ランカ「私は良い奥さんだよね?ね?」アルト「そ、そうだな・・・」(131)

~早乙女家~

  ガチャ

アルト「・・・・」コソーリ

ランカ「あっ!おかえり~アルトくん!」タッタッタ ぎゅっ

アルト「た、ただいま・・・」

ランカ「もう!帰りが遅いから心配したよ?」

アルト「遅いって言っても、いつもより5分ちょい遅かっただけだろ?」

ランカ「わかってないなぁ。その5分が長いのっ!」

アルト「はいはい・・・」


ランカ「ねぇ、アルトくん。ごはんにする?お風呂にする?」

ランカ「それとも・・・わたし?///」

アルト「ごはん」

ランカ「えぇーーっ!?・・・私と『おかえりのキス』でしょ?」

アルト「(疲れたし、腹減ったんだけど・・・)」グゥー

ランカ「ちゅ~」

アルト「(バジュラとの戦いが終わってから1年・・・。俺はランカと結婚した)」

アルト「(それから2年経ったが・・・)」

ランカ「アルトく~ん、私のこと愛してる?」ベタベタ

アルト「そりゃあ、もちろん愛してる・・・」

ランカ「えへへ///いま夕飯並べるね!」イソイソ

アルト「・・・・」

アルト「(未だにランカの愛が重い)」


ランカ「~♪」 (食事を並べ中)

アルト「・・・・」

ランカ「美味しそう?」

アルト「えっ?あ、あぁ!美味そうだなぁ。流石愛情こもってるだけある」

ランカ「ありがと!頑張って作った甲斐あったなぁ♪」

アルト「・・・・」

   [ランカが作った豪華な夕飯]キラキラ~☆

アルト「(毎日気合入ってるな・・・。初めて彼氏に作る手料理かよ)」

ランカ「じゃあ、一緒に『いただきます』しよ?」

アルト「あぁ・・・」

アルト・ランカ「いただきま~す」


アルト「・・・・」モグモグ

ランカ「・・・ねぇ、美味しい?」

アルト「・・・おぅ、美味しい」モグモグ

ランカ「どんな風に美味しい?」

アルト「(どんな風って・・・。まぁ、ランカが期待してる答えは・・・)」

アルト「ランカの・・・俺への愛が伝わってくるなぁー」

ランカ「本当!?」

アルト「・・・・」モグモグ

ランカ「えへへ~///これからも頑張って作るからね!」

アルト「・・・・」コクリ

アルト「(あ、『愛してるカウント』稼ぎ忘れてた)」

アルト「ありがとう。愛してる」

アルト「(『愛してるカウント』・・・。ランカは俺に『愛してる』と一日に言われた回数を数えている)」

アルト「(この2年の結婚生活の経験からすると、一日に50回は『愛してる』と言わないといけない)」

アルト「(少ないと、次の日ランカは元気が無くなり、一日中しょぼんとしている)」

アルト「(機嫌が悪くなることより、ずっと性質が悪い。凄い罪悪感に苛まれるのだ)」

アルト「(ま、今日はもう30回は言ったし、夜ペースを上げればなんとかなるだろ)」


ランカ「・・・・」ジーッ

アルト「・・・・?なんだよ?」

ランカ「仕事終わった後のアルトくんは、今日もカッコイイなぁ・・・って」

アルト「ありがとう」

ランカ「・・・・////」ジーッ

アルト「・・・・・」

アルト「(家に帰っても気が休まらない・・・)」

アルト「(ランカが期待する、『かっこいいアルトくん』じゃなきゃいけないからな)」

アルト「(屁なんかこいた日には・・・)」

アルト「(離婚届突き出されたりして・・・)」ガクブル

ランカ「あっ、そろそろ時間だ!」

アルト「・・・?なんの?」

ランカ「歌番組だよ。シェリルさんが出るんだぁ~」

アルト「ふぅ~ん」

ランカ「リモコン、リモコン・・・」

   ピッ

ぱっぱらっぱら~♪(テレビの音)

