海未「もしもボックス?」 (152)

絵里「じゃあ!今日の練習はここまで!」

今日も絵里の号令で部活が終わる

凛「かよちーん!真姫ちゃーん!ラーメン食べに行こうにゃー!」

にこ「毎日……毎日……あんた達よく飽きないわねー」

希「とか言ってにこっち混ざりたいんやない?」ニヤニヤ

にこ「な、何言ってんのよっ///」

絵里「にこは素直じゃないわねー」ニヤニヤ

いつも通りの光景

しかし私の大切な居場所

穂乃果「あー!にこちゃん顔真っ赤ー!」

にこ「うるさーい!!」

ことり「ふふ」

穂乃果「わー!にこちゃんが怒ったー!」

そんな居場所を作ってくれたあなたが私は大好きなんですよ



同性ですけどね

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穂乃果「海未ちゃーん!ことりちゃーん!帰りクレープ食べてこーよー!」ダキッ

海未「……っ!」

今日も無邪気に抱きついてくる穂乃果

嬉しい……

けど抱きつくのは私が同性だから

友達だから

海未「……ええ……良いですよ」

心がズキズキする

穂乃果「やったー!」ギュー

こんな事なら

好きにならなければ良かった

穂乃果「新しくできたクレープ屋さんでねー!」

穂乃果「凄く美味しいらしいんだー!」

海未「そうなんですか……」

ことり「……」チラッ

海未「……」

ことり「……」

穂乃果「中でもストロベリーソースの奴が美味しいらし「 あー!!今日ことりはお母さんさん達と出かける約束があるんだった! 」

穂乃果「へ?」

ことり「ごめんね……!!」

そう言うと私にウインクすることり

気を使わせていますね……

申し訳ない

穂乃果「えー……でも約束なら仕方ないね」

穂乃果「じゃあ海未ちゃん!穂乃果とデートだ!」

海未「……っ///」

頬が熱くなる……

もう……穂乃果はすぐこういう事を言うんですから……

ことり「楽しんできてねー」ニヤニヤ

穂乃果と来たクレープ屋さんは結構人気らしく

行列は長かったが

穂乃果と話してると楽しくてすぐに時間が過ぎてしまった



穂乃果「わー!海未ちゃんのクレープ美味しそう!」

穂乃果「一口もらーい!」パクッ

間接キス……

まぁ同性だから穂乃果は気にしてないんでしょうけど

穂乃果「えへへ……美味しい……」

穂乃果の頬が夕陽に照らされ

朱く染まっている

少し見とれてしまった

海未「……私にも」

穂乃果「ん?」

海未「私にも一口ください……穂乃果のクレープ……」

穂乃果「ああ……もちろん良いよー!」

穂乃果「はい!あーん」

海未「あーん///」

私はこれで良いんです

同性だから結ばれないけど

穂乃果と一緒にいるだけで幸せな気持ちになる

穂乃果「えへへー!美味しいでしょー!」

海未「はいっ!」ニコッ

穂乃果と話してると楽しくなる

これが同性である私の限界だから

私はこれで幸せです

海未母「穂乃果さんー!」ギュー

穂乃果「お義母さん!」ギュギュー

クレープを食べ終わった後

穂乃果が私の家に来たいというので家まで連れてきたが

海未母「穂乃果さんは可愛いですねー」ナデナデ

穂乃果「えへへー!穂乃果も大好きー!園田の子になりたーい」

何故かこの二人は仲が良い

私と穂乃果が結婚したら仲の良い嫁姑になるでしょうね

まぁ私達は同性だからそんな事ありえないんですけど

海未「そろそろ私の部屋へ行きましょうよ」

穂乃果「えー!お義母さんともっと話したいー!」

むっ

海未母「ふふ……穂乃果さんの言葉は嬉しいけど」

海未母「これ以上は海未さんが嫉妬でおかしくなっちゃうみたい」ニヤニヤ

なっ///

穂乃果「そっかー……なら仕方ないねー」

