アニ「エレン…生理が来ないの」エレン「え?」ミカサ「…」チャキ…(20)

たのんだ

アニ「どうしよう」

エレン「マジかよ……」

ミカサ「エレン、あなたは何も言わなくていい。アニ……目障りだと思ってたけど。
    一体なにをしたの……?」

アニ「なにをって……?」

ベルトルト「ちょっと待って」ヌッ

エレン「べ、ベルトルト……?」

ミカサ「ベルトルト?部外者は黙っていて欲しい」

ベルトルト「部外者か……。確かにそう思うだろうけど、僕個人のアニへの気持ちとして、
      この案件は見逃せない」

ミカサ「……。どういう事情かわからないけれど。あなたも、わたしのエレンに対する
    気持ちと似たものをアニに抱いているということね」

ベルトルト「そういうことだ……」

アニ「ちょっと待ってよ。一体どういうこと?」

エレン「そうだぜ。なに怖い顔してんだよ」

ミカサ「……! エレン。あなた、いつまでも駆逐ばかりで幼い、そんなとこが可愛いと心配していたけど……。
    この状況で、よくそんなことが言える」

ベルトルト「アニもだよ。格闘ばっかりでこういうこと疎そうで可愛いと心配していたけれど……。
      こんなことになったら相応の責任ってものが……。……でも、待てよ。
      ……アニ、生理が来ないってどういうことかわかってる?」

アニ「え?赤ちゃんができるんでしょう」

エレン「だよな。俺とアニの赤ちゃんができるんだ」

ミカサ「削ぐ」チャキ

ベルトルト「根絶やしにしてやる」チャキ

アニ「ま、待ってよ。……確かに、こんなんじゃ赤ちゃんに寂しい思いさせることになるかもしれないけど。
   でもできるだけのことはするつもりだよ。ねえ、エレン」

エレン「ああ。もちろんだ。……家族に会えない苦しさは、俺が一番よくわかってるからな。
    ミカサ……おまえもわかるだろ。認めてほしい……」ギュ

アニ「わたしだって……そうだ。ねえベルトルト、気持ち、わかるでしょう……?」ギュ

ミカサ「……!?エレン……?」オロオロ

ベルトルト「え、あ、アニ……本気で言っているの?」オロオロ

アニ「勿論だ」

エレン「ああ。給金は少ないけどなんとか育て……「ちょっと待った!!」バターン

アルミン・ライナー「……」ハアハア

アニ「ライナー?」

エレン「アルミン……」

アルミン「さっきから聞いていれば……君たち、正気かい!?」

ライナー「そうだぜ。嘆かわしい……!ホイホイとヤっちまう若者がいるとは聞いていたが、
     それがまさか幼馴染だとはな。イヤ、それは今はいい。
     
     おまえ、他に適当な人間が側にいるだろうが!」

エレン・アニ「ええ?」

アルミン「そうだよ!エレン、君の目は節穴なの?長く思ってくれている、しかも美人!そんな幼馴染がいる……。
     にもかかわらず、最近格闘で組んでるだけの女の子とそんなこと!」

ライナー「そうだ!アニ、おまえ、先月エレンと組むまでは、エレンとはただの同期って距離感だったはずよな。
     にもかかわらずコレか!ずっと見ている男を差し置いて。俺は悲しいぞ!」

