男「好きです!付き合ってください!」幼馴染「ん?」(230)

男「ずっと前から好きでした!付き合ってください!」

幼馴染「ん?」

男「いや、だから昔から好きだったって……」

幼馴染「……んー」

男「え、俺じゃ駄目?」

幼馴染「いや……」

男「何が駄目なのか言ってくれないと」

幼馴染「告白」

男「え?」

幼馴染「せっかくさぁ、こんないいムードなんだから、もうちょっと」

男「なるほど」

男「……」スゥ

男「君を初めて見たときから……僕の心は」

幼馴染「3点」

男「えっ」

幼馴染「3点」

男「……」

幼馴染「帰っていい?」

男「ま、待ってくれ」

男「あーあー……」

男「コホン」

幼馴染「……」

男「思えばさ、ずっと一緒だったよな、俺たち」

幼馴染「……」

男「雨の日も、風の日も……台風の日も」

幼馴染「ん?風と台風の違いは?」

男「……」

幼馴染「やり直しは許可するよ」

男「うん」

タッタッタッタ

男「アナタガ!トゥキダカラー!!!」

幼馴染「……好きだから、何?」

男「え、いやホラそれは」

幼馴染「好きだから?だから?」

男「……付き合ってほしいなみたいな」

幼馴染「そのキャラではじめたんなら最後まで通そうよ」

男「うん」

男「……ハーッハッハ!!確かに盗んだぞ!」

バッ

男「大変です、奴は大変なものを盗んでいきました(裏声)」

幼馴染「貴方の心ですとか言わないよね?」

男「それは……」

男「……」

幼馴染「TAKE何かな?」

男「4くらい……?」

幼馴染「5だと思うけど」

男「……毎朝、僕に味噌汁を作ってくれ!」

幼馴染「……」

スッ

男「なにこれ」

幼馴染「みそ」

男「……」

幼馴染「みそやるから、頑張れ」

男「いやそういうことじゃなくって」

幼馴染「知った上での行動」

男「ですよね……」

男「I love you!」

幼馴染「Why?」

男「えっ」

幼馴染「Please explain.」

男「……」

幼馴染「日本人だもんね?」

男「日本人だもんね……」

男「あいうぉんちゅー!」

幼馴染「……」

男「あいにーぢゅー!」

幼馴染「……」

男「……だんだん?」

幼馴染「覚えてないんだね?」

男「うん」

幼馴染「……次は頑張ろっか」

男「クソォ!俺がもっとしっかりしてればこんなことに!」

幼馴染「ん?これどういう設定?」

男「おい!大丈夫か!しっかりしろ!」

幼馴染「しっかりするのは君の方じゃなかったっけ」

男「こ……こんな惨いことって……あるのかよ!」

幼馴染「惨いんだ」

男「……最後に、一言だけ言いたかった」

幼馴染「……」

男「愛してる、って……」

ガクッ

幼馴染「……」

男「ここで復活して『私も愛してるよ』って」

幼馴染「医学より便利な愛の力なんてないよ」

男「えっ」

男「おい!三組の鈴木と付き合ってるって本当かよ!」

幼馴染「ついに寝とられちゃったかぁ」

男「何であんな男と!」

幼馴染「私に聞くの?」

男「そうかよ……そんなにアイツの事がいいのかよ!」

幼馴染「設定だからいいけど実際だったらこいつコミュ障こじらせすぎだよね」

男「チクショウ!」

ガンッ

幼馴染「ご、ゴミ箱!大丈夫か!」

男「アイツなんかより……俺の方が!」

幼馴染「……これいつ終わるの?」

男「もうちょっと」

幼馴染「長い」

男「おい」

グッ

幼馴染「おお、今回はすごく近いね」

男「お前、俺の女になれよ」

幼馴染「所有物?親権譲渡?」

男「んーちょっと違う」

幼馴染「だって俺の女になれって」

男「もっとこう俺のなんていうかさ、俺の彼女的な」

幼馴染「そこまで言っちゃうと意味ないよねー」

男「えー……」

男「サランヘヨ!」

幼馴染「ん?」

男「ジュテーム!」

