マミ「クーラーが壊れたからハッスルダンスするわ」 (51)



マミ「今日は真夏日だっていうのに……」

マミ「……クーラーが壊れたわ……」

マミ「部屋が地獄のような暑さだわ……」

マミ「うう……死にそう……」

マミ「……いえ、逆に考えるのよマミ、ここは暑さを逆手にとって……」

マミ「汗をたっぷりかいて健康的に過ごせば良いのよ……!」

マミ「たとえば、そう、ダンスとか踊るのはどうかしら! うん踊りましょう!」

マミ「そーれ! ハッスルハッスル!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403007848



さやか「ねー杏子、これからマミさんち行かない?」

杏子「えー? アタシはパス、だって外熱いじゃんか」

杏子「クーラーの効いた部屋から出たくないしー」

さやか「ふーん、あっそ。それじゃああんたの分のアイスは買わなくて良いよねー?」

さやか「マミさんちにお土産で持ってこうと思ってたんだけどなー」

杏子「よっしゃ行こうぜ! アタシはストロベリー味な!」

さやか「ふふ……はいはい♪」



マミ「そーれ! ハッスルハッスル!」

マミ「……むなしいわ」

マミ「でも凄い汗、これならかなりのダイエットになりそうね……」

マミ「もうちょっと頑張ってみようかしら……」

マミ「……よしっ」

マミ「そーれ! ハッスルハッスル!」



なぎさ「テストで百点取ったのです!」

ゆま「ゆまもだよ! 百点まんてん!」

なぎさ「えへへ……これをマミに見せたらきっと誉めてもらえるに違いないのです」

ゆま「なぎさちゃんはマミおねーちゃんにナデナデしてもらうのが大好きだもんねー?」

なぎさ「ち、違うのです、なぎさはご褒美のチーズが食べたかっただけなのです!」

ゆま「あははっ、それじゃあチーズをもらいにマミおねーちゃんちに行こっか!」

なぎさ「はいなのです!」



マミ「そーれ! ハッスルハッスル!」

マミ「うふっ、何だか楽しくなってきちゃった」

マミ「あ、そうだわ、せっかくダンスを踊ってるんだから……」

マミ「ちょっとノリノリな音楽でも流してみようかしら♪」

サールティーローヤリー♪

マミ「うん、テンション上がってきたわ!」

マミ「そーれ! ハッスルハッスル!」



キリカ「今日は巴の家に行くんだっけ、織莉子?」

織莉子「ええ、巴さんにお菓子の出来映えを見てもらいたくて」

キリカ「ああ、織莉子も恩人のお陰でだいぶお菓子づくりが上手になったものね」

キリカ「以前はすぐに焦がしちゃってたのに……ふふ」

織莉子「も、もうキリカったら意地悪ね……」

織莉子「そんなこというと貴女の分はお預けよ?」

キリカ「嗚呼っ! ごめんよ織莉子、もう言わないよ!」

織莉子「ふふ、よろしい。それじゃあ巴さんの家でお茶会と行きましょうか」

キリカ「うん!」



マミ「そーれ! ハッスルハッスル!」

マミ「ふぅ、すっごい汗……もうTシャツがビショビショだわ……」

マミ「……あ、ヤダ……透けちゃってる……」

マミ「でも着替えてもすぐに汗だくになっちゃうんじゃ意味ないわよねぇ……」

マミ「…………」

マミ「いっそ裸になっちゃおうかしら……」

マミ「……さ、流石にそれは……でも……」



かずみ「ここが見滝原市かぁ……」

海香「この町にミチルの命の恩人、巴マミがいるのね」

カオル「どんな人なんだろうな、その人」

かずみ「わたしの中のミチルの記憶は曖昧だから良く思い出せないんだけど……」

かずみ「でもきっとすっごく格好良くて、素敵なお姉さんだと思うんだ!」

かずみ「えへへ、会うのが楽しみだなぁ♪」

カオル「ははっ、あんまり期待するとガッカリするかもしれないぞ?」



マミ「あはは……すっごい開放感ね……」

マミ「部屋の中とはいえ、裸になっちゃうなんて」

