鳴「ご飯」恒一「はいはい」(165)

恒一「って、冷蔵庫の中空っぽなんだけど…」

鳴「買い物行く?」

恒一「外雨降ってるよ」

鳴「雨は嫌いじゃない」

恒一「びしょ濡れになった見崎を拭くのは僕なんだけど?」

鳴「…嫌?」

恒一「それくらい自分でやってほしいかな」

|∧∧
|・ω・`) そ~~・・・
|o④o
|―u'
| ∧∧
|(´・ω・`)
|o   ヾ
|―u' ④ <コトッ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ミ  ピャッ!
|    ④

これを見てふと疑問に思ったことがある
まずは上の図を見て欲しい
彼は自らが支援したいものに巡りあった時、切なげな表情を浮かべてこの
しえんだまを置いていく。置き終わった後はどこかへ去っていってしまう
ここで一つ疑問が生じる。このしえんだまの硬度についてだ
彼の姿を描いたものは幾つかあるが、いずれにおいてもこのしえんだまを置く時の
効果音は『コトッ』である
『チョコン』でもなく『ボヨン』でもなくあくまで『コトッ』である
それらはすべての場面においてすべてが共通である
つまりこのしえんだまという謎に満ちた物体は、構成している物質が依然全くの謎であるにしろ
硬度の面で見ると、そこそこの硬さを持った物質であることには違いないのであろうという
一つの仮説が生まれるのである

彼がこれをどこで手に入れ、また彼自身これをどこまで把握しているのかは知る由もない
だが、今ここでこうしてしえんだまについての謎が一つ解けた
これだけでも我々は大きな一歩を踏み出したといえるだろう
しえんだまの未知なる部分への更なる解明を期待したい

恒一「あ。カップラーメンがあった。これでいいよね?」

鳴「うん。いいよ」

恒一「豚骨と塩どっちが好き?」

鳴「豚骨」

恒一(まあどうせ僕のも分けたげる羽目になるんだろうけど)

鳴「そういえば榊原君、学校は?」チュルチュル

恒一「そういう見崎こそ」ズルズル

鳴「…成績落ちたりしたら東京戻った後大変じゃない?」ゴクゴク

恒一「かもね」ズルズル

鳴「もう…」ゴチソウサマ

恒一「ま、そうなったら見崎に教えてもらうよ。余裕あるんでしょ?」クスッ

鳴「…そういう意地悪、嫌い」プイッ

恒一「あはは。ごめんごめん」

鳴「これは没取です」

恒一「どうせ元から貰うつもりだった癖に」

鳴「いいから」アーン

恒一「はいはい」アーン

鳴「ふぁ…」

恒一「もう眠くなったの? まだ昼間だよ」

鳴「昨日夜更ししてたから…。榊原君が電話してくるからだよ」

恒一「よく言うよ。僕が眠いって伝えても『もうちょっと』とか言ってたの見崎じゃない」

鳴「榊原君は眠くないの?」

恒一「僕はもともと睡眠時間短いから」

鳴「…」ウツラウツラ

恒一「ここで寝ないでよ? ほら、部屋戻ろ」

鳴「うん…」クテー

恒一「あーもう」ダキッ

鳴「んぅ…」キュッ

恒一「そのまま掴まっててよ」

鳴「はーい…」ギュ

恒一「ほら見崎。部屋着いたよ」

鳴「Zzz」

恒一「熟睡してるし…。このまま梯登るの危ないしなぁ」ウーム

鳴「さかきばら、くん…」ムニャムニャ

恒一「はいはい」ナデナデ
   (仕方ない。このまま適当に座っておこう)

恒一(本でも読んでようかな。つーか見崎軽いなー)ヒョイ

鳴「…ん」

恒一「あれだけ食べてるのに栄養は何処に…」ジー

鳴「Zzz」

恒一(…胸はないな)

恒一(下半身は…意外と、うん。――って、何考えてるんだ僕)

