お爺さん「安価?」お婆さん「安価、とは?」 (17)

むかーし昔、ある山に一人のお爺さんとお婆さんが小さな家で二人仲良く暮らしていました

のどかな日々に満足していた二人は、それはそれは平和な毎日を送っていました

が、そんな二人の間に一人の老人が現れたのです

嵐の夜の事でした

ドンッ、ドンッ

「こんな真夜中にお客さんかね?」

お婆さんが不審にそう呟くと、恐る恐る家のドアを開けた

そこに立っていたのは、真っ黒い服と帽子を身にまとった、老人だった

帽子は深く被っており、顔が見えない為、女なのか男なのかすら分からなかった

杖を片手に持っており、その体は冷えてガタガタと震えていた

適度に痩せており、まるで魔法使いのような老人は言った

「何か、体を拭くものを貸しては頂けませんか」

それを聞いたお婆さんは、急いで部屋の奥から布巾を引っ張って来ると、そっとその老人の手に渡した

老人は、しゃがれた声でまた言った

「ありがとうございます」

その言葉を聞いてお爺さんとお婆さんはほっとし、老人を再度見つめた

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老人は丁寧にその布巾で体を拭くと、お婆さんの手の元へ返した

その様子を見ていたお爺さんがやや緊張しながら、老人に聞いた

「こんな天気の日にこんな時間でこんな山奥へ来られてどうされたのです?」

「………」

老人は言えない事なのか、黙った

お爺さんも察し、それ以上は聞かなかった

沈黙が続く中老人が深く頭を下げ、お礼を言うと二人を見つめた

お爺さんとお婆さんはその時、初めて老人の顔をはっきりと目にしたが、印象には残らなかった

至って普通の顔だったからだ

「貴方達にはその内、幸福が訪れますよ」

不思議な老人はそう言うと、すぅぅぅと姿を消した

二人は目を合わせ、パチクリと瞬きをしたが、そこにはいつもと何も変わらない玄関が広がっているだけだった

「爺さんや、一体何だったのでしょう?」

「さぁ、何だったのかな?婆さんや」

不思議な事もあるもんだ、とその時の二人は対して気にも留めなかった

そんなある日、お爺さんはお婆さんを連れて穴堀へ出掛けて行った

何でも、穴堀が趣味らしい

お婆さんはそんな趣味に没頭するお爺さんを見つめるのが趣味だった

ザック、ザック

汗をかきながらお爺さんは手を動かした

早朝の穴堀は最高だ、と白い歯を見せてはにかんだ

少し、休憩するとお婆さんとの話に華を咲かせ笑い合うと、また作業に戻った

ザック、ザック

ザック、ザック

ザック、ザック

コツンッ

その時

土の音ではない音が聞こえて来、お爺さんは「はて?」と首をかしげた

「爺さんや、何か埋っておるよ」

「ふむ…」

お爺さんは、じぃっと見つめた

そして取れる程度に掘ると、それを婆さんに見せた

「婆さんや、これは宝箱だよ、宝箱」

「ほにゃー」

婆さんは驚いた

黄金に光り輝くその箱は、紛れも無く宝箱であった

「これは凄い……」

爺さんは感動して、お婆さんと持ち帰った

家に帰ると二人は早速、宝箱を開けた

鍵はついていなかった

ギィ……

鈍い音が鳴り、箱が開いた

そして、中から現れたのは………

「よっす!おら、安価小僧!」

お婆さんは箱を閉めた

びっくりしたのだ

もう一度、ゆっくりと箱を開く

「………」

なんと!そこには不貞腐れている男の子がいたのだ!

お爺さんとお婆さんは余りに吃驚して、口をぱくぱくと金魚みたいに動かした

「じ、じ、じいさんや………」

「な、なんちゅうことだ……婆さんや……」

これはそんな安価小僧と出会った一人のお爺さんとお婆さんのお話……



お爺さん「安価?」

お婆さん「安価、とは?」

安価小僧「安価知らねーのかよ!教えてやる!安価ってのはな…………あ、婆さんおかわり」モグモグ

お婆さん「よく食べるねぇ……ふふ」

安価小僧「安価ってのは…………」モグモグ

お婆さん「はいよ」

安価小僧「お、あんがとよ。安価ってのは………」モグモグ

お爺さん「安価ってのは?」

安価小僧「安価ってのは………」モグモグゴックン

安価小僧「………うーん」

お爺さん「??」

お婆さん「??」

安価小僧「聞くより慣れろだ!今から>>8を出すから見てろ!」

ゲロ

安価小僧「今からゲロを出すから見てろ!」

お爺さん「!?!?」

お婆さん「はにゃー」

安価小僧「……………ぅ」

安価小僧「おろろろろろろろろろろろろろろろっっ……!!!」ビチャビチャーッ

お爺さん「!?!?」

お婆さん「…は、はにゃー」

安価小僧「……まっ、こんな感じだな!」

お爺さん「ど、どういう事だい…?」

お婆さん「魔法みたいなものなんだねぇ……」

安価小僧「そう!それ!魔法だよ!魔法!」

お爺さん「な、なるほど……?」

安価小僧「あんたらも発動出来るんだぜ!安価!やってみな!」

お爺さん「え?あ、え?」

お婆さん「じゃ、私は>>13を出そうかねぇ……」

最新の全自動洗濯機

お婆さん「じゃ、私は最新の全自動洗濯機を出そうかねぇ……」

ポンッ

最新の全自動洗濯機「」ウゴンウゴンウゴンウゴン

お爺さん「おっ、おぉ……!!」

安価小僧「婆さん、良いの出すじゃん!」

お婆さん「これを使えば爺さんや、洗濯が楽になるよ」

お爺さん「そうじゃの!爺さんも便利なやつ出すぅ!出てこーい、わしの>>16!」

瓶一杯の銅貨

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