マミ「……ここまで来たらもうトコトンやるしか無いわね!」

マミ「よーし、いくわよ!」

マミ「そーれ! ハッスルハッスル!」

マミ「……あ、ちゃんと水分補給もしないとね♪」



ほむら「……魔法少女達が巴マミの家に集結しようとしてるですって?」

QB「そうなんだ。見滝原だけでなく隣町からも来てるんだよ」

ほむら「不可解な動きね……」

QB「そうだね、あまり前例のないことだよ」

ほむら「…………」

ほむら「巴マミ……彼女ほどの魔法少女なら、何か感づいていてもおかしくない……」

ほむら「そして……悪魔たる私に叛逆しようとしていたとしても……おかしくないわね」

ほむら「……少し、様子を見に行くとしましょうか」



さやか「よーっし、到着ー!」

杏子「はぁー、やっぱ外は暑すぎだろ……」

さやか「あはは……だねー」

杏子「ま、でもマミんちで涼めば良いだけのことだし!」

杏子「さっさと入ろーぜ!」

さやか「そだね、んじゃお邪魔しまーす、っと!」

杏子「……あ、おい待て!」

さやか「うん? どったの?」

杏子「まだアイス買ってないじゃんか!」

さやか「おおっと! そーだった!」

杏子「先に買いにいこーぜ! 約束だろー?」

さやか「はいはい、もー……しょうがないなぁ」



マミ「……?」

マミ「いま誰か来たかしら……?」

マミ「やだ、こんな格好で居たらお客さんが来たときに大変だわ」

マミ「もう結構運動したし、終わりにしましょう」

マミ「くんくん……」

マミ「……と、とりあえずシャワー浴びなきゃ」



なぎさ「到着なのです!」

ゆま「到着だね! でもマミおねーちゃんいるかなー?」

なぎさ「きっといるのです! なぎさにはわかるのです!」

ゆま「なぎさちゃんはマミおねーちゃんとラブラブだもんね!」

なぎさ「ち、違うのです! ゆまちゃんてばまたそんなこと言って!」

ゆま「あはは、ごめんね♪」

なぎさ「もうっ……酷いのです、からかうなんて」

ゆま「ふふ、それじゃあ……ピンポーンっと……」

なぎさ「……あっ! ま、待って欲しいのです!」

ゆま「ふえっ?」

なぎさ「くんくん……くんくん……」

なぎさ「や、やっぱり汗臭いのです……」

ゆま「えー? そーかなあ……くんくん」

なぎさ「か、嗅がないで欲しいのですよ!」

なぎさ「こんなんじゃマミに会えないのです! コンビニで汗拭くやつ買ってくるのです!」

ゆま「しょーがないなぁ」



マミ「……ふーっ、さっぱりした♪」

マミ「やっぱり運動した後のシャワーは気持ち良いわ……ね……」

マミ「…………」

マミ「部屋が蒸し風呂状態なのを忘れてたわ……」

マミ「とりあえず窓を開けて、扇風機を回すしかないわね」

マミ「とてもじゃないけど服なんて着れないわ……」

マミ「……しばらく裸で居ようかしら」



キリカ「天竺に辿り着いた三蔵法師はきっとこう考えたに違いないよ」

織莉子「?」

キリカ「まずは美味しい紅茶よりケーキより、冷たい麦茶を振る舞って欲しいってね」

織莉子「ふふ、そうね。その気持ちなら私にも分かるわ」

キリカ「ああー、巴んちに麦茶はあるかなぁ……ねぇ織莉子?」

織莉子「そんなことに予知は使いません」

キリカ「ちぇー……まあ、この扉を開ければ分かることだけどね!」

織莉子「こら、インターフォンも鳴らさずに開けちゃ……」

織莉子「……っ!! キリカ、待って!!」

キリカ「ど、どうしたんだい織莉子?」

織莉子「余所の魔法少女がこちらに近付いて来ているわ……」

キリカ「……見えたんだね? やれやれ、お茶会は延期かな」

キリカ「仕方がない、巴にも声をかけて……」

織莉子「いえ、巴さんにはひとまず伏せておきましょう」

キリカ「どうしてだい?」

織莉子「……巴さんが枕を高くして寝れなくなったら可哀想でしょう?」