恒一「いかんいかん。…これでいいかな」ペラッ

鳴「…ぁ、むにゅ」モゾモゾ

恒一「…」ペラッ

鳴「Zzz」ギュー

恒一(集中できん…)モンモン

鳴「…ん。ふぁぁ」
  「あれ? 何で部屋に…」

恒一「Zzz」

鳴「寝てるの?」ツンツン

恒一「ん…」

鳴(かわいい)

鳴「ここまで連れて来てくれたの?」

恒一「くー…」ネムネム

鳴「いたずらとかは…まあ榊原君だし。ないよね」

恒一「Zzz」

鳴「…」ナデナデ

鳴「…」ペタペタ

鳴「…」プニプニ

鳴「!?」グニグニ

鳴「…」オソルオソル

鳴「…」ペシペシ

恒一「…ん」

鳴「あ」

恒一「…起きてたんだ」ゴシゴシ

鳴「おはよう榊原君」

恒一「おはよう見崎」

鳴「うん」

恒一(股間が痛いような…何故?)

恒一「いつから起きてたの?」

鳴「30分前ぐらいかな」

恒一「そっか。なら離れてれば良かったのに。暑いでしょ?」

鳴「榊原君こそ。私床でも寝れるよ?」

恒一「体痛くなるじゃない」

鳴「気にしないよ」

恒一「僕は気にするんだよ」

鳴「…そっか」

恒一「うーん…」クンクン

鳴「どうしたの?」

恒一「ん? いや少し汗の匂いが…」

鳴「!?」バッ

恒一「今更遅いよ」

鳴「えっち」

恒一「いや僕が汗臭いって話だから」

鳴「お風呂入る?」

恒一「いいの?」

鳴「沸かして来るから待ってて」テクテク

恒一「ありがとー」

恒一「ふー…」カポーン

鳴『どう?』

恒一「いいお湯だよ。見崎ん家のお風呂は広くていいねー」

鳴『そう。なら良かった』

恒一「見崎も入る?」

鳴『いいの?』

恒一「ごめん冗談です」

鳴『…』スルスル

恒一「見崎?」

鳴「…」ガララ

恒一「ぶっ!?」

鳴「詰めて」グイグイ

恒一(タオル巻いてるけど! けど!)ドキドキ

鳴「…」チャプチャプ

恒一「…」ドキドキ

鳴「榊原君」

恒一「な、何?」

鳴「見せてあげようか?」

恒一「なっ!?」

鳴「見せてあげようか? このタオルの下…」

恒一「…見崎」

鳴「ん?」

恒一「その、正直言って見たい」

鳴「素直でよろしい」

鳴「…」スルスル

恒一「…」ドキドキ

鳴「…はい」

恒一「…」

鳴「…」

恒一「…もういいよ」

鳴「そう」モドシモドシ

恒一(だよね水着ぐらい着てるよねあああああ何言ってんだよ僕!)

鳴「どうかした?」

恒一「…ごめんなさい」

鳴「これからは私以外の子に軽々しく『裸見たい』とか言わないことね」

恒一「うん…うん?」

鳴「?」

恒一「…見崎には言っていいの?」

鳴「…あ」

恒一「も、もうあがろうか」

鳴「う、うん///」

鳴「フルーツ牛乳とコーヒー牛乳どっちがいい?」

恒一「普通の無いの?」

鳴「普通のは私の」

恒一「じゃあフルーツで」

鳴「はい」

恒一「いただきます」ゴクゴク

鳴「いただきます」クピクピ

鳴「トランプする?」

恒一「いいよ。二人だし、ババ抜きでいいよね」

鳴「うん」シャカシャカ

恒一「義眼でジョーカー探知は駄目だからね。勝てないから」

鳴「…ちぇ」

鳴(榊原君の手札は三枚。私は二枚。このドローで勝敗を決める…)

恒一「…」

鳴「――これ」ピッ

ジョーカー「やっほー」

鳴「ぐぬぬ…」シャッフル

鳴「榊原君の番だよ」

恒一(真ん中のカードが一枚だけ飛び出してる…)

