小鳥「う、あたしは美希ちゃんみたいにモテないから(T.T)」

美希「ご、ごめんなさいなの。まさか、小鳥がモテないなんて予想外だったの。」

小鳥「別に気にしなくても...予想外？」

美希「小鳥位素敵な女の子なら、恋人の一人や二人居てもおかしくないって思うな。」

小鳥「ありがと、美希ちゃん。でも、あたしはそれほど魅力的じゃないわよ？」

美希「そんなことないよ。小鳥はおっぱいも大きいし、可愛いし、料理も上手だし、気配り上手だし、ミキが男の子だったらお嫁さんにしたい女の子のベストファイブに入るの。」

小鳥「ちなみに、他の四人は？」

美希「あずさと春香と響とやよいなの。」

小鳥「そのランキングは、もしかしたら、料理上手？」

美希「大当たりなの。みんな料理が美味しいの。」

小鳥「まあ、なんにせよ、その四人と比べて貰えるだけで自信が湧くわね。」

美希「小鳥はもっと自信を持っていいと思うな。」

小鳥「... なんて話を昨日してたけど、あたしがモテないのには変わり無いのよね。今日も電車に揺られて出勤よ。」

？？？「失礼ですが、音無小鳥さんですか？」

小鳥「はい？どちら様？」

少年「僕、少年といいます。あの、この手紙読んで下さい。」

小鳥「こ、これは噂に聞くラブレターっていうやつ？待つのよ、小鳥。まだ慌てるような時間じゃない。」

少年「あの、いきなりですみません。だけど音無小鳥さんの事は、前から知ってました。一年前の765オールスターライブで司会していた音無小鳥さんを見て一目惚れしたんです。」

小鳥「え？えーと、とにかくあたしはこれから仕事だから、返事は... 」

少年「手紙に連絡先もありますから。お返事待ってます。」

小鳥「という事があったのよ。」

美希「小鳥は美人だし、当然だって思うな。」

小鳥「で、どうしたらいいのかしら？」

美希「え？なんでミキに聞くの？」

小鳥「こんな事初めてで、どうしたらいいのかわからないのよ。美希ちゃんはよくラブレターを貰うんでしょ？」

美希「そうだけど、ミキはアイドルだし、ハニーもいるから考えるまでもなくお断りしているよ？小鳥はお断りするかどうかもわからないんだよね？」

小鳥「そうなのよ。ほんとにどうしようか？」

美希「ハニーに聞いてみたら？男の子の事は、男の人に聞くのがいいと思うな。」

P「で、俺に相談ですか。プライベートな事ですから、俺が口出しするのはどうかとも思いますが。手紙を見てもいいですか？」

小鳥「お願いします。プロデューサーさんだけが頼りなんです。」

P「音無さん、この子は不味いです。まだ十五歳、高校生になったばかりです。青少年保護条令違反になります。」

小鳥「十歳以上年下ですか。普通に考えて、無理ですね。」

P「音無さんは事務員ですから、普通の恋愛なら応援しますが、これはスキャンダルになりますから。」

小鳥「いえ、私もホットしてます、口実が欲しかっただけかも。」

小鳥「決まりました、ちゃんとお断りします。」

P「事務所的にはありがたい所ですね。」

小鳥「もう、私だってそこまで常識知らずじゃありません。ただ、初めての事でテンパってただけです。」

P「せめて18才以上なら、また違う対応だったんですけどね。ところで、どういう風にお断りしますか？」

小鳥「え？普通に歳の差が有るからと言う積もりですけど？」

P「それだと諦めてくれないかも。あの年頃だと、愛が有れば歳の差なんてとか本気で言ってしまいますから。」

P「或いは、自分が18才になるまで待っていて下さいとか。純粋なだけに周りや相手への迷惑に気付かない事も多いですから。」

小鳥「え？そういえば、私もそうだったかも？」

P「断るなら彼にはチャンスが無い位に思って貰わないと、かえって可哀想ですね。」

小鳥「えーと、どうしたらいいんでしょう？」

P「簡単なのは既に結婚前提の恋人が居ると言う事ですね。」

小鳥「えーと、恋人の時点で簡単では無いんですけど。」

P「その役は俺がやります。小鳥さんが嫌でなければ。」

小鳥「是非お願いします。」

P「という訳で少年君、小鳥さんには俺が居る。将来を誓い合っているんだ。」

小鳥「ごめんなさい、そういう事なの。」

少年「765プロの敏腕プロデューサーがお相手だったんですか。僕なんかじゃ勝負にならないですね。いきなり、変な事を言って済みませんでした。」

P「まあ、小鳥が魅力的過ぎるのが原因だし、君もめげずに新しい恋を見つけて欲しい。」

少年「すぐには無理ですけど、頑張ります。」

小鳥「ごめんなさいね。でも、君なら若くて私より魅力的な恋人がすぐに出来るわ。プロデューサーさんの次に素敵だもの。」

少年「はい。それと僕大学を出たら765プロに入りたいと思います。」

P「そうか。うちは裏方が足りないから、優秀な人材は大歓迎だ。君が来てくれるのを待っているよ。」

小鳥「これで良かったんですよね。でも７年後少年君が来た時、独身だったらどうしたらいいんでしょう？」

P「その事ですけど、恋人の振りを頼んで、OKしてくれる人は脈有りって知ってました？」

小鳥「え？」

P「恋人の振りをしても良いって事は他人から恋人同士に見られても構わない。つまり、恋人になっても良いって事ですよ。」

小鳥「え？」

P「という訳で、俺の恋人になって下さい。」

小鳥「え？え？... はい。」

五年後

少年→バイトM(マネージャー)「美希さん、次は事務所でインタビューです。」

美希「わかったの。それにしても、Mが余計な事しなかったらハニーと小鳥がこんなに早く結婚する事もなかったんじゃないかな。」

バイトM「済みません。」

美希「まあ、遅かれ早かれあの二人は結婚してただろうから、Mだけのせいでもないの。」

バイトM「そうですかね。」

美希「でも、Mは責任をとってハニーよりいい男になるの。ミキからハニーをこんなに早く奪った償いなの。」

バイトM「が、頑張ります。」