キリカ「成る程、寝床を特定されるのはマズいものね。流石は織莉子だ!」



マミ「はあー、少しはマシなってきたわね……」

マミ「嗚呼、でも裸でいるのってけっこう良いかもー……」

マミ「楽だし、涼しいし……病みつきになっちゃいそうだわ」

マミ「もう少しだけこうしてようかしら……」

マミ「……い、いえダメよマミ、それじゃあ独身アラサー女みたいだわ


マミ「ちゃんとお洋服を着ないとね、うん!」

マミ「……うん、もう少しだけ涼んだら着ましょう……」



かずみ「うーん、おかしいなぁ……ミチルの遺したメモだと、この辺りのはずなんだけど」

カオル「もしかしたら、引っ越しちゃったのかもしれないな?」

海香「どうかしら……だとすると会うのは難しくなるけれど」

かずみ「そんなのヤダよ! せっかくここまで来たのに!」

かずみ「そーだ、あのへんにいる子に聞いてみようよ! おーい!」

海香「ちょ、ちょっとかずみ!」

カオル「そんな都合良く知ってる人がいるわけないだろ……」

かずみ「あのあの、ちょっと良いかな?」

さやか「はい?」

織莉子「待ちなさい、貴女達!」

かずみ「ふえっ?」

ゆま「あ、織莉子おねーちゃんだ! こんにちはー!」

織莉子「あら?」

杏子「なんだなんだ?」

なぎさ「なんだか団体さんなのです」



マミ「うーん……こうして見ると……」

マミ「……ぷにぷに」

マミ「やっぱりこのへんがちょっと気になるわよねぇ」

マミ「もっとこう、思いっ切り踊れば部分痩せ出来たりしないかしら……」

マミ「痩せたい場所を意識して……こんな感じで……」

マミ「そーれ! ハッスルハッスル!」



さやか「へえー、かずみ達はあすなろ市から来たんだ」

かずみ「うん、そーだよ! わたしの……ええと」

海香「この子の『姉』が巴さんに助けて貰ったことがあるのよ」

かずみ「姉? あ、うん、そう、姉だよね!」

カオル「そうそう、だからその御礼をしに会いに来たんだ」

織莉子「そうだったの……てっきり巴さんの命を狙う敵かと思っちゃったわ」

かずみ「そ、そんなことしないよ!」

さやか「す、ストレートっすね織莉子さん……」

かずみ「それでえっと、美国……さん達は」

織莉子「織莉子で良いわ」

キリカ「だめだよ! 私の織莉子を名前で呼ぶなんて!」

かずみ「えっ、ええ?」

織莉子「もう、キリカったら……この子に構わず好きに呼んで頂戴?」

かずみ「あ、うん、織莉子! 織莉子たちはマミおねーさんとどういう関係なの?」

織莉子「巴さんは私の師匠なの、お菓子づくりのね」

織莉子「今日は果物を使ったゼリーを作ったから、味を見てもらいたくて……ほらこれ」

かずみ「わー、美味しそう!」

ゆま「ゆま達はテストの点を誉めてもらいたくて行くの!」

なぎさ「ご褒美をたかりに行くのです!」

杏子「アタシらはただ暇だったからだな」

さやか「あはは、大した理由じゃないねー」

さやか「……ま、特に理由がなくても会いに行きたくなっちゃうんだよね、マミさんは!」

かずみ「ふーん……やっぱりマミおねーさんは素敵な人なんだね!」

なぎさ「当然なのです! だってなぎさのマミなのです!」

キリカ「それにしても奇遇だね、こんなに沢山の魔法少女が巴の家に向かってるなんて」

なぎさ「マミはお友達が沢山なのです」

ゆま「そーだね! さすがマミおねーちゃん!」

織莉子「大丈夫かしら、迷惑じゃないかしら……?」

さやか「まー平気だと思いますよ、マミさんち広いし」

杏子「でもアタシのアイスは分けてやらねーからな?」

さやか「こらこら、そーいうことは言わなくて良いの!」

海香「……くすっ」

カオル「あははっ」



ほむら「…………」

ほむら「……どうやら杞憂だったみたいね」

ほむら「全く、貴方が余計な話をするから……」

QB「僕は事実を伝えただけじゃないか」

