リーネ「ウィルマお姉ちゃんへ」 (19)




お元気ですか?
久しぶりにお手紙を出そうと思いました。

ここに配属されて、初めての手紙です。
あれからだいぶ時間が経っちゃってごめんなさい。

忙しくて……というのは言い訳で、本当は落ち込んでいたからです。
けれど最近は色々あって今までのように塞ぎ込むことも無くなりました。

だから、今日はお姉ちゃんに501の人たちを紹介しようと思います。



※一期前半のSSです。

前スレ:エイラ「ゲームセンターウィッチーズ・501基地店?」
エイラ「ゲームセンターウィッチーズ・501基地店?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1409317381/)

前スレと関係あるかは尻ません。




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1409922015




さて、お姉ちゃんも知っている通り、501はとてもスゴイところです。
皆が皆、国のエースで……でもそれが私には少し重荷でした。
決してエースなんかじゃない、ひよっこの私には場違いで。
最初は不安で不安で、部屋で1人で泣いていることもよくありました。

けれど先日、初めて戦果を挙げることが出来ました。
この間配属された女の子の……親友のおかげです。

それからは少しずつですが501の人とも打ち解けてきています。






まずは501を率いる隊長、ミーナ中佐。
私が配属された頃から変わらず優しく、時に厳しく接してくれます。
リーダーなので当然かもしれないけど、私のことについてはよく考えてくれていたみたい。

歌がすごく上手らしいです。
まだ聴いたことは無いけど、いつか歌ってみて欲しいな。
それと珍しい味覚の持ち主です。
私が苦手なモノを美味しい美味しいと食べている姿を見て驚きました。
ブリタニアとカールスラントでは、やはり食文化が違うからなのかな?
たまに笑顔が怖いです。






そして戦闘を指揮する坂本小佐。
扶桑皇国出身の豪快な人です。
いつも剣を持って、眼帯をして……とってもかっこいいです。
頼れるお父さんみたいな人です。

真面目一直線な人で、よくあれだけ物事に集中出来るな、なんて感心しています。
小佐の師匠だった人も友人だった人も刀を武器にしているらしいです。
もしかして扶桑では刀が主流なのかもしれません。






バルクホルン大尉はすごく厳しくて怖いです。
あまりちゃんとお話はしたことなくて、雑談は好きじゃないみたい。
少し……本音を言うとかなり苦手な人です。
でも、本当はこれくらい厳しくならないと、やっていけないのかなぁと思っています。

よくハルトマン中尉を注意しています。うん、注意。
それでもカールスラント軍人か~、って。
でもバルクホルン大尉はハルトマン中尉に一目を置いているみたい。
それはやっぱり……強いから、だと思ってたけどどうも別の意味もあるみたい。






そしてよく怒られているハルトマン中尉は絵に描いたような、やる時はやる人です。
この間もネウロイ撃墜が増えたそうです。
いつもは寝て過ごしているらしくて、起きるとよくお菓子を食べています。
お芋が好きらしくて、私はたまにせがまれてポテトをあげたりゆでたりしています。

実はちゃんと物事を考えているようで、たまに真面目な発言が的を得ている時もあって驚いたりしました。
ちなみにサーニャちゃんとよくお話をしているそうです。
私も混ぜて欲しいな……。






ルッキーニちゃんは小さな子供です。
でも、その辺の人より度胸があると思うな。
だってどんなネウロイにだって怖気ずに立ち向かっていくんだもの。
私より何倍もすごい。

けど、やっぱり子供染みたところがあって、微笑ましく思います。
天真爛漫、って言葉が似合うのかな?
そうそう、虫をよく基地内に持ち込むのは勘弁して欲しいかな。






シャーリーさんはルッキーニちゃんのお姉さんみたいな人です。
背も高くて陽気で、たまにバルクホルン大尉と言い争ってるようです。
機械弄りが好きでオイルまみれな日もそう珍しくありません。

私が1人でいると話しかけてくれて、周りのことがすごく見えている、そんな人です。
でも運転になると性格が変わってしまいます。
この間一緒に町へ行った時、もうシャーリーさんの運転する車には乗りたくないと思いました。
今度誘われたら遠慮しよう……。






