トウジ「委員長から晩飯に誘われたわ」(150)

たったらかく

ほう

ピンポーン

ヒカリ「はーい」

タッタッタッタッタ、ガチャ

ヒカリ「いらっしゃい、鈴原」

トウジ「おう。邪魔するで」スタスタ

ヒカリ「うん。鞄、預かるね」サッ

トウジ「おう」スタスタ

ヒカリ「あと上着も」サッ

トウジ「やあ、腹ぁ減ったわ。飯はもう出来とるんか」スタスタ

ヒカリ「ごめん。もう少しかかるかも」タタッ

トウジ「なんや。しゃーないなあ」テクテク

ヒカリ「ごめんね。お茶でも飲んで待ってて。はい座布団」スッ

トウジ「おう」ストン

ちょっとだけ支援

夫婦かよ

いいんちょうってなんで中国人っぽい服着てたの?

ヒカリ「はい、お茶。じゃ、私は台所にいるから何かあったら呼んでね」タタッ

トウジ「おう」ズズ
トウジ(お、なんやこの茶うまいな。うん……うん!? なんやうまいなこの茶!)ズズズ!
トウジ(しかもただうまいだけやない! ワシが飲みやすいよう適度に冷ましてあるやないか! こら夕方の暑い盛りを外で遊んどったワイには甘露やで!)ズズーッ!

トウジ「アカン。なくなってもーた」ショボーン
トウジ(委員長は…)チラッ

トントン… コトコト…

トウジ(まだ料理中や……呼ぶか?)
トウジ(イヤイヤ、アカン。男が「茶ぁくれ」なんていうもんやあらへん。そこは女が気を利かせるところや)

トウジ「男は黙って居間に座ってればええんや」ドーン

トウジは広島弁のキャラにすべきだった

委員長は制服の上にエプロンですか?

トウジ(……アカン。一杯飲んだら途端に喉が渇いてきたで。委員長は)チラッ

トントン… コトコト…

トウジ(アカン。めっちゃ楽しそうに料理しとる。これは話しかけられへん)
トウジ(そもそも台所は女人結界や。男子禁制なんや。男が入っちゃアカンのや。だからとにかく待つしかない。はー、それにしても)

トウジ(なんやあの割烹着姿は!)ダンッ!

トウジ(おま……お前は小料理屋の若女将か! 似合いすぎやろ! 似合いすぎて、似合いすぎて……)プルプル

トウジ(惚れてまうやろー!)ダンッ!

ヒカリ「きゃっ! な、なに?」タタッ

トウジ「ほあっ、委員長」ハッ

ヒカリ「あ、お茶! もう、喉が渇いてるなら言ってくれればいいのに。すぐ淹れるから」トクトク

トウジ「そ、そんなんやあらへん。ちょっと蚊がいただけや!」カーッ

ヒカリって兄弟いなかった?

トウジ(しかしまあ何はともあれ茶はもらえたわ。万々歳や。はー、うまい)ズズ…

トウジ(うん……うん! うまいわ! 今度は熱い! 茶ぁ本来の味が楽しめる温度や!)ズズズ!

トウジ(なんや……なんや委員長、あいつ気配りの達人か……思えばワイの鞄も上着もいつの間にかなくなってるし玄関の靴は揃えられとるし……)ズズ

トウジ(しかし茶ぁ飲む以外なーんにもすることないな。委員長と二人きりで一体何を話したらいいんや……ん?)

トウジ「委員長、家の人はおらんのか」

ヒカリ「え? いないよー。お父さんは出張、お姉ちゃんは彼氏のところ、妹は地域のお泊り会だもん」

トウジ「へー、さよか」
トウジ(……なんやて!?)

トウジ(あ、あわわ。あわわわわ。えらいことやでこれは!)アセアセ

トウジ(よりにもよって女一人のところに押しかけてもーた。こら世が世なら切腹もんやで。委員長も委員長や。なんでそんな時に限ってワシを誘うんや)

トウジ(世が世なら打ち首の刑やで……)

ヒカリ「鈴原ー」

トウジ「」ビクッ
トウジ「お、おう。なんや!」

ヒカリ「これからご飯よそうんだけど、たくさん食べるー?」

トウジ「当たり前やないか。こちとら食べ盛りの中学二年やぞ。当然大盛りや!」

ヒカリ「ふふ。たくさん作ったからいっぱい食べてね」

トウジ(はあー、委員長かわええなあ……ハッ、アカン! 男児たるもの女の前でヘラヘラしたらアカーン!)

