キョン「俺。未来から来たって言ったら笑う?」(1000)
皆さんの助言でやっと完成しました200レス分ほどお付き合いください
正月休みも終わり、新学期が開始して数日がたったある日の夜
眠りの世界に片足を踏み込んだ俺の携帯に見知らぬアドレスからメールが届いた
[7時50分起床
残り7日]
「? 誰だ…これ?」
寝ぼけ眼で、その一文を確認する。
間違いメールか?
それともイタズラ?えぇいメンドくさい…
酷い睡魔もあって、その夜は深く考えるでもなく、そのまま眠りに落ちてしまった
いつも通りの朝だった。いつもと違うことがあったとすれば珍しく携帯に着信があった程度だ
懲りずにも寝坊してしまった俺はそんなものに目もくれず、コーヒーをズズーと一気飲みし玄関を飛び出す
「ハァ…ハァなんとか…間に合いそうだな」
この時間帯に坂まで来てれば間に合うだろう
そう安心したその時後ろから聞き慣れた声がかかる「おい!キョン!」
「ん?…なんだ谷口じゃねぇか」
「なんだとはなんだよ。それよりキョン!昨日電車で滅茶苦茶美人な人が隣に座ってよー!」
「お前の脳みそはそれしか考えられんのか」
息を整えるついでに谷口のアホくさい話に適当に相づちをうちながら教室の扉を開ける
俺の後ろの席には既にハルヒが座っていた
「…よう」
「…………」
返事は返ってこない
ハルヒは窓を睨めつけ一向にこちらをみようともしない
「おい、いい加減機嫌直したらどうだ?昨日のアレは明らかにお前が悪い」
「…うるさいわね、いちいち言われないでも分かってるわよそんな事」
昨日の放課後、例によってハルヒのアホな発言が部室に響き渡った
「次の映画は本物の銃を使うわよ!」
ニコニコ楽しそうに言うハルヒだったが俺達三人。つまり朝比奈さんと古泉そして俺は顔を見合わせる
朝比奈さんは訳が分からないと言った感じに口をポカンと開けこっちをみている
古泉に関してはいつもと変わらない胸がムカつく笑顔を浮かべている
「まずハルヒ、お前に言いたい事が二つある」
「なによ」
「一つ目は映画をもう一度撮るなんて聞いてないぞ。」
「当たり前じゃない今初めて言ったんだから」
しれっと言うハルヒに負けじと食い下がる
「二つ目。本物の銃を使うってどういう意味だ?」
「ほんっとにアンタはバカね!そのまんまの意味に決まってるじゃない。あんなオモチャじゃイマイチ迫力がでなかったのよねぇ…」
いやいやいやいや
なぜそこでそうなる?ハルヒ。
「だから今日交番に借りに行くからキョン。あんたも付いてきなさい」
どうやらハルヒは、本気で借りられると思っているのか、自信満々でそう言った
「ハルヒ。いいか?よく聞け。にほんで、いっぱんじんは、てっぽうをもてないんだ」
幼稚園児にも分かるように言ってやる
「そんなの聞いてみなきゃ分かんないじゃない。映画に使うぐらいなんとかしてくれるでしょ!」
「あ、あのなぁ…」
そんなやり取りがあり昨日の放課後、ハルヒと俺で駅前の交番に向かったのだが結果は案の定で。
さらに、俺達はどうやら危険人物と見なされたらしく、そこから取り調べ約二時間、説教を約一時間受けた
「ほんっとにあの警官分からず屋だったわね!思い出しただけでムシャクシャするわ!」
そう言ったきりハルヒは机に顔を埋めふて寝をはじめた
「やれやれ…」
こいつには付き合いきれん。
前に向き直り一限目の準備をする傍ら朝、携帯に着信があった事を思い出す
パチ
携帯を開き未開封のメールを開ける
涼宮ハルヒ 残り3回
ジョン・スミス 残り1回
「?」
なんだこれ…
俺はコレがただのイタズラメールや迷惑メールではないことを直感的に悟る
差出人は昨日の夜と同一人物だ
(なんでハルヒの名前が…いや。)
いや、それより問題なのはジョン・スミス…この差出人はスミスを知っている
この事を知っているのは俺達だけ。
この場合の俺達とはハルヒを除くSOS団のメンバー。
過去から帰った後、古泉や朝比奈さん(小)にも成り行きは説明した…
