久「この前の貸し返してほしいんだけど」 美穂子「……」(128)

ID:lYqK79oT0 代行

久「おぱい揉ませろ」池田「てめぇうるせぇし」キャプテン「せ…///」

久「今日の映画はどうだった?」

美穂子「えっと……、すいません、途中で怖くなっちゃって」

久「もしかして、ずっと目つぶってたの?」

美穂子「はい……、それに耳も……」

久「あららー。じゃあ何もわかんなかったんだ」

美穂子「ご、ごめんなさいっ。せっかくお誘いいただいたのに、私怖がりで」

久「ふふっ、いいのよ。美穂子が怖がりなのは知ってたわ」

久「それに、私映画よりも美穂子の顔が可愛くて、全然映画のこと覚えてないの」

美穂子「そ、そんな///」

久「私の一言一言に反応してくれると本当うれしいわ」

わた美穂子「あんまり、いじめないでください///」

美穂子「じゃ、じゃあ夕飯の支度してきますね」

上埜さん「私に手伝える事はある?」

美穂子「食器の用意、お願いできますか?」

上埜さん「今日は何をごちそうしてくれるの?」

私「カジキソテーにわかめスープと、菜の華とエノキのマヨネーズ和えです」

私「デザートに桃を切っておきますね」ニコ

上埜さん「あら、楽しみに待ってるわ」

私「はい♪テレビでも見ててください」

――中略――

上埜さん「はぁー、おいしかったわ。流石は長い事料理してるだけはあるわね」

私「喜んでもらえてなによりです」

メニューがゲスい

上埜さん「ねぇ美穂子、もしよければさ」

私「はい、なんでしょう」

上埜さん「もしあなたがよければ、私のところにこない?」

上埜さん「まだ高校生だけど、これだけ一緒にいるんだったら私の家に」

上埜さん「って、ど、どうしたの?」

私「い、いえ」ポロポロ

私「私、うれしくって……」

上埜さん「……」

上埜さん「こっちおいで」

私ってだれ?

上埜さん「やっぱり美穂子の胸はおっきいわね」

私「恥ずかしいこと言わないでください///」

上埜さん「こっちのほうは、どうなってるのかしら」

上埜さん「あら、もうこんなに」

上埜さん「もしかして、こういうこと期待してた?」

私「そ、そんなことないですっ」カァア

上埜さん「いじめがいがあるわー」フフ

上埜さん「それじゃあ楽にして。美穂子は初めてだから私にまかせて、ね?」

そう言うと上埜さんは、脱ぎ途中のスカートに片手を入れ、私の秘部をまさぐるようにかきたてました。
上埜さんの余裕の表情の中にどこか真剣なところがあり、それは私の憧れる上埜久そのものでした。
しだいに荒くなる上埜さんの腕の動きに、私は快楽の波を感じ、心臓の拍が限界まで高まっていきます。
ついには手の動きをやめ、いやらしく姿を現した私の陰核をつねると、私の体に電流が走りました。
「ふふ、オナニーもしたことないの?」「その、わ、私、そういうこと遅れてて」。私がそう告げると、上埜さんの表情が急に妖艶さを増しだしました。
「悪いことじゃないわ。今からゆっくり教えてあげる」。そして彼女はわたしの膣口へと指をすべりこま

お薬の時間じゃけぇのぉ(ニッコリ

>>21天使かよ(難聴)

――――――
――――
――

池田「あ、キャプテン!おはようだし!」

美穂子「……ん?ここは」

池田「最近夜に出歩かないし、回復も順調ってことで、一般病練へ移されたの覚えてないんですか?」

美穂子(さっきのは夢……)

美穂子(毎回エッチシーンにいけないのは)

美穂子(経験がなければ見れないってこと)

美穂子(悲しき処女の性ね)

美穂子「華菜。今日はきてくれてありがとう。部活にまだ顔出してないんでしょう?」

美穂子「私はもう大丈夫だから」

池田(キャプテンの脳みそはボロボロ)

池田(そんなキャプテンを置いていけないし!)

