女「待って下さいっ!!」(101)

※これは俺の好きな、ある少女漫画をSS化した物です
※SS化のため、原作と少しだけ表現の違いなどが幾つかあると思います

女「」タッタッタッ

女(ぎゃー!遅刻しちゃうー!!)タッタッタッ

女「はぁっ…!はあっ…!」タッタッタッ

女(もっ、もうすぐ校門だっ…!)タッタッタッ

女(ここを曲がれば!!)タッ

グニッ

女(わ゙っ!?だ、誰かの足踏んじゃった!?)

女「ごっ、ごめんな」クルッ

男「」ギロッ

女「さっ!?!?」

女「」

男「…」

男「……」トコトコ

女「……」

女(…………こっ…こぁい…)プルプル

女(…高校生の私は今でも)

女(はっきり言って、色んな事に自信が……)

女(ありません)

キーンコーンカーンコーン

女「」ズーン…

女友「どしたの、女。顔色ひっどいけど、何かあった?」

女「い…いや……」

女友「吐きな。あんた、溜め込むから」バンッ


「男ー」

男「ん?」


女友「男の足を踏んだ…?」

女「た…たぶん、もんのすご~く痛かったんだと思うんだ……」

女「も…もしかしたら、指の足が折れて…!」ビクッ

女友「踏んだくらいで普通は折れない。気にし過ぎなんじゃないの?」

女友「女は超、マイナス思考だからなぁ~」

女「」グサッ

女友「ったく、何でそうなったのかっ。ふんとにっ」

女「……うぅ」

女(何で…かなぁ…)

女(……思えば)

女(小さい頃から、この性格のせいで色々と男子にからかわれて)

女(それから男の子が苦手。自分の容姿、性格、思考回路…自分に関する全ての要素が大嫌い…)

女(だいたい、すぐ緊張するし、赤面するし、引っ込み思案だし、トロイし…………うっ)ホロリ

女(……自分でも、直したいとは…凄く思う…)イジイジ

キーンコーンカーンコーン

…………
……

女友「くぁ~っ!疲れた!」ノビー

女友「楽そーだと思ったからなったのにっ。文化祭の小道具係!」

女「案外、大変だね」

カエローカエロー

ザワザワ

女友「何であたしらばっか残んのさっ。旗作りめんどい!もー」バサッ

女「慣れない裁縫はやっぱ難しいね…」チクチク

女「…」チクチク

女「」プスッ

女「いだい゙…」

女友「つーか、この後夜祭のテーマ『肉食』って何すんだろ。皆でバーベキューでもすんのかね」

女友「」グー

女友「……腹減った」ジュルリ

女「うーん…予算的にどーだろ…」

女「あっ、もしかして『肉食系』とか『草食系』とかの意味かなぁ?」

女友「あー」

女友「…あんたは絶対、草食系だよねぇ」

女「そ…そーかな?」

女友「自分からガツガツ行くタイプじゃないでしょ」

女友「…そうだなぁ、んーとねぇ……」キョロキョロ

女友「あ、ほらほら。あーいうのを肉食系って言うんだよ。肉食女子」ユビサシー

女「…?」チラッ

女「!」

女(男君…の周りに女子…)


男「…つーか、何の用?」ブアイソー

「えー、用なきゃダメなのー?」

キャッキャッ


女(はえー…他のクラスの子まで…)ボー

オトコーハナソー

キャッキャッ

女「……」

女(…あんなコワそうな感じなのに人気、あるんだなぁ…)

女(意外…)

女(って失礼だなっ)ブンブン

女友「まぁ男、顔は良いからねー」

女「顔…」

女友「あたしはもうちょい甘々で優しげな人のがタイプだけど」


「ねぇねぇ、男ー」

男『何?』


女「…」ジッ

>>7
訂正
男「何?」

ナンデモナーイ

男「何だよ」

アハハハハハハ

女(…こんなにちゃんと見たの初めてかも…)ジーッ

女(いつも、目が合ったら困るから男の子の顔はちゃんと見れないし…)ジーッ

女(…確かに女友ちゃんの言う通り)

女(………綺麗な顔、してるなぁ)ジッ

男「……」チラッ

女「!?」

女友「女ー!聞いてるのっー?」

女「っ…!」バッ

女友「だから!女はもっと積極的に!」

女「ちょっ…女友ちゃん!大きな声で喋らないでっ…!」

女友「はぁ!?何でさっ!だからっ、そういうとこが女はー!」

女「お願いっ、注目されるの嫌なんだもんっ」アワワッ

女友「何さっ!別に注目ぐらい!」

女「しーっ!しーっ!」

男「……」

…………
……


女友「あっ!もうこんな時間!」

女「ほんとだ…」

女友「女、急行間に合わなくなるから先帰りなっ」

女「ご、ごめんね!ありがとう」ゴソゴソ

女「旗持って帰らなくちゃ…。入るかな…」



女「…」トコトコ

女(お、重い……)トコトコ

女(靴箱……)

女「…」カタンッ

女(靴取れたけど、荷物大量で履きにくい……)

バサッ

女(あっ、ふ、袋がっ…)

ボコッ

女(ああっ!靴片方落ちたっ!)