幼馴染「……はい?」

男「愛してるー!!」

幼馴染「語彙力かぁ」

男「結構言えたと思うけど」

幼馴染「英語含めて4かぁ。微妙」

男「そうか……」

男「……」

カチカチカチカチ

ヴーン ヴーン

幼馴染「……メール」

スッ


From 男
件名 好きです
本文 付き合ってください


幼馴染「……リアルだけど、やだ」

ピローン

LINE:新規一件

男:付き合おうぜ^□^


幼馴染「……軽すぎるなぁ」

男「……」 カリカリ

男「……」 カリカリ

男「……」 カリカリ

男「……」スッ

幼馴染「なにこれ」

男「判子だけでいいから」

幼馴染「うん、それだと借金の連帯保証人みたいになってるよ」

男「違う婚姻届だ!」

幼馴染「知ってる」

キコキコキコキコキコ

キコキコキコキコ

男「すきだぁーーーーーっ!!」

キコキコキコキコ

<アァァァァァァァ……

キコキコキコキガチャーン

幼馴染「あ、事故った」

幼馴染「……大丈夫かな。自転車で通り過ぎながら告白って結構近所迷惑だけど大丈夫かな。通報されてないかな」

男「しりとりしようぜ」

幼馴染「いいよ」

男「りんご」

幼馴染「ごりら」

男「来世でも一緒にいたい」

幼馴染「石狩平野」

男「やっぱり君しかいない」

幼馴染「インド」

男「どうしても駄目?」

幼馴染「めんどい」

男「……いいです。わかりました」

男「君にZOKKONLOVE!」

幼馴染「ごめん?いつ生まれ?」

男「平成8年」

幼馴染「……昭和じゃなくて?」

男「昭和八年って今何歳?」

幼馴染「八十歳くらい?」

男「!?」

男「ねーちゃんええカラダしとんのー」

幼馴染「よく言われます」

男「今日どうや、おっちゃんと一発」

幼馴染「ビリヤードですか?」

男「おっちゃん流石にそんな高等なゲーム知らんかな」

幼馴染「慣れれば簡単だよ」

男「うーん……?」

男「子供は何人欲しい?」

幼馴染「一姫二太郎」

男「一戸建て?マンション?」

幼馴染「分譲マンション」

男「ハネムーンはどこに行こうか?」

幼馴染「駅前のラーメン屋」

男「……地味」

幼馴染「倹約家と言ってほしい」

男「えーまず私の個人的な感情から述べます」

幼馴染「許可します」

男「私は貴方に好意を抱いており、結婚を前提におつきあいしてほしいと考えています」

男「これについてなにか質問や意見は」

幼馴染「ありません」

男「でしたら、私と付き合うという事に異論はありませんね?」

幼馴染「異論があります。そもそも私の意見を述べていません」

男「あっ」

幼馴染「一方的な愛情を押し付けることが恋愛でしょうか。私はそうは思いません。これについて意見や質問は有りますか」

男「ありません。概ね同意です」

幼馴染「なら先ほどの論述が間違いであることを」

男「認めます……」

男「ウッホホウッホ!!」

ドコドコ

男「ウッホホ!!」

ドコドコ

幼馴染「……」

男「ウッホ!ホホッホ!」

幼馴染「ごめん、これが何かそろそろ聞いていい?」

男「求愛のダンス」

幼馴染「わかると思った?」

男「流れで」

幼馴染「……うん。そうだね」

男「やり直しますので許してください」

男「すきです!つきあってください!」

男「うんいいよ!(裏声)」

男「やったね!両思いだね!」

男「そうだね!結婚しよう!(裏声)」

幼馴染「やっててむなしくならない?」

男「なります……」

男「詩を読みます」

幼馴染「どうぞ」

男「タイトル 『君を愛して幾千年』」

幼馴染「タイトルから不快感がありますが、どうぞ」

男「はい」

男「君を愛して幾千年」

男「今日も昨日も明後日も」

幼馴染「はいちょっと待ってください」

男「何ですか」

幼馴染「明日は何故飛ばしたのですか」

男「言うまでもないと思ったからです」