池田「きょ、今日は休むし!」

美穂子(何を言ってるのかしらこの子は)

美穂子「華菜」ミギメパカー

美穂子「帰りなさい」

池田「か、かかかかかかかかかかか」

池田「カエリマス。サヨウナラ」

美穂子「いい子ね」ニッコリ

美穂子(華菜も帰ったし、睡眠薬を使ってまた寝ましょう)

美穂子「コップコップ」

美穂子「このへんに置いておいた筈が……」

???「これのことですか?」

美穂子「ええ、ありがとうござ」ゴッ

美穂子「」ガク

???「あまり手荒なまねはしたくなかったんですけど、」

???「理性が残っていそうで怖いのでしょうがないですね」

美穂子「……」

◇◆◇◆◇◆
池田「ただいまー……」

城菜「池田ァ!おかえりだし!」

菜沙「池田ァ!飯作れし!」

緋菜「池田ァ!マリパやるし!」

池田「はいはい、マリパは飯食ってからな」

池田(部活の前にキャプテンのお見舞いに行ったはずなのに記憶がない)

池田(しかも頭がすごくズキズキする……)

池田「熱かなぁ」

城菜「薬飲めし!」

池田「ちょっとお姉ちゃん薬飲んで楽になってからご飯作るから、三人で遊んでな」

緋菜「じゃあ、バンカズ2やるし!」

菜沙「兵器倉庫、遠隔とセンサーとボムなしで10分」

城菜「ドベは二人から肩パン一発でいいし?」

池田「じゃあ仲良く遊んでろよ」フラフラ

池田(やば、ちょっと横になろ)

゚ルルルル プルルルル

池田(あ、携帯電話だ)

池田「誰かお姉ちゃんの携帯でてー」

城菜「今ちょっと忙しいし!」テンテケテンテケ

緋菜「あ、ちょ、アイスハメすんなし!」ガチャガチャ

菜沙「蜂蜜とられてるし!」

城菜「こっちの画面みんなし!」

池田「はー……。よっこらしょ」

プルルルル プルルルル

池田「はいはい今出ますよーっと」ガチャ

池田「もしもし、」

未春『も、もしもし?華菜ちゃん!?』

池田「ん、みはるんか、どうしたの?忘れ物?」

未春『キャプテンが、』

未春『キャプテンが病院からいなくなっちゃったの!』

対戦で相手の画面みて場所把握は基本

池田「」

池田「そ、そんなおかしいよ。だって最近安定してたし、変な自演スレも立ってなかったし、先生からももうすぐ退院だね(ニッコリ)だなんて言われてたのに」

池田「再発……? ――いやだいやだ、もうあんなキャプテン見たくないっ!みはるんどうしよどうしよ!」

未春『華菜ちゃん、とりあえず二人で探そ?公になるのはまずいから』

池田「うん、じゃあ今から病院のあたりを……、あ」

池田「ごめん、チビたちのご飯作らなきゃ」

城菜「池田ァ!何言ってんだこらァ!」

緋菜「キャプテンはてめぇの大切な人だろが!後回しにすんじゃねぇ!」

菜沙「ウチらは適当にカップラーメンでもすすっとくから、てめぇは探しにいってこい」

池田「お、お前達……」ウルウル

池田「お湯の沸かし方わかる?」

菜沙「なめんな池田ァ!」

未春『大丈夫?華菜ちゃん』

池田「みはるん、駅で落ち合おう」

未春『うん!』

そのころどこかの地下室
???「フフフ、これで咲さんを私の物に」

美穂子(咲さん?……ああ)

美穂子「……、まったく、ひどい扱いですね」ジャラジャラ

美穂子「あら?」

???「なんだ起きてたんですか。暴れたら困るので、手錠と足かせをつけさせてもらいました」

美穂子「いったいあなたの狙いはなんなのでしょう、原村和さん」

和「なっ!?」

和(変声機で声を変えて、こんな真っ暗闇なのに)

和「バレてはしょうがありません、明かりをつけましょう」カチ

美穂子「うっ」マブシ

美穂子(ここは?)

美穂子(窓がないコンクリ打ちの外壁に妙に低い天井)

美穂子(どこかの地下室でしょうか)

美穂子「率直に聞きます」

美穂子「私をこんなところに縛って何が目的なのでしょう」

和「それは、あなたが特別だからです」

美穂子「特別、とは?」

和「それはわかっているでしょう?その右目、それは人を操る力がある。そうですよね?」

美穂子「はて、なんのことでしょう?」

和「しらばっくれるつもりですか?」

美穂子「わからないものはわかりません」

美穂子「今解放してくれれば、このことは誰にも言いませんよ?」

和「脅しですか。立場をわきまえてほしいですね」

和(しかし、命令しようと思えばできるはず、それをしないということは)