ランカ「始まった、始まった~♪」


シェリル「持ってけ~♪」

ランカ「キャーシェリルサーン」

アルト「(シェリルの歌番組がやってる時が、俺が唯一だらけられる時間だ・・・)」

アルト「(ランカはテレビに釘付けだし・・・。はぁ~、今日も疲れたな・・・。もう歳か・・・?(´・ω・`)ハァー)」

ランカ「ねぇ、アルトくん!」

アルト「な、なんだ?ランカ(`・ω・´)キリッ」

アルト「(急に脅かすな・・・)」

ランカ「最近シェリルさんとお話してないね~」

アルト「そうだな。まぁ、あいつも忙しいんだろ?」

ランカ「お休みないのかなぁ・・・?」

アルト「(シェリルと『お話』・・・か)」

アルト「(俺がランカ以外に唯一会話していい女だからな。女と会話したいってわけじゃないけど・・・)」

アルト「(シェリル以外の女と会話するのがバレると、『アルトくん浮気してるの・・・?』ウルウル だもんな)」

アルト「(まぁ、ナナセとかも会話いいんだろうけど・・・。どうだろ・・・?)」

アルト「(今度やってみよっかな・・・)」


ランカの携帯<受信メール1件

ランカ「・・・・?」ピッ

ランカ「!」

ランカ「ねぇねぇ、アルトくん!凄いことが起きたよ!」

アルト「凄いこと・・・?」

ランカ「明日、シェリルさんがお休みだから、ウチに遊びに来るって!」

アルト「なんだって!?」

アルト「(こ、これは凄いことだ・・・)」

ランカ「『是非、遊びに来てください』・・・送信っと」ピッ

アルト「(シェリルに、ランカの話し相手+遊び相手になってもらえれば・・・)」

アルト「(俺は思う存分羽根を伸ばせる!!)」ヤッホーイ


ランカ「アルトくんも明日休みだよね?」

アルト「あぁ、俺も明日休みだ!(真の意味で)」

ランカ「わぁ~。久しぶりだね、本当に」

アルト「あぁ、本当に久しぶりだな!」

ランカ「明日どうやって御持て成ししよっかな~?」

アルト「(昼寝でもしようかな・・・)」

~次の日~

ランカ「ねぇねぇ、アルトくぅ~ん」ベタベタ

アルト「なんだよ、もう・・・」

ランカ「シェリルさんまだかなぁ・・・?」スリスリ

アルト「(知るかよ・・・)」

   ぴんぽ~ん

ランカ「あっ、来たぁ!」

アルト「(おぉ、遂に・・・・?)」

ランカ「はぁ~い!今でま~す!」タッタッタ ガチャ


シェリル「はぁ~い!元気してた?」

ランカ「シェリルさん!いらっしゃ~い」

アルト「おっす」

シェリル「ふふ、2人とも仲睦まじくやってるみたいね」

ランカ「えへへ~///それほどでもないですよぉ」

アルト「(俺が裏で努力してるからな)」

~早乙女家 リビング~

わいわい きゃっきゃ

時計<現在時刻13時

ランカ「あっ、そろそろお昼の時間!」

シェリル「あら、ランカちゃんがお昼作ってくれるの?出前とかでも・・・」

ランカ「いえいえ、せっかくだし私の手料理をシェリルさんに・・・」

シェリル「おぉ~、そりゃ楽しみね」

ランカ「ちょっと待っててくださいね!いま作ってきますから」イソイソ


アルト「・・・・」

シェリル「・・・・」ジーッ

アルト「・・・?なんだよ」

シェリル「まだ『愛してるカウント』されてんの?」

アルト「・・・されてるよ」

シェリル「ふふっ」ニヤニヤ

アルト「な、なんだよ・・・」

シェリル「結婚してから結構経つし、子供もいないのに、仲良いなぁ~って」

アルト「周りから見るとそうかもしれないけど、俺からしたら・・・」

シェリル「・・・俺からしたら?」

アルト「・・・ちょっと重い・・・かも」

シェリル「贅沢ねぇ」

アルト「なんとでも言えよ」

シェリル「独りよりは絶対に良いのに・・・」

~しばらくして~

ランカ「はぁ~い!出来たよ~」

   [ランカの昼食]

