モバP「うちの姉が職場見学したいと言い出しまして」(128)

ちひろ「はい?」

P「どうしましょう……言ったら聞かないんですよね」

ちひろ「うーん、プロデューサーさんも営業が多いですし」

P「何とかしないと後が怖いんですよね」

ちひろ「なんとか……営業の無い日に来てもらいます?」

P「そうします……」

桃華「Pちゃま、どうなさいましたの?」

P「いや、大したことじゃないんだけどね」

周子「なーんか隠してない? 言いたくないならいいけどさ」

莉嘉「Pくん、隠し事はナシだよ?」

P「あー……うん、実はな……うちの姉がここに来る」

美嘉「え? なんでプロデューサーのお姉さんが?」

桃華「え!? お義姉さま!?」

P「何でも職場を覗いてみたいそうだ」

周子「用は弟の仕事ぶりと職場が見たいってこと?」

美嘉「随分過保護というかブラコンというか」

莉嘉「愛されてるねPくん!」

P「ブラコンなのは間違いないと思う、やたら構ってくるし……俺二十歳だぞ」

ちひろ「今週の土日のどちらかなら何とかなりそうです。 皆来てくれる?」

周子「ん、プロデューサーのことはアタシたちのことだよ」

莉嘉「断る理由も無いってカンジ!」

美嘉「そだね、普段お世話になってるし」

P「おお、なんと優しいいい子達なんだ……」

周子「桃華もいいよね?」

桃華「ブツブツブツ……」

ちひろ「桃華ちゃん?」

桃華「……はっ、ええ、Pちゃまの頼みですもの!」

P「……とりあえず今週の土曜にでも連れてくるか……皆本当にすまん」

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櫻井桃華(12)

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塩見周子(18)

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城ヶ崎莉嘉(12)

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城ヶ崎美嘉(17)