しえん

ヒカリ「ふー、ちょっと作りすぎちゃったかも」

ドサァーッ!

トウジ「」

ヒカリ「? どうかした?」

トウジ「お、おう」
トウジ(ネギと豆腐の味噌汁……肉じゃが……つけもの……ごはん……奇をてらったところのないおふくろの味の数々や。さすが委員長、ワシの好みをわかっとる)

ドサァーッ!

トウジ(しかしワシの胃袋の大きさを過大評価しとる! どんだけや! どんだけ食わせるつもりなんや! お前はヘンゼルとグレーテルに出てくる魔女か! ワシを太らせて食う気か!)

ヒカリ「あっ……ごめん。うち、男の子っていないから、どのくらい作ったらいいのかわからなくて……」シュン
ヒカリ「少なかった?」

トウジ「ま、まあ今日はあんま腹ぁ減っとらんからな。このくらいで勘弁しといたるわ!」

委員長ってエヴァの世界じゃなければ普通にヒロイン格だよね

トウジ(アカン。委員長がめっちゃニコニコしてこっちを見とる。これは残すことは許されへん。死ぬ気で食わんと……)

トウジ「いただくで」ペコー

ヒカリ「めしあがれ」ペコー

トウジ(まずは味噌汁からや)ズズ

トウジ「!」

トウジ(な、なんやこれは……おふくろの味とちゃう! なんかよくわからんがめっちゃうまい!)ズズ

ヒカリ「あ、鈴原、こんぶだしが苦手だったりとか……しない?」

トウジ「こんぶだしやと!」

ヒカリ「うん。こんぶとしいたけの自家製だし。作りおきしてるんだけど、お味噌汁って家によって味が違うし……鈴原の好みと合わなかったかなーって」

トウジ(ドンピシャや!)ダンッ

トウジ(ドンピシャや!)ダンッ
わろた

ヒカリ「」ビクッ

トウジ(そうか。こんぶとしいたけとは思いもよらんかったわ。控えめで優しい味がしてワシはかつおより好きやで……しかしなんやこれアホほどうまいな!)ズズ

ヒカリ(何も言ってくれない……やっぱりかつおだしにしとくべきだったかな……)シュン

トウジ「委員長、味噌汁おかわりや」ズイ

ヒカリ「あ、うん」パァ

トウジ「しかしなんや、委員長は食わんのか」モグモグ

ヒカリ「食べていい?」

トウジ「おう。食え、食え。なんや自分の家やないか。好きに食えばいいんや」モグモグ

ヒカリ「それじゃ、いただきます」

トウジ(しかしこのごはんめっちゃうまいな……なんや? 家のと何が違うんや……)モグモグ

いい。凄いいい(*´∀`)

だからはよ

sssp://img.2ch.net/ico/anime_jien01.gif
>トウジ(お、なんやこの茶うまいな。うん……うん!? なんやうまいなこの茶!)ズズズ!


わろた

ちゃんと見てるぞ

ヒカリ「それ、コシヒカリなんだ」モクモク

トウジ「コシヒカリやて!」モグモグ

ヒカリ「うん。実家のおばあちゃんの親戚が農家で送ってくれるの。ほら、スーパーに出回ってるお米って『コシヒカリ100%!』って言うけど実は殆ど混ぜ物じゃない」

トウジ「へー。そうなんか。ぜんぜん知らんかったわ」

ヒカリ「でもこれは産地直送だから本物のコシヒカリ100%」

トウジ(どうりでうまいわけや……米のたちからして違うやないか。しかも……)モグッ…

モグ… モグ…

トウジ(かめばかむほど米のあまみが押し寄せてくるで……そこへ味噌汁を一口……)ズズッ

トウジ(うん! この優しい風味のだしが米のうまみを殺さんとうまく生かしとる! こらたまらんで!)モグモグ

ちょっとご飯炊いてくる

ちょっと味噌汁作ってくる

面白いけど腹が減るなこのスレ

ご飯と味噌汁のサードインパクトや!

トウジ(アカン。おかずに手を付けんうちに茶碗が空になってもーた。こらアカン……)

トウジ「委員長、飯のおかわりや」ズイ

委員長「うん。たんと召し上がれ」ソッ

トウジ(と、ご飯がくるまでに小鉢のつけものを……)スッ
トウジ(うん。何の変哲もないつけものや。カブ、キュウリ、ニンジン……白、青、赤、と彩りがええな)ウンウン
トウジ(まずはキュウリをさっと箸で掴んで……)

パキッ

トウジ「!」
トウジ(な……なんやこのキュウリ! パッキパキやないか! それに漬かり具合もええ! さっきぬか床から出してさっと水で洗ったあとに切り分けたって感じがするわ!)

