コナン「もしもし？あのお方さん？」

あのお方「わしじゃよ、何の用じゃ？」

コナン「あの、ボク、工藤新一についての情報を持っているんだけど。」

あのお方「何ホントか？」

コナン「あのね、帝丹小学校に通ってる、円谷光彦って人が工藤新一なんだって！」

あのお方「ほほ～う！君、小さいのによく知ってるのぉ！ありがとな！そうじゃ、お礼をしよう。何か欲しいものあるかい？」

コナン「ううん、特にない！」

あのお方「欲がないのぉ！感心感心じゃ！」

コナン「じゃあね、あのお方さん！」

あのお方「おお、元気でな」

あのお方「…ジン、ウオッカ」

ジン「…お呼びでしょうか。」

あのお方「こいつを殺るんじゃ！」

ウオッカ「ええっ！？小学生ですぜ！」

ジン「ウオッカ！あのお方の前だぞ！慎め！」

あのお方「ハッハッハ、疑問に思うのも当然じゃ。」

あのお方「…じゃが、こいつが工藤新一だとしたら…話は別じゃろう？」

ジン・ウオッカ「！！！！」

あのお方「子供だと油断せずに、慎重に殺るんじゃぞ！」

ジン・ウオッカ「ははーーっ！！」

――次の日

小林「ええ、皆さんに…大変悲しいお知らせがあります…」

小林「昨日、円谷君が…亡くなりました。」

ｻﾞﾜｻﾞﾜ

歩美「そんな！」

元太「うな重！」

灰原「…（なにか組織と関係ありそうね？）」

コナン（効果てきめんだぜ！！！）

――放課後

歩美「…光彦君…どうして…」

元太「うな重……」

コナン「悲しいぜ（棒」

灰原「…」

コナン「博士いるか？」

阿笠「おお、新一か。」

コナン「博士！！これで俺は黒の組織から解放され、コナンとして生きていけるぜ！」

阿笠「そうかい、よかったのぉ！！」

コナン「ああ、光彦には感謝しねーとな！」

阿笠「ワシも頭がいいじゃろう。」

灰原「…なんだ、そういうことだったのね」

コナン・阿笠「「ゲッ」」

コナン「バーロー、違うんだ、これはその」

阿笠「じゃよ！」

灰原「…なら私も身代りに死んでもらおうかしら」ﾋﾟﾎﾟﾊﾟﾎﾟ

コナン「あ、あのお方の電話番号、知ってるか？」

灰原「大丈夫、もともとは私も組織のメンバーよ」

コナン「そっか、忘れてたwwww」

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙ

阿笠「電話じゃ。ちょっとワシは失礼するぞい。」

灰原「もしもし、あのお方さんですか」

あのお方「わしじゃよ」

灰原「脱走したシェリーの行方が掴めました」

あのお方「なに、ホントか？たいしたもんじゃ！」

灰原「帝丹小学校の、小林という教師になりすましています」

あのお方「いやぁありがたいのお！礼はたっぷりさせてもらうぞい。」

灰原「…ということにしたわ」

コナン「よかったなあwwwww」

灰原「ええ」

阿笠「いやあ、今の電話で急な用事が出来たわい。ワシは失礼するぞ。」ｽﾀｺﾗ

――次の日、学校

校長「ええ、みなさんに、大変悲しいお知らせがあります。」

校長「きのう私は、大事にしていた花瓶を…割ってしまいました。」

校長「違います。」

校長「飼いイヌの魔苦麟（マクリン）の去勢手術をしたら、元気がなくなってしまいました。」

校長「違います。」

校長「私のじいちゃんの形見の腕時計が壊れてしまいました。」

校長「違います。」

校長「米花町のアイドル、米花川のべーちゃん（アザラシ、♂）が昨日から行方不明です。」

校長「違います。」

校長「米花水族館の、アデリーペンギンの堕露歐（たろう）くんが、死んでしまいました。」

校長「違います。死んでしまったのは小林先生です。」

