戦刃「接待プレイ…」苗木「えっ」(166)

苗木「な、なんの話?戦刃さん…」

戦刃「…そういうのがあるって、聞いた」

戦刃「それで、私が接待プレイをされてるって…」

苗木(…戦刃さんゲーム弱いからなー)

苗木(FPSは引くくらい強いんだけど、そこは超高校級の『軍人』だからかな…)

苗木「…ちなみに、誰から?」

戦刃「盾子ちゃん」

苗木(だろうと思った)


戦刃「それで…」

苗木「えっ?」

戦刃「みんな私に接待プレイを…?」

苗木「いや、そんなことは…ないと思うけど…」

戦刃「………」ウルウル

苗木「ち、ちょっと戦刃さん!」

戦刃「そうなの…?私の端っこからPKサンダー戦法がいけないの…?」ウルウル

苗木「いや、ちょ…戦刃さん!」


舞園「あ、苗木くんじゃないですか!戦刃さんも」

苗木「あ、舞園さん!」

苗木「そうだちょうどいいよ!舞園さんで確かめてみようよ!」

戦刃「…!」

舞園「え?私に何か用ですか?」

苗木「とりあえずコントローラー持って!」

舞園「え?ええ?」

戦刃「……」キラキラ


舞園「え?これはどういう…」

苗木「いいから、ほら」

苗木(事情は後で話すからさ…)ヒソヒソ

舞園(は、はぁ…)ヒソヒソ

苗木「とりあえず、スマブラをしよう」

舞園「は、はぁ…苗木くんがそこまで言うなら…」カービィ!

戦刃「…負けない」ネェス!

苗木「プププランドでいいよね?」

戦刃「うん」

ウィナー!ネェス!


戦刃「…ふふ」ドヤガオ

苗木「う、うわぁ負けちゃったよ!」

舞園「あら…負けてしまいました」

戦刃「気に病むことはない」ドヤァァ

苗木(戦刃さん凄いドヤ顔してる…)

舞園「ふふ、戦刃さんは強いんですね」

戦刃「…それほどでもない」


苗木(…さて、舞園さんに聞いてみるか )

苗木「あの、舞園さんちょっといい?」

舞園「はい?なんでしょう?」

苗木「今の戦いだけどさ…」

苗木「舞園さん…手を抜いたりしてない?」ヒソヒソ

舞園「!!!」ビクッ

苗木「えっ?」


舞園「や、やですよ苗木くん!わわ私がそんな接待プレイなんてするわけ…」

戦刃「えっ…」

苗木(ま、舞園さん…)

舞園「え、えっと…あ、私少し急用を思い出しました!また後で!」タタタタッ

苗木「ま、舞園さん!?」

戦刃「あ、ばいばい…」

苗木(行ってしまった…)

苗木(にしても舞園さん、嘘下手過ぎだろ…)


戦刃「…また、二人になっちゃった」

苗木「そ、そうだね…」

戦刃「…二人で、する?」

苗木「うん、じゃあ僕はフォックスで…」

苗木(それにしても舞園さんも、接待プレイしてたのか…)

苗木(一番ないと思ってた舞園さんが、なぁ…)

戦刃(苗木くんと…二人…)


苗木「今回は僕の勝ちだね」

戦刃「…ぐぬぬ」

桑田「お、苗木に戦刃じゃん」

苗木「やぁ桑田くん」

戦刃「!……」

桑田「お?スマブラか、懐かしいな」

苗木「桑田くんもどう?」

戦刃「…………」

桑田「んー、やりてー所だが、今はちょっと用事があるからやめとくわ」

苗木「そっか、じゃあまた今度」

戦刃(……)ホッ


桑田「にしても、苗木よ」ヒソヒソ

苗木「え?」

桑田「戦刃の機嫌取るのも大変だな」ヒソヒソ

苗木「なっ…?」

戦刃「?」

桑田「葉隠から聞いたけど、戦刃ってゲーム…」ヒソヒソ

苗木「あぁ、うん…」

桑田「…まぁ、頑張れ」ヒソヒソ

苗木「…ありがとう」ヒソヒソ

桑田「あぁ、じゃあな」

苗木(…別に機嫌とってる訳ではないんだけどなあ)