幼馴染「全部ねぇよ」

男「えっ」

男「なんで君はこんなに可愛いんだろう」

幼馴染「親が可愛く生んでくれたので」

男「ああ可愛い、可愛いよ。僕のモノにしたいよ」

幼馴染「所有権云々は先ほど話したけど」

男「ぼ、ボクのものにならないなら、いっそここで!」

幼馴染「ここで?」

男「……」

幼馴染「……」

男「おしり触る……」

幼馴染「すごく遠慮したねぇ……」

男「きみがーすきだーと、さけびーたい!」

幼馴染「叫べば?」

男「……」

幼馴染「叫べば?」

男「……安西先生、告白がしたいです」

幼馴染「早くしろ by安西」

男「安西先生はそんなこと言わない」

幼馴染「みっちゃんもそんなこと言わねぇよ」

男「べ、別にアンタのことなんて、好きでもなんでもないんだからね!」

幼馴染「……そうなの?」

男「えっ」

幼馴染「そうなの?」

男「……いや」

幼馴染「違うの?」

男「まぁ……うん……」

幼馴染「……キャラくらい保とうよ」

男「無理」

男「あーまじつれーわ昨日二時間しか寝てねぇわー実質二時間しか寝てねぇわー」チラッチラッ

幼馴染「……」

男「あーまじつれーわ俺お前の事マジ好きだわーあーつれーわ」チラッチラッ

幼馴染「……」

男「あー好きすぎて辛い、結婚してーわー」チラッチラッ

幼馴染「あ、ごめん何か言った?音楽聞いてた」

男「ええっ!?」

男「オレ オマエ スキ」

幼馴染「うん」

男「オレ オマエ ツキアウ ワカッタ?」

幼馴染「全然わかんない」

男「……オレ オマエ スキ」

幼馴染「聞いた」

男「ダカラ オレ オマエト ツキアウ」

幼馴染「なんで?」

男「えっ」

幼馴染「だからなんで?」

男「……オレ ワカラナイ」

男「へいガール!」

幼馴染「へーい」

男「俺と一緒にトゥギャザーしようぜ!」

幼馴染「いえーい」

男「まずは俺と、ゴートゥデート行こうぜー!?」

幼馴染「ルーさんそんなだっけ?」

男「あれ違ったっけ」

幼馴染「もっと使い方絶妙だったかな」

男「勉強するか……」

幼馴染「ルー語をスタディしないとね」

男「俺と同じ墓に入ってほしい」

幼馴染「わかった。知り合いにそう頼んでおくよ」

男「あー違う。そういう事じゃない」

幼馴染「わかったよ。住職さんに頼んでおく」

男「ごめんそういうことでもない」

幼馴染「……アメリカにお墓つくるの?」

男「そんなシステムでもない」

男「Yo!Yo!」

幼馴染「ちぇけら」

男「Yo!俺、お前、好き!」

幼馴染「へい」

男「Yo!俺、告白する!Say!」

幼馴染「いえい」

男「Hey!You!俺と、付き合おうぜ!」

幼馴染「Wow!」

男「ん?それはイエス?ノー?」

幼馴染「うぉう」

男「……」

幼馴染「うぉう」

男「ぐはっ!」

ドサッ

幼馴染「ん?」

男「はぁ……はぁ……俺ももう長くないみたいだ」

幼馴染「今度はそっちか」

男「最後に……これだけは聞いてくれ」

男「俺は……お前の事が……」

幼馴染「明日のお弁当の具、何か欲しいのある?」

男「甘い卵焼き」

幼馴染「おーけー」

男「はっ!?」

男「おーいー」

幼馴染「なーにー」

男「好きだよー」

幼馴染「そっかー」

男「付き合おうぜー」

幼馴染「なんでー」

男「なんでって、そりゃ、なんでって」

幼馴染「なんでー」

男「なんでだろう」

男「聞いてくれ!」

幼馴染「聞いてるよ」

男「俺は好きなんだ!」

幼馴染「卵焼きが?」

男「それもあるけど、お前の事が!」

幼馴染「うん」

男「だから付き合ってくれ!」

幼馴染「そっかぁ」

男「えっ」

男「だから付き合ってくれ」

幼馴染「そうかぁ」

男「……」

幼馴染「ごめん、ごめんね?」

男「えっ振られた」

幼馴染「そうじゃないよ」