シェリル「おぉ~、美味しそうじゃない」

ランカ「お、お口に合うかどうか・・・」ドキドキ

シェリル「いただきまーす!」パクッ

シェリル「・・・・・」モグモグ

ランカ「ど、どうですか・・・?」

シェリル「うん、美味しい!」

ランカ「良かったぁ・・・」

シェリル「私がランカちゃんをお嫁さんに欲しいくらいよ」

ランカ「そこまで言ってもらえると嬉しいです・・・///」

シェリル「よしよし、いいこいいこ」ナデナデ

ランカ「えへへ・・・///」


アルト「(いや~、本当楽だな。シェリルがランカの相手やってくれてるから、のんびり喰える)」パクパク

シェリル「あっ、アルト、ちょっといい?」

アルト「ん・・・?」パクパク

シェリル「明日から一週間、ランカちゃんを借りたいんだけど」

ランカ「えっ?どういうことです?」

シェリル「私、最近働き過ぎって言われちゃってね・・・。だから、明日から慰安旅行に行こうと思って」

シェリル「でも、独りじゃ寂しいでしょう・・・?だからランカちゃんを貸してくれないかなぁって」


ランカ「うぅ~ん、嬉しいお誘いですけど・・・。家事とかありますし・・・」

シェリル「駄目ぇ?」

ランカ」「ど、どうしよう?アルトくん・・・・」

アルト「行ってこいよ」

ランカ「でも・・・、私がいなくて一週間も大丈夫?」

アルト「任せろって。それより、シェリルと楽しんできな。いつもランカは頑張ってるんだし」

ランカ「!」

ランカ「あ、ありがとうアルトくん・・・。優しいね///」

アルト「(気楽で、だらけまくりな一週間きたああああああ!!!)」

シェリル「よーし、決まりね!」

ランカ「私なんかが、シェリルさんのお役に立てるかどうか・・・」

シェリル「な~に、居てくれればいいのよ。居てくれれば」

ランカ「は、はいっ!頑張ります!」

アルト「(明日から寝不足も解消出来そうだな)」


~昼食後~

3人「ごちそうさま~」

シェリル「ランカちゃん、旅行の準備に、買い物でも行きましょ!」

ランカ「はいっ!アルトくんも一緒に行く?」

アルト「え、え~っと・・・」

ランカ「私の服とか選んでよぉ!」ベタベタ

アルト「(めんどくさいな・・・)」

シェリル「まぁまぁ、服なら私が選んであげるから。アルトは昼寝でもしてなさい」

ランカ「う~ん・・・、それなら・・・」

アルト「(サンキュー、シェリル!)」

アルト「・・・・・」スヤスヤ

アルト「んん・・・・」ムニャムニャ

アルト「ZZZ」ダラー

   ガチャ

ランカ「ただいま~」

シェリル「あら、アルトったら良く寝てる」

ランカ「ほんと・・・あっ」

シェリル「?」

ランカ「もぉ、アルトくんたら・・・涎たらしてる・・・」


アルト「・・・?って、ランカ!?帰ってたのか・・・?」ムクッ

ランカ「それより、涎出てるよ?はい、ハンカチ」

アルト「はっ!?(しまった!!!)」フキフキ

アルト「(くっそ~!夜寝るときは涎が出ないように気を使って寝てるのに・・・!油断した・・・!!)」

ランカ「もぉ・・・アルトくん・・・」ジトー

アルト「(でも・・・、でも明日からは安眠できるんだ・・・!早く来てくれ明日!!)」

~次の日の朝~

シェリル「ランカちゃん、仕度は出来た?」

ランカ「はいっ!シェリルさん!」

ランカ「でも・・・・」チラッ

アルト「・・・・ん?」

ランカ「アルトくん、私がいなくて大丈夫?寂しくない?」

アルト「大丈夫だって。それより、楽しんで来いよ」

ランカ「うん・・・」


アルト「じゃあ、いってら・・・」

ランカ「寂しくなったら、電話してね?」

アルト「(わかったって)」

シェリル「ほらほら、そろそろ行かないと」

ランカ「はい・・・。バイバイ、アルトくん・・・」フリフリ