戦刃「…苗木くん」

苗木「えっ!?」

戦刃「…今、桑田くんと何話してたの…?」

苗木「あ、いや、えーと…」

苗木「FF7についてだよ!うん!」

戦刃「…そう」

苗木「そ、そうなんだ、うん」

戦刃「…あれは、名作」

苗木「そういえば桑田くんとクラウドって似てるよね(声)」

戦刃「確かに」

戦刃「興味ないね、って言わせたい」

苗木「そ、そうだね」

苗木(そういうキャラじゃない気がするけど…)

戦刃「あと、ザケルって言わせたい」

苗木「ああ…」


不二咲「あ、苗木くん!」

大和田「と、戦刃じゃねーか」

苗木「あ、不二咲くんに大和田くん、何してるの?」

大和田「暇だからフラフラしてんだよ!見りゃわかんだろ!」

苗木「あ、あはは…そうなんだ…」

不二咲「あ、それは…スマブラをやってるの?」

苗木「あ、そうなんだ。よかったら二人もどう?」

不二咲「それじゃあご一緒させてもらおうか?」

大和田「チッ、オメェが言うなら…」

戦刃「……チッ」

大和田「けど、俺はゲームなんてやったことねーぞ?」

大和田「兄貴とグラバトやってたくれーだな」

苗木(絶対あのキャラなんだろうなあ…)

大和田「因みに俺はウソップ使いだ!」

苗木(まさかの)

不二咲「じ、じゃあ僕がフォローするよ」

大和田「おう!背中は任すぜ不二咲!」マリオ!

不二咲「…えへへ」ヨッシー!

戦刃「…ブッツブス」


ウィナー!ヨッシー!


苗木「…………」

戦刃「…………」

大和田「クソ!不二咲つえーなお前!」

不二咲「えへへ、そんなことないよぉ…」

苗木「あは、あははは…」

苗木(ハメ技使われた…)

戦刃「…もう一度」


ウィナー!ヨッシー!
ウィナー!ヨッシー!
ウィナー!ヨッシー!
ウィナー!マリオ!



戦刃「…………」

大和田「よっしゃ!今回は勝ったぜ!」

不二咲「あー負けちゃったよぉ…」

苗木「…………」

苗木(僕と戦刃さんを速攻で落として)

苗木(大和田くんとタイマンに持ち込んで、やられたようにみせかけて自爆…)

苗木「あはは…」

戦刃「…………」フルフル

戦刃「…ゲーム、変えましょう」


苗木「えっ?」

不二咲「え?何のゲーム?」

戦刃「…これ」

苗木(007…戦刃さん、本気だ)

大和田「どんなゲームだそりゃ?」

苗木「簡単に言うと銃の打ち合い、かな?」

大和田「おお!ドンパチやるわけだな?」

苗木(ちょっと違うけど、まぁいいか)

戦刃「…どう?」

不二咲「うん、僕は構わないよ?」

大和田「おう!面白そうじゃねーか!」

戦刃「じゃあ、決まり…ね」ニヤァ

苗木「あ、うん…」

苗木(戦刃さんの顔が凄いゲス顔になってる…)

苗木(まぁ、自分のホームみたいなもんだしなぁ…)

苗木「…あ、ペイントボールオンにしてね」

戦刃「…無論」


デーレッテレー

大和田「んだコラぁ!直ぐ死ぬじゃねーか!」

戦刃「ヘッドショット」ドヤァ

苗木(さっきと違って戦刃さん輝いてるなあ…)

不二咲「大和田くん、防弾チョッキをとった方がいいよ」

大和田「ん、そうなのか?ありがとよ!」

不二咲「えへへ///」

苗木(そしてなんだろう、少し居心地が悪い…)

デーレッテレー

大和田「クソがぁ!」

不二咲「お、大和田くん!」

戦刃「よそ見してると、死ぬ…」

デーレッテレー

不二咲「あっ…」

苗木(うわぁ…)

戦刃「」フン ドヤァァア

苗木(戦刃さん…水を得た魚みたいだな…)

不二咲「…………」

大和田「ちくしょー俺がビリか!」

苗木(…あれ?不二咲くんの様子が…)

不二咲「大和田くん、ちょっとコントローラーいい?」

大和田「え、あ、おお…」

戦刃「代わりにやるのは、ズルい…」

苗木(……?)