和(少しだけ脅してみますか)

美穂子「さぁ、早くこの手錠を、」

和「これを見たら考えが変わるはずです」スッ

美穂子「携帯電話?……っ!!」

美穂子「華菜!吉留さん!」

和「まだ、こちらは手をだしていません。彼女らは消えたあなたを探しているようですね」

和「ですが、こちらの指示一つで彼女らは」

美穂子「やめなさい」

美穂子「原村和」ミギメパカー

美穂子「いますぐ彼女達を」

和「」カチ

美穂子「ぁあああああっあああああ!」ビリビリ

和「確かにあなたの能力は発動すれば無敵」

和「ですが、弱点が多いですね。命令を完了させない、右目を見ない、暗闇にする」

和「ごめんなさい、電流を流させてもらいました」

美穂子「はぁはぁ、うぅっ、」

和(こういうプレイもありですね)

美穂子「わ、私が拒否したら、彼女たちはどうなるの?」

和「それはご想像におまかせします」

和「では逆に聞きますが、なぜ拒否すること前提で話を進めるのですか?」

和「こちらは取引をしようと言うのですよ」

美穂子「取引……」

和「その力を使い、私は咲さんを、あなたは部長を得る。簡単なことです」

和「二人の安全と引き換えに、です」

美穂子「卑怯者……!」

和「私を罵ったところで状況は好転しませんよ。それにあなたに損はないと思いますが」

美穂子「それでも、」

和「嫌ですか?」

和「私は疑問を感じました。なぜ、あなたがこの力を使わなかったのか」

和「私は、あなたが『こちら側』だと考えてたせいで思いつきませんでしたよ」

和「理由は明快かつ難解でした。難解というのは私にとってですが」

美穂子「……服従に、本当の愛は生まれないから」

和「くだらないですよ。福路さん」

和「所詮は洗脳も恋情も同じ陶酔なんです。プロセスは違えど終点は一緒」

和「少し潔癖すぎではないですか?」

和「そのくせ、妄文を掲示板でスレまで立てて晒すなんて」

和「矛盾してるし、気持ちが悪いですよ」

美穂子「……」ジワ

和「つまるところ、一線を越えられないから部長に近づけないんです」

美穂子「あなたは、自分が異常だと認識してるの?」

和「ええ。しかし愛の極限形とも言えます」

美穂子「……」

美穂子「私はどうなってもいいですが、華菜と吉留さんになにもしないでください」

和「それでは私に協力すると?」

美穂子「それも、できません」

美穂子「もし、この状況に後戻りできないのであれば、私を口封じに殺してもかまいません」

和「……」

和「あなたのその覚悟、嫌いじゃないです」

和「あなたに免じて彼女らには何もしません」

美穂子「ほ、本当ですか?」

和「血なまぐさいことは面倒の元ですから」

和「ですが、あなたには少々血を見てもらいます」

美穂子「な、なんでしょう」

和「そうですね、その右目をもらいましょう」

和「私に移植するんです。名案でしょう」

美穂子「あ、あっ」ガクガク

美穂子「近づかないで」

和「フフ」

和「おやすみなさい」

上埜さん「今日の映画どうだった?」

私「えっと……、すいません、途中で怖くなっちゃって」

上埜さん「もしかして、ずっと目つぶってたの?」

私「はい……、それに耳も……」

上埜さん「あららー。じゃあ何もわかんなかったんだ」

私「ご、ごめんなさいっ。せっかくお誘いいただいたのに、私怖がりで」

上埜さん「ふふっ、いいのよ。美穂子が怖がりなのは知ってたわ」

上埜さん「それに、私映画よりも美穂子の顔が可愛くて、全然映画のこと覚えてないの」

私「そ、そんな///」

上埜さん「あら美穂子。その目どうしたの?」

私「え?目?」

上埜さん「すごい血が出てるわ。よく見せて」

私「あ、血……。ほんと、すごいでて、」

上埜さん「右目、無いわよ」

上埜さん「美穂子?」

私「あ、ああああっ」

上埜さん「どうしたの?」

私「右目とられ、私、見えない、右がっ」

上埜さん「大丈夫?」

私「ぅあああああああああああああああああああ!!」

美穂子「ぁぁ、」ガバ

美穂子「はぁはぁ」

美穂子「っ!!ぅううううううう」

美穂子(右目のあたりが痛い)サスサス

美穂子(これは、包帯?)

