モバP「時限式レモン爆弾」 (51)

モバマスSSです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1394207686

あ、古典シリーズです。

スタジオ

美嘉「お疲れさまでーす★」

オツカレサマデシター

美嘉「ふぅ…」

凛「どうかしたの?」

美嘉「別に、何でもないけど」

凛「本当?」

美嘉「うん。ホントホント」

凛「まぁ、そう言うならいいけど」

美嘉「そうそう気にしないでいいから」

凛「…その言い方は平気な風には聞こえないけど」

美嘉「あー、そうかも。ただ、ちょっと気分が沈んでるなーって」

美嘉「そう言う日ってない?」

凛「まぁ、ある…ね」

美嘉「そうそう。それでそんな感じなの。ちょっと疲れもあったのかな」

凛「ふぅん」

凛(てっきりまた辞めるとかそんな騒動かと…)

美嘉「辞めるとかそういう話じゃないって」

凛「…私、顔に出てた?」

美嘉「うん。思いっきりね」アハハ

凛「むぅ…」カァァ

美嘉「Pさん遅いね」キョロキョロ

凛「え? 今日はこっち来ないよ?」

美嘉「あ、そうだっけ…」

凛「ほら、他の所の撮影に付いていってるって」

美嘉「あー確か莉嘉とかがいる方だよね。忘れてた」

凛「Pさんが来なくて残念?」

美嘉「べ、別にそう言うんじゃ…」

凛「顔に書いてあるよ?」

美嘉「えっ…」パッ

凛「嘘だよ」フフン

美嘉「くぅ……」カァァ

ピリリリ

美嘉「凛の?」

凛「あ、私だ。うん。ちょっとごめんね」ピッ

凛「はい、もしもしーあ、Pさん?」

美嘉「え?Pさんから」

凛「うん。うん。ちょっと待ってね」

凛「迎えにきてくれるって言ってるけどどうする?」

美嘉「どっちでもいいよ」

凛「分かった。もしもし、どっちでもいいって。それじゃ、今日はいいかな。ありがとね」

美嘉「結局来ないの?」

凛「うん。忙しそうだったし」

美嘉「そっか」

凛「呼んだ方が良かった?」

美嘉「そういうわけじゃないって」

美嘉「ただ、なんで凛の方に電話来たのかなって…」

凛「え?美嘉の携帯電源入ってなかったってよ」

美嘉「マジ?」

美嘉(あ、昨日充電するの忘れてた…)

凛「だから私だけに電話した訳じゃないっぽいよ」

凛「今日このあと用事は?」

美嘉「特にないけど…」

凛「どこか行こっか」

美嘉「いきなりどうかした?」

凛「なんか、今日の美嘉空回ってる気がしてね」

美嘉「やっさしー♪」

凛「もう…茶化さないでよ」

凛(言ってる方は恥ずかしいんだし)

美嘉「誰か呼ぶ?」

凛「いきなりだから呼べるかな…?」

美嘉「うーんと…ちょっと待ってね」ピポパ

美嘉「あー、周子には繋がんなかったね」

凛「仕事でしょ」

美嘉「そうだね。あとは…あ、そうだ」

凛(誰に掛けてるんだろう…?)

夕美「全く、便利屋じゃないんだからね」ハァ

美嘉「と言いつつ来てくれる夕美も優しいよね」

夕美「た、たまたま暇だったからね」

凛「それじゃ行こっか」

夕美「ん?行くってどこか決まってるの?」

凛「そういう訳じゃないけど、ここで立ち止まってても目立つだけだしね」

美嘉「夕美のそれは変装?」

夕美「うん?あぁ、眼鏡のこと?それもあるしファッションかな」

凛「似合ってると思うよ」

夕美「ホント?ありがとね」

美嘉「夕美のそれは変装?」

夕美「うん?あぁ、眼鏡のこと?それもあるしファッションかな」

凛「似合ってると思うよ」

夕美「ホント?ありがとね」

ショッピングモール

美嘉「久々にこういうとこ来たかも」

夕美「まぁ、忙しいしね」

凛「とりあえずブラブラみて回ろっか」



美嘉「へぇ、新作こんな感じなんだ。迷うなぁ…」

夕美「ちょっと着てみたら?」

美嘉「それじゃ、ちょっと着てくるね」

夕美「ちょっと元気になったかな凛ちゃ――」

凛「…なに?」

夕美「い、いや、その眼鏡似合ってると思うよ」

夕美(鏡に向かってポーズ取ってたのを見ちゃったのは黙っておこうっと…)