不二咲「そ、そんなんじゃないよ…あ!みんなあれは!?」

全員「!?」

不二咲「」カチカチカチカチカチッ

無敵モード ピコッ

苗木(!?)

大和田「んだよなんもねーじゃねーか!」

戦刃「人騒がせ…」

不二咲「ご、ごめんなさい、冗談だよぉ…」

大和田「はっ、おめーも冗談とか言うんだな!」

不二咲「ふふふ…あ、コントローラー返すね」

不二咲「ちょっと接触が悪かったみたいだよ」

大和田「ん、おお…ありがとな!」

不二咲「えへへ…///」

苗木(…今、大和田くんの画面に無敵モードって出てた気が…)

戦刃「発見」ダスン ダスン

大和田「おぉわっ!?クソが!」

戦刃「!?」

苗木(大和田くんのキャラ…)

苗木(ダメージの挙動はあるけど、体力が減らない…!?)

戦刃「そ、そんな筈は…」

大和田「っと!反撃だ!」ダスン

デーレッテレー

戦刃「あっ…!」

大和田「お、やったぜ!」

不二咲「凄いよ大和田くん!ゲームも強いんだね!」

戦刃「…………」

苗木(無敵モードってそういうことか…)


戦刃「そんな…おかしい」バララララッ

大和田「おらくらえ!」バッショーン

デーレッテレー

戦刃「くっ…」

不二咲「あれ、戦刃さん調子悪くない?」

戦刃「問題…ない…」

苗木(不二咲さん…)

大和田「おめーもだ苗木ぃ!」

苗木「あっ!」デーレッテレー


-----------

不二咲「じゃあそろそろ僕たち、行くね?」

大和田「おう!楽しかったぜ苗木!戦刃!」

苗木「う、うん…」

苗木(あのあと、無敵モードに気づかず何度もカモられた戦刃さんは何度もビリになった)

苗木(空気を読んで僕がビリになろうとしたが、不二咲くんがそれを許してくれなかった)

苗木(お陰で…)

戦刃「…………」ズーン

苗木(完全に…心を折られてる…)

戦刃「………解せぬ、解せぬ…」


苗木「それはほら、不二咲くんと大和田くんのコンビネーションがさ…」

苗木(無敵モードの件は言わない方がいいよなぁ…)

戦刃「…………」ドヨーン

苗木(戦刃さん、負け続けるとこうなるからなぁ…)

苗木(ていうか不二咲くん、きっと確信犯だよな…)

戦刃「007なら…負けない自信あったのに…」ドヨーン

苗木「戦刃さん…」


苗木「…………」

苗木「い、戦刃さんほら!モーション爆弾でしようよ!ほら!」

戦刃「…………」

苗木「あれー?トイレスタートでダクトから出れないなー」

苗木「これは大チャンスだなー」チラッ

戦刃「……」ピクッ

苗木「あーどーしようかなー」

戦刃「………」カチャカチャ

シャッ
ドカーン
デーレッテレー

戦刃「…//」ドヤァ

苗木(チョロいなあ)

山田「おや苗木誠殿に戦刃むくろ殿こんなところに…おやっ!それはもしや007では?」

苗木「あ、山田くん」

戦刃「……」シャッ シャッ

苗木「あ、戦刃さん!いろんな所に爆弾仕掛けるのやめてよ!」

戦刃「…兵法」シャッ シャッ

山田「流石FPSをやる時の戦刃むくろ殿は生き生きとしていますなあ」

苗木「そうだけど僕じゃ相手にならないんだよね…」デーレッテレー

山田「なるほど…それは確かに…」


苗木「山田くんもどう?」

山田「ふむぅ…ありがたい申し出なのですが、拙者はこれから中国の呪われた泉に用事が…」

苗木「え?ち、中国に行くの!?」

山田「まぁ取材旅行という奴ですな!」

山田「これからしばらく留守にするので、その挨拶に回っていた所でして…」

苗木「そ、そうなんだ…」

苗木(なんというか、凄まじいな…)

