ハクア「桂木くん、あなが好きよ」 (19)

桂木「な、なにいってんだ!僕はリアルなんかに興味などない」
かのん「やっぱりはくのん、げーまーのことを」
ハクア「だから中川さん、奉仕部辞めてもらえないかしら」
かのん「はくのん!?なんで!げーまーも何か言ってよ」
桂木「僕はどっちでもいい」
かのん「ひっどーい!」
桂木「だいたい、何なんだよこの奉仕部って」
ハクア「あら、二階堂先生から何も聞いてないの?担任からも構ってもらえないなんてあなたらしいわね」
桂木「二階堂?生憎、僕は授業中ゲームで忙しいでね」
かのん「ちょっと、二人で話すすめないでよ!それも微妙にずれた会話してるし」
ハクア「そこのヤンドルさん黙っていてくれるかしら」
かのん「ヤンドルいうなー

桂木「罵倒はもういい。簡潔に説明してくれ」
ハクア「地獄からヴィンテージが来て女神を狙ってるのは知っているわね?」
桂木「ああ、うちの居候が騒いでいたからな」
ハクア「私たち奉仕部、いいえ主に私と桂木君でヴィンテージをトップアイドルにするの。これが依頼内容よ」
かのん「ちょっと待ったー!なんか二人で話進んでるし。奉仕部がはくのんとげーまーだけになってるし」
桂木「かのん、うるさいぞ。今はハクアが説明している最中だ」
かのん「やっぱり私はいらなかったんだ」
桂木「ハクア質問がある」
ハクア「何かしら」
かのん「私もげーまーにプロデュースしてもらいたいな」
桂木「かのんは後回しだ。今は依頼が最優先だ」
桂木「ヴィンテージは女なのか?」
ハクア「もちろん男よ」
桂木「かのん!一緒に頂点を目指そう!」
かのん「うん!目指そう」
ハクア「嘘よ。本当はあなた好みの女の子よ」
桂木「かのん、一人でがんばってくれ。僕は応援しているから」

ハクア「というわけで、こちらがヴィンテージよ」
春日「ぐっ、桂木がいる」
青山「ここで桂木と会えるなんて、美生的にポイント高いかも」
桂木「この二人がヴィンテージなのか?」
かのん「もっといっぱいいるのかと思ってた」
ハクア「中川さん、あなたは黙っていてくれるかしら。むしろ私と桂木君の前から消えてくれると嬉しいのだけど」
かのん「みっんなーいっくよー!」
春日「いきなり歌い出してどうしたのだ」
桂木「いつものことだ気にしないでくれ」
青山「これはズバリ嫁度が高すぎるゆえの暴走ですかね」
ハクア「美生さんも黙っていてくれると助かるのだけど」
青山「これはいかんんですよ。美生的にもポイント低し」

ハクア「さ、春日先輩と実生さん歌ってもらえるかしら」
桂木「ちょっと待て!ここで歌わせるのか?」
かのん「ここはちょっと・・・私みたいなトップアイドルなら歌えるかな」
ハクア「トップアイドル?地下アイドルの間違いでしょ」
かのん「いいもん!げーまーのために私、歌うもん」
桂木「・・・」
かのん「ゲームやってるし」
ハクア「桂木くん、あなたには責任感というものがないのかしら」
桂木「ハクア、おまえの嫌みに付き合ってる暇はない」
かのん「そうだ、そうだ」
桂木「僕は家に帰って溜まってるゲームを消化しないといけないんだ」
ハクア「ちょっとそれ正気で言ってるのかしら?責任感がない男だと思っていたけれどもここまで腐っているとは」

二階堂「どうかね、ヴィンテージトップアイドル計画は進んでいるかね」
ハクア「いきなりの登場ですね」
二階堂「うむ、ラーメンを食べに行く途中なんだが、ちょっと気になってな」
桂木「せーんーせー、ぼくおうちに帰りたいですー帰ってもいいですかー?」
かのん「あ、あたしもけつかっちんなんで帰りたいかも」
春日「こんな人通りの激しいところ恥ずかしい」
桂木「おーうーちーにかーえーるー」
青山「おーよしよし」
ハクア「見ての通りバラバラでアイドルどころじゃありません」
二階堂「そうか、でもなハクア。こうは考えられないだろうか」
ハクア「無理です」
二階堂「そうか、残念だ。ところで桂木、一緒にラーメン食べにいくか?」
かのん「なんでげーまーだけ!?」
二階堂「ここいらで少しリード-しとくのもありかと」
ハクア「この担任にしてこの生徒ありってところね」