そして土曜日

桃華「いいですこと? お義姉さまの前で恥を晒すわけにはいきませんのよ」

莉嘉「うんうん! Pくんの仕事ぶりをきちんと見てもらおうね!」

周子「いつも通りにしてればいいんじゃないの? ……ねむい」

美嘉「うーん、普段どおりでいいよね」

桃華「心がけが足りませんわ!」

ちひろ「プロデューサーさんはあと10分も経てば到着するそうですよ」

桃華「時間がありませんわ! お菓子! いえ菓子折りはまだですの!?」

莉嘉「お菓子!? 食べるー!」

桃華「そうではありませんわ! お義姉さまへのほんのお気持ちです!」

周子「……ねえ」

美嘉「……うん」

ちひろ「桃華ちゃんだけ明らかにやる気が別方向ね……」

P「……おはようございます……はぁ……」

桃華「んん! Pちゃま、ご機嫌麗しゅう?」

P「……お前普段絶対そんな言葉使わないだろ」

莉嘉「Pくんおっはー!」

美嘉「おはよー★」

周子「……おはよ」

ちひろ「おはようございます、早速で悪いのですがお姉さんは?」

P「扉の外で待ってくれてます……入れたくない」

桃華「Pちゃま、是非ともお義姉さまにお会いしたいですわ」

莉嘉「アタシも興味あるー!」

周子「うん、入れちゃってもいいよ」

美嘉「メイクは……うん、いいよ!」

P「そうか……入っていいってさ!」

礼子「邪魔するわ。 へえ……ここがPの職場なの」

早苗「ふーん? 綺麗な所じゃん!」

レナ「きちんとしたオフィスなのね、お邪魔します」

美優「あの……お邪魔しますね……」

のあ「……」

楓「お邪魔します……あら、思ったより普通……ですね」

聖來「さて、Pくんはちゃんと働いてるかな?」

愛結奈「ふうん? アイドルの子ってこの子達?」

優「かわーいー! あ、アッキー逃げちゃだめだって!」

ちひろ「……」

桃華「……え」

莉嘉「うわー! 綺麗なお姉さんがいっぱいだね! お姉ちゃん!」

美嘉「そうだね……あはは……」

周子「……これは予想外かなー、多い……」

P「うちさ、10人姉弟なんだよね」

聖來「うん、大変なんだよ?」

P「主に大変な思いしてるの俺と美優姉さんだけどな!」

愛結奈「堅いこと言いっこナシよ!」

礼子「そうよ、普段あんなに可愛がってあげてるのに」

P「誤解を招きそうな言い方やめてくれない?」

優「誤解って何かなー? おねーさんたちとあーんな事とかしちゃってるって?」

早苗「あーんなことね……Pくん激しいからなー」

P「やめろって、ここ俺の職場だからね」

美優「そうですよ……まずは職場の方に挨拶です」

楓「ふふ、そうですね」

のあ「……Pの姉一同よ……よろしく……」

ちひろ「え、ええ、はい……」

莉嘉「よろしくー!」

P「はあ……まずは自己紹介してくれ」

美嘉「城ヶ崎美嘉だよー★ 妹の莉嘉と一緒にナンバーワンアイドル目指して頑張ってまーす!」

愛結奈「なんだか懐かしい記憶が蘇る子ね」

優「そうかなー?」

聖來「愛結奈の個人的な話じゃない?」

莉嘉「城ヶ崎莉嘉だよー☆ お姉ちゃんと一緒にトップアイドル目指してPくんと頑張ってまーす!」

早苗「名前で呼ばれるなんて慕われてるねー? Pくーん?」

美優「もう……今は抑えて……」

周子「アタシはシューコ、プロデューサーに拾われてアイドル始めたんだ、よろしくね」

礼子「よろしくね、お嬢ちゃん」

周子「よろしゅう♪」

楓「大変よろしゅう……よろしゅーこ……ふふっ」

のあ「…………あなたは?」

桃華「」

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浜川愛結奈(22)

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太田優(21)

