デデデ「わしもラノベを書くZOOOOOOY!!!」(59)

デデデの部屋

デデデ「エスカルゴーン」

エスカルゴン「はいはい?」

デデデ「なんか面白い暇つぶしはないのかZOY?」

エスカルゴン「無いけど?」

ハンマードゴォ!!

デデデ「無いならさっさとなんか探して来るZOY!!」

エスカルゴン「(痛ってーな…)カスタマーもロクなもの売らないしどうせ未払いの代金云々で何もよこさないでげしょうな」

バタン
ワドルドゥ「陛下!お客人がお見えです。」

デデデ「何?客?」

エスカルゴン「一体誰でゲスか?」

ワドルドゥ「それが実は…」

「僕ら的に…」

「売り込みに来たっちゅ」

エスカルゴン「お、お前たちは…!」

デデデ「オタキング!?」

――――――――――――・・・・・

エスカルゴン「つまり…今はアニメーターではなく作家をやっているでゲスか。」

デデデ「それで?どんなものを売り込みに来たZOY?」

ボニー「今流行りの小説で…」
ピギー「知識や教養のために読むのではなく…」
スリーピー「暇つぶしに読むための軽い読み物…」

オタキング「ライトノベルでちゅ!!!」

デデエス「ライト…ノベル?」


ボニー「まずは実際に読んでみるのがいいと思われ」

スリーピー「これが今話題沸騰中のミリオンセラーでちゅ」

エスカルゴン「なになに…『じゃあいつ結婚するの?今でちゅ!』」

エスカルゴン「何でゲスかこれは…このバッッカみて―なのがタイトルでゲスか?」ペラペラ…

デデデ「また読み物かZOY…でも結構絵が描いてあるZOY」

エスカルゴン「M美『きゃー、主人公君、今着替え中よ見ないでー』
主人公『おっと悪い悪い!それにしてもM美って結構着やせするタイプなんだなー』
M美『も、もう何言ってるの主人公君ったら。そんな事いわれたらもう私たち結婚するしかないじゃない』」

ワドルドゥ(うわあ・・・)


ペラペラ…

エスカルゴン「S香『もたもたしてたら幼馴染寝取られた…あたしってほんとバカ』
主人公『大丈夫。S香には絶対もっといい奴が見つかるよ。元気出しなって』
S香(やだ、主人公ってば超優しい…結婚したい)」
 
本 ポイッ

エスカルゴン「で?お前たちの言うミリオンセラーはどれでゲスか?さっさと出すでゲス」

ピギー「ですからその本が僕らの執筆した…」
スリーピー「瞬く間にミリオンセラーに上り詰めたラノベ…」
ボニー「『いつ今』でちゅ!」

エスカルゴン「嘘をつくなでゲス!あんなもんが100万冊も売れるわけねーでげしょーが!」


ピギー「まだまだ衰えることを知らずグッズ化アニメ化漫画化と…」
スリーピー「メディアミックスもとどまることを知らないでちゅ」

エスカルゴン「ワドルドゥ、こいつらをつまみ出せでゲス!」

ワドルドゥ「ハッ!兵士!」

ワドルディ(ドドドドド…)

オタキング「あぁ~~~~・・・・」

デデデ「なんか何が書いてあるかよくわからんかったZOY」

エスカルゴン「わかんなくて結構。私がなんか暇つぶしになるようなものを作ってくるでゲスからあんな奴らは忘れるでゲスよ。」にゅる~ん(去る音)

