後輩「それで、そんな私をここで待っててどうするつもりだったんですか？」

先輩「…………へ？」

後輩「まさか何も考えてなかったんですか？」

先輩「えーっと、愚痴くらいなら聞くけど？」

後輩「今更先輩に愚痴ることなんてありません」

先輩「デスヨネー」

後輩「…………」

先輩「…………」

後輩「はぁ……。部長の言ったとおりになりましたね」

先輩「へ？　何が？」

後輩「……なんでもありません。先輩、ちょっとそこから動かないでください」

先輩「？　別にいいけど」

後輩「では失礼して」ﾀﾞｷｯ

先輩「え？　ちょ、ちょっと後輩……！？」

後輩「いいんです。今は人肌恋しい気分ですから」

先輩「…………」

後輩「…………」

先輩「…………え、えーっと……」

後輩「相変わらずヘタレですね、先輩は」

後輩「気を利かせて抱き締めるくらいのこともできないんですか」

先輩「え、いや、でも……」

後輩「卒業式の後、失恋して傷ついた少女、誰もいない部室。これだけ絶好の条件が揃っていたら、エロゲなら即エロ突入ですよ？　仮にここで決めなければバッドエンドは免れないでしょうね」

先輩「そんなメタなこと言われても。それに後輩は部長のことを――」

後輩「問題ありません。それにはもうケジメを付けてきましたから」

先輩「それは……」

後輩「往生際が悪いですね」

先輩「んんっ……！？」

後輩「ん……んぅ…………ん…………ぷはっ」

先輩「ぷは……はぁ、はぁ……、後輩、いったい何を……」

後輩「どうでしたか？　私のファーストキスの味は」

先輩「え、い、いや、どうって言われても……」

後輩「なんですかその反応は。いつか誰かのためにと思って取っておいたものを捧げてあげたんですからもう少しマシなリアクションしたらどうです？」

【楽屋裏】
後輩「さて、ここからエロパートに入るわけですが」

先輩「あ、やっぱりそういう展開になるわけね……」

後輩「なんでそんな不満そうなんですか」

先輩「不満って言うか、このまま状況に流されてといいのかなぁ思って」

後輩「何を今更。先輩は今どきの流され系鈍感型主人公なんですから大人しく状況に流されてください。後のことは後で考えればいいんですよ」

先輩「なんかすごいこと言われてる気がするなぁ……」

後輩「というわけでこれからエロパート、地の文入りです」

先輩「こんな体勢でいいのか？」

部室の床に腰を下ろす俺の、腕に抱かれるように後輩が座っている。

後輩「立ってシテたら見つかるかもしれないじゃないですか」

俺の腕の中で後輩が言う。
外から見られなくても声が漏れたりした時点でアウトだと思うのだが、後輩曰く「防音に関しては部長のお墨付きです」とのことだった。
いったいいつの間に部室に防音処理なんて施したのかは疑問だが、部長ならば十分にありえそうな話である。

先輩「えーっと、んじゃ、触ります」

俺は左手で後輩の身体を抱きしめたまま、右手で上着をめくり上げると、その胸に触れた。
ボリューム的には決して大きいと言えないサイズの後輩の胸だが、それでも指に力を入れれば確かな柔らかさを感じることが出来る。

後輩「……悪かったですね小さくて」

先輩「え？　いや、むしろ予想よりは若干大きいかなと思ってたんだけど？」

めごっす。

後輩「先輩はデリカシーが無さ過ぎます」

先輩「……ごめんなさい」

だからといって人の鼻っ面に後頭部で頭突きかますのはどうかと思いますが……。
痛む鼻をさすりながら、改めて後輩の胸に手を伸ばす。

手を広げて、押し包むようにそっと揉んでみる。ちょっと硬い感触だが、ほんの少し指を沈めただけで後輩は震えるように身悶えした。
小振りながらもちゃんと押し返してくる弾力を、指先で確かめるように弄ぶ。

後輩「ん……ぁ……あ……んっ」

後輩が小さく息を漏らす。声を出すのを我慢しているようだが、ちゃんと感じているらしく、中心にある突起が少しずつ硬くなってきているのが感触で分かった。
硬くなってきた先端を指先で弾く。