P「桃華? 桃華ー」

桃華「はっ! 櫻井桃華といいます、お義姉さま方……これを」

礼子「あら……何かしら」

桃華「日数が足りなくて上等な物が用意出来ませんでした……人数分用意出来ず申し訳ありませんわ」

聖來「しっかりしてるね! ありがとう!」

桃華「それでは櫻井桃華をどうか宜しくお願いしますわお義姉さま!」

のあ「…………」

P「のあ姉、どうかした?」

のあ「……あの子……」

早苗「うん、そうだね」

礼子「ふうん?」

桃華「……な、何ですの?」

のあ「…………」

P「ちょっとのあ姉!」

美優「……だめよ?」

のあ「…………」

優「のあお姉ちゃん何を怒ってるのかな」

美嘉「あれって、怒ってるの?」

聖來「うん……すっごく怒ってる」

愛結奈「ついでだけど早苗姉さんも止めないといけないわね」

莉嘉「えー? ケンカはだめだよ?」

礼子「大丈夫よ」

周子「そうなの?」

楓「見ててください……こらっ!」

のあ「…………わかったわ」

P「…………はあああああ…………」

礼子「早苗もよ、いい年して何してるの」

早苗「はいはい」

桃華「何か不手際がありましたのね……謝りますわ」

莉嘉「もしかして嫌いなお菓子だったのかな、じゃあ莉嘉が貰うー!」

美嘉「そういうことじゃないの!」

周子「あはは……ちょっと圧されちゃうねー」

P「済まないなお前ら……」

ちひろ「千川ちひろです、このプロダクションでプロデューサーさんをサポート兼事務をしています」

礼子「ええ、話は常々伺ってるわ」

美優「はい……とても頼りになるお方だと……聞いています……」

楓「Pの良い相談相手になって頂いてるようで……」

愛結奈「後でその相談の中身教えてね!」

優「あたしも知りたいかなー☆」

ちひろ「え……ええ、差し支えない程度で宜しければ……」

早苗「それじゃあPくんの話全部ね!」

聖來「うーん……喋れないこと以外は是非お願い!」

P「俺の事はいいから自己紹介しろよ!」

優「それじゃああたしからー♪ アッキー暴れないでっ! 九女の優です☆」

愛結奈「アッキー下ろしてあげたら? 八女の愛結奈よ」

聖來「七女の聖來だよ」

のあ「六女……のあ……」

楓「五女の楓です……ごじょごじょしててごめんなさいね……ふふっ」

美優「……? 四女の美優です……あれ、レナ姉さんが……」

レナ「お手洗いを借りてたわ、三女のレナよ」

早苗「次女の早苗だよ! 現役警官だから宜しくね☆」

礼子「長女の礼子よ、騒がしくてごめんなさいね」

莉嘉「うわー! いっぺんに覚えられないよー!」

美嘉「えーっと……聖來さんが七女で……優さんが……あれ?」

周子「どうやって覚えたもんかなー……」

桃華「これからも宜しくお願いしますわ!」

P「…………も?」

ちひろ「…………もって何でしょう?」

のあ「…………」

桃華「ひっ!?」

レナ「またのあが怒ってるの? Pくんに誰か何かしたの?」

愛結奈「誰も何もしてないわよ?」

美優「……正直、検討もつかなくて……」

P「たまに、ああいう風に突然怒るのがのあ姉の怖い所だ」

桃華「……承知しましたわ、これも乗り越えなければならない試練ですわね……」

周子「わー、嫁いだら大変なことになるね」

美嘉「あの9人のお姉さんと折り合いがつかないお嫁さんは……うわぁ」

莉嘉「……ちょっと自信ないかも。 その時は助けてねPくん!」

