P「キス我慢選手権?」 (52)

社長「そうだよキミィ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1448461685

P「えっ、……っちょ、何言ってるんですか?」

社長「言葉通りだよ。かの人気番組の企画、『キス我慢選手権』をウチのアイドルにやってもらおうということだ」

P「『言葉通りだよ』じゃなくてですね?」

社長「おっと、キミはその番組を見たことは無かったかね?」

P「いや、ありますし、個人的には好きですけど……」

社長「だったら話は早い」

P「なんでそんなにノリ気なんですか?」

社長「ノリ気も何も、私がその企画に参加しようというものだからだ」

P「アンタ最低だ!」

P「うわあ……。社長の権力にモノを言わせてアイドルたちを私物化するとは……」

社長「いやいや、そんなつもりは甚だ無いよ。ただ、私が参加してみて、楽しそうであれば、TV曲に企画を持ち込もうという魂胆だ。合理的だろう?」

P「どちらにしても最低なんだよなあ」

P「……そもそも、あれっていわゆる、『セクシー女優』が登場するわけじゃないですか。
 そんな企画にウチのアイドルたちを出演させたら、それだけでイメージダウンになってしまうんじゃ……」

社長「何だね、キミは『セクシー女優』達とウチのアイドル達を差別するのかね?」

P「差別と言うよりかは、妥当な区別だと思いますけど」

社長「心配いらないよ、キス以上の破廉恥な行為はアイドルたちに自粛させるから」

P「キスの時点でアイドルとしては致命的なんですがそれは」

社長「そこは、まあ……SSだし?」

P「メタい」

P「……というか、ウチのアイドルたちがそんなことをするとお思いですか?」

社長「その心は?」

P「……」

P「たとえ仕事だとしても、身内だとしても、彼女たちが一回りも二回りも離れたオジサン相手に接待をするような娘に見えますか?」

社長「見えん! 皆、私がティンときたアイドルたちだ! そんなことをするような娘じゃあないな!」

P「でしょう」

社長「……む、なるほど。となるといくら社長の私でも彼女たちの相手をするのは、うむむ」

P「……ですから、さっさとこんなバカみたいな」




社長「ではキミにやってもらうか」




P「……ゑ?」

社長「キミの理論で言うなら、これが最適だ」

P「いや、そういうことじゃなくてですね」

社長「さて、そろそろかな……」


ドドドドドドドド


社長「ふむ、この声は来たようだね」

P「何が?」

ガチャッ

春香「プロデューサーさあん! キスですよ、キス! 私が受け止めてあげますからぁ!」ドォン!

真「ちょっ、春香、ジャマ! どうしてこういう時は転ばないのさ!」ドドッ

美希「ハニーとキスハニーとキスハニーとキスハニーとキスハニーとキスハニーとキスハニーとキスハニーとキスハニーとキスハニーとキスハニーとキスハニーとキスハニーとキスハニーとキスハニーとキハニーとキスハニーとキスハニーとキスハニーとキスハニーとキスハニーとキスス」

やよい「はわっ、美希さんが壊れちゃってますぅ!」

伊織「すぐに治るから放っておきなさい、全く……」

あずさ「あらあら、そんなこと言いながら伊織ちゃんも付いてきちゃって~」

伊織「ちょ、ばっ///」

響「頬を染めながら『そんなことないんだからね!』までがセットだからな~」

貴音「これが『てんぷれえと』なるもの……。はや、語感だけなら美味しそう……」

雪歩「男の人はダメだけど、プロデューサーとなら……」

千早「歌に情熱を込めるなら、いずれ必要な経験のハズ……!」

真美「んっふっふ~、兄(C)のクチビルは、真美がいただきだよ~!」

亜美「あ~~っ! こればっかりは亜美がいただくんだから~!」

律子「ちょっともう! みんな何を!」




P「あっちゃ~、ハーレムルートだったかぁ」

社長「ふむ、観念したまえ」

P「もしかしたら社長、最初っからオレにやらせるのが狙いだったんじゃあ……」

社長「さあ、ルール説明だ! 音無君!」

小鳥「はぁい!!!!」

《765プロダクション・キス我慢選手権大会》

ルール①
アイドルたちとキスしそうなシチュエーションを作って物語を進行します
キスをしてはいけません

ルール②
アイドル1人に限り10レスを上限とし、アイドルはキスをせがみます
Pとキスをできればアイドルの勝ちです
キスをしてはいけません

ルール③
キス我慢を開催する順番、そして大まかなシチュエーションを安価で募ります
まともな安価が来ることを祈ります
キスをしてはいけません

ルール④
全員とのキスを我慢できればPの勝ちです
キスをしてはいけません




小鳥「だいたいはこんな感じですかね」

社長「うむ」

P「……人間って、やってはいけないって言われると、むしろそれをやりたくなっちゃうらしいですよ」

小鳥「でもキスはしないでくださいね♪」

P「はぁい」

P「これ、最後『オレの勝ち』ってありますけど、なんかあるんですか?」

社長「まあまともに考えてない思いつきだからな、そのうち決めるさ」

P「おい」

小鳥「本家から大分ルールをアレンジしてみましたが、Pさんが楽しんでくれれば幸いです!」

P「……」

小鳥「……どうか、しましたか?」

P「いや……、小鳥さんは」

P「参加してくれないのかなって思ってっ」シュン

小鳥「!?!?」キュン!!!!