美嘉「二人共、これ、どう?」

美嘉「ちょっと元気出てきたかも。あはっ★」

夕美「結局買わなかったよね」

美嘉「んー、案外気に入らないポイントがあったりしてさ」

凛「そうなんだ」

美嘉「そう言えば来てくれてなんだけど夕美は何してたの?」

夕美「ん? 今日はお仕事なかったから普通に学校行ってたけど」

美嘉「流石夕美だね」

夕美「いや、普通でしょうに…。美嘉も忙しいのは分かるけど出来るだけ来なよ?」

美嘉「ちょっと、行ってるじゃんよー。たまたま今週は二日連続で休んでるだけで」

夕美「そうだっけ」

美嘉「そうだってば」

凛「また、テスト前はPさんに教えて貰うの?」

美嘉「は、はぁ!?」

凛「あれ…違ったっけ?」

美嘉「え、いや、そんなことは…ないと、思うけど…」ブツブツ

夕美「あはは。美嘉可愛いー」



凛「意外と何でもあるんだね」

夕美「そうだね。ゆっくり回るなんて久しぶり」

夕美「あ、そうだ。どっか入らない?」

美嘉「うん。入ろっか」

喫茶店

凛「何だか、まだ学生は学校にいるって思うと変な感じだね」

夕美「まぁ、放課後だけど」

美嘉「こうしてると忘れるけど、凛ってアタシらより年下なんだよね」

凛「そうだね」

夕美「あんまりそんな感じはしないけどね」

凛「そう…ですか?」

夕美「敬語使い慣れてない感じが可愛いね」

凛「り、リアクションが取り辛いんだけっ…ですけど…」カァァ

美嘉「ヤバーい! 超可愛い。写真撮っとく?」

凛「それは止めて…」

夕美「そう言えば、いきなりなんで私は呼ばれたワケ?」

美嘉「凛がどっか行こうって言い出したからかな」

凛「その前に美嘉が元気なかったからなんだけど」

夕美「む。さては…Pさんに最近構って貰ってないって悩んでるの?」

美嘉「なんで凛も夕美もそっちに持っていくわけ…」ハァ

美嘉(まぁ、間違ってない訳じゃないんだけど…)

夕美「でも、美嘉の話じゃないけど、結構な人数プロデュースしてるよね」

凛「うん。ちゃんと寝てたりしてるのかな…」

美嘉「平気だとは思うけど、心配だよねー」

凛「ちひろさんから栄養剤?みたいなの貰ってたけど、それだけで十分なのかな」

夕美「今度、気持ちが落ち着く匂いの花を事務所に持ってくことにするね」

夕美「えっと、二人は事務所に帰るの?」

凛「うん。荷物とかあるし」

美嘉「そうだね。荷物取らないと」

夕美「それじゃ、私も行こっと」

青果店

美嘉「あ…」

夕美「うん?どうかした?」

美嘉「これ凄いなぁって思って」

凛「凄い数のレモンだね」

夕美「これぞレモン!って色してるね」

美嘉「触ったら崩れちゃうかな?」

夕美「流石に平気じゃない?」

美嘉「…あ」

夕美「どうかした?」

美嘉「ううん。冷たくて気持ちいいなって」

夕美「あ、ホントだ」

凛「良い匂いだね」

美嘉「ホント、いい匂い…」フフ

美嘉「私これ買ってきていい?」

凛「私も買おっかな。匂い嗅いでたら食べたくなっちゃった」

夕美「それじゃ、私はここで待ってるね」

美嘉「うん。ありがと」

夕美「はーい」

夕美(あとで事務所で切るんだったら一口貰おうっと)

美嘉「お待たせ~」

凛「値引きしてくれちゃった」

夕美「いいお店だね」

美嘉「あ、あのさっ二人共…そのありがと…ね?」

凛「別にいいけど」

夕美「あはは!気にしないでいいって」

事務所

美嘉「お疲れさまでーす」

夕美「こんばんはーっ」

ちひろ「あれ、夕美ちゃんどうしたんですか?」

夕美「まぁ、ちょっと近く来たから寄ってみた感じかな」

凛「Pさんは…?」キョロキョロ

ちひろ「ちょっと今出てますね」

凛「そっか…」

美嘉「ってかさ、Pさんの机に乗ってる書類の束ってこれからやる仕事?」

ちひろ「多分…とりあえず、纏めておいて下さいって言われましたから…」

夕美「うわー、凄いね。これ」

凛「皆、仕事が増えてきてるしね」

美嘉「あ、そうだ」

夕美「何かするの?」

美嘉「ちょっとね。……よし」

ちひろ「何してるんですか?」

美嘉「いや、なんか夕日に映えて綺麗かなーって」

夕美「書類の高さがあるから、影もいい感じだね」

ちひろ「美術のスケッチの練習になりそうですね」

美嘉「ねぇ、ちひろさん」

ちひろ「はい?なんです?」

美嘉「あのレモンが実は、爆弾でPさんの仕事を消し飛ばしたり出来ないかな?」

ちひろ「…なんだかとってもロマンチックな話ですね」

P「お疲れ様でーす」

美嘉「あ、お帰り」

P「お、二人共お疲れ様」

凛「お疲れ様」

P「ん?なんだ?レモン…?」

美嘉「実はそれ…爆弾だったりして」

P「えっ…」

美嘉「Pさんの仕事だけを木端微塵にする爆弾だよ」

P「なるほどな…」

ちひろ(な、何がなるほどなんですか…)

