綾乃「と、歳納京子が誘い受けのレズビッチだって噂が流れてるわ!」(156)

結衣「え、そ、それ本当なの、綾乃」

綾乃「ええ、残念だけど本当なのよ……」

結衣「そ、そっか……京子は知ってるのかな、その噂」

綾乃「……まだ知らないと思うけど、知ったら落ち込むわよね」

結衣「そうだな……」

京子「おっはよー!」ガラッ

結衣「きょ、京子、おはよ」

綾乃「と、歳納京子、おはよう」

京子「どったの、2人とも、変な顔しちゃって」

結衣「……京子、あのさ」

京子「んー?」

綾乃「あの、例の噂の事は知ってる?」

京子「例の?……あー、私がレズビッチだって言う、あれ?」

綾乃「し、知ってたのね、歳納京子……」

結衣「あ、あのさ、私達は京子がそう言うのじゃないって知ってるから、あの、あんまり気にしない方が……」

京子「いやあ、参っちゃうよね、やっぱりそういうのって滲み出ちゃうもんなんだ///」

綾乃「……え」

結衣「え……」

京子「まあ、私ほどのオーラをまとわせてたら、そりゃー、皆がそう思っちゃうのも不思議ではないけどね!」

結衣「お、おい、京子、お前」

綾乃「ほ、本当にレズビッチなの!?歳納京子!?」

京子「うん、まあレズビッチだと言っても過言ではないと思うよ?」

結衣「……!」

綾乃「……!」


ザワザワ


綾乃(はっ!しまった、つい大きな声で話題にしちゃった!)

結衣(クラスの皆の目が私達に……)

モブA「歳納さん、本当にレズビッチだったんだ」ボソボソ

モブB「ちょっとビックリ~」ボソボソ

モブC「ちょ、京子さんこっち見てるわよっ」ボソボソ


京子「……」ニコ


モブA「うわ、笑いかけられちゃった、どうする?誘われちゃったらどうする?」

モブB「わ、私は別にとしのんなら良いかなって、ほら、としのん、可愛いし///」

モブA「え、あ、あなたそうだったの!?」

モブC「じ、実は私も、あの、京子さんってほら無邪気だし、清潔感あるし、別にいいかなって///」

モブA「え、え、じゃあ私だって!」

~娯楽部~


結衣「……という事があったんだよ」

ちなつ「きょ、京子先輩、レズビッチだったんですか?」

京子「うん!」

ちなつ(く、屈託なく応えよった……)

あかり「……」

京子「ん、どったのあかり?」

あかり「あ、いや、あの……京子ちゃん、レズビッチってなあに?」

京子「えー、あかり知らないの?レズビッチって言うのは……」

結衣「お、おい、京子、あかりに変な事を教えるなよ!」

京子「ロシア風の美人って言う意味なんだよ」

結衣「え……」

ちなつ「……え」

あかり「うわあ、それなら確かに京子ちゃんのイメージにあうよね!京子ちゃん肌白くて美人だし!」

京子「えへへ///」

結衣「きょ、京子?」

京子「ん?結衣もレズビッチであるこの私に何か質問あるの?」

結衣「レズビッチは……あの、ロシア風美人って言う意味じゃないぞ?」

京子「は?」

結衣「レズビッチって言うのは、その……」

ちなつ「『女の子となら誰とでも気軽に性的関係を結んじゃう子』って意味ですよ、京子先輩」

京子「……え」

あかり「え……」

ちなつ「というか、どうしてロシア風美人だって解釈しちゃったんですか……」

京子「え、だ、だって、ほらロシアでは○○ビッチって名前が良くあるじゃん!」

京子「それに前にネットで美人さんがたくさん載ってるサイトを見たことあるんだけど、その項目が『レズ』だったもん!」

結衣「な、なんてサイトを見てるんだよ京子///」

ちなつ「……まあ、京子先輩の勘違いは置いておくとして……教室で公言しちゃったのはまずかったかもしれませんね……」

ちなつ「多分、今頃凄い勢いで噂が回ってると思いますよ?」

京子「う、ううっ、ねえ、結衣、本当に『女の子となら誰とでも気軽に性的関係を結んじゃう子』って意味なの?」

結衣「うん」

京子「うああああ、わたし、みんなにそんな目で見られてたのかあ」ゴロンゴロン

あかり「きょ、京子ちゃん、落ち着いて……」

京子「う、ううっ」ゴロンゴロン

結衣「きょ、京子、そんなに落ち込まないでよ……大丈夫、人のうわさも40日って言うしさ」

京子「……うん」ムクッ

結衣「1カ月と少し、大人しくしておけばきっとみんなだって……」

京子「……み、みんな、忘れてくれるかな?」

結衣「うん……だから、ほら、そんなに落ち込まないで」ナデナデ

京子「うう……あ、ありがと、ゆいぃ」ウルッ

結衣「……!」

結衣(うう、涙目になった京子、可愛い……まるで『抱きしめてください』って言ってるみたいな顔だ……)

結衣(けど駄目だ、京子の噂が消えるまでは私も我慢しないと……!)

