瑞樹「寒いわねぇ」奈緒「寒……えっ」 (34)

奈緒「あけましておはよっす! 寒いなァ」ガチャッ

瑞樹「にょわー☆ おっすおっすあけおめー☆」ヌクヌク

奈緒「」

瑞樹「杏ちゃんだと思った? 残念、ミズキちゃんでした☆」キャハッ

奈緒「」

瑞樹「……オホン。おはよう、奈緒ちゃん♪」

奈緒「川島さんなにしてはるんですか」

瑞樹「うーん、イントネーションがまだ甘いわね」

奈緒「いや本場の大阪弁指導はいいです」

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奈緒「……ん、メールか?」\メデメデメデー/

杏メール【 J( 'ー`)し 奈緒へ 川島さんにこたつの留守番頼んでおきました】

奈緒「なんてことしやがる」

奈緒「……杏も安部さんも仕事だからって油断してたらこれだよ……」モゾモゾ

瑞樹「あぁ、二人とも和服可愛いわよねー」

奈緒「杏は『動きにくい……だから動かなくていいよね』とか言ってそうですけどね」

瑞樹「言いそうねぇ」

奈緒「実際和服って動きにくかったから、あたしもちょっとツッコミにくくて」

瑞樹「わかるわ」

奈緒「そういや川島さんも浴衣着てましたっけ」

瑞樹「うーん……ちょっと固いわね。今は私に敬語とか使わなくていいわよ?」

奈緒「一応杏の代わりって建前なんでしたっけ」

瑞樹「建前って言うか、楽しそうだから私も混ざってみたかったのよね♪」

瑞樹「まぁ、夜は勝手にこたつ使わせてもらってるんだけど」

奈緒「あー、よくビールの空き缶とか転がってたのって」

瑞樹「友紀ちゃんね。まったく……」

奈緒「ですよねー」

瑞樹「それはともかく、今日は同じ17歳のJKミズキだと思って、ねっ☆」

奈緒「あたし今日これにツッコまないといけないのか」

瑞樹「そう言えば、奈緒ちゃんも最近臨時ユニット増えてるわよね」

奈緒「あー、クリスマス前後は……あの衣装、恥ずかしいんだよなぁ」

瑞樹「えー、かわいいのに」

奈緒「だから恥ずかしいんですよあたしには」

瑞樹「あら、ダメよ? アイドルたるもの可愛くなくちゃ♪」

奈緒「いや川島さんはもうちょっと抑えた方がいいんじゃ……」

瑞樹「アイドルミズキはいつでも全力前進、ブレーキなんか踏まないわ!」

奈緒「これ公道に出しちゃいけない人だ」

瑞樹「うーん……奈緒ちゃんもなんだけど……」

奈緒「なんです?」

瑞樹「どうしてみんな私の事『川島さん』って呼ぶのかしら」

奈緒「あー……いやほら尊敬の気持ちの表れとかなんかそういう感じのあれで」

瑞樹「私としてはもっとこう、可愛く『瑞樹ちゃん♪』とかがいいのよね」

奈緒「その路線だとあたし呼び捨てしなきゃいけない事になるな……」

瑞樹「私は一向に構わないわよ? さぁ♪」

奈緒「世間体ってものを考えろ元アナウンサー」

瑞樹「最悪ミズパンでもいいわよ」

