


――

【王城・中庭】

勇者「えいっ、えいっ!」 ブォン ブォン

僧侶「バギマ!」 ゴオォォッ


弁護人「盛り上がってるわね」

盗賊「そうだな……って、弁護人じゃねーか。今朝から姿を見なかったのに」

弁護人「今は単発の依頼で仕事をしておりますの。これで、まとまった額の資金が手に入りますわ」

盗賊「ふーん、それはご苦労さん……     ! あれは」

  商人「おお、いた! 皆さーん!」 タタタタ

勇者「あ、商人さんだ!」

僧侶「商工会の会議所から帰って来たんですね。お帰りなさい!」

商人「はい! 皆さん、聞いて下さいッス!」

商人「先程、商工会からの情報提供で、オーブのありかが判明したッスよ!!」

盗/勇/僧/弁「……えええええっ!?」

ここまで。安価さばきが下手で申し訳ない

オーブは、【滅びた村】のどこにある? 安価下↓


商人「僧侶殿のオーブは、魔物の手に渡らぬよう、聖書の一貢を破った紙に封印され――」

商人「その紙は、更に4つに切り分けられて、今も【滅びた村】の中にあるらしいッス!」

四人「!!」

商人「その紙切れを全て処分すれば、オーブが復活するんスよ!!」

盗賊「でかしたぞ、商人! つまり、四枚の紙切れを探し出せばいいんだな?」

商人「アッハイ。紙はそれぞれ、『生前に村の中で強者だった人』のゾンビたちたちが持っているとか」

勇者「ゾンビが持ってるんだ……。……それじゃあ、夜の時に行かなくちゃ!」

僧侶(……それどころか、彼らと戦わなきゃいけないんですね……。…………)


――――


<夜>


勇者「みんな準備はいいね? それじゃ、行くよ!」

勇者は ルーラを となえた! ▼


勇者「今度こそ、あの村を救いに――」



【滅びた村】


ゾンビ『『『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!』』』  ゾロゾロ ゾロ


ゾンビのむれが  あらわれた!!  ▼


盗賊「! こりゃまた、ずいぶんと熱烈な歓迎だな!」

勇者「皆、くれぐれも気をつけて! 命を大事に!!」


勇者は どうのくわを ふりおろした!  ▼  ――――


【魔王城】


側近「勇者一行が、【滅びた村】に向かいました」

魔王「……滅びた村……軍が壊滅させた直後、どういうわけか、ゾンビが大量発生したという集落ブヒか」

魔王「あの村の民は……」

魔王「我々がいくら降伏を勧めても、最後の最期まで戦うことをやめなかった」

魔王「自分たちが正義に違いないだと、正義は必ず勝つと、勝手に思い込んで」

魔王「いつか、『勇者』が助けに来てくれると、信じ込んでいたらしいブヒな」

側近「  ええ。愚かな話です」

側近「彼らは、『勇者』という存在を買い被り過ぎたのです。勇者など、所詮は王国の狗でしかないのに」

側近(……そうさ。勇者なんざ――)  …ギリ

魔王「……あながち、『勇者が助けてくれる』という箇所は、間違いではないかも知れぬブヒ」

側近「え?」

魔王「あの村人たちを『救える』かどうかは、きっと、新しい勇者にかかっているブヒよ――」


――――――――――――――――


――


【滅びた村・中央の広場】


勇者「ハァ……ハァ……」 タッタッタッ…

勇者(ゾンビのむれと戦っているうちに、皆とはぐれちゃった。困ったな……)

勇者「!」ピタッ


超大型ゾンビ『オオオォォ……』   ズズズズ…


超大型ゾンビが あらわれた!

ゾンビの手には   いちまいの紙が にぎられている!  ▼


勇者(あれ? あの紙切れ……なぜか、不思議な力を感じる……)

勇者(……! そうか! あれが、オーブを封印している紙の一枚なんだ!!)


超大型ゾンビ『オオオオォォ!』 ブォン

超大型ゾンビの こうげき! ▼

勇者「うわあああっ!?」

勇者は 大ダメージを うけた!!

勇者(す、すごい……力も速さも、他のゾンビとは桁違いだ!)

勇者(どうしよう。ボク一人で、戦えるかな――)

超大型ゾンビ のこうげき!!  ▼

勇者「!!」

勇者は ひらりと みをかわした!

勇者(……違う! 戦えるかどうかじゃない、戦わなきゃいけないんだ!!)