~翌日~

~2-5教室~

京子「うう、教室入るの、嫌だなあ」プルプル

結衣「京子、こんな所で立ち止まってても仕方ないだろ、ほら、私がついてるからさ」

京子「う、うん……あ、あの、結衣?」

結衣「ん?」

京子「手、繋いで、いいかな……?」ウルッ

結衣「きょ、京子……」

結衣(京子が上目づかいで懇願してくれてる……凄く可愛い)

結衣(こんな京子のお願いを断るなんてできないよね……)

結衣「も、もう、しょうがないなあ、京子は///」ギュ

京子「あ、ありがと、結衣」パァ

結衣「い、何時もの事だよ……ほら、教室はいるぞ///」

京子「うん!」

結衣(あれ、わたし、何か忘れてるような)



ザワザワ


モブA「ちょ、歳納さんと船見さん、手を繋いで教室に」ボソボソ

モブB「やっぱり、朝からえっちな事してたのかな///」ボソボソ

モブC「昨日のは冗談かなとも思ったけど、これは本当にガチなのかもっ」ボソボソ


結衣(し、しまった、京子の可愛さのあまり、例の噂の事忘れてた!)

京子「ゆ、ゆいぃ……」ギュ

結衣「……京子、放して」パシッ

京子「ふえ……?」

結衣「子供じゃないんだから、一人で机まで行けるでしょ」

京子「ゆい……?」ウルッ

結衣「……!」

結衣(駄目だ、ここは我慢して!)

結衣「私は先に机に行くから」スタスタ

京子「あ、あ、待ってよ、ゆいぃっ」タタタッ

結衣(ごめんね、京子、噂が消えるまでだから、ごめんね……)

綾乃「と、歳納京子、船見さん、おはよう」

結衣「おはよ、綾乃」

京子「あ、あやのぉ」ウルッ

綾乃「……!」

綾乃(誘い受けのレズビッチな歳納京子が私を涙目で見てる……)

綾乃(……え、こ、これって、も、もしかして、わたし、誘われてる!?)

綾乃(私誘われてるの!?歳納京子に誘われてるの!?)

京子「……」ウルウル

京子「あやの、あのね、私ね……」オドオド

綾乃「ま、まって、駄目よ歳納京子!こ、こんな所で、そんな///」

京子「ふえ?」

綾乃「け、けど、歳納京子がどうしてもっていうなら、あの、放課後……ね?///」

京子(そ、そっか、こんな所で変な話題出したら火に油だもんね、放課後にじっくり話を聞いてくれるって事かな)

京子(あやの、優しいなあ……)ウルッ

綾乃「……!」

綾乃(うあ、歳納京子、潤んだ瞳で私を見てくれてるっ)

綾乃(こ、これって誘われてるのよね、私を求めてくれてるのよねっ)

綾乃(放課後、歳納京子と、歳納京子とっ///)カーッ

~お昼休み~

京子「ゆ、結衣?あの、一緒にご飯を……」

結衣「ごめん、私、ちょっと用事があるから……」スッ

京子「あ……」

結衣(ごめんよ、京子、ごめんよ……)

京子「……綾乃と千歳も生徒会室に行っちゃったし……」

京子「今日は一人でご飯か……」



ザワザワザワ


京子(……何だかみんなが私のことを話題にしてる気がする)キョロキョロ

京子(わ、私をレズビッチだって目で見てる気がする……)プルプル

京子(うう、居心地が悪いよ……別のところでお昼休み過ごそっと……)トテテ


モブA「い、今、教室から出ていく歳納さんとちょっと目があったわっ」

モブB「ちょっと怯えたような目線だったけど、あれって誘い受けなのかな、私たち、としのんに誘われたのかなっ」

モブC「ちょ、ちょっと気になるし、わ、私たちも行ってみようよ!」

~娯楽部~

京子「ふう……落ち着くなあ」ユッタリ

京子「ご飯も食べちゃったし、午後の授業が始まるまで寝てよっと……」ゴロリ

京子「……」

京子「……」zzz

………

……

お邪魔しまーす

としのん、寝てるね


京子「う、ううーん……」ゴロンッ


と、としのん、スカートめくれちゃってるよぉ……

……こ、これは誘ってるんじゃないかな

うん、そうだよね、歳納さん誘ってるよね

としのん誘ってるのかあ……

京子(ん、あれ、何か柔らかいものが口に当たってる……)