アルト「ん。いってらっしゃ~い」フリフリ

アルト「(見送るだけで疲れた・・・)」

~SMS~

アルト「~♪」

ルカ「・・・?」

アルト「~♪♪」

ルカ「アルト先輩、今日はご機嫌ですね。良いことでもあったんですか?」

アルト「あぁ、今日はランカが家にいないから気楽なんだ」

ルカ「えぇっ!?」

アルト「?」

ルカ「あんな仲良かったのに・・・、逃げられたんですか?」

アルト「ちがっ・・・!シェリルと旅行に行ったんだよ」

ルカ「なんだぁ・・・」


ルカ「でも、どうして奥さんが家にいないと気楽なんですか?」

アルト「・・・・・」

ルカ「・・・?」

アルト「結婚すりゃわかるよ・・・」

~その日の夜~

アルト「ふぅ~、今日も疲れた・・・」

アルト「最近事務的な仕事が増えたからな・・・面倒過ぎる」

アルト「でも今日は!今週は!!」


~早乙女家~

   ガチャ

アルト「ただいま~!」

   し~ん

アルト「ただいま・・・・」

アルト「・・・・・・」

アルト「いや~、気楽だ。パンツ一丁になっても問題ない」

アルト「・・・・・・・」

アルト「夕飯でも作るか・・・」

アルト「・・・・・・・・・・」

アルト「出前でいいや・・・」

アルト「・・・・・」パクパク

アルト「・・・・・」モグモグ

アルト「・・・・・」パクパク

アルト「・・・・・」モグモグ

アルト「ごちそうさま」


~シャワールーム~

アルト「・・・・・」ジャージャー

アルト「・・・・・」ジャージャー


アルト「・・・・・」フキフキ

アルト「・・・・・」キガエキガエ


~ベッドルーム~

アルト「メールでも来てるかな・・・」

携帯<新着メール0件

アルト「・・・もう、寝よう」

~次の日の朝~

時計<ジリリリリリ

アルト「う~ん・・・」ムニャムニャ

アルト「朝か・・・」ムニャムニャ

アルト「おはよう、ランカ・・・今日も愛してる・・・」ムニャムニャ

アルト「(よーし、これで今日の『愛してる』一回目ぇ・・・)」ムニャムニャ

アルト「・・・・」

アルト「・・・あっ」

アルト「(そうか、ランカはシェリルと旅行行ってるんだった)」

アルト「なぁ~んだ、頑張って『愛してる』って言わなくてもいいんだ」


アルト「朝飯だって、食べたくなきゃ食べなくてもいいし」

アルト「やっぱ独りは楽だ!天国だ!」ヤッホーイ

アルト「・・・・・」

アルト「(ランカのヤツ・・・、慣れない環境でちゃんと寝れただろうか・・・?俺がいなくて泣いてないだろうか・・・?)」

アルト「・・・・電話してみよう」ピッピッ

アルト「・・・・」プルルル

アルト「・・・・・・」プルルル


ランカ「・・・ふぁい、もしもし・・・?アルトくん・・・?」

アルト「あっ、悪い。寝てたか・・・?」

ランカ「うん・・・。でも今起きたよ」

アルト「お、おはよう」

ランカ「おはよ~。で、どうかしたの?」

アルト「いや・・・、その・・・・」

アルト「昨日、眠れたか?寂しくなかったか?」

ランカ「昨日・・・?大丈夫だよ、全然寂しくなかったよ」

アルト「え?」

ランカ「シェリルさんが一緒に寝てくれたし・・・」

アルト「(一緒に・・・?)」

ランカ「えへへ、手も握ってもらったんだぁ!///」

アルト「へぇ・・・良かったな」

ランカ「シェリルさんねぇ、凄い頼りになるの」

ランカ「知らない人に急に話しかけられた時とか、護ってくれたの」

ランカ「あとねぇ、一緒に露天風呂入ったりとか・・・」

アルト「ふぅ~ん」

アルト「(なんだよ・・・。ランカのヤツ、いつもはアルトくんアルトくんうるさいくせに・・・)」ヤキモチー

アルト「(結局シェリルでもいいんじゃないかよ・・・。ったく・・・)」ジェラシー


ランカ「あっ、せっかくだし、シェリルさんに電話かわる?」