デデデ「(内容が気になるZOY…)おいワドルドゥ!その本を読み聞かせるZOY」

ワドルドゥ「ハ!」


――ププビレッジにて

フーム「カービィ、食べたり遊んだりするだけじゃなくて本も読みましょう?」

カービィ「ぽよ!」

フーム「まあカービィには絵本がちょうどいいけどね。絵本でもいいから本を読む習慣をつけましょ?」

ブン「俺も漫画でいいや。いちいち小難しいもの読みたくねーし。」

本屋
チリンチリーン
カービィ「ぽよ~」

フーム「えっと絵本のコーナーは…ってあれ?」

ブン「あいつら…オタキングじゃん!」

カービィ「ぽーよ!」


フーム「あなたたち、何してるの?」

ビギー「フームたん…」
ボニー「僕ら的に…」
スリーピー「売込み中でちゅ」

ブン「売り込み?」
カービィ「ぽよぽよ?」

フーム「この本…?」パラパラ…

ピギー「瞬く間にミリオンヒットを成し遂げた…」
ボニー「僕ら的に集大成の…」
スリーピー「ラノベ『いつ今』でちゅ!」


フーム「……………」パラパラ…

フーム「………………………………」ビキビキ…

フーム「………………………………っっ」ビキビキビキビキ…

ブン「ねぇチャーハン何が書いてあるんだy」

フーム「貴方達いつになったら学習するの!!!!!こんなフザけたものに紙を使うなんて資源の無駄よ!!!!!」

オタキング「怒った顔も…美少zy」

ドカァ!バキィ!ベキィ!!(フームの鉄拳制裁)

フーム「ブン、カービィ?買う本は決めたの?さっさと買って帰りましょ」

ブン「お、おう・・・」
カービィ「ぽよ・・・」

ビブリ「のされたこいつら邪魔なんだが…」

オタキング「うあ~…」

デデデ城にて

ワドルドゥ「主人公『これが おれたちの ちからだー』
魔女『きゃーやられたー この わらわが やぶれるなんて』まじょの ふくは ぜんぶ やぶれてしまった
魔女『こんな かっこうを みられるなんて。せきにんをとって わらわの むこになれ』
主人公『な、なんだってー』
ヒロインたち『なにいってるのよ しゅじんこうくんには わたしが いるんだから』もみくちゃ
そのご いろいろあって まじょとも けっこんして いっぷたさいのくにに すみましたとさ めでたしめでたし」

ワドルドゥ(これはひどい…)
「陛下、読み終わりました」

デデデ「………………………」

ワドルドゥ(寝ているようだ…目を瞑って動かない…それも当然…)

デデデ「………………………」ツー

ワドルドゥ「な、涙?」

デデデ「………………………素晴らしいZOY!!!!!」ガタッ

ワドルドゥ「は!?」

デデデ「こんな素晴らしい作品がこの世にあったかZOY!!」

ワドルドゥ(えぇー…)

デデデ「おいワドルドゥ!!」

ワドルドゥ「ハ!」

デデデ「わしもラノベを書くZOOOOOOY!!!」


エスカルゴンの部屋

ガチャッ
ワドルドゥ「エスカルゴン殿!」

エスカルゴン「何でゲスか?いま急がしいでゲスよ。陛下用のおもちゃを作ってるんでゲスから」

ワドルドゥ「その陛下ですが…」

説明中――――――――――――・・・・・

エスカルゴン「はぁ!?陛下がラノベを!?」

ワドルドゥ「そのようで…」

エスカルゴン「全くあのオヤジわっけわかんねーんだから…」

ワドルドゥ「私にもあの作品のどこに感動する要素があるのかが…」


ガチャッ
デデデ「おーいエスカルゴーン」

エスカルゴン「あぁはいはい。ラノベを書くんでゲスか?読み書きすら出来ない陛下が。」

デデデ「だからわしが言ったことを書き起こすZOY」

エスカルゴン「はいはい」

デデデ「お?そのメガネみたいなものは何ZOY?何を作ってたんだZOY?」

エスカルゴン「これはバーチャルメガネでゲス。これを掛ければまるで物語の世界に入ったような風景や
人物を認識することが出来るでゲスよ。1週間もすれば出来ると思うでゲス。」