女(うぅ…どんくさいなぁ…)

女「拾わなきゃ…」イソイソ

女「…?」クルッ

男「……」ム~ン

女「!!」ビクゥッ

女(お、男君!!)ガタガタ

男「……」

女(あっ…そっ、そうか…!あたし邪魔だっ…!)アタフタッ

グイグイッ

女(くっ、靴入んないっ…!!)パニック

男「…」

女(なっ、何で!?上手く足が靴に入らないっ!ひぃぃ~っ!!)グイグイッ

男「…持ってようか?」

女(えっ…!)クルッ

男「…」

女「えっ…あ、いやっ、そんなっ」カァッ

女(手に汗かいてるよ、あたし!!)アワワッ

男「…でも」

男「……」

女(あっ…そっ、そうか…!あたし邪魔だっ…!)アタフタッ

グイグイッ

女(くっ、靴入んないっ…!!)パニック

男「…」

女(なっ、何で!?上手く足が靴に入らないっ!ひぃぃ~っ!!)グイグイッ

男「…持ってようか?」

女(えっ…!)クルッ

男「…」

女「えっ…あ、いやっ、そんなっ」カァッ

女(手に汗かいてるよ、あたし!!)アワワッ

男「…でも」

女「あのっ、いやほんとっ」

男「荷物、かして」スッ

女「っ!?」ドキッ

女「いいですっ!!ごめんなさいーっ!!」ダダダッ

男「…!」

男「………逃げた」

男「……」

男「…」カタンッ

男「…!!」

男「………サイフ」ヒョイッ



女「」タタタ

女(わ…悪い事をしてしまった…逃げてしまった…!!)

女(親切で言ってくれたのにっ!最低だあたしは!!)

女(どうしよう…。今日一日あたしのせいで男君が少しでも嫌な気分に……)ズキンズキン

続きは明日書きます

ガヤガヤ

女「!」

女(電車も混んでる…)

女「……」

女(…ほんと)

女(ダメだなぁ、あたしは……)ズキン

ドアガシマリマス

ハクセンノウチガワマデ~

女「…」

ギュウギュウ

女(詰め詰めだ…)

ドカッ

女(うぅっ…。押されて痛い…)

ガシャンガシャン

ピーッ

「ちょっと何で発車しねーんだよ!」

女「!」

女(か、鞄がドアからはみ出てっ…)

女(降りなきゃっ…!でも前の人に押されて動けないよっ…!降りるに降りられない!)

女(どうしようっ…!あたしのせいでドアが閉まらないっ…!!)

ギュウーッ

女(く、くるし……)

グイッ

「でっ」

女(誰かに外から押されっ…!?)

女「っは…」

女(や、やっと息が…)

男「すみません」

女「!!」

男「挟まってる奴いるんで詰めて下さい」

女(男君!!)

「えっ、あ、ごめっ」ススッ

…ガタンゴトン

…ガタンゴトン

男「…」

女「あ、あの、ありが…」

「さっきのどうしたの?」ヒソヒソ

「挟まってたってどいつ?」ヒソヒソ

女「!!」

「あー、あの子じゃない?」ヒソヒソ

ジロジロ

女「っ…!」カァッ

「それより、ドスのきいたデカイ声、あの男?スゲーな」

ザワザワ

女(わ…わあぁぁぁっ…!)

女(あたしのせいで男君までっ!)

女(うぅ…いたたまれない……)

女「…」チラッ

男「……」

男「…こっち」スッ

男「ここ立ちなよ。楽だから」

女「!」

女(あ……れ…?)

女「…」

女(…男君は)

男「……」

女(気にならないのかなぁ……)

男「…つーか、これ…」スッ

女「…え」

女「あっ!!あたしのサイフ!?うそっ、ごめっ」

男「サイフ無くてよく乗れたね」

女「てっ、定期で乗ったからっ!気付かなくてっ」アタフタッ

男「あー、そか」

女「!」

女(あ……)

男「…」

女(男君…汗かいてる…?)

女「っ…」ドクンッ

女(…もしかして、これ届けるために)

女(追いかけて来てくれたの…?)

女「…」ギュッ

マモナクーコウダイーコウダイー

ミギガワノトビラガ~

女「…あっ、の!」

プシューッ

ドドドッ

女「ぐえっ」

男「なっ…」

タダイマシャナイタイヘンコミアッテオリマス

ナカホドヘオツメニナッテ~

女(人がさらに増えてっ…!)

ギュウギュウ

女(ひ~っ!!)

マモナクーコウダイーコウダイー

ミギガワノトビラガ~

女「…あっ、の!」

プシューッ

ドドドッ

女「ぐえっ」

男「なっ…」

タダイマシャナイタイヘンコミアッテオリマス

ナカホドヘオツメニナッテ~

女(人がさらに増えてっ…!)

ギュウギュウ

女(ひ~っ!!)

ピトッ

女「」ハッ

女(おでこの油がガラスにつくっ…!)

女(どうしよっ…人に不快な思いをっ)

ドカッ

女「ぐえっ」

女(それ所じゃない!!)

