エシディシ「セールス?」ワムウ「はい」(27)

DIO「というわけで!非常に大人気な商品なんですよ!いやぁ運がいい!」

DIO「こちらの商品『ゴールデンウォーター』はエジプトカイロの一部で一日わずか4リットルしかとれない貴重な水!」

ワムウ「ほう」

DIO「一日にコップ1杯飲むだけでスタンド能力がみなぎり健康になるとかならないとか!とにかく不思議な力があるんですよッ!」

ワムウ「それは素晴らしいな」

DIO「でしょう!やはりご家族の健康は心配ですよね?」

ワムウ「そうだな・・・前もカーズ様が火山で溺れて火傷したことがあったな」

DIO「今なら2リットルのペットボトルが1本5000円!いや、4500円!!」

ワムウ「では1つ頼もう」

DIO「ありがとうございます!!」

エシディシ「」ガチャ

ワムウ「あ、エシディシ様!お帰りなさいませ」

エシディシ「ワムウ・・・なんだこの段ボールの山は?」

ワムウ「そうでした!エシディシ様、少々お待ちください」バッ

エシディシ「無視か」

ワムウ「これでございます!飲んでくださいませ、ゴールデンウォーター!」

エシディシ「何か知らんが嫌だ」

ワムウ「セールスマンの話によれば、スタンドとやらが身に付き、健康になるとか!」

エシディシ(また変なモン買わされたのか・・・)

エシディシ(ワムウは人がいいからな)

エシディシ(コイツは人を疑うことを知らん・・・前も195cmのトッポイ男に騙されたことがある)

エシディシ(その為このようなセールス販売や押し売りに簡単に騙され・・・ボーガン多いな)

