遊戯「バトルえんぴつモンスターズ?」 (34)

双六「ホホ……、最近学生の間でブームになった……」

双六「バトルえんぴつじゃ!」

ジャラ

杏子「へー」

遊戯「どの学校でも密かに流行しているらしいよね!」


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双六「トランプなどと違うところは」スッ

双六「ホレ……、いろんな絵が鉛筆に描かれておるじゃろ!」

双六「何千もの種類のえんぴつがあるのじゃ!」

杏子「へーっ。絵がすごくキレイだね!」

杏子「中には気持ち悪いのもあるけど……」

城之内「へー」

城之内「でも、これどーやって遊びんだ?」

城之内「チャンバラでもすんのか?」

遊戯「これはえんぴつを転がして遊ぶゲームなんだ!」

遊戯「2人でプレイするんだけど、お互い1本のえんぴつを賭け合って負けると相手に取られちゃうんだよ!」

遊戯「ルールはね、Wikipediaで見てきてよ!」

※ちなみにえんぴつを賭け合うとかいうルールは公式にはありません!

遊戯「当然、えんぴつによっては強いものとか弱いものとかあるんだよ!」

城之内「でもよー、何千種類もあるもの集めてたらキリねーぜ!」

双六「国内には、家一軒売ってえんぴつに替えたマニアもかるそうじゃ!」

遊戯「実はじーちゃんもマニアで、すごいえんぴつを持ってるんだよ!」

遊戯「ね!」

城之内(すごいえんぴつ……!?)

双六「ホホ……、」

双六「しょうがないの……。ちょっとだけ見せてやるか……」

ガサゴソ

双六「ワシの宝物じゃ!」

双六「これじゃ!!」

バーン!

青眼の白龍「」チョリーッス

双六「これは『青眼の白龍』というえんぴつでの……」

双六「あまりの強さのためにすぐに製造中止になってしまったという、マニアなら喉から手がでるほど欲しがる超ウルトラ級えんぴつなのじゃ!」

杏子「へー。なんかそういわれると……、他のよりも太く見えるわねー」

遊戯「ほんとに太いよ!」

城之内(きっと高く売れるんだろーな!)

城之内「よーし遊戯!」

城之内「オレ達も明日、学校でバトルえんぴつしよーぜ!」

遊戯「うん!」

城之内「じーさん、オレもえんぴつ買うぜ!」

城之内「なるったけ強いえんぴつが入ってそうなのを頼む!」

双六「外側からちょっとだけ見えるから、自分の目で見て確かめるんじゃ」

城之内「……じゃーこれ!」

チャリン

双六「まいどありー」

杏子「へへ……。私も買っちゃった!」

城之内「お!コレ見た目より強そうじゃん!」

遊戯「どれどれ……」





カラン☆







双六「いらっしゃーい」

「ン……」

キャベツ「おや……!?」

キャベツ「へー。このゲーム屋遊戯ン家だったのか」

遊戯「あ!同じクラスの海馬くん!」

海馬「お!君たちもバトルえんぴつをやるのか……」

城之内「おう、海馬もやるのか!」

城之内「ちょうどいいや。オレ達、明日学校でこいつで遊んでみようと思ってたところでよー!」

城之内「仲間がふえたぜ!」

















海馬「え……」

海馬「仲間……!?」

海馬「おいおいよしてくれよ!」

海馬「その資格あるのかなぁー。君たちに……」

海馬「ちょっと君のえんぴつを見せてみな……」

城之内「お、おう」スッ

海馬「……」パシッ

海馬「……」ジー

海馬「……」



















海馬「ハハー、ダメだね!」

海馬「てんで初心者!ボクの相手にはならないよ!」

海馬「クソえんぴつばっか!」ポイッ

カラン

城之内「あ!テメ、ヒトのえんぴつ!!」バッ

海馬「ボクはね……、このゲームじゃ全国大会で優勝を争うほどの腕なワケさ!」

海馬「ボクの集めた強力なえんぴつにたちうちできるハズがないだろ!」

海馬「ま……、最低でも1万本集めてから声をかけてくれよ」フフ........

