美希「あなたも…ミキなの?」 覚醒美希「……」(310)

 

美希「……ミキの偽物さんだね。同じ顔って何だか気持ち悪いの…」

覚醒美希「……」

美希「…もう帰るからどいて」

覚醒美希「……はぁ」

美希「な、何なの…」

覚醒美希「まだ朝だよ。レッスンあるはずだよね?」

美希「何でそんなこと知ってるの…」

覚醒美希「またサボったの?めんどくさい?トップアイドルになれなくてもいいの?」

美希「……いきなりお説教?ミキの事偽物には関係ないの」

覚醒美希「あはっ、イタイとこ突かれるとすぐ逃げるんだね」

美希「……」

覚醒美希「そうやってハ……プロデューサーに迷惑ばっかりかけるの」

覚醒美希「仕事はプロデューサー任せ、自分が嫌な事はしない、少し辛いとすぐ諦める」

美希「……言いたい放題言ってくれるの」

覚醒美希「全部本当のことだもん。そんなのでアイドルやってて楽しい?」

美希「……」

覚醒美希「そういうのお客さん達にも伝わるよ。だからいつまで経っても人気出ないの」

美希「ほ、放っておいてほしいの!!ミキだってすぐに……みんなみたいに…!」

覚醒美希「なれると思う?無理だよ、だってやる気ないんだもん」

美希「……」

覚醒美希「何か言い返さないの?」

美希「……ミキの顔と声でお説教しないでよ!!余計イライラするの!!」

覚醒美希「ミキはあなたを見てる方がイライラするけどね」

美希「本物のミキはミキなの!!偽物にどうこう言われる筋合いはないの!!」

覚醒美希「……ふーん……あ、そうだ。なら入れ替わってみない?」

美希「え?」

覚醒美希「アイドル活動疲れるんでしょ?ならミキが代わりにやってあげるの」

美希「た、確かに疲れるけど……偽物になんかやらせたくないの!!」

覚醒美希「あなたがアイドル活動やりたい時はすぐにまた交代するから、正直休みたいんでしょ?」

美希「……」

P(はぁ…今日も美希と活動か……憂鬱だ)

ガチャッ

覚醒美希「おはようなのー!プロデューサー!」

P「……あれ?美希が俺より先に事務所に…?」

覚醒美希「あはっ、ミキ今日から心機一転ガンバルことにしたの!」

P「ほ、本当か!?……で、その髪の毛は?」

覚醒美希「え?…あ……えーっと、その、気持ちを切り替えるためにバッサリって感じかな☆」

P「あほかあああああああ!!その上髪色まで勝手に変えやがってええええ!!」

覚醒美希「ごめんなさいなのおおおおお!!」

P「全く……またどやされるな。やる気あるのは良いがそういうのは俺に相談してからに…」

覚醒美希「はーい……」

P「……やけに素直だな、どうしたんだ?」

覚醒美希「だから今日からガンバルの!もうプロデューサーに迷惑かけないって決めたの!」

美希「あふぅ…アイドル活動が無いとヒマなの……ゆっくり出来ていいけど」

美希「……あの偽物にやらせて大丈夫かな…」

美希「大体あいつの正体が分からないの……」

美希「ミキの顔をした宇宙人とか…!それで地球侵略を…ってそんなわけないよねー」

美希「あふぅ……考えたらまた眠くなっちゃったの」

美希「お昼寝したらどこか遊びに行こっかなー……ふあぁぁ」

P(きょ、今日の美希はすごい…!!才能は前々から感じていたが…)

P(今までとは格段に動きが違う!まるで別人みたいだ!)