トウジ(こらご飯が進むで……アカン! また茶碗が空になってまう!)モグモグ

委員長(鈴原ってご飯を食べる時は無言なんだ。へー、ちょっと意外かも)キュン

アカン! 委員長のこと「委員長」って書いてもーた! みんな脳内補完しといてくれ!

かまへんかまへん


はよ

トウジ「委員長、このつけものはなんや」

ヒカリ「あ、うん。実は……家庭菜園で作ったやつなの」テレッ

トウジ「家庭菜園やと!」

ヒカリ「うん。ほら、さっき話したおばあちゃんの親戚からお米と一緒にぬかが送られてくるんだけどね、スーパーで売ってるお野菜ってなんかこう死んでる感じがするっていうか……」
ヒカリ「シャキシャキしてない感じがして……それにぬか床に入れるには農薬も心配だし。だったら自分で作っちゃおうかなーって」

トウジ「つ、つまりこのつけものは……」

ヒカリ「うん。ぜんぶ私の手作り。……あ、えーと、だから虫食いとかあるかもしれないけど、気にしないでね?」アセッ

トウジ(ワシのハートが虫食いや!)ダンッ!

ヒカリ「」ビクッ

トウジ(なんやなんや手作りって野菜まで手作りか! ん? 待ちーや。ってことは……)

腹減った

トウジ「委員長、この味噌汁の豆腐もひょっとして」

ヒカリ「うん。それも手作り。って言ってもお豆腐は結構簡単だから」モグモグ
ヒカリ「あ、ちなみに大豆はおばあちゃんのところの大豆」

トウジ「おばあちゃん万能やないか! なん……なんや。おばあちゃんどこに住んどるんや……」
トウジ「しかしそう聞くと単品で食べたくなってくるで」

ヒカリ「んっ」ゴクリ
ヒカリ「ちょっと待ってて」タタッ

トウジ「あ、委員長! そんなワイは」
トウジ(アカン! ワイのいやしんぼめ! 人さまの家で何さまのつもりや!)ダンッ

トウジ「…………」ジュルリ

トウジ(あかん。よだれ出てきた)

しえんせざるを得ない

最近シンジ×アスカのSSばっかりだったからなんか新鮮だなww

タッタッタ

ヒカリ「ごめん。急だったからこんな感じで」スッ

トウジ「お、こりゃ……これがあの」

ヒカリ「うん。ちょっと温めて上からとろみをつけただしをかけただけなんだけど……」

トウジ「お、おお……」
トウジ(木鉢の中に豆腐、そこに木のれんげが添えられとる。まずはれんげをすくって……うっ!)

トロプリーン

トウジ(トロットロプルプルや!)
トウジ(この手に伝わるずっしりとした重み……濃厚な大豆の匂いと添え物程度に品よく香るだしの匂い!)
トウジ(食べてみるで……)モグッ

トウジ「うっ! こ、こりゃあ!」

トウジ(濃い! なんて濃い豆腐や! 大豆の甘みがぐっとここに凝集されとる!)モグ… モグ…

トウジ(アカン! これはアカンて! こんなん食べさせられたら餌付けされてまう!)

ヒカリ「ど……どうだった?」

トウジ「お、おう」ビクッ
トウジ「あれや。田舎のばあちゃん大事にせえや。頼むで」

ヒカリ「え? あ、うん」

トウジ(……アカン。ここまででご飯すでに三杯目や。おかしい。このペースはアカンて)モグモグ
トウジ(なんせまだ肉じゃがは一口も食べてないんやぞ!)

ヒカリ「鈴原……さ」

トウジ「お? な、なんや」

ヒカリ「ひょっとして……あの、肉じゃが……嫌いだった?」

トウジ「!」

ヒカリ「ごめんね。男の人はみんな肉じゃがが好きっていうから一生懸命作ったんだけど……」シュン

トウジ「……委員長、ワシはな」
トウジ「好きなもんは最後に食べるタイプや」ドヤァ

ヒカリ「あ」パァ

トウジ「よっしゃ、肉じゃが食べるで!」バッ

そうかエバーはグルメアニメだったのか

ふつうに面白いから困る

このトウジは委員長と結婚したら間違いなく食べすぎで太る

トウジ(じゃがいも、たまねぎ、にんじん、豚肉、それと彩りにいんげん豆か……一見何の変哲もない肉じゃがや)
トウジ(糸こんにゃくとかわけのわからんもんが入っとらんのはええな)ウンウン