戦刃「あ、お土産、よろしく…」

山田「ぬぁっ!?クーデレの戦刃むくろ殿のデレ頂きました!これは直ぐにでも旅立たざるを得ないッ!」

苗木「あ、あはは…」


山田「そうだ、ゲームの相手をお探しなら石丸清多夏殿とやす…セレス殿はいかがかな?」

山田「先ほど話した時、彼等は暇だと言っておりましたぞ!」

苗木「そうか、ありがとう山田くん!」

山田「それでは拙者はこれにて!また会う日まで!失敬!」ドヒューン

苗木「あ、山田く…行っちゃった」

苗木(水を被ると女になる山田くんとか見たくないなぁ…)


苗木「で、石丸くんとセレスさんが暇なのか…」

苗木「僕一人じゃ戦刃さんの相手は限界があるし、二人を呼んでみようか」

戦刃「………」ムスッ

苗木「い、戦刃さん?なんか怒って…」

戦刃「怒って、ない」ムスッ

苗木(どうみても怒ってるよな…)

苗木(僕が弱かったのがそんなに嫌だったのかな?)

苗木「とりあえず、二人は…っと」


石丸「やぁ!苗木くんに戦刃くん!」

セレス「お招き頂き光栄ですわね」

苗木「来てくれてありがとう、二人とも!」

石丸「遊びもいいが、学生の本分は勉強だ!それを忘れるんじゃないぞ!」

苗木「あ、あはは…肝に命じておくよ」

セレス「それで、私を呼んだからには勿論何かを掛けるんですわよね?」

セレス「目玉、あるいは耳とか…」

苗木「どこの賭博黙示録!?そんなことしないよ!」

セレス「あら、それは残念ですわね…」

戦刃「………」ムスッ


苗木「とりあえず、始めようか」

苗木「ずっと007だったし、スマブラでいいかな?」

戦刃「……」コクッ

石丸「スマブラか!僕はスマブラには自信があるぞ!」キャプテンファルコン!

セレス「懐かしいですわね…以前賭けスマブラをした時を思い出しますわ」リンク!

苗木(か、賭けスマブラってなんだろう…)

戦刃「……」ネェス!


苗木(思わずスマブラをチョイスしてしまったけど)

戦刃「………」カチャカチャ

苗木(戦刃さん、スマブラは弱かったんだよなぁ…)

石丸「むっ、セレスくん!ブーメラン連打はズルいぞ!」

セレス「立派な戦法ですわ」

苗木(幸い二人は二人で戦ってるし、それに乱入して二人を倒して…)

苗木(戦刃さんと擬似タイマンに持ち込めばいいかな)

戦刃「………」PKサンダー!ウワアッ!

ウィナー!ネェス!

戦刃「……//」ガッツポーズ

苗木「あー負けちゃった…」

苗木(よし、石丸くんはそんなに強くないぞ)

苗木(セレスさんは流石に強いけど…石丸くんとかかればなんとかなりそうだ)

苗木(やっぱり二人とま戦刃さんと比べたら…)

セレス「久々にやるとなかなか面白いですわね」

石丸「くっ…僕が負けるとは!」

戦刃「もう一回…やる…?」

石丸「無論だ!」

ウィナー!ネェス!
ウィナー!ネェス!
ウィナー!ネェス!

戦刃「ふ…ふ…」

苗木(こんなもんかな…?)

セレス「ふぅむ…」

セレス「先程からずっと思っていたのですが、苗木くん?」

苗木「な、なんだいセレスさん?」

セレス「あなた…」

セレス「戦刃さんを勝つように仕向けていませんか?」<●><●>

苗木「ええっ!?」

戦刃「!?」

石丸「なっ…それは本当か苗木くん!」

苗木「ぼ、僕はそんな…!」

セレス「先程からの苗木くんの動き、少々不自然でしたわ」

セレス「石丸くんと私が戦っている所にブラスターで攻撃、後ダメージが溜まった所を撃墜」

石丸「た、確かにその間戦刃くんはふらふらしていただけ…」

セレス「正々堂々、戦刃さんを狙うべきではありませんでしたか?」

苗木「そ、それは戦法だよ!」

セレス「果たして本当にそうでしょうか?」


苗木「そ、そうだよ!僕はそんなこと…」

セレス「戦刃さんもそれ程強くないようですし、あなた方が組んでいた、というのは」

セレス「充分に考えられますわ」<●><●>

石丸「なに…苗木くん!君はなんという卑怯な真似を!」

苗木「ち、ちょっと待ってよ!」

苗木(この展開はマズイぞ…僕が悪者になってしまう…)