覚醒美希「どう…?ミキ結構やるでしょ?」ハァハァ

P「…正直度肝を抜かれたよ」

覚醒美希「えへへ……ま、本気出せばこんなものかな!」

P「もう少し早く本気出してくれよ…今までの苦労は一体…」

覚醒美希「ごめんねー、でも実はまだ30%の力しか出してないの」

P「ぬぁにいいい!?本当かぁぁ!?」

覚醒美希「冗談なの☆」

美希「あふぅ……よく寝たぁ」

美希「……今頃レッスンしてるのかなー。きっと偽物も逃げだしてる頃なの」

美希「ミキには関係ないけどね、久しぶりに服でも見に行こうっと♪」



美希「あ、あのお洋服ミキが前に撮影したやつだ…」ジー

美希「そういえば結局雑誌に掲載されなかったの…」

美希「……」

美希「まぁ仕方ないよね、そのうちまた頑張れば大丈夫なの!」

~♪~♪
 ~♪

P(歌の表現も…真面目にやればここまで…)

覚醒美希「今日は喉の調子も良い感じなの!」

P(最初からこの能力を活かせれば……俺は美希をずっと腐らせて…)

覚醒美希「……暗い顔してどうしたの?どこかまずかった…?」

P「いや、すまないな…美希。俺のせいで…」

覚醒美希「えっ!?何のこと!?」

P「俺がお前の力を早くから引き出してやれれば……もしかすると今頃トップアイドルに…」

覚醒美希「ちょっとー!その言い方だとミキがもうトップアイドルになれないみたいなの!」

P「いや…そういう訳じゃ…」

覚醒美希「ミキ一生懸命やるから!だからプロデューサーもミキを応援してほしいの!」

P「…そうだな!今の美希ならあっという間にトップアイドルだ!俺に任せろ!」

覚醒美希「頼んだのー!…それとミキの方こそごめんね。今までワガママばっかり言っちゃって…」

P「そんなの美希がやる気になってくれたことに比べれば些細な事さ!いやぁ、本当に嬉しい!」

覚醒美希「あはっ、ハニーすっごく嬉しそう!」

P「おいおい、ハニーって何だ?まあいいや、今日はめでたい!おにぎりでお祝いだ!」

覚醒美希「ほんと!?ありがとー!」

美希「あー、今日は楽しかったのー!色々お買い物もできたし!」

~♪

美希「…メール?」パカッ

[from]P
[sub]やるぞお!
美希、今日はお疲れ様
今までで一番キラキラしてたぞ!
明日からも一緒に頑張ろう!
目指せトップアイドル!

美希「……何これ」

覚醒美希「すっごくハニーに大変な思いさせてたんだね」

美希「…!!偽物さんじゃない」

覚醒美希「ハニーすっごく喜んでたよ、なんでかな」

美希「ハニーって…あの人のこと?喜んでる理由なんて知らないの」

覚醒美希「きっとあまりにもあなたが酷過ぎたからなの。ミキは普通にレッスンをこなしただけなのに」

美希「…へー、レッスン全部やったんだ。真面目ちゃんだね」

覚醒美希「…ハニーがかわいそう、こんなアイドルをプロデュースしないといけないなんて」

美希「……そんなに言うなら明日からもずっとミキの代わりやれば?」

覚醒美希「へー、良いの?そんなことして」

美希「ミキ当分ゆっくりしたいから、別に問題無いの。偽物さんがいいならね」

覚醒美希「ミキはもちろん良いよ。ハニーの喜ぶ顔、見たいから。そっちは後悔しない?」

美希「……きっとしないの。それじゃ決定だね」

覚醒美希「ハニー、今日の予定は?」

P「おー、美希は……って昨日も思ったんだがハニーって何だ?」

覚醒美希「ハニーはハニーなの!ミキのとっても大切な人!」

P「お、俺が!?嬉しいが…そう言う事はアイドルが言うもんじゃ…」

覚醒美希「大丈夫!ちゃんと場を弁えて使うから!」

P「不安だ……ポロッとそんな言葉が出てきたら大問題だぞ…」

覚醒美希「…ダメ?」

P「うっ……まぁ、仕事に影響が出ない範囲でなら…」

覚醒美希「オッケー!ハニー、今日のお仕事教えて♪」

P(あ、あれ…美希って…こんなに可愛かったか…いや確かに可愛いとは思っていたが…)