デデデ「バーチャル…それだZOY!!」

エスカルゴン「は?」

ププビレッジにて


フーム「………そして少女と王子様は末永く幸せに暮らしました。めでたしめでたし。」

カービィ「ぽよぉー!」

ハニー「素敵ねー。貧乏だった少女が王子様と結婚できるなんて」

トッコリ「ヘッ。結局金と地位かよ。まあそんなモンだろうな」

ブン「何が面白いかさっぱりわかんねーぜ。結局、最後には幸せになるオチか。」

ホッヘ「そんなのよりこっちのロボット同士で対決しまくる話の方が面白いよな」

ハニー「もう3人とも…」

イロー「そういうの、夢が無いって言うんだよ」

トッコリ「無くてけっこー。しょせんどっちも作り話だろ、おんなじだよ。」

フーム「作り話でも、読んで得るものが何も無いわけじゃないわよ?」

カービィ「ぽよ!」

フーム「ふふっ。カービィはちゃんと判ってるみたいね?」

ブン「ほんとかよ…」


デデデ城にて

デデデ「まずわしがバーチャルゲームを買ったところから始まるZOY」

エスカルゴン「ふむふむ」

デデデ「しかし実はそのバーチャルゲームは誰かがクリアしなければ永遠に目が覚めない危険なもので途中で辞めることも許されない仕組みだったZOY」

エスカルゴン「ほうほう」

デデデ「そのゲームを買った連中と一緒にクリアを目指すがワシ以外何の役にも立たずとうとうワシ一人でクリアしてみんなのヒーローになるZOY」

エスカルゴン「はあ」

デデデ「傑作間違いなしZOY!デュワハハハハハ!!」

エスカルゴン「で?次はどうなるでゲスか?」

デデデ「分かったら今の内容でさっさと書き起こすZOY!」

エスカルゴン「え!?今ので終わりかよ!?」

デデデ「早く完成させるZOY!終わったらオタキングどもに挿絵を描かせて出版するZOY!」

エスカルゴン(丸投げかよ…しかもいつも作ってる糞みたいな番組と大してかわらねぇよ…)


3日後
エスカルゴン「はぁ~結構小説書くのって難しいでゲスな」紙クシャクシャ ポイッ

エスカルゴン「陛下はやっぱりヒーローって柄じゃないでゲス」

エスカルゴン「第一、独裁者になりたいとか人気者になりたいとかはっきりしなさ過ぎでゲス」

さらに3日後

エスカルゴン「ようやく大体終わったでゲスよ…」

デデデ「遅いZOY!ワドルドゥ、オタキングどもを呼んで絵を描かせるZOY」

ワドルドゥ「ハ!」

エスカルゴン「陛下の惨めな願望を踏襲しつつも、それを最大限感じさせないようにするのが一番苦労したでゲス…そうでもしないと3分で読み捨てられるでゲスからな」

エスカルゴン「それにしてもオタキングなんかに絵を描かせて大丈夫でゲスかねえ」


デデデ「絵が良ければそれだけで売れるZOY!人民共の下手糞な絵よりはよっぽどマシZOY!」

ワド(ドドドドド…)ポイッ

ドサ

オタキング「うあ~…」

デデデ「来たかZOY」

エスカルゴン「オタキング共、光栄に思うでゲス。お前らの絵を我々のラノベに使ってやるでゲスよ」

デデデ「一枚10デデンで、100枚以上描けZOY!」

エスカルゴン「売れなかったら赤字は全部お前らが持つんでゲスよ!」

デデエス「ハハハハハハハハハ!」

オタキング「……………(コクリ)」


地下労働部屋

オタク労働中………

ボニー「僕ら的には女キャラが少なすぎだと思われ」

ピギー「オヤジが主役じゃウケが悪いっしょ、ダメじゃん」

スリーピー「主人公の絵が多すぎでちゅ」

ピギー「ではここからここまで全員女キャラに…」
ボニー「女キャラのボロ絵をメインに…」
スリーピー「主人公をこういう風に変えて…」

オタキング「ボソボソ…ブツブツ…」


数日後、夜
デデデの寝室
デデデ(やはりいびきはガ行が似合うZOY…)ガー…ゴー

エスカルゴンの部屋
エスカルゴン「ZZZ…陛下…」



カスタマーサービス「ようこそ、ホーリーナイト…おや?お前たちは…」

ボニー「僕ら的に…」

スリーピー「出版の依頼に来たっちゅ」


カスタマーサービス「話は聞いています。デデデがラノベを作ったそうで。」

スリーピー「僕ら的にダメだと感じたところは直したっちゅ」

ピギー「これならかなりの物っちゅ」

ボニー「でも、あいつらはラノベのなんたるかを判ってないと思われ」

スリーピー「だから、手直ししたのを見せずにそのまま出版するっちゅ」

カスタマーサービス「そうですか…しかし私もその分野は全くもって理解の及ばない分野でして。お前たちがヒット作を生み出したからといってまたヒットするとは…」

スリーピー「原案があのオヤジで執筆者はあのカタツムリでちゅ」

カスタマーサービス「…そういうことなら仕方ありません。赤字が出た場合、全責任は…」


五日後

大臣の部屋
ブン「………………」ペラッ

フーム「ブン?何を読んでるの?」

ブン「何だよ、ねーチャハン。今いいところなんだよ」プイッ

フーム「…?」

フーム(原案デデデ、著エスカルゴン…って書いてあるじゃない!)


