穂乃果「絵里ちゃんと」 希「アクセサリー」 (34)

希「えりちの趣味ってなんやと思う?」

穂乃果「どうしたの、急に?」

希「みんな忘れてるんとちがうかな、って思ったんよ」

穂乃果「それくらい覚えてるよっ、アクセサリー作りだよね」

ことり「えっ?」

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穂乃果「? ことりちゃん?」

希「おや、ことりちゃんは知らんかったみたいやね」

ことり「たしかに知らなかったけど……え?」

穂乃果「なに慌ててるの?」

希「もしかして……」

ことり「……」

希「……まぁ、衣装を作ってる立場からしたら」

ことり「やめてよぉ……」

穂乃果「ええ? どういうこと?」

ことり「ううっ」

希「……この話はおしまい。そろそろ練習始まるんやない?」

穂乃果「あっ、屋上のカギ開けるの、穂乃果の当番だった! カギ取ってくる!」ダッ

希「穂乃果ちゃんは元気いっぱいやね」

ことり「絵里ちゃんにそんな特技が……」

希「ことりちゃん」

ことり「ん、なぁに?」

希「気になる?」

ことり「……うん」

ことり「ことりも、アクセサリーは作れる」

希「せやね。衣装の小物もことりちゃんの手作りなんやろ?」

ことり「うん。でも、絵里ちゃんも作れるなら話は別」

希「やっぱり手伝ってもらった方がええやんな」

ことり「そうじゃないの」

希「ん?」

ことり「いつもやさしい絵里ちゃんだけど、ことりの作ったものを身につけて」

希「うん」

ことり「『なんてチープなの』とか思ってるんじゃないかって考えると」

希「」

ことり「絵里ちゃんと話す機会少ないのも、きっと……」

希(あかん)

希「そんなことなーい」

ことり「でも……」

希「うちはえりちとはいつも一緒なんよ?」

ことり「うん……」

希「えりち、ことりちゃんが作ってくれたもの、大事にしてるよ」

ことり「ほんと?」

希「うん、穂乃果ちゃんに聞いても同じこと言うはずや」

ことり「そうだといいんだけど……」

希「えりちは恥ずかしがりやからなぁ……直接聞いても答えてくれへんかも」

ことり「そう、だよね」

希「あっ、じゃあ、こんなことしてみーひん?」

ことり「?」

希「あのな……」

穂乃果「ということで!」

希「ことりちゃんとえりちのアクセs穂乃果「ということで、ってどういうこと?」

希「さっき話したやん」

穂乃果「そうだっけ?」

希「まったく、穂乃果ちゃんはかわいいなぁ」

穂乃果「えへへー」

絵里(私は置いてきぼりなのね)

