コナン「自演乙の会殺人事件」 (42)

ショッピングモール

阿笠「たまにはみんなで買い物というのも悪くないのう」

コナン「俺は疲れるけどな」

灰原「あら、事件と同じでこういうのもう慣れっこなんでしょ」

コナン「ほっとけ」

歩美「ほらー、コナン君たちー、早く早く」

コナン「こら。そんなに走ると人にぶつかるぞ」

ドン

歩美「きゃっ」

鋭太「いてっ」

コナン「ぐはあああああああ!!!」

歩美「コナン君!」

阿笠「し、しんどる・・・」

阿笠「そ、そうじゃ!光彦君の内臓が砕け散る装置をつくったんじゃ!」

コナン「それでオレは生き返るのか!?」

阿笠「何事にも可能性はある!いくぞ!」ポチッ

光彦「ぐはあああああああ!!!」

元太「おい、大丈夫か。歩美」

歩美「うん」

光彦「気を付けてくださいよ」

歩美「お兄さん、ぶつかってごめんなさい」

鋭太「いや、気にしなくていいよ」

元太「オメェ、こんなところで突っ立って何してんだ?」

鋭太「えっと、それは」

光彦「もしかして待ち合わせですか?」

鋭太「ま、まあ、そんなところかな」

季堂 鋭太(16)

歩美「ふーん。お兄さんのお友達と?」

灰原「もしくは彼女とかもね」

元太「えー、マジかよ!?」

光彦「本当ですか?」

鋭太「あ、いや……。ち、違うんだけど、そうとも言えるようなーなんていうか」

元太「何だよ。はっきりしねーな」

阿笠「これこれ。そんなに詮索するもんでない。困っとるじゃないか」

光彦「でも、そうかそうでないか答えてもらえるだけでいいのに」

元太「何でごまかすんだよ」

鋭太「えっと、だからね。恋人であるようで実はそうじゃなかったりもする」

鋭太「そういう複雑な間柄っていう奴だよ、あはは」

コナン(なんだそりゃ)

真涼「何を言っているの、鋭太」

コナン「ん?」

真涼「あなたと私とはれっきとした彼氏、彼女の関係じゃない」

夏川 真涼(16)

鋭太「そ、そうだ!それよりも君、大丈夫かい?口から血が垂れてるよ」

元太「光彦なら実験に耐えられるよう博士に改造されてっからな!」

光彦「はい!あと1回くらいは死んでも平気です!」

阿笠「それよりも、待ち合わせといったかの。どれ、暇つぶしにこれを押してみい」

鋭太「? なんです、これ」

阿笠「光彦君の内臓が砕けるスイッチじゃ」

鋭太「じゃ、じゃあ遠慮なく・・・」

光彦「ぐはあああああああ!!!」

鋭太「真涼、遅かったな」

真涼「ごめんなさい。少し支度に手間取ってしまって」

元太「何だ。やっぱ彼女じゃんかよ」

歩美「すごーい。お兄さんの彼女さん、とっても綺麗だね」

鋭太「そ、そうか」

真涼「あら、うれしいこと言ってくれますわね」

真涼「鋭太、この子たちは?」

鋭太「今さっき、たまたま知り合ったんだ」

真涼「あらそう。はじめまして、皆さん。私、夏川真涼と申します」

真涼「そしてこちらが私の恋人の季堂鋭太です」

鋭太「ど、どうも」

元太「俺たちは少年探偵団だぜ!」

鋭太「少年……探偵?」

光彦「はい。今までありとあらゆる難解な事件をこの僕たち探偵団で」

歩美「解決してきたんだから! ね、コナン君」

コナン「あ、ああ。そうだな……」

真涼「それは頼もしい。鋭太もこれを機に入団させてもらったら」

鋭太「おいおい」

真涼「あら。鋭太は今でもこういうのお好きでしょ?」

真涼「何せこのノートにはそれを彷彿させる文が……」

コナン「ノート?」

鋭太「だぁー! それはもういいから!」

鋭太「お願いします、真涼様!」

真涼「残念。この子たちにも聞かせてあげようと思ったのに」

鋭太「ったく」

阿笠「すまんのう。何か二人のせっかくの時間を邪魔してしまったようで」

鋭太「あ、いえ。別にそんなことは」

千和「そうだよ。むしろ邪魔なのは夏川、あんたなんだし」

鋭太「ゲッ、千和」

真涼「あら、あなたもいらしたんですか」

千和「当たり前でしょ。そもそも今回は私がえーくんと一緒に」

千和「ショッピングするように誘ったんだから!」

春咲 千和(16)