アルト「え?あ、あぁ・・・」

ランカ「シェリルさ~ん、はいっ、アルトくん」

アルト「・・・・・」

シェリル「もしもし?アルト?」

アルト「シェリルか?ランカが世話になって・・・」

シェリル「旅行2日目の朝から心配で電話(笑)」

アルト「う、うるせーな・・・///いちいち・・・」

シェリル「ま、安心しなさいな」

アルト「え?」

シェリル「この一週間の間は、ランカちゃんの責任は私が取るから」

アルト「た、頼む・・・」

シェリル「ランカちゃん、ほらっ、アルトにバイバイして」

アルト「・・・・」

ランカ「はぁ~い!バイバイ、アルトくん。今日も頑張ってね!」

アルト「あぁ・・・」

    ガチャ


アルト「・・・・」

アルト「(俺って・・・存在価値ないのか・・・?)」

アルト「い、いや!そんなことない!」

アルト「そんなことない・・・はず」

~SMS~

アルト「・・・・」ドヨーン

ルカ「・・・・?」

アルト「・・・・」ドヨヨーン

ルカ「ど、どうしたんですか・・・?昨日と打って変わって・・・」

アルト「・・・・え?」ドヨヨヨーン

ルカ「その・・・元気ないですね」

アルト「そうか・・・?」ドヨヨヨヨーン


ルカ「何かあったんですか・・・?」

アルト「ルカ・・・、今日の夜・・・、酒でも飲まないか?」

ルカ「今日の夜ですか?」

アルト「あぁ・・・」

ルカ「すみません、今日の夜はナナセさんとデートなので・・・」

アルト「・・・・・」

アルト「そっか・・・。幸せになれよ・・・」

~その日の夜 ミシェルの墓~


ミシェルの墓「・・・・」

アルト「よぉ、ミシェル。久しぶりだな」

ミシェルの墓「・・・・」

アルト「え?ランカは一緒じゃないのかって・・・?」

ミシェルの墓「・・・・」

アルト「いや、ランカはシェリルと旅行に出かけてて、今日合わせて6日も家にいないんだ」

ミシェルの墓「・・・・」

アルト「そういうわけで、誰かと話ししたくてな」

ミシェルの墓「・・・・」

アルト「いやいや、寂しいわけじゃねーよ!」

ミシェルの墓「・・・・」

アルト「むしろ、最近はランカの事は重く感じてたくらいだからさ」

ミシェルの墓「・・・・」

アルト「『愛してる』のノルマ50回が無いだけで天国だと思え・・・る」

アルト「ランカもなぁ・・・。あんなにベタベタしなきゃいいんだけど・・・」

ミシェルの墓「・・・・」

アルト「何かあるたびに『アルトくぅ~ん』だしな」

ミシェルの墓「・・・・」

アルト「いやまぁ、頼られて悪い気分じゃないんだけど・・・。度って物があるだろ」

ミシェルの墓「・・・・」

アルト「うん、まぁ・・・」

ミシェルの墓「・・・・」

アルト「え・・・?そんなこと言ってると、シェリルにランカをとられるって?」

ミシェルの墓「・・・・」

アルト「いや、まさか・・・。あいつら女同士だし・・・」

ミシェルの墓「・・・・」

アルト「・・・・・」

ミシェルの墓「・・・・」

アルト「あ、悪い。用事思い出したから帰るわ」

~早乙女家~

アルト「・・・・」

アルト「メール・・・」チラッ

携帯<新着メール無し

アルト「・・・・」

アルト「(なんだよ・・・。色々観光してるなら、写真の1枚でも送ったりしてくれても・・・)」

アルト「(俺のこと・・・どうでも良くなったのか?)」

アルト「(確かに、シェリルの方が頼りになるし、ベタベタスリスリしてもウザがらないだろうよ)」

アルト「(でも・・・。浮気はないだろう・・・?浮気は・・・・)」


アルト「いや、何考えてるんだ俺は・・・。ランカが浮気なんてするはずない」

アルト「ランカを信じよう。俺の妻であるランカを」キリッ

(ミシェル「いま2人は布団の中かもしれないぜ?」)