苗木(それどころか)

戦刃「あの…喧嘩は…」オロオロ

苗木(接待プレイしていたのがバレてしまう!)


セレス「仮に二人が組んでないにしろ、苗木くんが戦刃さんを勝たせようとしていたのは明白ですわ…」

セレス「これは所謂、接待プレイというものですわね?」

石丸「く…苗木くん!君はそんな事をして…」

苗木「ちょ、僕はそんな…」

石丸「そんな…そんなことをして!」

石丸「戦刃くんが喜ぶと思っているのか!」

戦刃「」ビクッ

苗木「こと…えっ?」

セレス(負け過ぎてイライラして適当に言ったのですが…)

セレス(これは面白くなりそうですわ)


石丸「戦刃くん!君も苗木くんに言いたまえ!」

石丸「お情けの勝利ではなく、正々堂々と勝利を掴むと!」

戦刃「」

苗木「ち、ちょっと石丸くん!何を言い出すんだよ!」

セレス「いいえ、違いますわ石丸くん…」

石丸「! 違うとはどういう事だ!」

苗木「セ、セレスさん…?」


セレス「苗木くんの反応からすると、接待プレイをしていた事も明らか…」

セレス「ということはつまり戦刃さんは…」

セレス「進んで接待プレイを受けていた可能性がある、ということですわ!」<●><●>カッ

苗木「」

石丸「な、なん…だと…」ガガーン

石丸「戦刃くん!それは本当なのか!」

苗木(やばい)


戦刃「………」プルプル

苗木(戦刃さんの表情が…)

セレス「さぁ、はっきりと認めなさい」

セレス「『私は接待プレイをされていた負け犬です』と…」

石丸「やめたまえセレスくん!」

石丸「戦刃くん!はっきりと言うんだ!接待プレイをやめて正々堂々戦ってくれと!」

石丸セレス「「さぁ!」」

戦刃「」

苗木(どうしてこんなことに…)


戦刃「………」ポロポロ

セレス「おや…」

石丸「い、戦刃くん!?」

苗木「戦刃さ…」

戦刃「ひっく…ぐすっ…」

戦刃「うえぇぇん!」ダダダッ

苗木「い、戦刃さん!?」

苗木(戦刃さんは両手で顔を多いながら出て行ってしまった…)


苗木「ちょ、戦刃さん!」

苗木(って、もう見えないし…)