京子(マシュマロかな……)ハムッ

京子(ちょっと濡れてるし、マシュマロじゃないや、フルーツっぽい)ペロペロ

京子(んー、何か体がくすぐったいよお、だれ、体くすぐってるの)

京子(眠いんだから、邪魔しないでよぉ)ゴロン

京子(あ、何か柔らかい物が腕の中に)

京子(何か抱き心地いいな……)ギューッ

京子(抱き枕かな、そうだ、抱き枕だよ、いい匂いするし)スリスリ

京子(んー、お尻くすぐったい……)

京子(だれ、髪触ってるの……まあ髪はいいか、触られるの好きだし)

京子(何かちょっと、寒いなあ、体がスースーする……)


ヘックチッ


京子(あれ、何かに包まれてあったかくなった)

京子(あったかいし、いい匂いだし、きもちいいな……)スリスリ

京子(ちょっとくすぐったいけど、それくらい我慢しよっと……)zzz


ピピピピピピ


京子「ふあ……」

京子「ん、んん……良く寝た……何か気持ちいい夢見てたなあ」ノビーッ

モブA「お、おはよう、歳納さん///」

京子「あれ、モブ子ちゃん達、どったのこんな所で」キョトン

モブB「あ、あはは、としのんがやってる部活、ちょっと見学しようかなって///」

京子「あ、そだったの?起こしてくれれば良かったのに~」

モブC「い、いや、京子さんすごく気持ちよさそうに寝てたし、その、起こすの可哀そうかなって///」

京子「もー、遠慮しなくていいって、私たち……」

京子(あ、そ、そうだ、この子達、私のことどう思ってるんだろ)

京子(レズビッチだと思って気持ち悪がってるんじゃ……)

京子「あ、あの……私たち、ともだち、でしょ?」ミアゲ

モブABC「「「!!!!」」」ドキーン

モブA「え、こ、この質問ってどういう事、友達って、あの、セックスフレンドって事かな///」ボソボソ

モブB「けど、けどセックスって言うほどの事はしてないし、撫でてあげて一緒に横になっただけだし///」ボソボソ

モブC「き、キスしてたでしょあんた///」ボソボソ

モブB「そ、そういうあなただって、としのんに抱きしめられてたじゃん///」ボソボソ

京子「……と、友達、だよね?」ウルッ

モブA「あ……」

モブB「う、うん、勿論友達だよ!としのんと私たちは友達だよ///」

モブAC「「うんうん!」」

京子「そ、そっか……うん、ありがと!」ニコ

モブABC「「「うあ……」」」キュン

京子(そうだよ、レズビッチだなんて噂、きっとクラスのみんなは信じてない)

京子(わたし一人で怖がって……何だか恥ずかしいな)

京子(よし、もう気なしないようにしようっと!)

京子「じゃあ、今日はもう教室にかえろっか?授業始まっちゃうよ~!」

モブA「そ、そうね、歳納さん、今日はもう///」

モブB「えへへ、なんだかとしのんとグーっと親しくなれてうれしいよ///」

モブC「京子さん、腕組んで行こうよ///」

京子「おう!」

綾乃(あわわわ、歳納京子がいるかなって娯楽部を覗いてみたら、と、と、とんでもない事が行われてたわっ///)

綾乃(よ、横になってる歳納京子をクラスの子達が弄り回してたっ///)

綾乃(やっぱり、やっぱり歳納京子って、冗談とかじゃなくて本当にレズビッチだったのね……)

綾乃(と、歳納京子が、レズビッチ……)

綾乃「……」ムラムラ

綾乃「だ、駄目よ!そんな、誰にでも体を許すなんて!」

綾乃「生徒会副会長であるこの私が、あの、矯正してあげないとっ///」

~放課後~


京子「あーやの!」

綾乃「と、歳納京子……」

京子「あのねっ、わたしねっ!」

綾乃「……こ、ここじゃなんだから、生徒会室に行きましょう///」

京子「えー、綾乃、気にしすぎだよ?ここでいいじゃん」

綾乃「え……」

京子「私、判ったんだ、クラスのみんなはそんなに気にしないって」

綾乃「え、え、ええー!?」

京子「だから、あの件はもう置いておいて……今日の放課後は楽しいことしようよ!」

綾乃「た、楽しい事///」

綾乃(楽しい事って、えっちな事よね///)

綾乃(教室でえっちな事をしてもみんな気にしないくらいクラスの子達は歳納京子とえっちな事をしまくってるっていうの!?)