エレン「……よくわからねえけど……おまえにいちいち指図される言われはねえよ、アルミン」

アニ「そうだよ。いきなり何?……もう子供じゃないんだから、わたしにはわたしの考えがあるの」

アルミン「!! エレン……!君がそんな馬鹿だったとは。その行為をする責任ってものをわかってるのかい!?」

ライナー「アニ……っ、おまえ、育て方を間違えちまったか?その言い方はないだろう!」

ギャンギャン

ミカサ「あ、アルミン、エレン……らしくない、落ち着いて……」

ベルトルト「ら、ライナー、アニ。君ら、ちょっと落ち着いた方が……」

ミカサ「……」

ベルトルト「……」

ミカサ「……ああは言ったけれど、頭ごなしに怒鳴るのはよくなかったかと思う」

ベルトルト「うん……僕も。僕は、ただアニが心配で……。ライナーと喧嘩して欲しかった訳じゃ」

ミカサ「エレンの考えというのを聞いた方が良かったかもしれない。わたしはエレンに幸せになって欲しいだけ……どうしよう……」

ベルトルト「そうだね。僕も同じだよ。……休日だし、仲直りしてもらうために、おいしいものでも買ってこようか」

ミカサ「そうね。少し歩いたところにある出店へ行こう」タタタ

ベルトルト「うん」タタタ

……ギャンギャン

アルミン「エレン!だからね、家族が恋しい君が新しい家族を欲しがる気持ちはわかる!
     でも、そのための行為に及ぶには僕らは若すぎるんだよ!」

ライナー「そうだぜ、アニ。できた子を安全な場所に送って育ってもらいたいというのは、まあ悪くない。
     だが、俺達はそんな行為ができる立場なのか!?」

エレン「わ、わかってるよ!でも……やったものは仕方ないじゃんか!?」

アニ「よ、よく知らなかったんだ。こんなことで子供ができるだなんて……」

アルミン・ライナー「ああ!?」

エレン「そ……そうなんだよ、まさか……」

エレン・アニ「いっしょに寝たら子供ができるだなんて……」

アルミン・ライナー「……」

エレン「対人格闘でいっしょに頭打って、医務室で寝込んで……」

アニ「それで目が覚めて、家族の話とかしてたらそのうち寝ちゃったんだ……。

   それだけでコウノトリが赤ちゃんを運んでくるなんて……!」

エレン「ああ……っコウノトリの嗅覚を舐めていたんだ……!」

アルミン「……ちょっと待って。いっしょに寝たらコウノトリが赤ちゃんを運んでくる??」

ライナー「……そんなこと……誰に聞いたんだ」

ユミル「わたしだ」

アルミン・ライナー「……」

ユミル「……イヤ、……悪い。まさか……っ、本気にするとは……ッ」プルプル

エレン・アニ「ユミル」

エレン「おまえがその日の朝、教えてくれたんだよな。そんなことしたら子供ができるぞって……」

アニ「そうだよ。わたしたち、親のことばっか考えてて……そういうこと疎かったから……」

アルミン・ライナー「……ユミル!」

ユミル「ダハハハハ……!ご、ごめんごめんって!冗談のつもりだったんだよ。医務室で同じベットで寝てたから、
    茶化そうと思って……ッ、そんなことしてるとコウノトリが赤ちゃん運んでくるぞってさ!
    でも、まさか、マジにするとは……!それでこんな大騒ぎになるなんて、おまえ……!!」

アルミン「冗談にしてもすぎるよ!」

ライナー「そうだぜ……。この騒ぎはおまえのホラ吹きが原因って訳か……!」

ユミル「……っ。……わ、悪かったって……っくく……」

エレン「?? アルミン、どういうことだよ」

アニ「もしかして、コウノトリさんは赤ちゃんを運んでこないの?生理が二日遅れてるけど大丈夫?」

アルミン「……。……ユミル、君には罰が必要だよ。ね、ライナー」

ライナー「……。そうだな……。ユミル、おまえは罰として今夜……」

アルミン・ライナー「二人にきちんと性教育をするんだ!」

ユミル(育児放棄か……)