ギュウギュウ

女(苦しい~!!息できない!!)

ガタンゴトン

女(死ぬ~っ!!)

ツギハーミナミマチーミナミマチー

ヒダリガワノドアガヒラキマス

男「!」

男「なぁっ、次こっちのドア開く!」

女「えっ?」

男「押し出されるかもしれないからどっか捕まって!」

女「え゙っ!?」

女(えぇぇっ!どこ掴めばっ…!!)アワワッ

男「…っ!」

女(どっ、どーしよ!!手を動かせないっ…!!)アワワッ

男「ちっ!!」バンッ

乗客「」ビクゥッ

男「っ…」ガッ

女(襟元捕まれたっ…!?)

プシューッ

男「っ」グイッ

女「!?」

フワッ…

女「!!」

女(一瞬)

男「……っはぁ」

女(空気が)

女(止まった………)

女「ごっ…ごめっ」ゼェハァ

男「や…俺こそ」ゼェハァ

女(そ、外に出れた……)ゼェゼェ

男「……っふぅ」

女(男君が、引っ張ってくれたんだ…)

ギュウギュウ

ギャーワーオチルー

男「…あー、この電車もう乗れないな…」

女「う、うん…」

………
……


男「…」

女「…」

男「…」

女(…え、駅のホームで二人っきり…!きっ…緊張しちゃうよっ…)

男「……」

女(男の子と二人だけなんていつぶりだろう…。いやっ、初めてかもしれない…!!)

女(い、色々言わなきゃっ…!)

男「…」

女(サイフのお礼とさっきのお礼と昇降口での謝罪と…あっ!足踏んだのも謝らなくちゃ!)

女「…えっと……それから……」グルグル

女「………」ブツブツ

女「…………あ」

男「あのさ」

女「はいっ!?」ドキーッ

女「あっ、ごめんねっ!お先にどーぞっ」キトキト

男「………じゃあ」

男「あのさ…注目されるの、何で嫌なの?」

女「えっ…」

男「…」

女「…っ」カァッ

女(き、教室で聞かれてたかな…)

女「……」

女「その……こんな自分を見て欲しく無くて……」

男「…何で?別に悪い事してる訳じゃないじゃん」

女「いや…あの…」

女「…小さい頃からずっと『赤面オバケー赤面オバケー』ってからかわれどおしで…」

女「何て言うか…その……」

男「……ふはっ」

女(…え?)

女「…」チラリ

男「くく…なんだそれ…」

女「!」ドキッ

女(……わ…笑っ…)

男「……つーか、人って色んな事気にするもんだなー…」

女(ゔっ。…うざくてごめんなさい…)

女「そ…そうなんだ。あたし…ど、どうでも良い様な事気にしすぎて、逆に肝心な事気付かないって言うか…」

女(あれ…なんだろう…。つい喋っちゃう…)

女「それで…人に返って嫌な思いを…」

男「…」

女(わ゙…重い事言ってる…)

女(…どうしてかな)

女(笑顔を見せてくれたから…?)

男「…」

男「…色々気にするって事は、人の痛みが分かんだよ」

女「…!」

男「もっと、自信持っていんじゃない」

女「…」

今日はここまでにします

男「それに」

男「こうして、少し話しただけだけど」

男「あんた自身も、良い人じゃん」

女「!!」バッ

女(……そんな事、初めて言われた…)

男「…まー、俺も気にする事無い訳じゃないけどなー」

女「…え?」

男「眉間にさー、皺が寄るんだよなー、ここ。もうガキの頃から」ミケンチョンチョン

男「あと、目が悪くてこーやって見る癖もあるから」ムッ

女(あ…)

女(そうか…それで…)


男『』ギロッ

男『……』ム~ン


男「目つき悪いとか怒ってんのとか、昔っから…」

男「密かな悩み」

女(……そう…だったんだ…)

女「……ふふっ」

男「…!」

男「…笑ったな、人の悩みを…。前言撤回するぞ」

女「!?」

女「ごっ…ごめんなさい!!そういう訳じゃなくてっ!!」アワワッ

男「……ふ」

男「ははっ」

女「…!」

女(……不思議)

………
……


母「女ー、洗濯物出しちゃいなさいよー」

女「はーい」

女(不思議…だなぁ)

女(…あんなに自分の事が嫌いだったのに)

女(今日は何だか…)


男『あんた自身も、良い人じゃん』


女(嬉しく感じる…)

女「…」ポフッ

女(心があったかい…)

母「女ーっ、靴下もっ」

女(お母さん…)

女(…今までお母さんが、あたしを産んで育ててくれたのに)

女(あたし、自分の事を嫌いなんて言っててごめんね)

女(ありがとう…)

女「…」

女(…男君て、すごい人だなぁ…)

女(あんな人っているんだ…)




女友「女ー、学食行こー」

女「うんっ」

トコトコ

女(女友ちゃんはいつもこんなあたしとも一緒にいてくれてる…)

女(えへへ…)ニヘニヘ

女友「…何?にやにやして」

女「へっ!?ほんと!?」カァッ

トコトコ

「お前っ、生意気なんだよ!!」

女「!?」クルッ

「~~!!」

女(う…うわーっ、ケンカ!?やだなぁ…)

「ふざけんじゃねーぞ!!」

女(こわい…大丈夫かな…)

女友「あほくさー。いこ、女ー」トコトコ

女「う、うん…」トコトコ

女「…」チラッ

「1年の癖にイキがりやがって!!」

男「…」

女「!?」

女(お…男君!!)