P「何を助ければいいんだよ何を」

早苗「そりゃあ、ナニをじゃない?」

P「いひいいいい!? 抱きつくのやめろ!」

早苗「……ふーん?」

ぎちぎちぎち

P「痛い痛い痛い!」

莉嘉「わわわ! Pくんいじめたらだめー!」

早苗「はーい♪」

美嘉「……大丈夫?」

P「なぜか一番ちっこいのに一番力強いんだよ」

早苗「……誰がちっこいって?」

P「誰って早苗姉さ……いやなんでもないです」

周子「こりゃ大変だねPさんも」

P「本当な」

礼子「あら、まんざらでもないわよね?」

優「だよねー♪ こんな綺麗なお姉さんに囲まれて生活してるんだもん☆」

レナ「そうね、より取り見取りよ?」

P「姉と付き合うとかねーから」

聖來「あ、だめだって!」

のあ「…………」

P「またかよ! 姉は無理だって昔から言ってるだろ!」

のあ「…………」

楓「のあちゃんも無理強いしないの……もう」

周子「無理強いですか?」

美優「……一番アプローチが強くてPくんを困らせてるのは……のあちゃんですから……」

愛結奈「そうなのよねー、ちょっとでもPに意地悪したら妹のワタシでも手加減ナシよ」

P「うん、揉め事の元である俺が引っ越せばいいと思うんだけどさ」

早苗「引越ししたら? シメる♪」

レナ「こんな可愛い弟を野に放ったら一瞬で食い物にされちゃうわよ」

美嘉「なんとなく、わかるかも」

優「わかるよねー♪」

美嘉「……優さん、アッキーだっけ? 抱っこしていい?」

優「いいよー♪ でも暴れるから注意してね?」

美嘉「うん……ふっかふかだね★」

莉嘉「いいなー! お姉ちゃん、莉嘉も触りたい!」

桃華「わたくしも抱っこしてみたいですわ、よろしくて?」

優「あれー? なんでアッキー大人しいの?」

周子「……Pさん、もしかして優さんって」

P「ああ、根っからの犬嫌われだ……本人は犬大好きなんだがな」

周子「なんていうか、かわいそうだね」

優「あーん! どうしてアッキーはお姉ちゃんに抱っこされるの嫌なのー!?」

聖來「わんこを抱っこするときはね……こうだよ」

莉嘉「やってみる! ……わ、舐めたらくすぐったいよー☆」

美嘉「アッキーふかふかだったよ! かわいいなー」

P「ははは、お前たち程じゃないさ」

美嘉「も、もう!」

周子「ありがとー」

桃華「ふふん♪」

莉嘉「やったー! Pくんが褒めてくれたー!」

ごごごごごごごご

のあ「…………P…………」

P「……はい」

のあ「…………帰ったら……シメるわ…………」

P「じゃあ今日は事務所泊まるんで」

ちひろ「わかりました」

聖來「ちょっと! ドサクサに紛れて外泊はゆるさないよ!」

礼子「そうよ、誰が私のマッサージをするのよ」

P「したくないしさせないでくれ」

早苗「あれ? 嫌だったんだ」

レナ「折角私と早苗姉さんで……ねえ?」

愛結奈「今ならワタシもついてくるわ」

美嘉「……プロデューサーはお姉さんに何やらせてるの?」

莉嘉「Pくん? やっぱりお胸は大きい人のほうがすき?」

桃華「むむ……わたくしも将来的には未知数ですわよPちゃま!」

P「何もしてほしく無いんだけどね、料理だけで充分なんだけどね」

美優「……今日は……皆で外食に……」

楓「いいわね……お酒も……」

礼子「お酒は駄目よ」

楓「残念……」