P「……っなーんて、冗談ですよ、冗談!」

小鳥「はっ、はあ、そうですか……」ドキドキドキドキ

P「いやー、それにしても、成り行きとはいえこんなことに……」

小鳥「…………!!!」ドキドキドキドキ

社長(そういう態度がハーレムを作ったんじゃないかねぇ)

社長「さあ、それでは記念すべきトップバッターと、そのシチュエーションを決めようじゃないか!」

P「うわぁいノリノリだあ」

社長「それでは……最初に登場するアイドルはァ……」

P「さいしょにとうじょうするあいどるはー」

社長「どrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr」

社長「どrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr」

社長「どrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr」

社長「ティン!」

社長「>>15君だっっっ!!!」

社長「そしてそのシチュエーションは、>>17!!!」

亜美

足がもつれて倒れこむ

社長「亜美君だっっっ!!!」

社長「そしてそのシチュエーションは、『足がもつれて倒れこむ』!!!」

一同「おおおお~~~~~~っ!!!」

P「……あれ、これってアウトじゃね?」

小鳥「まあ企画の時点でチェンジですからね~」

P「アウト三つ……、アンパイアもダメダメですしね」

社長「それでは亜美君! 登場してくれたまえ!」

亜美「……」

亜美「……ううっ」シャガミ

P「……?」

P「亜美、どうした? こんな企画やりたくないなら、言っていいんだぞ?」

亜美「ううん、あのね兄ちゃん、そうじゃなくて」

P「そうじゃなくって?」

亜美「……」

P「……」

亜美「キスしてくれないと、泣いちゃうかんね?」ウル

P「!?!?ッ」

P「……」ドキドキ

伊織「ちょっと! フライングしてんじゃないわよ!」

小鳥「はーい、まだ始まってませんよ。早く待機してね、亜美ちゃん」

亜美「ウン!」トテトテ

小鳥「あ、本日の大会ですが、スタジオにて勝負が行われるのを待機組がモニタリングするという形でお送りしますね」

P「…………」ドキドキドキドキ

P「ハア……今日これから、どんだけ心臓を傷めつけるんだろう」

社長「世の男子にそんな悩みを打ちあけたらきっと恨まれるだろうがね」

P「オレはアンタを恨みますよ」

小鳥「はーい、それでは、亜美ちゃんも準備OKとのことなので、Pさんも準備お願いしまーす!」

P「ふえーい」

社長「頑張りたまえキミィ!!!」

P「……」

今日はここまで
一日かけて考えてきます
こういうやりかたは安価スレっぽくないですが、明日も平日ですし

長らく空きましたが再開させていただきます

社長「準備は出来たかね、亜美君」

\バッチリダヨー/

社長「む、大丈夫なようだね」

小鳥「さて、それでは行きましょうか!」

P「……」

社長「おいおいキミィ、なんて顔をしているんだ。これからアイドルに会いに行くというのに!」

P「理由が理由なものでね」

社長「まま、割り切り給え。これも表現力レッスンの一貫だと思えば!」

P「言い出しっぺがそれを言うか」

社長「……ともかく! 女の子を長らく待たせるのは関心せんよ、キミィ!」

P「……」

P「……行ってきます」

社長「幸運を祈る!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

P「……割り切れ、オレ」

P「……そうだ、そう。どんなことがあっても、キスさえしなければいいんだ」

P「相手は一回りも年齢の離れた子供だ。どうってことはない。そんなことでプロデュース業が務まるもんか」

P「……」

P「…………」

P「よし」スッ

ガチャッ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

亜美「遅いよ、兄ちゃん」

P「わ、悪い。いろいろと手間取ってな」

亜美「も~。こーんなせくちーな美少女を寒空の下で待たせるなんて、兄ちゃんもイケズぅだねぇ」

P「……寒空?」

亜美「それより兄ちゃん! 見て見て! スゴイ雪だね!!」

P「雪? ちょっと亜美、ここは借スタジオの中d」

亜美「……」ジトッ

P「……!」ハッ!

