光「耳かき？」


モバP「そうだ」


光「Pさんの耳を？」


結城晴「……」ｽｯｽｯ


モバP「違う違う！セクハラじゃないからスマホしまえ晴！」


小関麗奈「早苗さんこいつです」ﾋﾟﾋﾟｯ


モバP「やめろォ！そういう仕事の話だ！……いや本当ですよ早苗さん、はい…はい…そういうことなんで電話切りますねー」ﾋﾟｯ

モバP「麗奈！ややこしいことをしてくれるなよ！」


麗奈「レイナサマ悪くないし〜」


晴「で、耳かきの仕事ってなんだよ。光ねーちゃんに変なことさせるなら許さねえからな」ｶﾁｶﾁｯ


モバP「やめてくれ晴。その技は俺に効く、やめてくれ。わかってるからそのキック力増幅シューズのメモリは戻しなさい」


晴「チッ…」ｶﾁﾁｯ

モバP「こほん、まあ要するにだ。そういうなんというか耳かきをするミニドラマCDの仕事だ」


麗奈「あー台本読むだけの楽なやつね」


モバP「そう思ってるのは杏とお前だけだからな」


晴「俺たちはやらなくていいんだよな？」


モバP「それは……今後次第で」


晴「なんだよそれ……」


モバP「で、どうだ光？」


光「耳かき……耳かきかぁ」

モバP「嫌か？まあ、ヒーローとかは全く関係ないからな、渋る気持ちもわからなくもないが」


光「うーん、ニチアサ観ながら耳かきしてたらテンション上がってガリッとしてしまったことを思い出してしまった……」


モバP「う、うん……痛いよねそれ」


光「エンディングでキョウリュウジャーを踊ってる子どもと一緒にのたうち回った苦い思い出だ」


モバP「外耳炎にならなくてよかったな。それで……お仕事の方は……？」


光「もちろん！オッケーだ！」


モバP「やったぜ！」


光「さあ！耳かきを始めるよ！」

〜
〜〜
〜〜〜


相棒！相棒ってば！


もう……やっと気付いた


最近ちょっとこういうの多くないか？


何か悩み事があるなら相談に乗るよ？


え……違う？そうか、ならいいけどさ


だけど、それならどうして反応悪いんだろう……


あっわかった！さては耳掃除してないんだな！

言われてみれば？全く！ダメじゃないか相棒！


ヒーローは助けてを求める声とかみんなの声援が聞こえないといけないんだよ？


自分はヒーローじゃないって？ふーん……まあ、いいや。ほら、ここ……来てよ


膝……まくら……耳掃除してあげる


ポカンとしてないで、早く早く！


んっ……や、やっぱり！ゆっくり……くすぐったいから


うん、ありがと

んー思った通り、相棒耳汚れてるよ


でも……人の耳ってまじまじみるとこんな風になってるんだ。なんかすごい感動


そりゃミミラーみたいにそのまま怪人のモチーフになるよなぁ


え？ミミラーって何だって？手品が上手い怪人だよ


そう、耳なのに手品が上手いんだ。ほとんど魔法だけど。ミミラーめにございますってさ


うん、この登場時の敵幹部たちの反応が面白くて……って、耳かき耳かき！もぉ、今日は耳かきするの！


それじゃあ、今度こそ耳掃除始めるよ

まずは耳の入り口を……耳かき棒でゆっくり綺麗にするね


スリスリって、耳のマッサージしてるみたいに


大丈夫？強くない？


そっか、じゃあこのまま続ける


んー、けっこう取れるな


……あっ、大きいの見えた


ちょっとだけ、奥の方に入れるね？


んっ……よっ……

痛くない？大丈夫？


気持ちいい……なら良かった


あっ……ん……


おっ……取れた！


ほら！相棒見てくれ！


恥ずかしいって？まあ、確かにそうかも……アタシも相棒にされてこんなの出てきたら恥ずかしいと思う


……ごめんね