P「あー、楓姉さん。 今度ちひろさんも入れて3人で飲みに行こうか」

ちひろ「いいですね、お供しますよ」

楓「はい♪」

のあ「…………」

礼子「のあは行かせないわ、早苗、あなたもね」

早苗「ぐぐぐ……」

聖來「酒乱癖あるのが悪いんだと思うよ?」

早苗「でも自分じゃどうも出来ないのよねー」

愛結奈「何度殴られたかわからないわよ」

優「お酒の入った早苗お姉ちゃんは怖すぎるしぃ」

早苗「でも目が覚めたらいつも自室で寝てるんだよね」

レナ「それはPが頑張ってくれてるからよ?」

美優「……力があるのが……早苗姉さんと……Pくんだけですから……」

早苗「ありゃ、私の知らないところでPくんといっぱい触れ合ってたかー! もったいない!」

美嘉「……ねえプロデューサー」

P「ん?」

美嘉「今日……晩御飯みんなで食べるの?」

聖來「そのつもりだよっ」

美嘉「わっ」

聖來「びっくりさせちゃったかな? ごめんね!」

P「それで、予約できてるの?」

聖來「もち! ……のはず」

P「予約は誰がしたの?」

聖來「……愛結奈」

P「うわぁ」

美嘉「愛結奈さんじゃだめなの?」

P「美嘉、あの中で誰が一番飯食うと思う?」

美嘉「うーん、早苗さんかな? それか聖來さん」

P「そう思うだろ? 実は愛結奈なんだよ」

美嘉「ええっ!?」

P「今日はドカ盛りか食べ放題バイキングのどっちかだな……楓姉さんが心配だ」

楓「バイキングであることを祈ってるから……」

桃華「Pちゃま……その、わたくし、食事量はあまり……嫌われたりしません?」

レナ「それは平気ね、残っても愛結奈が食べるから」

桃華「そうですの……?」

P「愛結奈姉の胃袋は宇宙だからな」

周子「……なにそれ」

礼子「あら、懐かしいネタね」

P「世代間のギャップってこんなにあるもんか? 2歳しか違わないぞ」

周子「うーん、ドンマイ?」

P「おう……」

莉嘉「アッキーかわいい! もっと抱っこしていーい?」

優「もうだめー! やあんアッキーったら暴れないでよぉ!」

聖來「ちょっと優を助けてくるね」

周子「はーい」

礼子「……ふふ」

周子「……何でしょ」

礼子「中々食えない性格してるわね」

周子「どーも♪」

のあ「…………」

P「ああもう、どうしたのさ」

のあ「……別に……」

P「そう? じゃあ時間だからレッスン行くぞ」

美嘉「はーい★」

レッスンスタジオ

トレ「……お姉さんが来られるとは聞いてましたが……」

ベテ「若干多くないか?」

P「すいません9人とも姉なんです本当すいません」

ベテ「ふむ、とりあえずいつも通り莉嘉と桃華は任せる」

トレ「うん、そっちお願いね」

ベテ「ああ……美嘉と周子はステップの復習からだ」

周子「いっちょやろっかね」

美嘉「ちょっと緊張するけど、まあいっか★」

トレ「それじゃあ二人は発声からね」

桃華「はい! Pちゃま、見ててくださいましね」

莉嘉「頑張るよ! Pくん!」

P「俺に言ってどうする!」

トレ「ふふっ……いつも通りですね、良かった」

ベテ「さあ、はじめるぞ」

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トレーナー(23)

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ベテラントレーナー(26)