デデデの部屋
デデデ「エスカルゴーン…まだラノベは出来んのかZOY?待ちくたびれたZOY」

エスカルゴン「1週間でアニメを仕上げた奴らなら100枚くらいとっくに終わってそうなもんでゲスがなぁ」

デデデ「おーいワドルドゥー!」

ワドルドゥ「ハ!お呼びで。」

デデデ「オタキング共はまだラノベの挿絵を描き終わらんのかZ0Y?」

ワドルドゥ「え!?」

エスカルゴン「何でゲスか?その『え!?』てのは」

ワドルドゥ「オタキング達なら数日前に『出来上がったから見せに行く』と言ったので部屋から出しましたが」

デデエス「「!!?」」



ここでCM
ttp://www.youtube.com/watch?v=zOl8kmienak


ププビレッジ
カービィ「ぽよ~」てちてち

カービィ「ほよ?」キョロキョロ

往来には何かを読みふける住人が…

カービィ「ぽよ~??」

モブキャピィ「何だよカービィ、今いいところだからあっち行ってくれ!」ブンッ

カービィ「ぽよ・・・」


そこにフームがやってくる

フーム「カービィ!」

カービィ「ぽーよ!」

フーム「……………」キョロキョロ

カービィ「ぽーよぽよ」

フーム「カービィ、デデデがまた何かたくらんでるみたいよ。本屋に行きましょ。」

カービィ「ぽよ!」


案の定本屋には長蛇の列

フーム「まあ・・・」

カービィ「ほよー」

フーム「まさかみんなあの本を買うために…?内容が気になるわね…」

ホッヘが一冊の本を持って本屋から出てきた。

カービィ「ほっへぽよ」

ホッヘ「あ、カービィじゃん。お前もこの本買いに来たのか?」





ブロロー……キキーッ!!




フーム「来たわね・・・デデデ」

エスカルゴン「ちょっとそれを寄越せでゲス!」バシッ

ホッヘ「あ!何すんだよ!せっかく並んで買ったんだぞ!」

エスカルゴン「……『バーチャル世界に閉じ込められたと思ったら嫁たちに取り囲まれていたんだけど何か質問ある?』」

エスカルゴン「な、なんじゃこりゃあああああああ!!?」


エスカルゴン「まさか内容は…」

デデデ「何がなんだかよくわからんZOY」

フーム「どういうこと…?」

カービィ「ぽぉよぉ~?」

パラパラパラ…


エスカルゴン「
デリート『インヴィジブル』
山賊『あぁ?なんのつもり…』シュウウ…山賊は消え去ってしまった。
デリート『この世の全ての存在からおまえに対して働く視覚…それを《消去》した。おまえ自身も、他の全ての存在も…もはやお前を認識することは出来ん。』
村娘『あ、ありがとうございます。』
村長『本当になんとお礼を行っていいのか』
デリート『礼には及ばん』
村長『もしよろしければうちの娘を嫁にもらってくれんかの』
デリート『何だって?それじゃあな…』」