男「スデキス 逆から読んでみ」

幼馴染「素でキス」

男「逆から読んでない!」

幼馴染「感情を真逆にして読んでみたよ」

男「なんという高等テクニック」

男「ピザって十回言って!?」

幼馴染「ピザ、ぴざ、ピザ、ひざ、ピザ、ピザ、ピザ、ぴざ、ピザ、ピザ!」

男「俺はお前の事が?」

幼馴染「……」

男「大好きーーー!!」

男「いええええーい!!」

幼馴染「終わったら呼んで?」

男「あ、はい終わりました。すみません」

男「めっちゃ好きやねん」

幼馴染「……」

男「やっぱ好きやねん」

幼馴染「……」

男「あんたやなきゃ、あかん」

幼馴染「……」

男「うちは女でいられ……はっ!?」

幼馴染「あ、やっと気づいた?」

男「手つないで」

幼馴染「いいよ」

男「ひざまくらして」

幼馴染「おっけー」

男「ついでに耳かきしてくれる?」

幼馴染「まかせろ!」

男「あと付き合ってほしい」

幼馴染「んー」

男「何の差?」

男「もしも、もしもさ」

幼馴染「うん」

男「世界が俺とお前の二人きりだったらどうする!?」

幼馴染「農耕が大変」

男「まぁそうだけど」

幼馴染「電気が尽きる」

男「そうだけど」

幼馴染「スマホの充電切れたらどうしよう」

男「んー他にも考える事あると思うんだけど」

男「俺と付き合ってくれたら、俺の今日のサイフの中身全部あげるわ!」

幼馴染「いくら?」

男「4320円……」

幼馴染「微妙……」

男「……」

幼馴染「……微妙」

男「そんなためなくても」

幼馴染「びっみょ……」

男「ごめんて……」

男「きみのためなら死ねる!!」

幼馴染「え?本当に?」

男「えっ」

幼馴染「例えば私が『あーヒマだな、ちょっと誰か死なないかな』って言っても?」

男「う、うん」

幼馴染「あぁ……ヒマになってきたなぁ」

男「ごめん前言撤回していい?」

幼馴染「今回だけね」

男「俺の苗字になってくれないか」

幼馴染「いいよ。苗字変更の手続きって何いるんだっけ」

男「やっぱそう来たか」

幼馴染「なんでもお役所仕事って嫌だよね。苗字一つ変えるのも大変で」

男「まぁそうだけど」

幼馴染「もっとなんでもスムーズにしてくれれば……あ、何の話だっけ」

男「もういいです」

男「好きだよ!」

幼馴染「うん」

男「愛してるよ!?」

幼馴染「うん」

男「だからさぁ!!」

幼馴染「うん」

男「だからさあぁぁっ!!」

幼馴染「ごめんちょっとうるさい」

男「あ、すみません」

男「……」

男「……なぁ」

幼馴染「何?」

男「……もしかしてさ」

幼馴染「うん」

男「本当は……」

幼馴染「……本当は?」

男「本当は……いやなんでもない」

幼馴染「気になるなぁ……」

男「……お、俺の事、嫌いなのか!?」

幼馴染「ううん?大好きだよ?」

男「へ」

幼馴染「大好き」

男「え」

男「じゃあ付き合おう」

幼馴染「んー」

男「何が不満なんだよー!」

幼馴染「レッツ、自分の胸に聞いてみよう!」

男「んー……」

男「男らしさが足りないとか?」

幼馴染「ニアピン」

男「なるほど」

男「ウオオオオ!!!俺と付き合おうぜええええ!!」

幼馴染「それは暑苦しいだけ」

男「俺お前と付き合ったら社長になるよ」

幼馴染「それはもはや願望」

男「……」

幼馴染「……」

男「ギブアップしたい」

幼馴染「がんばってよ。もうちょっと」

男「えー」

幼馴染「本当に好きなの?」

男「好き!!!大好き!!」

幼馴染「なら」

男「はーい……」

男「月が綺麗ですね」

幼馴染「そうだねー。今日は結構きれいだよね」

男「……」

幼馴染「死んでほしかった?」

男「イメージ的には」

幼馴染「残念。また来週」

男「それちょっと長いかな」

男「……」

ガンッ!