勇者は ベホイミを となえた!
勇者のキズが かいふくした!  ▼

勇者「……よし」

勇者「行くぞっ!」

勇者は どうのくわで    超大型ゾンビに  たちむかった――!   ▼


【滅びた村・住宅地】


女型のゾンビ『キシャアアアァァ!!』


女型ゾンビが あらわれた!

ゾンビの手には  いちまいの紙が にぎられている――!  ▼


弁護人「どうやら、あの個体のようですわね……!」

商人「他のゾンビたちに比べて腐敗が少ないこと以外は、普通のゾンビにも見えるッスが……」


女型のゾンビは  なかまをよんだ!

ゾンビのむれが あらわれた!!   ▼


商人「!? そう来るッスか!」

弁護人「くっ、こうなったら……商人さん。がんがんいこうぜ、ですわよ!!」


――


――――――――


――


【滅びた村・裏通り】


鋼のゾンビが  あらわれた!!  ▼


盗賊(!? なんだ、このゾンビは!)

盗賊(腐敗が極端に少ない……。まるで、ついさっき死んだみてえだ)

盗賊(たくましい身体にはキッチリ鎧を着て、剣まで携えてやがるし)

盗賊(何より……)


鋼のゾンビ『……ずいぶんとふざけた真似をしてくれたな、小僧』


盗賊(理性を持っている……どうして……?)


鋼のゾンビ『おい、小僧』

鋼のゾンビ『お前らの目的は分かっている。大方、これが欲しいのだろう?』 ピラッ

盗賊「! その紙は……」

盗賊「……そうか。村の奴らがゾンビになったり、てめえが理性を持ったままでいるのは――」

鋼のゾンビ『ほう。察しも良いようだな。それなら話は早い』

鋼のゾンビ『その通りだ。俺たちは、この、封印されたオーブの力によって生き永らえている』

鋼のゾンビ『あの小娘――僧侶のように、生前のままの肉体を保つことは叶わぬがな』

盗賊「 そうか」

盗賊「つまり、俺たちがオーブを、村の外に持ち出せば……ゾンビどもは成仏するってわけか」   ――チャキッ


盗賊は 聖なるナイフを かまえた ▼


鋼のゾンビ『残念だが、そうはさせない』

鋼のゾンビ『他の連中はさておき、この紙切れを身近においている俺は、何かと恵まれていてな……』

鋼のゾンビ『死してなお、この身体は腐らず、意識を保てている。それどころか、飢えも寒さも感じない』

鋼のゾンビ『まさしく永遠の命を手に入れたようなもの。この特権、奪われてなるものか……』   シャラ…


鋼のゾンビは  はがねのつるぎを ぬきはなった!  ▼


鋼のゾンビ『お前は、俺が殺して同胞にしてやろう』

鋼のゾンビ『さあ、来るがよい』

盗賊「……。……自分が恵まれていれば、他の、完全にゾンビになっちまった村人たちはいいのかよ……」

盗賊「てめえは、あの王と同じゴキブリ野郎だ。……ゴキブリの仲間になるなんざ、死んだってイヤだね!」

盗賊「ゴキブリは、黙って成仏してろ!!」

盗賊は     鋼のゾンビに きりかかった――!  ▼


――


【滅びた村・廃教会】


僧侶「『オーブは一枚の紙に封印され、4つに切り分けられた後、そこそこ強いゾンビがそれぞれを持っている』」

僧侶「そう聞いた私は、前もって……そのゾンビたちが、村人の『誰』なのかを考えていました」


        ……ズルッ


僧侶「誰よりも力持ちだった大男さん。綺麗で皆に好かれていた村長の娘さん。剣の達人だった戦士さん」

僧侶「……そして……」


ズル ズル      ビチャ  ビシャッ…


僧侶「癒しの術に長け、この私に、色んな呪文を教えてくれた――」


××『……ア゛……ガッ……!』  ビチャッ  ズル ズルッ…


僧侶「あなたです。……神父さん」


神父『ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!』 ズルズル


神父のゾンビが  あらわれた!!  ▼


僧侶(……見る限り、もう理性はないみたいですね)

僧侶(だけど……。……。……ううん、だからこそ)

僧侶(こんなになってしまった神父さんを、今、救わなきゃ――)

神父『ガーッ!!』

僧侶「……」

僧侶「神父さん。あなただけは、私が相手をします」

僧侶「私が、この手であなたを解放する!!」


僧侶は バギマを となえた!   ▼

ここまで

これ一応言っておいた方がいいのかな?
このスレは荒らしが↓のSSの作者をバカにするために建てたスレ

【R18】モバP「鋼鉄の三P」【安価】
【R18】モバP「鋼鉄の三P」【安価】 - SSまとめ速報
(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1443875290/)

↑の作者の名乗りが「BIG魔王」なわけ
今ここでSS書いてる人に荒らしの意図は無いんだろうけどね


――

――――


【裏通り】


盗賊の こうげき!