綾乃「ちょ、ちよっと待って///」

京子「ん?なに?」

綾乃「あ、貴女が気にしなくても私が気にするのっ///」

綾乃「お願いだから、あの、生徒会室で、ね?///」

京子「綾乃は真面目だなあ」

綾乃「い、いいからいらっしゃいっ!」

京子「はい!」

~生徒会室~

京子「おおー!プリンあるじゃん!綾乃プリン食べてもいい!?」

綾乃「……い、いいわよ」

京子「ありがと!綾乃大好き♪」

綾乃「……」

京子「どったの、綾乃」

綾乃「あの……歳納京子、そういう事を誰にでも言うのは、あまり感心しないわ」

京子「え……?」

綾乃「私たち、もう中学生だから、あの、そういう事に興味を持ってしまうという気持ちはわかるの、けど」

京子(綾乃、何を言ってるんだろ……あ、プリンの事かな)

京子「私は子供のころから興味持ってたよ?大好きだったし」

綾乃「なっ///」

京子「特に口に含んだ時の感触とかが好きかなあ」

綾乃「と、歳納京子……」

京子「綾乃も、好きでしょ?」

綾乃「……!」

綾乃(と、歳納京子、そんな、子供の頃からえっちな事が好きだったの!?)

京子「もしかして、私に遠慮して、我慢してるの?」

綾乃(歳納京子が、身を乗り出して、近づいて、こんなに露骨に私を誘って……)

京子「遠慮とかしなくていいんだよ?」

綾乃(プリンを食べてるからかしら、歳納京子の唇、凄くぷるぷるしてる……)

綾乃(すごく、すごくおいしそう……)

京子「食べさせてあげよっか?」

綾乃「……!」

綾乃(だ、だめよ、わたし、我慢しないと、こんなの歳納京子のためにはならないんだからっ///)

京子「綾乃、ほら、おくちをあけて?」

綾乃(と、としのう、きょうこっ///)

京子「ね?」

綾乃(あ、だめ、もう我慢できないっ///)


チュッ


京子「んん……!?」

綾乃「……んっ……ちゅっ……」チュッチュッ

京子「あ、あやっ……んっ」

綾乃「…………ちゅっ………んちゅ」チュッチュッ

京子「や、やあっ……んあっ……」

綾乃(歳納京子の唇、柔らかい……)

綾乃(それに、プリンの味がするわ……)ペロッ

京子「……!」ビクッ

綾乃(歳納京子の口の中、凄く美味しい……美味しい……)ペロッペロッ

京子「んっ……んぐっ……///」

綾乃「……ぷはっ」

京子「はあ……はぁ……あ、あやの、な、なんで……」ウルッ

綾乃(歳納京子、凄く顔が赤い……顔だけじゃなくて、首も……首?)

綾乃「……歳納京子、首に……」

京子「ふえ……」

綾乃「キスマーク、ついてるわ……」

京子「あ、あやの?」

綾乃「そう、さっきのクラスメイト達にキスマークつけてもらったのね……」

京子「な、なに言ってるの、どうして、こんなこと……」オロオロ

綾乃「としのうきょうこ……」ガッ

京子「え……」

綾乃「……んっ」チューッ

京子「んんっ///」

綾乃「としのうきょうこ、としのうきょうこっ……」チューッチュッチュッ

京子「やっ、首がくすぐったいよ綾乃っ///」

綾乃「ここにも、ここにもあるわ、キスマーク、全部、全部私が上書きしてあげる、としのうきょうこっ」チュッチュッ

京子「あ、あやの、ほんとにどうしちゃったのっ///」ブンブンッ

綾乃「だって、だって歳納京子が私を誘うから、わたしだって我慢しようとしたのにっ」

京子「ふえ、わ、わたし、誘ってなんてっ///」

綾乃「としのうきょうこっ!」ギュッギュッチュー

京子「あふん///」

京子(あ、あやの、どうしたんだろ、こ、こんなっ///)