トウジ(さて……)スッ

トウジ「!」

トウジ(なんや……なん、なんや? このじゃがいものホクホクっぷりは! 箸で掴んだだけでわかる!)
トウジ(普通、じゃがいもはどうやっても鍋の水分で煮崩れすぐもんやが、はて……)モグッ

トウジ「ほあっ!」ピーン

トウジ(ほ、ホックホクや! まるでふかしいもやないか! しかし決して味がないわけではない! 上品なだしが芯までしみとる! な、なんや!)

トウジ(一体どうなっとるのやこれは!)ダンッ!

ヒカリ「」ビクッ

いちいちいいんちょがかわいいなぁ!

なんというか億泰がトニオさんの料理食ってるのを思い出したわww

なんだこれwwww

トウジが補完されてまう

トウジ「委員長、この肉じゃがのうまさの秘密はなんや!」

ヒカリ「え? う、うん。それは、あの、お水を使ってないから」

トウジ「なんやて!?」

ヒカリ「ほら、普通の肉じゃがってお水を入れるせいでじゃがいもが煮崩れしちゃうでしょ? だからお砂糖とお醤油とお酒を入れて、あとは野菜の水分で蒸らす感じにすると」

トウジ「煮崩れせずにホクホクするっちゅーわけか……はー、そら考えたもんやなあ」モグモグ
トウジ「あ、ごはんおかわりや」スッ

ヒカリ「うん。焦げ付きやすいからいちいち見るのが面倒だけど、おいしくできるから……私は味付けを薄めにしたいからおだしも入れるんだけどね」サッ

トウジ(なるほど。そこでまたあのだしの出番っちゅーわけか。こんぶだし万能やな……)

ヒカリ「はい」スッ

トウジ「おう」モグモグ

トウジご飯何杯食ってんだよwwwwwwwwwww

ヒカリとシンジで料理会開けばいいんじゃないかな

支援支援

がんばれ

どう見ても夫婦です。大好物です

面白い
最後まで頼むよ

腹減ってくるな

トウジ(アカン! 肉じゃが→ごはん→つけもの→ごはん→味噌汁→肉じゃがの無限ループや! アカンてこれは! 一切の隙が見当たらん!)モグモグガツガツ

ヒカリ(鈴原、何も言わないけどすごく美味しそうに食べてくれてる……)キュン

トウジ(しかし肉じゃがうまいなこれ! 今まで肉じゃがというとなんや水っぽい汁に煮崩れしたじゃがいもが浸かっとる感じであんま好きやなかったんやが)
トウジ(これめっちゃうまいわ!)モグモグ

トウジ「あ、委員長、おかわり」スッ

委員長「うん。どんどん食べて」ハイ

トウジ(うん。普通の肉じゃがは肉がびしゃびしゃしとるもんやがこいつは違う! しっかり味がしみてしかもジューシーや! ご飯がすすむ!)モグモグ
トウジ(そしてたまに別茹でされたいんげん豆を食べる!)パキッ

トウジ(これによって味にアクセントが加わるんや!)

トウジ「あ、おかわり」ズイ

ヒカリ「はいはい」ソッ

夫婦やないか

これトウジ死ぬんじゃないか

しかしミサト宅でもシンジアスカで似たような展開がされてると思うと・・・


ケンスケェ・・・

なんやて!はじゃぱん思い出す

トウジ「ご、ごっつぉーさん」ペコー

ヒカリ「おそまつさま」ペコー

トウジ(アカン。けっきょくぜーんぶ食べてもーた。腹がはち切れそうや……これ以上はなーんも食えへん)パンパン

ヒカリ(男の子ってやっぱりずいぶん食べるんだ)ドキドキ

トウジ「委員長」ケプー

ヒカリ「あ、うん。お茶ね」トポトポ

トウジ「うん。すまんな」ズズ…
トウジ(はー、生き返るわー)

ヒカリ「あ、お菓子あるけど食べる?」

トウジ「お菓子やて!?」

ヒカリ「うん。あ、でもお腹いっぱいなら別に」シュン

トウジ「ええわ食べるわ! はよ持ってこいや! 正直最後になんか食いたいと思ってたわ!」ダンッ

ヒカリ「」ビクッ

かなり好き

畜生、眠いのに寝れない……

支援

トウジ(しっかしワイの腹はもうパンッパンやで……委員長のことやから水菓子でも出すつもりやろうけど、正直それでもキツい)

タッタッタ

ヒカリ「はいこれ、出陣餅っていうんだけど」

トウジ「!?」
トウジ(なんやまったく聞き覚えのないもんが出てきたぞ!? なん……な、なん!? なんや!? なんやて!?)