小鳥「プロデューサーさん、やけに美希ちゃんと仲良いですね」

P「そうですか?前からこんなもんじゃ……無いですよね」

覚醒美希「あはっ、小鳥もしかして嫉妬?」

小鳥「な、な、何言ってるのかしら美希ちゃん!おかしなこと言うのね!」

律子「プロデューサーは事務所アイドルと付き合うほど馬鹿じゃない、ですよね?」

P「あ、当たり前だろ!失敬な!」

覚醒美希「律子も顔がマジだよねー。もしかして…」

律子「私は一応釘を刺してるだけだってば、あと『さん』!」

一応参考画像
意外と知らない奴多いんだな

美希「今日はどこに遊びに行こっかなー」

美希「見たい映画結構あるし…ゲームセンターなんかも…」

美希「うーん、色々迷っちゃうの」

美希「そうだ!お姉ちゃんに遠くに連れてってもらうってのもありかな!」

美希「あー自由って幸せなのー!」

美希「…きっとあっちはビシバシしごかれてるんだろうなー」

覚醒美希「あれ?今日のレッスンもうお終い?」

P「そうだな、お疲れ様。昨日に引き続いて今日もすごかったよ」

覚醒美希「そうかなー…でもミキもっともっと出来るよ?」

P「俺もそう思うが急に無理して体を壊しちゃ元も子も無いからな。少しずつだ」

覚醒美希「ミキの事をそんなに思ってくれるなんて…やっぱりハニーも…」

P「イヤ…言っとくが他の皆にも同じ態度取ってるからな」

覚醒美希「むー」

美希「次はどこ行こっかなー……あっ」

春香「あれ?美希じゃない!今日何も無かったっけ?」

美希「ま、まあね。春香はどうしたの?」

春香「今日は私もオフなんだー、久しぶりに羽を伸ばそうかなーって」

美希「春香いっつも忙しそうだもんね」

春香「う~ん、確かに忙しいかも。でも楽しいから頑張れるんだよねー」

美希「楽しい?」

春香「うん、お客さん達の笑顔見るとそれだけでアイドルで良かったなって思えるもん」

美希「あ、あはっ…そうだよね」

覚醒美希はインパクトあった

覚醒しようがしまいが美希は可愛いのに変わりないがとりあえずはやく箱○と無印を買いに行くんだ!