穂乃果「じゃ!行こうか海未ちゃん!」ダキッ

海未「っ!いちいち腕に抱きつかないでください///」トコトコ

穂乃果「まぁまぁ!」トコトコ

海未母「ごゆっくりー♪」

穂乃果「でねー……」

……穂乃果と話すのは好きだ

穂乃果「それが面白いんだー!」

どんなに気分が沈んでても

穂乃果と話してると楽しい気持ちになってくる

これが穂乃果の凄い所です

穂乃果「それで雪穂が……って海未ちゃん聞いてる?」

海未「……ええ……聞いてますとも」

穂乃果「ホントにー?」ジトー

海未「ホントですよ……」

穂乃果「むう……」

穂乃果がむくれてしまいましたね……

……ふむ

海未「少しお手洗いに行ってきますから少し待っててください」

穂乃果「……ぶー」


お手洗いに行ってるとみせかけて居間からお菓子を取りに行く

これで穂乃果の機嫌も治るでしょう

相変わらず扱いやすいです

部屋から離れてた時間は2分くらいでしたかね

海未「……」ガチャ

その2分が私の命取りになりました

海未「っ!?」



私は穂乃果が好きです

しかし同性だ

だから私はその想いを日記に綴り

その想いを消化していた

そして今穂乃果はその日記を手にとっていた

穂乃果「あ、海未ちゃん……ごめ……」

バシッ

穂乃果「っ……」

海未「読んだのですか……?」

穂乃果「う、ううん……読む寸前だっから……」

海未「プライバシー……いくら穂乃果でも分かりますよね?」


……穂乃果は悪くない


穂乃果「ご、ごめんなさい……その気になっちゃって」

海未「気になったからといって……なんでもして良い訳ではありません」


……こんな日記を書く私が悪いのです


海未「あなたのしようとした事は最低です……」ギロッ

穂乃果「……うぅ……ご、ごめん……海未ちゃん……」グスッ

穂乃果「……ごめん!」バッ

海未「……」


……穂乃果は泣きながら走り去って行きました

なんで……私はっ……

何故……穂乃果は女性なのでしょうか


もしも穂乃果が男性だったら……


トントン

海未母「……海未さん?今、穂乃果さんが泣きながら出ていきましたけど……」

海未母「何かあったんですか?」

海未「……ほうっておいてください」

海未母「それはできませんよ……親ですからね」

海未母「はやく仲直りした方が良いですよ?海未さんの為にも」


何故……私は女性なのでしょうか……

もしも私が男性だったのなら……


海未母「私には分かりますよ……海未さんは穂乃果さんが好きなんでしょう」

っ!

やめてください……

海未母「同性である事を気にしているなら……そんな事……」

やめろ……

ドン!

海未「うるさいです!」

海未母「!?」ビクッ

海未「……貴女が……貴女が私を男に生まなかったのが悪いんです!」

海未「同性である事を気にするな?」

海未「偉そうに!貴女のせいでしょう!」

海未「全部……あなたのせいでしょうっ!!」

海未「……」ギロ

貴女が……貴女が私を女で生むからっ!

海未「っ!?」

母は泣いていた……

当然だ

園田家に男の子の跡取りはいない

この事で母は責められ続けた

それを私は知っている

なのに……

海未「っ!」バッ

海未母「海未さん!」

気づくと私は家を飛び出していた

海未「はぁ……はぁ……」

どれだけ走っただろうか……

もうヘトヘトだ

海未「なんで……なんでこんな事に……」グスッ

ポタ……ポタ

海未「?」

ザー

……雨だ

濡れるのはまずい

何か雨宿りできる所は




そして私は古びた電話ボックスを見つけた

海未「ここの電話ボックスに……」

ガチャ

海未「失礼します……」

バタン

ザーザーザーゴロゴロピシャッ!