苗木「二人ともこんな…やり過ぎだよ…」

石丸「ぼ、僕はただ…」

セレス「…………てへ☆」

苗木「と、とにかく戦刃さんを追わないと…」

石丸「そ、そうだな」

セレス「仕方がありませんわね…」

苗木「手分けして、戦刃さんを探すんだ!」


----------

タタタタッ
ドンッ

苗木「わっ!」

大神「むっ…」

朝日奈「ちょっと!廊下は走るな…って苗木?」

苗木「あっ、朝日奈さんに大神さん!」

朝日奈「そんな走って危ないじゃん!さくらちゃんが怪我したらどうすのさ!」

苗木「ご、ごめん…」

大神「我は大丈夫だ…それより苗木よ、急いでいたようだが急用でもあるのか?」

苗木「それが…」カクカクシカジカ


大神「なるほど…」

苗木「そういうことなんだ、だから…」

朝日奈「ん…あ、むくろちゃんなら植物園の方で見たかも!」

苗木「植物園だね!ありがとう!」

朝日奈「でもちょっと前の話だから…ってあ、ちょっと、苗木ー!」

大神「行ってしまったようだな…」


----------

苗木「はぁ…はぁ…」

葉隠「おー苗木っちじゃねーか!どーしたん?そんなに息を切らして!」

苗木「葉隠くん!あの…ここに戦刃さんが…」

葉隠「あー来た来た!なんかちょっと泣いてたっぽかったけど…なんかあったべ?」

苗木「会ったの!?」

葉隠「お、おう…なんか一人になれる場所を探してるって言ってたけど…」


苗木「それで、どこに行ったかわかる?」

葉隠「んーちーっとわかんねえなぁ…あ、なんなら占ってやろうか?」

苗木「はは…え、遠慮しとくよ…」

葉隠「なんでだべ!俺の占いは三割当たるぞ!」

葉隠「しかも今なら友情割引の五万円だべ!」

苗木(お金取るのか…しかも割引して五万円て…)