鋼のゾンビ『ナイフ使いか。なかなかの技量だな。だが――』


鋼のゾンビには きかなかった!! ▼


盗賊(くそっ……硬い鎧のせいで、まるで刃が通らねえ!!)

鋼のゾンビ『次はこちらからいくぞ』

鋼のゾンビの こうげき!
盗賊は ひらりと みをかわした! ▼

鋼のゾンビ『ふん。弱いくせに、ちょこまかと小賢しいことだ』

盗賊「うるさい! まだまだ……!」ダッ


盗賊の こうげき!

ナイフは 鋼のゾンビのからだを きりさいた!

鋼のゾンビに   ほんの わずかに   ダメージを あたえた!!  ▼


鋼のゾンビ『……。ほう』

鋼のゾンビ『鎧と鎧の隙間を狙ったのか。正確に頸動脈を切ったな。生前の俺ならば、今の一撃で倒されていただろう』

盗賊「だが、ゾンビにとっては何ともない……か」

盗賊(厄介だな。これじゃあ、いつまで経っても決定的なダメージを与えられない)

盗賊(おまけに、相手は痛みも徒労も感じない。このままじゃジリ貧だ)

盗賊(くそっ! 『通常の』装備じゃあ、この化け物には対抗できねぇ!!)

盗賊(……こうなったら……)


盗賊(……最悪……『あの薬』を使うしか――)



E とくしゅなタバコ
E ×××薬



――


【教会】


僧侶「やあああっ!」

僧侶の こうげき!
神父に ダメージを あたえた! ▼


神父は ベホマを となえた!

神父のキズが 回復した――!  ▼


僧侶「!?  そんな……生前と変わらず、呪文が使えるなんて――」


神父は バギを となえた!
僧侶は ダメージを うけた! ▼

僧侶「ひゃあっ!」

僧侶(……こ、これは……ちょっと、戦い方を変えなくっちゃ……!)


僧侶は ホイミを となえた!
僧侶のキズが 回復した! ▼

僧侶「――まだまだっ!」

僧侶は ベホマを となえた!


  神父のからだが   回復した!!   ▼


神父『!?』


僧侶は ベホマを となえた!
僧侶は ベホマを となえた!
僧侶は ――          ▼


神父『ガアァァァッ!!』

神父の こうげき!
僧侶は ひらりと みをかわした! ▼

僧侶は フバーハを となえた!
僧侶を やさしい ひかりのころもが つつみこんだ! ▼


――――


僧侶は ベホマを となえた!

神父のからだが 回復した!
神父のからだが 回復した! ▼


神父『ウガアッ!!』

神父の こうげき!
僧侶は ダメージを うけた! ▼

僧侶「くっ! ……なんの、これしきっ……!」

僧侶は ベホマを となえた!


しかし MPが たりない!!


僧侶「!! しまっ――」


神父は バギクロスを となえた!
僧侶は 大ダメージを うけた!!  ▼


僧侶「きゃあぁぁっ!!」 ズシャッ   ゴロゴロ…

僧侶(あっ……もう、フバーハの効果もきれてる……!)


僧侶(も、もう、限界がきてしまった)

僧侶(私は……また、この村で死んじゃうんだ……)


神父『……ヴ』  ――ボロッ


僧侶(……!)

僧侶(ううん……違う!)

神父『……ア゛ー……?』 ボロ  ボロボロ



僧侶「死ぬのは、私だけじゃない……神父さん、あなたもです」



 神父の からだが  またたくまに くちていく――!