トウジ「委員長、なんやその出陣餅っつーのは」

ヒカリ「うーん、出陣餅は出陣餅としか」

トウジ「ま、まあ食ってみるわ」

トウジ(さすがのワイもそらツッコミ入れるで。なんやこの歌詞……なんかの上にきなこがかかっとって、さらにその上から黒蜜がかかっとるようやな)
トウジ(見るからに腹にきそうな菓子や。大丈夫かいな……まあええわ。まず一口サイズに楊枝で切って)プスー

トウジ(あーん)パクッ

トウジ「!?」

しえん

トウジ(お、おお! おおお!)モグ… モグ…

トウジ「委員長!」ガタッ

ヒカリ「えっ」ビクッ

トウジ「こら『よもぎ餅』やな!? せやろ!」

ヒカリ「う、うn」

トウジ「よもぎ餅の上にきなこをまぶして黒蜜をかけてあるんや! な、なんちゅーもんを作ってくれたんや!」モグモグ

トウジ「きなこ餅のパッサパサした飽きやすい味に黒蜜のコクと深い甘みが絶妙のアクセントを加えとるんや! しかもそれだけやない! それだけだと味がくどすぎるところへ『よもぎ』の苦味がまた黒蜜とは逆のアクセントを加えとるんや!」
トウジ「こらまさしく味のサードインパクトやで!」モグモグ!

トウジ「しかもこれがまた茶ぁと合う! よもぎ餅、きなこ、黒蜜で甘ったるくなった口へ茶ぁがスーッと流れこんでくるんや! そしてまた餅を食べる!」モグッ!

トウジ「委員長、こんもんどこで覚えたんや!」

ヒカリ「え、あの、おばあちゃn」

トウジ「やっぱりかーい!」ダァン!

ヒカリ「」ビクッ

男を落とすには胃袋を掴めと言うが
委員長さすがやな

委員長に俺の胃袋もわし掴みしていただきたい所存

トウジ「あー、こらアカン! 委員長、もっとや! もっと持ってくるんや!」モグッ! ズズー!

ヒカリ「あ、あの……」

トウジ「なんや!」モグモグ!

ヒカリ「あのね」

トウジ「なんなんや!」ズズー!

ヒカリ「それ、もうないの」


トウジ「えっ」


ヒカリ「ごめん。鈴原がそんなに甘いもの好きだとは思わなかったから……」

トウジ「」

ツマヨウジポロー

むしろおばあちゃんが胃袋掴んでる気がする。

>>65
お前の胃袋ならさっき花山薫が掴んでいったよ

>>65
お前の腹ならトウジさんが全力パンチしてくれるよ

コントかww

焼きたてじゃぱん思い出すわ

この二人のやり取りは見ててニヤニヤするなww
でも本編のことを考えるとなんだか胸が痛い

まだかよ

はよ

>>67
洞木家の伝統の味は最強だな

はよ
はよ

腹が減るな

眠いけどはよ

トウジ「…………」
トウジ(アカン……泣いたらアカン……でもこたえるで……)
トウジ(なんやこれ……〆がぜんぜんなっとらんわ。こんなんじゃ家に帰れへん。飯ってのは〆にガッときてグッとならなアカンやないか!)

ヒカリ「あ、でも梅のジェラートならあるけど……」モジモジ

トウジ「『じぇらぁと』やて!?」

ヒカリ「うん。アイスクリームみたいなやつ」

トウジ「またえらくハイカラなもんがあるんやな……」

ヒカリ「碇くんに習ったの」テレッ

トウジ「センセに!? そら間違いない! センセに習ったやつなら間違いないで!」
トウジ「期待大や!」

ヒカリ「じゃ、ちょっと冷凍庫のやつを取ってくるから」タタッ

トウジ(さすがセンセや! 頼りになる! しかも重いものがズゴーンズゴーンと続いたあとやからそういう爽やかで冷たいやつが欲しかったんや!)