美嘉「よっ……ほっ……」

周子「うん、このくらいなら……」

ベテ「ほう、しっかり復習してきたようだな」

美嘉「負けたくないから……!」

周子「怒られたくないからねー」

ベテ「塩見はもうちょっとひねくれないで言えばいいものを……それじゃあダンスのほうに入るか」

聖來「はーい! 参加していいかな?」

ベテ「うん?」

P「ああ、聖來姉は問題ないです、ダンスやれるんで」

ベテ「では振り付けを一度見せるのでついて来てもらおう」

聖來「OKだよっ」

ベテ「ワン・ツースリーフォー、ファイブ・シックスセブンエイト……ここまでだ」

美嘉「うげ、複雑……」

周子「お手本一度ってのが毎回辛いなー」

聖來「よし、覚えた」

ベテ「では、ワン・ツースリフォー! ファイブ・シックスセブンエイト……」

美嘉「わわ、ごめん」

周子「っと、合わないね」

聖來「よっと、ほいっと」

ベテ「ふむ、うちに欲しい逸材だな」

聖來「えー、アイドルは無理だよ」

ベテ「体の動かし方のコツを教えてやってくれ、特に重心移動だ」

聖來「うん、えっとね美嘉ちゃん……」

P「聖來姉はダンスやってるからな」

トレ「すごいお姉さんですね」

莉嘉「うー、びぶらーとってむずかしいよー」

桃華「コツがつかめませんわ……」

礼子「ちょっといいかしら?」

トレ「どうしました?」

礼子「姿勢はそのままでいいわ、少し工夫するだけなのよ」

桃華「どうすれば良いのですか?」

礼子「最初は大きく、慣れたら波を小刻みにしていくのよ」

莉嘉「最初はおおきめ?」

礼子「ええ、最初から出来る人なんていないもの……そうよね」

トレ「そうですね、まずは感覚を掴まないとどうしようもありません」

P「礼子姉さんが勝手に乱入してる……」

楓「Pくんも食えないね……こうなるのわかってた……でしょ?」

P「さあ?」

愛結奈「ワタシも踊るわ!」

P「できるの?」

愛結奈「黙ってるのは性に合わないの!」

ベテ「ふむ、よかろう」

美優「自由……ですね……」

美嘉「わっと!?」

P「っと!」

美嘉「……ご、ごめん……」

P「危なかったな、姉貴たちが見てるせいで力入ってるかもしれないけど自然体でやれよ?」

美嘉「う、うん……ありがと……」

P「ほれ、立った立った」

美嘉「よ、よっし……ベテさん、もう一回お願い!」

ベテ「脚は……くじいてないな、よし」

聖來「いくらでも踊れちゃうね!」

愛結奈「楽しいじゃないの!」

周子「無理しんといてね?」

美嘉「うん、へーきへーき!」

P「無茶すんなよ? ……ん?」

のあ「…………」

P「殺気放つなら出てってもらうけど?」

のあ「…………」

早苗「しょんぼりしちゃったじゃない」

レナ「見た目じゃわからないけどね」

P「アイドルに悪影響はだめだって、ここではアイドルが主役なの!」

礼子「そうよ、もう一度」

トレ「何かやってらしたんですか?」

礼子「オーストラリアでコンサートとかね」

トレ「ええっ!?」

楓「礼子姉さんは……何のお仕事してるの?」

美優「……さあ……?」

周子「愛結奈さん飲み込み早いね」

愛結奈「スポーツは好きなのよ」

聖來「美嘉ちゃん、まだぎこちないよ!」

美嘉「た、体力が違いすぎる……」

ベテ「これ位で充分だな、休憩!」

美嘉「ふー……今日はいつもよりキツい気がするよー」

P「実は聖來姉がペース引っ張り上げてるからな」

聖來「あれ、バレてた?」

周子「愛結奈さんに話すフリして離脱してて良かったー」

愛結奈「あら、利用されちゃったかしら」

周子「そういうわけじゃないんだけどね」

莉嘉「喉がつるかと思ったよー」

桃華「あー、あー……大丈夫みたいですわね」

礼子「無理は禁物よ?」

P「トレさん形無しじゃん」

ベテ「ふむ、これも見越して連れて来てるのかと思ったが」

P「そんなわけないですよ」

ベテ「そういうことにしておいてやろう」

莉嘉「やっぱりPくんてすごいんだね!」

桃華「流石Pちゃまですわ!」

二十歳って言ってたやん

莉嘉「そういえば……アッキー、じゃなくて優さんは?」

P「スタジオに犬は入れられないからお留守番」

桃華「それはいささか可愛そうではありませんの?」

P「ほらそこにいるから」

優「アッキー♪ やあん! どうしてパンチするのー!」

莉嘉「楽しそうだね!」

P「アッキーのこと大好きだからな」

優「大好きなのはアッキーだけじゃないよぉ?」

P「へー」

優「Pくんも大好き! あはっ♪」