アルト「!?」

アルト「電話・・・してみるか・・・」ピッピッ

アルト「・・・・・」プルルルル

アルト「・・・・・」プルルル

アルト「・・・・・・・」プルルル

アルト「・・・・・・・・・・」プルプルプル

アルト「出ない・・・・」ピッ

アルト「(いつもなら、俺の電話には飛びついて出るのに・・・)」

アルト「やっぱり・・・、ランカはもう・・・・」

アルト「こんなことなら・・・、もっと優しくしてやれば良かった・・・・」ウルウル


~しばらくして~

アルト「・・・・」

アルト「(何が天国だ・・・。気にしてばっかりで全然気楽じゃない・・・)」

アルト「・・・・・」

アルト「酒でも飲みに出かけるか・・・」

アルト「はぁ・・・・」スタスタ

   ガチャ バタン

~居酒屋~

店員「いらっしゃいませー、お1人ですか?」

アルト「あぁ・・・」

店員「こちらへどうぞ~」スッ


~客席~

アルト「・・・よし、決まった。すみませ~ん」

店員「・・・はい」

アルト「ビールと、枝豆と、茄子と獅子唐のてんぷら・・・」

店員「了解」

アルト「って・・・・?お前、ブレラ!?なんでこんな所に!?」

ブレラ(店員)「・・・バイトだ」

アルト「あ・・・あぁ・・・・」ポロポロ

ブレラ「(何故泣く・・・?) ご注文は以上ですか」

アルト「話・・・、話相手になって欲しい・・・」ポロポロ

ブレラ「そういう店じゃないんで」

アルト「頼む・・・。誰でもいいから、知り合いに聴いて欲しいんだ・・・」ポロポロ

ブレラ「断る」

アルト「ランカの事なんだ・・・、な・・・?」ポロポロ

ブレラ「・・・・」

ブレラ「1時間待ってろ」

アルト「!!」


~1時間後 客席~

ブレラ「・・・・」スタスタ

アルト「・・・・」

ブレラ「・・・で?ランカに何かあったのか」

アルト「ランカに・・・浮気されたかもしれない・・・・!!」ウルウル

ブレラ「は?」

アルト「俺が冷たくしたばっかりに・・・・」ポロポロ

ブレラ「馬鹿な・・・!相手はわかっているのか?」

アルト「シェリル・・・(だと思う)」

アルト「くそっ・・・!相手がシェリルじゃ・・・」ポロポロ

ブレラ「お、落ち着け。証拠でもあるのか?」

アルト「証拠は・・・メール来てない・・・・」ポロポロ

ブレラ「・・・・・?」

アルト「ちくしょう!」グビグビグビ

ブレラ「お、おい・・・・」

アルト「ぷはっ!おかわり!」

ブレラ「(あぁ・・・、もう酔ってるのか・・・)」


アルト「くそう・・・そのうち・・・・」

ブレラ「そのうち・・・?」

アルト「ランカに子供が出来るんだ・・・」

ブレラ「・・・・それで?」

アルト「ランカ『アルトくぅ~ん!アルトくんとの子供出来ちゃったぁ~』って言うんだ・・・」

アルト「でもそれは・・・、実はシェリルとの子供なんだ・・・・!!くっ・・・・」ボロボロ

ブレラ「(こいつ・・・出来上がり過ぎてる)」

~しばらくして~

アルト「おい、ブレラぁっ!!ランカのモノマネしろ!」