美穂子(――、右目とられちゃったんだ)

美穂子「う、上埜さん……」グスッ

美穂子(……)グシグシ

美穂子(……泣いてる場合じゃない、華菜と吉留さんを)

美穂子(暗くてよく見えないけど、たぶん同じ地下室……)

美穂子(体に鎖はついてない)

美穂子(は、早く外に)ガタ

―モニター前―

桃子「風越のキャプテンさん動きました。もう部屋の外出ます」

和『了解しました』

桃子「いいんすか、逃がして。警察に逃げ込まれたら終わりっすよ」

和『そのとき私は海外に高飛びしてますよ』

和『それに、殺人までしたくないので』

桃子「ここまでやって、許されると思ってんすか?」

和『あなたも一応共犯ですので、自分の事も心配したらどうですか』

桃子「先輩を人質にとってよく言えるっすね」

和『人質?この目を使ってよりいっそう深い仲になれるって言ったじゃないですか』

和『これは、あなたにとってもいい結果ですよ』

桃子「人の目をえぐってまでしたいことじゃないっす」

和『あはは、じゃあその程度ってことですね』

和『それじゃあ今から、加治木さんを洗脳しますがよろしいですか?』

桃子「いやっす。ただ解放してください」

和『わかりました。……あなたのことも結局理解できませんでしたね』

桃子「別にいいっす。……最後に、おっぱいさん、」

和『なんでしょうか』

桃子「私はあなたを絶対許さないっす」ピッ

ツー、ツー、

桃子「――先輩、私、汚れちゃいました」

◇◆◇◆◇◆

美穂子「こ、ここって、私が入院してた病院!?」

美穂子(まさか、使われないで放置された手術室を使うなんて)

美穂子(てことは華菜達はこの辺りを探しているはず!)

美穂子(……、さっきから何時間たったのかしら)

美穂子(局部麻酔で睡眠薬投与の手術なら、だいたい4、5時間てとこ)

美穂子(時計は十二時、流石にもう家に帰ってる、かな……)

美穂子(とりあえず、病室に!)

◇◆◇◆◇◆

池田「はぁ、結局見つかんなかったし……」

緋菜「トイレ~」

池田「あ、起こしちゃったか。お姉ちゃんがついていってやるし」

緋菜「漏れるー」

池田「じゃあ急いで急いで」ガチャ

緋菜『危なかったし!』バタン

池田「ちゃんと拭いて出てくるんだぞ」

緋菜『了解だし!』

池田「……キャプテン……」

ヂリリリリッ

池田「この時間に家電話!?」

池田「だ、誰だし!こんな非常識な奴は!」

池田「もしもし!こんな時間に電話は勘弁してほしいし!うちには小さい子がいて、」

美穂子『か、華菜!?無事なの?』

池田「キャプテン!」

池田「今、どこです!?なんで勝手に病院抜け出しちゃったんですか!?」

池田「私、キャプテンがまた消えたって聞いて、必死に探して、でも見つかんなくて!」

池田「ぶ、無事でよかった……」ポロポロ

美穂子『私もよ』

池田「え?」

美穂子『ごめんなさい、今は詳しく話せないの』

池田(う、めっちゃ気になるし!)

美穂子『ちょっとお願いが』

池田「な、なんですか?」

美穂子『あなた、清澄の宮永さんの電話番号はわかる?』

池田「す、すいません、あいつ携帯持ってなくて、交換してないんです」

美穂子『……!あなたが謝ることじゃないわ。少し考えさせて』

池田(なんなんだろう。宮永に用?今から?)

美穂子『華菜、こんな時間に頼んでいいことなのかわからない』

美穂子『でも、一刻を争うの。お願い、聞いてもらってもいい!?』

池田(キャプテンが私を頼ってる!私を!マジ、キャプ華菜の時代だし!)