桃華「……Pちゃま」

莉嘉「Pくん!」

P「姉弟間のだっつの」

ベテ「さて、後半開始だ……トレ組はビジュアル、こっちはヴォーカルだ」

P「それじゃあまたな優姉」

P「お疲れ様」

美嘉「もう無理ー」

周子「礼子さんはどう頑張っても出し抜けないね、ダメだこりゃ」

礼子「まだまだ甘いのよ」

莉嘉「ヴィジュアルレッスンがこんな楽しかったの初めてだよ!」

桃華「レナさん、早苗さんありがとうございました」

レナ「役に立てて良かったわ」

早苗「うんうん」

トレ「勉強しなおします……しくしく」

ベテ「うむ……礼子殿はすごいな……」

のあ「……礼子姉さん……超人ね……」

聖來「んー! 久しぶりに全力で踊ったよ!」

愛結奈「そういえば着替えが無いわ、どうしましょう」

美優「……はい……聖來も……」

P「流石美優姉さん、完璧だなー」

優「おつかれー♪ それじゃご飯食べに行くぅ?」

P「雑多を終わらせてから後で合流するよ」

ちひろ「その心配には及びません!」

P「なんですって……まさか!」

ちひろ「その通りです! 依頼がありません!」

P「ぬおおおお……」

美嘉「こ、これからでしょ!」

莉嘉「そうだよPくん! まだまだこれからなんだから!」

桃華「Pちゃま、わたくしは最後までPちゃまについていきますわ」

周子「うん、まだこれからだと思うよ?」

P「優しいなお前ら……」

莉嘉「Pくんの事大好きだもん! 当たり前だよ!」

桃華「莉嘉の言うとおりですわ!」 

美嘉「うぇ? アタシはその……あはは……」

周子「拾われた分はちゃーんと頑張るよ?」

P「ありがとう……もっと頑張ろうな!」

周子「もち」

桃華「一緒に頑張りましょう! Pちゃま!」

美嘉「うんうん! トップ目指して頑張ろう!」

莉嘉「Pくんのためにも絶対トップになるんだから!」

ちひろ「これからも頑張りましょう!」

礼子「水を差すようで悪いのだけど」

早苗「ドサクサに紛れて告白したのがいなかったかな?」

レナ「なるほどねー、のあちゃんが怒ってたのはこういうことだったか」

美優「あの……姉さん達……?」

楓「ちょっと面倒そうですね……そうですね」

のあ「…………」

聖來「のあ姉さん怖いって!」

愛結奈「Pと付き合いたかったら私達を倒すことね!」

優「もうちょっとセクシーになってからじゃないとPくんはなびかないよ?」

美嘉「ひぃ!?」

莉嘉「ええー!? 勝てっこないよ!」

桃華「やはり道は茨ですわね……!」

周子「うーん、勝てるかねこれ」

P「やめろっつーの! 怖がってるだろ!」

ちひろ「あの、プロデューサーさん」

P「やめなかったら今日本当に家に帰らないからな」

早苗「それはずるいよ」

美優「うん……帰って来ないのはだめ……」

レナ「はいはい、のあちゃんも落ち着こうね」

のあ「…………」

聖來「おさまった……かな」

優「ほらほら☆ こんくらい胸無いとね♪」

莉嘉「まだ12歳だもん! これからだもん!」

桃華「そうですわ! 未知数ですのよ!」

美嘉「普通くらいでもいいと思うけど?」

周子「だよね」

聖來「うんうん、大きすぎてもね」

楓「そうですね……」

礼子「あら、Pは大きい方が好きよ?」

P「は? 急に何言い出した?」

早苗「やっぱりそうだよね! レナちゃんとアレしたげるからね!」

レナ「久しぶりね」

P「やめい! 俺成人してんだぞ!」

愛結奈「ワタシも手伝うわ!」

優「大きいことはいい事だからねー♪」

のあ「…………」

P「のあ姉は抱きつくのやめろ、当てないでくれ」

莉嘉「はーれむだっけ?」

美嘉「どこで覚えたのかなそんな言葉」

美優「……やめて……ね……?」

P「助かった……」

美優「お姉ちゃんが守るから……ね」

P「いいや自立するね!」

美優「……え……」

P「泣くのはだめだよ美優姉さん、それはずるいから」

礼子「やっぱり女の武器は涙なのよ」

桃華「勉強になりますわ」

P「すんな、勉強になんてならんから」

莉嘉「とにかくPくんをゲットするにはお姉さん達をなんとかしないと……お姉ちゃん?」

美嘉「……うん、頑張ろうね……じゃあなくて!」

莉嘉「やっぱりPくんの事好きなんだー!」

美嘉「こら莉嘉!」

周子「大変やねー」

のあ「……他人事かしら……?」

周子「おっと……いつの間に」

のあ「……はぐらかす必要は無いわ」

周子「んー……決まったわけでもないし」

のあ「……そう……」