海未「雨……強くなってきてますね……」

途方に暮れていた時

ジリリリリリ

電話が鳴りだした

私の携帯電話ではない

ボックスのだ

海未「!?」

海未「え……と……」

ガチャ

つい電話に出てしまった……

海未「は、はい!」

何をしてるんです……私は……

???「今カラ使イ方ヲ説明シマス」

え?

???「 モシモコンナ事ガアッタラ、ドンナ世界ニシタイカ」

???「ソレヲコノ電話デ話スト」

???「世界ガソノ通リニ変化シマス」

???「厳密ニハシュミレーション空間ヲ見セルノデスガ」

!?そんな訳ない……

???「元通リニシタイ時ハ」

???「元ノ世界ニ戻シテ」

???「ト言ッテクダサイ」

???「説明終ワリ」

ツーツーツー

なんですか……これは

海未「イタズラ……?」

海未「でも……」

普通に考えたらバカな話しだ

しかしこの時の私は藁にもすがりたい気持ちでした

海未「……ゴクッ」

例え幻でも穂乃果と……

ガチャ

海未「もしも……………………だったら」

ピピピピ

ん……朝ですね……

時計は8時を示している

寝過ごしてしまいました……

海未「……」ボー

寝ぼけていた頭がだんだん動きだす

海未「……っ」

そうだ……昨日……私は穂乃果と母に酷い事を……

そして私は逃げ出して……

そして……

海未「!?」バッ

自分の下半身を見る

が何も異常はない

……あれはやはり夢なのだろうか

少しがっかりしたが直ぐに学校に行く準備をしなくては……

母と言葉を交わすのが気まずい私は

着替えると直ぐに家を飛び出した

ことり「あ!海未ちゃーん!!」

海未「はぁ……はぁ……」タッタッタッ

家を直ぐに飛び出したと言っても起きた時間が遅かったので待ち合わせの時間に遅れてしまった

海未「ふぅ……すみません……遅くなりました……」

ことり「ううん!学校には間に合うんだから気にしないで」

……ことりは優しいですね

海未「ありがとうございます」

待ち合わせ場所にまだ穂乃果は居ない

穂乃果に早く謝りたい……

海未「はぁ……穂乃果はまだですかね」

ことり「え?」

ことり「ぷっ……海未ちゃん寝ぼけちゃったの?」

ことりが突然笑いだす……

……まさか

ことり「穂乃果ちゃんとは中学生までしか一緒じゃないよ?」

……そんな

ことり「だって穂乃果ちゃんは今は音ノ木男子校に通ってるんだから」

思い出した

私は自分の性転換を望んだのではない

あの時私が願ったのは……

もしも……穂乃果が私の異性だったら……!