気にするな？……やっぱり相棒は優しいな

とりあえず、このまま奥をスリスリするよ


ん……確かに取れたけど、気持ちいいんだろ？


へへっ、だったらいいじゃん


痛くないように……さじの裏側でスリスリ……


む……動いたら危ないぞ


くすぐったくて勝手に動く？うーん、じゃあこれはやめて……


反対側のこの綿？でこしょこしょしてあげるね


え…これボンテンっていうの？


へえ〜そうなんだ。じゃあ、ボンテンでこしょこしょしてあげるね

ほら、こしょこしょこしょこしょ


あーもうだから動いたら危ないってば！


こっちの方がくすぐったい？ワガママだな相棒は！


これも訓練だ訓練！こしょこしょこしょこしょ！


あはは、わかったわかったって。おしまいおしまい


……ふぅ〜


ふふ、びっくりした？もう一回……ふぅ〜


はい、こっちはこれでおしまい


え？もちろん反対側もやるよ！なんだかすごく楽しくなってきたし！


ほら、反対向いて〜

と言ったもの……こっちは案外綺麗


むぅ……今アタシを笑ったか？


ふっふっふっ、相棒の耳はアタシの手の中なんだぜ


あやまってもムダだ……さあ、ボンテン地獄を楽しみなぁ！


こしょこしょこしょこしょ……


だあ！危ないって！学習してよ相棒！動いちゃだめ！


もぉ……アタシも悪かったけど、相棒は本当堪え性がないな


今度はゆっくりふわふわするから、ちゃんとガマンしてよ？


ほ〜ら〜ゆっくり〜ふわふわぁ〜わさわさぁ〜


あはは、ぴくぴくしてる……そんなにくすぐったい？


それとも……


キモチイイ？

いきなり耳もとで話しかけるなって？声はちゃんと小さくしてるでしょ……こんなふうに


ふぅ〜


また、ぴくんってなったね？耳も真っ赤……


ふふっ、なんか可愛い


ほら……またふわふわぁ〜


こしょこしょこしょ……


わさわさわさわさ……


ありゃ？もう慣れちゃったかな？反応悪くなったね


それじゃあ最後に……ふぅ〜


あはは、これは苦手なんだ


……ねえ、相棒


アタシの声ちゃんと聞こえる？


そっか、こんなささやき声が聞こえるならやっぱもう十分だよね

……さっき、相棒は自分はヒーローじゃないって言ってたけどさ。そんなことないよ？


アタシにとっては、かっこいいヒーローの一人だ


一番じゃないのかって？それは図々しいんじゃないかな〜


へへっ、ウソウソ！相棒はアタシの一番だよ！


っと、ちょっとうるさかった？そう、大丈夫か……よかった


うん、だからさ……相棒はアタシの一番のヒーローなんだから


アタシの声がいつでも、どこにいたって聞こえるようにしてくれよ？


それじゃあ、またね……あいぼう


ちゅっ


〜〜〜
〜〜
〜

光「ふぃ〜」


モバP「はっはっはっ、よかったぞ光」


光「えへへ、さすがに『ちゅっ』っていうのちょっと恥ずかしいな」


晴「〜〜〜ッ」

晴（なんだよこの内容ぉ！！すっげー恥ずかしい！！なんで光ねーちゃん平気なんだよ！）


麗奈「…ッ…ッ」ﾊﾟｸﾊﾟｸ


晴（レイナなんか途中から顔真っ赤で酸素の足りない金魚みたいになってたんだぞ！かわいいなクソ！）


モバP「それにしてもほとんどミスもなくてすごかったな」


光「特撮はアフレコも必要だから家で練習してるんだ！」


モバP「なるほど」

光「まさかこんな形で実を結ぶとは思ってなかったけどね」


モバP「何事も経験ってわけだな〜」ﾁﾗｯ


晴「…………」ｿﾛｰﾘ


モバP「じゃあ、晴ちゃんよ」


晴「ッ！」ﾋﾞｸｯ


モバP「次…行っとくか！」


晴「い、嫌だぁああああッ！！！」


おわりん