京子(い、いっぱい気持ち良くて、あたまがまっしろになって、なにもかんがえられないよぉ……)

京子「あ、あや、の……」

綾乃「と、としのうきょうこ、だいすき、だいすきなのっ」ギュゥッ

京子「ふえ?」

綾乃「ずっと、ずっとだいすきだったのっいちねんのころから、ずっと!ずっとこうしたくて、けど我慢してっ」

京子「あやの……」

京子(そう、だったのか、あやの、わたしのことを……)

京子(わたし、全然気づいてあげられなかった……)

京子(あやのがこんな事しちゃうくらい思いつめてたのに……)

京子(私の、鈍感……)

京子(えっちなことされちゃうのは、恥ずかしいけど……)

京子(……こんな私なんかのことを好きでいてくれるのなら、恥ずかしいのくらい、我慢しよう……)

………

……

綾乃「はぁ……はぁ……はぁ……」

京子「……」ポーッ

綾乃「あ、あの、歳納京子、だいじょうぶ?」

京子「あ、う、うん、だいじょうぶ……きもちよくて、ちょっとボーっとしちゃってた……」

綾乃「……そ、そう、気持ち良くなってて、くれたのね……良かった」ホッ

京子(あやの、わたしに気持ち良くなってほしくて、がんばってたんだ……)

京子(何だか嬉しいな……)

京子(わたしは、綾乃のこと、どう思ってるんだろ)

京子(優しくて可愛い綾乃は好きだけど、これって恋愛感情なのかな……)

京子(……色々あり過ぎて、気持ちが、整理できないや……)

京子(こんな精神状態じゃ、綾乃にちゃんと返事なんてできないよ……)

綾乃(と、歳納京子の身体、凄く柔らかくて、いい匂いで……ついつい貪るように味わっちゃった……)

綾乃(いけないのは、わかってるけど、くせになっちゃいそう……)

京子「あ、あの、綾乃……」

綾乃「は、はいっ!」ビクッ

京子「えっと……さっきのこと、だけど……」

綾乃「え?」

綾乃(さっきの事って、あの、えっちな事かしら……)

京子「あ、あの、今はちょっと、いっぱいいっぱいで……その……」モジモジ

綾乃「そ、そうなの、いっぱいいっぱいなの……」ショボン

綾乃(そうよね、歳納京子、クラスの子たちにも人気あるみたいだし……私の相手なんてもうできないわよね……)

綾乃(い、いやいや、違うわよ!残念がってる場合じゃなくて!)

綾乃(今回は勢いでえっちな事しちゃったけど、私は本来、風紀を守る立場なんだからっ……)

京子「また、今度二人っきりになれた時に……でいいかな?」モジモジ

綾乃「……!」ドキーンッ

綾乃「と、歳納京子の都合のいい時で、いいわよっ」プイッ

京子「そ、そっか……ありがと、綾乃は、やっぱり優しいね」ニコ

綾乃「///」キュンキュン

綾乃(こ、こんな可愛い歳納京子がレズビッチだなんて……)ドキドキ

綾乃(けど、けど私をいっぱい愛を注いであげれば、いつかは私だけを見てくれるようになるかも……)ドキドキ

綾乃(そ、そのときまで、がんばろう!)ドキドキ

~放課後~

京子「じゃ!あやの!生徒会頑張ってね~♪」ブンブン

綾乃「あ、ありがと、歳納京子、頑張るわ!」ブンブン

京子「モブ子ちゃん達も部活頑張ってね~♪」ブンブン

モブA「歳納さんも、娯楽部頑張って下さいっ///」ブンブン

モブB「としのーん!あいしてるー!」ブンブン

モブC「京子さーん♪」ブンブンブン

京子「えへへ、今日一日で、みんなといっぱい親しくなっちゃった♪」

~娯楽部~

京子「よーそろー!」ガラッ

ちなつ「こんにちわ、京子先輩」

あかり「京子ちゃん、こんにちわぁ」

京子「あ、あれ、結衣は?」

ちなつ「結衣先輩は用事があるって言って帰られましたよ?」

京子「そ、そっか……」ガックリ

京子(結局、今日は結衣と殆ど一緒に居られなかった……)

京子(何か、凄く辛い……)ショボン

ちなつ(京子先輩、例の噂の事でかなり参ってるな……)

ちなつ(結衣先輩の様子もちょっとおかしかったし……)

ちなつ(放置しておいたら娯楽部の空気がおかしくなりそう……それはやだな)