そしてあの電話はその願いを叶えてしまったらしい……


キンコーンカンコーン

放課後……私は穂乃果の安否を確認すべく音ノ木男子校の校門の前まで来ていた


「あの女の娘誰だ!?」ヒソヒソ

「めちゃくちゃ可愛いじゃん」ヒソヒソ


うぅぅ……凄く恥ずかしい……

校門前ではなく穂乃果の家の前で待ち伏せすれば良かったです……

でも私のせいで穂乃果が……

そう思うと私の足はここに向かってしまっていた

「君可愛いねぇ」ゾロ

「ねぇねぇ誰待ってるのー?」ゾロゾロ

まずい……変な輩に目をつけられてしまったようです

「良かったら俺らと遊び行かない?」

うぅ……

昔から男性は苦手なんです……

「ねぇってばー」

無反応な私にイラついたのか

輩の手が私に伸びる

海未「っ……」

パシッ

「ごめん!私の友達なんだ!」

私に伸びた手を男子生徒が止めてくれた

「ちぇっ……高坂の女かよ」

そう言うと輩は去っていきました

「ふぅ……」

ため息をついた後

高坂と呼ばれた男子生徒はこちらを見て微笑んだ

穂乃果「大丈夫?海未ちゃん」

穂乃果「久しぶりだねっ♪」ニコッ

穂乃果「もうー!女の子が一人で男子校の前に来るなんて……」

まさか穂乃果に説教されるとは……

しかしこの男の穂乃果

女の子の穂乃果とホントにそっくりですね

明るいオレンジ髪と童顔

唯一違うのは胸がない事くらい

後、髪が少し短い

中性的でとてもカッコ良いです……

穂乃果「海未ちゃんは可愛いんだからー……気をつけなきゃ!」

海未「……っ///」

天然タラシな性格もそのままのようだ

というか穂乃果(男)に言われるといつもより照れますね……

穂乃果「それはそうと……何の用で来たの?」

穂乃果「穂乃果に用があったんでしょ?」

海未「え……」

ぬあああっ!

そういえば穂乃果の性別確認の事しか考えてなかったので来た理由を考えてませんでした!!

ど、どうしましょう……

海未「え、えと……急に穂乃果の顔が見たくなって……」

って!!

な、何を言ってるんですか!私はぁぁぁぁぁぁぁ!!

穂乃果「え……///」

穂乃果「そ、そっか///」

ほらぁ!穂乃果の顔が赤くなってるぅぅぅぅぅぅ!

え?穂乃果の顔が赤くなってる?

あの穂乃果が?

穂乃果「///」

……真っ赤っかですね

もしかして……異性だから意識されている……?

海未「///」

穂乃果「///」

駄目です……これでは気まず過ぎますっ!

何か喋らなければ……

海未「……あっ」

ほのうみ「あのっ!!」

重なってしまったぁぁぁぁ!

海未「///……穂乃果からどうぞ」

穂乃果「///……いや、海未ちゃんからで」

海未「私は別に何か用があった訳ではないので……///」

穂乃果「そ、そう///」

うぅぅ……タイミング悪すぎです……

不幸すぎです……

穂乃果「じゃ、じゃあ穂乃果が言って良い?」

海未「は、はいっ!どうぞどうぞ!」

穂乃果「え……と……」

穂乃果「この後暇だったらクレープでも食べに行かない?」

穂乃果「後、ちょっとショッピングとか……カラオケとか……」

穂乃果「どう?」

これ……は……もしやデートの誘い!?

うぉぉぉぉぉぉぉ!

私!もう死んでも良いです!

幸せすぎです!!

穂乃果「……海未ちゃん?」

海未「行きます!絶対行きます!!」

クレープ屋とはこの前に女の子の穂乃果と行った所だった

凄く混んでいたが

男の子の穂乃果もおしゃべりは凄く楽しく

待ち時間はすぐに終わってしまいました

穂乃果「うーん」

穂乃果「ストロベリーの奴にしようかなー」

海未「私はメイプルの奴にしますかね」

……

店員「1080円になりまーす!」

えーと…お財布はどこにしまいましたかね……

店員「ありがとうございまーす!」

え?

海未「ちょっと穂乃果!私、自分の分は出しますよ!」

穂乃果「えー!良いって!良いって!」

海未「そういう訳には……」

穂乃果「一応男子なんだからカッコつけさせてって!」

海未「しかし!」

穂乃果「それにカップル割引で安くなってたからね」

穂乃果「だってあそこホントはもっと高いもん」

穂乃果「だから問題ない!問題ない!」

海未「なっ!?カップル///」

穂乃果「あ……」

海未「///」

また頬が真っ赤になってしまいました

穂乃果…変な事言ってぇ……

穂乃果「え……と……」

穂乃果「穂乃果達がカップルって訳ではないんだけど……そう思われてるっぽかったから黙ってたっていうか……その……」

うぅ……否定されました……

穂乃果「でも海未ちゃん可愛いからホントのカップルになれたらなー……とか思っちゃう……かも……」

え?