絵里「ちょっと希? 自分の家だからって、私の穂乃果を拐かさないでくれるかしら」

希「おっと、人聞き悪いこと言わんといて? それに、うちらの、やろ?」

穂乃果「んもう、二人とも仲良くしてよ!」

希「うちらはいつも仲良しや」

絵里「そうよ、穂乃果のためならなんだってするわ」

穂乃果「ほんとっ!? じゃあさっそく……」

絵里「それは置いといて」

希「話の続きしてええ?」

穂乃果「……あ、そうだっけ」

絵里「私とことりで?」

希「今日の練習前に、アクセサリー教室を開こうって話になったんよ」

穂乃果「ナイスアイデアだね、希ちゃんっ」

希「やろ? せっかく器用なメンバーが二人もいるんやし」

穂乃果「うん、穂乃果もなにか作ってみたい!」

絵里「それは構わないけど……」

希「けど?」

絵里「私とことりでは、作るものに違いがあるはずよ」

穂乃果「ほ?」

希「違い?」

絵里「ええ。アクセサリーといっても、キルトの方が私は得意なの」

穂乃果「きると?」

絵里「そうよ。布の間に綿を詰めた装飾品ね」

穂乃果「ぬいぐるみみたいな感じかな?」

絵里「イメージは間違ってないかもしれないわ」

希「確かに、それだけ聞くとことりちゃんのとは違うかもしれんね」

絵里「ことりの作るアクセサリーって素敵よね」

希「せやなぁ……まるでお店に売ってるみたい」

穂乃果「……うーん」

絵里「? どうしたの、穂乃果?」

穂乃果「絵里ちゃんの誕生日」

絵里「私の誕生日? それがどうしたの?」

穂乃果「まともなことしてないから、アクセサリーをプレゼントしたいなって」

希「そうなん? でも、うちと一緒にプレゼントしたやん」

穂乃果「せっかくだし、穂乃果が作ったものあげたいなーって」

絵里「えっ、もらったわよ?」

希「穂乃果ちゃん……まさか忘れてs穂乃果「ぅ絵里ちゃん!」

希「」

絵里「あ、やばっ」

希「……」

穂乃果「絵里ちゃん、それは内緒って言ったじゃんっ」

絵里「ごめん、穂乃果……つい」

穂乃果「ついじゃないよ!」

希「……ほーん」

絵里「」ビクッ

穂乃果「」ビクッ

希「どういうことか、説明してほしいなぁ」

絵里「べ、別に大したものじゃないわよ。ね、穂乃果」

穂乃果「そうそう、大したものじゃ……え、絵里ちゃん、そんなふうに思ってたの?」

絵里「ち、違うわ! そんなことあるわけないじゃない!」

希「……早くしてくれないと、わしわしや」

穂乃果「で、でも!」

絵里「言えない……!」

希「ふーん……」トタトタ

絵里「……希?」

希「戸締り、おっけー」

穂乃果「希ちゃん?」

希「一応カーテンも閉めとこうかな」

絵里「え?」

希「さぁ」クルッ

穂乃果「ひっ……」

希「わしわしMAXの時間や!」

穂乃果「」グタッ

絵里「」グタッ

希「ふぅ。二人とも前よりすこし大きくなったんと違う?」

穂乃果「そう、かな」

希「さ、正直に話してみ?」

絵里「……わかったわ」

――10月24日

穂乃果『ねぇ、絵里ちゃん。今日、泊まりに行っていい?』

絵里『ええ、それは構わないけど……どうかしたの?』

穂乃果『絵里ちゃんに、誕生日プレゼント、あげたいなって』

絵里『? 誕生日当日にもらったわよ?』

穂乃果『あれは、希ちゃんと一緒に選んだものだから』

絵里『そう? でもいいの?』

穂乃果『うん。じゃあ、行くときにまた連絡するね』

希「なんで泊まりに行く必要があるんやろね」

絵里「ま、まだ話は続くから安心して」

希「安心できる要素が見当たらないのはどう説明するん?」

穂乃果「ねぇ、やっぱりやめといた方が……」

希「穂乃果ちゃんは向こうでお菓子でも食べとき」

穂乃果「わーい!」

絵里「穂乃果……」

――絵里の部屋

穂乃果『あれ? 亜里沙ちゃんは?』

絵里『聞いてないの? 雪穂ちゃんと遊びに行って、そのままあなたの家に泊まるそうよ』

穂乃果『そうだったんだ! 雪穂、なにも言ってくれなかったなぁ』

絵里『だから、今日は私とあなただけよ』

穂乃果『……好都合だね』

絵里『?』

希「怪しい雰囲気しか漂ってないんやけど?」

絵里「の、希? 逃げないから手首掴まなくても」

穂乃果「希ちゃーん、お茶ももらっていーい?」

希「ええよー」

絵里「穂乃果のやつ……」

希「続き、早くして」

絵里『好都合、って?』

穂乃果『もう、わかってるくせに』

絵里『……』

穂乃果『プレゼントは……』シュルシュル

絵里『!』

穂乃果『穂乃果だよっ』

希「あかんやん」ギューッ

絵里「あ、手首、痛い痛い」

希「その流れ、あかんやつやん」ワシッ

絵里「ちょ、胸に手を置かないで」

穂乃果「希ちゃーん、アイスも」

希「食べてええよー」

絵里「え、穂乃果ー。ちょっとこっちにおいd希「いくつでも食べてええよー」

穂乃果「ほんと!? やったー!」

絵里「」

絵里『で、でも……』

穂乃果『ねぇ、絵里ちゃん』

絵里『な、なにかしら』

穂乃果『今日は希ちゃんもいないんだよ』

絵里『そ、そうね』

穂乃果『穂乃果のこと、きらい?』

絵里『そんなこと!』

穂乃果『じゃあ……いいよね?』

絵里『……穂乃果!』ドサッ

希「なにもよくないやん」ワシッ

絵里「希、さすがにそれは痛いっ」

希「穂乃果ちゃーん、ちょっとおいでー」

穂乃果「はーい、なにー?」

希「全部聞いた」

穂乃果「?」

希「うちがいないとこで、相当楽しんだみたいやね」ワシッ

穂乃果「」

穂乃果「ちょっ、絵里ちゃん! 話しちゃったの!?」

絵里「ごめん、穂乃果……」

希「謝るのはうちにやろ?」

穂乃果「申し訳ございません」

絵里「ごめんなさい、希」

希「……ええよ」

穂乃果「許してくれる?」

絵里「希……」

希「うちになにされてもええ、ゆーことやろ?」

穂乃果「え」

絵里「」

希「覚悟することやね!」

穂乃果「絵里ちゃんが余計なこと言うから……う、うわあぁぁあああぁぁぁあ!」

絵里「わ、私のせいにしな……い、いやああぁぁあぁあああ!」

――終わり

スクフェスイベント記念、久しぶりのほののぞえりでした。

今回は1枚取りが限界かもしれませんが、イベント後に続きを書きたいと思います。

アクセサリー関連の話をもう少し盛り込んでみたいと考えています。

読んでくれた方々、ありがとうございました。

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