エスカルゴン「………………………………………ゲヘェ」ゾワワ

フーム「………………………………………」ポカーン

カービィ「…………………………………………ぽよぉ…」引き

デデデ「途中からじゃよくわからんZOY…」

フーム「これはそれ以前の問題じゃ…」

ホッヘ「もういいだろ!早く返せよ!」バシッ


カービィ「ぽよ…」

デデデ「な、何がどうなってるZOY?」

フーム「あんたたちの仕業でしょ!?またテレビで洗脳したんじゃないの!?」

エスカルゴン「知らないでゲス!そもそも何で既に発売されてるんでゲスか!」

デデデ「オタキング共の仕業ZOY!はじめからワシの才能を利用し自分たちの名義で売るつもりだったんだZOY!」

エスカルゴン「いや、でもちゃんと私たちの名前が書いてたでゲスよ。」

デデデ「じゃあ何でZOY?お前が書いた内容じゃないのかZOY?」

エスカルゴン「いや、大筋は変わってないんだけどなんかすっげえキモイ言い回しになってるでゲス…」

フーム「じゃあみんな自分の意思であんなものを読んでるの…?」

デデデ「ともかくワシの才能の結晶をさっさと買うZOY!どけどけ!!」

モブキャピィ「何だよ並べよ!」「押さないでー」ワーワーキャーキャー


エスカルゴン「…なーんで皆あんな冴えないオタクの妄想みたいなモンを金出してまで読むんでゲスか」

フーム「仕方が無いじゃない…価値観なんて人それぞれなんだから」

カービィ「ぽよぉ………」

エスカルゴン「フームならこんな時、『こんなものに紙を使うなんて資源の無駄よ!』とか言わんでゲスか」

カービィ「ぽよwぽよぴ」

フーム「言ったけど…個人の自由に口出しするのもどうかと思うわ」

エスカルゴン「ハン!こうなったらバカ共からとことん巻き上げるために関連グッズを作りまくるでゲス!本人が幸せで我々も儲かって幸せ。これで円満解決でゲスよ」

デデデ「買えたZOY!さっさと帰って読むZOY!」

エスカルゴン「はいはい!」

ブロロー・・・・ォン

フーム「ゲホゲホ」
カービィ「ぽほっぽほ」

フーム「うーん…」


広場

トッコリ「は?あの本の感想?」

トッコリ「ある意味ケッサクだな!よくもまああんな恥ずかしいもん出版できるぜ!あんなもんで有名になったら恥ずかしくて表に出れねーよ!」

ブン「なんだと!?」

ホッヘ「どこがだよ!?」

トッコリ「デデデの願望丸出しじゃねーか!いつもTVでやってる下らねえ番組とどこが違うんだ!?」


イロー「この本はデデデじゃなくてちゃんとした主人公が居るじゃんか!」

ハニー「デリート君は強くて頭いいしかっこいいのに優しくて威張ったりしないのよ!」

トッコリ「そ・れ・が願望だろ!自分が持ってないものに強く憧れるとはよく言ったもんだぜ。ただ適当に強く格好良くしただけの薄っぺらいキャラじゃねーか!」

ブン「最初っから強かったわけじゃねーよ!苦労の賜物であんなに強くなったんだ!」

ホッヘ「能力が使いづらかったから皆といっしょにプレイできなかったんだろ。」

ハニー「だからたった一人で特訓をしたんじゃない!」

トッコリ「そういえばそんな描写もあったなあ。で?そんな風に10秒くらいで説明がつく苦労してます設定が何だって?説得力がねーんだよ。」

ホッヘ「お前!!」

イロー「いちいちこじつけで悪い風に捉えるなよ!!」

ブン「悪いことばっかり考えてるから悪い様にしか見えないんだろ!」

ハニー「あなたこそ主人公になりたくてしょうがないんじゃないの!?」

トッコリ「な、何だと!?そういうブンだって前は結局幸せになる話がつまんねーとか言ってただろ!」


エスカルゴン「は~いそこまで。」

カービィ「ぽよ!!」i

イローハニーホッヘトッ「え?」

ブン「エスカルゴン?」

トッコリ「カービィと一緒とか珍しい組み合わせだな」


エスカルゴン「カービィくん。デリート君みたいになりたいでゲスか?」

カービィ「ぽよ~?」

ブン「カービィにゃ難しくてわかんないだろ、あの本は」

カービィ「ぽよ」フルフル

トッコリ「はっ。カービィですらあんな本にはハマらないってさ。ハハハ!」

エスカルゴン「それもその筈。カービィは?強いし?可愛いし?人気者だし?陛下のように見苦しくヒーローに憧れるとか無用でゲスからなあ」

トッコリ「な?俺の言ったとおりだろ?」

エスカルゴン「そこでおまえら惨めなパンピーの欲望を叶えるべく、デデデ城にてラノベ『とじかこ』の世界観を踏襲したアトラクションを作ったでゲス!!」

いろはにほへと「「「「「アトラクション!?」」」」」

カービィ「ぽぽよぽよ?」


デデデ城

ワドルドゥ
「デリート『おまえの ふくしゅうしんを 《でりーと》した。これで おまえを しばるものは なにもない。』少女『いいえあるわ。』デリート『なんだと』少女『あなたへの おもいよ』デリート『わるいが それいじょういうと おまえの おれのたいする おもいを《でりーと》させてもらうぞ』少女『わたしの のうりょくは それを むこうかできるわ』デリート『まいったな』
…………………………………………
デデデ「…」