海未「っ!?……///」

こ、これはもしかしたらもしかすると告白っ!?

穂乃果「///」

ヤバい……早く返事を……えと……えーと……

海未「……ぅ……ク、クレープ食べますか」

穂乃果「そ……うだね……」

私のヘタレ……

穂乃果「……」

海未「……」

き、気まずくなってしまった……

でも……

これじゃ駄目です!

せっかく異性になれたのに!

ここでヘタレてどうするのです!

海未「穂乃果」

穂乃果「ん?」

海未「え…と……その……」

声が震える

足がすくむ

でも……

海未「私も!穂乃果と恋人になりたいです!」

好きだから

海未「穂乃果はだらしない所もあるけど…実は優しくて…カッコよくて…私を見た事ない所に連れてってくれる……」

もう障害はないから

海未「好きなんです!」

伝えたい

この想いを

穂乃果「海未ちゃん……」

海未「……」ゴクリ

穂乃果「声が大きいよ……」

海未「……え?」

冷静になって周りを見渡すと


ヒューヒュー

スゴーイコクハクダァ

アレッテ……?


凄い野次馬が集まってる!?

穂乃果「と、とりあえず……」

穂乃果「逃げよう!」タッ

穂乃果に手を掴まれ
私達は走りだした

穂乃果「はぁ……はぁ……ここまでくれば大丈夫かな……」

海未「そうですね……はぁ……はぁ……」

触れた手が熱くなる

穂乃果「……」

海未「……」

穂乃果「じゃあ……付き合おうか……?」

海未「……良いんですか?」

穂乃果「言ったでしょ?」

穂乃果「海未ちゃんと付き合いたいんだ」


こうして私達は結ばれた

穂乃果がとりあえずクレープを食べようと言うので

近くのベンチで食べる事にした

穂乃果「美味しーねー!」

ふふ……男性になっても穂乃果はホントに美味しそうに食べますね

穂乃果「いやークレープは大好きなんだけど男だけじゃ食べにくいんだよねー」

穂乃果「だから海未ちゃんが来てくれて良かったよ 」

海未「私で良ければいつでも付き合いますよ」ニコッ

穂乃果「へへ……ありがと///」

あー……穂乃果が私にデレデレです……

なにこれ最高です

あの電話ボックス様々ですね……

穂乃果「……」ジー

ん?

ああ……もしかして

海未「食べたいんですか?」

穂乃果「ふぇっ!?」

穂乃果「いや……その……まぁ……食べたい……です」

海未「素直でよろしい」

海未「では」スッ

海未「一口どうぞ」

穂乃果「えぇ!?」

穂乃果「///」

穂乃果の照れてる顔で思いだす

今私達は異性なのでした

海未「あ、えと……///」

ど、どうしましょう……顔が熱くなる……

このままじゃ間接キス……

穂乃果「いいの?」

海未「は、はい!」

穂乃果「じゃあ……あーん」

そうです!確かに異性ですが

もうカップル!

何も問題はありません!

海未「……あーん」

穂乃果「ん……」モグモグ

海未「ど、どうですか?」

穂乃果「美味しい///」

海未「そうですか……良かった」

穂乃果「た、多分海未ちゃんがあーんしてくれたから余計にだね///」

は、鼻血でそうです……

穂乃果「次はカラオケに行こう!」

海未(穂乃果と密室で二人きり……///)

……

穂乃果「?♪」

海未「……」ポケー

男の子の穂乃果のカッコいい歌も素敵です……

穂乃果「ふぅ……」

海未「素敵です!」パチパチ

穂乃果「えへへ///」

穂乃果「次はデュエットしようよ!」

海未「良いですね!」

穂乃果「どんな歌が良い?」

海未「これとかどうです?」ピッ

穂乃果「んーなになに?」

穂乃果「3年目の浮気?」

海未「穂乃果と私にぴったりでしょう?」

穂乃果「なっ……海未ちゃんひどーい!」

海未「ふふ」

穂乃果「次はカラオケに行こう!」

海未(穂乃果と密室で二人きり……///)