シンジと委員長の料理食べてみたいなぁ

マリのマンションの人っぽい

センセそんなもんまでこさえるんか・・・・

流石センセさんやな

シンジは洋中和をなんでもこなせそう

トウジ「しかしなんでまた梅なんや」

ヒカリ「ほら、梅酒を漬けたあとの梅って普通に食べると飽きるでしょ? だから碇くんに相談してみたの。そうしたら……」

シンジ『とりあえず余ったらジェラートにしとけばいいよ』

ヒカリ「だって」

トウジ「アバウトやなセンセ!」

ヒカリ「うん。でもメモで詳しいレシピを教えてくれたし」

トウジ「なんや、仲がええな」

ヒカリ「そ、そんなんじゃないけど!」ブンブン

ヒカリ(だって鈴原が来るからレパートリーを増やそうと思って……)

トウジ「まあええわ。そんでこれが噂のじぇらぁとか。ほー」

ヒカリ「上から梅酒をかけてもおいしいよ」

トウジ(ワイはこういう女の食うようなモンは普段めったに食わんからな。ふんふん。ほー、なんか梅の爽やかな香りがするやないか)
トウジ(しかもこら……)

トウジ「ヨーグルトやな」

ヒカリ「うん。浸かった梅を刻んでペースト状にしてヨーグルトや生クリームになんやかやして作ったの」

トウジ「なんやかんやってなんや!?」

ヒカリ「あと隠し味に梅酒を少し」

トウジ「この上に乗ってるのはミントか。ふーん。なるほどな、梅の芳香でともすれば印象がくどくなりかねんところをこのミントの清涼感が相殺しとるっちゅーわけか……」

ヒカリ「鈴原さ」

トウジ「なんや」

ヒカリ「あの、料理、好きなの?」

トウジ「食べる方専門やけどな……」キリッ

はよせんかい

だか…トウジはこの先では死ぬだし。さっさと死ぬがいい

トウジ「そんじゃいただくで……」モグッ

トウジ「!」
トウジ(梅や! しかもただの梅とちゃう! 熟成されたコクのある梅酒の風味を十分に醸し出せる浸かりに浸かった梅や!)

トウジ「しかもこりゃ黒糖梅酒やな!?」

ヒカリ「さっきから思ってたけどよくわかるよね」

トウジ「黒糖のクセのある甘みが一筋縄ではいかん深みのある味を醸しだしとるんや。こら大人のスイーツやで……」モグモグ

ヒカリ(こんなに詳しく解説しながら食べてくれる人ってちょっといないよね……へんなの)キュン

トウジ(ほほー! これやこれ。こういうのでええんや、最後の〆は! こんなのが小鉢に乗ってスッと出てくるのがええんや!)

トウジ「ふー。ごっつぉさん」カランカラン

ヒカリ「おそまつさま。お茶飲む? 何なら点てるけど」

トウジ「なんやて!? なん……なんなんやさっきから! ここは味の万国博覧会かい!」ダンッ

ヒカリ「」ビクッ

委員長がついにグルメ漫画の謎にツッコミいれはじめた

へんなのって言いながらときめくのかよww

トウジが完全に河内になりつつある

ヒカリ「…………」シャカシャカシャカシャカ

トウジ「…………」ボーッ
トウジ(!)ハッ

トウジ(あ、アカン! なんや委員長が食後の茶を点ててくれるっちゅーからボーッとしとった)
トウジ「しかしなんや委員長、茶も点てられるんかいな」

ヒカリ「おばあちゃんがお抹茶をよく送ってくれるからとりあえず道具だけはね」シャカシャカ

トウジ「ほえー」

ヒカリ「ちなみに濃茶は『練る』で薄茶は『点てる』なの知ってた?」

トウジ「や、ぜんぜん。そもそも抹茶なんて飲む機会あらへんし。のーちゃとうすちゃってなんや」

ヒカリ「ふふ。じゃあ次は濃茶を練ってあげる」シャカシャカ

トウジ(なんやこいつかわいいな)キュン

かわいい

ヒカリ「はい。どうぞ」コトン

トウジ「お、おう」スッ
トウジ(なんやこれ……なん、しかしなんでワイはさっきからこんな驚きっぱなしなんや!?)