ブレラ「(完全に仕上がった・・・)」

アルト「ランカの兄貴なんだから似てんだろうが!!」

ブレラ「わかった、わかった」

ブレラ「キラッ☆」

ブレラ「(U^ω^)ブレラさんって、お兄ちゃんみたい!」


アルト「・・・・」

ブレラ「・・・どうした?」

アルト「ランカ・・・なのか・・・?」ウルウル

ブレラ「あ?」

アルト「ランカああああああ!!!」がばっ

ブレラ「・・・・」ヒュッ

アルト「ぐはっ!」バキッ

ブレラ「殺すぞ」

アルト「うぅ・・・、ランカに殴られたぁ・・・・」ポロポロ

ブレラ「(だめだ・・・こいつ・・・もう寝かせないと)」

ブレラ「お勘定!」

店員「あざーす」


ブレラ「ほらっ、もう帰るぞ」グイッ

アルト「・・・・」フラフラ

ブレラ「ちっ・・・。肩貸せ」

アルト「うぅ・・・・」ポロポロ

ブレラ「ったく・・・、お前はランカを護れるようになったと思ってたのに」トコトコ

アルト「すまぬ・・・」ポロポロ

ブレラ「(でも・・・、人生ってこんなものなのかもしれないな・・・)」

ブレラ「(些細な事でボロボロ泣いて・・・)」

ブレラ「(兵士として使われるだけの人生よりは、楽しそうだ・・・)」

ブレラ「・・・・」トコトコ

アルト「・・・うっ!」

アルト「気持ち悪・・・・」

ブレラ「そこら辺に吐け」

アルト「おえぇぇっ」ゲロゲロビチャビチャ

ブレラ「・・・・」

アルト「はぁ・・・」

ブレラ「どうした?」

アルト「情けない・・・・、自分が・・・・」ポロポロ

ブレラ「・・・もうすぐ家だから、歩け」


~早乙女家前~

アルト「うぇ・・・・」フラフラ

ブレラ「やっと着いた・・・・。・・・ん?」

  [早乙女家]ピカーッ

ブレラ「明かりが付いてる・・・」

  ぴんぽ~ん

ブレラ「・・・・」

   ガチャ

ランカ「はぁ~い・・・ってお兄ちゃん?」

ブレラ「こいつも一緒だ」

アルト「うぅ・・・・」グデー

ランカ「あ、アルトくん!?大丈夫!?」

アルト「ら・・・、ランカ!?」

ランカ「お酒の匂い・・・。もぉ、どれだけ飲んだの?」

アルト「ランカあああああ!!」がばっ

ランカ「え、えぇっ!?なになに!?」

アルト「ランカ・・・・」ぎゅっ

ランカ「い、いつものアルトくんと違う・・・?どうなってるの?」


シェリル「ふふっ、アルトったらやっぱり寂しかったのね」

ブレラ「説明希望」

~数時間前 宿泊してる旅館~

シェリル「ふぅ~・・・、良いお風呂だったわね~」ホカホカ

ランカ「旅館が貸切なおかげで、露天風呂とかのびのび使えますね」ホカホカ

シェリル「そりゃ、他の客なんか居たら白けるじゃない」ホカホカ


ランカ「あれ?」

携帯<着信あり

シェリル「どうしたの?」

ランカ「アルトくんから電話が・・・」

シェリル「ちょうど私たちがお風呂入ってた頃ね」

ランカ「・・・・」

シェリル「まったく、なんだかんだ言って、アイツ寂しいのね」

ランカ「そう・・・なんですかね?」

シェリル「えっ?」

ランカ「もしかしたら・・・、なんですけど・・・」