幼馴染「すごい音したね」

男「こ、ここはどこ……?わたしはだれ?」

幼馴染「……ここは第三宇宙の中の惑星ペテルギウス。君は宇宙探検隊ノ・ッペキナラーだよ」

男「そうだったのか……」

幼馴染「さぁ、今日もあらたな遺跡を探す旅に!」

男「ごめん流石に拾えない」

幼馴染「えー?」

男「わしゃあもう長くない」

幼馴染「おじーちゃん」

男「最後に言うときたかったんじゃ、わしはお前が好きだったと」

幼馴染「おじーちゃーん!」

男「ぐふっ」

幼馴染「このパターン前やったー」

男「考え直します」

男「ねぇ君ねぇ君ぃ」

幼馴染「なーに?」

男「今俺と付き合うと、すっごい儲かるんだよぉ?」

幼馴染「ええ!?ホント!?」

男「そうそう。もう月30万は固いよ」

幼馴染「すっごーい!」

男「で、どう?俺と……」

幼馴染「その詐欺みたいなのが、男らしいと思った?」

男「思いません」

幼馴染「じゃあ?」

男「やりなおします」

男「ワシは色恋沙汰になんざ興味はない」

幼馴染「お」

男「だからワシは……」

幼馴染「……」

男「ワシは……」

幼馴染「見切り発車?」

男「うん……」

幼馴染「男らしければいいってもんじゃないよね」

男「はい」

男「ヤァ!ボクミッ」

幼馴染「ストップ」

男「……」

幼馴染「ダメ」

男「でも」

幼馴染「ダメ」

男「……はい」

男「なぁなぁ、お前好きな人いんの~?」

幼馴染「うん。いるよ。目の前に」

男「えあっ……」

幼馴染「……」

男「うん……えっと」

幼馴染「言おうとしてた?」

男「……はい」

幼馴染「ちょっとねぇ」

男「……ですよねぇ」

男「俺実は好きな人いるんだ」

幼馴染「そうなんだ。知ってるよ」

男「実はそれがまず髪の毛が黒くてさ」

幼馴染「スタイルがよくて?」

男「家が隣で」

幼馴染「自分より身長が少し低い?」

男「そう」

幼馴染「私だ」

男「お前だったのか」

幼馴染「暇を持て余した」

男「かみが……ん?」

幼馴染「ん?」

男「俺の何が駄目なんだよ」

幼馴染「何が駄目か言った方がいいの?」

男「えっ」

幼馴染「本当に?絶対に後悔しない?私を恨んだりしない?」

男「え、何だよ、何なんだよ」

幼馴染「構わないんだね?言っていいんだね?絶対に大丈夫だって約束してくれる?」

男「何がだよ!!何がだよぉー!!!」

男「どんな感じが好きなの?」

幼馴染「ご当地ゆるキャラ」

男「……せんとくん?」

幼馴染「違うわ」

男「あぶらげんしん?」

幼馴染「そんなのいるの!?」

男「いるよあぶら」

幼馴染「……なんか脂っこそう」

男「それは偏見……」

男「好きな食べ物は?」

幼馴染「何でも好きかな」

男「そういうのじゃなくて」

幼馴染「貴方の隣で食べるなら」

男「……」

幼馴染「……」

男「……」

幼馴染「ねぇ」

男「……」

幼馴染「こっち向いてよ」

男「……」

幼馴染「……無理かぁ」

男「君の一番になりたいんだ!」

幼馴染「じゃあ私の暫定一位『お金』に勝てるの?」

男「えっ」

幼馴染「暫定2位は貴方」

男「……」

幼馴染「三位はかにみそ」

男「ごめんなんのランキング?」

幼馴染「ひみつ」

男「俺の事が好きなんだろ!!オラァ俺と付き合えよ!」

幼馴染「あぁんナマいってっといてこますぞオラ!!」

男「!?」

幼馴染「慣れないキャラはよしたほうがいいよ」

男「……そうでした」

男「俺実は委員長の事が好きだったんだ」

幼馴染「そうなんだ」

男「だからお前とはつきあえ」

幼馴染「じゃあね。好きだったよ」ポロポロ

男「……ごめんなさい嘘です許してください」

幼馴染「騙されるの好きだよねー」

男「目薬!?」

幼馴染「花粉の時期だし?」

幼馴染「実は私彼氏いるんだ」

男「!?」

幼馴染「なーんて、う……」

男「……」

幼馴染「ねぇ」

男「……」

幼馴染「ねぇ、大丈夫?ねぇ」

男「……」

幼馴染「ごめんなさい!!私が悪かったから!もどってきて!?」

男「……」

幼馴染「ごめんなさい!ごめんなさい!」

男「……ァァ」