P「心配してくれたのかありがとな」

美嘉「べ、別に…そういう訳じゃないけど」

P「三人共、送っていくよ」

凛「え、でも仕事が…」

夕美「流石に悪いって」

P「あれ自体は急ぎの仕事じゃないからな。それに仕事してきたばっかりだから休憩の意味も込めてな」

凛「そこまで言ってくれるなら…」

夕美「お願いしてもいいかな」

美嘉「なんかごめんね」

P「別にいいって。それじゃ行ってきます」

ちひろ「はい。行ってらっしゃい」

ちひろ「本当に簡単な仕事なんですかね…」チラッ

ちひろ「ふむふむ…」

ちひろ(確かに平気っぽいですね。私には出来ないタイプの仕事ですけど)

車内

P「なんかいい匂いするな。柑橘系の」

凛「あ、私も買ったから」

P「なんだ、そうなのか」

凛「うん。久々に食べたくなって」

P「たまに食べたくなるよな」

美嘉「はちみつに漬けたりすると美味しいよね」

凛「あ、ここで」

P「おう。それじゃ」

凛「ありがと」

凛「あ、今度その…レモンをハチミツに漬けたやつ事務所に持っていったら食べる?」

P「勿論」

夕美「私も食べたいなー」

凛「勿論皆の分作ってくから。それじゃあね美嘉」

美嘉「うん。今日はありがとねー★」

凛「別にいいって」

夕美「あ、私もここかなー」

P「分かった。お疲れ」

夕美「いやいや、今日私は仕事なかったし。それでも送ってくれてありがとね」

P「気にするな」

夕美「それじゃ…あ、そうそう。どうでもいいことなんだけど」

P「うん」

夕美「レモンの花言葉って今度良かったら調べてみて」

P「うん?分かった」

夕美「それじゃあね。美嘉」

美嘉「うん。バイバイ」

車内

P「最後になっちゃってごめんな」

美嘉「別にいいけど…」

P「さっきから静かだったけど、どうかしたか?」

美嘉「いやね、車の中って落ち着くような落ち着かないようなよく分からない感じでね」

P「そうなのか」

美嘉「自分で言ってても意味は分からないんだけどね」

P「あー、渋滞か。この先道路狭くなるからな」

美嘉「そうなんだ」

P「ごめんな。遅くなりそうだけど」

美嘉「別にいいって。Pさんの責任じゃないし」

美嘉(それに、Pさんと長く喋れるし…)

美嘉「なんか、二人っきりだと…さ」

P「うん」

美嘉「ドライブデー…ってやっぱナシ!」

美嘉(アタシのバカ!いきなり何言ってんの!)カァァ

P「ははは」

美嘉「えと…このままどっか行っちゃったり?」

P「流石に今日は勘弁してくれ」

美嘉「じょ、冗談だって…!」

美嘉「で、でも、いつか…どこかに行ってみたい。凄い楽しいと思うし」

P「仕事次第だな」

美嘉「それは、分かってるけどね」

P「しかし、さ」

美嘉「うん」

P「あのレモンありがとな」

美嘉「あ、うん。意味分かった…?」

P「たまには息抜きしろよって意味じゃないのか?仕事なんか気にせずに」

美嘉「ま、まぁ、それもあるかな」

P「それ以外にも意味あるのか?」

美嘉「それは秘密」

P「なんか悔しいな。ヒントとかないのか?」

美嘉「ヒント?そうだね…あ、あの爆弾は時限爆弾だよ」

P「それがヒントか?」

美嘉「うん。あ、もう着くね」

P「そうだな」

P(ヒントの意味が全く分からない…)

美嘉「それじゃ、ありがとね★」

P「なぁ、美嘉――」

美嘉「分かったら教えてね。ばいばーい」

美嘉「…あんまり放置してると爆発しちゃうんだから」

美嘉「なーんてね。今はこれでいい気もするからその時は当分来ないと思うけど」

莉嘉「あ、お姉ちゃん。なんでニヤニヤしながら玄関に立ってるの?」

美嘉「え?アタシ、そんな顔してた?」

莉嘉「うん。あ、Pくんのこと考えてたんでしょ」

美嘉「なっ…!」カァァ

莉嘉「あっ、その反応は図星でしょ。もうっ、Pくんは渡さないからねーっ!」

終わりです。

今回は即興だったので割と短めです。

見て下さった方ありがとうございます。

気づけばかなりの数書いてることを改めて自覚しました。

いつも読んで下さる方ありがとうございます。

今回参考にしたものとしては、梶井基次郎著 『檸檬』 です。

内容はここで説明するより、すぐ読めてしまうので青空文庫さんやウィキペディアさんなどでどうぞ。

ちなみに、檸檬の花言葉は、「心からの思慕」「香気」「誠実な愛」「熱意」だったりします。

あと、あればですが、見たいアイドルがいましたらどうぞ。

それでは失礼します。

昨晩は失礼しました。

出来たら既存のアイドルで行って頂けると嬉しいです。

出てないアイドルでしたら、このシリーズとは別に時間に余裕がありましたら書きたいと思います。

それでは、失礼しました。

城ヶ崎美嘉(17)
http://i.imgur.com/qED0g4m.jpg
http://i.imgur.com/Re1NCjX.jpg

渋谷凛(15)
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相葉夕美(18)
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