僧侶(かつて神父さんが教えてくれた、ベホマをはじめとするホイミ系の呪文は……肉体の自然治癒力を高めて、傷を回復させるというもの)

僧侶(そんな呪文を、生きていない身体に、過剰なまでにかけ続ければ……やがて、身体を構成する組織に限界がきて、肉体が崩壊する――)

僧侶(賭けにでて正解だった。少し時間はかかっちゃったけど……これで、神父さんを倒せるよね)

僧侶(……ただ……唯一、誤算だったのは……)



神父『ガ……アッ……!』

 ボロボロッ   ズル ズル ズル   ボロッ…



僧侶(身体が朽ちていく中でも……まだ神父さんには、ゾンビとして私を殺す気があるということ)

僧侶(そして……私は、もう動けないってこと)


神父は ゆっくりと 僧侶にちかづいていく…… ▼


僧侶(いいんだ。どうせ、私は死んだって生き返るんだから。それに……私が死んでも、神父さんは確実にここで倒せる)

僧侶(……でも……それでも、やっぱり)

僧侶(親代わりで、恩師でもある人に殺されるなんて……)

僧侶(……そんなの……いやだよっ……)


神父は



    ベホマを となえた!



僧侶「え……?」

僧侶のキズが 回復した! ▼

僧侶「……! し、神父さん、まさか――!?」


神父『……ソ、』  ボロッ

オーブを封じた 紙切れは ▼

神父『……ソウ……リョ』 ボロ ボロボロ

塵となって くちはてた  ▼

神父『……ア゛、ア……』 ボロボロ  ボロボロボロッ…

そして

神父も おなじように   ▼



神父『あり、ガ……とう……――――



   あとかたもなく くちはてた ……   ▼


僧侶は 神父のゾンビを たおした!! ▼



僧侶「…………」

僧侶「……神父さんは……最期の最後に、人としての心を取り戻したのですね」

僧侶(…………)

僧侶(神父さん。この私を育ててくださって、本当にありがとうございました)

僧侶(今度こそ、安らかにお眠り下さい。私は神父さんも、この村のことも、決して忘れませんから――)



  勇者「あっ、いた! 僧侶さーん!!」



僧侶「! 勇者様!」

僧侶「商人さんに弁護人さんも……無事だったんですね!」


勇者「超大型ゾンビも女型のゾンビも、何とかボクたちで倒せたよ! オーブを封じた紙切れも燃やした」

僧侶「私も、いま倒したところです」

弁護人「それは何よりですわ。これで残すところは、盗賊が相手しているであろうゾンビですけども……」

商人「実は……ずっと、盗賊殿の姿が見当たらないんス。ゾンビの数が多いのと、まだ慣れない土地であるからか、自分たちだけでは探せなくて……僧侶殿は、ご存知ないッスか?」

僧侶「盗賊さんが……。……もしかしたら、裏通りにいるかもしれません。あそこは村の中でも迷いやすい場所なんです」

勇者「裏通りか……それじゃあ、さっそく行ってみよう! もし盗賊くんが苦戦しているようなら、みんなで助けなくっちゃ――!」


勇者たちは かけだした! ▼

ここまで

前の書き手…か…?
戻ってきてくれたならありがとう、気になってたんだ

>>165
こちらこそありがとうございます
はじめてのSSなので至らないことばかりでしょうが、ご了承ください

投下します


――

 盗賊の こうげき!
 しかし 鋼のゾンビには きかなかった!

 盗賊の ナイフの刀身は くだけちった――!  ▼

鋼のゾンビ『……得物がダメになったのは、これで五度目だな? この鎧に攻撃は利かぬと分かっていながら、往生際の悪いことだ』

盗賊「ハァ……ハァ……」  ――チャキッ

 盗賊は 新しいナイフを かまえた! ▼

鋼のゾンビ『無駄だと言っているだろう』


 鋼のゾンビの こうげき!

 盗賊は ひらりと みを


盗賊「」 クラッ

盗賊(……! まずい、もう疲れて……身体が、上手く動かな)


 盗賊に 直撃!

 盗賊は ダメージを うけた! ▼


鋼のゾンビ(手応えあり! もう一押し――)


鋼のゾンビの こうげき!  つうこんの いちげき!!

盗賊は 大ダメージを うけた!!