……

穂乃果「?♪」

海未「……」ポケー

男の子の穂乃果のカッコいい歌も素敵です……

穂乃果「ふぅ……」

海未「素敵です!」パチパチ

穂乃果「えへへ///」

穂乃果「次はデュエットしようよ!」

海未「良いですね!」

穂乃果「どんな歌が良い?」

海未「これとかどうです?」ピッ

穂乃果「んーなになに?」

穂乃果「3年目の浮気?」

海未「穂乃果と私にぴったりでしょう?」

穂乃果「なっ……海未ちゃんひどーい!」

海未「ふふ」

穂乃果「次はカラオケに行こう!」

海未(穂乃果と密室で二人きり……///)

……

穂乃果「♪♪♪」

海未「……」ポケー

男の子の穂乃果のカッコいい歌も素敵です……

穂乃果「ふぅ……」

海未「素敵です!」パチパチ

穂乃果「えへへ///」

穂乃果「次はデュエットしようよ!」

海未「良いですね!」

穂乃果「どんな歌が良い?」

海未「これとかどうです?」ピッ

穂乃果「んーなになに?」

穂乃果「3年目の浮気?」

海未「穂乃果と私にぴったりでしょう?」

穂乃果「なっ……海未ちゃんひどーい!」

海未「ふふ」

穂乃果「次はショッピング行こう!!」

……

穂乃果「この服とか海未ちゃんに似合いそう!」

穂乃果「これも!これも!」

穂乃果「着てみて!着てみて!」

海未「えぇ!?……は、はい!」


……

海未「どうでしょうか……?」

穂乃果「すっごく可愛い!」

穂乃果「世界で一番似合ってるんじゃない!?」

海未「大袈裟ですよ……もう!」クスクス

穂乃果「あ、ちょっと待ってて」タッタッタッ

海未「はい?」

穂乃果「海未ちゃんお待たせー!」

海未「どうしたんです?」

穂乃果「はい♪」

海未「なんですかこれは?」

穂乃果「アクセサリー♪買って来たんだー」

海未「……ありがとうございます」グスッ

穂乃果「ど、どうしたの!?」オロオロ

海未「穂乃果からのプレゼントが……嬉しくて」ポロポロ

穂乃果「そ、それで泣いちゃったの?」

海未「はい……感激して……」ポロポロ

穂乃果(可愛い……)ナデナデ

穂乃果「もうー!これだけで喜んでちゃ早いよ!」

穂乃果「なんとなんとなんとー!」

穂乃果「このアクセサリーは穂乃果とお揃いなのでしたー!」

穂乃果「じゃーん!」スッ

海未「2つ買ったのですか」

穂乃果「へへ……せっかく付き合ったんだから記念にね……///」

海未「ふふ……///」

海未「ありがとうございます!」

お揃いといえば

μ'sを始めた時も穂乃果の提案で三人のお揃いのリストバンドを買いましたね

ふふ……穂乃果は本当にお揃いが好きですね

しかしμ'sの事を考えると何かモヤモヤする……?

一体これは……?

まぁ今は穂乃果とのデートを楽しむとしますか!

デートも終わり

もう夕方になってしまいました

穂乃果「じゃあ明日もデートしようね!」

海未「はい!」

明日の約束もした

そろそろ別れの場所だ

寂しい……ですね

海未「……ではここで……ん!?」 チュッ

穂乃果「……ぷはっ」

海未「な、ななな///」

穂乃果「さよならのキスだよ」

穂乃果「じゃあね!」タッタッタッ

穂乃果のバカ……余計寂しくなるじゃないですか……

海未「……ふふ」

翌日……私は今日も寝坊してしまい通学路を走っていた

海未「ふぁ……昨日はドキドキして眠れませんでした……」

海未「全く……穂乃果のせいです」

ん……あれは

凛「はぁ……はぁ……ほらー!かよちん急いで!遅刻しちゃうよ!」

花陽「ちょっ!ちょっと待ってよー!」



凛と花陽ですね

……声をかけようと思いましたが
二人は直ぐに走っていってしまいました

ふふ……元気ですね

でも……なんで花陽はメガネをしていたんでしょう……?