遊戯「いいよ……。城之内くん、ボクらで遊ぼう……」

城之内「くそー、すげームカツク!」

城之内(ケンカなら負けねーぞ!)

海馬「さて……、」クルッ

海馬「こんな店でもまともなカードはあるのかい?」

海馬「ま、買っていってやるかな……」

双六「ハイハイまいどー」

海馬「……」ジー

海馬(やはりこれといったレアカードはなさそうだな……)

キラッ

海馬「ン……」チラッ

海馬「な……、」

海馬「なにぃぃぃぃぃ!!」バッ

青眼の白龍「」アナタノヨメヨ

海馬(こ、このえんぴつは……!)

海馬(幻の『青眼の白龍』!!!)

海馬「じ……、じーさん!」

海馬「こ……、このえんぴつは一体……!」

海馬「なぜこんなところにあるんだ!」ドーン☆

双六「ホホ」サッ

海馬「……っ」

海馬「手にとって見せてくれ!!」

双六「見せるだけじゃよ……」スッ

海馬「……!」

海馬(は……、初めてだ……)

海馬(まさか本物のえんぴつに出会えるとは……)

海馬(攻撃力……、回復魔法ともに最強のホログラム加工えんぴつ!!超レア物だ!)

海馬(このえんぴつが手に入れば……)













海馬(無敵!!!)ドクン☆

双六「はいおしまい!」パシッ

海馬「あ……!」

海馬(く……)

海馬「じーさん!」

ドン

海馬「その『青眼の白龍』えんぴつ1本を……」

ガチャ

海馬「これ全部と交換してくれ」

ドーン☆

双六「アレま……」

城之内「スゲーっ!」

遊戯「トランクケースにえんぴつギッシリー!!」

双六「ホホ……」

双六「ダメ」

海馬「!!」

城之内「断るジーさんももっとスゲーッ!!!」

海馬「く……」

海馬(たしかに……、ボクでも交換しないだらうぜ……)

海馬「どうしてもダメか……」

双六「ダメー」

海馬(このジジイ、えんぴつの価値を知っていたか……!!)

双六「ホホ……、海馬くんじゃったか……」

双六「そこまでしてこのえんぴつが欲しい気持ち分からんでもない……が、じゃ……」

双六「ワシがこのえんぴつを手放したくない理由はの、」

双六「……単にこのえんぴつが強いからというワケではない」

海馬「……」

双六「このえんぴつは、アメリカに住んどったゲーム仲間だったワシの大切な友人からゆずり受けたものでの……」

双六「つまり……、このえんぴつはその親友と同じくらい大切なものなんじゃ!」

双六「手放さるハズなかろう!」

海馬「………」

双六「他の弱いカードとて同じ……」

>>23修正

双六「このえんぴつは、アメリカに住んどったゲーム仲間だったワシの大切な友人からゆずり受けたものでの……」

双六「つまり……、このえんぴつはその親友と同じくらい大切なものなんじゃ!」

双六「手放さるハズなかろう!」

海馬「………」

双六「他の弱いえんぴつとて同じ……」

双六「そして本当に大切な宝物には『心』が宿るんじゃよ!このえんぴつにもの!」

双六「何物にもかえられない『心』がの!」

遊戯「じーちゃん……」

双六「だから海馬くんもこのトランクケースいっぱいのえんぴつを1本1本大切にしてあげることじゃ!」

双六「このゲームの本当の『強さ』とはそーゆうコトなんじゃよ」

海馬「ちっ……」バン

バタン

遊戯「!!」

海馬「わかりました。それじゃあ……」

城之内「おー、じーさん。いいこというぜー!」

遊戯「たしかにじーちゃん、レアえんぴつ使わなくてもゲームで負けたことはないもんね」

双六「ほほ!」

補足:設定上青眼の白龍はキングバトえんです。
>>1は過去に竜王のキングバトエンを持っていましたが、何故かクラスメイトとオルゴデミーラ×5本+ミラーシールドという謎の組み合わせコンビに交換してしまいましたorz