盗賊「ぎゃああぁッ!?」 ズザザザッ


  盗賊は  たおれた!!  ▼


鋼のゾンビ『片足と利き腕を切り落としたのだ、もう動けまい。勝負ついたな』

鋼のゾンビ『さて、どうしてくれようか……』ザッ  ザッ  ザッ


鋼のゾンビは 盗賊に ちかづき

盗賊の顔を のぞきこんだ――  ▼


鋼のゾンビ『……この器量は……惜しいな。腐らせるには、あまりに惜しい』

鋼のゾンビ『よし。殺してゾンビにした後は――俺と同じように、腐らないようにしてやろう』

鋼のゾンビ『いつまでも可愛がってやろうではないか? かつての、あの小娘のようにな……』

盗賊「! ……小娘って……まさか」

盗賊「てめえが……僧侶を――!?」

鋼のゾンビ『そうだとも。彼奴の泣き叫ぶ顔は、けっこうな見物だったぞ?』クックッ

盗賊「……!!」

鋼のゾンビ『さて、お前の方は、犯される際にどんな顔をしてくれるか――』


盗賊「ふっ、ざけんなああああぁぁぁぁぁぁッ!!」   ガバッ!


  盗賊は  おきあがった!  ▼


鋼のゾンビ( !?  懐から、何やら小瓶を――)



盗賊は      『超回復薬』を のみほした――!


盗賊「あああああぁぁぁッ!!」


盗賊のキズが 回復した!
盗賊のキズが 回復した!
盗賊のキズが 回復した!



鋼のゾンビ『な――!?』

鋼のゾンビ(何が起きた!? 手足が……再生、しただと!?)


盗賊「うわああああぁぁっ!!」


盗賊の こうげき!  かいしんの いちげき!  ▼


鋼のゾンビ『うおおおぉっ!?』バッ

鋼のゾンビ(な、何だこれは! まるで、枷が外れたかのような強さだ!!)

鋼のゾンビ(しかし……)


鋼のゾンビには きかなかった! ▼


鋼のゾンビ『今さら多少力が増そうと……この、特別製の鎧の防御力には及ばぬ。恐れるに足らんな――』


   ピキッ


鋼のゾンビ『!?』


鋼のゾンビの 鎧の胸当てに  小さなヒビが 入った!

 ピキッ  ピキピキッ       …ビシィッ!    ビシビシッ  バキッ――

ヒビは またたくまに ひろがり――



   バキィィンッッ!!

鎧の胸当ては くだけちったっ!!  ▼


盗賊「ぜぇ、ぜぇ……。……へへっ、ようやくこの時がきたか」

盗賊「薬を飲む前からずっと……胸当ての、ある一点に攻撃を集中させてたんだ。気付かなかったのか?」

鋼のゾンビ『ば……馬鹿な……』


ダダダダダッ

僧侶「――あっ、あそこです!」

勇者「――盗賊くんっ!」



勇者たちが あらわれた!! ▼



盗賊「てめえら、ナイスタイミングじゃねえか! このまま一気に畳み掛けるぞ!!」

勇者「わかった! みんな、ボクたちも行くよっ!」

商/弁/僧「はいっ!!」


商人の こうげき!
弁護人の こうげき!

盗賊の こうげき!  かいしんの いちげき!

僧侶の こうげき!  かいしんの いちげき!!  ▼  ――


勇者「やああぁぁッ!!」

勇者の こうげき!
勇者は メラを となえた!


鋼のゾンビに 大ダメージを あたえた!!


鋼のゾンビ『そ……そんな……』

鋼のゾンビ『この俺が……滅ぼされる、など……』

鋼のゾンビ『  グオオオォォォォォッ――  』


鋼のゾンビを たおした!



オーブを封じた 紙切れは
             メラによって   もえつきた――!!   ▼



――


――――――――――――――――

ここまで




<数日後>



【滅びた村・教会>墓地】


商人「 ふぅ。これで、村人全員分のお墓が完成したッスね!」

僧侶「手伝ってくれてありがとうございました。キツい仕事だったでしょう?」

商人「何のその、昔から穴ほりは得意なんスよ! それに……」

商人「かつて自分の村が滅びた時には、皆のお墓を作れなかったから……今回は、その仕事ができて良かったッス」 ニコ

僧侶「……。……えっ?」

商人「ああ、まだ話してなかったッスね。実は、自分の育った村は……すでに、滅びてるんス」

商人「【海賊の家】があった漁村と同じ……女子供にしかかからない、奇妙な流行り病――と見せかけた、『コトリバコ』の呪いで」

商人「自分は呪いに侵される前に、城下町に住む親戚に引き取られて無事でしたが……あの村にはまだ呪いが残っているから、今も、帰ることはできないッス」

僧侶「そんなことが……」


商人「おっ。勇者殿たちも今、王城から戻ってきたッスね――」



盗賊「いま帰ったぞ」 プカー

勇者「遅くなってごめん! 王様への報告や新しい武器の購入で時間がかかっちゃったんだ!」

僧侶「いえいえ、無事なようで何よりです! お帰りなさい!」

商人「おや? 盗賊殿はまたタバコを吸い始めたんスか? ここ最近は、全然吸っていなかったのに……」

盗賊「……まあ、その、色々あってな。……。……」

勇者「色々……?」キョトン

弁護人(…………)