「ちょっとくらい背がデカくてモテるからってよーっ!俺のずっと好きだった祥子ちゃんまでお前の事っ…!!」

「ケ、ケンちゃん、それ褒める事になってる…」

「えっ」

男「…」

女(さ、三年生に絡まれてるの男君だったんだっ…!)

「とっ、とにかく!!目つき悪いんだよお前!!いっつもいっつもガンたれて来やがって!!」

男「」ピキッ

男「あぁ?」ギロッ

「「!?」」ビクッ

女(こ、こわっ)

「なっ!…んだよその態度!!」ドンッ

男「っ」

女(あっ、痛い!)

男「…ち」グイッ

「…!」

グググ

「こ、こんにゃろ……力つよ……」グググ

グググ

男「…」ポイッ

男「…」トコトコ

「……ばっ」

「ばーかっ!ばーかっ!今度はもっと大人数で来てやるからなっ!!覚えてろっ」

「ケンちゃん…」

女(こっ…こわい!やっぱり男の人って怖いなぁっ…!)ビクビク

女(でもっ…)

女(…でも!!)タッ

「お前なんかボッコボコのメッタメタのギッタンギッタンに…!!」

ドカァッ

「ぐほぉっ」

女(しっ、しまった!勢いあまってつまずいてしまった!!)

女「ごっ、ごめんなさい!!」

男「…!」ハッ

「いいとこで……いてて」

女「すみません!!すみません!!」ペコッペコッ

「き、気を付けてよねー…」

女「はいっ」

女「…」ギュッ

女(…勇気を出せ、あたし…)

女「あっ、あのそれでっ…本題に入りますが…」

女「め、目付きとかで人を判断するのは、良くないと思うんです…」

女「その…中身を知ったら、すごい良い人とかあると思うし…」

女「そ、それに…聞いてたら何だか、そちらの逆うら…いえ!誤解もあるのかな……って」

女「だから!あのっ、大人数で来るのはやめてほしっ…!」バッ

「それでよー」スタスタ

「まじかー」スタスタ

女(あれ!?)

女(し、しまった…!謝っててタイミングを逃した!!)

女「ちょっと待っ…」

ケンチャンマジウケルー

ギャハハハハハ

女「……」ボーゼン

男「……ぶふっ」

女「!」クルッ

男「…」ミケンチョンチョン

男「……ふ」

男「…ありがとな」

女「!!」ドキンッ

女「っ…」キュウ

女(…男君といると、勇気が出るのかな)

女(今までのあたしには無かったものが…)

女(だって、今も、こんなに)

女(心が)

女(動く)



女(あれから毎日)

女(寝ても覚めても、浮かんでくる)


男『あんた自身も、良い人じゃん』

男『…ありがとな』


女(…男君の言葉が)

女(頭の中で何度も)

女(リフレインされる)

ワイワイ

ガヤガヤ

ペンキカシテー

カンバンデザインスルノテツダッテー

女(だんだん、文化祭の準備も進んで来たなぁ…)

カップルハンガクキッサテン!!

女「!」

女(カップル半額いいなぁ…)

女(あたし達も早く、後夜祭の旗終わらせなくちゃ)

女「…」トコトコ

ガンッ

女「う、わっ!」コケッ

女(なっ、何か足に当たった!?)

女(こ、これって看板…?)

女(…危ないなぁ。こんなとこに…)

女「…」チラッ

女(あ、この支えから落ちたのか…)

「あーっ!!」

女「」ビクゥッ

「ちょっ…何て事すんだよっ!!」

女「え…」

「あんた壊しただろ!?」

女「え゙っ」

女(えっ…元々落ちてたのに…。でもちょっと蹴っちゃったし…)

「ちょっとー!!もー!どうしてくれんだよっ!」

女「ご、ごめんなさい…」

「俺が何日もかけて作った力作を…っ」

男「…」スッ

男「…」グイッ

ドンッ

「!?」ガラガッシャーン

男「…」

女「男君…!?」

「な…何すっ…!」

グラグラグラ

ガシャーンッ

「ひぃっ!?」ピョンッ

女(上の看板が落ちてっ…!)