朝比奈さん(大)の事は上手くはぐらかしたが
するとメールの送り主はその中の誰かなのか?いや、みんななら学校で直接言えばすむしな…
そういえば…
そういえば、今朝起きた時間って…
ガラッ
扉を開く音が俺の意識を教室に戻す。
午前中ずっとメールの事を考えていたが、結局よく分からないという結論にいたり俺は考えるのを止めた
「後でみんなに聞いてみるか…」
「あん?なんか言ったか?」
「い、いやなんでもない」
「どうしたのキョン?お弁当も全然食べてないし」
「コイツ午前中からずっとこうでよー。どうした?涼宮にフラれでもしたか?」
ニヤニヤと谷口がいやらしい笑みを浮かべる
「うるさい、そんなわけあるか!」
「そう怒んなって。実際、涼宮を飼い慣らせるのはキョン。お前だけだと思うぜー?」
「あいにく家にはペットが既に一匹いるんでな」
それに。
それに、根本的にアイツは人に飼われる事をよしとする種の人間じゃあないだろう
「ごっそさん。ちょっくら行くとこあるから、また後でな」
「なんだぁ?また涼宮のとこにでも行くのか~?お熱いこって」
「だから違う」
それだけ言い残し、俺は古泉のいる教室に向かう
「いやぁ、わざわざありがとうございます」
教室では、古泉が女子に囲まれ何やらキャッキャ騒がれている
「どうかな?卵焼き。結構手間かけたんだよ?」
「明日は私が作ってくるからね!」
「違うよぉー明日は私の番でょ~」
「あれ~?そうだっけー」
「もぅ」
「こ、古泉!ちょっといいか?」
アハハと一同が盛り上がってる最中、非常に気まずいのだが俺はなんとか会話に割って入る事に成功した
「おや?どうしました?アナタから来るとは珍しいですね」
「あ、あぁ。お楽しみの所悪いんだが少しコイツを貸してくれ」
教室を出るとき、取り巻きの連中に、親の仇を見るような目で睨まれたのは俺の気のせいであって欲しい。古泉から超能力者だ、と告白された時に座っていたベンチまで移動し、周囲にハルヒがいない事を確認する
「で、用件とはなんでしょう?わざわざアナタからお越しになるんです。それなりの事なんでしょうが…」
「すこし気にかかる事ができてな…」
「気にかかる事……ですか。あまりいい予感はしませんね…」
「同感だ」
「それで?何があったんでしょうか」
「そこまで大した事じゃあないと思うんだが、今日の朝メールが来てな」
「メール?それが何か?」
メールボックスを開いた携帯を渡す
「これは…」
古泉は眉をしかめながら画面の文字を見る。
この態度から察するに、少なくとも古泉は身に覚えがないのであろう
「どういう事なんだ?スミスを知っているのは…」
「えぇ、そのはずですが…」
「一応聞くが、お前やお前の組織絡みじゃないんだろうな」
「それは絶対にありません、約束します。組織のトップも組織全体も、現段階で涼宮さんを刺激する可能性がある行動にでるとは思えません」
「そうか…なら朝比奈さんか長門…なのか?」
「それも考えにくいですね…ちなみに聞きますが、最初に僕のところへ?」
「あぁ」
おやおやと言いながら古泉は笑った
「普通こういう事態が起きた時、アナタなら真っ先に長門さんの所へ行くと思ったのですがね?」
「お前が一番怪しいからだ」
「フフッ僕も信用されませんね。ですが…」
「ですが、これは残念ながら僕ではありません。恐らく長門さんや朝比奈さんでも無いでしょう。メリット…少しもメリットがありません」
「リンスインシャンプーがなんだって?」
「フフッ。ふざけたい気持ちも分かりますが、なかなかの緊急事態だと思いますがね?」
「そこまでの事か?」
「当たり前です。ジョン・スミス…つまり、あなたが涼宮さんの鍵であると知る個人…またはそれに準ずる形の組織。が、あなたを通じて涼宮さんに何らかのアクションを起こそうとしている……そう推理できるのではないでしょうか?」
「………聞きたいだが古泉」
「はい、なんでしょう」
「お前が言うタカ派の連中…ってのは、どの位の割合でいるんだ?」
