ことり「ことほののお話」 (62)

ラブライブのssです。

暇つぶしに溜めてたら完結してしまった……。



絵里「うp主は暇つぶしに>>3えりが書きたいみたいよ」

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ことり「ただいまー!」

「……」

ことり「あれっ、誰もいないのかな?」

ことり「おかーさーん?おとーさーん?」

ことり「おかしいなー。お母さんはいつもことりより早く帰ってくるはずなのに」

ことり「お父さんもだいたいことりと同じ時間に帰ってくるのになー」

ことり「もしかしたらお風呂に入ってるのかも」

ガラッ

ことり「うーん、誰もいないや」

ことり「ケータイにも……なんの連絡もない」

グー

ことり「うへぇ……お腹空いたなぁ。とりあえずお夕飯でも作ろうかな。2人とも残業があって遅くなるだけなのかもしれないし」

ガチャ

ことり「あれ?テーブルの上に紙が……。もしかして置き手紙?」

ことり「なになに……」



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なぁことりよ。妹が欲しくない
か?欲しいだろう?そうかそう
か。ことりも同じ気持ちでお父
さんは嬉しいよ。じゃっ、今日
は家に帰れないから。

父より
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ことり「……は?」

ことり「あっ、裏にも書いてある」



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お父さんったら久しぶりに元気
だしちゃって♪ もしかしたら夜
中にうるさくてことりに迷惑か
けちゃうかもしれないから、今
夜はお出かけしてくるわね?
ちゃんと晩ご飯も食べて、夜更
かしもしないで、朝ご飯も食べ
てから学校に行くのよ?
そうそう、お母さん出張行って
ることになってるから、明日学
校にもいないから用事があった
らケータイにおねがいね?

P.S.
妹の名前考えておいてね?

母より
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ことり「……」

ことり「なにこれ。意味わかんない」

ことり「ごめんね真姫ちゃん。別にセリフ盗るつもりじゃなかったんだけど、もう一回言わせて」

ことり「意味わかんない」

ことり「だって……い、妹……?2人ともあんな歳になってまだ子供作ろうとしてるの?」

ことり「……いや、むしろ仕事が安定してきた今頃の方が子供は育てやすいのかな……?」

ことり「で、でも……それにしたって15歳以上も歳が離れてる姉妹なんて……」

ことり「あっ、そういえば穂乃果ちゃんにも雪穂ちゃんがいるし、海未ちゃんにもお姉さんがいて、一人っ子なのはことりだけなんだよね」

ことり「……」

ことり「いや、でもこんな歳になって妹が欲しいとは思わないんだよなぁ……」

ことり「……」

ことり「こどもを……つくる。こづくり……」

ことり「……」

ポンッ

ことり「あん、もう!自分の親でなんてこと考えてるのよー!」

ことり「もう今日は疲れたし、早めに晩ご飯食べてお風呂に入って寝よ寝よ!」



ザパーン

ことり「ふぅ……。ん?」

(・8・)ノゾカナイデ!



ことり「……はぁサッパリー♪」

チャンチャラチャラリン

ことり「あ、メールだ。お母さんかな?」



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from ラブリーマイエンジェル穂
乃果たん
件名 大変大変!

〈このメールに本文はありませ
ん〉

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ことり「穂乃果ちゃんからだ。どうしたんだろう」


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to 南ことり
件名 どうしたの?


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ことり「ふふっ、そういえば件名だけでメールするようになったのはいつからだったかな」

