セーラ「白糸台の麻雀部を引退したで」 (11)

VIPでやってたやつの続きです。

セーラが推薦で白糸台に入学して…という話です。
続きからになりますので、長いですが、
以下の過去ログを読んでからのほうがいいと思います。

セーラ「白糸台他から推薦の話が来たで」
セーラ「白糸台他から推薦の話が来たで」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1349876107/)
セーラ「白糸台高校に入学したで」
セーラ「白糸台高校に入学したで」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1350048515/)
セーラ「白糸台高校の三年生になったで」
セーラ「白糸台高校の三年生になったで」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1350648336/)
セーラ「白糸台でインハイの決勝に進出したで」
セーラ「白糸台でインハイの決勝に進出したで」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1351394429/)
セーラ「白糸台でのインハイが終わったで」


まだ書き終えておらず、書き溜めも少ししかしていませんが
それでもよろしければどうぞ。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1364654287

数日後、放課後、教室に二人


ガラッ

バタン


照「…ごめん、待った?」

セーラ「ううん、全然。大丈夫やで」

照「そっか、よかった」

セーラ「…俺が考えたこと、聞いてくれるか?」

照「うん、それを聞きにきた」

セーラ「せやんな…うん」

照「覚悟は出来てるからね」

セーラ「…じゃあ単刀直入に言うわ」

照「…どうぞ」


セーラ「俺は、照をそういう風には見られへん」

セーラ「照は一番大切な…親友やから」

照「…親友か」

セーラ「照が勇気振り絞って伝えてくれたのは嬉しかったんやで」

セーラ「…でも」

照「でも?」

セーラ「…気付いてしもたんよ、俺には好きな人がいるって」

照「どういう意味?」

セーラ「意識なんかしてなかった、恋愛なんか縁遠いって思ってた」

セーラ「けど、怜に言われて…俺は…あぁ、こいつのこと好きやったんやなって
    そう思える人が…いることに気付いたんや」

照「それが誰か、聞いてもいいの?」

セーラ「うん……弘世…なんよ」

照「…そう、なんだ」ボーッ

セーラ「ごめん、俺もびっくりしてるんや。なんで弘世なんやって思ってる」

セーラ「でも1回意識したらもうあいつのことばっかり考えてしまうんや…」

セーラ「ごめん、ごめんな照…ごめん」


セーラ「(何回謝ったか知らんけど、俺は照と向き合いながら、何度も謝った)」

照「…菫か。意外すぎて悲しいとか悔しいとか浮かばないよ…」

セーラ「一番驚いてるんは俺やで」

照「じゃ、私が告白しなきゃ…セーラはその気持ちに気付かなかったわけだ」

セーラ「かもな…」

照「なら、しなきゃよかった…かな」ハハッ

セーラ「無理して笑うなや」

照「だけどさ、」

セーラ「ん?」

照「…笑ってないと、泣きそうだから」

セーラ「そうか」

照「今ここで泣きたくない」

セーラ「…わかった」

照「…後悔はしてないから」

セーラ「うん」

照「…そうだ、私がセーラに言ったこと覚えてる?」

セーラ「んー?」

照「私のそばから離れないでって言ったやつ…今思うと恥ずかしいけど」

セーラ「ん、覚えてる。嬉しかったもん」

照「…こういうことになったらセーラは私から離れちゃうのかな」

セーラ「そんなわけない。さっきも言ったけど、照は大事な親友や」

照「嬉しいけど、ちょっと切ないって言うか、悲しいね」

セーラ「…ごめん」

照「でもやっぱり…少し、嬉しいかな…いや…よくわからない」

照「ねぇ、菫に告白するの?」

セーラ「さぁな…わからん」

照「そっか…今ね、応援するって言おうとしたんだけどさ」

セーラ「なに?」

照「やっぱ無理。私は応援なんかしない」

セーラ「ふふっ、そのほうが照っぽいな」

照「だよね」

セーラ「こんなん俺が言うのは変やし思い上がりかもしれんけどさ、」

照「なに?」

セーラ「…弘世を責めんといたってな」

照「当たり前でしょ…菫は私の一番理解者だったんだから」

セーラ「でも、…そういう感情とか」

照「ない、感謝しても責めるなんて…ない、たぶん…たぶん」ウツムキ

セーラ「ならええねん…あいつはなんも悪くないから…」

セーラ「俺が勝手に好きって思ってしまっただけやから
    そのことで照と弘世の仲がどうにかなってしもたら」

セーラ「俺は弘世になんて詫びたらいいかわからんし…」

照「…セーラはほんとに菫のことが好きなんだね」ハァ

セーラ「ほんまは今でもいわゆる好きって気持ちなんかわかってないねん」

照「そう…」

セーラ「けど、この気持ちをどう言えばいいかって考えたらな、
    それはもう、好き、しかないって…まあ、思ったんよ」

セーラ「…友達としての感情やなくて、そ、その、恋愛感情的なことで…」

セーラ「(恥ずかしいけど胸が痛いなぁ…)」

照「そっか…私、セーラのこと困らせてばかりだったよね」

セーラ「そんな風に考えんな、俺は嬉しかったんやから」

照「…そう言ってくれるならちょっとは救われる、かな」

セーラ「(その時に少し笑った照の顔見てたらなんか泣きそうになった)」

セーラ「(照は全然泣いてへんのに、俺の方が泣きそうになった)」


セーラ「(しばらく二人で黙ったまんま、教室の中にいた)」

セーラ「(何か言いたいことがあるはずやのに何を言えばいいんか
     わからんくて、黙ったまま)」

セーラ「(沈黙は重くて、苦しくて。でも、黙ったまま。
      照も俺も、どこか、遠くを見つめたまま、じっとその場にいた)」

照「…先に帰るよ」

セーラ「ん、わかった」

照「あのさ、」

セーラ「んー?」

照「…やっぱり、私は菫のこと責めちゃうかも」

セーラ「そうか」

照「菫は何も悪くないよね、わかってるけど」

セーラ「けど?」

照「けど、菫がいなければって、きっと思うから」

照「私はそういう自分を否定できないよ」

セーラ「…やっぱ、照は感情むき出しの方がええな」

照「ただ不器用なだけだよ、…それだけ」

セーラ「…なんか、なんか、難しいなぁ」

照「そう、だよね」

セーラ「なんで弘世なんやろ」

照「そんなこと私に聞かないでよ」

セーラ「そらそうやな、すまん…あ、これあいつには内緒やで?」

照「わかってるよ、私はおしゃべりじゃないし」

セーラ「ありがとう」

照「じゃあ、また明日」

セーラ「うん、また明日」

照「あのね、セーラ、今日はありがと」

セーラ「…あぁ」

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