「えっ…何!?危なかっ…!下敷きになるとこだった!!」ガクブル

男「…」

「もっ、もしかして助けて…?でっ…でも突き飛ばす事ないだろー!?」

男「…打ちつけあまいから、壊れたんだよ」

男「そっちのも」

「えっ…」チラッ

女「!」

「じゃあ、自然に…?で、でも俺しっかり作ったし…。そんな簡単に壊れるもんじゃ…」

男「…そお?」トンッ

ガラガラガッシャーンッ

「ギャーッ!!」ピョンッ

女「…!」

「何すんだよっー!!俺の力作がぁっ!」

男「…」

男「…」トコトコ

「ちっ、ちくしょお~!先生に言ってやるからなーっ!!」

男「…」トコトコ

女「お…男君…!」タタタッ

女「お、怒ってるよ…?」

男「…」ピタッ

男「…あのくらいで壊れるなら」

男「当日、人が多い時に壊れたらあいつらがもっと大変な事になる」

女「!!」

「見た?突き飛ばしたぞ」ヒソヒソ

「目つきもこわいし…」ヒソヒソ

女「っ…」

女(……それならそう言わないと、男君が悪者みたいに思われちゃうのに…)

女「……」

男「…」トコトコ

女(…自分がどう思われるかは)

女(気にしないんだな…)

女(…すごいなー、やっぱり男君て…)

女(あたしなんか凄く凄く気にしちゃうのに…)

女「……ふふっ」

男「…?」クルッ

男「…何笑ってんの?」

女「えっ、嘘っ!?笑ってた!?」カァッ

女(…でも、やっぱり)

女(あたしもこんな風に)

女(なりたいな…)

女「…ふふっ」

男「?」

女(あぁ…そうか)

女(あたし)

女(男君の事が………)



女(…好き…)



ワイワイ

ガヤガヤ

女友「女が男を!?す…もがっ」

女「しーっ!しーっ!」

女友「もががっ」プハッ

女「し、知られたくないんだ…。気持ちを」

女友「…何でさ」

女「あたしには…想いを伝える勇気もないし…」

女(話せるようになれたこの距離をなくすのが、怖い)

女友「…」

女「同じクラスってだけですごく幸せな事なんだなーって…」

女友「欲がないな~っ」プニプニ

女「いだた…」

女友「このやろ~」プニプニ

委員長「ちょっとあんた達!遊んでないで後夜祭の旗出来たのっ!?」

女「!」

女友「んげ…文化祭の実行委員長…」

女「大体は…」バサッ

委員長「なっ…何よこれ!?」

女友「へ?何が?テーマ通り『肉食』って…」

委員長「はあぁぁぁ!?何言ってんのよ!!」

委員長「後夜祭のテーマは『告白』よ!!『告白』祭り!!生徒達が催しの力を借りて壇上で勇気を出して告白していくのっ!!」

女友「ええっ!?だって」

女「この指示書通りに…」ピラッ

委員長「これのどこが『肉食』に読めるってのよっ!!」カキカキ

委員長「ほらっ!ちゃんと『告白』って読めるじゃない!!」ピラッ

女「!」

委員長「だいたい!考えても見なさいよ!折角のロマンチックな後夜祭に何が悲しくてそんな肉々しいテーマをっ!!」

女「す…すみません。字が読みづらくて…」

委員長「何ですってぇ!?字が汚いって言うつもり!?自分で間違えといて図々しいっ」プルプル

女「そっ、そんなっ!ごめんなさいっ!」アワワッ

委員長「許さないわよっ!!」ゲキリンッ

続きはまた明日書きます

委員長「…そうね」ゼェハァ

委員長「罰として」

委員長「後夜祭のシミュレーションしてみなさいよ」フンッ

女「…へ…?」

委員長「」イラッ

委員長「当日、『こういう風に告白します~』って感じで」

委員長「壇上で皆の前で告白、今予行練習してみせて」

女(え……!)サアァァ

男「…!」

ザワザワ

委員長「そうね…相手役は、文化祭委員のあんたでいいわ」

委員「えっ、俺!?」

女友「はあぁっ!?バッカじゃないの!?」

委員長「あんたは黙ってなさいよっ!!」クワッ

女「……っ」

委員「や~だなぁ~照れちゃうな~いひひおひひ」

委員長「ほらっ、早く!」

ザワザワ

女「…」カアァ

女(…何で、こんな大勢の前で…)

女「…」チラッ

男「…」

女「っ…」

女(男君もいるのに…)

女(…例え、フリでも)

女(好きでもない人に、告白なんて)

女(したくない)

委員「いひひおひひ」

女(…でも、そう言ったらこの人にも失礼だし…)

委員「…!」ジッ

委員「つーか、お前……あっ!!」

委員「どこかで見たと思ったら!!」

女「…?」ピクッ

委員「お前、あれだろ!?俺オレ!!覚えてない!?」

女(…え?誰…だっけ…)

委員「幼稚園の時、一緒でさーっ!こいつ名前なんだっけ!?」

委員長「女、だけど?」

委員「そうそう!そんな名前!!」

女「…」

委員「そうだ!!その顔!!思い出した!!『赤面オバケ』だ!!」

女「!!」ドクンッ

女「っ…」カアァ

委員「そう!その赤面顔!!」

ドクン

委員「こいつ、すぐ顔真っ赤になるからさーっ『赤面オバケー赤面オバケー』っつってからかわれて、いっつも泣いててよーっ!」

ドクン

ドクン

委員「つーか、お前!今でもその顔すんのかよーっ!!ぎゃはは!」

ドクン

委員「あーっ!スッキリした!この際だから高校でもこのまま『赤面オバケ』ってあだ名にしてさー」

ドクンッ




男『あんた自身も、良い人じゃん』



ドクンッ

女(あたしも…)

女(男君みたいにっ…!)