後輩「んうっ！」

その僅かな衝撃ですら後輩にとっては十分な刺激になるらしく、顔を赤らめながらも愛らしい喘ぎ声を上げた。

後輩「ん……ぁ……は、ぁ……んく……っ」

胸を撫で、乳首を転がし、首筋にキスをする。
後輩が上半身を震わせる。吐息は熱を帯びて、甘えるようにさらにこちらへと身体を預けてくる。

先輩「（……そろそろ大丈夫かな？）」

俺は手を胸から離すと、それを太股の上に置いた。

後輩「ひゃっ」

ぴくん、と反応する後輩。

後輩「ちょ、先輩……っ」

とまどいの声を上げる後輩を無視して、ゆっくりと掌を太股の内側、足の付け根の方へと近づけていく。

後輩「ん……んう……」

かすかに息を漏らす後輩。
緊張のためかぴったりと閉じている太股を押し開けその間に指を差し込むと、温かく柔らかな感触を指先に感じた。

後輩「先輩、そこは……っ、んぅっ！」

割れ目に沿って指を上下させると、指先に感じていた熱さがより確かなものへと変わっていく。
しばらく擦り続けていると、指の下の布が内側から溢れてくるもので湿り気を帯びてきた。

後輩「はぁ……ん、うぁ……」

少しずつ感覚に慣れてきているのか、段々と後輩の声にも甘いものが混ざっていく。

俺はそのまま右手で秘所をいじりつつ、左手で胸の愛撫を再開する。

後輩「ふあっ……そんな同時になんて……あ、ああっ」

左手で胸を揉みながら、右手の指で下着の布地を横にずらして、その中に指を忍ばせる。中指を曲げると、くっ、と第一関節の半ばまで埋まり、指先に今までとは異質な、粘度を帯びた肉の感触が伝わってきた。

後輩「んくっ……」

溢れる蜜を指に絡め、後輩の中を弄る。

後輩「んぅっ、指……っ、掻き回して……ぇ、あんっ！」

後輩「ん、はぁ……」

次第に愛液の量が増えてくるのに合わせて、指を２本に増やす。
後輩の反応を見ながら、２本の指を中で蠢かせる。
少しずつ指を動かす範囲を広げながら中を掻き回すように愛撫していると、緊張していた太股も徐々に開いていく。

先輩「（うーん、そろそろ大丈夫…………か？）」

後輩「ん……先輩……私は、もう……大丈夫ですから……」

先輩「分かった。俺も、そろそろ限界だし……」

後輩を抱き上げて、机の上に座らせる。
外から見られないかと少し心配になったが、すでに日は落ちて辺りは暗くなっているため、よっぽどのことがない限りは大丈夫だろう。
俺は自分のモノをゆっくりと後輩に近づける。