苗木「あはは…そ、それじゃ!」

葉隠「ちょ、苗木っち!…行っちまったべ…」


----------

苗木「それにしても、戦刃さんはどこへ…」

苗木「とりあえず片っ端から探すしかないか…」

十神「…なんだ、苗木か」

苗木「と、十神くん…戦刃さん、見なかった?」

十神「ふん、貴様と同系列の愚民の居場所などこの俺が知るわけないだろう」

苗木「そ、そっか…そうだよね…」

十神「…なんだ、戦刃に用でもあるのか?」

苗木「う、うん…ちょっとね…」


腐川「白夜さま~!」

苗木「あ、腐川さん…」

十神「チッ…面倒な奴が…」

腐川「びゃくー…って苗木、な、なんであんたが白夜様と一緒にいんのよ…」

苗木「いや、たまたまここで会って…」

腐川「たまたま?たまたまで白夜様とあんたが会うなんて…わ、私は会いたくても白夜様に会えないこともあるのに…」ギギギギ

苗木「そ、そんなこと言われても…」


十神「…おい腐川」

腐川「は、はいなんでしょう白夜様!」

十神「戦刃を見かけなかったか?」

苗木「!」

腐川「戦刃…?なんで…」

十神「いいから答えろグズが…」

腐川「わ、私は見てないけど…さっきまでアイツだったから、もしかしたら…」

十神「ならさっさと変われ…理解の遅い愚民め」

腐川「は、はい!」

ヘブシッ


ジェノサイダー翔「呼ばれて飛びててぇ!ジャッジャジャーン!ジェノサイダー翔でっす!☆」

ジェノサイダー翔「白夜様にまこちん、何か御用かしらぁ?」

十神「黙れ…貴様は俺の質問にだけ答えればいいんだ…」

ジェノサイダー翔「あらぁ?相変わらずドS全開の白夜様!ケドそんなところがいいんだけど!」

十神「…戦刃むくろを見かけなかったか?」

ジェノサイダー翔「むくろちん?あーさっき武道場の前でちらーっと見たけど?」

ジェノサイダー翔「っつーかあいつ暗くね!?なんかあいつ見てるとなんか辛気臭くなってさ!美少年とか殺りたくなっちゃう気分になるっつーかさ!ゲラゲラゲラゲラ!」


十神「…だそうだ」

苗木「…!ありがとう、十神くん!」

十神「勘違いするなよ、貴様如き愚民に貸しを作ったなど…」

ジェノサイダー翔「ってー、まこちんもう行っちゃったみたいだけど?」

十神「くっ…プランクトン風情が…」

ジェノサイダー翔「スルーされて怒る白夜様も可愛い!殺したくなっちゃうわぁ!」

十神「いいからその薄汚い口を閉じろ」

ジェノサイダー翔「りょうっかーい!ゲラゲラゲラゲラ!」

十神「…ふん」


----------

戦刃「うぅ…ぐすん」

江ノ島「あらぁ残姉ちゃん?こんなとこで一人ぼっちで何してんのぉ?」

戦刃「盾子ちゃん…?」

江ノ島「そう、私は江ノ島盾子!超高校級の『ギャル』でー!超高校級の『絶望』でーっす!」

戦刃「………」パチパチ

江ノ島「拍手されちゃったし!全然絶望的じゃなーい!いや、ある意味絶望的だけど!」



風呂入ってくる

戦刃「何しに…来たの…?」

江ノ島「何しに…って決まってんじゃねーか!我が残念な姉上様が一人で絶望的に残念な顔でびーびー泣いてるから遊びに来たんだよ!」

戦刃「…励ましにきてくれたの?」

江ノ島「はぁ!?どう聞けばそんな解釈になるわけ!?残姉ちゃんは頭まで残念なの!?絶望的ィ!」

戦刃「盾子ちゃん…ホントは優しいから…」

江ノ島「んなわけねーだろ!…って、ホント残姉ちゃんと一緒だと調子狂うわ…ったく」

戦刃「ありがと、ね…」

江ノ島「感謝してんじゃねーしぃ!」


江ノ島「それで、うちの残念なお姉様を泣かせたのはどこのどいつですか?」

戦刃「泣かされた…わけじゃ…」

江ノ島「実際監視カメラで全て見ていたので事のあらましは知っていますが、一応建前として聞いてみました」

戦刃「…そう」

江ノ島「そうです」


江ノ島「ま、たかがゲームであんだけマジになるのもどーかと思うけどさー」

戦刃「…うぅ」

江ノ島「何?苗木のバカに接待プレイされてたのがそんな嫌だったの?」

戦刃「そういう…わけじゃ…」

江ノ島「なら言っちゃえよ!『接待プレイをしてくださってありがとうございます!これからも末長くご贔屓に!』ってさぁ!」

戦刃「うー…」

江ノ島「…あーもう!絶望的にイライラするなぁ!」


江ノ島「苗木が好きなら好きって言っちまえよ!」

戦刃「!?」

江ノ島「好きなんだろ!?」

戦刃「そんな、わたし…は…///」

江ノ島「じゃあなんのために毎日毎日まーいにち!飽きもせずに苗木とゲームしてたんだよ!」

戦刃「…あぅ…//」

江ノ島「あーもうホント絶望的に残念だな残姉ちゃんは!」

戦刃「残姉ちゃんて…言わないで…」

江ノ島「事実だからしゃーねーだろーが!」


江ノ島「ったくよぉ…言いたい事があるならはっきり言えや!」

戦刃「ひぅ…」

…イクサバサーン

戦刃「!?」

江ノ島「おら来たぞ!しっかりやれよ!」

戦刃「や…やるってなに…!?」

江ノ島「告白でもキスでもSEXでもなんでもいーわ!ホント絶望的に残念過ぎ!」

戦刃「じ、盾子ちゃ…」

戦刃「い、行っちゃったし…」

ガラッ

苗木「戦刃さん…やっと、見つけた…」

戦刃「なえぎ、くん…」

戦刃「…はぅ///」

苗木(ん?戦刃さんの顔が赤いけど…何かあったのかな)

苗木(熱でもあるのかな…っと、それより!)

苗木「戦刃さん、その…えっと…」

戦刃「え…?」

苗木「その…ごめん!」

戦刃「…え?」

苗木「…接待プレイのこと…」

戦刃「………」

苗木「僕…接待プレイ、してた」

苗木「さ、最初はそんなつもりじゃなかったんだけどさ…」

苗木「なんか、何時の間にかそうなってて…」

苗木「今度からはスマッシュとB技も使うようにするから…」

戦刃「…………」

苗木「その、謝って許してもらえるとは思わないけど…許してもらえるならなんでもするから!」

戦刃「………」ピクッ

戦刃「今、なんて…?」

苗木「え、あ、その…気がついたら…」

戦刃「…その後」

苗木「あ、謝って許してもらえるとは…」

戦刃「その後!」

苗木「え?…な、なんでもするから…」

戦刃「…………」

戦刃「本当に、何でも?」


苗木「えっ?」

戦刃「何でもするって、言った…」

苗木「う、うん…」

苗木(ぐ、軍隊式のオシオキとかされるのかな…)

戦刃「…じゃあ、目、瞑って」

苗木「…え?」

戦刃「早く」

苗木「う、うん」スッ

戦刃(…ありがとう、盾子ちゃん…)


戦刃「…………」ゴクリ

苗木(な、何されるんだろう…)