委員「赤面オバケーっ、うおー!何かなつかしー!」

男「おい…」

女「…っ」ギュッ

女「止めてくださいっ!!!」

委員「」ビクッ

男「!!」

女「あたしは『赤面オバケ』じゃありません!!『女』です!!」

女「そっ…それから!あたしは貴方の事が好きじゃないのでっ、ごめんなさい!!好きじゃない人に告白なんて出来ません!!」

委員「!?」

男「…」

ザワザワ

「ぷっ…」

女「!」

「赤面オバケじゃありませんって、真剣に…ぷぷっ」

「しっ」

「だって、顔真っ赤で言っても説得力無いし…」ゲラゲラ

「確かに赤面オバケだな…ぷぷ」

女「…!」カアァッ

委員「……っ」プルプル

委員「なっ、なんだよ!その言い方っ!何で俺がフラれたみたいになってんだよ!!俺だって別にお前の事なんかっ」

女「ごっ、ごめんなさっ…!」

委員「ふざけんなっ!!」ドンッ

女「きゃっ…」グラッ…

女(…ぁ。あたし、やばいな……)フラッ

女友「女!?」

男「っ…!」ダッ

女(…緊張が)

女(…頂点を、超えた)

ガターンッ

キャー!!

オンナガタオレター!!

………
……


パチ

女「……」

女(……夢…?)

女「…」ムクリ

女(保健室……)

女友「女っ!!気がついた!?」ガバッ

女「女友ちゃ…」

女友「吃驚したよー!もうーっ!」オーイオイ

ズキッ

女「い゙ったた」

女友「あっ、倒れた時腕打ったんだよっ」アタフタッ

女友「…でも、危なかったんだよ。男が支えてくれてね…」

女「!」

女友「そうじゃなかったら、頭から机に突っ込むとこで…」

女(男君が…)トクン

女(…どんな風に…支えてくれたんだろう…)

女(覚えてないの、もったいなかったな…)

女友「あ、そうだ!鞄取って来てあげる!」タタッ

女友「すぐ戻って来るからねー」

女「うん。ありがとう、女友ちゃん」

女友「どういたしましてー」ガラッ


女友「!」

女友「わざわざ来たの?」

女友「うんうん、気ーついたよ。入って入って」


男「…」ガラッ

女「…!」

女(男君…)

男「…」カタン

男「……大丈夫?」

女(何で…どうして)

女「…っ」トクン

女(わざわざ、来てくれたの…?)

男「…ごめん」

女「…え!?」

男「腕、ぶつけたんだよね…倒れた時に」

女「えぇっ!そんなっ!」アワワッ

女「あぁっ!それよりお礼言うの遅れてっ!!ありがとう!!男君が助けてくれたんだよね!?」

女「本当にありがっ…」

男「でも」

男「俺がもっと早く支えてたら、腕も打たなかった」

男「…ごめんな」

女「っ…」キュゥ

女(…腕の痛みなんか、とんでいった)

女(腕なんかよりも)

女(…胸が、苦しい…)

男「…さっき」

男「『赤面オバケじゃありません』って…」

女「そっ」カァッ

女「それ!も…もーっ!自分でも何であんなバカな事言ったのかっ!笑われてたしっ」

女「ほんとっ、恥ずかっ…」

男「頑張ったじゃん」

女「…!」ドキ

男「スカッとしたよ」

男「…俺もさ、『女』って呼んでいい?」

女「ぁ…」カアァ

男「丁度、何て呼ぼうか迷ってて」

女(…例え、それだけの理由でも)

女(あたしの事、想い浮かぶ時が)

女(少しでも…あるの…?)

男「…あれ、駄目?『女』って」

女「う、ううん!」

女(…男君に呼ばれる名前は、魔法みたい)

女(文化祭の…後夜祭のテーマ『告白』)

女(男君がいると、今までには無かった勇気が出る)

女(男君の…誰よりも一番近く、特別な位置)

女(…その場所が)

女(欲しい)

女「…」ギュッ

文化祭当日

ワイワイ ガヤガヤ

女「」モグモグ

女友「」パクパク

女「案外、自由時間がないもんなんだねぇ…文化祭の係って」モグモグ

女友「んねー、雑用ばっか!」パクパク

女「屋台の味見係で食べられるのは嬉しいけど」モグモグ

女友「んまんま」バクバク

女「あ、こっちのたこ焼きもおいしい。食べてみなよ」ヒョイッ

女友「」パクッ

女友「ほんとだ。うんまい」モグモグ

女「…」パクパク

女(男君、今頃どこにいるんだろう…)

女「はぁ…」

女(会いたいなぁ……)

男「何してんの?」ヒョコッ

男友「よっ」

女「!!」

女友「おっ!男と男友じゃん」

女(お…男君!!会えた!!)パアァァ

男「ふ、何そのカッコ」

女「あっ、さっきまでお化け屋敷の呼び込み係しててっ」

男友「ははっ、かわいーね。な、男」

男「うん」ジッ

女(わ…わあぁぁ!!お化け屋敷バンザイ!!)