美穂子『か、華菜?』

池田「は、はい!」

美穂子『あなた原動機付自転車もってたわよね?』

美穂子『私を乗せていってほしいの!』

池田「場所は!?」

美穂子『こっちについてから教えるわ』

池田「わかったし!すぐに行くんで病院の入り口前で待っててください」

美穂子『ありがとう、華菜……、この埋め合わせはいつか必ずするから』

池田「う、埋め合わせって、」

池田「っ、じゃあ切ります」

美穂子『また後で』

池田「戸締り、戸締りっと」

城菜「女あげてこい池田ァ!」

菜沙「絶対泣かすんじゃねぇぞコラァ!」

緋菜「俺たちゃお前の味方だぜ」

池田「おう、お腹壊さないようにちゃんとお布団かけて寝るんだぞ」ガチャ

池田「いってきますっ」

バタン、ガチャガチャ

三人「……」

城菜「じゃあ、寝るし!」

菜沙・緋菜「「おやすみだし!」」





美穂子(部員全員の家の電話番号覚えていて助かったわ)

美穂子(携帯電話ってやっぱり不便……)

美穂子「アドレス帳、こ、これかな?」

美穂子「やっと見つけた!」パァア

美穂子「あ、い、う、う、上埜さん、あ、あったあった!」

美穂子「電話番号、これね」

美穂子「……、」

美穂子(こんな夜遅くに、電話したら、……もしかしたら寝てるかもしれないし)

美穂子(うう、なんだか勇気いるなぁ)

ブロロロ

池田「キャプテーンっ」

美穂子「華菜!」

池田「遅くなりました、さぁ行きましょう!」

美穂子「ごめんなさい、行き先がまだわかってないの」

池田「な、なんでですか」

池田「というか、その右目!包帯なんか巻いて……」

池田(嫌な予感がする)

美穂子(言わなきゃ、)

美穂子「華菜!」

池田「は、はい!」

美穂子「落ち着いてよく聞くのよ」

美穂子「今日私は、清澄の原村和さんに右目を奪われました」

美穂子「私の右目には人を操る力があります」

美穂子「そして、原村さんのおよその目的は宮永さんへの洗脳だと思われます」

美穂子「今、華菜を呼び出したのは宮永さんの家へ行き直接保護するためです」

池田「……?」

池田「目?何言ってんですか、奪われる?洗脳?」

池田「冗談ならもっとましな、」

池田「あ、」

池田(包帯から血が垂れてる?)

池田「本当……、ですか?」

美穂子「……」コクン

池田「――っ!!う、うそだし!うそだし!!」

美穂子「お願い、信じて。今はあなただけが頼りなの」ダキ

池田「うそだっ、う、そ」

美穂子「ごめんね、びっくりさせちゃって。でも今は宮永さんを助けないと」ギュー

池田「も、もし本当なら警察に頼めばいいし」

美穂子「それはできないわ」

池田「なんで、」

美穂子「無関係な人間を巻き込むわけにはいかない。あれは本当に危険なの」

池田「でも」

美穂子「時間がないわ。今から上埜さんに電話して、宮永さんの住所を教えてもらうから、ね」

池田「なんで、なんでキャプテンが。キャプテンは悪い事してないのに。してないのにっ」

美穂子「……」

プルルル プルルル

美穂子(お願い早く出て上埜さん!)

久『……、あら、美穂子?どうしたのこんな時間に』

美穂子「よかった……!上埜さんっ!宮永さんの住所と電話番号を教えてもらえませんか!?」

久『え、え~。第一声がそれ?そんなの明日にでもいいじゃない』

美穂子「緊急事態なんです!詳しく説明できませんが、お願いします!」

久『……、わかったわ。理由はまた今度教えてもらう。これ貸しね』

美穂子「ありがとうございます!私が出せる物ならなんでもお返しします!」

久「体」

美穂子「わかりました!て、え!?」

久「冗談よ。デートでもしてくれればいいわ」

美穂子「で、で、で、デート」ボッ

池田(ああ……もう……)