エシディシ「エジプトの水とか言ったな・・・スタンド能力だと?あるわけなかろうそんなもの・・・」

エシディシ「いや、仮にあったとしてもだ。カーズの押し入れにオレが旅行中に汲んだ奴があっただろう。無料ではないか」

ワムウ「う・・・ではこの宇宙石ブレスレットは!病気や怪我から守るそうでございますが」

エシディシ「1分もあれば怪我くらい簡単に再生できるだろうが」

ワムウ「そういえばこの間はダイナマイトを拾い食いしてドモンしてましたね。そもそも怪我なんか・・・」

エシディシ「拾い食いではなく『処理』と言ってくれるか」

ワムウ「ではこれはカーズ様に渡すことにします」

エシディシ「カーズが宇宙トラウマなの忘れたのか」

エシディシ「役に立つ物は買ってないのか貴様は・・・」

ワムウ「フーム・・・あ」

ワムウ「こちらは消火器です。盲目の男が勧めてきました」

エシディシ「風の流法で消せるから必要ないな」

ワムウ「高枝切りバサミです。胸に星つけた女が勧めてきました」

エシディシ「風の流法で切れるから必要ないな」

ワムウ「これはツェペリとか言う男が書いたありがたい本。空中浮遊ができるそうで、額にハートを着けた長髪の男が勧めてきました」

エシディシ「我々もできるし必要ないな」

ワムウ「これは全自動卵割り機!セットしてレバーを倒せば簡単に卵が割れるそうです」

エシディシ「それは普通に必要ない」

エシディシ「波平か貴様は・・・」

ワムウ「返す言葉が・・・ム?」

とおるるるるるるるるるるるるるるるる とおるるるるるるるるるるるるるるるる

ワムウ「電話のようでございますな・・・はい、もしもし」カチャッ

ワムウ「・・・ナヌゥ!?」

ワムウ「カ、カーズ様が痴漢で警察に・・・ッ!?」

エシディシ「あーあやらかしたなアイツ」

ワムウ「な、何かの間違いでは・・・!え、50歳女性の脚をウィンウィン!?示談金100万円!?」

ワムウ「分かった、す、すぐに振り込む!」ガチャン

ワムウ「エシディシ様!聞きましたか!?カーズ様が痴漢で警察にッ!」

ワムウ「すぐに銀行に振り込みに行かなくてはッ!」

エシディシ「当然、聞いていたとも・・・まったくカーズの奴め・・・手間をかけさせおって」 ダダダダダ>

カーズ「やるわけがなかろうがァーーーーーーーーーーーッ!!!」バァーン

ワムウ「ナヌ!?カーズ様、どうしてここに・・・」

エシディシ「不思議だなァ。今留置場に居るはずでは・・・」

カーズ「居るかッ!少し前にストナントカを食べて帰ってきたところだ!」

カーズ「ワムウ!このカーズが痴漢などするわけがないだろうッ!」

ワムウ「いえ、電話で『オレオレ』と言っていましたし・・・」

カーズ「典型的なオレオレ詐欺ではないかァァーーーーーッ!!!」

エシディシ「帰るなりテンション高いぞ貴様」

カーズ「仕方がないだろう・・・必死に貴様等のために働いて帰ってきたら痴漢扱いされているのだからな・・・!」

エシディシ「貴様の中ではドッグランで犬と戯れることは働いているということなのか」

カーズ「ぐッ・・・エシディシ!貴様も何騙されておるのだァ!?今の流れ!どう考えても詐欺だろうッ!」

エシデイシ「ありそうな話だったからな・・・大した手口だ」

カーズ「ないわ!貴様!絶対気づいていただろう!!」

ワムウ「しかしカーズ様、実際に・・・」

カーズ「あー!あー!あー!何も聞こえんなァァアアアアアアッ!!!」

ワムウ「波紋戦士と闘った時・・・」

カーズ「さァーて腹筋するかァーーーッ!ごォーッ!ろォーーくッ!」バッ バッ

エシディシ(いっそのこと捕まればよかったのに)

カーズ「フー・・・危うく100万持って行かれるところだったなァ・・・・・・しかし・・・」

カーズ「随分と買わされたなワムウ。全部で何円したのだ?」

ワムウ「そうですな・・・100万くらいでしょうか?」

カーズ「持って行かれておるではないァァァーーーーーーーーーーーーーッ!!!」ドッギャァアーン

エシディシ「やかましいぞ」

カーズ「オ・・・オイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイ!!100万円・・・って!石仮面1000個作らないと手に入らないんだぞォ!?」

エシディシ「石仮面1つ1000円なのか」

カーズ「エシディシ様!100万円なんてッ!このままだとこの家はもう終わりです・・・!!」

エシディシ(コイツ・・・)イラ

一方DIO

DIO「フフフフフ・・・クックックックッ・・・」

DIO「いやァ、チョロかったなァあの家・・・」ピラッ

DIO「簡単に騙されたなァ!あの家、まだまだイケたぞォオオッ!!1万円札くらい簡単に空へ投げられるほどにッ!」ポイッ バラバラバラ

DIO「これだからアホ相手の商売はやめられないんだマヌケェッ!!最高にハイ!ってやつだアアアハハハハ・・・」シパパパッ

DIO「え?」ドポドポドポ

DIO「な・・・水ッ!?」ドォーン

DIO「ぐああああああああああああああ!!!ペットボトルがァーーッ!!そんなあああああああああああああああッ!!!」ドガドガドガ

エシディシ「フム・・・」シルルル パシッ

エシディシ「やはり血管針は便利だな。この調子で全額取り戻そう」

数時間後

カーズ「やったぞッ!戻ったぞッ!エシディシ!今度クリームシチューのルー1箱買わせてやる!!」ドォーン

エシディシ「1箱・・・?」ジロ

カーズ「あ・・・いや・・・好きなだけ買いなさい・・・」

ワムウ「・・・」

エシディシ「・・・どうしたワムウ」

ワムウ「本当に申し訳ない・・・このワムウッ!一生の不覚ッ!!」ギリィ

カーズ「ワムウ・・・もうよい、もうよい!もう解決したのだ・・・最終的に戻ればよかろうなのだから・・・」

ワムウ「しかしカーズ様、訪問販売の人間、最近はよく来るのですよ。今日も10人以上・・・」

カーズ「何?」

エシディシ「フム・・・」

ワムウ「・・・エシディシ様?」

エシディシ「・・・おそらく顧客名簿とかに記載されているのだろうな」

カーズ「名簿?」

エシディシ「ワムウなんかは完全にいいカモだからな」

ワムウ「」シュン

エシディシ「それに名簿は共有するケースもある・・・あっちの世界では相当知れ渡っているのではないか?」

カーズ「何だとォォォオ!?」ガタッ

カーズ「冗談ではないッ!セールスなどこのカーズが真っ二つに切断してくれるッ!」ダン!