トウジ(……とりあえずおわんを回しとくか)クルッ

ヒカリ「鈴原、別に回さなくてもいいんだよ?」プッ

トウジ「なんでや! だってお茶の席ではみんな茶碗クルーしとるやないか!」

ヒカリ「お茶の席じゃないもん。適当に飲んでよ」ウフフ

トウジ「お、おう……しかしなんや背筋が伸びるな」

ヒカリ「お茶を飲む時はね、姿勢を正して、目に良いものを見て、鼻に良いものを嗅いで、耳に良いものを聞いて、手に良いものを取って、それで口に良いお茶を飲むんだって」
ヒカリ「そうすると心に良いっておばあちゃんが言ってた」

トウジ「ホンマ委員長のおばあちゃんは何者なんや……しかしまあたしかに委員長の可愛らしい姿が見ればワイは眼福やで」ズズズ

ヒカリ「えっ」

トウジ「お、これは!」ティン!゙

今コイツさらっとATフィールド中和したぞ

さらっと褒めたな

むしろトウジ側が中和されてて本音だだ漏れだな

おもしろい

もう結婚しろよ

ニヤニヤが止まりまへんわ

トウジ「おお、まろやかな甘味とさわやかな苦味! これぞまさしく茶やで! しかも碗に鼻を近づけた時のフワーッとくるなんとも言えんいい香りはなんや!」

トウジ「今まで抹茶を『なんやあの苦そうなもんは。誰が好き好んで飲むんや』と敬して遠ざけとったワイを殴らなアカン! こらええで! そら秀吉はんも金の茶室つくるわ!」

ヒカリ「あ、うん。そう、そうかも……」ドキドキ
ヒカリ(か、可愛いって言われちゃった……)キュン

トウジ「あー、こらアカン! くせになる! 委員長、おかわりや!」ゴトン!

ヒカリ「あ、じゃあ次は練るね」

トウジ「おう。なんや知らんが任せるわ」

トウジ「…………」ダンッ!
トウジ(にしても気づけば本音がダダ漏れやないか!)ダダンッ!

ヒカリ「」ビクッ

真希波マンションの人っぽい支援

トウジそろそろ手痛いだろwww

真希波マンションkwsk

>>104
シンジ「へー、ここが真希波のマンションかあ」
シンジ「へー、ここが真希波のマンションかあ」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1355501098/)

シンジ「へー、ここが真希波のマンションかあ」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1355590206

ヒカリ「…………」ネリネリ

トウジ「にしてもその濃茶と薄茶は何が違うんや?」

ヒカリ「濃さが違う……かな?」ネリネリ

トウジ「なんやそのまんまやないか」

ヒカリ「うん。でもおばあちゃんの話だと『上質な茶を上手く練ったら濃茶の方がおいしい』らしいよ」ネリネリ

トウジ「できんかったら?」

ヒカリ「苦くて飲めないかも……」ネリネリ

トウジ「お、おう」

ヒカリ(……がんばらなきゃ!)ネリネリ!

いいよ

この二人が結婚したら間違いなく幸せになれる

>>105
サンクス

ヒカリ「ど、どうぞ」スッ

トウジ「お、おう」サッ
トウジ「……なんや緊張するな」

ヒカリ「苦かったら私が飲むから……」

トウジ(まあ多少苦くても飲まなアカンでここは。鈴原トウジ、ここが男の見せ所や)

トウジ「ほほー。にしてもさっきの薄茶とはずいぶん色が違うやないか。薄茶が三月の萌え始めたばかりの若草色やとしたら、こっちのは九月の暑い盛りに生い茂る大樹の葉ってところやな」

ヒカリ「鈴原、どこからそんな比喩が……」

トウジ「なるほど、こら濃茶やわ!」
トウジ「さて、肝心の味は……」ゴクリ

ヒカリ「……ど、どう?」

季節無くなったくせによくそんなたとえ出てくるな

突然どうしたトウジ

四季がないとか風情が一気に減るよな…
残念な世界だな

トウジ「にがい」

ヒカリ「あっ」シュン

トウジ「でも悪くない」ゴクリ
トウジ「悪くないで!」ゴクゴク!

トウジ「この苦味の中から顔を出す奥ゆかしい甘みはなんや! たとえるなら……たとえるならそう! 入道雲が黙々と聳え立つ真夏の盛りに出来た一時の木陰の涼しさのようやないか!」

ヒカリ(何そのたとえ!?)