http://i.imgur.com/7qGkh.jpg
http://i.imgur.com/5zHG8.jpg

春香「そういえば昨日プロデューサーさんが美希のこと褒めてたよ!」

美希「へ、へー。そーなんだ」

春香「やっぱりやれば出来る子だって!あんなに興奮してるプロデューサーさん見るの初めてかも」

美希「……」

春香「ちょっと分からないのは『髪を切ったのはいかんな』だってさー。美希髪切って無いよね?」

美希「ちょ、ちょーっとだけ切ったの。やっぱりバレてたんだー」

春香「うーん私には分かんないけど…」

美希「……あ!友達と待ち合わせしてたの忘れてた!またね春香!」

春香「え!大変じゃない!それじゃばいばい!」

覚醒美希「ただいまなのー」

千早「お帰りなさい、美希」

真「うわー!話は聞いてたけど本当にバッサリ切ったねー」

覚醒美希「えへへ、似合うでしょ?」

真「そうだね、前の髪型も良かったけど今のもボクは好きだよ」

覚醒美希「やったー真くんに褒められたの!やっぱり髪切って正解だったの!」

P「……何度も言うがマジで次からは俺に一言言ってくれよ。そういうことは話し合ってからな…」

千早「分かってますよ。それより美希のボイスレッスン聞いていたけど驚いたわ」

覚醒美希「驚いた?」

千早「ええ、ほとんど別人だもの。いつの間にあそこまで上達したの?」

覚醒美希「それはミキの弛まない努力の賜物なの!でも千早さんに褒められるなんて嬉しいなー」

千早「どんな方法使ったか気になるわね…うかうかしてたら追い越されそうだわ」

真「歌だけじゃなくてダンスもね!響もこっそり見てたけど仰天してたよ」

P「うんうん、俺も感動している!この調子で頼むぞ美希!」

覚醒美希「もちろん!泥船に乗った気でいてほしいの!」

美希「今日も楽しかった~♪結構遊びつくしちゃったかも」

美希「あっ、メール来てる…」パカッ

[from]P
[sub]泥船じゃないぞ
おにぎり買ってやれなくてすまん!
また今度ババロアでも一緒に食べような!
今日も1日お疲れ様、おやすみ。

美希「……」

美希「他にも真くんと千早さんからも…『美希には負けないよ!』って…」

美希「ミキが2人に追いつけるはず無いのに…何言ってるんだろ…」

>>69
地味女なりの背伸びだったんだな

美希「……流石に3日も連続で休みだと…やることもなくなるの」

美希「……」

美希「…ちょっと事務所に顔出してこようかな」



美希(ん?中が騒がしいの…)ソー

P『まっさか美希が映画のメインヒロインだなんてな!』

雪歩『あの監督、演技力が無いとどんなに有名でも採用しないんだよ!』

覚醒美希『ミキは元々あんまり有名じゃないから、演技力だけで勝負する方がやりやすいの』

伊織『…あんたのことただの馬鹿だと思ってたけど…少しだけ認めてあげるわ』

美希「……な、何これ…」

>>56
モブやん

覚醒美希『ミキの本気はまだこれからだよ!ね、ハニー!』

P『ああ、美希伝説は始まったばかりだ!』

真美『星井先生の次回作に御期待下さい!』

覚醒美希『真美~?』

真美『うぎゃー、冗談だよ!!』

美希「……」

あずさ「あら?扉の前で何してるの?」

美希「!!」ダッ

あずさ「え!?ちょ、ちょっと美希ちゃ~ん?……行っちゃった…どうしたのかしら…」

ガチャッ

あずさ「ただいま戻りまし…あらあら~、中にも美希ちゃん…?」

美希(な、何でミキが逃げなきゃいけないの!)

美希(本物のミキはミキなのに!)



あずさ「おかしいわね~…確かに外に美希ちゃんが…」

覚醒美希「だってミキずっとここにいたよ!」

P「はい、誰かと間違えたんじゃないですか?」

あずさ「いくら私でも間違えるはずは……」

雪歩「そういえば春香ちゃんも……金髪の美希ちゃんを昨日見たって」

P「おいおい、ありえないだろ。本物の美希は一昨日からこの通り茶髪のショートヘア」

覚醒美希「きっとミキのドッペルゲンガーだね」

伊織「本当にそうならあんた死ぬわよ」

覚醒美希「ハニーが守ってくれるから大丈夫!」

ファン「あの、美希さん、ですよね?」

美希「え、あ、えっと・・・」

ファン「あ・・・」

ファン「ごめんなさい、人違いでした」

美希「え?」

ファン「本当ごめんなさい、ファンやってるアイドルに微妙に似てたもんで、はは」

美希「あ、あのっ」

ファン「さようなっ、ごめんなさーい」

美希「……またメールがたくさん」

美希「皆から映画主演のお祝い…」

美希「…映画に出るのはミキじゃないの!偽物なの!」

[from]デコちゃん
[sub]かわいそうにー
春香に続いてあずさまでドッペルゲンガーを見るなんて怖いわねー
もし金髪の美希に出会っちゃったら…にひひ


なーんて冗談よ あんまり気にすること無いわ
あと映画主演一応おめでとう

美希「本物は金髪なの!!茶髪は偽物なの!!!デコちゃんの馬鹿!!」

美希「……」

美希「……何で…何でミキが否定されなきゃいけないの」

美希「……今日もヒマなの…街をフラフラしようっと」



やよい「響さんごめんなさい…お買いものに付き合わせちゃって…」

響「このぐらいなんくるないさー。他に行く店はある?」

やよい「えーっと……あ!美希さん!」

美希「やよい…響…」

響「おー、美希じゃないか!今日は仕事あると思ってたけどオフなのか?」

美希「きょ、今日はもう終わったの。それより買い物なら手伝うの」

やよい「そ、そんな悪いですよ…」

美希「ヒマだから気にしないで」

響「おー、助かる……あれ…?」

やよい「どうしたんですか響さん?」

響「……やよい!」ガシッダダッ

やよい「ひ、響さん!?」

美希「ちょ、ちょっとどこ行くの!?」



響「……」ハァハァ

やよい「ど、どうしたんですか…美希さん置いてきぼりですよ…」

響「…やよい、今の美希…金髪だったよね。髪長かったよね…」

やよい「はい、そうです。…あ」

響「…うぎゃー!ドッペルゲンガー見ちゃったー!」

やよい「はわわ…」

[from]響
[sub]大丈夫だ!
自分もやよいもドッペルゲンガーなんて見てないからな!
金髪の美希なんて見てないから!
ドッペルゲンガーなんているはずない!
だから安心してほしいぞ!