男友「おいおい…お前が言うとそう聞こえねーよ。何で睨むんだ」

男「そお?」

女(あたしは…もう分かるもんね。今のは睨んだんじゃない)

女「へへ…」

男「つーか、すげー食ってんね」

女友「着替える間もなく、次は屋台の味見係言われてさー。文化祭の実行委員長さんに」

男「これ、二人で全部?」

女友「女はこう見えて、あたしより食べるんだよ」

女「ゔっ、はは…」

男友「うまそー。俺らも食っていい?」

女友「おっ、助かるね。けっこーうまいよ」チラッ

女「!」

女「うん!」

男友「んじゃ、遠慮なく」カタン

男「ほんとにスゲー量…」

ワイワイ

女(わ…わわーっ、嬉しい。なんか…仲良しグループみたい…)

女(……ちょっと前までだったら、考えられない事だなぁ…)

男「あ、それ半分食いたい。女の前にあるやつ」

女(『女』!!)カアァ

女友(『女』!?)ピクッ

女「うっ、うん!半分!ちょっ…ちょっと待ってねっ。これ中にフランクフルト入ってて!」グイグイ

男友「じゃー、俺はこのクレープにしよーっと」

女「はっ、半分にするの難しいっ!」グイグイ

男「あー、いーよ。持ってて」

女「え…持っ…?」ヒョイッ

男「…」パクッ

女「!?!?」カアァ

女友「!?」ボトッ

ベチャッ

男友「荒っぽいなぁ、男は……って、ああっ!俺の膝にっ!!」ベチョベチョ

男「んまい」ペロリ

女「~っ!」キュウゥ

今日は一旦ここまでにします

これは元になる少女漫画の台詞をそのまま文字に起こしてるだけなの?

>>78
その文もあれば、自分なりに少し変えている文もあります

すみません。飛んでいる台詞があったので>>72から投稿し直します

男「つーか、すげー食ってんね」

女友「着替える間もなく、次は屋台の味見係言われてさー。文化祭の実行委員長さんに」

男「これ、二人で全部?」

女友「女はこう見えて、あたしより食べるんだよ」

女「ゔっ、はは…」

男友「うまそー。俺らも食っていい?」

女友「おっ、助かるね。けっこーうまいよ」チラッ

女「!」

女「うん!」

男友「んじゃ、遠慮なく」カタン

男「ほんとにスゲー量…」

ワイワイ

女(わ…わわーっ、嬉しい。なんか…仲良しグループみたい…)

女(……ちょっと前までだったら、考えられない事だなぁ…)

女(……男君、あたし…)

女(伝えたい事が、あるよ)

男「あ、それ半分食いたい。女の前にあるやつ」

女(『女』!!)カアァ

女友(『女』!?)ピクッ

女「うっ、うん!半分!ちょっ…ちょっと待ってねっ。これ中にフランクフルト入ってて!」グイグイ

男友「じゃー、俺はこのクレープにしよーっと」

女「はっ、半分にするの難しいっ!」グイグイ

男「あー、いーよ。持ってて」

女「え…持っ…?」ヒョイッ

男「…」パクッ

女「!?!?」カアァ

女友「!?」ボトッ

ベチャッ

男友「荒っぽいなぁ、男は……って、ああっ!俺の膝にっ!!」ベチョベチョ

男「んまい」ペロリ

女「~っ!」キュウゥ

女「あっ、お、男君ついてるよっ。マヨネーズ!」

男「え、どこ?」ペタペタ

女「あっ、そっちじゃなくてっ」スッ

男「…!」

女「こっ……ち」

男「っ…」フイッ

女「!?!?」カアァーッ

女「ごっ、ごごごめっ…!!」ズササッ

男「いや…」

女「ああああ!!ちっ、ちがっ、違うのっ!!」

男「ふ、何が」

女「」カァァ

女(ああああたしっ!思わずっ、男君のくっくちっ、唇に手伸ばしたりしてっ…!)

女(恥ずかしいっ…)

女「…」ドキドキ

女(…例え)

女(この距離をなくしても)

女(…伝えたい事が、ある)

………
……


女「ふ~…」カタトントン

女(やっと人段落…)

女「…」チラリ

女(…もう夕方だ)

女(実行委員長、人使い荒いなぁ…)



男「…」


女「」ハッ

女(窓の向こうに男君発見!!)ペタッ


「あーっ、いたいた!男ーっ」タタタッ


女「!」


「もうすぐ後夜祭始まるから探してたんだよー!」

男「…」

「告白祭りの時、あたし言うからちゃんと壇上に上がってよね!!」


女「なぬっ」


「何人来ても絶対あたしを選んで!」


女(…皆、後夜祭の『告白』を意識してる)



「ここだけの話ねー、他にも結構男狙ってるヤツいるんだわ。負けたくないから先にツバつけにきた」

男「つば…」

「あ、言っとくけど今先に返事言うのはルール違反だからねっ」


女(そんな中で、あたしは……)

女「」ズーン

女(じ、自信ないなぁ…)

女(大勢の前で…壇上で… ちゃんとうまく伝えられるんだろうか……)

女(そう言えば、何て言おう…)