トウジ「はー、こらいけるで! 委員長の練り方もよかったんやろうけどおばあちゃんの送ってくれた茶もよかったんや! なんやこれ! なん……」
トウジ「真剣な話マジで委員長のおばあちゃんて何者なんや……?」

ヒカリ「ごく普通の田舎のおばあちゃんだけど……」

トウジ「田舎のばあちゃんてすごい。ワイは改めてそう思ったわ」

こたつでアイスとかも出来ないんだよな・・・・・

スマンもういい加減我慢の限界や。
メシ食って茶ぁ淹れてくるで。
正直ごはんについて語りはじめたあたりからもうアカンかったんや。

あの世界は夏夏夏夏だから風流とかあったもんじゃないな

>>116
落ち着け
落ち着いて俺の分も用意するんだ

落ち着け、俺は腹が減っているだけなんや

トウジがたくさんいるインターネッツですね

>>116
たぁんと食ったらまた帰って続き書くんやで?(ニッコリ

腹減った…
なんて罪な>>1

飯テロのそれに近いな

トウジ「ふー。うまかった。ごっつぉーさん」ケプー

ヒカリ「おそまつさまー」ペコー

トウジ「正直今の一食だけで一日分は軽く食ったわ……アカン、動かれへん……」オナカポンポン

ヒカリ「えっ、無理してたの?」アセアセ

トウジ「や、主に委員長のメシがうますぎただけや……」ゲプ

ヒカリ「」キュン

トウジ「とりあえず二人で茶ぁでも飲もうや。おう、点ててくれ」

ヒカリ「う、うん……」ドキドキ
ヒカリ「…………」シャカシャカシャカシャカ

トウジ(はー、にしても食った食った……ひたすら食ってるだけだったなしかし)ポンポコポン

ヒカリ「はい、どうぞ」コトン

トウジ「おう。委員長、今日はありがとさんな。なーんも手伝わんと食わせてもらってばっかりで」

ヒカリ「ううん。たくさん食べてくれたら私も嬉しいし」シャカシャカ

トウジ「そんなもんか」

ヒカリ「うん」シャカシャカ

トウジ「したらな、ものは相談なんやけど」

ヒカリ「うん?」

トウジ「あれやろ。ワイ、いつも購買組やろ。そこでやな……」

ヒカリ「あ、う……うん。いいよ、えーと」カァ
ヒカリ「……つくったげる」

トウジ「ホンマか! うひょー!」ワーイ

ヒカリ「…………」ドキドキ

羨ましいのう

トウジ「…………」ズズ

ヒカリ「…………」ズズズ

ヒカリ(……鈴原、あれかな。お弁当を作ってくれっていうのはそういうあれなのかな)モンモン
ヒカリ(でも鈴原だし。案外本当にお弁当目当てなだけだったりして……)ウフフ

ヒカリ(明日から早起きしなくちゃ!)グッ

トウジ「委員長、ちょっとこっち来てみい」チョイチョイ

ヒカリ「うん」ススス

トウジ「月がなあ……」

ヒカリ「う、うん」

トウジ「……綺麗やで」

ヒカリ「あ」
ヒカリ「……うん」

トウジ「…………」ズズ

ヒカリ「…………」キュン

翌日のトウジの昼食は凄かったとさ。

オワリ

え?

私死んでもいいわ

は?

ハッピーエンドやな

河内が混ざっとったな

夜中のお前らのお腹をペッコペコにさせたろー思ってスレ立てたんやけどな、
先にワイのお腹がペコリーノ・ロマーノやったわ。

じゃあみんな朝までお疲れ!

解散!

またサブキャラでお話作ってくれ

終わり方がアレやけどおもろかったわ乙(ダンッ

トウジが漱石とは意外な落ち

トウジ(センセやケンスケと別れてこっち来るときはまだ夕方やったのにもう真っ暗や。月も出とる。窓を開けとくと風が心地ええな。……)

トウジ(横には委員長もおる)チラッ

トウジ(思えば今夜の料理の数々は委員長がワイを思って作ってくれたもんや。いわば委員長の愛情が最大のスパイスや。そこんところはいくらワイでもわかるで)

トウジ(だから男として委員長の思いに答えてやらなアカン。だが男が「好き」だの「愛してる」だのと軽々しく口に出すのもアカン。抱きしめたりちゅーしたりなんて論外や)

トウジ「見てみい、委員長」スッ

トウジ(せやからすまんな、委員長……これがワイの精一杯の気持ちや。受け取ってくれ……)

トウジ「月が……綺麗やで」

ほんとにオワリや!

新婚生活はまだですか

こんなの誰得だよ

キモいし、トウジさっさと死ね

みようとおもったらおわった

おつ

ええな
次も期待しとくわ

新婚生活編はよ

しかしトウジはバンバン叩きすぎだろwww

俺得スレだな
トウジ最高や!

>>40
委員長と結婚したら夜の営みでカロリー消費しまくるから

良かった

マリの続きと言うか、イチャラブがもっと見たいなぁ……(チラッ

たまには委員長×トウジもいいな

なんかワロタ

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