エシディシ「・・・」

カーズ『二度と来るなセールスめ!』バダン

DIO『これはこれはご主人様でいらっしゃいますか』

カーズ『そうだ!』ドン

DIO『いやァ~、しかし、立派な家ですね!』

カーズ『え、ああ・・・』

DIO『その若さでマイホームなんて男の夢ですよ!』

カーズ『あ、ああ』

DIO『こちらのプリズムクリーナーは家の中から外まで綺麗にする画期的な空気洗浄機なんです!』

カーズ『フム、では10台くらいもらおうではないかァ?』ドヤーン


エシディシ「駄目だ。こうなる」

カーズ「ヌウ・・・ではこれはどうだ?」

ワムウ「?」

カーズ「我々3人でブッ潰せばよいのだ!セールスに来る会社を片っ端からなァ!」ドォーン

エシディシ「無茶言うなタコ」

カーズ「タッ・・・タコとはなんだ!」

エシディシ「仲には普通の企業や通信会社だってあるのだぞ?」

カーズ「・・・」

エシディシ「それに潰してもイタチごっこだ。名簿から抹消されるくらい買わない意思を見せなくては」

エシディシ「そして、それをするのはワムウが適任だ」

カーズ「は?」

数日後

DIO「ごめんくださーい!」

DIO「あっ、先日はどうも!肉の芽健康食品のブランドーです!」

ワムウ「すまんが帰ってもらえるか」

DIO「はい!」

DIO「・・・えっ?」

DIO「ちょッ、何を!?どうかされたのですか!?」

ワムウ「そういうことだから・・・ではこれで」ギィイ

DIO「え・・・まさか、ご家族に反対されて?」

ワムウ「」ギクッ

DIO「やはりそうでしたかァ・・・確かに決して安くないお値段。ご家族の反対もありますでしょう・・・」

DIO「特に男の人はこういった商品に懸念を抱く方も多いです。健康管理がずさんな方が多いですからね」

DIO「しかし!男の人ほど外に出て働きストレスや疲労がたまりがち!そんな家族を救えるのは誰か!?」

エシディシ(カーズは働いてないがな・・・)

ビシッ

DIO「あなたです!ご家族の健康を考えているあなたなんですよォッ!」

DIO「健康とは何物にも代えがたいモノなんです!反対されてもあなたがご家族を守らないと!」

ワムウ「わかった・・・全部買おう」ガシッ

DIO「分かっていただけましたか・・・!」ガシッ

エシディシ(オイ・・・)

カーズ「おいエシディシ、このままだとまずいぞ・・・!」ヒソヒソ

エシディシ「ああ、今始める」シュルッ

シュルルルルルルル…

シポッ

ワムウ「やはりこのワムウがしっかりしなくてはな・・・」

DIO「クク・・・マジチョロすぎだぜ・・・」

ワムウ「え?」ピクッ ドドドドドドド

DIO「ハッ!?」ドドドドドドド

DIO「な・・・何を言っているのだこのDIOはッ!?」ドドドドドドド

エシディシ「」ニヤリ

DIO「『中身がただの水道水とも知らずになァ・・・』」

DIO「ま、またッ!まただッ!何が起きて・・・ッ!?」

DIO「『ククク・・・バカな家族で笑いが止まらんなァァ!』」

DIO「う・・・ううッ!何を言っているのだ私は・・・ッ!?」

ワムウ「こ・・・これは一体!?」コレカラモカセガセテモラウゼ…!

エシディシ(カーズから吸血鬼の脳の構造は聞いた。血管針で脳を刺激し・・・)ドドドドドドド

エシディシ(『思ったこと』を口に出すようにしたッ!本人は言おうとせずとも、勝手に言ってしまうのだッ!!)ドォーン

DIO「『貴様の大切な家族が・・・破滅するまでナァァ!!』」

DIO「くッ!さっきから何がッッ!?」

ワムウ「・・・」

DIO「ハッ」

DIO「こ・・・この筋肉の緊張はッ!!」

ワムウ「貴様は・・・越えてはならぬ一線を・・・!越えたッ!」ドォーン

DIO「ヒ・・・ヒィィイイイッ!!」

ワムウ「バカな家族だ・・・?破滅させるだとォ・・・!?」ゴキゴキ ベキィ

ワムウ「貴様から買うのは・・・たった1つ!たった1つだけのシンプルなモノだ・・・!買ってくれよう・・・」ゴゴゴゴゴゴゴ

ワムウ「その喧嘩をッ!」ドォオーン

DIO「に、逃げるんだよォォオーーーーーーーーーッ・・・」

ワムウ「もう有無を言わさぬ!秘儀!『神砂嵐』!!!」ギャロンギャロン

DIO「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA」ベギャベギャベギャベギャボギョギュアアアアアアアアッ!!!

エシディシ(ワムウは戦闘の天才・・・本気で暴れるとオレやカーズの2人がかりでも止められん程だ)ゴオオオオオオオオオオオオオオ

エシディシ(今回は上手く3人でセールスを倒した結果になったな)

DIO「」ボドッ

ワムウ「カーズ様!エシディシ様!この者の残骸はいかがいたしましょう!!」

カーズ「メキシコの番犬にでも送っておけイ」

ワムウ「はッ!」

この後、社長を失った肉の芽健康食品は内部で分裂を起こし、倒産した


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