デデデ「何度聞いてもさっぱり判らんZOY…オタキング共め…!勝手に内容をかえおって…!!」

カスタマーサービス「認めたくはありませんが…陛下のラノベの売れ行きは好調です。」

デデデ「で?印税はいくらZOY?」

カスタマーサービス「なんと陛下の今までの未払い分の代金…の3%分になりました!!」

デデデ「た、たったそれだけかZOY!?まさか返済が終わるまでこっちによこさんつもりかZOY!?」

カスタマーサービス「文字通り・・・ツケが回ってきたということで。ホホホホホ!」

デデデ「くっそ~…金の亡者めが」

バタン
エスカルゴン「陛下、人民共が揃ってきたでゲスぞ」

デデデ「では者共出会えZOY!」

ワド(ドドドドド…)


カービィ「ぽよー?」

ブン「おい。なんで散々馬鹿にしてたお前まで来るんだよ?」

ホッヘ「結局、適当に流し読みして馬鹿しにてたって事か」

イロー「馬鹿にしてる人が実際やってみてはまるのはよくある話だよね」

ハニー「やっぱり主人公に憧れてたのね」

トッコリ「うるせーよ!本当に糞かどうか確かめるためだよ!第一ただの妄想と現物じゃ訳が違うだろ!」

エスカルゴン《はい注目~!》拡声器


デデデ《我が才能の結晶たるラノベが大いに評価されたことを誇りに思うZOY!》

エスカルゴン《つきましては…ラノベ『とじかこ』の世界を体験できるアトラクションを用意したでゲス》

エスカルゴン《ワドルディたちが配っているその服とゴーグルをつけることで、CGにより様々な服装をしているように見えるでゲス。》

デデデ《原作の通り、ゲームで死んだら永遠に目が覚めん…といいたいところだが。》

エスカルゴン《プレイが続行できなくなるだけでゲス。ただし、100デデンを払えば再び続行できるでゲス》

デデデ《500デデンでくじを引けば、超レアなデリートの衣装になれる権利がもらえるかもZOY!》

エスカルゴン《さあどんどん金を…じゃない楽しむがいいでゲス!》

デデエス《ハハハハハハ!》

フーム「……………………」

ブン「ねーちゃんもやるのか?楽しみだよな!」

フーム「いいえ。オタキングたちを探しに来たのよ。」

ブン「あんな奴らほっとけって。なんで探してるんだよ?」

フーム「村中を探したけど居なかった…デデデたちはオタキングがこのラノベに関係しているようなことを言っていたわ。私は彼らに聞かなきゃいけないことがあるのよ。」

ブン「俺は勝手に遊んでるぜ。じゃ。」


ゲームビジョン
カービィ「ぽよ!」

ブン「ははっ。カービィがメタナイト卿の仮面つけてら!そっくりだぜ。」

カービィ「ぽよ!!ぽよぉ!」

ブン「ん?何だよ」モンスターの攻撃!ガシッポカッ

ブンは しんでしまった  GAME OVER 100デデン払って復活しますか? ニア はい  いいえ

ブン「くっそー!何で装備屋見てる間に襲われるんだよ!」

デデデ《悔しかったら100デデン払って生き返るZOY!》

フーム「酷い商法ね…ちょっとデデデ!オタキングたちは何処にいるの?」

デデデ「ワシもわからんZOY!奴らにラノベの挿絵を描かせたら勝手に出版までして行方をくらませたZOY!」

エスカルゴン「これからもグッズ販売に絵が必要だからワドルディに探させてるでゲス」

フーム「…………むー」


――――――――――――・・・・・

ブン「そこだ!カービィ!」

カービィ「ぽよ!!」ズガァン

ブン「よっしゃあ!ボスを倒した!レアアイテムゲットだぜ!」

カービィ は のろいのかめん を てにいれた!

ブン「何だ?すっげぇ不気味なデザインだな…」

カービィ「ぽよ…」


カービィ は のろいのかめん を そうびした!