ことり「確かあの時は……」

・・・・・・

穂乃果「ねぇことりちゃん、海未ちゃん。穂乃果ね、思うんだ」

ことり「?」

海未「どうしたんです?」

穂乃果「穂乃果が授業中こんなに眠たいのは、毎晩に渡る長文メールのせいだと」

海未「いきなり何を言い出すかと思えば。いつも長文なのはあなただけでしょう?」

穂乃果「だって話したいことたくさんあるんだもん!仕方ないよ!」

海未「それなら電話にすればいいじゃないですか」

穂乃果「そう!電話さえ使えばメールを打つ時間も節約できて、手間も省けるんだよ!」

穂乃果「でもやっぱり顔文字やスタンプは捨て難い……。だから、穂乃果は自分に枷をつけたいと思うんだ!」

ことり「枷?」

穂乃果「うん!メールの件名欄ってさ、文字制限があるでしょ?」

ことり「本文にもあるよ?」

穂乃果「穂乃果でもそんなにたくさんは打たないよ!」

ことり「あはは……」

穂乃果「だからさ、穂乃果はこれから部活の連絡で一斉送信する以外には、この件名欄だけを使うことにする!」

海未「え……。見辛いからやめてもらえませんか」

穂乃果「やだ!やるったらやる!」

海未「……はぁ」

ことり「まぁまぁ……」

海未「……仕方ないですね。どうせすぐ飽きるでしょうし、それまで付き合ってあげますか」

穂乃果「もちろん海未ちゃんとことりちゃんも件名のとこしか使っちゃダメだからね!」

ことり「え?穂乃果ちゃんがだけが枷をつけるんじゃなかったの?」

穂乃果「なに言ってるのさ。穂乃果たちは一心同体でしょ?」

・・・・・・


ことり「ふふっ、あの時の海未ちゃんのめんどくさそうな顔と言ったら……あはは」

チャンチャラチャラリン

ことり「あっ、返ってきた」

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from ラブリーマイエンジェル穂
乃果たん
件名 明日提出の数学の宿題全然
わかんない!また笹原先生
に怒られちゃうよー!

〈このメールに本文はありませ
ん〉

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ことり「……あはは」

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to 南ことり
件名 それなら今からことりの家
に来る?わからないところ
教えてあげる。あっ、でも
もう8時になるし外出は難
しいかな?


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チャンチャラチャラリン

ことり「ずいぶん早いね……」

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from ラブリーマイエンジェル穂
乃果たん
件名 行く!

〈このメールに本文はありませ
ん〉

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姉もいるはずですよー

まぁ一人っ子にしちゃいましたけど



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to 南ことり
件名 それならお泊りの道具持っ
てきた方がいいんじゃない
かな?きっと終わる時間遅
くになっちゃうだろうし


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ティロリロリンティロリン
(ラブリーマイエンジェル穂乃果たん)



ことり「あれ、電話だ」

ことり「もしもし?」

穂乃果『ことりちゃん!今家出るから!走って行くから!』

ことり「う、うん。あっ、晩ご飯はもう食べたの?」

穂乃果『食べたよ!』

ことり「そうなんだ。実はことりはまだなんだよね……。だからお家に着いても少し待たせちゃうかも……」

穂乃果『ことりちゃんがご飯作るの?』

ことり「うん。今日お父さんもお母さんもいないんだ」

穂乃果『ことりちゃんのご飯食べたい!多分走って行ったらまたお腹減ると思うから、穂乃果の分もお願いします!』

ことり「ふふっ、はーい♪」

穂乃果『じゃあまた後でねー』

ことり「うん。待ってるね」


ツー、ツー、ツー


ことり「……さて、と」

ことり「ご飯作ろっと♪」



ピンポーン

ことり「はーい。今開けるね」

穂乃果「はぁ……はぁ……。今帰ったよハニー」

ことり「……?……!」

ことり「ふふ、おかえりなさい。ご飯にします?お風呂にします?それとも……わ・た・し?」

穂乃果「じゃあキミをいただくことにするよ。ははっ」

ことり「きゃっ♪」



穂乃果「あはは。ことりちゃんならわかってくれると思ってたよ」

ことり「もしかしたら、って思っただけだけど、合っててよかった♪」

穂乃果「やっぱりことりちゃんはスーパー幼馴染だね!…………あ、いい匂い!」

ことり「もう支度はできてるから、手を洗ってきて?」

穂乃果「はーい。じゃあお邪魔しまーす」



穂乃果「うん!やっぱりことりちゃんのご飯はおいしいなぁ!」

ことり「ほんと?ありがと♪」

穂乃果「穂乃果もこれくらい料理ができたらいいのになぁ……。はぁ……」

ことり「でも穂乃果ちゃんはことりと違ってお饅頭が上手に作れるでしょ?」

穂乃果「それは……そうだけど。でもやっぱり女の子として生まれてきたからにはいろんな料理を作れるようになりたいよぉ!」

ことり「きっと穂乃果ちゃんならちゃんと勉強すればすぐにできるようになるよ♪」

穂乃果「ほんと!?」

ことり「うん。できるようになったら今度みんなでパーティーしてご馳走たくさん作ろっか」

穂乃果「それいいね!賛成!」

穂乃果「でもその前に宿題終わらせないとなぁ……」

ことり(ほんと穂乃果ちゃんって表情がコロコロ変わって面白いな♪)