本日?はここまでです

モブA「お……。何やってるんだ城之内!」

城之内「へへー。今最先端のゲームバトルえんぴつだぜー!」

城之内「遊戯、俺のデンデン竜で全員に20のダメージだぜー」

遊戯「レッドテイルのHPは残り40!」

遊戯「それじゃあ次はボクの番だね!」

コロコロコロ........

遊戯「よし!『ザキ』これは強いんだぜー!」

遊戯「『だれかひとりいきたえた』の効果発動!これで城之内くんのデンデン竜を撃破!」

城之内「うっ……。たちうちできねーぜ!」

遊戯「これで城之内くんの残りのえんぴつは2本になったよ!」

城之内「うー、くそ……」

城之内「いかんせん強いえんぴつがないぜー!」




数分後........



城之内「くそーっまたやられたー!」

遊戯「やったー。ボクの勝ちだー!」

城之内「くそー。えんぴつがもうないぜー!」

モブB「城之内弱ーぞ!」

城之内「ハハハー、まいたっぜー。いかんせんえんぴつが弱くてよー」

モブC「お前が弱いだけだろー」

城之内「うるせー!やっぱ、もっと強いえんぴつを手に入れなきゃダメだぜー!」

モブ<ガヤガヤ

海馬「……」

海馬(フ……、なんてレベルの低い戦いなんだ……)

海馬(これなら全国大会の小学生の方が百倍強いよ!)

海馬「遊戯くん!」サッ

遊戯「あ、海馬くん」

海馬「フフ……、このゲームはまわりで見ていても楽しいね!」ニコッ

海馬(全国クラスの大会ならばね)

遊戯「……」

海馬「ところで……、これはボクの『カン』だけど……」

海馬「ひょっとしてそのカバンの中には『青眼の白龍』えんぴつが入ってるんじゃ……」

遊戯「まいったなー。よくわかったねー!」

遊戯「実は昨日、じーちゃんに無理いって1日だけ貸してもらったんだ!」

遊戯「……ゲームには使わない条件でね!」

海馬「よかったらもう一度見せてもらえないかなー?」

海馬「昨日そのえんぴつを手にしてからというもの、興奮して夜も眠れないほどでね!」

海馬「それに……、」

海馬「昨日のおじーさんの一言がボクに気づかせてくれたんだ」

海馬「えんぴつを愛する気持ちをね!」

遊戯「……」

遊戯「うん、いいよ!」

遊戯「見せて上げるよ!」ガサゴソ

スッ

海馬「うーん……。やっぱりいつ見ても美しいえんぴつだけ!」

ドクン☆

海馬「……」ゴゴ........

スウッ

海馬(フフ……。カタログから3Dスキャナーで本物そっくりに仕立てたボクの『青眼の白龍』えんぴつとすり替えて!!)

海馬「ありがとう遊戯くん」スッ

海馬「なんかそのカードを手にしたらさらにこのゲームへの愛情が深まった気がするよ!」

遊戯「……」パシッ

海馬(やった!作戦成功だ、このまーぬーけがーッ!)ドドドドド

海馬「それじゃあ!ゲームを楽しんでくれたまえ!」

スタスタスタ

海馬「……」ニヤリ

遊戯「……」

タラー

城之内「おい遊戯、もう1回だぜ!」

遊戯「え……!?」

遊戯「うん」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年12月21日 (日) 10:40:07   ID: t_wCQQq5

実際に遊戯王のバトエンってゲームセンターの景品にあったからね
テレ朝版の時だから今のゆとりは知らんと思うが

2 :  SS好きの774さん   2015年02月03日 (火) 01:31:41   ID: HAHzzCBM

なぁにこれぇ

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