マルセル「頼むアニ！　こんなこと頼めるのはお前しかいねえんだ！」

マルセル「戦士が戦士であるために！　お前も戦士ならわかるだろ！？」

アニ「……言いたいのはそれだけ」

マルセル「もしお前も興味があるなら、俺のを」

アニ「……見せればいいの」

マルセル「そう、見せてくれれば……って、え？」

アニ「見せればいいんだろ、女の裸を」

マルセル「え、まじで？　ほんとに？」

アニ「見たいって言ったのはあんたじゃないか」

マルセル「そ、そうさ。俺は戦士だ。惑わされないために様々な経験を積んで」

アニ「四の五の言ってないで、始めるよ」

マルセル「お、おう！」


ｶｯ!


女型の巨人「……」ｽﾞｼｰﾝ

マルセル「」

マルセル「俺は戦士だ」

マルセル「もう惑わされない」

マルセル「一時でも本気にしてしまったあの時の自分はもういない」

マルセル「さらばだ煩悩、こんにちは戦士」

ベルトルト「……なにあれ」

ライナー「さあな……」

マルセル「空が青いな」

ライナー「そりゃあひっくり返ってるからな」

マルセル「なあ、ライナー」

ライナー「ん？」

マルセル「俺は裸より見えるか見えないかの境界の方が萌えると思う」

ライナー「……そうか」

マルセル「おう」

マルセル「俺は戦士だ」

マルセル「戦士は」

マルセル「いかなる時も諦めてはならぬ！！！」ｶﾞﾊﾞｯ

マルセル「作戦を立てよう。アニにスカートを履かせるには？」

ライナー「無理だな」

ベルトルト「無理だと思う」

マルセル「この……どあほう！」

ライナー「」ﾋﾞｸｯ

ベルトルト「」ﾋﾞｸｯ

マルセル「あのアニが恥じらいながら風になびくスカートを抑える姿を想像してみろよ！」

ライナー（うーん、想像できん）

ベルトルト（あり、かも……？）

マルセル「いざゆかん、アニちゃんのもとへ！！」

ライナー「ぉー……」

ベルトルト「ぉ、ぉー……？」

・・・・・

ライナー「なぁ、マルセルよ」

マルセル「なんだよ」

ライナー「俺達は何やってるんだ？」

マルセル「戦士ならばやらなきゃならん時はあるだろ？　今がその時だっただけだ」

ベルトルト「空が青い」

ライナー「そりゃあひっくり返ってるからな」

マルセル「俺達は戦士だ」

ライナー「おう」

ベルトルト「うん」

マルセル「任務からは逃れることはできない」

ライナー「……」

ベルトルト「……」

マルセル「そしてこの欲望からm」

ライナー「いやそれは」

ベルトルト「逃れとこう」

マルセル「かーっ、つまんねえ」

アニ「で、いつまでその格好でいるの」

マルセル「お姫様が優しい手を差し伸べてくれるまで」

アニ「あいにく手は放せなくてね。足を差し伸べようか」

マルセル「さ、訓練再開するぞ」ｶﾞﾊﾞｯ

ライナー「右に同じ」ｶﾞﾊﾞｯ

ベルトルト「同じ」ｶﾞﾊﾞｯ

アニ「じゃあ次は誰が相手になる？」

マルセル「そりゃあライナー、お前だろ」

ライナー「ん？　まぁいいが……ベルトルトはどうだ？」

ベルトルト「僕？　構わないけど」

マルセル「え、あ、そうか、まあ訓練に熱心なことは良いことだな？」

ライナー「そうだな……じゃあ俺が先にすっかな」

ベルトルト「さっき僕が先って……」

ライナー「いや俺がやる」

ベルトルト「僕だよ」

ライナー「俺だ」

マルセル「じゃあ俺？」

ライベル「どうぞどうぞ」

アニ「決まったようだね……構えな」ｽｯ

マルセル「待った、アニ、待ってくれ、待っ……うわぁぁあああ！！！」

マルセル「俺は……戦士だ……」

ライナー「生きてるか？」

マルセル「ああ……世界は白かった」

ライナー「あ？」

マルセル「アニの……胸元から、チラリとな」

ベルトルト「！？」

マルセル「もう……思い残すことは……」

ライナー「任務は？」

マルセル「やりますやらせてください」ｶﾞﾊﾞｯ

アニ「次はー？」

マルセル「行け、ライナー、ベルトルト！　俺の敵をとってくれ！」

ライナー「はあー……やるぞ、ベルトルト」

ベルトルト「う、うん……！」