ことり「穂乃果ちゃん元気だして?ちゃんとわかるようになるまで教えてあげるから」

穂乃果「うぅ、ありがとう……。神様仏様ことり様……」

ことり「まぁ穂乃果ちゃんの成績が上がれば、その分μ'sの爆弾が減るってことだしね」

穂乃果「……えー、それどういう意味ー?」

ことり「な、なんでもないよ。あはは」

穂乃果「気になるなぁ。まぁ今回はこの美味しいご飯に免じて許してあげよう」

ことり「ありがたき幸せです」


穂乃果「うーむ……全然わからない」

ことり「ここはこの式が曲線の方程式を表してるから、まず原点がどうなるかわかる?」

穂乃果「うーんと……括弧の中が0になるxがx座標になって、その後のy座標になるから……」

ことり「うん、それで合ってるよ。あとはaの初期条件からグラフの軸がどうなるかを判断して、あっ、曖昧でも実際に書いてみたほうが、わかりやすいかも。そして………………」



穂乃果「できたー!」

ことり「すごいよ穂乃果ちゃん!最後の方はほとんど自分の力でできてたね!」

穂乃果「全部ことりちゃんのおかげだよ!……まぁ時間はすごいかかっちゃったけど……」

ことり「もう2時か……。でも投げ出さなかっただけ偉いと思うよ!明日はお寝坊しないように気をつけなきゃね」

穂乃果「ごめんねことりちゃん……」

ことり「どうして謝るの?」

穂乃果「だって穂乃果のせいでことりちゃんの寝る時間が少なくなっちゃったし……」

ことり「気にしないで。むしろ穂乃果ちゃんのためにこの時間を費やせたのなら本望だよ」

穂乃果「ことりちゃん……」

ことり「さ、寝よっか」

穂乃果「……うん。ありがとう」

ことり「それじゃあ電気消すね?」

穂乃果「はーい」

ことり「……」

穂乃果「……」

ことり「……ねぇ穂乃果ちゃん?」

穂乃果「んー?」

ことり「狭くない?やっぱり床にお布団敷いた方が……」

穂乃果「穂乃果は大丈夫だよ?それにことりちゃん暖かいし♪」

ことり「それならいいんだけど……」

穂乃果「……」

ことり「……」

ことり「穂乃果ちゃん?」

穂乃果「」zzz

ことり「もう寝ちゃったか」

穂乃果「……うーん」

ことり「起こしちゃったら悪いし、ことりも寝よっと」

穂乃果「……ことりちゃーん」

穂乃果「……そこはバリカタって言うところだよー。そうそうチリメンだよー」

ことり「……どんな夢見てるんだろ」

穂乃果「明日も楽しいことたくさんあるといいなぁ……」

ことり「……ふふっ、そうだね」


ことり「おやすみなさい」

ピピピピピピピ

ことり「……」

ことり「……ふわぁ」

カチャッ

ことり「穂乃果ちゃん、朝だよー……」

穂乃果「もう起きてるよ」

ことり「……あれっ、珍しいね。いつもなら『あと5分』って何十分も粘るのに」

ことり「……穂乃果ちゃん……機嫌悪い?」

穂乃果「そんなことないよ」

ことり「嘘」

穂乃果「……仮に機嫌悪かったとしても、なんでだろうね」

ことり「……?」

穂乃果「もう……!本気でキョトンとしないでよ!」

ことり「ご、ごめん……。本当にわからなくて……」

穂乃果「……あっそ。ならいいよ」

ことり「……ことり何かしたかな……?もしかして寝てる時にに蹴飛ばしちゃった……?」

穂乃果「失礼な。海未ちゃんじゃあるまいしそんなことくらいで機嫌悪くならないよ」

ことり「じゃ、じゃあ……」

穂乃果「もういい!穂乃果はずーーーーっと待ってたのにことりちゃんはいつまで経ってもいつまで経っても穂乃果のこと…………」

グー

穂乃果「…………あ」

ことり「……えっと」


ことり「……朝ごはんにしよっか?」

穂乃果「……はい」

ことり「いただきます」

穂乃果「……いただきます」

穂乃果「あの……さっきはごめん」

ことり「ん?」

穂乃果「だから……、急に不機嫌になって起き際にアタッちゃったりして……」

ことり「いただきます」

穂乃果「……いただきます」

穂乃果「あの……さっきはごめん」

ことり「ん?」

穂乃果「だから……、急に不機嫌になって起き際にアタッちゃったりして……」

穂乃果「ことりちゃんが穂乃果の気持ちに対してニブイことなんか昔から知ってたのに……ほんと、今さら……」

ことり(穂乃果ちゃんの気持ち?)