幼馴染「意識が!」

男「どっか行ってた気がする」

幼馴染「ごめんね」

男「振られた!?」

幼馴染「違うから」

男「よかった……」

幼馴染「そんなに好きなの?」

男「地球滅亡と引き換えにしてもいいくらいには」

幼馴染「そっかぁ」

男「全世界を敵に回しても、俺は君を守る!!」

幼馴染「その時は私世界側に付くね」

男「ちょっと待って」

幼馴染「それなら、貴方は助かるでしょ?」

男「……え」

幼馴染「なーんて、詭弁だよね」

男「はい」

男「いざという時さ」

幼馴染「うん」

男「もしさ」

幼馴染「うん」

男「俺が、お前を見捨てて逃げちゃったらどうしよう」

幼馴染「追いかけるよ」

男「あーそういうことじゃなくって」

幼馴染「追いかけるよ」

男「えっ」

幼馴染「追いかけるから」

男「……うん」

男「俺はお前が好き」

幼馴染「うん」

男「お前も俺が好き」

幼馴染「そうだね」

男「じゃあ付き合う?」

幼馴染「んー?」

男「……毎回思うんだけど」

幼馴染「ん?」

男「イエスでもノーでもないのな」

幼馴染「そこがヒント」

男「むーん……」

男「付き合おう」

幼馴染「んー」

男「付き合おっか」

幼馴染「んー?」

男「付き合おうぜ?」

幼馴染「んー……」

男「付き合っちゃうかァ!」

幼馴染「んー、ん?」

男「言い方の問題じゃないのか」

幼馴染「それはもっと早くに気づこっか?」

男「好きだよ!!」

幼馴染「うん」

男「愛してるよ!!」

幼馴染「うん」

男「付き合おうよ!」

幼馴染「んー」

男「生返事すらもらえない」

幼馴染「むしろそれでいいの?」

男「よくないかも」

幼馴染「だよね」

男「S!」

男「U!」

男「K!」

男「I!」

幼馴染「Y!」

幼馴染「A!」

幼馴染「K!」

幼馴染「I !」

男・幼馴染「すき焼き!!」



男「あれ?」

男「俺は君を愛してるんだ!」

男「本当だよ!」

幼馴染「証拠は?」

男「えっ」

幼馴染「証拠は?」

男「……今ちょっと手元に」

幼馴染「ちゃんと用意してこようね」

男「はい」

男「いいや!限界だッ!!言うね!!」

幼馴染「次にお前は『俺はお前の事が好きだ』と言う」

男「俺はお前の事が好きだ……ハッ!?」

幼馴染「無駄無駄無駄!そんな言葉!聞き飽きたね!」

男「なら!君が頷くまで!告白するのをやめない!!!」

幼馴染「……半端なジョジョネタはねぇ」

男「……いやでもこれ楽しいよ?」

幼馴染「それは概ね同意だけど」

男「ズキューン……?」

幼馴染「そこにしびれるあこがれる」

男「俺が何度好きと言えば、君は頷いてくれるんだ!!」

幼馴染「頷いてほしいなら、そういうおもちゃにまかせれば?
ほらあの音楽に合わせて踊る花みたいなの」

男「ごめんそういう事じゃなくて」

幼馴染「それとも水注いでくれるやつがいい?」

男「ごめんそういう事でもない」

男「例えば君が、傷ついて」

幼馴染「くじけそうになったときは」

男「黙って僕が、そばにいて」

幼馴染「ひたすらほくそえんであげるから」

男「それ嫌なヤツだから」

幼馴染「それは思った」

男「俺なら一緒に痛みを共有できる」

幼馴染「そんな歌詞はない」

男「はぁ……こんなに告白しても駄目だなんて。俺は駄目駄目なんだ……」

幼馴染「そうだね」

男「そうだね!?」

幼馴染「すごくそうだね」

男「すごくそうだね!?」

幼馴染「今の心境は?」

男「泣きそうです」

幼馴染「だと思った」ニコ

男「(ここで笑顔って……)」

男「お前は可愛くて」

幼馴染「うん」

男「気立てが良くて」

幼馴染「うん」

男「頭もいい」

幼馴染「うん」

男「そんなところが好きだ」

幼馴染「私も」

男「フフ……」

幼馴染「貴方はかっこわるくて」

男「!?」

幼馴染「頭がわるくて」

男「ちょっとまって!?」

幼馴染「何?」

男「なんか違う……思ってたのと」

男「ていうかぁ」

幼馴染「うん」

男「マジぱねぇっていうかぁ」

幼馴染「うん」

男「俺たちちょーつきあうべきっていうかぁ」