エイラさんは……不思議な人です。
占いやイタズラが好きで、よく私にちょっかいを出してきます。
悪意があるワケじゃなさそうだからいいんだけど、でもカラダをベタベタ触るのは言っても聞きません。
少し困った人です。
ううん、かなり困った人です。

未来予知の魔法が使えるとかで、人間離れした軌道を見せてくれます。
私も未来予知が出来たらいいのに、なんて思うけど、それを話したら止められました。
未来なんて見るもんじゃない、とはエイラさんの言葉で。
そう話すエイラさんは、その後何も言ってくれませんでした。
もしかしたら未来が見えちゃうってことは、本当はすごく怖いことなのかも。






サーニャちゃんは、よくわかりません。
何を考えているのか、何をしているのかもよく知りません。
エイラさんは知っているらしいけど、まだ聞けずにいます。
もう少しお話してみたいな。

でも夜間哨戒が主な任務らしくて、顔を合わすこともありません。
あと、エイラさんがサーニャちゃんを独り占め?しているようにも思えます。
たぶん気のせい……じゃないような。






ペリーヌさんはいつもツンツンしています。
でも最近はそんなことも無くなって、たまにプライベートでも喋るようになりました。
電気を操ることが出来るみたいだけど、そうすると髪がバサバサになるのが悩みみたい。
確かに、あの髪はちょっと可笑しくて、今でも思い出すと笑顔になれます。

最初はペリーヌさんに組んでいたけどついていけず、呆れられていました。
でも最近はちゃんと歩み寄ることが出来ている……と思います。

私と一緒で紅茶が好きらしくて、よく紅茶のお話をします。
お姉ちゃんのところにいるアメリーさんって人と仲が良かったみたい。
そうだ、返信ではお姉ちゃんのところの人を紹介してね。






最後に、芳佳ちゃんです。
芳佳ちゃんは私の親友です。

つい最近501に配属されて、そしてこの手紙を書けるようになったのも彼女のおかげです。

芳佳ちゃんはすごいです。
初めての戦闘なのにストライカーを乗りこなせて……当初私は妬んだりもしました。
どうして私と同い年で経験も無いのにこんなに戦えるんだろう、と。
それから、やっぱり私は戦果を上げられず、彼女と言い争いになりました。
私が全面的に悪いんだけど……。
でも芳佳ちゃんはそんな私を勇気付けてくれて、一緒に初めてネウロイを撃墜することが出来ました。

それから、私たちは親友です。
この手紙を書こうと思ったのも、芳佳ちゃんのおかげで元気が出たからです。

訓練でもプライベートでもいつも一緒です。
明るくて、一生懸命で……私はそんな芳佳ちゃんが大好きです。






初の戦果を挙げられた後、皆から頼られることが増えました。
最近の私の役割は、芳佳ちゃんと一緒に掃除洗濯料理などの家事と、おいしい紅茶をいれることです。
確かに戦いとは関係ないかもしれないけど。
それでも、こんなことでも皆の役に立てているということは嬉しいです。
今もこうして隣に芳佳ちゃん達がいて、紅茶をせがんでくるの。
ほんと、子供みたいで笑っちゃう。



これが私の、501の仲間です。

弱虫で泣き虫なリーネは、ほんの少しだけど強くなりました。

お姉ちゃん、見ててね。

辛いことや苦しいこと、涙を流すこともまだまだいっぱいあるけど。

私は、それでもちゃんと世界を救ってみせるから。

お姉ちゃんが、皆が言っていた……守りたいモノが、ようやく分かったから。






P.S.

私も今では軍曹です。

お姉ちゃんの階級を超える日が来るかもしれません。

ウィルマ軍曹、私に温かい紅茶を入れなさーい。

なんてね。



《お姉ちゃんのことが大好きなリーネより》






テテテテンッ デデデンッ!           つづく






オワリナンダナ
読んでくれた方、ありがとうございました。

アヘ顔はもう書きません。私は、絶対にアヘ顔書きたい衝動なんかに負けたりしない……!!

次回作戦開始予定:九月十二日フタフタマルマル

某まとめサイト様、並びに各所でコメントくださる方、いつもありがとうございます。
それでは、また。

ストパンO.V.A.マデ5週連続デ投稿シ続ケルンダナ



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