穂乃果「ムリヤリ夜遅くまで宿題手伝せちゃったのに、迷惑ばかりかけて……バカだな穂乃果……」

ことり「……」

ポンポン

穂乃果「……?」

ことり「ふふっ♪」

ことり「気にしてないから大丈夫だよ。それより早くご飯食べちゃお」

穂乃果「……ことりちゃん。……うん、そうだね。海未ちゃんを待たせたらまたお説教始まっちゃう」

海未「おはようございます。昨日はことりの家で遅くまで宿題に付き合ってもらっていたそうですね」

穂乃果「え!?なんで海未ちゃん知ってるの!?もしかしてエスパー!?」

海未「そんなわけないでしょう。昨晩……いえ、今日の夜中にことりからメールが来たんですよ」

穂乃果「え?ことりちゃん、ケータイいじってたっけ?」

ことり「うーんと、宿題終わってから寝る前にちょっとだけね」

海未「まったく、着信音で起こされたこちらの身にもなってください。アラームかと思って起きたらまだ真っ暗で、とても怖かったんですから……」

ことり「んー?」

穂乃果「んー?」

海未「い、いえ!今のは忘れてください……!」

ことり「……かわいいね海未ちゃん♪」

海未「からかわないでください!」

穂乃果「よぅし、それじゃあ学校行こっか!今思い出したけど、今日穂乃果とことりちゃん日直だったよね!」

ことり「……えっ!?あっ、そうだったぁ!!」

穂乃果「走れ走れー!」

ことり「うわーん!結局走らなくちゃいけないのぉー!?」

海未「もぅ……ほんと忙しい人たちですね……」

ことり「……はぁ……はぁ……ふぅ……穂乃果ちゃん早いよぉ……」

海未「……ことり」

ことり「……ふぇぇ?」

海未「その……ですね……」

パカッ

ことり「あっ、その写真……」

海未「あまりこういう写真を送って来られても反応に困るというか……」

海未「もちろん私はこれからも三人仲良く過ごせていければそれだけで充分なのですよ……?ですが……これはいくらなんでも嫉妬してしまいます……」

ことり「ふふっ、いい感じに撮れてるでしょ?」

海未「……はぁ」

ことり「でも海未ちゃんだって穂乃果ちゃんと抱き合ってる写真もたくさんあるよね?だからお互い様だよ」

海未「質が全然違いますよ……」

ことり「それより、その画像は大切に保存しておいてね♪ ことりの持ってる勇気を全部振り絞ったんだから」

海未「……わかってますよ」



海未「寝てる穂乃果にキス……。羨ましい……」



ことり「穂乃果ちゃん、熟睡してて全然気づいてなかったけどね♪」

ことり「でも、それじゃあ今朝不機嫌だった理由がますますわからないなぁ……」

海未「不機嫌?そうですね……、実は起きてて、女の子同士だっていうのにキスされたから不機嫌になったのでは?」

ことり「いや、それはないよ。穂乃果ちゃんが寝てるか寝てないかなんて、ことりたちならすぐに判断できるでしょ?」

海未「それもそうですね。もう十何年もの付き合いですし」


穂乃果「おーい2人ともー!!遅いぞー!!」

海未「……最近少し体力がついてきたからっていい気になって。ほら、追いかけますよ」

ことり「うん!行こっ!」



ことり「……」

ことり「穂乃果ちゃんって、誰が好きなんだろうなぁ」

ことり「でもそれがことりじゃない誰かだとしたら、多分ことりはそれを知ってしまったことを後悔しちゃうと思う」

ことり「だから知っていいのは、世界中でも穂乃果ちゃんに選ばれたただの1人だけ……」

ことり「ことりも海未ちゃんも穂乃果ちゃんのことが好き。……じゃあ穂乃果ちゃんの気持ちは誰に向いてるの?」

ことり「……」

ことり「うだうだ考えてても仕方ないよね!今精一杯がんばらなきゃ!」



ことり「ことりの方から伝える勇気はまだないけど……、いつかきっと、この想いが大好きな人に伝わりますようにっ!!」




おしまい

ありがとうございました。
今後は浮気せずに活動日誌を頑張ります……。

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