女(断わられたら…その後、どうなるんだろう……)

女(………考えてみれば)

女(断らなきゃならない男君に取っても迷惑な事なのかもしれない…)

女「はあぁ……」

女(……不安)

女(…分かってた気がしてたけど)

女(思ってたよりも、もっと)

女(想いを伝えるってすごく…)

女(勇気のいる事なんだ…)

女「…」

ガラッ

女「!」

委員長「…はぁっ、はぁっ…」

委員長「…ねぇ、さっき言い忘れてたんだけどっ…」



ワイワイ ガヤガヤ

女友「ねぇ!女見なかったっ!?」

生徒「しばらく見てないけど…」

女友「待ち合わせ場所に来てなくてっ!携帯も繋がんないのっ」

生徒「えぇっ」

ピーガガッ

『えー、間もなく告白祭り始まりまーす』

ワーッ



女「っ…」チクチク


委員長『…ねぇ、言い忘れてたんだけどっ…』

委員長『これ、全部ほつれてたから繕っといてほしいのよね!』

委員長『これ全部!宜しくねっ』バササッ


女(な…何でこんなにっ…)チクチク

チクチクチクチクチクチク…プスッ

女「いたっ…」

女(どうしようっ…!)

女「終わらなーいっ!!」

女「うぅっ…縫っても誰が見るって言うの…もう文化祭も終わるのにっ…」チクチク

女(女友ちゃんに連絡したいけど…携帯は充電切れてるし…)

女(告白祭り、17時からって…)チラッ

女「!」ドクンッ

女(もう…始まってるんだ…)

女「……」ギュッ

女(…あたしには…やっぱり、無理だったのかなぁ…)

女(このまま…何も変わらない)

女(いつもみたいにこのまま諦めて…時間が過ぎて、文化祭が終わって)

女(…あたしの知らないとこで、勇気を出して頑張った子が)

女(男君に、想いを伝えて…)





男『あんた自身も、良い人じゃん』


男『…俺もさ、「女」って呼んで良い?』


男『頑張ったじゃん』



女(何もっ……)ジワァ


ガタンッ


ワーッ ワーッ

「ずっと前から好きでしたっ!」

「おっ、俺もです!」

ヒュー ヒュー

女友「ねぇっ、男!女見なかったっ?」

女友「ずっと連絡とれなくてっ…!」

男「え……」

『次ー1年の男君、壇上へどうぞー』



タタッ

女(…このままじゃ)

女(ダメなんだ)

女「はぁっ…はぁっ…」タタタッ

女(男君に出会えて、勇気を貰ったの)

女(男君がいてくれたから、頑張ろうって思えた)

女(男君が、好き)

女(この気持ちだけは)

女(本当だって、自信を持って言えるから)

女「っ…」タタタッ

バンッ

委員長「!」ビクッ

女「これっ、全部縫ったんで!!後は自分でお願いしますっ!!」バサッ

委員長「えっ」

女「っ」ダッ

委員長「…」

委員長「…最後の方、縫い方ざっつ…」



キャー キャー

男「…」

「あたしは、前から男の事いいなって思っててー」



タタッ



女「待って下さいっ!!」



男「!!」

ザワッ

女(あたしもっ……)タッ

ガッ

女(つまずいたっ…!?)コケッ

男「!」ドカァッ

ドタタタタタ

女「っ…」

ドサッ

男「…お、女?大丈…」

女「好きっ…!」ポタ

男「!!」

女「あたしっ…男君の事がすごくすごくっ…!好きなのっ…」ポロポロ

ザワザワ

「ちょっ、ちょっと!何今のーっ!」

「突然入って来て好きとか言ってるし!!」

女「っ…!」カアァッ

「誰さっ、今のっ」

「ほら、男の同じクラスの…」

男「…女」

男「こっち」グイッ

女「えっ…!」

タッタッタ

>>94
誤字訂正
「ほら、男と同じクラスの…」


タッタッタ


女「お、男君っ…!ちょっと待っ…」

男「…っ」グイッ

ギュッ

女「っ!?」ドキッ

男「…本当?さっきの」

女「っ…!」

女「ほっ、ほん、本当…っ!!すごい本当!本当の本気でっ…」

男「…っ」

男「…やばい、嬉しい」

女「え…」

女(うれ…)

女「えっ…」

男「…ずっと、女見てきて」

男「なんかいつも一生懸命で、くるくる表情変わって」

男「気がついたら、目が離せなくなってた」

男「っ…」



男「…好きだよ」



女「っ…!!」ポロポロ


女「大好きっ……!」ギュッ


………
……


女(…かくして、その後のあたしの居場所はと言うと)

…ガタンゴトン …ガタンゴトン

男「女ー、ここ立てよ。掴まれるから」

女「あ、ありがとうっ…」

男「日光まぶし…」ムッ

女「…あ、男君」スッ

女(男君の方へ手を伸ばせば……)

男「…!」

女「…」ミケンコシコシ

女「……っ」カァ

男「っ、照れるならすんな…」フイッ

女「あ、あははは…」

女(…いつでも)

女(触れてもいい、位置)

終わり

以上です
読んで下さった皆さん、有難うございました

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