ちなつ(……しかたない、今日くらいは、京子先輩に優しくしてあげよっか)

京子「……」ショボン

ちなつ「……京子先輩、ちょっとこっち来てください」

京子「ふえ?」

ちなつ「はやく」

京子「は、はい!」

京子(な、なんだろう、何か怒られるのかな)ドキドキ

ちなつ「……」スッ

京子「><」ビクッ

ちなつ「……」ギュッ

京子「え……」

京子(え、あ、あれ、わたし、ちなつちゃんに抱っこされて……)

ちなつ「大丈夫ですよ、京子先輩」ナデナデ

京子「あっ……」

ちなつ「周りが何と言おうが、気にする事ないんです」

ちなつ「結衣先輩やあかりちゃんや……そ、それと、まあ、ついでに私も」

ちなつ「京子先輩がレズビッチじゃないって、ちゃーんと判ってるんですから」

京子「ち、ちなつちゃん……」ポー

ちなつ「ね?」

京子「う、うん、ありがと、ちなつちゃん、すき」

ちなつ「……す、好きは余計ですって」プイッ

京子「えへへ、ちょっと調子に乗っちゃった」ニコ

ちなつ「うっ……」

ちなつ(間近で見ると京子先輩可愛いなあ……)

ちなつ(いい匂いがするし……)

京子「ちなつちゃん、今日は優しいよね……」

ちなつ「今日だけ、今日だけですよ、もう……」ナデナデ

京子「うん、今日だけでもうれしい!」

あかり「……」ジーッ

あかり(ち、ちなつちゃんが京子ちゃんを抱っこしてる……)

あかり(京子ちゃんも嬉しそうにそれを受け入れてる)

あかり(これって、性的関係なのかな、えっちな関係なのかな……)

あかり(京子ちゃんって、わりと誰にでも抱きついて行くし……)

あかり(もしかして、京子ちゃん、本当にレズビッチなんじゃ……)

あかり(……けど)

京子「ちなつちゃーん♪」スリスリ

ちなつ「ちょ、それ以上やったら怒りますよ!京子先輩!」ガー

京子「もー、ケチー!」

あかり(京子ちゃんが楽しそうにしてるから、別に悪い事じゃないよね)

あかり(悪い事じゃ、無いよね……)

~帰路~

京子「いつもミラクル~♪」

あかり「京子ちゃん、ごきげんだねぇ」

京子「うん!ちなつちゃんにすごーく優しくして貰ったしね!」

京子「それだけじゃなくてね、クラスの子達ともね、今まで以上に仲良くなれたの!」

あかり「そっかぁ……」

京子「あんな噂が流れて一時はどうなる事かと思ったけど」

京子「やっぱり、みんなは本当の私をちゃーんと見てくれてるんだなって、そう思うと嬉しくって!」

あかり「……うん、京子ちゃんが元気になって、あかりも嬉しい!」

京子「そっかそっか!あかりも喜んでくれるかぁー!」ナデナデー

あかり「あっ///」

あかり(京子ちゃんになでなでして貰えた、何年ぶりだろ……///)

京子「ん?あかり、どったの?顔が赤いよ?」スッ

あかり「え、な、なんでもないよ、京子ちゃんっ///」プイッ

あかり(うう、どうしたんだろ、前に京子ちゃんになでなでして貰った時は、嬉しかったけどこんなにドキドキはしなかったのに///)

あかり(京子ちゃんがレズビッチだって判ったから、かな……)

あかり(駄目だよ、そんな事で京子ちゃんへの反応変えちゃ、そんなのは悪い子だよ……)

京子(うーん、あかりも、何か悩み事があるのかな……)

京子(あかりは、誰かに弱音を吐くような子じゃないからな……)

京子(幼馴染である私が、ちゃんとあかりの悩みを引きだして受け止めてあげないと!)

京子「あかり」

あかり「な、なに、京子ちゃん」

京子「あかりはね、もっと我儘で居てもいいと思うんだ」

あかり「わがままでも……いい……」

京子「うん、私も、結衣も、ちなつさちゃんもさ、あかりの悩みなら何でも受け止めるから」

あかり「京子ちゃん……」

京子「だから、もっと正直になって?」

あかり「……!」ドキッ

あかり(あかりの正直な気持ちを……この、京子ちゃんに感じてるドキドキを、ぶつけてもいいのかな……)

あかり(けど、けどそんなの、悪いことだし……)

京子(あかり、迷ってる……もう一息で、悩み事を告白してくれるかな……)

京子(よし、さっきはちなつちゃんから抱っこして貰ったから、今度は私が……!)