「それは…どうでしょう…正確に定かではありませんが、我々と同じように見守る…「観察」という手段で現状満足しているのは、そうですね……全体の4分の3……っと言ったところでしょうか?」
「じゃあ、残りの4分の1はハルヒをどうにかしようって奴らなのか」
「大雑把に分けるとしたら、そういう事になりますね。ですが、そうさせない様日々、地中我々も努力しているんです」
古泉の顔から笑みは消えないが、それはどこか疲れきったものに変わっていた
「先程言いました様に、これはなかなか危ない状態です。一刻も早く犯人を見つけだす必要があります」
「何か案があるのか?」
「いえ…今のところは…そろそろ昼休みも終わる頃です、放課後、涼宮さんが帰った後に長門さん達にも意見を聞いてみるのがよいかと」
「あぁそうだな…」
そう口にした瞬間、昼休みの終わりを知らせるチャイムが校内から漏れて聴こえる
「そうですね…僕の方でも色々あたってみます。それでは放課後」
「あぁ…」
古泉は何かを考える表情のまま教室がある方角に帰っていく。こういう事態に落ちいった時、どうにも行動を起こす手段を持っていない、というのはやはり焦れったい物があるが仕方がない…俺は平凡も平凡、真ん中も真ん中の普通人間なんだ
教室に戻ると、ハルヒはまた机でふて寝してやがる。
「おいハルヒ、授業始まるぞ」
「うぅ…」
本気で寝てやがった
「あと十分…」
「二分後には授業が始まる」
「うるさい…」
こいつはこいつで相変わらずだな…全く…
周りであくせくしてる俺達の身にもなれってんだ
別に俺の通信簿にケチが付く訳ではないので、俺はそのままハルヒを放っておく事にした
結果を言えばハルヒの通信簿にもケチは付くことはなかった。
担当の教師が都合により、ピッタリちょうど10分遅れてきやがった。教師が扉を開く音と同時に後ろのハルヒは伸びをする
「んっ…………くぁ~よく寝た」
まったく…やれやれだ……
放課後、部室に向かうと朝比奈さんがすでにメイド姿で掃除をしていた。
丁度ドアに背中を向ける形で窓枠のホコリを背伸びをしながらパタパタと叩いてる
(あぁ俺もパタパタされたいです)
思わず変な妄想に駆られる。いや、実際思ったのだが
「あっ、キョンくんお茶少しだけ待っててください。ここ掃除したら、すぐに淹れるますね」
「いえ、お構いなく。自分でやりますよ」
「あ、今日美味しいお茶を買ってきたんです。よかったら飲んでみて下さい」
う~ん、やっぱり朝比奈さんはハルヒとはオーラが違う。この癒やしオーラを5%でもアイツに配合出来れば、どんなに楽だろう
ホコリを祓っているだけなのになんてビューティフルなんだ
「あ、そうだ朝比奈さん、少し聞きたい事があるんですが、ハルヒが帰った後大丈夫ですか?」
あまりの愛くるしさに忘れていた
「? 私は大丈夫ですけど…なにかあったんですか?」
「まぁ…少し色々と…」
「?」
バタン!
ドアが勢いよく開かれる
「あら?どうしたのよキョン、やけに早いじゃない」
ハルヒの髪型は珍しくポニーテールに変わっていた。それにリボンカチューシャも赤に
神スレ(笑)
鳥肌(笑)
泣いた(笑)
まとめブログ(笑)
涙腺崩壊(笑)
ニコ厨キメェw
「微笑の様な押し付けがましい中二設定」
を感じさせない良SSだな、これは
>>568
なんでわざわざ荒れるような事言うの?バカなの?死ぬの?
>644
後ろのタイヤ
後日談
みくるは病院で死にました(笑)
古泉は神人にぐしゃぐしゃにされて死にました(笑)
長門は情報連結を解除されて無くなりました(笑)
ハルヒは逮捕されました(笑)
その後獄中で自殺しました(笑)
キョンは願い通り普通に生活しました(笑)
とりあえず勃起したとだけ言っておこう
>>673「感動した」の間違い
とりあえず勃起したと言っておこう
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