あっ!?ていうかヤバいです……はやくしないと遅刻してしまいます!

タッタッタッ

学校に着くといきなりことりが問い詰めてきました

ことり「ついに!ついにやったんだね海未ちゃん!」

ことり「ことりは嬉しいよ!」

ことり「もう!二人ともじれったいんだもーん!」

ことり「ずっと早くくっつかないかなーって思ってたんだから」

どうやら昨日の告白騒ぎの噂が広まってしまったらしい

人の噂とは恐ろしいですね……

ザワザワ

ん?教室がざわついてますね

私の噂ではない

誰かが教室に入って来たようです

そして教室に入って来た人物は私達に声をかけた

「少し良いかしら?」

それは私のよく知る人物だった

海未「あれ?どうしたんですか?」

海未「絵里?」

絵里は少し驚いた後

顔をしかめると

絵里「あなたに名前で呼ばれる筋合いはないんだけど」

え?

絵里?

海未「な、何言ってるんですか!?」

海未「私達は μ'sの仲間じゃないですか!」

希「μ's……?なにそれ?」

絵里「知らないわ」

知らない……?

なん……で?

絵里「そんな事より南さん」

ことり「は、はい 」

絵里「確かあなたのお母さんって理事長よね?廃校について何か聞いてない?」

はい……こう……?

廃校!?

廃校は私達が止めたはずじゃ……

ことり「いえ……私は何も聞いてなくて……」

なんで……!?

そうか……もしかして……

もしもボックスのせい……

絵里「そう、ありがとう」

希「ほなー」

音ノ木に穂乃果がいないという事は

μ'sはできない

そういう事なのですね……

帰り道

海未「……」トボドホ

授業中……ふと窓からグラウンドを見ると一年生が体育をしていました……

真姫は独りでした……

朝に見た花陽のメガネも見間違いじゃない……

おそらくこの世界の凛はスカートをはけていないままだし

にこも独りのまま……

希の望みや

絵里の笑顔も消えていた

そして私と穂乃果とことりの始めた μ'sも……



全部私のせいだ……

なのに……私は……穂乃果と恋人になり……一人で浮かれて……

私は最低です……

穂乃果「……」キョロキョロ

っ!?

校門に穂乃果が居ました

当たり前です

今日はデートの約束をしていたのだから

会えば穂乃果は笑顔で私を迎えてくれるだろう

頭を撫でてキスしてくれるかもしれない

でも……それは嘘だ

もしもボックスのまやかし

μ'sの居ない

この世界は嘘なんです……

ごめんなさい……穂乃果……

私は学校の裏門から逃げだした

ガチャ!

バタン

海未「はぁ……はぁ……」

家に帰ってきてしまった……

私は臆病者だ……!