京子「あーかーりっ」ギュッ

あかり「……!」ビクッ

京子「んー、あかり、いい匂い……」スリスリ

あかり「きょ、京子ちゃん、だめだよぉ、すりすりしちゃ……」

京子「どうして?」

あかり「だって、お風呂入ってないし……きたないよ……」

京子「汚くなんて、ないよ」

あかり「そ、そんなことないよ、だって今日、体育があったし……」

京子「……もしあかりに、汚い部分があったとしても、私は、それをちゃんと受け止められるから」

あかり「きょうこちゃん……」


京子「だから、ね?」ギュッ

あかり「……う、うん」ポー

京子「ほら、正直に……」ナデナデ

あかり「正直に……」ポー

京子「あかりの、なやみごとを、解放して……?」

あかり「……うん」ポー

あかり「……あのね、あかりね」ポー

あかり「あかりね……」スーッ

京子「あかり?」


チューッ


京子「……ふあ!?」

京子「あ、あかり、な、なにを///」

あかり「……あのね、さっきレズビッチな京子ちゃんとちなつちゃんがひっついてるのを見て」

あかり「あかりも京子ちゃんとくっつきたいなって思っちゃってたの……」

京子「あ、あかり、かお、ちかいよ……///」

あかり「いけないことだって、思ってたの……だって、あかりと京子ちゃんは、幼馴染だし……」

京子「あ、あかり……///」

あかり「けど、けど京子ちゃんが全部受け止めてくれるなら……あかりは、あかりは……」グイッ

京子「あっ……」


チュッチュッ


京子(う、うわ、わたし、あかりに、あかりにキスされてる、あかりの舌が、口の中に……///)

京子(幼馴染で、何時も私を元気づけてくれて、子供っぽくて可愛いあかりが///)

あかり「……ぷはっ」

京子「ぷはっ……///」

あかり「……」

京子「う、うう///」

あかり「……京子ちゃん、公園、いこっか……」

京子「え、ちょ、あ、あかり、ひっぱらないでっ……」フラフラ

あかり「わぁ、懐かしいねえ、京子ちゃん!」

京子「ふえ?」

あかり「ほら、あかり達が遊んでた頃と全然変わってないよ、この公園!」ニコ

京子「う、うん、そうだね……」

京子(あれ、あかり、何時もと一緒のあかりだ……)

京子(さっきのキスは、なんだったのかな……)

京子「……」

あかり「わーい♪」トテトテ

京子(あ、そっか、友達のキスだ、親愛のキスだ、ちなつちゃんがあかりちゃんにやってた、あれだ)

京子(そ、そうだよね、あかりがえっちなキスをするはずないしっ)

京子(そんな想像を一瞬でもしちゃってた自分が恥ずかしい///)

あかり「京子ちゃん?」

京子「うわわっ!?」

あかり「え、ど、どうしたの京子ちゃん?」

京子「あ、あはは、何でも無いよ、あかり///」

あかり「もう、変な京子ちゃん!」クスクス

京子「あ……」

京子(あかり、笑ってくれた)

京子(良く判らないけど、悩み事は解消できたのかな?)

京子(私の言葉が役に立ったのならいいんだけど……)

あかり「京子ちゃん!ブランコ乗ろー!」

京子「……うん!」

あかり「あー、いっぱい遊んだ……!」

京子「あかり、楽しかった?」

あかり「うん!」ニコ

京子「そっか……良かった……」

あかり「……こうやって、遊具であそんでると、小さい頃の事を思い出すよねぇ」

京子「うん……」

あかり「あの頃の京子ちゃんは、凄く泣き虫だったよね」クスクス

京子「うん、良くあかりに慰めて貰ってたねえ……」

あかり「……京子ちゃん」スッ

京子「あかり……?」

京子(あかりの手が、私の手に重なって……)

あかり「あかりね、多分、あの頃から……」

京子「あ、あかり……どうしたの……」ドキドキ

あかり「欲しいって、思ってたんだと思うの……」

京子「ほ、欲しいって……なにを?」ドキドキ

あかり「かよわくて、なきむしで、とっても小さい、可愛い子を……」

あかり「あかりの物にしちゃいたいって……思ってたの」

京子「え、え、そ、それって……」ドキドキ

あかり「京子ちゃんの事だよ……」グイッ

京子「……!」ドキーンッ

あかり「あかりが京子ちゃんをこの公園に連れてきたのは……」

あかり「小さい頃の京子ちゃんに戻ってほしかったから……」

京子「小さい頃の、私に……?」

あかり「そう……さっきは、中学生になった京子ちゃんの唇を貰えたから……」

あかり「こんどは、小さい頃の京子ちゃんの唇が欲しいなって……」

京子「え、そ、そんなの……無理だよ……?」

あかり「大丈夫だよ……魔法の言葉を使えば、それが出来るから……」

京子「まほうのことば……」

あかり「京子ちゃん……あかりの事を『あかりちゃん』って、呼んでみて……?」

京子「え……?」

あかり「それが魔法の言葉だから……ね?」

京子「あ、あかり、ちゃん……?」

あかり「……きょうこちゃん」

京子「……あかり、ちゃん」

あかり「きょうこ、ちゃん」チュッ

京子「あっ///」

あかり「ほら、きょうこちゃん、もっと、もっとあかりを呼んで……」チュッ

京子「ふぁっ、あ、あかり、ちゃん……///」

あかり「きょうこちゃん……だいすき」チュッ

京子「んあっ、あかりちゃん、そ、そんなとこ、キスしちゃやだ……き、きたないよっ///」

あかり「大丈夫だよ、きょうこちゃんに汚いところなんて、無いから……」チュッ

京子「ひゃんっ///」ビクッ

あかり「もしきょうこちゃんに、汚い部分があったとしても、あかりは、それをちゃんと受け止められるから……」チュッ

京子「あ、あかりちゃん……あかりちゃんっ///」フルフル

あかり「ほら、きょうこちゃん、小さい頃のきょうこちゃんに、もどったでしょ?」

京子「……!」

京子「あかりちゃん、わたし、わたし……」ウルッ

あかり「……泣かなくても、大丈夫、京子ちゃんの心が小さい頃のきょうこちゃんに戻っても」

あかり「ちゃんとあかりが守ってあげるから、ね?」チュッ

京子「ほ、ほんと?」

あかり「うん」ニコ

京子「あ、ありがとう、あかりちゃん///」

あかり「そのかわり、ね?もう少し、おいしゃさんごっこ、続けよ?」

京子「あっ……んっ……お、おいしゃさん、んあっ、ごっこ……?」

あかり「そう、おいしゃさんごっこ……」チュッ

京子「う、うん、わたし、おいしゃさんごっこ、する///」

あかり「本当に、京子ちゃんは良い子だよねえ……」ペロッ

京子「ひゃんっ///」




その日、京子とあかりは自宅に帰らず、ずっと公園で過ごした






時は流れて、一ヶ月後……



結衣「ふう……京子や娯楽部との関わりを断って、もう1カ月か……」

結衣「そろそろ、いいよね、京子がレズビッチだっていう噂も薄まってるはずだし」

結衣「……正直、私も京子断ちの禁断症状で手の震えが出てきてる状態だし……」プルプル

結衣「多分、京子も似たような感じのはず……」

結衣「久しぶりに声をかけてあげたら、京子、凄く喜ぶだろうなあ……」

結衣「そ、そうしたら、今日は前みたいに私の部屋に泊めてあげて……」

結衣「あ、熱い夜を……、うふふふ///」

結衣「……と、駄目だ駄目だ、こんな事を表に出してたらまた京子に変なうわさが建っちゃう」

結衣「京子は、私が守ってあげないとね……」

~娯楽部~

結衣「きょおこ~、久しぶりに私の部屋に泊りに……」ガラッ

モブA「歳納さん、今日も可愛い声聞かせて……」サワサワ

モブB「としのん、としのん……」スリスリ

モブC「京子さぁんっ」ギューッ

京子「んんっ、やっ、だ、だめだって、そ、そんなとこっ///」

あかり「京子ちゃん、こんなに顔を真っ赤にして……」チュッ

綾乃「歳納京子の髪、何時も綺麗……」クンクン

京子「ふあっ、せ、せめて、順番に、ね、お願いっ///」

ちなつ「……」ウズウズ

京子「ち、ちなつちゃん、た、たすけてっ///」

ちなつ「も、もう!しょうがないですね!今回だけですよっ///」

京子「え、え、ちなつちゃん、どうして靴下脱がすの?」

ちなつ「え、京子先輩暑いから最後に残った靴下を脱ぎたいんじゃないんですか?」

京子「ち、ちがっ///」



結衣「京子がレズビッチになった!」



眠いから完

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