幼馴染「んー」

男「だからぁ、俺マジで愛してるっていうかぁ」

幼馴染「そろそろうっとうしいかなぁ」

男「ごめんなさい」

男「俺と」

幼馴染「うん」

男「もこみちだったらどっちがいい」

幼馴染「もこみち」

男「!?」

幼馴染「オリーブオイル使う人って考えたら」

男「ああそういう基準……?」

幼馴染「別の基準がよかった?」

男「別の基準で聞いてたかな」

男「付き合ったら何したい?」

幼馴染「誰と?」

男「俺と」

幼馴染「……別にぃ」

男「別に!?」

幼馴染「いつも通りだと思うよ、きっと」

男「……んー」

男「くそう……俺じゃダメだっていうのか……神様ぁー!!」

男「どうした若者よ(低い声)」

男「神様!幼馴染が振り向いてくれないんだ!!」

男「ならば力を授けよう(低い声)」

男「バシューン!!うおお!!力がみなぎってくる!!」

男「今なら告白すればオーケーもらえそうだ!!」

男「うおおおお!!好きだぁああああ!!」

幼馴染「楽しい?」

男「結構」

幼馴染「好きって言葉と」

男「うん」

幼馴染「鋤って言葉」

男「うん」

幼馴染「どう違うと思う?」

男「一緒じゃん」

幼馴染「本当に?」

男「え?違うの?」

幼馴染「さぁ、ね」

男「え、違うの!?違うの!?」

ピリリリリリリ

幼馴染「もしもし?」

男「おれだ」

幼馴染「あ、詐欺ですか?」

男「違います。貴方が好きです」

幼馴染「すみません私新聞とらないんですよ」

男「だからちがっ」

ブツッ

男「……」

幼馴染「茶番に付き合ってるだけでありがたいと思うべきかな」

男「ですね。ありがとうございます」

幼馴染「よろしい」

男「ちょっとジュース買ってくる」

幼馴染「私マテ茶」

男「わかった」

――――

男「……」

幼馴染「……」

男「……!」ゴクゴクゴク

男「すっ!!ゴボッ!すぎっ!!ごぼぼ!すぎぼぁ!!」ゴクゴボゴクゴボ

幼馴染「……」

男「げほっ……げほっ……」

幼馴染「勿体ない……」

男「知ってた……」

男「……」

幼馴染「……」

男「……俺はお前が」

幼馴染「ね」

男「はい」

幼馴染「わかってる、よね?」

男「……いいえ、全く」

幼馴染「ならよし」

男「え?」

幼馴染「いや、よくないけどね」

男「!?」

男「ワレワレハ、オマエガスキダ」

幼馴染「我々?」

男「ワレワレトハ、ワタシノナカニネムル、フクスウノジンカク」

幼馴染「無理な設定いっちゃったね」

男「……ソンナコトハナイ」

幼馴染「で、宇宙人なの?人間なの?」

男「ニンゲンデス」

幼馴染「……じゃあその喋り方は」

男「シュミデス」

幼馴染「趣味かぁ……」

男「お前が……欲しい!」

幼馴染「服が?」

男「それはちょっと変態が過ぎるかな」

幼馴染「元ネタの一方はホントに服を欲しがってるけどね」

男「え!?魔力じゃないの!?」

幼馴染「ウィッチはシェゾの服を欲しがってるよ」

男「知らなかった」

幼馴染「豆知識だね」

男「こんにちわピョン」

幼馴染「どうしたワン?」

男「あれっ、種族違った」

幼馴染「こんなところにいると悪い狼に食べられちゃうワン」

男「大丈夫だピョン、今日は貴方に思いを伝えに来ただけピョン」

幼馴染「想いワン?」

男「そうピョン、実は私貴方の事がいたいいたいいたい」

幼馴染「フハハ!!俺が悪い狼だったのワン!!」 ガブガブ

男「犬っぽいけど、犬っぽいけど!!」

男「おねーちゃんおねーちゃん!」

幼馴染「なぁに?」

男「ぼくね!おねーちゃんのことがすきだよ!」

幼馴染「あらあら、私もよ」

男「だからね!ぼくとつきあって!!」

幼馴染「ごめんね。私ガキに興味はないの」

男「ガキて」

幼馴染「こどもは好きだよ」

男「え!?」

幼馴染「ガキは嫌い」

男「どうしたんだ、寝れないのか?」

幼馴染「おじいちゃん」

男「あれっ」

幼馴染「そうなの。私おばけがこわくて……」

男「わかった、おじいちゃんが一緒に寝てやる」

幼馴染「おじいちゃん何歳だよ」

男「だって最初にこういうキャラでつくっちゃったんだよ!」