鳴「さぁ」

恒一(…右端でいいか)ピッ

鳴「あ」

恒一「お、当たりだ。はい、見崎の番」

鳴「…」

恒一「どうしたの? 迷う必要ないよね?」

鳴「ぐ…」

恒一「はよ」

鳴「…いじわる」ピッ

恒一「あがり。僕の勝ちだ」

鳴「もう一回」

恒一「えー」

鳴「いいから」

恒一「はいはい」クスッ

うんこ行ってきます

鳴「榊原君は偶に意地が悪くなるよね」

恒一「そう?」

鳴「そうだよ。この前だって私が寝てた時勝手にこっちの眼見たでしょ」

恒一「お、起きてたの? ていうか意地悪なのかなそれ」

鳴「意地悪って言うか、悪戯って言うか…」

恒一「…ごめん」

鳴「謝るくらいなら、ちゃんと言ってくれればいいのに」

恒一「嫌がられるかなって思ってさ。もうしないよ」

鳴「…別に、榊原君ならいいけど」

恒一「そ、そう?」

鳴「特別に、ね」

鳴「…見る?」

恒一「また騙されそうだから止めとく」

鳴「ほら、そういう所が意地悪」

恒一「そうなの?」

鳴「こっち見て」グイッ

恒一「わっ」

鳴「はい。これでいい?」パサッ

恒一「…」

鳴「…」

恒一「…」

鳴「…何か言って」

恒一「…」ナデ

鳴「んっ…」ピクッ

恒一「綺麗だよ」ボソッ

恒一「見崎…」

鳴「榊原、君…」

恒一「…」スッ

鳴「…」ギュッ


霧果「あら、何してるの?」ガチャ

恒一・鳴「…」

霧果「…お邪魔しましたー」スタスタ

恒一「…」

鳴「…」

恒一「…お約束だよね」ハァー

鳴「そうね」フー

恒一「明日は学校行く?」

鳴「どうしよ…。いないものなんだし、明日の気分かな」

恒一「そっか。ま、明日も朝に来るから、その時決めよう」

鳴「うん」

恒一「じゃ、またね」

鳴「…待って」クイッ

恒一「ん?」

鳴「…」ジー

恒一「…ここ、外だけど」

鳴「じゃあ中に戻ってから」

恒一「もう。ここでいいよ」チュッ

鳴「んっ…」

恒一「満足した?」

鳴「…うん。気を付けてね」バイバイ

恒一「おやすみ」バイバイ


霧果「…」ジー

鳴「~♪」

霧果「鳴」

鳴「なんですか?」

霧果「…榊原君は、いい子よね」

鳴「? はい。そうですね」

霧果「お母さん悲しいけど、応援するから。頑張って」グッ

鳴「なっ!?」

霧果「押し倒されないなら押し倒しちゃいなさい」

鳴「///」

霧果「でもまだ中学生なんだから、使うものは使いなさい。いい?」

鳴「え、えっと…」

霧果「榊原君、誰かに取られちゃうわよ? いいの?」

鳴「…だめ、です」

霧果「ま。鳴が一発押せばイチコロよ。頑張りなさい」

鳴(押し倒す…)ドキドキ

翌日

恒一「おはよう」

鳴「おはよ」

恒一「学校どうする?」

鳴「…今日も雨だし、いいんじゃない?」

恒一「だと思った。朝ご飯食べた? お弁当作って来たけど」

鳴「朝は済ませたよ。でも食べる」

鳴「もぐもぐ…ご馳走様」

恒一「あれ? もういいの?」

鳴「もうって、全部食べたよ?」

恒一「いや、いつもなら僕のもよこせって言うからさ」

鳴「よこせなんて言ってないよ」ムッ

恒一「そうだっけ?」

鳴「もう…」

鳴「もぐもぐ…ご馳走様」

恒一「あれ? もういいの?」

鳴「もうって、全部食べたよ?」

恒一「いや、いつもなら僕のもよこせって言うからさ」

鳴「よこせなんて言ってないよ」ムッ

恒一「そうだっけ?」

鳴「もう…」

鳴(押し倒す…)チラッ

恒一「?」

鳴「…」ドキドキ

恒一(あー何か企んでるな)

鳴(大丈夫…だよね?)

恒一(やっぱりお弁当欲しいのかな?)