・・

ザーザー

ミカサ「ひどい雨……っ」バシャバシャ

ベルトルト「買ったお菓子が濡れちゃうよ。ミカサ、どこかに入ろう」

ミカサ「ええ……、あ。あそこに宿がある。入ろう」

ベルトルト「うん。……止みそうにないし、休憩しようか。ミカサ、身体を拭いたほうがいいよ」

ミカサ「そうね……ありがとう」

数時間後

ミカサ「……? ベルトルト、起きて」

ベルトルト「んあ? ……、あ、話してるうちに寝ちゃったね。出ようか」

ミカサ「うん。4人を仲直りさせないと……あ!」

ベルトルト「?」

ミカサ「……ねえ。ベルトルト、わたしたち、同じベットで眠っていたけど……」

ベルトルト「うん。この部屋、なんかおっきなベット一つしかなかったもんね」

ミカサ「この間ユミルに言われたの。男女が一つのベットで寝ると……」ガタガタ

・・

数週間後

ミカサ「……エレン。生理がこない」

エレン「え?」

アニ「……」

エレン「……ミカサ、おまえ、……まさか、誰かと……?」

ミカサ「この間、ベルトルトと町にでたときに連れ込み宿に。そのとき、たぶん……」

ベルトルト「そうなんだ……勿論、責任をとるから……」

エレン「……っ! 駄目だ!」

アニ「そ、そうだよ。駄目だよ!」

ミカサ「?で、でも。子供ができたものは仕方ない。わたしは赤ちゃん……家族のために生きないと。
    心配しないで、赤ちゃんはきちんと育てるつもり」

ベルトルト「う、うん。……任務も子育ても僕がすべきことはするよ。赤ちゃんに罪はない」

エレン「……嫌だ!ユミルたちからちゃんと習ったんだ、ミカサがそんなこと!」ギュ

アニ「わ、わたしも、なんだか嫌だ!ベルトルトとミカサがあんな!」ギュ

ミカサ「え、エレン?生理が2日遅れたこと、そんなに心配?……?」ドキ

ベルトルト「?」ドキ

アルミン・ライナー・ユミル「……」

アルミン・ライナー「ユミル」ガシ

ユミル「うッ。……わ。悪かったよ。こないだミカサとベルトルさんにもエレンたちと同じようなことを……」ギク

アルミン「……ありがとう! 君のおかげで進展があった……!」ギュ

ライナー「ああ。一生進まないかとも思われたものが……!」ギュ

ユミル「……お、おう?」

・・



ワイワイ

アルミン「ふふ……見てよライナー。あの4人、いい感じだよ」

ライナー「そうだな。ベルトルトとアニ、エレンとミカサ。昼間の出来事のおかげか、
     2人ペアで飲んでいるな。まあ仲直りってとこか」

アルミン「今日が、教官の催した飲み会っていうのもタイミングがよかったね!」

ライナー「ああ、とにかく俺としてはうれしい方向へ進んでいるかな。ベルトルトのアニへの思慕は見ていて痛ましいほどだったから」

アルミン「僕だってそうだよ……ミカサのエレンへの気持ちと言ったら……」

ライナー「……今更だが、俺とおまえは、幼馴染についての話で気が合いそうだ。
     ああ、幼馴染ってのはベルトルトだけのことだが」

アルミン「はは、そうだね。今日は幼馴染の恋が進展したお祝いに、いっぱい飲もうか」ゴク

ライナー「いいな」ゴク

アルミン「これで、僕にも春がくればな。可愛い子いないかな……なんてね」ハハ

ライナー「はは、わかるぜアルミン。俺も可愛い、可憐な子は好きだ」ハハ

・・



ライナー「……朝か。……?布団の中に何か……」

アルミン(全裸)「ン……」

ライナー(全裸)「……」

ガチャ!

エレン「アルミン、ライナー!おまえら、酔ったからって空き教室で寝るなんて……」

ミカサ「……」

ベルトルト「……」

アニ「……」

ライナー(全裸)「……。まあ、落ち着け。俺の息子は乾いてるはずだぜ……?」ヌルッ

・・

数週間後

アルミン「ライナー……生理が来ないんだ」

ライナー「!!?」

ミカサ・エレン・ベルトルト・アニ「……」チャキ

終わり

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