金髪のウィッグとか持ってないよね?



美希「……」

美希「だからホンモノは…ミキだって…」

美希「ミキがミキなのに!!おかしいよ!!茶髪が偽物だってどうして思わないの!!」

軽くホラーだな

美希「…ニセモノと同じ髪型にしてもらお」



美希「あはっ、これで二度とニセモノだとか言われないの!」

美希「これで皆ミキを認めてくれるよね…ホンモノだって…」

美希「……」

美希「…何で…こんなことに…」グスッ

美希「誰か…助けて…イヤだよ…」ポロポロ

美希「……」フラフラ

ガヤガヤ

美希「何だろ…あの人だかり…」

美希「…映画の撮影かな」



覚醒美希「お疲れ様でしたーなの!」

P「ありがとうございました、それでは失礼します」

亜美「まったね→!」

P「コラ、ちゃんと挨拶!」

美希(何で…ミキがこんな隠れてついてかなきゃ…)コソコソ

P「それにしても美希の演技力は見事だな。監督もご満悦だよ」

覚醒美希「ふふん、それほどでもないの!」

亜美「ちょっと、兄ちゃん!亜美のこと忘れてない!?」

P「もちろん忘れてないぞ。亜美は亜美で子どもならではの愛らしさが出ていたよ」

覚醒美希「ミキ的にはちょーっと演技が大袈裟すぎるかなって感じだけど」

亜美「なにをー!!…確かにそうかもねー。ちょっと目立とうとしちゃったかも」

P「まぁ撮影はまだまだ長いんだ、悪いところはどんどん改善していけばいいさ」

覚醒美希「そうだね!ミキもがんばらないと!」チラッ

美希(…!!目が逢ったの…)