真涼「まあ、そうでしたの」

光彦「何だか違うお姉さんが現れましたね」

千和「なに知らなかったみたいに言ってるのよっ」

真涼「別に。そんなつもりはありませんことよ、残念チワワさん」

千和「なんですってぇ!」

鋭太「おい、よせよ。こんな人前で」

歩美「ねえ、お兄さん。今来た小さいお姉さんは誰なの?」

千和「小さい……」

真涼「くすっ」

千和「夏川、笑うな!」

灰原「で、もう一人の彼女は誰なのよ?」

鋭太「ああ。千和は」

灰原「まさか、あなた二股かけてるの」

鋭太「二股!?」

コナン「だとすると、お兄さんたち今とんでもない修羅場なんじゃなーい」

鋭太「だ、断じて違うって!」

灰原「じゃあ、何だっていうのよ」

鋭太「この春咲千和はただの俺の幼なじみだ」

コナン「幼なじみ?」

鋭太「ああ」

灰原「そうなの?」

千和「う、うん。一応」

真涼「そういうこと。だからこの場に相応しくないのは」

真涼「春咲さん、あなたの方だということ理解していただけたかしら?」

千和「ぐぬぬ……夏川ぁ」

阿笠「やれやれ何だか穏やかじゃないのう」

コナン「おい、博士。あの連中は放っておいてさっさとこっちも買い物しちまおうぜ」

灰原「そうね。ああいうのは傍から見てて面白いものじゃないわね」

灰原「恋人とか幼なじみだとか、むしろ虫唾が走るくらいだわ」

コナン「おいおい……お前は何が言いたいんだよ」

灰原「別に」

阿笠「そうは言ってもなぁ。あの子らがなかなか離れようとせんし」


光彦「これがリアル修羅場ですね」

元太「何かおもしれーな」

歩美「みんなで仲良くすればいいじゃん!」


コナン「ったく、物好きだな。あいつら」

真涼「まったく。あなただけよ」

真涼「身の程をわきまえず、こうやって感情剥き出しで」

真涼「私たちの幸せに嫉妬してる哀れな下等生物は」

千和「どこが幸せよ。夏川なんかとじゃえーくん不幸せだもんねー」

愛衣「春咲さんの言うとおりよ」

コナン(何かまたわいてきたな……)

愛衣「季堂君を愛してるのはこっちも同じなんだから」

冬海 愛衣(16)

姫香「うんうん……」

秋篠 姫香(16)

鋭太「お前たちまで来たのか!?」

愛衣「当たり前でしょ! タッくんがよその女と一緒に過ごしてるっていうのに」

愛衣「じっとしていられる訳ないじゃなーい」

姫香「鋭太は私が守る」

鋭太「やれやれ」

鋭太「こうなったらショッピング、四人で行くぞ」

千和「え~」

鋭太「えーじゃない。こうなったら仕方ないだろ」

真涼「あまり納得いきませんが、こういう事態となってしまっては致し方ありませんね」

阿笠「どうやら何とか騒ぎはおさまったようじゃ」

灰原「ほら、あなたたちもう気が済んだでしょ」

コナン「あの人たちと別れて俺たちも買い物すっぞ」

光彦「でもまだ途中から来たあの二人の関係を聞いてませんよ」

元太「そうそう」

コナン「だぁ、そんなのもうどうでもいいだろーが!」

歩美「えー、気になるよぉ」

灰原「そういう野次馬根性よくないわよ。子供のうちから直しておきなさい」

阿笠「哀君の言うとおり。人は人、自分は自分じゃ。ほれ、行くぞ」

元太・光彦・歩美「はーい」

数分後
食料品売り場

コナン「ったく」

コナン「あいつらオマケ付きのお菓子ばかり買いやがって」

灰原「こら、小嶋君。お菓子は一人一つまでよ」

元太「何だよ。いいじゃんかよ。ケチケチすんなって」

灰原「ダーメ。一つだけでも博士に買ってもらえるだけありがたく思いなさい」

コナン「ほら、大人しく元の棚に返してこいよ」

元太「ちぇっ。せっかくのヤイバースナックなのによ」

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