後輩「んっ……」

濡れた割れ目に先端が当たると、後輩は身体をビクッと硬直させた。
俺は入り口に角度を合わせて、少しずつ腰を押し込んでいく。

後輩「あ、く……っ、痛っ……」

後輩が顔を歪める。

先輩「……大丈夫か？」

後輩「な……なんとか。しかし……聞きしに勝る痛みですね……」

十分ぬかるんではいるものの、緊張のせいか痛みのせいか後輩の膣内は強張り、逆にこちらを押し返そうとする。

先輩「それに関しては我慢してくれとしか言えないなぁ……。俺が代わってやるっていうのもできないし」

後輩「……何、馬鹿なことを言ってるんですか。これは、私の……処女を捧げる女だけの特権です。痛いことが、同時に……嬉しいなんていう経験は……」

目元に浮いた涙を拭いながら、そんなことを言ってくる。
それで、こちらの躊躇も少し消えてくれた。

先輩「じゃあ、このままいくぞ」

少しずつ腰を進めていく。

後輩「う……く……っ」

後輩はきつく目を閉じ、呼吸を詰まらせながら痛みに耐えている。

先輩「もう……少し……」

そして。
ブツッと何か硬いものを切り裂くような感触を残して、俺の身体は後輩の一番深いところまで沈み込んだ。
荒い息を漏らす後輩の頭を優しく撫でてやる。

先輩「頑張ったな。全部入ったぞ」

後輩「……子供扱いしないでください」

ぷいっ、と横を向く後輩。
そんな後輩の態度に、思わず俺は軽く吹き出してしまう。

先輩「ゆっくり動くな。だから、少しだけ我慢してくれ」

そう言って、挿出を開始する。

後輩「ん……は……はぁ……あ……」

何かに耐えるような、小刻みな息遣い。
漏れる後輩の声はまだ泣き声に近い。

先輩「……うーん。後輩、ちょっと顔上げて」

後輩「な……なんですか……んんっ！？」

顔を上げた後輩の口を自らの口で塞ぐ。

後輩「ん…………んんっ………………ん、んー、んー！」

どん、どん、と胸を叩かれ口を離す。

後輩「ぷはっ……先輩、私を窒息させる気ですか！？」

先輩「え、なんで？」

後輩「なんでって、ずっと口塞がれたら息できないじゃないですか」

先輩「いや、それは普通に鼻ですればいいんじゃあ……」

後輩「…………言われてみればそうですね」

そんなことはまったく考えていなかったとばかりに納得する後輩の反応に、俺は思わず吹き出してしまう。

後輩「…………なんですか」

先輩「いや、本当に初めてなんだなぁと思って」

後輩「ついさっき人の処女奪った人間が何馬鹿なこと抜かしてるんですか」

先輩「まぁ、そりゃそうなんだけど」

後輩「キスだって最初にしたのが正真正銘、ファーストキスですから」

先輩「はい。わかりました。わかりましたからそんな睨まないでください」

後輩「……なんで謝りながら笑ってるんですか」

先輩「いや、ようやく後輩も普段通りの調子になってきたなと思って」

先輩「しおらしい後輩はどうも調子が狂うからさ」

後輩「むっ。何勝手なこと言ってるんですか。そりゃ先輩は気持ちいいかもしれないですけどね、正直こっちは痛いばっかりなんですよ」

先輩「でも後輩もそろそろ痛みが引いてきたんじゃないか？」

そう言って止めていた腰の動きを再開させる。

後輩「えっ、やっ……あっ、あっ、な、なんで……ああっ」

ようやく、確かな快楽が混じった声が、その唇から零れ始めた。
それを確認した俺は、乱暴にならない程度に、少しずつストロークを速めていく。

後輩「へ、変です……これ……ま、まだこんな痛い、のに……あ、ぐっ」

俺が動けば動くほど、確かな甘さが旋律のように響き出す。
後輩の中からも新しい愛液が分泌され始め、俺の動きをよりスムーズなものへと変えていった。

後輩「あ、あうっ……こ、こんな……何、これ……ああっ！」

室内に、水音と腰がぶつかる音とが満ちていく。
机がギシギシと鳴り、湿った音がボリュームを上げていく。
ゾクゾクという快感が、身体の内側から広がっていく。

後輩「やっ、あっ、ああっ！　ひ、ああっ！」

後輩の膣内が熱くうねる。
必死に自分を抑えるものの、もう無理だ。
すぐそこまで来てしまっているそれを、これ以上抑えられる自信が無い。

先輩「やば……そろそろ限界……っ」

さすがに膣内に出すのはよろしくないと、俺は怒張を引き抜いて――

先輩「あれ？」

後輩が、こちらに抱きついてきた。
背中に手を回し、しっかりと体を密着させる。

先輩「え？　ちょ、ちょっと後輩さん？」

後輩「絶対に中出しなんて許しませんから……ぁ！」

腰にも脚を巻き付け、足首を絡ませてがっちりとホールドする。

先輩「いやいやいやいや！　言ってることとやってることが違うってば！　マジでヤバイんだって！」

慌てて引き抜こうとするが、後輩の脚は外れない。
しかも焦るこっちの動きが逆に後輩にとっては刺激になってしまったようで。

後輩「やあっ、先輩、激し……すぎっ！　あ、ああああっ！」

後輩の身体が小刻みに震え、次いで秘芯が強く怒張を締め付けてくる。
それで、こちらもとうとう限界を迎えてしまった。
どくん、と俺の中で何かが脈打つ。

先輩「で、出る……っ！！」

そう言った瞬間には、俺は全てを放出していた。

後輩「ふっ、あぁっ！　中で、熱いのが……あ、ああああああああっ！」

それが引き金になったのか、後輩がぎゅうっと収縮し、その身体が大きく震える。
腰は完全に固定されていて引くことは出来ず、俺はどうしようもないままに、どくんどくん、と後輩の奥へと自らの欲望を撃ち出す。

後輩「ん……あぁ……熱い……あつい、です……」

後輩は全身を総毛立たせながら、何度も同じセリフを繰り返し続けていた。

後輩「最低です」

先輩「……すいません」

後輩「鬼畜です」

先輩「……ごめんなさい」

後輩「今日はどちらかというと危険日に近かったんですよ？　どうするんですか、もし妊娠していたら。確かに人肌恋しいと言い出したのは私ですけど、中出しまで許可した覚えはありませんよ？」

先輩「…………」

後輩「だんまりですか？　言っておきますけど黙秘権なんていう上等なモノは先輩にはありませんからね？　分かったら何か気の利いた釈明でもしたらどうです？　まぁ、もっとも先輩ができる釈明なんてたかが知れて――」