覚醒美希「ね、プロデューサー。前のミキと今のミキどっちがいい?」

亜美「何それ?髪型?」

覚醒美希「そういうのじゃなくて内面の話しなの」

P「う~ん、そうだな…俺は…」

美希「……」

P「以前の美希を否定するわけではないが…やっぱり今の美希は本当に頑張ってると思う」

P「生まれ変わったっていうか、何て言うかもうキラキラしてる!眩しすぎるぐらいに!」

美希「……」

亜美「うひゃー!べた褒めですやん!」

覚醒美希「やっぱり髪型とかそういうのじゃなくて内側がキラキラしてないとダメだよね」チラッ

美希「!!」ダダッ

P「ん?誰かいたか?」

覚醒美希「気のせいだと思うよ」

美希「ミキ…どうしたらいいの…」

美希「どうしたら…あっちの美希に負けないぐらいキラキラできるの…」

覚醒美希「どうすればいいのかな」

美希「……」

覚醒美希「今日も相変わらず見事な逃げだったよ。流石にミキも負けるの」

美希「……何か用?」

覚醒美希「別に、ただ同じ顔で同じ髪型だと気持ち悪いなって」

美希「…うるさいの!偽物のくせに!」

覚醒美希「その偽物の真似し始めてるのは誰かな?」

美希「こ、これはミキがニセモノ扱いされるから仕方なく…」

覚醒美希「皆はミキを本物扱いしてくれる。だから、今本物はもうミキになったんだよ。偽物さん」

美希「み、ミキがニセモノで……ニセモノがホンモノ…あれ…?あはは…おかしいな」

覚醒美希「そうだよ。もうそうなっちゃったの」

美希「…ミキは…ミキは一体何なの…ミキは何でここにいるの?教えてよ…」

覚醒美希「そんなのミキに聞かれてもしらないの。たまには自分で考えなよ」

ザッ

貴音「なるほど…そういうことでしたか」

美希「貴音…」

覚醒美希「やっぱり勘が鋭いね」

貴音「あの急激な美希の変化を見れば何かあると疑うのは当然です。まさか美希が2人とは予想していませんでしたが」

覚醒美希「で、このことを知ったけどどうするの?写真でも撮る?誰も信じないよ」

貴音「その通りです、私にはどうすることもできません」

美希「そんな…助けて貴音…」

>>123
デブとガリのミキですか

>>125
美希「困ったなぁ…ちょっと勝てないの…」

貴音「よくお聞きなさい美希」

美希「美希…?ミキに言ってるの?」

貴音「そうです、これは美希自身の問題。先ほども言ったように私が関与すべきことではありません」

美希「……」

貴音「今、美希は明らかに自らより優れた自分自身の存在に戸惑っています」

貴音「率直に言うと美希では到底敵わないでしょう」

美希「…そんなこと分かってるの」

貴音「しかし、たとえ及ばない相手だとしても美希は自身の存在意義を見つけなければなりません」

貴音「確固たる信念を。さもなければ…美希はいずれ消えなければならないでしょう」

覚醒美希「そうだね。今のままじゃそっちの美希がいる意味がないもん」

二人でデビューしろよ片方は菜緒お姉ちゃんってことで

毛虫部分をちぎって他のアイドルを吸収したりフュージョンした真美亜美に凹られたりする美希

美希「ミキ…イヤ…消えたくない…消えたくないよ…」

覚醒美希「じゃあ教えて。美希は何のために」

美希「……」

美希「ミキ、トップアイドルになりたい」

貴音「……なるほど、やはりそうですか」

覚醒美希「で、辛くなったらまた逃げだすの?今までみたいに」

美希「ミキ…逃げ出さない。何があっても、絶対に」

覚醒美希「あなたの完成形みたいなミキがここにいるのに何でそんなことを?ミキに全部任せとけばいいじゃない」

美希「そんなの意味無いの。ミキが自分でやらなくちゃ……たとえミキじゃない美希に勝てなくても」

P「おっはようー!美希!今日も早いな!」

美希「おはようなの、プロデューサー!」

P「お、ハニー呼びはやめたのか…ちょっと寂しいな」

律子「何言ってるんですか、今までがおかしかったんです」

小鳥「代わりに私が…は、は、は、ハニーって…呼びましょうか!」

P「今日は映画の撮影の続きだ。まあ言わなくても分かるか」

美希「うん!行こ!」

当然のようにスルーされる小鳥

P「……どうしたんだ美希…具合悪いのか?」

美希「えへへ…ミキは絶好調だよ」

亜美「でもでも明らかに変だよ!今までのミキミキなら絶対にしないような失敗ばっかり!」

美希「今までの美希はミキじゃなかったの。たまたまだったの。だってミキ、まだまだだもん」

P「……あまり無理はするな。今日はもうやめとくか?俺が頼んで来てやっても」

美希「だ、ダメなの!まだ、いけるから!ミキなら大丈夫だから!」

亜美「ミキミキ…」

P「……分かった、がんばってくれ」

美希「……」

覚醒美希「久しぶりのアイドル活動はどうだったの?」

美希「最後までダメダメ。共演してる人にも迷惑かけまくり、最悪代役もあり得るかもだってさ」

覚醒美希「ふーん、どうする?ミキと交代する?」

美希「それはイヤ!ミキまたダメになっちゃう!」

美希「ここで逃げだしたら一生ミキ変われないと思うの。だから…何があっても譲らないよ」

覚醒美希「…あはっ、それじゃ精々身体壊さないようにね」

覚醒美希「ひとつになろうよ・・・」

美希「はいなの・・・」


そして完全体へ

美希「亜美からの励ましメール…気遣ってくれるんだ」

~♪

美希「あ、またメール…」

[from]P
[sub]寂しくなんかないんだからね!
今日も撮影お疲れ様!
美希の一生懸命さは俺に伝わった!
これからも美希らしさ全開でがんばってくれ!


ハニーって呼んでも良いんだぞ?