恒一「…」ペラペラ

鳴「…」ソワソワ

恒一「…」ウーン

鳴「…」ジー

恒一「…」カキカキ

鳴「…」コソコソ

恒一「あの…」

鳴「!」ビクッ

恒一「どうかした? さっきから落ち着かないみたいだけど」

鳴「な、なんでもない。榊原君は勉強?」

恒一「うん。流石にね」カキカキ

鳴「どれくらいで終わる?」

恒一「あとは答え合せぐらいかな。なんで?」

鳴「…ちょっと、話たいかなって」

恒一「暇?」

鳴「うん」

恒一「そっか。ちょっと待ってね」

恒一「…よし。終わったよ」

鳴「じゃあこっち来て」クイッ

恒一「? うん」

鳴「ここ座って」ポンポン

恒一「はいはい」

鳴「…」

恒一「それで、なんの話しようか」

鳴「あのね、質問なんだけど」

恒一「珍しいね。いつもは僕がしてるのに」

鳴「あのね? 榊原君って、好きな娘いる?」

恒一「…ん?」

鳴「好きな人はいるの?」

恒一「それ、今更言う事?」

鳴「言う事」

恒一「…いるけど」

鳴「誰?」ズイッ

恒一「勘弁してよ…」

鳴「言ってくれなきゃ嫌いになる」

恒一「…見崎」

鳴「ちゃんと言って」

恒一「――見崎が、好きだよ」

鳴「…///」カー

恒一「は、恥ずかしがるなら言わせるなよ…」

鳴「榊原君、真っ赤だよ?」

恒一「見崎もね。で?」

鳴「?」

恒一「見崎は好きな人いるの?」

鳴「榊原君」

恒一「…ごめん。ちょっと待ってね///」ウツムキ

鳴「ふふ」

恒一「もう…どういう意味があってこんな」

鳴「確認、かな」

恒一「確認?」

鳴「うん。分かってたけど、一応、ね」グイッ

恒一「へ?」ドサッ

鳴「よいしょ…」ノシッ

恒一「…」ボーゼン

鳴「こうするなら、ちゃんと言わないと駄目かなって思って」

恒一「…なるほど」

鳴「…嫌?」

恒一「嬉しいけど、うん…」

鳴「嬉しいんだ」クスッ

恒一「普通は逆じゃないかな?」

鳴「榊原君がしてくれないから、私がするの」

恒一「…そっか」

鳴「そうだよ」

恒一「じゃあ次は僕がするよ」

鳴「期待してる」

鳴「榊原君…」スッ

チュ

恒一「ん、見崎…」

鳴「んむ…ふ、ぁ…んちゅ」

恒一「見崎、見崎…」

鳴「しゃかきびゃら、くん…ちゅっ、ちゅ」

恒一「…ふぅ」プハ

鳴「ん、ぅ…」ポワーン

恒一「…」

鳴「…」

恒一「…しないの?」

鳴「したよ?」

恒一「?」

鳴「?」

恒一「これで終わり?」

鳴「これで?」

恒一「…えっと、この先と言うか、その…イヤーンな感じの」

鳴「イヤーン?」

恒一「ちょ、ちょっと待って。え? え?」

恒一「押し倒したよね?」

鳴「うん」

恒一「き、キスも、した」

鳴「うん///」

恒一「つ、次は?」

鳴「次? 霧果は押し倒したら好きにしていいって…」

恒一「霧果?」

鳴「あ」

恒一(あの人の差し金か…)

鳴「あ、あのね? 榊原君を押し倒して、キスしたかったの」

恒一「あ、はい」

鳴「うん…」

恒一「…」

鳴「…」ウズウズ

恒一「…満足した?」

鳴「…まだ」チュッ

チュッチュ

恒一(まぁ、いいか。今度ゆっくり教えよう。次は僕のターンだし)ナデナデ

鳴(幸せ♪)チュッ


霧果「…っち。今度こそは…」

happy☆end?

昨日はスレ落とすし書き溜め消えるしで散々だったわ
見てくれた人ありがと。後は落とすなり乗っ取るなり好きにどうぞ
また来週

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