カービィ「……!?ppyyopお」

ブン「おい!?どうしたカービィ!?」

カービィ「…!!py!!py……py」

ブン「取れねえのか!?………くっそ、はずれねえ!」

デデデ「デュワハハハハハ!!そいつはゲームのCGではないZOY!」

エスカルゴン「仮面魔獣カメーンでゲス!こうなったらもう剥がれないでゲス!吸い込みも封じたでゲスよ!」

ブン「くっそー!きたねーぞ!」

デデデ「デュワハハ!そんなに褒められると照れるZOY!!」

カービィ「ぽ…!y…!」


地下労働部屋

フーム「こんなところに隠れてたのね」

オタキング「…フームたん」

フーム「あのデデデのラノベ、貴方達が書いたの?」

スリーピー「僕ら的にラノベ風に表現を変えただけでちゅ」

ピギー「設定やタイトルも印象に残るものにしたでちゅ」

フーム「デデデのラノベも、貴方達が売り込みに来ていたラノベも読んでみたわ。」

フーム「…私の知識や経験が足りないのかしら?何度読み返しても貴方達が何を訴えたいのか判らないの」

フーム「どっちのラノベも、かっこいいキャラが活躍してちやほやされてるだけでしょ。違う!?」

ボニー「ハーレム要素が無ければヒットしなかったと思われ」

スリーピー「挫折や努力の描写があっては感情移入が出来ないでちゅ」

フーム「…貴方達にとってラノベって…ハーレムとか印象で売れればいいものなの?」

ボニー「それは…」


シュッ
メタナイト「フーム!」

フーム「メタナイト卿!?」

メタナイト「カービィが危ない!」

フーム「まさか・・・魔獣!?」

オタキング「・・・・・・」


カービィ「……………py」

ブン「離れろこの…!」

デデデ「ハハハハ!苦しそうZOY!」

エスカルゴン「窒息しそうでゲスな」

フーム「カービィ!?なによあの仮面は!?」

メタナイト「仮面魔獣カメーン…このままでは窒息してしまう!」

エスカルゴン「剣で斬ったらカービィごと真っ二つでゲスよーだ!」

テクテク
オタキング「・・・・フームたん」

フーム「なによ!今忙しいからどっか行ってて!!それかこの仮面を剥がすのを手伝いなさい!!」


ピギー「そういうことなら…」

ボニー「こういう風に鍵を見せればいいと思われ」

フーム「鍵?それであの仮面を外せるの?」

スリーピー「そうではなく…」

メタナイト「…!そうか!!見ろ!」

カメーン(ブルブルブルブルブル…)ギロッ

カメーン「…………カメェェェッーン!!!!!」ベリッ

ブン「は、外れた!!」

オタキング「あー…」ドドドドドドドド…

フーム「どうして?こんどはオタキングたちを追いかけているわ…」

メタナイト「カメーンは本来は鍵守の魔獣…それゆえ鍵を持つ者を見ると無意識に追ってしまうのだ!」


ピギー「あー…」スッテンコロリン

デデデ「くそ!何でいいところだったのに離れたZOY!」

エスカルゴン「ちょっと…あいつが転んだ拍子に鍵がこっちに」

デデデ「へ?」スポッ

デデデ「うわ!服に入ったZOY!」

カメーン「…………カメェェェッーン!!!!!」

デデデ「な、こ、こっち来るなZOY!」ブンブン

エスカルゴン「ちょ、ちょっと!私を振り回すんじぇねえ!!」

デデデ「邪魔ZOY!」ポイッ エスカルゴン「ちょっとだからって投げ捨てるのもダメ」ドンガラガッシャン

デデデ「この馬鹿魔獣!こうなったらこのハンマーで叩き割っ」

カメーン「カメェェェッーン!!!!!」ビタッ
デデデ「うわ!顔に張り付くなZOY!暗いZOY!苦しいZOY!」


フーム「………」

エスカルゴン「おいフーム早く!カービィに倒させるでゲスよ!」

フーム「もうしばらく放っておくわ」

エスカルゴン「何でゲスと!?卑劣!鬼畜!外道!くっそ、こうなったら…」

エスカルゴン「カービィ、吸い込みよ!」

カービィ「……………ぽよ!」キュウウウウウウッ

ハンマーカービィ「はっ!」デロリロリンッ

ブン「よっしゃあ!ハンマーカービィ!」

フーム「デデデのハンマーを吸い込んだわ!」


デデデ「見えんZOY!苦しいZOY!怖いZOY!」ジタバタ

エスカルゴン「陛下!鍵が取れないから暴れないで!」まさぐりまさぐり