奈緒「いやお台場で瑞樹だと男性アナになっちゃうんで」

蘭子「闇に飲まれよ!」バァーン

瑞樹「あら蘭子ちゃん、おはよう♪」

奈緒「おー、やみのま蘭子」

蘭子「ヨルムンガルドを踏み砕くスレイプニル! 新たなる神話の幕開けよ!」

奈緒「お隣さんで似たようなイベントやってたなぁ」

蘭子「ゆえにサンクチュアリではなくヴァルハラよ」

奈緒「まぁそっちもいるけどな、お隣さん」

蘭子「ぇぅ……あ、案ずるな、新たなる盟約が今!」

瑞樹「わからないわ」

蘭子「ククク……堕落へと誘う煉獄の祭壇よ……この魔力には抗えぬ」モゾモゾ

奈緒「怠惰の象徴が持ち主だから余計にな、このこたつ」

瑞樹「あ、こたつの事なのね。本当に堕落しそうよねぇ……いけないわ、これは」

蘭子「怠惰の妖精が守護せし祭壇とは……この地に封印されし遺物には非ず、か」

奈緒「怠惰の妖精と来たか……そうそう、事務所の備品じゃなくて杏の私物だ」

瑞樹「奈緒ちゃんは普通に会話出来てるのね? 杏ちゃんの話なのは私もわかるけど」

奈緒「あー……まぁ、慣れれば結構いけるかなぁ」

蘭子「我が魂の同胞……『瞳』持つ存在ゆえ。ククク」

奈緒「いやその手の作品も好きだけど、あたし別に黒歴史は持ってないからな」

蘭子「なんと……離叛は赦さぬぞ。二律背反の乙女よ」

奈緒「蘭子があたしの事をどう思ってるのかはよくわかった」

瑞樹「あ、今のはわかったわ。奈緒ちゃんがツンデレって事よね?」

蘭子「然り。『瞳』持つ者がまた一人……ククク、滾るわ」

奈緒「いやだからあたしはツンデレじゃないって言ってるだろ!」///

瑞樹「そうよね、本人に言っても認めないのが本物よね。わかるわ」

蘭子「この乙女の輝き……蒼き魂を持つ者は真実を告げていたようね」

奈緒「凛か! 凛のせいかあんにゃろう!」

瑞樹「ところで蘭子ちゃん的には、私の事はなんて言うのかしら?」

蘭子「ひぅっ」

奈緒「あれ、どっかで聞いた事あるぞこの展開」

瑞樹「確か、楓が『世紀末歌姫』だったわよね。ねぇ、私は私はー?」ワクワク

蘭子「ぇぅ……こ、混沌の……永劫姫……」

奈緒「混沌と来たか」

瑞樹「姫ね! いいわ、いいわよ蘭子ちゃん♪」

奈緒「あ、川島さん的にはありなのか」

瑞樹「だって姫よ姫。オンナのコはいつだってプリンセスだもの♪」

瑞樹「蘭子ちゃんもアニバーサリープリンセスよね。永遠のプリンセスとコンビでどうかしら♪」

蘭子「わ、我はその……・ええと……」

奈緒「どうせなら、あと一人巻き込んでプリンセッセでロンドしたいところだな」

蘭子「乙女よ!?」

瑞樹「あ、いいわねぇ♪ となると春菜ちゃんかしら?」

奈緒「二回プリンセスってますもんね」

蘭子「ぇぅ……奈緒ちゃぁん……」

奈緒「うっ……い、いや、これが意外と相性は悪くないと思うぞ、ガチで」

奈緒(痛かわいいとキツかわいい……とは言えないよなぁ)

瑞樹「そうなると……コミュニケーションが問題よねぇ」

奈緒「あー」

瑞樹「私、アナウンサーになる上で訛りは徹底的に矯正しちゃったのよ」

蘭子「流水のごとき、その正しき言の葉……試練は察するに余りあろう」

奈緒「声優も同じく矯正するって安部さん言ってたけど、あれ厳しいって聞くなぁ」

瑞樹「だからってわけじゃないけど……本当、熊本弁って難しいのね……」

奈緒「いやいやいや」

蘭子「い、否、我が言霊は漆黒の巨獣の地の古代言語に非ず!」

奈緒「やめろそれあたし梨汁絞る羽目になるだろが」

瑞樹「でも、せっかくなら奈緒ちゃんも巻き込みたいわよね♪」

奈緒「こっちに矛先向いた!」

蘭子「ククク……因果が報いたようね」

瑞樹「そうね、由愛ちゃん誘って『Cute寄りCool jewelries! 001』でもどうかしら」

奈緒「語呂悪っ! あとあたしはクールオブクールなのでそれは参加できません」

瑞樹「……奈緒ちゃんもなかなか言うわね」

蘭子「我は蒼き原初の五つ星、誘いには乗れぬ……あと乙女は蒼より桃色寄りかも」

奈緒「蘭子までそれ言うのかちくしょう」

蘭子「では我は闇へと還る。皆も地獄の炎に包まれるがよい!」

奈緒「蘭子こそあったかくして帰れよ。寒いからな」

瑞樹「ああ、地獄の炎ってそういう……お疲れさま、蘭子ちゃん♪」

\ヤミニノマレヨー!/

瑞樹「やっぱりわからないわ」

奈緒「慣れですよ慣れ」

瑞樹「それで本当に解決するものなのかしら……」

瑞樹「……それにしても002には私、出られるのかしら……」

奈緒「まず002があるのかどうかが」

瑞樹「言わぬが花、って事もあるわよ」

奈緒「お、おう……話変えるか。川島さんがカバーしたい曲は?」

瑞樹「そうね、セーラーミズキでムーンライト伝説かしら?」

奈緒「その曲もう765さんでカバーしてるし、聖來ー水木はさすがにまずいんじゃ」

瑞樹「なるほど、確かに聖來ちゃんに悪いわね……奈緒ちゃんはどう思うかしら?」

奈緒「中川かのんの曲とか、意外に似合う予感がするんだよなぁ川島さん」

瑞樹「確かアニメのアイドルキャラよね? アイドルがアイドル曲って言うのも……」

奈緒「安部さんのも一応アイドル曲ですよ、色々アンタッチャブルですけど」

瑞樹「きらりちゃんのもアイドル曲と言えばアイドル曲よね」

奈緒「去年話題になった方の人……でいいんだよな? この場合」

瑞樹「そうねー。色々カバーされてるけど、やっぱり代表的なのはそのバージョンね」

奈緒「安部さんなら『えっ、去年フィンガー5話題になりましたっけ?』って言うなぁ」

瑞樹「さすがの菜々ちゃんも世代じゃないと思うわよ……って奈緒ちゃん本当に17歳よね?」

奈緒「ラブリーじゃないけど間違いなく17歳ですよ……ん、メールか?」\ミミミンミミミン/

菜々メール【ミンミンミミンミンミンミミンミンってどうでしょう? ナナいけると思うんですけど】

奈緒「電波がピピッと発言がガチだった可能性」

瑞樹「ニュータイプね、わかるわ」

奈緒「とりあえず【ウサミン星の電話はダイヤル式なのか】……っと」めるめる

瑞樹「ダイヤル式の電話なんて、私もアンティークでしか知らないわよ?」

奈緒「ですよねぇ……お、返ってきた」\ミミミンミミミン/

菜々メール【失礼な! ちゃんとプッシュ回線ですよ、ぷんぷん!】

奈緒「プッシュ回線……川島さん、わかります?」

瑞樹「押してピポピポ鳴るのがプッシュ回線……でいいのかしら」

瑞樹「うーん……私も特に詳しくはないからわからないわ」

奈緒「川島さんにだって……わからないことくらい……ある……よな、そりゃ」

奈緒「まぁ安部さんが自爆するなら時代あるあるなんだろうなぁ、きっと」

瑞樹「安定の菜々ちゃんクオリティね」

瑞樹「奈緒ちゃんは、何かカバーしてみたい曲とかあるかしら?」

奈緒「うーん……あたしはどうせ『ホントノキモチ』とか『Puppy Love』とかその手のだろうし……」

瑞樹「知らない曲だけどなんとなくわかるわ」

奈緒「なんかもう想像するだけ無駄な気がして」

瑞樹「夢見るのは自由とは言え、仕事だものねぇ」

奈緒「いやそもそもあたしに話が来るのかって問題が」

瑞樹「そこ言い出したら始まらないわよ?」

奈緒「まぁそうなんですけど」

唯「あっけおめー♪ なおちゃんやっはろー☆」ガチャッ

奈緒「おう唯、あけおめ」

瑞樹「やっはろー☆」

奈緒「!?」

瑞樹「今日は17歳のJKミズキなの☆」

唯「瑞樹ちゃんカワい-☆ 来てる来てる、ビッグウェーブ来てるよ!」

奈緒「……今なんか一瞬川島さんが別の人に見えたんだけど」

瑞樹「やぁね、気のせいよ気のせい♪」

唯「なおちゃんもアゲてこー☆」モゾモゾ

奈緒「あれぇー……? あたしがおかしいのか……?」

瑞樹「二人は仲いいのかしら?」

唯「なおちゃんとは交換日記やってたんだよね☆」

奈緒「幸子もな。アニメのDVD貸したりとか」

瑞樹「交換日記かぁ……懐かしいわねぇ。今の若い子もやるものなのね」

奈緒「だからこそ逆に新鮮で楽しかったのかもなぁ」

唯「色々やったもんね-。ゆいは折り紙折ったり、みかん挟んだり」

瑞樹「……交換日記よね?」

奈緒「最終的になんかtwitterみたいになったなぁ」

瑞樹「わからないわ」


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唯「こたつあったかーい☆ たまにはのんびりもいいよねー」

瑞樹「唯ちゃんいつもテンション高めだものね」

唯「あはっ、新年でもアゲてかないと♪」

奈緒「おう、杏にも見習わせたいな」

唯「杏ちゃんかー、ゆいよくキャンディあげるよ?」

瑞樹「杏ちゃんが見習っちゃったらアイデンティティがクライシスじゃないかしら」

奈緒「まぁ今日もなんだかんだで働いてるから大丈夫だろ……きっと、たぶん……」

唯「あの子はやる時はやる子だよ! なんて☆」

奈緒「やる時しかやらないから問題なんだよなぁ」

奈緒「それで、唯は今日は?」

唯「これからちなったんとショッピング! 今日こそカワイイの着せるよ☆」

奈緒「お、おう……手加減してやれよ」

瑞樹「心配はいらないんじゃないかしら。二人ともセンスいいものね」

唯「瑞樹ちゃんわかってるねー!」

瑞樹「でもJKミズキも負けないわよ☆」

奈緒「!?」

唯「うちのちなったんだって負けないからね☆」

奈緒「なんだこれ」

唯「じゃあゆいは待ち合わせ行くねー! バイビー☆」

\イエーイ! アゲテコー!/

奈緒「川島さんなにしてはるんですか」

瑞樹「やっぱりイントネーションが怪しいわね?」

奈緒「いやそれはいいです」

瑞樹「どうしても『カワイイ』に反応しちゃうのよねー、職業病かしら」

奈緒「あ、この人幸子と絡ませちゃダメな人だ」

瑞樹「やっぱり元気よねぇ、唯ちゃん」

奈緒「ですねぇ」

瑞樹「……奈緒ちゃん同い年よね?」

奈緒「永遠じゃない17歳ですよ。そこはまぁパッションとクールの違いって事で」

瑞樹「私も、もっと若い子と積極的に絡んでいかないといけないわね」

奈緒「えっ、これ以上?」

瑞樹「そうねー……リトルスマイルズfeaturing川島瑞樹……うん、いけるわ」グッ

奈緒「リトルって一体なんだろう」

奈緒「そこまでは若くないけど、川島さんこの後時間あります?」

瑞樹「ええ、何かしら?」

奈緒「あたしこの後かな子とスイーツバイキング行くんですよ」

瑞樹「えっ」

奈緒「色々ゴチになってるし、こないだかな子の誕生日だったしで」

奈緒「せっかくなんで一緒にどうです?」

瑞樹「そ……そろそろスイーツバイキングはカロリー的に怖……」

瑞樹「う、ううん行くわ! JKミズキ17歳だものね!」


おわり

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