ハクア「そもそもなんで春日先輩と美生さんがヴィンテージなんですか?」
二階堂「あーそれな。なんとなくだ」
ハクア「だんだん収拾が付かなくなって来てるわ」
桂木「エンディングが見えたぞ」
かのん「これにエンディングなんてあったの!?」
春日「桂木、こ、これから道場で、と、特訓しないか?」
桂木「特訓?歌の?」
春日「違う、空手のだ。私とおまえは空手部員だろ、だから・・・」
桂木「そうでしったけ?」
春日「そうだぞ、公園で特訓もしたし、二人でアイスも食べただろ」
かのん「いつの間にげーまーと春日先輩がそんな関係に」
ハクア「相変わらず意外な人間関係を作っているのね、あなたは」
青山「だったら、私だって一緒にダンスパーティーいったわ」
桂木「なんだこいつら、どうして記憶が残っているんだ」

二階堂「解説しよう」
桂木「結構です」
二階堂「グスン」
桂木「ハクア、ここからは僕一人でやる!ルート変更だ!」
ハクア「ルート変更?ルートとは一体何かしらね。説明してもらえるかしら」
桂木「かのん、バトンタッチだ。ハクアに説明してやってくれ」
かのん「えーーーーーーあたしが説明するの!?む、無理だよ、そんなの!」
桂木「楠先輩!美生!僕がおまえたちをトップアイドルにしてやる!」
春日「桂木!かわいい服着れるのか!?
青山「アイドルってことは当然ダンスの練習もあるのよね。また桂木とダンス出来る……」
桂木「今は海女さんアイドルがブームらしい。そこでだおまえ達には尼さんアイドルになってもらう!」

春日「尼さん」
青山「アイドル?」
かのん「またー変なこといいだした」
二階堂「ほほう、なかなか出てこない発想だな。さすが私の夫だ」
ハクア「二階堂先生、今聞き捨てならないことをさらりと言いましたよね?」
二階堂「なんのことだ?桂木、何かあったらいつでも私に相談していいからぞ」
桂木「遠慮しときます」
春日「桂木、尼さんアイドルとは一体なんだ?」
桂木「知らん。ただの思いつきだし。おまえらが考えろ、僕はゲームをする」
かのん「相変わらずのデタラメぶり」
青山「尼さんってことは頭丸める・・・」
春日「瀬戸内寂聴みたいな格好で歌って踊るのか、かわいくないではないか!」

桂木「ふっ!これだから素人は。かわいいだけのアイドルなんてかのん一人で十分だ」
かのん「か、かわいい。げーまーがあたしのことかわいいだって」
ハクア「ちっ」
二階堂「けっ」
かのん「二人が怖い」
桂木「これからはファンに癒やすアイドルのブームが来る!」
春日「癒やし・・・桂木を癒やしてやれるなら」
桂木(さすがチョロイン)
青山「頭丸めるなんていやよ!」
桂木「僕は悲しいよ、美生がそんな態度とるなんて」
青山「・・・分かったわよ!美生的にポイント高い?」
桂木「あー高い、たかーい」
ハクア「妙に二人を手なずけてる感にいらつくわね」
かのん「だねー」

こうして春日と青山の二人は桂木Pの元でトップアイドルを目指す事になった

小学館プロ

かのん「Pさん、お菓子ですよ、Pさん!」
桂木P「甘い物は嫌いだ」
かのん「そう思って甘くないお菓子を作ってきましたよ」
桂木P「いらん」
かのん「むぅ、げーまーのくせに生意気」
二階堂「あらあら、二人とも仲がいいわね」
かのん「あ、由梨さん!いたんですね」
二階堂「あらあら、二階堂先生でしょ」
桂木P「二人とも茶番劇はもういい。ヴィンテージの二人はどうした」
かのん「んーとね、この時間だとハクのんが歌のレッスン付けてるよ」
桂木P「ハクアのやつ、歌だけはうまいからな」
かのん「あたしもうまいよ!聞く?」
桂木P「いっそうのことヴィンテージの二人にハクアを付けて三人で売り出すか」
エルシィ-「それはいい考えかもしれませんね。はい、P兄さまお茶です」
かのん「いたんだ。なんか事務員の格好してるし」

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