戦刃「…………」トテトテ

苗木(う…め、目の前に来たぞ…)







ギュッ

苗木「!?」

戦刃「……////」ギュッ


苗木「いいいい戦刃さん!?」

戦刃「何でもって、言ったから…」

苗木「言ったけど、これはその…」

戦刃「…だめ?」

苗木「だめじゃないけど、その…」

苗木(柔らかいし、なんだか良い匂いがする…///)


戦刃「…撫でて」

苗木「えっ!?」

戦刃「…頭」

苗木「あ、うん…こんな感じ、かな…?」ナデナデ

戦刃「んっ…////」

苗木(なんだか戦刃さん、可愛い…)

戦刃「その…」

苗木「あ、痛かった!?」

戦刃「それは大丈夫…続けて…」

苗木「あ、うん…」ナデナデ

戦刃「これからも私と…して、くれる…?」

苗木「えっ?」

戦刃「ゲーム…」

苗木「う、うん」

戦刃「してくれる…?」

苗木「も、勿論だよ!」


戦刃「そう…よかった…///」

苗木「あの、戦刃さん…」

戦刃「…けど、接待プレイはやめてね」

苗木「わ、分かったよ…それより戦刃さん?」

戦刃「…なに?」

苗木「そろそろ離れてくれても…」

戦刃「……いや」

苗木「あ、うん…」

チ、チョットオスナベ
オシテルノハハガクレデショ!?
ヨクミエマセンワ
フ、フケンゼンダ!
オオキナコエヲダシタラバレテシマウゾ…
オイキサマライイカゲンニ…

ガターン!


苗木「!?」

戦刃「!?」

朝日奈「いったーい!ちょっと葉隠!」

葉隠「お、俺は押してないべ!押したのは石丸だべ!」

石丸「なっ…葉隠くん!人のせいにするのか君は!」

セレス「まったく、お洋服が汚れてしまいますわ」

桑田「つーか、バレちまったぞ…」

十神「うぐっ…なんでもいいから貴様ら!どけ!」

腐川「十神くんの上に乗ってる…ふふ、ふふふふふ」

苗木「」

戦刃「」


苗木「み、みんな…見て、たの…?」

大神「…我はやめろと言ったんだがな」

大和田「食い入るようにして見てたのによく言うぜ…」

大神「……………」

大和田「な、なんだ!?やんのかおい!」

不二咲「け、喧嘩はよくないよう…」

セレス「と言うか、これでも戦刃さんは離れないのですね」

戦刃「!!!/////」バッ

朝日奈「ほぇー…むくろちゃん、顔、真っ赤だよぉ…」

舞園「先を越された先を越された先を越された先を越された先を越された先を越された先をry」

苗木「」





てんやわんやになったが、とりあえず騒ぎは収めることが出来た。
包丁(のようなもの)を持って暴れまわる舞園さんを抑えるのには特に苦労した。
…まぁ戦刃さんがなんとかしてくれたんだけど。

それで、みんなニヤニヤしながら僕の事を冷やかすようになったんだ…
でも、不思議と悪い気はしなかった。

それで、その後なんだけど…


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戦刃「…苗木、くん」

苗木「あ、うん。スマブラだね?」

戦刃「…そう」

苗木「…ねぇ戦刃さん?」

戦刃「なに…?」

苗木「…離れてくれないとコントローラーが持てないんだけど」

戦刃「…オシオキ」

苗木「え?」









戦刃「…接待プレイ、したことの…////」

苗木「えっ」


おしまい


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江ノ島「あー残念な姉を持つとホントに苦労するわ!絶望的に!」

江ノ島「まぁ一応上手くいったからいいんだ、け、ど…?」

霧切「おかしい…こんなの絶対おかしいわ…」ポロポロ

江ノ島(…絶望的過ぎて声が掛けられない)


ホントにおわり

っしゃー書き終えた!
支援保守ありがとうございましたです!

戦刃むくろちゃんは残念可愛い

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年09月30日 (月) 21:11:02   ID: VRzz8sIo

やっぱり残姉一番

2 :  SS好きの774さん   2014年02月23日 (日) 02:56:09   ID: 3K3tpHa6

残姉最高。

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