ピロリロリーン

美穂子「上埜さんとデート……」

池田「キャプテン!メール届いたし!」

久『今、咲の電話番号と住所送ったわ。届いたら教えて』

美穂子「着ました!ありがとうございますっ」

久『……、美穂子、私には今何がどうなってるのかわからないけど、』

久『無茶はしないでね』

美穂子「大丈夫です。心配しないでください!……切りますね、おやすみなさい」

久『うん、おやすみ』

◇◆◇◆◇◆

和「その国道を曲がったら、右にすぐ入ってください」

「ハイ、ワカリマシタ」

和「そこで止めてもらってかまいません」

「ハイ、ワカリマシタ」

和「ふぅ、やっとついた」ガチャリ

和「私と会ったところまで戻ってください。そして今日起きたことは全て忘れてください」

「ハイ、ワカリマシタ」

和「ふふ」

和「この目はすごすぎます!」

和「なんでこんなすごい力を持っているのに、福路さんは使わなかったのでしょう」

和「ま、こういうものは、それ相応の器を持った人間が持つべきですね」

和「それでは、お邪魔します」

「……」

和「あら?鍵が開いてますね……。無用心な」

和「鍵を壊さないで済んだので、こちらとしてはありがたいのですが、」

「……!!」

和「暴漢にでも襲われでもしたらどうするんですか。まったく」プンプン

「……」

咲「本当に和ちゃんが来た」ガサガサ

咲「よかった、先に出てて。玄関で出くわしてでもしたら……」

咲「……」ゾクッ

咲「和ちゃん、なんだか雰囲気がおかしかったな」

咲「本当に福路さんが言った通りなのかな……」

咲「っ、とにかく逃げないと!」

―――五分前

咲「はい、もしもしー……」

美穂子「宮永さん!?私です、風越の福路です!」

咲「こんばんわー。こんな遅くにどうしたんですか?」

美穂子『いますぐに家から逃げてください!親御さんに車を出してもらうなり、できるだけ遠くへ』

咲「へ?あ、あのー今日父は会社の慰安旅行で空けてて、」

美穂子『~~~~~~ッ、とにかく!今すぐ外へ。原村さんがあなたを――、』

美穂子『あなたを捕まえようとしてるんです』

咲「和ちゃんが??ごめんなさい、全然話が見えてこないです」

美穂子『いまここであなたが納得するまで説明する事はできません』

美穂子『一番近い空き地は?』

咲「歩いて十分ぐらいのところに公園が」

美穂子『そこで身を隠しといてください!私が迎えに行きます』

咲「迎えって、あ、」ツーツー

咲「なんだったんだろ。でもあの焦り方普通じゃない」

咲(和ちゃんが私を捕まえる?どういう理由で?)

咲(……玄関横の茂みに隠れてみよう)

――
――――
――――――

和(誰もいない)

和(咲さんの部屋には投げ出されたパジャマ)

和(これはやられましたね)

和(桃子さんを使って福路さんを殺しておくべきでした)

和「でも、サイフは、あら」

和「持って行ったみたいですね」

和「これなら仕込んでおいた発信機が使えるわけです」   ピコンピコン

和(GPSリンクとはいえ所詮は素人が作ったおもちゃ)

和(誤差20メートルほどでしょうか)

和(追う分には問題ないでしょうが、隠れられるとちょっと厄介ですね)

和「……」カチカチ

和「まだたいして移動してない……」

和「どこに行こうってんですかねぇ」

和「これは焦らしプレイ!そうですよね咲さん!」

和「あははははははは」




咲「……」ゾクゾク

咲「なんか寒気が」

咲(ここを曲がってすぐに公園が)ハァハァ

咲「つかれた……」

咲(文化系にはダッシュはきついよ)

咲(結構見通しいいなここ)

咲(あそこ、物置かな。裏に隠れよう)

咲「携帯持っとけばよかったよ」ガクガク

咲(……暗い)

咲(暗い怖いこわいこわい)

咲(助けて、京ちゃん!)

「咲さーーん」

咲「!」

和「咲さん!いるのでしょう?」

和(このあたり、隠れられる場所はこの公園だけ、だと思う)

和(GPS上も発信源がブレてるけど、この辺りで間違いない)

和「どこですかー咲さん」

和「フフ、隠れてても意味ないですよー」

ガササ

和(あっちの物置からしましたね)ダッ

和「ハァハァ」

和「咲さん!」

咲「わわっ」

和「なんで、逃げるんです!」

咲「あっ、」ドサ

和「咲さん!大丈夫ですか?」

咲「こ、こないで」

和「咲さ、」

和「……、福路さんに何を吹き込まれたか知りませんが、」

和「なぜ私より福路さんのいう事を信じるのですか?」

和「あの変態女、あなたに目を付けたんです」

和「部長に近づけないから、手当たりしだい女をあさるんですよ」

和「そんなやつは無視して、ほら」グッ

和「私の目を見て」

和「宮永咲さん」

和「あなたは今から私の、」ゴッ

和「い、た、!?」

池田「なんとか間に合ったし!」ヒュー

池田(コントロールばっちしだったし)

和(石?)

和(頭、痛い、何かしらこれ、血?)ドロ

池田「咲から手ぇ離せ!」

和(邪魔される、こんなゴミに。ゴミにゴミにゴミに!)