美希「…こういうメールが来るのって嬉しいな。今まではイヤで仕方なかったけど…」

美希「それにしても…プロデューサーって結構ハニー呼び気に入ってたんだ。ハニー…かぁ」

美希「おにぎりになっちゃえ!なの」

美希「おはようなの!」

P「おはよう、疲れは大丈夫か?」

美希「この通りピンピンしてるの!は、は、ハニー…」モジモジ

P(あ、あれ…この初々しい感じのハニーも悪くない気がする…)

律子「なーにニヤニヤしてんですか」

小鳥「そ、そんなにハニー呼びがお好きなら…私が!」

P「美希、その…もう一度言ってみてくれないか?」

美希「えー…は、はに……や、やっぱりしっくりこないの!それよりプロデューサー、行こっ!」

P「お、おお!」

美希「は、は、はにー…ハニー」

覚醒美希「何言ってるの?」

美希「自然にハニーって呼べるように特訓を…」

覚醒美希「そんな無理に言わなくても…言いたくなった時に言えばいいって思うな」

美希「でもハニーって呼んでほしいみたいだし」

覚醒美希「…そんなことより今日はどうだったの?」

美希「聞かないでほしいの…ぼろぼろなの」

覚醒美希「その割に落ち込んでないみたいだけど」

美希「色々あってね♪それにこうやって全力で何かに取り組むのが思ったより良くって」

覚醒美希「…役から降ろされる心配はなさそうだね。まあ何でもいいけど」

美希「やーっと撮影全部終わったの…」

P「一時はどうなるかと思ったが…最後まで諦めずに美希が持ち直してくれたおかげだな」

亜美「ちょいちょい、誰か忘れてやしませんか」

P「亜美も後半は自然な演技が出来てたよ!2人ともよく頑張った!」

亜美「それじゃ御褒美になにかしてもらおうじゃないか…」

P「おう、どんと来い!」

美希「それならねー、ミキババロアたーくさん食べたいな!」

P「よっしゃ!」

亜美「亜美は近江牛ステーキ1カ月分!」

P「勘弁して下さい」

覚醒美希「ハロー」

美希「もうハローの時間じゃないよ」

覚醒美希「ハローは基本なの。…今日で映画の撮影終わったんだね」

美希「合間にレッスンとか他の仕事もあったし大変だったの…だけどすっごく気持ちいい感じ」

覚醒美希「絶対途中でへこたれると思ったんだけどなー」

美希「酷いなー、もう少し信用してほしいの!」

覚醒美希「あの態度見て信用しろって方が無理な話なの」

美希「ウグッ……まあ、美希には感謝してるの。しょっちゅうイラッと来ることあるけど」

覚醒美希「残念な美希なりにがんばったんじゃないかなー。一応褒めてあげるの」

覚醒美希「…じゃあそろそろ決めるの。ミキ達のこれからを」

美希「え、どういうこと?」

覚醒美希「とぼけないでほしいの。どっちが消えるか、だよ」

美希「…もう、このままでいいんじゃないかな。ミキが2人いても」

覚醒美希「そんなのミキが認めないの。ミキは1人で十分!それとも自信無いの?」

美希「何言ってるの!?今のミキを舐めてると痛い目見るよ!」

覚醒美希「それじゃ今の美希とやら見せてもらうの」

美希「望むところなの!後で泣いても知らないから!」

あふぅ「ナノー!」ピョンコピョンコ

美希「明日一日ミキの代わりやるの?流石にムリあると思うな」

~翌日~

あふぅ「ナーノ!!」

ディレクター「やだこの子可愛い…」

美希「」

意外と好評でした

貴音「着きました」

P「ここは…美希が最初にライブしたステージだな」

美希「ようこそなのー!貴音ありがとう!」

覚醒美希「ハニー!ミキのことちゃんと見ててね!」

P「……は?俺の目がおかしくなったのかな…美希が2人いるよーな」ゴシゴシ

貴音「かくかくしかじか」

P「つまり2人の美希の勝負を俺が判定するのか!?」

美希(やっぱりすごいの…今のミキとはレベルが違う…)

P(完璧だ…非の打ちどころがないとは正にこのこと…)

貴音(これが…もう一人の美希の実力なのですね…しかし)