エスカルゴン「取れた!ホラ、カービィ鍵をくれてやるでゲス!」ポイッ

バリバリ

デデデ「は、剥がれたZOY…」

カメーン「…………カメェェェッーン!!!!!」

ハンマーカービィ(鬼殺し…火炎ハンマー!!!!)ドゴォ

カメーン「カメェェェーン!?!?!?」パリーン

フームブン「やったぁ!」

メタナイト「摩擦で燃え上がるほどの速度で攻撃する、鬼殺し火炎ハンマー…!この技をマスターするとは…」


デデデの部屋

デデデ「おいカスタマー!何ZOYあの欠陥魔獣は!!」

エスカルゴン「おかげで陛下が死んで世界平和に100歩くらい近づくところだったでゲスよ!」

カスタマーサービス「それはそれとして…陛下にお送りするものがあります」

デデデ「お!?もしやラノベの儲けかZOY!?」

カスタマーサービス「いいえ。」ブゥゥゥゥゥン…

ドサドサドサ…
大量の『とじかこ』が送られてくる。

エスカルゴン「ちょっと…なんで送り返してくるでゲスか!」

デデデ「さっさと売って金に換えてくるZOY!」

カスタマーサービス「…陛下のラノベはわずか一週間で飽きられました。不良在庫をお送りします。」

デデエス「ななな、なにぃ~!!!??」


聴衆 わいわいがやがや「はなしってなんだろ」「早く続きやりてー」


フーム「皆に集まってもらったわ」

フーム「オタキングたちに真意を問いたいのよ。ラノベはただ売れればいいものなの!?」

フーム「ラノベにするより、恵まれない人たちのためにノートや教科書の資源として紙を使う方が有用じゃない?」

フーム「貴方達がラノベを通して伝えたいことって何!?」

カービィ「ぽよ!!」


オタキング「・・・・・・僕ら的には」

オタキング「無いでちゅ」

フーム「・・・そんな」

聴衆 わいわいがやがや(え?)(おもしろけりゃいいじゃん)(やっぱり金のためか)(まあ妄想だし)

オタキング「フームたん」

スリーピー「アニメやラノベに限らず娯楽や趣味の類って言うのは…」

ピギー「僕ら的には、そのものに意味がある物ばかりではないと思われ」

ボニー「データとか、紙くずとか、観るだけとか、飽きたらただのガラクタとか」

スリーピー「何を面白いと感じるかなんて、自分では決められないことでちゅ」

フーム「………………え」


スリーピー「娯楽にいちいち何かを求めない人だって大勢いるっちゅ」

ピギー「僕たちは無駄と分かってても趣味や娯楽にお金や時間を費やすっちゅ」

ボニー「僕ら的には、それはお金と時間で『楽しいという気持ちを買う』ためだと思われ」

スリーピー「意味の無いことでも、同じ話題で仲間と盛り上がることが出来るっちゅ」

ピギー「僕たちの作品で誰かが共通の話題で仲良くなって輪をつなぐことが出来たなら」

ボニー「それはとっても嬉しいなって思われ」

オタキング「だから僕たちはこれからも創作活動を続けるっちゅ」

聴衆 …パチ…パチ……………パチ…パチパチ…パチ……パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ

カービィ「ぽよぉ~」

フーム「………………ごめんなさい」

フーム「私が間違ってたわ。何かにつけて理屈を求めるなんて。頭が固い証拠ね」


オタキング「だから…………」

オタキング「フームたんラノベを作ることに決めたっちゅ!!」

フーム「は!!??」

カービィ「ぽよ!?」

ピギー「今度のフームたんはセクシャル系ではなく?」
ボニー「魔獣とくんずほぐれつのアクション物がいいと思われ」
スリーピー「フームたんは肉弾戦が得意でちゅ」
「タイトルは…」「やはり男主人公を…」「男モンスターを」「フームたんはさフームたんはさ」
「ダメじゃん」「サブヒロインは」「………………思われ」「僕ら的には…」「美少女!」

フーム「………」ワナワナワナ…

フーム「こんのクソオタキングーー!!!!」ドドドドド

オタキング「うあ~~…」ドドドドド…

カービィ「ぽよ…」




おしまい

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