先輩「っだああぁぁぁぁぁぁああっ！」

先輩「悪かったよ、ああ、確かに全面的に俺が悪かったさ！　でも中出ししちゃったのは俺だけじゃなくて後輩にも責任あるだろ！？」

後輩「……はぁ。まったく、顔だけじゃなく頭まで残念な先輩ですね」

先輩「なんかひどいこと言われた！？」

後輩「私は別に先輩のことを嫌ってなんていませんよ？」

先輩「…………は？」

後輩「何なんですかその昔死んだ恋人が実は生きていたけど本当は血の繋がった姉弟だった時みたいな顔は？」

先輩「いや、そんな高度な顔芸はできないけど……え？　えーっと、それってつまり、俺、嫌われてないって自惚れていいのか？」

後輩「だからさっきからそう言ってるでしょう。それとも何ですか？　先輩は、私が好きでもない相手にほいほい身体を許すほど軽い女に見えるっていうんですか？」

※上ので少しセリフが抜けてました。

最初の男のセリフの後に、

男「確かに嫌いな男に抱かれちゃってショックなのはわかるけど、それにしたって――」

というセリフが入ります。

先輩「え？　でも後輩は部長のことを……」

後輩「それについてはケジメを付けてきたって言ったじゃないですか」

先輩「え、いやまぁ確かに言ってたけど、でもそれにしたってなんで俺？」

後輩「まったく……本当に察しの悪い先輩ですね」

先輩「いや、普段の後輩の態度を考えると、好意を持たれてるって考える方が難しいと思うんだけど」

後輩「いわゆるツンデレってやつですね」

先輩「ツンしかなかったじゃん」

後輩「だからついさっきデレ期に入ったんですよ。よかったですね、先輩」

先輩「そんな愛想のない顔で言われてもなぁ……」

後輩「というか、個人的には先輩が妙に手慣れていたことが気になりますが」

先輩「え？　えー……それはほら、アレですよ。えっちな本やビデオで得た知識ですよ」

後輩「…………」

先輩「…………」

後輩「――まぁ、それに関してはまた後でしっかり言及するとして」

先輩「後でまたやるの！？」

後輩「当たり前じゃないですか。時間はたっぷりありますし」

後輩「だって」

後輩「これからは２人でこの部を支えていくんですから」ﾆｺﾘ

後日談

後輩「ここが先輩の部屋ですか」

先輩「まぁ、特に面白いモノも無いと思うけど。んじゃ、俺は飲み物でも用意してくるんで、その辺でテキトーにくつろいでて」

後輩「了解しました。飲み物はアイスコーヒー、砂糖とミルクは２つずつでお願いします」

先輩「はいはい」

五分後。

先輩「……一応聞くけど、何やってんだ？」

後輩「家捜しです。前に先輩が言っていたえっちな本やビデオがあると思ったんですが……見つかりませんね」

先輩「（ため息）仮にそういうのが隠してあったとして、それを見つけてどうするんだよ？」

後輩「そりゃあ内容を確認しますね」

先輩「で？」

後輩「捨てますね。１つ残らず」

先輩「捨てるんだ」

後輩「当たり前じゃないですか。私という彼女がいるのに他の女をオナペットにするなんて不愉快です。オナニーするなら私をネタにすればいいじゃないですか」

先輩「いやいやしないし」

後輩「なんですか。私はオナペットにするだけの魅力も無いってことですか」

先輩「誰もそんなこと言ってないっていうかオナペットとか堂々と言うのやめない？」

後輩は部長のことが好きで、卒業式の時に告白して振られた。
その時部長に何か言われて、先輩に対する気持ちに気づいた、とか。

【楽屋裏】
後輩「というわけで次からエロパートです」

先輩「えらい唐突だなぁ」

後輩「前回から随分と間が空きましたからね。ちょっと巻きでいこうかと」

先輩「それにしたって展開急すぎない？」

後輩「そこは先輩の頑張り次第ですよ。なんなら一応選択肢いっときますか？」

１．セックスする（セリフのみ）
２．セックスする（地の文あり）
３．寝る（エロ無し）

後輩「みたいな感じで」

先輩「っていうかさぁ、俺ここ最近オナニーとかしてないんだけど」

後輩「オナ禁ですか。まぁ、溜めてから出した方が気持ちいいと言いますからね」

先輩「いやいや、そうじゃなくてさ」

先輩「本人が目の前にいるのに自分でするとか超虚しいじゃん」

そう言って、俺は立ち上がり後輩をベッドに押し倒した。

後輩「ちょ、ちょっと先輩、がっつきすぎですよ」

慌てた声を上げる後輩をベッドに押し倒し、慣れた手つきで服のボタンを外していく。

先輩「って言われても？　誘われちゃった以上はしょうがないし？」

後輩「わ、私は別に誘ってなんか……んんっ」

抗議の声をキスで黙らせて、ブラジャーをたくし上げ、胸を露出させた。
手のひらサイズの乳房を覆い隠すようにして掴むと、円を描くように揉みしだく。

後輩「んん、ん～！　ん……んんんんっ！」

言葉を発しようとするが、こちらの舌に圧迫された口は、発音の用をなさない。
俺はさらに後輩の口内に舌を差し入れ、そこに載せた唾液を中へと送り込む。

後輩「んぅ……ちゅ……んふぅ」

そうこうしている内に、後輩の方からも積極的に舌を絡め始めてきた。