一同「ええええええええええええええええええええええええっ！！！！！！！！！！！？？？？？？？？？？？？？？？？？」

――放課後、博士の家

コナン「これからは安心して眠れるwwww」

灰原「そうねwwww」

阿笠「おーい、新聞を見たか？」

コナン「バーロー、見るわけねぇだろ！？」

阿笠「大変なんじゃよ！」

「米花町路上に、赤ちゃん捨てられる」

「推定年齢3ヶ月、『僕はミツヒコです』と叫ぶ」

コナン「この赤ちゃんの写真って！！！」

灰原「どうやら、APTX4869の作用で円谷君が幼児化…いえ乳児化してしまったようね。」

コナン「バーロー…厄介な薬使いやがって…」

阿笠「どうしたものかの…」

灰原「…でも、先生は『円谷君が死んだ』と言ったわ。幼児化したなら死体は残らない筈なのに…」

阿笠「あのお方に聞いてみたらどうじゃ？」

コナン「おお！さすが博士！名案だぜ！」ﾋﾟﾎﾟﾊﾟﾎﾟ

阿笠「おっと電話じゃ。ちょっと失礼。」

コナン「もしもし？」

あのお方「わしじゃよ。あのときの坊やか。」

コナン「工藤新一、死んでないみたいだよ？」

あのお方「何ッ！？じゃが、ジンとウオッカ…、つまり、ワシの部下が死体を確認した筈じゃ。」

コナン「でも、新聞にそっくりな赤ちゃんが出てたんだよ！」

あのお方「むぅ…そう言えばあの二人、新薬を使ったとか言っとったのオ～…。今までの毒薬がAPTX4869、新薬がAPTX4870じゃ。」

コナン「へぇ～！」

あのお方「何か副作用があるのかもしれんわい。調べるから待っとれ！」

ﾁｬﾗﾗｰﾗｰ　ﾁｬﾗﾗｰﾗｰﾗﾗｰ

あのお方「すまんすまん、待たせて悪かったわい。あの薬は完璧じゃよ。実験では、1055匹のマウスのうち1055匹全部死んどる。」

コナン「へーそうなんだー。おじさん、どうもありがとう！」

あのお方「君は礼儀正しいのオ。またいつでも電話してきなさい。」

阿笠「やあやあお待たせ。何かわかったかの？」

コナン「…全くわかんねぇ…あのお方の奴、薬のせいじゃないって言うんだ！」

灰原「薬じゃなくて、円谷君の体に問題があるのかもしれないわね…」

阿笠「そうじゃ！以前に入手した、彼の身体データと遺伝子情報があったわい。これじゃ。」

コナン「さすがだぜ博士！」

コナン「…そうだったのか！分かったぜ、あいつの体に秘められた謎がよ！」

コナン「あいつ、どんなことやっても死なないだろ？」

灰原「確かに」

阿笠「じゃの～」

コナン「アイツは死ぬと、体から魂が抜けだして、一番近くの、遺伝子が自分に一番近い人に乗り移ることができるんだ！！」

阿笠「その通りじゃ！！」

コナン「ところが死に過ぎてもう乗り移れる体がなかった。そこで、たまたま近くに捨てられていた赤ん坊に乗り移ったってわけさ！」

阿笠「そうなんじゃよ！」

コナン「それを無意識のうちに行っていたんだな、光彦は。虐げられているうちに無意識にした進化だろう。」

阿笠「そうじゃ。実に理にかなっておるじゃろ。」

灰原「…博士、あなた何も言ってないじゃない」

阿笠「何を言うか！『その通りじゃ』とか『そうなんじゃよ』とか、『そうじゃ。実に理にかなっておるじゃろ』とか言ったわい！」

コナン「あいつは死なない…そして蓄積した怒りパワーで、いつか世界を滅ぼすぜ…」

灰原・阿笠「「な、何だってー！！」」

灰原「ってか、何でそんなにわかるのよ。」

コナン「…知りたいか？」

コナン「それは…」

コナン「僕が光彦だからですよ！！」

阿笠「何じゃと！？実はワシはあのお方じゃ！」

灰原「知ってるわよ」

光彦「阿笠博士！よくもいろんなスイッチを作ってくれましたね！覚悟してください！」

阿笠「いや待て光彦君！！」