P「……ああ、なるほど! 雪か! そうだなー、すんごい雪だ! ああ寒い!」

亜美「ね!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~

小鳥「どうやら二人で雪国に来たという設定みたいですね」

社長「うーむ、凝っているねぇ」

亜美「ふ~、やっぱり本場の寒さはスゴイね~。けっこう歩いてるけどまだまだ寒いよ~」

P「まあ、だからと言って走る気力も無いけどな。ゆっくり行こう」

亜美「~~~~~ッ!」

亜美「うう~~~っ!」

P「? どうした?」

亜美「……あのね、兄ちゃん」

P「……」

亜美「亜美ね、ロケ現場に手袋を忘れてきたみたいなんだ」

P「!?」

亜美「このままだと亜美の手、シモヤケでカッチコチになっちゃうよ~」

P「そ、そうだな! それはマズイ!」

亜美「……」

P「……」

亜美「……亜美の手、温めてほしいな?」クイッ

P「ッ!?」ドキッ

P(せ、接触は今はイロイロとマズイ!?)

亜美「……兄ちゃん?」

P「……」ドキドキ

P(……いやでも、他でもない亜美が寒がっているんだぞ)

P(女の子だ。寒さにも弱いハズ。それにアイドルなんだし手が傷ついたりしたら)

P(……って、本当はスタジオの中だろ! ちょっと落ち着け!)

亜美「……」

亜美「兄ちゃん」

亜美「……手、握って?」

P「!?」ピクッ

P「……お、おう」ギュッ

亜美「……ふふっ」ニコッ

P「……な、なんだよ、ニヤニヤしちゃって」

亜美「んっふっふ~、超人気アイドルと手を握っちゃうなんて、兄ちゃんも罪な男よの~」ニヤニヤ

P「……からかったら離すからな」

亜美「うあうあ~、嘘! ゆっくり歩こ!?」

P「ああ……」

スタスタ

スタスタ

P「……」

亜美「……」

P「……」

亜美「……」

P「……」

亜美「……寒いね?」

P「え、ああ……」

亜美「……でもさ?」

P「……」

亜美「こーして手を繋ぎながら歩いてると」

亜美「けっこーイイカンジに思われてたりするかなぁ?」

P「なーにマセてんだ。行っても兄弟だろ」

亜美「……!」

亜美「…………」

亜美「いいね、兄弟! 亜美と、真美と、そして兄ちゃん!」

亜美「みんなは兄弟! 遊ぶ時も何するときもみんな一緒!」

P「まあ、退屈はしないだろうかな」




亜美「そう! 退屈なんてさせないよ! だって亜美がいるもん!」ダダッ

P「あっ、おい! どこ行くんだ!」

亜美「寒いから走る!」

P「走るって、手は!?」

亜美「もう治った!」ダッダッ

P「おい、待てって」ダッ

亜美「あっははー、兄ちゃんこっちこっち~」

亜美「……かーらーのー」

亜美「雪にダイブ!」ボフッ

P「……うーわー」

ムクッ

亜美「みて、兄ちゃん! めっちゃ人型!」

P「ああ、」見事なまでに人型だな。雪が」

亜美「めっちゃキモチイ~! 兄ちゃんもやってみない!?」

P「え!?」

亜美「ほらほら、ダーイブ!!!」ボフッ

P「……まーな、誰も踏み込んでない雪にダイブってのは、オレも昔によくやったよ」

亜美「やろーよやろーよ兄ちゃん!」ガバッ

P「……でもなあ、スーツだs」

亜美「……」

ていっ!

P「え、ちょっと待て!」

亜美「うりゃー!!!」

ボフン!!!

P「……」

亜美「……」

P「……えっ、ちょ、亜美?」

P「……」

亜美「……///」

P「す、すまん亜美! 重いよな! すぐにd」

亜美「!」ギュッ!

P「!?」

亜美「……」

亜美「……どいちゃ、やだ」

P「やだって、オレが上にいたら重だろ?」

亜美「重くても、いい」

P「えっと……その……」

亜美「……」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~

小鳥「……説明しよう!」

小鳥「亜美ちゃんがPさんに足をかけながら引っ張って、Pさんが亜美ちゃんに覆いかぶさるように転んだのだ!」

小鳥「『足がもつれて倒れこむ』を上手く利用してきたわねぇ……末恐ろしい娘」

亜美「顔、近いね」

P「! そんなこと無いって」プイッ

亜美「あ、兄ちゃんテレてる」

P「……///」グイッ

亜美「うん、そ」

亜美「それでいい。兄ちゃんがとっても近い」グイッ

P「……む」

亜美「ね、兄ちゃん」

P「……何だよ」

亜美「こっち見て?」

P「……見てるよ」

亜美「さっきね、亜美は、三人揃って兄弟サイコーって言ったけど」

P「ああ、言ったな。そんな事を」

亜美「ホントはね、兄ちゃんと兄弟なんて嫌だよ」

P「……」

P「……オレが嫌ってことか?」

亜美「……ううん、違うよ」



亜美「……だって、兄弟は」




亜美「恋人になれないもんね?」




P「……!?」






亜美「キスしよ、兄ちゃん?」





【投票タイム】Pはキスする?
集計は次の書き始めまでとします
予定としては明日かな

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