美穂子「はぁはぁ、ちょっと待って華菜。あ、」

池田「おい、原村和!お前に聞きたい事がある、し、」

池田「その、青い目……」

池田「このクソ野郎……!」

池田「キャプテンがお前に何かしたのかよ!なんでそんなひどい事できるんだよ!」

池田「なんとか言えよっ!」

和「」ボソボソ

池田「え?」

和「池田華菜、福路美穂子をつかまえろ」ボソ

池田「あ、」

池田「ああああ」

池田「わ、わかりましタ」

美穂子「華菜……?」

池田「カラダ、カッテニ」

美穂子「か、華菜……、目を覚まして!お願い!」

和「これを使ってください。対野生動物用のスタンガンです。一瞬でトビますよ」ニコ

美穂子「ああ……」タジ

池田「キャプテン」

池田「ゴメンナサイ」バチンッ

――――――
――――
――

和「いい加減起きてください」ペシペシ

和「しょうがないですね」

和「ちょっと出力を下げてっと」カチカチ

和「いきますよ」バチ

美穂子「ひああああっ」

和「あはは、可愛い声で鳴きますね」

和「たぶん今何も考えられないと思いますけど、命令は聞けますね」

美穂子「」パクパク

和「これからあなた方には死んでもらいます」

和「といっても自殺ですけど」

和「考えうる中でも最も見つかりにくい自殺なんてどうですか」

和「それとも、痴話喧嘩でナイフを刺して刺されてお互い死亡」

和「それも面白いですね」

美穂子「……か、な」

和「池田さんなら眠ってますよ。あそこに座っています」

和「この薬、吸引するだけで意識が飛ぶんですよ」

和「だけど、速攻性だからすぐに効き目が切れちゃうんです」

和「あ、そうそう宮永さんにはもう右目を使わせてもらいました」アハ

和「すごいですよー。ずっと私の名前を呼んでくれるんです」

和「『和ちゃんなしでは生きられない!』ですって!」

和「まさか本人の口からこんな言葉が聞けるなんて思ってもいませんでした」

和「今は少しはずしてもらってます。海外へ行くにも色々用意しなきゃいけないので面倒ですね」

和「さて本題に戻りましょう」

和「福路美穂子さん、池田さんを殺してあなたも自殺してください」

和「まるで争ったかのようにね」

美穂子(取り込まれる。あの目に。だめ、意識が)

美穂子「」ガク

和「立てます?」

美穂子「……ハイ」

和「これ、包丁です」

和「あとはご自由に」

美穂子「……」

和「何やってるんですか?早くしないと起きちゃいますよ」

美穂子「……」ドス

和「は?」

和「おかしくないです、か?」

和「なんで私のお腹に包丁を、」

和「おぇっ」ビチャビチャ

美穂子「……」

美穂子「……」ドス

池田(頭がぼうっとする)

池田(ここ、公園、?)

池田(……)