覚醒美希「どうだった、ハニー?ミキ、キラキラしてた?」

P「あ、ああ。正直凄過ぎて戸惑ってるよ」

覚醒美希「だってさ!もう諦めたほうが良いと思うの」

美希「…そんなの関係無いの、ミキは全力でやるだけ!」

~♪~♪
 ~♪

P(やはり…歌唱力はさっきの美希の方が遥かに上)

P(ダンスも所々間違えてる…あっまた…)

P(正直全てにおいてこの美希はさっきの美希に劣っていると思う)

P(だが…)



美希「ハァハァ…あはは、出来はともかく…ベストは尽くしたよ」

覚醒美希「ミスがいっぱいだったね。勝負になるのかな」

美希「…ミキ、今のステージ後悔だけはしないようにしたから…悔いは無いよ」

貴音「あなた様、決めて下さい」

P「ああ…」

P「……この勝負、後の美希の勝ちだ」

覚醒美希「……」

美希「ど、どうして?はっきり言ってミキ全然ダメだったよ」

P「そうだな、最初の方の美希は完璧。100点満点だ。一方後の美希はまだまだ荒削り、失敗も目立つ」

P「技術の差は歴然だったな」

美希「だったらどうして…」

P「何でだろうな…俺もよく分からない…後の美希の姿に何故か俺は心が揺さぶられた」

P「最初の方の美希は完璧だったが…ただそれだけ。何というかCDを聞いてるような…うーん」

P「分からん!!とにかく俺が思ったのはこういうことだ!」

覚醒美希「…やっぱりハニーはすごいね。ミキが本気じゃないの分かっちゃうんだもん」

美希「本気じゃなかった…?」

覚醒美希「うん、本当はもっと頑張ろうと思えば頑張れたけど…今回はステージで要求されるレベルの範囲でやろうって決めてたの」

覚醒美希「やっぱり一生懸命やってないとばれちゃうもんだねー」

P「…末恐ろしい奴だな、あの完成度で」

貴音「しかし人の心を打つのは…やはりそういった完成度だけではないようですね」

覚醒美希「そうなの、そのこと忘れちゃだめだよ美希」

美希「言われなくても分かってるの、お母さんみたい…」

覚醒美希「まあそんな余裕美希にはまだ無いかな」

美希「むー!一々嫌味言わないでほしいの!」

覚醒美希「あはっ!つい言っちゃうの、ごめんねー。あと…よくがんばったね!」

美希「ん…あ、ありがとうなの」

P「で、勝負はついたが…」

美希「うーん、ミキが勝ったけど…どうするつもり?」

貴音「……」

覚醒美希「負けた方が消えるって話だったから、ミキは大人しくさよならするの」

美希「…さよならしちゃうの?別にミキはそんなことしなくても良いって思うな」

覚醒美希「大見え切っといて負け、その上情けをかけられるなんて恥ずかしすぎるの!」

覚醒美希「せめて最後はかっこよくフェードアウトしたいの!」

美希「……また会える?」

覚醒美希「どうだろうねー、ミキも分かんないの」

P「元気でな、短い間だったけどお前と一緒に活動したこと忘れないぞ」

覚醒美希「ありがと、ハニー!貴音も皆によろしくね!……うーん、やっぱり秘密で」

貴音「承知しました、また縁があればどこかで」

覚醒美希「それから美希、ハニーって呼べるような出来事があると良いね!」

P「は?」

美希「な、何言ってるの!!最後までもう!」

覚醒美希「それがミキなのー!じゃあねー!」

P「…消えた?」

美希「結局…正体も何も分からなかったの」

貴音「……」

美希(ミキはあの映画のおかげでそこそこ有名に!トップアイドル街道まっしぐら!)

美希(それからミキ…恋しちゃったかも、あの美希の言った通りになるのが少し悔しいかな)

美希(しばらく経ったけどもう一人の美希は1度も見かけないの)

美希(多分一生会う事は無いかも…なんとなくそう思うの)



美希「ねえハニー!次のお仕事終わったら遊びに行きたいなー」

P(ハニー…やはり…良い)

終われ

元の美希と覚醒が摩り替って終了とか考えたけど流石にハートが痛みましたので
即興ってカオスになるね

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