盗賊「今はそんなことどうだっていいだろう。   ……僧侶」

僧侶「!  そう……ですね。私ったら、うっかりしてました」

僧侶「私はこの時を待っていたんです。さあ、このオーブを!」  スッ



勇者たちは グリーンオーブを てにいれた!  ▼



勇者「やったあ! これでまた、魔王討伐に一歩近づいたね!」

僧侶「……あの、勇者様! 一つ、お願いがあるのですが……」

僧侶「その魔王討伐の旅に、私も連れて行ってくれませんか?」

僧侶「私も、皆さんの役に立ちたいんです!」

勇者「え? いいの!?」

勇者「むしろこっちからお願いしたいくらいだよ! これからよろしくね!!」



僧侶が 仲間になった!


弁護人「さあ、次の目的地は【西の町】ですわよ。新しく仲間も加わったことですし、皆さん、気を強く持って参りましょう」

勇者「そうだね! よーし!!」


勇者は てつのくわを てにとり――

そらたかく かかげた! ▼




――――


盗賊「ところでさ、商人」

商人「はい。何ッスか?」

盗賊「俺が城下町に行った際、何故か、ギルドの商人どもに『バニー衣装』を着させられたわけだが……」

商人「あ」

グリーンオーブ編終了
次回はランシールです


ここで、【地球のへそ】に向かうキャラを一人、安価で決めます

①盗賊  ②勇者  ③商人  ④僧侶  ⑤弁護人

選択肢から選んで下さい。安価下↓


――――――――――――――――――――――――


【西の町】


町民A「ここは【西の町】。小さな村よ」

町民B「村は小さいけど神殿は大きいよ」



勇者「船で大陸から西に進んで数日。ようやく辿り着いたね!」

弁護人「はい。何でも、この町の神殿にオーブが封印されているという話です」

弁護人「……そして……そのオーブを手に入れるためには、神殿の地下にあるダンジョンを攻略しなくてはならないそうですが……」

盗賊「……ダンジョンに入れるのは、一人だけ。ひとりで勇気を試される。そうだったよな?」

弁護人「ええ。以前に調べた限りでは、そう伺っておりますわ」

勇者「その一人が誰なのかも、神殿のところで選ばれるんだよね。なんだか、ドキドキしてきちゃうなあ」


【西の町>神殿・入り口】


商人「到着したッス!」

僧侶「これが神殿……ほ、本当に大きいですねっ」



  神官「――よく来た勇者一行よ!」

  神官「ここは勇気を試される神殿じゃ。例え一人でも戦う勇気がお前にはあるか?   そこの女!」


弁護人「なんと。わたくしのことですか?」

商人「選ばれたのは弁護人殿のようッス!」


  神官「では、私についてまいれ!」


勇者「がんばってきてね!」

僧侶「心配です……。早く帰ってきてくださいね」

盗賊「ふん。心配も何も、この女は殺したって死にやしないさ」

勇者「もう! 盗賊くんったら、ホントに素直じゃないんだから!」


弁護人「ふふっ。皆様、声援をありがとうございます」

弁護人「それでは――行っ参りますわ。ごきげんよう」


弁護人は 神官のあとに ついて

神殿の奥に はいっていった …… ▼



勇者「……行っちゃったね」

商人「弁護人殿ならきっと大丈夫ッスよ! ……弁護人殿が帰ってくるまでに、自分たちも、この町でできることをやりましょう!」


――

行動安価。弁護人が帰ってくるまで、勇者たちは何をする?

盗賊 → >>189
勇者 → >>190
商人 → >>191
僧侶 → >>192

商人のギルドの商人たち(王都とは別)が来ており『バニー衣装』(うさみみ装備)でご奉仕を強要させられる

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今書いてるやつも知らずに書いてるうちは悪質な荒らしが建てたスレを乗っ取ってしまった被害者だったけど
知ってから続けている以上は同類とみなす

>>191
今は全くの別のssなんだし、同類とまではいかないだろ
一体何がしたいんだ

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