池田「あ、私、原村に命令されてキャプテンを」

池田「……!キャプテン!」

美穂子「……」

美穂子「……華菜」

池田「血がでてる!」

池田「いっぱい血がでてる!」

美穂子「華菜、ご、めんね」

美穂子「私、命令、に、耐性あった、みたい」

池田「しゃべらないで!電話電話、どこいったんだクソ!」

池田「早く救急車、」

美穂子「で、でも、やっぱり命令、には、逆らえそうになくて、それで、自分を刺すしか」

池田「い、119!……、はやくはやくはやくでろよ!」

美穂子「華菜」

美穂子「私を、慕ってくれて、ありがとう」

池田「……そうです、そこの近くの公園、そう!徒歩十分ぐらいで着くところです!」

池田「キャプテン、もうすぐ救急車がきます」

池田「キャプテン?」

◇◆◇◆◇◆

久「クリスマスに間に合ってよかったわ」

久「先生もすごい回復力だって」

美穂子「上埜さんが、見舞いに来てくれたおかげです」

久「それで、体ががんばって治癒が早まったってこと?」

美穂子「……、はい///」

久「オカルト、ではないわね。精神と肉体は密接だし」

久「嘘でもそんなこと言ってくれると、毎日通った甲斐があったわ」

美穂子「嘘じゃないですっ!」

久「ふふ、そうね、美穂子は嘘をつけないものね」

美穂子「……私だって、嘘つくことだってあります」

久「例えば?」

美穂子「例えばと言われましても……。む~」

久「そんなに真剣にならなくてもいいわよ」

美穂子「上埜さんはどうなんですか?」

美穂子「なんだかいっぱいついてきたようにみえます!」

久「真顔でそんなこと言われると結構傷つくわぁ」

美穂子「え?あ、すいません。これは冗談ていうか」アセアセ

久「嘘ね、」

久「いっぱいついてきたわー」

久「例えば今日も」

美穂子「今日って、今日は朝から私と一緒だったじゃないですか」

久「そうよ、あなたに嘘をついたの」

美穂子「え?」

久「美穂子」ガバ

久「ご飯食べに来ただけってのは嘘」

久「セックスしましょう」

美穂子「せっくす?」

久「美穂子はセックスを知らないの?」

美穂子「し、知ってます!でもそれは男性と女性が結婚してから子を生す行為で、」

久「女同士でもできるわよ」

久「それに結婚なんて堅苦しいわ」

久「好きな者同士ならエッチしてもいいのよ。相互の同意があれば」

久「美穂子は私のこと嫌いなの?」

美穂子「そんなこと……!上埜さんのこと、好きです。でも、」

久「ふんぎりがつかないなら、強引にやらせてもらうわ」ガシ

美穂子「あっ」

美穂子「……」

上埜さん「いやがらないのね」

私「上埜さん」

上埜さん「なぁに?」

私「たぶんエッチはできないと思います」

上埜さん「んー?なんで?」

私「夢ですから、ここ」

私「私処女で、勝手がわからないから、途中で夢がきれちゃうんです」

私「だから、ごめんなさい。やっぱり手を退けてもらえますか?」

上埜さん「、そうね」

上埜さん「夢が醒めちゃうのは悲しいものがあるわ」

上埜さん「ごめんね。美穂子」

私「いえ、私は上埜さんが私を好いていてくれているというだけで満足です」

私「たとえ、夢の中でも」

――――――
――――
――
ガララ

池田「あ、竹井さん、こんにちは。今日は早いですね」

久「今日は雪がひどくて学校のほうに顔を出せなかったからよ」

池田「毎日毎日、ありがとうございます!」

池田「きっとキャプテンも喜んでます」

久「そう、かな」

久「あ、ほら、見て。リンゴを兎に切ってみたの」

池田「おお、上手くなりましたね」

久「毎日切ってたからね」

久「流石の私もこれぐらいできるようになったわ」

久「ねぇ、池田さん、美穂子はいつ起きるのかしら」

久「私、あの時の貸しをまだ返してもらってないの」

久「デートするって言って、なんでいつまでも寝てるの」

久「嘘、つかないでよっ」

池田「……っ」

池田「キャプテンは嘘なんてつかないし!」

池田「絶対元気になって、前みたいにみんなで麻雀打って、それで、」

池田「竹井さんとの約束もちゃんと果たします!」

池田「だから、泣かないでください」

池田「自分のせいで人が悲しむのは、キャプテンが一番嫌いなことなんです」

久「……ごめんなさい」

久「池田さんは強いわね」

池田「キャプテンと一年以上も一緒に麻雀打ってきたんですから!」

池田「ぽっとでの竹井さんと一緒にしないでほしいし!」

久「ふふ、そうね。美穂子は元気になるはずよね」

久「ありがとう。今日はもう、帰るわ」

池田「え、もう帰っちゃうんですか」

久「これでも受験生なの。今日も美穂子の顔見れたし、がんばれるわ」

池田(事件から3ヶ月がたった)

池田(キャプテンの傷は全快したけど、あいかわらず意識がもどらない)

池田(咲は自宅で見つかり、それからずっと昏睡状態にあるらしい)

池田(犯人の原村和は行方が知れず、手がかりも全くない)

池田「いろいろおかしくなっちゃいましたね」

美穂子「……」

池田(病室で沢山のチューブに繋がれたキャプテンを見るのは最初は苦痛だった)

池田(でも、そのうちあることに気付いた)

池田(キャプテンはときどき笑顔になるのだ)

池田(その笑顔に私は救われた。彼女は死んだわけではないと)

池田(きっと、楽しい夢でも見ているのだろう)

池田「よっし、今日は本の読み聞かせしますよ」

美穂子「……」ニコ

池田「あ、笑ってる!」


槓!

長いこと読んでくれてありがとうございます。
初SSだったので勝手がわからなかったのですが、なんとか終わってよかったです。
ほいじゃ寝ます。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom