響「765プロのテニス大会で優勝するぞ」(113)

小鳥「ということでテニス大会を開催しまーす」

春香「プロデューサーさんテニスですよ、テニス!」

美希「ハニー!美希が優勝したらご褒美が欲しいのー」

小鳥「はい、美希ちゃんちゃんとありますからねー」

亜美・真美「なになにー?」

小鳥「はい!プロデューサーの部屋にお泊り券」

全員「!?」

P「ちょ、ちょっとそんな勝手に・・・」

小鳥「これを人数分にちぎって・・・・みんなに渡します」

千早「つまりこれを全部集めれば優勝なのね?」

小鳥「そういうことです」

P「ま、まぁ優勝なんてただのおまけだから楽しくやろうな?」

全員(そういうわけにはいかない・・・・・)ゴゴゴゴゴゴゴ

伊織(これってギリギリまで試合しないで他の人に集めさせた方が得じゃない)

律子「じゃあ伊織はそうしなさい・・・・・
そんな消極的な戦略で『能力者』に勝てるほど甘くはないけどね」

伊織「えっ!?」

律子「私は序盤から『狩り』に行くわよ」

伊織(こ、心を読まれた!?)

響「そんなこんなで始まってしまったぞ」

響「あんなこと言ってた律子は早速あずささんと試合してるな」

雪歩「響ちゃん?・・・・・・勝負いいかな?」

響「ゆ、雪歩・・・・意外さ!てっきり真と一緒にいるのかと」

雪歩「本当はそうしたいんですぅ・・・・でもまた大差で勝ったら
真ちゃんに嫌われちゃわないかなって・・・・」

響「雪歩そんなにテニスに自信あるのか?
なんか勝負を受けるのが怖いぞ・・・・」

雪歩「だ、ダメかな・・・?」

響「いや、受けて立つぞ!勝負だ雪歩」

「ゲーム我那覇! 4-0」

響「よっしゃー」

雪歩「うぅっ・・・・」

響(雪歩全然たいしたことないぞ)

「0-15!」

「0-30!」

雪歩「ねぇ響ちゃん・・・・・」

響「どうした雪歩ー!最後まで頑張れ」

雪歩「もう充分テニス楽しんだよね・・・・?」

響「えっ?」

雪歩「じゃあサーブ打つね」

響「ゴクッ」

パァンッ!

響「は、速いっ!」

ガッ!

響「!?」

響「な、バウンドしたボールが変な方向に・・・・」

雪歩「響ちゃん・・・・そこにある小石拾っておいたほうがいいよ」

響「・・・・・」ざわ・・・ざわ・・・

響「・・・・まさか雪歩こんな小石を狙って・・・・」

雪歩「次いくね」

パァンッ!

響「次は取るさー」

ガクガクッ

響「!?」

響「あ、足が動かない!?」ガクガク

雪歩「30-30だね」

響「な、なんで!?」

雪歩「響ちゃんのスタミナが切れたんだよ」

響「えっ!?」

響「そんなバカな!まだ始まったばかりだぞ」

雪歩「響ちゃん・・・・テニスコートって平坦だと思う?」

響「そんなの当り前だぞ!」

雪歩「実は違うんですぅ・・・」

響「えぇ!?」

テニスコートは一見平坦に見えるけど本当は
超マイクロレベルで段差が生じる
その段差を利用してスタミナを普段の10倍消費させる

雪歩「それが私の能力・・・・」

響「・・・・・そ、そういうことかー」

ゲーム雪歩!4-3

響「ハァハァッ・・・・」

響(つ、つらい・・・1球を返しに行くたびにまるで崖を登ってるみたいさー)

響「雪歩・・・・まさかこんなに強いなんて・・・・」

雪歩「響ちゃん・・・・」

雪歩「まだ私・・・・実力の半分も出してないよ・・・・」

響「・・・・・」

響「え?」

雪歩「じゃあちょっとだけ・・・・」

響「今度こそハッタリであってほしいぞ・・・・」

響「はぁぁぁっ!必殺サーブ」

パァンッ!

雪歩「えぃっ・・・・(この程度で必殺・・・か・・・・)」

パシィッ

響「はぁはぁ・・・・ぜぇぜぇ・・・・(流石雪歩簡単に返してきたさ・・・)」

響「だぁっ」ブンッ

雪歩「残念だけど・・・・もう響ちゃんの球はネットを超えないよ・・・・」

ポスッ・・・・

響「・・・・・・」

    ヘカトンケイル
雪歩「百腕巨人の門番」

パンッ!

パンッ!

パンッ!!

ゲーム雪歩!4-5

響「くそぉー!何度やってもネットを超えない!」ゼェーハァーゼェーハァー

響「ぜぇぜぇっ・・・・」

響(足が棒のようさー・・・・)

雪歩「ひ、響ちゃん大丈夫?」

響「な、なんくるないさー!」

響「そう・・・・なんくるないさー!!」

ブワッ

雪歩(こ、このオーラは・・・・)

ウォォォォォォッン!!

響「す、すごい・・・力が溢れ出るさー」

雪歩「猛獣の・・・・オーラ・・・・」

響「もうじゅうのおーら?」

雪歩「動物のように自身を野生化させて
    己の奥底に潜む能力を最大限に瞬発的に引き出す奥義ですぅ・・・・」ガクブルッ

響「なんかよく分からないけど凄いぞ、パワーもスピードも倍以上になった
勝負はここからだぞ雪歩!」

雪歩「・・・・き、棄権しますぅ・・・」ブルブルッ

響「えっ?」

雪歩「犬怖いですぅ・・・・」ブルブルッ

響「か、勝ったぁー!!」

「ゲームセットウォンバイ我那覇!」

雪歩「これ、お泊り券の欠片ですぅ」

響「ありがとう雪歩!」

雪歩「響ちゃんこれからも頑張って!」

響「うん、絶対優勝するぞ」

???「我那覇さん如きに負けるとは天才・萩原も落ちたものね・・・・」

響「お、お前は・・・!?」

響「千早っ!!」

雪歩「す、すみません・・・・穴を掘って埋まってますぅ・・・・」

響「千早いいすぎだぞ!」

千早「・・・・本当のことよ」

響「自分のこともそうだけど雪歩のこと悪く言われるのはもっと許せないさー」

雪歩「響ちゃん・・・・」

響「勝負だ!千早!」ビシッ

千早「えぇいいわ・・・・だけど私と戦う以上ただで済むとは思わないことね」

「我那覇サービスプレイ!」

響「さぁ、いくさぁー!」

パァンッ!

響「15-0」

響「30-0」

響「40-0」

「ゲーム響!1-0」

響「・・・・な、なんで打ち返してこないんだ!」

千早「・・・・弱点は全て分かった。我那覇さんスケスケね」

響「な、なんだとー」

千早「今度はこっちのサーブ」

パァンッ!

響「こんな弱いサーブ目をつぶっても返せるぞ!」

千早「残念だけど今の我那覇さんの力では20cm届かない・・・・」

スパーンッ 

「ポイント我那覇!0-15」

千早「えっ!?」

響「何言ってるんだ?千早」ブワッ

千早「ぜ、全身の髪が逆立って・・・・」

千早「も・・・猛獣のオーラ・・・・」

響「さぁ、もういっちょいくぞー千早ー!」

千早「クッ・・・猛獣状態の我那覇さんの弱点を見つけるまで・・・今は耐えるしか・・・」

「ゲーム我那覇!3-0!」

響「よっしゃー」

雪歩「響ちゃんは猛獣のオーラを発揮することで攻撃力・機動力で相手を圧倒する
    通称『あばれ獅子』と呼ばれる超攻撃型のスタイル」

                               インサイト
雪歩「一方、千早ちゃんはその類い稀なる観察力『眼力』で相手の弱点を見抜く待ちのスタイル」

雪歩「どちらも有用なスタイルだけどあばれ獅子は一旦看破されてしまうと・・・・」

千早「データは全て揃ったわ・・・・」

響「なにぃ!?」

千早「我那覇さんのテニスはもう私に通用しない」

千早「私の世界で凍え死ぬといいわ・・・・」くわっ!

雪歩(千早ちゃん怖いですぅ・・・・)

「ゲーム千早!3-2!」

響「な、なんでさー・・・・パワーもスピードもこっちの方が上のはずなのに
どこに打っても返されるぞ」

「サービスプレイ千早!」

千早「はぁっ」

スパーンッ!

響「・・・・・なっ!?」

響(今のは・・・・反応もできなかったぞ・・・)

千早「パワーもスピードも上?」

千早「いつからそう錯覚していたのかしら?」ムキッ

響「えっ・・・・?」

響「なん・・・だと・・・・」

「ゲーム千早!3-4!」

響「くそぅ・・・」

雪歩「千早ちゃんの方が1枚も2枚も上手ですぅ・・・」

千早「・・・・これが全力なのだとしたら無様ね」

千早「これ以上醜態をさらす前に棄権したらどう?」

響「ハァハァッ・・・精一杯やってるんだ全然醜態じゃないぞ」

響「それに・・・まだ秘策は残ってる」

響「なんくるないさー!!」

千早「そう・・・」

スパーンッ

「ゲーム千早!3-5!」

15-0

響(1球だ・・・・これさえ決まればまだ勝負は分からないぞ)

30-0

響「今だ!!」

響「あばれ球!!」ババババババッ

雪歩「わ、わざとラケットのフレームに当てることにより
打球を分裂させていますぅ・・・・」

千早「な、なに・・・・これ・・・・」

ぐしゃぁっ・・・・

雪歩「ち、千早ちゃん!眼が・・・・眼が・・・・」

千早「・・・・・・うぅっ」

響「ち、千早・・・・・」

千早「み、見事よ・・・・我那覇さん・・・・」

雪歩「千早ちゃん大丈夫!?」

千早「えぇ、そんなに騒がないで・・・
審判、私は棄権します」

「勝者我那覇!!」

響「ち、千早!千早!ごめん、ごめん・・・・」

千早「・・・・いいの。それより我那覇ちゃん・・・私の分まで・・・」

バタリッ・・・・

響「千早!」

響「・・・・分かった。自分千早の分まで頑張るぞ!!」


小鳥「・・・・響ちゃん2戦2勝2KOか・・・・」

響「さぁ、次の対戦相手を捜すさー」

雪歩「で、でもここまで勝ち残った人は多分とても強いと思いますぅ・・・」

響「こっちも段々強くなってるからなんくるないさー!」

雪歩「そ、そうだね・・・ってあれ・・・り、律子・・・さん・・・・」

響「律子が・・・・血まみれで倒れてるぞ・・・・」

雪歩「対戦相手は・・・・」


響「ま、真・・・・」

雪歩「真ちゃん・・・・」

響「律子!律子!!」

雪歩「真ちゃん・・・・・」

真「やぁ、雪歩に響!」

響「ま、真!!律子が!律子が!」

律子「・・・・・ぅ・・・・ぅう」

響「よかった!生きてるぞ」

雪歩「真ちゃん・・・・どうして・・・・」

真「アハハ・・・手加減はしたんだけどね」

律子「・・・・2人とも大げさよ、テニスやってればよくあることでしょ?」

雪歩「・・・・・」

響「よくあるわけないぞ!」

真「・・・・響はよっぽどぬるい相手と戦ってきたんだね」

響「な、なにぃ!」

真「どんな小細工を使って勝ちぬいたか知らないけど僕には通じない
力対力!それしかない事を言っておくよ」

「サービスプレイ!菊地」

真「いくよ響!」

パァンッ

響「な、速いっ!」

スパーン

「15-0」

真「遠慮はいらないよ響」

響「そうだな・・・・」ブワッ

千早「『猛獣のオーラ』ね」

雪歩「ち、千早ちゃん大丈夫なの!?」

千早「えぇ、それよりこの試合これから凄くなるわよ」

真「はぁっ!」パァンッ

響「うりゃー」パシッ

真「はぁぁぁぁっ!!侵掠すること火の如く!!」

響「うわっ!」 ドォォォォンッ!

千早「我那覇さん!」

雪歩「真ちゃんの究極奥義『風林火山』の『火』ですぅ~」

律子「・・・・相変わらず凄い威力ね・・・コートにへこみが出来ているわ」

響「さ、流石だぞ真」

真「さぁ響、もういっちょいくよー」

真「侵掠すること火の如く!!」グォォォォォッ!

響「返せない球じゃないさー」ブンッ

・・・・カランッ

千早「我那覇さんが・・・・」

律子「ラケットを弾かれたわね・・・・私の時と同じ」

響「く、くそぉ・・・ものすごく重い打球さ・・・」

真「ふふんっ、さぁ響どうする?」

響「決まってるさー!返すまでトライするだけだぞ」

「ゲーム菊地!0-2!」

律子「苦戦しているわね響・・・・『火』をまるで返せない」

千早「でも我那覇さんにはまだあの技が残っているわ・・・・・」

雪歩「・・・響ちゃん、どうか無事に帰ってきて・・・・」


真「響!砕け散れぇー!侵掠すること火の如く」グォォォォンッ!

響「はぁっー!あばれ球!」バチバチィッ

響「や、やった!ついに『火』を返した・・・・」

スパーンッ

響「・・・・ぞ」

真「疾きこと風の如く」

「ポイント菊地!15-0」

千早「『火』を返した直後に『風』をぶつけられた・・・・」

雪歩「ひ、響ちゃん・・・・」

響「さ、流石だぞ真。だったら次は『風』を返すだけだぞ!」

真「『火』を返した?」

千早「えっ?」

律子「・・・・や、やっぱり!あの『火』は・・・・」

真「まさかあの『火』が全力だとは・・・・・思ってないよね?」

響「ち、違うのか・・・・?」

真「はぁぁぁっー!侵掠すること火の如く!」

ドォォォォンッ!

響「・・・・・なっ」

真「本当の『火』は今までより3倍威力あるよ」

千早「な、なんなの・・・・?まるで赤黒いレーザーがコート上を走ったみたい・・・・」

雪歩「あれが真ちゃんの本気の『火』なんですぅ・・・・」

響「・・・・・・(コートが焼け焦げてるぞ)」

律子「あ、あれが真の真の実力なの!?・・・・か、勝てるわけない」ガクブル


響「ハァハァッ・・・・」パシィッ

真「疾きこと風の如く」シュッ

響「・・・・今度は風か」

真「加えて!侵掠すること火の如く!!」グォォォォンッ!

響「!?」

直撃を受けた響は空高く舞い上がる

律子「響ィ!!」

雪歩「風林火山は単体の技に非ず・・・・
複合させることでさらに威力を上げることができるんですぅ・・・・」

千早「ば、化物・・・」ガクガクッ

真「響・・・・・絶望と共に散るといいよ・・・・」

「ゲーム菊地 0-4」

響「・・・・・・」ボロゾーキン

律子「・・・・もう止めなさい響!これ以上は・・・・これ以上は・・・・」

雪歩「響ちゃん・・・・」

千早「我那覇さん!」

響「」ピクピクッ

ムクリ

響「」ヨロヨロ・・・

真「もう虫の息だね・・・・」



千早「もう見てられない!例え敵わなくても私は我那覇さんに加勢する」

律子「・・・・・・・そうね・・・私も行くわ・・・・」

雪歩「・・・・2人ともここは私に」

律子・千早「えっ?」

真「さぁ響とどめを刺してあげるよ」パァンッ

響「」パシッ

真「はぁぁぁっ!侵掠すること火の如く!!」

律子「だ、ダメっ!!あれの直撃を受けたら今度こそっ!!」

ドォォォォォンッ!

ビリビリビリッ!!

真「なっ、う、打ち返してきた!?」


「動くこと雷霆(ライテイ)の如し!」

雪歩「もうやめて真ちゃん・・・・」

真「雪歩・・・」

真「・・・そうか『雷』を使って一瞬で移動したのか」

雪歩「おかしいよ真ちゃん・・・
同じ765プロの仲間にこんなことするなんて」

真「・・・・」

雪歩「・・・・まだ真ちゃんが試合をするっていうなら
わ、私が受けて立ちますぅ・・・・」

真「・・・・・」

真「い、いや僕が間違ってたよ・・・・
ごめん響・・・・雪歩」

律子「響!響!」タタッ

響「・・・・ぅぅ」

真「ごめん響・・・・ごめん」

響「な、なんくるないさー、それよりも真、負ける・・・・な・・・・」ガクッ

真「響!響ぃぃぃぃぃぃぃいいいい!!」

その後、響は付き添いの律子と共に病院に搬送され
真は次の対戦相手を探すのだった

雪歩「あっ、真ちゃん!あそこで試合やってるよ」

真「えっ、あっほんとだ」

千早「あの2人は誰かしら」


やよい「うっうっー!」

「ゲームやよい!0-3!」

春香「あはは・・・やよい強いねぇー」

やよい「そんなことないです、たまたまですよー」


真「へぇーなんだかのどかそうな試合だなぁ」

千早「・・・・そうかしら」

春香「わわわ、またやよいゾーンに吸い寄せられる」

やよい「うっうっー!」パァンッ

「40-0」

春香「あぁ、もう後がないや」

やよい「さぁ、春香さ~ん次いきますよ~」パァンッ!

春香「ニヤリッ」

雪歩「ハッ!」

春香「超ウルトラグレートデリシャス大車輪山嵐!!」ドガァッ

雪歩「や、やよいちゃん逃げて!!」

やよい「え?」

カッ!

その瞬間辺りは閃光に包まれた

真「うっ・・・・うぅっ・・・・」

千早「だ、大丈夫?」

雪歩「あっ・・・・あぁっ・・・・」ブルブルッ

真「・・・・雪歩?」

千早「・・・・・・や、やよい」

真「えっ」

コートには無残な姿と化したやよいが横たわっていた

真「や、やよい!やよい!!」

雪歩「・・・や、やよいちゃん・・・・」

千早「大丈夫!?すぐ救急車呼ぶから!」

真「キッ!」

真「春香!なんでこんなことをしたんだ!!」

春香「わざとじゃないよ!それにやよいが避けなかったのが悪いんじゃないかな?」

雪歩「・・・・春香ちゃん?」

千早「春香・・・・あなた・・・・」

真「・・・・テニスの闇に魅入られてる・・・・あの時の僕と同じだ・・・・」

真「春香・・・・勝負だ・・・・春香は僕が倒す」

春香「いいよ・・・真、敗北の淵に案内してあげる」


「サービスプレイ 天海!」

春香「はぁっ!ビックバーン!」ブォォンッ!

真「はぁっ!」ブンッ

コロッ・・・

春香「えへへ~」

真「・・・・・・」

千早「あのサーブ・・・」

雪歩「ビックバン・・・飛翔し全体重を乗せて叩きつけるように放つ、とんでもなく速く、そして重い球ですぅ」

春香「どう?真返せるかな?」ニコッ

真「・・・・・ねぇ、春香・・・・これ使えばあんなことしなくてもやよいに勝てたんじゃないかな?」

春香「アハハそうかも」

真「・・・・春香」

真「地獄に落としてあげるから・・・・そこでやよいに詫びてこい」ビリビリッ

ピカッ

春香「!?」

春香「ひ、光が・・・・真の腕に・・・・・」

千早「な、なにあれは・・・・夢でも見ているの・・・・?」

雪歩「・・・・百錬自得の極み」ボソッ

春香「つ、次いくよ!」

タッ!

春香「ビックバーン!!」ブォォンッ

スパーンッ!

春香「!?」

真「どうしたんだい?春香・・・・次いこうよ」

千早「・・・・萩原さんあれって・・・・」

雪歩「無我の爆発的に溢れるパワーを右腕一本に集め
威力・回転数などを倍返しで返球し
さらに無我の副作用の疲労も最小限に抑える」

雪歩「それが百錬自得の極みなんですぅ・・・・」

千早「ところどころ分からないんだけど、つまり春香の打球を2倍にして返すって事!?」

雪歩「そ、そうですぅ・・・・解説下手でしたか・・・?
私これしか出来ないのに・・・・穴掘って埋まってますぅ・・・」

春香「・・・・」ガタガタッ

真「春香」

春香「ヒィィッ」

春香(嫌だ!負けたくない!負けたくない!負けたくないッ!!)

真「侵掠すること火の如く!」ゴォォォッン!

「ゲーム菊地!3-0」


千早「決まったわね・・・・」

雪歩「はい・・・春香ちゃんにはもうやれることがないですぅ・・・」


春香「負けたくない・・・・負けたくないっ・・・・」ブツブツ

真「侵掠すること火の如く!」ゴォォォッン!

千早「は、春香・・・・!危ない!」

ぐしゃっ


真「は、春香!大丈夫?」

千早「大丈夫!?血、血出てるわよ」

春香「・・・れろ」

雪歩「・・・っ」ビクッ

春香「潰れろ」

千早「は、春香が赤く染まっていく・・・・」

雪歩「デ、悪魔化・・・」ブルブルッ


春香「うらぁっ!」ブンッ

真「!?」

真(春香のスピードが上がったッ!?)

真「疾きこと風の如く!」シュッ

春香「真、赤く染めてやるッ!!」バコォッ

真「ぐぅっ」バタッ

雪歩「ま、真ちゃんっ!!」

春香「潰すよ・・・・真」

真「侵掠すること火の如く!」

春香「ヒャッハー!赤く染まれぇッー!!」


千早「・・・・悪魔化してから戦況は膠着状態
2人とも血で染まっていよいよ死闘となってきたわね・・・・」

雪歩「でも楔の一発を持っているのは・・・・真ちゃんですぅ・・・」

千早「どういうこと?」

雪歩「真ちゃんは春香ちゃんが悪魔化してから百錬を使ってません
百錬を使って春香ちゃんの球を倍返しすれば恐らく一撃で決着が付きます」

千早「ならどうして使わないの?」

雪歩「きっと・・・・今の春香ちゃんの1球は重いからですぅ・・・
倍返ししたら春香ちゃんが耐えられない程に・・・・」

千早「真・・・・春香・・・・・」

真「・・・・春香、もうやめよう・・・・」

そう言うと真は左懐にラケットを収める

春香「!?」

春香「勝負を捨てたか!真ぉッ!
ならば死ねぇぃッ!!」バコォッ

構わずサーブを打つ春香
シュンッ!
その時コート上を一つの光線が走った
神速の一振りによってボールは真っ二つに割れ
そして春香はバックネットに磔になっていた・・・・

春香「・・・・い、今のは・・・・」

真「・・・・零スイング・・・・とでも名付けようかな」

真「いずれ雪歩と決着をつける時のために封印しておいたとっておきさ」

雪歩「・・・真ちゃん」コノマエ1ゲームモトレナカッタデショ

春香「」ガクッ

真「春香・・・・十字架を背負って生きろ」

「ゲームセットウォンバイ 菊地」

春香「・・・・・」

千早「春香・・・・」

春香「持っていって・・・・」ユラッ

真「こ、これは・・・残りのお泊り券」

雪歩「ということは・・・真ちゃんの優勝!?」

千早「おめでとう・・・・」

雪歩「おめでとう・・・・真ちゃん」

小鳥「ということで優勝は真ちゃんです」パチパチッ

全員「真(ちゃん)おめでとー」

小鳥「でも満身創痍の子が多いですね・・・・」

P「それだけ真剣に取り組めた証拠ですよ」

響「いや、わりとガチで命がけだったぞ」松葉杖ヨロヨロ

真「ひ、響!」

雪歩「響ちゃん」

千早「生きてたのね・・・・」

響「・・・・優勝したのは真だけど・・・・まだ自分たちの勝負はついてないからな」

真「響・・・・・」ボクノアッショウダッタジャン

響「だから!また一緒にテニスやろうさー」

真「わかった!約束、約束だね」

おわり

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