周子「Pさんも大変だねー、恋愛できてるのかな」

愛結奈「Pも好きな子とかいたわよ?」

聖來「うんうん」

楓「でも……実ることは無かった……かな」

周子「へ? どうして?」

優「あたしと愛結奈お姉ちゃんはPくんと歳近いからねー、情報がすぐ入ってくるんだ♪」

愛結奈「そうね、結構教室に乗り込んだりしてたもの」

周子「うわ……」

桃華「Pちゃま……」

莉嘉「かわいそうなPくん……」

美嘉「そ、それで?」

愛結奈「優もワタシもスタイルはいい方だし、自分で言うのも何だけどモテたからね」

優「そんなコがクラスに来て弟を構ってるのを見て女の子が諦めちゃうみたい、あは☆」

聖來「そんなことしてたんだね……」

楓「聖來ちゃんも……校門前で待ってたりしてたよね……?」

聖來「うん、一緒に帰りたかったし」

P「酷いときは集団下校みたいな感じだったんだぞ」

莉嘉「しかもハーレムだもんね!」

P「その単語忘れようか」

礼子「私や早苗が来たときは「どこのお姉さまを篭絡してきたんだ」とか言われてたわね」

早苗「失礼しちゃうよね、Pくんに悪い虫がつかないようにしてただけなのに」

美優「そんなことを……Pくん……」

桃華「常に誰かしらがPちゃまの側にいたのですわね」

レナ「そりゃもうカワイイ弟だからね!」

のあ「……全力で守るわ」

P「俺に自由ってあると思う? 思わないだろ?」

ちひろ「遅ればせながらお茶です」

礼子「いただくわ、ありがとう」

ちひろ「いえいえ、私もプロデューサーさんの恋バナには興味ありますし!」

P「味方はどこだ、晩飯行こうよ」

美嘉「まぁまぁ、もうちょっといいじゃん」

P「はぁ……」

楓「ある時、Pくんが女の子と二人で下校してました……側ではカエルがゲコう、ゲコうと」

優「……わかんなーい♪」

楓「……それを見た私は颯爽と家に先回りをしたんです」

莉嘉「ふんふん」

P「家帰ったら姉貴総出でお出迎えだぞ、マジ怖いからな」

桃華「もしかしてのあさんは……」

P「うん、本気で怒ってた」

のあ「…………当然」

P「そして質問攻めだよ、誰だとかちゅーしたのかとか胸はでかいのかとか」

莉嘉「そんなにおっぱいって大事なの?」

美嘉「ど、どうなのかな」

P「知らん、でかくても小さくてもいい」

周子「ふーん?」

早苗「絶対大きい方がいいのに」

P「はしたない」

美優「そして私達は……護衛をつけたんです……」

桃華「護衛……?」

P「桃華の考えてるような黒服じゃないぞ、早苗姉さんとのあ姉だ」

美嘉「うわ怖っ」

レナ「見事Pくんに寄って来る女の子はゼロになりました、ハッピーエンドだよ!」

P「どこが! 女子には距離取られるし男子にはやれメアド教えろだのやれ紹介しろだの」

優「うんうん、Pくんに何人か紹介されたけど断っちゃった☆」

愛結奈「なんていうか、胸しか見てないのよね」

聖來「やっぱり適度な大きさの方がいいよ」

礼子「何事も程ほどよね」

ちひろ「程ほどの範疇を余裕で超えてると思いますが……」

莉嘉「ねーねー、もしPくんにカノジョが出来たらどうするの?」

のあ「…………シメ」

レナ「物騒だからやめなさい」

早苗「んー……まず尋問かな」

聖來「それから許可だね」

P「え? 許可貰わないと付き合えないの?」

美優「……知らなかったの……?」

P「何それ! どこで決まったんだよ!」

楓「Pくんが12歳の誕生日に……えっちな本を……」

P「なんだと」

聖來「没収しといたからね? だめでしょあんなの見ちゃ」

早苗「そうだよ、いくらでも見られるのに」

桃華「……Pちゃま、どういうことですの」

レナ「言えばサービスするのにね?」

P「やめれ、俺の築き上げてきた信頼が地に落ちる」

のあ「……私は、最後まで……信頼してるわ」

P「じゃあ一人暮らしさせてくれ」

優「Pくん、無理だよ?」

P「このままじゃ俺結婚もできんぞ」

美優「……大丈夫……お姉ちゃんが……」

美嘉「それはだめでしょ!?」

桃華「そうですわ! でないとわたくしとPちゃまの……なんでもありません」

周子「堅牢すぎるなー」

P「とりあえず飯行こう飯、大体肉親なんだから恋愛感情なんて無いっての」

聖來「あれ、いつ血が繋がってるなんて言ったっけ」

P「は!?」

礼子「繋がってないとも言ってないわね……ふふ」


おわり

姉萌えこじらせた

支援ありがとうね

寝るで

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