ランカ「アルトくん、私の事嫌いになったんじゃないかな・・・」

シェリル「えっ?・・・どうして?」

ランカ「だって、最近の私といるアルトくん、楽しそうじゃないんだもん・・・」

ランカ「喜んでもらおうと思って、色々頑張ったり、会話もするようにしてるのに・・・」

ランカ「なんでか・・・全然駄目で・・・・逆効果で・・・」ウルウル

シェリル「・・・・・」

ランカ「今回の旅行の初日、家出てくる時・・・・」

ランカ「アルトくん、嬉しそうな顔してた・・・」

ランカ「その時、気づいちゃったんです。『私はアルトくんの傍にいない方がいいんだ』って」

ランカ「だから、メールも送らなかったし、電話でも心配かけないようにしたんです」

シェリル「・・・・・」

ランカ「本当は、アルトくんがいなくて寂しかったけど・・・」

シェリル「じゃあ・・・帰りましょうか」

ランカ「えっ!でもまだ2日目・・・・」

シェリル「いいのよ。元々、慰安で旅行なんておかしいと思ってたのよ」

シェリル「家でのんびりしてる方がいいし、帰りましょ」

ランカ「・・・・でも」

シェリル「大丈夫。その電話はアルトが『ランカに会いたい』って言いたかったに違いないわ」

ランカ「・・・でもぉ・・・・・」ウルウル

シェリル「私を信じなさい。絶対にその電話は・・・、ランカちゃんを迎える電話だから」

ランカ「うぅ・・・でも・・・」ウルウル

シェリル「大丈夫だから・・・ね?」ナデナデ

ランカ「うぅ・・・シェリルさん・・・」ポロポロ

シェリル「ランカちゃんは十分可愛いんだから、自信を持って。ほらっ!」グイッ

シェリル「行きましょう!」

ランカ「はい・・・シェリルさん」

ランカ「(アルトくんが笑顔で迎えてくれますように・・・)」

~早乙女家~

シェリル「というわけなのよ」

ブレラ「・・・・」


アルト「ランカ・・・・」ぎゅ~

ランカ「(さっきから、ずっと抱きしめられてるけど・・・///ど、どうしよう・・・///)」ぎゅ~

ランカ「(でも・・・・私の事嫌いになったわけじゃなくて嬉しいな・・・・。心の底から)」

ランカ「(ずっと・・・、このままでもいいや)」ぎゅっ



シェリル「ま、私『シェリル・ノーム』にかかれば、2人をラブラブにするくらい朝飯前よ」ドヤ?

ブレラ「はいはいすごいすごい」

シェリル「さて、夜も遅いことだし・・・ブレラ、私を家まで送りなさい!」

ブレラ「今の俺はアニメ版・・・・」

シェリル「あ?私を誰だと思ってるの?」

ブレラ「送ります・・・・」

  ~終わり~

ここまで見てくれた人ありがとう

あと、他のも見てくれた人もありがとう

お疲れ様でした

そして、その夜。

ギシギシ…

ランカ「…ん…っ」

アルト「ハァ…ハァ…ラ、ランカ…」

パンッパンッ

ランカ「ぁあっ…!んぁっ!…ア…アルトくぅっ…んっ!」

アルト「ハァ…う…ハァ」

ギシギシ…パンパン

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