幼馴染「次回から気を付けようね」

男「はい」

男「ハァ!!」

男「バシューン」

男「これで悪い妖怪は退治した。安心だ」

幼馴染「テラ生まれって凄い」

男「なんかバイト数みたいに聞こえる」

幼馴染「テラバイト容量の外付けHDDってすごい」

男「あーもう完全にそっちだわ。要素がないわ」

幼馴染「で、これをどう告白につなげようとしたの?」

男「……『素敵!!抱いて!!』みたいな」

幼馴染「……告白?」

男「……告白」

男「おや、こんなところに素敵な御嬢さんが」

幼馴染「あら素敵なお方。よかったらこのマッチを買っていただけませんこと?」

男「もちろん。さぁ僕と一緒に屋敷へ」

幼馴染「まぁ素敵。4000円になります」

男「えっ」

幼馴染「4000円になります」

男「……」スッ

幼馴染「泣くくらいなら渡さなくていいから」

男「……」

幼馴染「どうしたの?」

男「ネタ切れた」

幼馴染「じゃ、諦める?」

男「そうはいかん!!」

幼馴染「そっか。じゃあ頑張ってよ」

男「……」

男「……」バッ!!

幼馴染「何?」

男「くじゃく」

幼馴染「……え?」

男「クジャクは求愛の際自分の羽を広げると言う」

幼馴染「……羽?」

男「……違います」

幼馴染「がんばれ」

男「僕と一緒に、愛の逃避行をしよう」

幼馴染「どこに?」

男「……」

幼馴染「……」

男「……熱海?」

幼馴染「……旅行?」

男「……そうかも」

男「男性に求めるものは?」

幼馴染「甲斐性」

男「えっ」

幼馴染「この甲斐性なし」

男「ええっ!?」

幼馴染「今なら挽回のチャンスをあげるよ」

男「好きだ!」

幼馴染「はいざんねーん」

男「ああああ」

男「何がだめなんだ!何が!」

幼馴染「もっと素敵な台詞が聞きたいんだけどな」

男「……いろんな台詞、試したと思うけど」

幼馴染「もっと男らしいの」

男「男らしいの……?」

幼馴染「甲斐性のあるやつ」

男「甲斐性のあるやつ!?」

幼馴染「なーんだ」

男「なんだろう……?」

男「……」

男「……思いつかん」

幼馴染「……」

幼馴染「……そっか」

男「……あの」

幼馴染「じゃあね」

男「おい!」

幼馴染「私は貴方の事、好きだよ」

男「そりゃあ、俺も」

幼馴染「だから信じてるよ」

男「えっ」

幼馴染「最後までね」

男「……俺、帰るよ」

幼馴染「そ」

男「……でも!」

幼馴染「私の事が好きって言うの?」

男「えっ」

幼馴染「私も好きだよ」

男「……」

幼馴染「でもねぇ」

男「……」

幼馴染「付き合うのも別に、嫌じゃないよ」

男「えっ」

幼馴染「ま、明日になればわかるよ」

男「……」

男「……」

男「……」

男「……」

男「……」

男「……」

男「……あ」

男「……あー」

男「……しまった」

男「……怒らせた。これは」

ヴーン ヴーン

幼馴染「……」


From男
件名 悪い
本文 もっかい公園来て


幼馴染「……えー」

幼馴染「……めんどいなぁ」

幼馴染「めんどいけど」

幼馴染「これは期待しよう。うん」

男「ごめん!!」

幼馴染「開口一番謝罪?」

男「悪かった!」

幼馴染「何が?」

男「いや、まだだ、まだだよな!」

幼馴染「何が?」

男「……これ」

幼馴染「これ」

男「……」

誕生日とか?

男「お誕生日、おめでとう」

男「そして、好きです。付き合ってください」

幼馴染「……はい正解。私も好きです」

男「じゃあ」

幼馴染「結婚しよっか」

男「えっ」

幼馴染「え?」

男「ちょっと待って、何で?」

幼馴染「え?私も好きだし、貴方も好きだから、結婚するもんじゃないの?」

男「早い!早すぎる!」

幼馴染「えー……?結婚しようよ!」

男「んー……」

幼馴染「返事が曖昧!」



                                    終わり。

終わりです。
>>192に先に言われてしまったぜ……

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