私には穂乃果と会う勇気も

もしもボックスに元に戻してもらう勇気もない……

海未母「あら……?」

海未母「そんなに慌ててどうしたのですか……海未さん?」

海未「っ……うぅ……」

海未「……私は最低なんです」ダキッ

海未母「そんな事ありませんよ」ナデナデ

海未「いいえ……最低です……」

海未「自分の欲の為に……みんなの事を…… μ'sを……」

海未「しかも……それが最低だと解っているのに……それを正す勇気がないのです……」

海未「穂乃果が好きなんですっ!」

海未「同性だけどっ!好きなんです!」

海未「でも……想いを告げるのが怖くて……それで穂乃果が異性であるこの世界に逃げ込んで……」グスッ

海未「私は臆病者です……」

海未母「……」

海未母「私ね……きぃちゃん……穂乃果さんのお母さんの事が好きだったんです」

海未「え?」

海未母「ふふ……おかしいでしょう?」

海未母「私も当時おかしいと思いました」

海未母「でもホントに大好きだったんですよ」

海未「……」

海未母「大好きな癖に同性だから無理とかこれが限界とか友達でいいやって諦めようとしてました」

海未母「結局きぃちゃんに想いを告げられないままきぃちゃんは結婚しちゃいました……」

海未母「私も臆病者ですね……」

海未母「でも……きぃちゃんの結婚式の日」

海未母「その日に私は想いを告げたんです」

海未母「ふられちゃいましたけど」

海未「怖く……なかったんですか?」

海未母「怖かった……気持ち悪がられるんじゃないかって……」

海未母「でも気づいたんです……きぃちゃんはそんな事で私を嫌わないって」

海未母「だから……穂乃果さんもきっと……」

海未「……」

海未母「それにあなたと穂乃果ちゃんは産まれる前から幼馴染みなんですよ」

海未母「穂乃果ちゃんはあなたを嫌いになったり絶対しません」

海未「でも……どうせ想いは届かない……」

海未母「届くか届かないではなく届けようとする事が大事なんです」

海未母「それに……私は穂乃果ちゃんもあなたの事……大好きだと思いますけど?」

海未「それは……!私が異性になったからで……!」

海未母「あら?このもしもの世界で穂乃果ちゃんが性別以外に変わった所なんてありました?」

海未「え?」

海未(そういえば……性別以外……穂乃果は穂乃果のままで……)

海未母「女の子の穂乃果さんだった時の顔の朱みをあなたが勝手に夕日と思いこんだだけなのでは?」

海未「そんな……」

海未母「まぁ……人の気持ちなんて分かりはしません」

海未母「でも私は海未さんを想いを伝えられない臆病者に育てた覚えはありませんよ?」

海未「……」

海未「私……行ってきます」

海未母「はい」ニコッ

海未母「行ってきなさい!海未さんの本当の居場所へ!」

海未「はぁ……はぁ……」タッタッタッ

そして……私は再びもしもボックスの前に来ていた

頭に浮かぶのは男の子になった穂乃果

凄く楽しかった

でも μ'sがない

それは私のホントの居場所じゃないから

それに……母から勇気を貰ったから……

だから……

ガチャ

穂乃果……さよなら

海未「全部!元にもどれ!」

こうして私の不思議体験は幕を閉じた

目が覚めるもそこは自分の家で

居間に降りると

母が優しい顔でおはようと言ってくれた

……ありがとうございます



学校へ行くと

ちゃんと花陽はコンタクトで凛はスカートで

絵里も希も笑顔で

にこと真姫も楽しそうに口げんかをしてました

ことりはなんかニヤニヤしてました

……ここが私の居場所です

穂乃果もいる

もちろん女の子だ

同性だ

だけどもう言い訳はやめます

海未「穂乃果……後で残ってください……話があります」

穂乃果「……うん……わかった」

告白は失敗するかもしれない

できればもしもの世界に逃げたい

でもそこは私のホントの世界じゃないから

それに……同性だからといって諦めちゃいけないと母が教えてくれましたからね

……

夕焼けに照らされた教室で私と穂乃果の二人きり

穂乃果「で、話って?」

告白の前なのに何故か冷静な自分に驚く

それは1日とはいえ男の子の穂乃果と付き合った事による自信なのか

それとも目の前に居る穂乃果の頬の色が朱に染まっているのが夕焼けのせいではない事に気づいたからなのかは分からない

まぁとりあえず言わねば始まらない

海未「穂乃果……私はあなたが好きです」

海未「同性だけど……そんなの関係ない!私と……付き合ってください!!」

おわり

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