ほむら「……ふん」

ほむら「…………」

ほむら「ただ単に、みんな巴さんを慕っているというだけのことだったのね……」

ほむら「みんな巴さんが好きだから集まった、ただそれだけのこと……」

ほむら「それだけのことなのに……」

ほむら「……私には眩しすぎるわね」

QB「キミはあの輪に加わらないのかい?」

ほむら「……私には巴さんに会いに行く用事なんてないわ」

QB「ふぅん、そうかい」

ほむら「……でも、今は何故か……」

QB「?」

ほむら「少しだけ、美味しい紅茶が飲みたい気分なの」

QB「……それなら、紅茶の上手な先輩の家に遊びに行くのはどうだい?」

ほむら「……悪くない提案ね」



かずみ「ここがマミおねーさんちなの?」

なぎさ「そうなのです!」

さやか「よっしゃ、それじゃあせーので『お邪魔します』といきましょーか!」

キリカ「おっ、良いね。巴をびっくりさせてやろう!」

海香「私たち初対面なのだけれど……」

カオル「いきなりそんなノリで大丈夫かな」

織莉子「ふふ、大丈夫よ。巴マミさんはそんなことで機嫌を損ねるような人じゃないから」

ゆま「それじゃー行くよー!」

杏子「よっし、せーの!」

『おじゃましまーす!』

マミ「────あら、いらっしゃい皆! どうぞ上がって?」

マミ「今日はずいぶんと大勢で来たのね? どうしたの?」

さやか「あたしは遊びに来ました!」

杏子「あたしは涼みに……ってクーラーついてねーじゃんか!」

マミ「ああ、今日ちょうど壊れちゃったのよ……」

なぎさ「あのあの! なぎさは百点とったのです!」

ゆま「ゆまもだよ!」

マミ「まあ、凄いじゃない! 偉いわね二人とも♪」

織莉子「私はお菓子を作ったので、味見をしてもらおうと……」

マミ「ふふ、そういうことなら喜んで引き受けるわ」

かずみ「あ、あのっ! わたし達は……」

マミ「あら? 貴女、何処かで……」








マミ「……ふぅ、今日はいきなり大忙しだったわね」

マミ「美樹さん達だけじゃなくて、なぎさちゃん、美国さん達も遊びにくるなんてビックリしちゃった」

マミ「昴かずみさんともお友達になれて……ふふっ♪」

マミ「あんなに賑やかで楽しいのは久しぶりだったなぁ……」

マミ「…………」

マミ「……そ、それにしても危ないところだったわね……」

マミ「もうちょっとタイミングがズレてたら、今頃……」

マミ「うう、想像しただけでも恐ろしいわ」

マミ「もう全裸になんてならないほうが良いわね……」

マミ「……でも、けっこう良い運動になるのねー、ダンスって」

マミ「暇な時間を見つけて続ければ健康に良さそうだし、日課にしようかしら」

マミ「こうやって……そーれ! ハッスル、ハッスル!」

マミ「ふふ♪ そーれ! ハッスルハッ……」

ほむら「…………」

マミ「……え」

ほむら「ごめんなさい……その、鍵が開いてたから……」

ほむら「たまには巴さんとお話がしたくて……」

ほむら「その、ええと……」

マミ「…………」

ほむら「す、素敵な踊りだと思いました、とっても」

マミ「……な」

ほむら「?」

マミ「何でもするから秘密にしてください……」

◇おまけ

QB「ハッスルダンスを踊ると体力が回復することが判明したんだ」

さやか「ハッスルダンス?」

QB「こういうのだよ。そーれハッスルハッスル」

杏子「うわ、ハズいなぁ」

ゆま「さすがにそれちょっと……」

なぎさ「恥ずかしくて真似出来ないのです」

マミ「…………」

くー疲れましたこれにて完結です!
ほんとうはドラクエよりFF派なのですが安価で決まったのでハッスルダンスした所存です!
ありがとうございました!

HTML化依頼出す時用の酉をつけといて寝る

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom