ルルーシュ 「コーネリア、俺のものとなれ!」 (430)


黒の騎士団でギアス嚮団を壊滅し、思考エレベーターに皇帝を閉じ込め、斑鳩に帰還した後……

ジェレ「ルルーシュ様」

通信か。

ルル「ジェレミアか。どうした」

ジェレミアによると二人だけで話があるという。
皆には内緒の話か。なんだろうか。

ジェレミアは普段使われてない部屋に来てほしいと言う。
自室を出て指定された場所へ。

部屋の前まで行くとジャレミアが待っていた。
ジェレミアは無言で一礼し、そのまま部屋の扉を開けて俺を促した。

……?この部屋に何があると言うのか。


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>>2
ありがとうございます。頑張ります


部屋に入るとそこにはコーネリアがいた。

ジェレミアの説明によると、破損し落下してきたジークフリートからコーネリアを救い出したらしい。
その後ジェレミアはサザーランドのコックピットに彼女を入れて斑鳩に帰還、その後この部屋に監禁したということだった。

ネリ「ルルーシュ、お前はその呪われた力で何を求める」


ふん、知れたことを。

ルル「姉上、俺はささやかな幸せがほしいだけですよ」

ネリ「ささやなか、幸せ……だと?」

ルル「ええ、そうですよ。考えてもみて下さい。俺は9歳の時にシャルルに捨てられた。
   だから親の愛情なんて知らずにここまで来ました。
   だからこそ欲しい。
   家族が、家庭が、愛が」

ネリ「だから…そんなことのためにこんな戦争を始めたと言うのか!!」


ルル「仕方なかったんです。俺とナナリーは素性を隠して生きてきました。
   俺たちが先のエリア11とブリタニアとの戦争を生き残っていたと知られると、またブリタニアに利用されるだけでしたからね。
   だから、俺とナナリーが普通に生きていくためにはブリタニアを潰すしかない」


ネリ「そんなことはない!昔は幼かったが……私やシュナイゼル兄様だって国の中枢に食い込んでいる。
   私達に相談してくれれば父上だって説得することができたはずだ!」


ルル「相談?どうやって。手紙でですか?死んだはずのルルーシュの名を騙る者の手紙を誰が信じると。
   それに姉上、シュナイゼルになんて相談できるはずがない。姉上はあいつの本質を見誤ってる。
   意見の相違ですね。俺はこの方法しか俺達の幸せを守る方法がないと思っています。
   それよりジェレミア」


ジェレ「は」



ルル「姉上を縛ったのはお前か」

コーネリアは今、右腕は天井から吊るされたロープに繋がれ、左手は胴体と密着して拘束されている。

ジェレ「は。勝手なことをして申し訳ありません。
    ですが、皇女殿下は武術も心得ています。
    脱走の防止やルルーシュ様の安全を守るためにはこうするしかありませんでした」

ルル「いや、よくやった。いい眺めだ」


コーネリアの身体を凝視する。


ネリ「くっ!!私を侮辱するのか!」

ルル「侮辱?姉上、俺が敬愛する姉上にそんな無礼を働くはずがないではありませんか。
   ですが姉上、今はメイクをしていないんですね」


ネリ「私は総督位を返上して各地を流浪する身。
   その日の衣食住さえままならないのに化粧などにかまけている余裕はない」

ルル「以前は紫の口紅をひいていましたが、今は紅もなく、髪も編み込みのハーフアップにしており前に比べて可愛いですよ」

ネリ「か、かわっ…!!愚弄するな!」

ルル「俺が初恋の姉上を愚弄するなどと……そんなことはしませんよ」

ネリ「初…恋、だと?」

ルル「ええ、そうですよ。厳密には初かは分かりませんが。
   俺は幼き頃に姉上とユフィ、二人に恋心を抱いていたのですよ」

ネリ「そ、そうか///」

ルル「ところで姉上。お願いがあります」

ネリ「お願いだと?…ふん、私を拘束していながらお願いなどとよく言えたものだな。
   何をさせるつもりだ。人質か?奴隷か?スパイか?」


ルル「まさか、愛しい姉上にはそんなことはしませんよ。
   もちろん、諸々の用意ができれば拘束も解かせていただきます。
   そうではありません。俺の願いとは、姉上



   俺を甘えさせてください」




ネリ「甘え…させる?」


ルル「ええ、そうです。先ほども言いましたが俺たち兄妹は親の愛を知らない。
   しかし俺は幼いながらにナナリーを守らねばならなかった。
   だからそんなものを気にする余裕もなかった。
   だが、今やナナリーはエリア11の総督。傍にはスザクもいる。
   ならナナリーは最も安全な場所にいると言えましょう。
   そして最近ふと思うのです。自分の幸せについても考えるべきでは…と」


ネリ「それで私に甘えさせろと」

ルル「ええ、そうです」

ネリ「ふざけるな!!お前はユフィの仇だ!そんな奴に与える愛情など何一つない!」

ルル「……あれは俺のミスです。あんなことをするつもりはなかった」

ネリ「誰がそんな言葉を信じるか!」


ルル「そうでしょうね。
   ですが今や初恋のユフィもいない。
   最愛のナナリーとも会えない。
   そんな状況で姉上に会えたのは僥倖でした。
   俺に愛情を与えて下さるのは姉上、この世において最早あなたしかいないのですよ」

ネリ「くどい!お前には憎しみしかない!」


ルル「そうですか……悲しいですが、ジェレミア」

ジェレ「は」

ルル「ギアスキャンセラーを」

ジェレ「は、承知しました」

ネリ「ま、待て!何をするつもりだ」


ルル「大丈夫ですよ、姉上。
   危害を加えるつもりはありません。
   ただ、以前あなたに行使したギアスを解くだけです」


ネリ「ギアスを…解く?もしやお前…!!」

ルル「ええ、ブラックリベリオンのときに『問に答えよ』とギアスをかけていますから。
   それを解かせてもらいます」

ネリ「待て!」

ジェレ「コーネリア様、無礼をお許しください」キュイーン キュイーン キュイーン


ネリ「………!!
   ルルーシュ、お前はマリアンヌ様の」


ルル「ええ、犯人を捜しています。姉上なら何か知っているかと思ってギアスをかけたのですが。
   …ジェレミア」


ジェレ「なんでございましょう」


ルル「姉上をこんな物置みたいな部屋には置いておけない。
   拘束なしでも戒護上問題のない部屋を用意し、そこで姉上には生活してもらう。
   お前には部屋の用意を、秘密裡に」


ジェレ「畏まりました。忠義の男、このジェレミア・ゴットバルトにお任せを」スタスタ プシュー パタン

ルル「姉上、もう少しだけ辛抱を」

ネリ「言ったはずだ。私はお前を憎みこそすれど愛することはない」

ルル「それでもかまいませんよ。
   とりあえずジェレミアの用意が終わるまではやれることもないですし、俺も仕事に戻ります。
   姉上、ではまた」


プシュー パタン


―――――――――――――――
―――――――――――――


~翌日 夜~


ルル「失礼しますよ、姉上」プシュー パタン

ネリ「……何の用だ」

ルル「黒の騎士団の制服は着て頂けませんでしたか」

ネリ「当然だ、これは敵軍の服だ」

ルル「なら早急に着替えを用意させましょう。姉上に似合うドレスをね」

ネリ「何のつもりだ。拘束も解き、食事も風呂も用意して……」

ルル「だから昨日言ったではありませんか。姉上は捕虜などではなく俺の家族です。
   それに見合う待遇を用意するのは当然ですよ」

ネリ「ふん、物で釣るつもりか。そんなものでお前に対する憎しみは消えないぞ」


ルル「釣る?姉上は何か勘違いをしていませんか?」

ネリ「何?」

ルル「そんなことをしなくても俺にはこれがある」

ネリ「っ!ギアス…!」

ルル「ええ。出来れば姉上には自発的に愛してもらいたかったのですがね」

ネリ「……」

ルル「仕方ないですね。
   では、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!
   『優しいお姉ちゃんになれ』!!」キュイーン


ネリ「……………………。
   おい!ルルーシュどうした!?そんなに痩せてしまって」


ルル「姉上、これは元からですよ」

ネリ「馬鹿者!!人間、健康が一番大事なんだぞ!」

ルル「わかりました。それでは今後は姉上の言う通りもうちょっと体重が増える食事を心がけましょう」

ネリ「うむ、あと!」

ルル「はい?」


ネリ「その呼び方はなんだ!私はお姉ちゃんだぞ!」

ルル「ええ、ですから姉上と」


ネリ「呼び方はお姉ちゃん。もしくはネリ姉だ」



ルル「……」

ネリ「ほら、どうした。呼んでみろ」


ルル「お、お姉ちゃん」

ネリ「ああ、それでいい」ダキッ ナデナデ

ルル「あ、姉上」

ネリ「お姉ちゃん」

ルル「お、お姉ちゃん。抱き付かれるのはちょっと…」

ネリ「嫌なのか…?」ウルウル

ルル「あ…いえ」

ネリ「そっか。それにしてもルルも大きくなったものだ」ナデナデ

ルル(むぅ…姉上の胸がバインバイン顔に当たる)ポニョポニョ


ネリ「それよりルル。お姉ちゃんになんかしてほしいことはないか?」


ルル(姉上が斑鳩にいることは黒の騎士団には内緒だ。
   だから無暗に出歩くことはできないな…)


ルル「お姉ちゃん、耳かきをしてください」

ネリ「耳かきか、お姉ちゃんに任せろ。
   じゃあ耳かきを……この部屋にはないな」


ルル「じゃあ取ってくるからちょっと待っててください」

ネリ「ああ」


~数分後~


ルル「お待たせしました」

ネリ「ああ、じゃあ膝の上に」

ルル(姉上の膝枕……柔らかいな)

ネリ「どうだ?私の膝枕は」


ルル「柔らかくて気持ちいいです」
  (それに下からは姉上の丸いおっぱいが……いい感じだ)


ネリ「じゃあ始めるぞ。痛かったら言ってくれ」

ルル「はい」

ネリ「~♪」

ルル(今まで耳かきなど一人でしかやったことがなかったが…
  いいものだな、人にやってもらうと言うのも。
  それに、膝枕は温かくて柔らかい。これは病み付きになりそうだ)スリスリ


ネリ「こらルル。頭を動かしたら危ないだろ。
   じっとしていろ」


ルル「すいません」


ネリ「よし、ルルはいい子だな。~♪
   よし、こっち側は終わったぞ。次は反対だ」


ルル(面倒だ、このまま反対を向けばいいか…
  む、目の前に姉上のお腹……どんな感触なんだろう。
  気になるな…)プニプニ


ネリ「きゃっ!
   ちょ、ちょっとルルーシュ!」


ルル「ん?」

ネリ「そこは女性のデリケートな場所だ!
   無暗に触っちゃダメだ!」

ルル「ですがお姉ちゃんはスマートですし」

ネリ「出てる出てないの問題じゃない!恥ずかしいんだ!」

ルル「そうでしたか。それはすいません」


ネリ「そ、そう。分かればよいのだ。
   ではこちら側も耳掃除をするからおとなしくしているのだぞ」


ルル「分かりました」


ネリ「~~~~~~~~~♪
   よし、きれいなったぞ」


ルル「ありがとうございます」コロコロ

ネリ「もう耳かきは終わったぞ?」

ルル「もうちょっと膝枕を」

ネリ「はいはい。まったく…ルルーシュは甘えん坊だな」ナデナデ


ルル「…………」ギュ

ネリ「こ、こら。さっきお腹は触るなと言っただろう」

ルル「触っていませんよ。腰に抱き付いているだけです」プニプニ


ネリ「こら、顔全体で私のもちもちを楽しむな!
   それに、それは腰に抱き付いてるんじゃなくてお腹に顔を埋めてると言うんだ!」


ルル「見解の相違ですね」プニプニ

ネリ「お前が屁理屈を言っているだけだ」

ルル「なら姉上」

ネリ「ん?」

ルル「膝抱っこをしてください」

ネリ「膝抱っこって…乗るのか?お前が」

ルル「はい」

ネリ「私の膝の上に?」

ルル「ええ、そうです」

ネリ「ふつう逆じゃないか?男が女を乗せるものだろう」

ルル「恋人同士ならそうでしょうね。ただ、姉は弟を乗せるものです」


ネリ「そうなのか」

ルル「そうなんですよ」

ネリ「なら…よし、来い」

ルル「では失礼します」

ネリ「おっと」ギュ


ルル(全身が姉上に包まれている……これを幸せというのか。
   それに、胸がふかふかだ)


ネリ「お前は見た目通り軽いな」ギュ~


ルル「ならずっと抱っこできますね」

ネリ「いや、尻が骨張ってて痛い」ギュッ!


ルル「そうですか、って姉上」

ネリ「なんだ?」ムギュ~

ルル「なんで抱きしめに強弱をつけるんですか?」

ネリ「いや、どうすれば気持ちいいかと実験を」

ルル「そうでしたか。それで最適の抱き付き方は見つかりましたか」

キャンセラー使うと二回目でもギアスかかるのか


ネリ「うむ」ギュ~ 


ネリ「お前も身長が高いから前が見えないな」スリスリ


ルル「背中を頬ずりされることがあるとは重いませんでした」

ネリ「仕方ない。目の前に背中があるのだからな」

ルル「そうなんですか」

ネリ「そうだ」スリスリ


ルル「……」キュルルル~

ネリ「…お腹が減ったのか?」

ルル「ええ。そう言えば夕食がまだでしたから」

ネリ「そう言えば、私もまだだったな」


>>25
シャーリーが死にかけたとき、効果なかったけど一応ギアスはかかってましたよ


ルル「なら、お姉ちゃんの手料理が食べたいです」

ネリ「なに?料理だと?」

ルル「はい。もしかして料理はできないですか?」

ネリ「いや、料理はできる。できるがここには機材がないではないか」

ルル「なら用意させましょう」



~20分後~


ルル「ゼエ…ハア…お、遅くなりました。お姉ちゃん」プシュー パタン

ネリ「うむ、遅かったな」

ルル「運ぶものが…多くて…ゼエ」

ネリ「ルル、お前はもっと体力をつけた方がいいぞ」

ルル「そうですね、気を付けます」

ネリ「用意したものは…ガスコンロと調理器具か。食材がないが?」

ルル「色々持ってくるのも無理ですから。お姉ちゃんが作る物を聞いて取って来ますよ」


ネリ「ふむ。ルル、何が食べたい?」

ルル「お姉ちゃんの手料理ならなんでも。得意料理とかはありますか?」

ネリ「料理なら一通りは…あ、だがニッポン料理は無理だな。
   ならオムライスとかはどうだ?」

ルル「オムライス?しばらく食べてないからそれでお願いします」


ネリ「ならオムライスとそれに合う物を作るとしよう。
   必要な材料は……
   ほら、メモをしたからこれを持ってきてくれ。
   できるな?」


ルル「俺は今年で18だからこのくらいできますよ、お姉ちゃん」

ネリ「よしよし、えらいな」ナデナデ

ルル「じゃあ行ってきます」プシュー パタン


~10分後~


ルル「ただいま戻りました」プシュー パタン カラカラカラ

ネリ「お、今度は早かったな…ルル、その量でサービスワゴンを使うのはどうかと思うぞ」

ルル「あるものは使わないと勿体ないですから」


ネリ「ふむ……この様子だとルルは一人で買い物にも行けないな。
   今度からはお姉ちゃんが付いて行ってやろう」


ルル「いや、俺は買い物とか行かないし、他の者に任せてるから大丈夫ですよ。
   それよりお姉ちゃん、あと他に必要な物とかはありませんか?」


ネリ「いや、水道も通っているし、火もある。こんだけあれば十分だ。
   なら今から調理するから少し待っていてくれ」ナデナデ


ルル「分かりました」


ルル(姉上が俺のためだけに料理を作ってくれている……夢のようだ。
  最近は黒の騎士団と行動を共にしていたせいで和食ばかりだった。
  洋食は久しぶりだな…楽しみだ)


ルル(姉上が料理をしている後姿……いい。女性らしい。
  かと言って見てるだけでは暇だな。
  でも手伝いはしたくない。それだと甘えた感が減少してしまう。
  何をしようか……そうだ) スク ギューー


ネリ「どうした?ルルーシュ……急に抱き付いてどうしたのだ?」

ルル「なんとなくしたかっただけ」

ネリ「そうか。まったく、甘えん坊だな」


ルル(後ろから抱き付いてみたが、怒られないな。
  姉上の髪はいい匂いがする…)


ネリ「だが今は包丁や火を使っているからな。
   抱き付いてたりしたら危ないから今後はダメだぞ」ナデナデ


ルル「すいません」

ネリ「ではもう少しかかるから待っていてくれ」


~1時間後~


ネリ「待たせて済まなかった。どれだけ急いでもお米を炊くのに時間がかかってしまって」

ルル「大丈夫ですよ、お姉ちゃん」

ネリ「そうか。じゃあご飯にしようか」


ルル(ふむ。姉上が作ってくれたのは旗が刺されたオムライスにホワイトシチュー。
   それにカプレーゼにハンバーグ、エビフライ、グラタンに人参のグラッセに…)


ルル「というかこんなに食べられませんよ」

ネリ「なに、ルルは育ち盛りだ。頑張って食べて大きくならなきゃな」

ルル「育ち盛りは終わった気がするけど…」


ネリ「身長は高いが体重がな。
   それよりオムライスにはケチャップでいいか?」


ルル「ええ」

ネリ「なら……よし、これで完成だ」


ルル(…いくら優しい姉でも弟と相合傘はないだろ)

中途半端で申し訳ないが抜けます

今日、再開できるかは不明です

ちょっとだけしかできないけど再開します。

よろしければお付き合いお願いします


ネリ「じゃあ食べるか。ほれ、あーん」

ルル「…………………」

ネリ「どうした?呆けた顔をして。早く口を開けなさい」


ルル(あのコーネリアが『あーん』だと…!?
  いや、優しい姉になるよう命じたのは俺だ。
  いつもは俺がナナリーにしていること、偶には俺がしてもらう側になるのも悪くない)


ルル「あ、あーん」

ネリ「はい、あーん。……どうだ?」


ルル「モグモグ……ええ、美味しいですよ。
   お姉ちゃんは料理もできるんですね」


ネリ「ああ、料理や掃除洗濯、裁縫などは一通りな」

ルル「お姉ちゃんは食べないのですか?」

ネリ「一緒に食べていいのか?」

ルル「ええ、もちろん。お姉ちゃんと一緒に食べたいですから」


ネリ「そうか、ならばルルと一緒に食べるとしよう。
   モグモグ……うむ、不味くはないな」


ルル「十分美味しいですよ」


ネリ「いや、まだまだ修行が足りないな…と、こら何勝手に食べようとしている」

ルル「え?」

ネリ「お前には私が食べさせる。次は何が欲しい?」

ルル「じゃあハンバーグを」

ネリ「じゃあちょっと待ってくれ…はい、あーん」

ルル「あーん」
  

ルル(このペースでいくと食事が終わるまでに何時間かかるんだ。
   まあいいか。こんな甘やかされるのは久しぶりだ)



―――――――――――――――
―――――――――――――



ルル「お、お姉ぢゃん……も゛う゛食べられません」


ネリ「なに!?こんなに残っているではないか!
   食べ物を粗末にしちゃお化けがでるんだぞ!」


ルル(そんなのに騙されるほど姉上には俺が幼く見えてるのか?)


ルル「あ、明日食べますから保冷しておきます」

ネリ「まったく……そんなんだからルルは痩せっぽっちの小枝のような体なんだ」


ルル(そこまで言わなくても)ズーン


ネリ「なら片づけをするか」

ルル「あ、それはやらせましょう。貸してください」

ネリ「お?そうか。なら使った調理器具とかも全部サービスワゴンに乗せておくぞ?」

ルル「はい……では返してきます」


ネリ「ああ。それよりまたここに戻って来るのか?」

ルル「え?はい。そのつもりですけど」

ネリ「そうか。では待っている」

ルル「?行ってきます」



~10分後~


ルル「戻りました」

ネリ「む?帰って来たか。じゃあお風呂に入ろうか」

ルル「オフロ?」

ネリ「ああ、久しぶりに姉弟水入らずで裸の付き合いだ」

ルル「いや、お姉ちゃん。さすがにそれは……二人ともいい年ですし」

ネリ「ならタオルを巻こう」


ルル(タオルを巻いて解決できる問題なのか?
   姉上は今ギアスにかかっていて弟に対しては自由意思がほとんどない。
   そんな状態で姉上の肌を見ていいのか?それはあまりにも卑劣すぎる)


ルル「お姉ちゃん。さすがにお風呂は別々の方がいいかと」


ネリ「私とお風呂は……嫌か」ウルウル


ルル(く!ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア!自分を強く持て!)

  「嫌なわけではなくて……そうだ、なら明日。明日一緒に入りましょう」


ネリ「本当か?」パァァー


ルル「え、ええ」
  (明日ジェレミアのギアスキャンセラーを使ってなしにすればいいだけだ)


ネリ「わかった…じゃあ今日は別々に入ろう。ただし」

ルル「?」

ネリ「今日は一緒に寝るぞ」

ルル「そのくらいなら」


ネリ「ならお風呂は先に入らせてもらってもいいか」

ルル「どうぞ」

ネリ「じゃあちょっと待っててくれ」


~40分後~


ネリ「上がったぞ~」

ルル「お姉ちゃんは長風呂ですね」

ネリ「女だったら普通だ。髪が長いとどうしてもな。それよりルルも早く入ってこい。そして早く上がれ」

ルル「努力しましょう」


~30分後~


ルル「上がりました」

ネリ「遅い!男のくせに長風呂か!」


ルル「……頭と体を洗って、トリートメントと洗顔をしてたらこのくらいかかりますよ」

ネリ「とりあえず早くこっちに来い」

ルル「?」スタスタ


ネリ「ほら、ドライヤ-をしてやるからここに座れ」


ルル「え、あ……ありがと」ストン

ネリ「ルルの髪は綺麗だな。それにマリアンヌ様と同じ綺麗な黒だ」ブオーン


ルル「……」

ネリ「マリアンヌ様は私にとって憧れだ。それは今も変わらない」ブオーン

ルル「……」

ネリ「よし、乾いたぞ」

ルル「ありがとう、お姉ちゃん」


ネリ「よし、じゃあ寝るか」

ルル「……同じベッドでですか?」

ネリ「ああ」

ルル「そうですか。では失礼します」モゾモゾ

ネリ「おい、そんなに端っこで寝てたら落ちてしまうぞ。もっとこっちに来い」ダキッ グイ

ルル(背中に二つの柔らかな物質が……ダークマターか?)


ネリ「じゃあルル。おやすみ」


ルル「はい、おやすみなさい」

  (『おやすみ』―。
   ナナリーが攫われてから久しく言っていなかったな)



―――――――――――――――
―――――――――――――


~翌朝~

ルル(今は……まだ6時か。昨日は早くに寝たからな。
   姉上は……まだ寝ているな。起こさないように静かに出よう)  プシュー パタン


ルル(とりあえず昨日の入浴の件をなかったことにしなければ。ジェレミアに連絡するか)

Prrrrr


ジェレ『忠義の男、ジェレミアです』


ルル「ジェレミアか。
   今日、時間が空いたらコーネリアに再度ギアスキャンセラーをかけておけ」


ジェレ『畏まりました』

ルル「では」 プチ



ルル(これで入浴の件は無効だ。
  今日はとりあえず溜まった仕事を片付けるか)



―――――――――――――――
―――――――――――――


~夜~


ルル「失礼します、姉上」プシュー パタン

ネリ「……その段ボールはなんだ」

ルル「姉上の着替えとかですね。
   下着も…あ、下着は俺が選んだわけではないので安心をしてください」


ネリ「…礼は言わぬぞ」

ルル「いいですよ。黒の騎士団が監禁している以上、当然のことをしているだけですから」

ネリ「それで、私はいつになったら出られるんだ?」

ルル「姉上はここを出るつもりだったのですか?」

ネリ「当然だ。こんな敵の軍艦の中で一生を終えるつもりはない」

ルル「なら外に出て何をするんですか?」

ネリ「何って…」


ルル「ギアス嚮団は俺が潰しました。だからユフィの仇はもうとる必要はありません。
   …まあ、直接の原因である俺が生きていますがね。
   それで、外に出てまた皇帝の手足となってブリタニアの支配に組するのですか?」


ネリ「当然だ。ブリタニア皇族には統治者として果たすべき義務がある」


ルル「それは欺瞞だ。あなたの考えは善意の押しつけにすぎない。
   そんなものは悪意でしかない」


ネリ「強き者が弱き者を守るのは当然だ」


ルル「あなた方のしていることは保護ではなく簒奪ですよ……
   まあ、あなたと統治議論をするつもりは毛頭ない。
   俺はあなたから愛情が欲しいだけだ」


ネリ「なに!?また…私にギアスをかけるつもりか!」

ルル「ええ、10年近く愛されなかった俺の渇きは昨日だけでは満たされていませんよ」


ネリ「また……昨日のように…」

ルル(ふむ、ギアスを解いて昨日のことを思い出したか)
  
ルル「姉上、自発的に愛して下さればギアスはかけませんよ」

ネリ「断ると言っているだろ!」

ルル「なら仕方ないですね」

ルル(昨日は姉萌えを堪能させてもらった。
   少しは愛情を感じられたが、まだ心に穴が開いたような感じだ)


ルル(やはり俺には今、ナナリーから得られていた妹成分が圧倒的に足りない。
   なら今日は趣向を変えて妹萌えにするか?
   だが相手は姉上だ。自分より年上の妹……
   

   ありだな。
   まあとりあえずやってみればいい)


ルル「では……ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!
   『お兄ちゃん大好きの妹キャラになれ』!!」キュイーン


今日はここまでとします。
見て下さった方、ありがとうございます。

また見てギアス!

レスありがとうございました。

それでは再開します


ネリ「やめろーーー!!
   ………………………………………。
   兄上、今日は何をして遊びましょうか?」ニコ


ルル(兄上……シュナイゼルを呼ぶ時と同じだな。気にくわん)


ルル「姉う…コーネリア、俺のことはお兄様と呼んでくれ」

ネリ「お兄様……ですか?」

ルル「ああ」

ネリ「分かりました、お兄様」

ルル「よし、ではネリ。何か俺としたいことはないか?」

ネリ「お兄様と、ですか……あ、チェスをしてみたいです」パアア

ルル「チェスか?」

ネリ「はい!」


ルル「ふむ、では用意するとしよう。ちょっと待っててくれ」

ネリ「分かりました」


~20分後~


ルル「チェック」

ネリ「う…」

ルル(次の手でクイーンを動かしてキングをとることができる。
   だがしかし王を逃がせばルークを取ることができる。
   他に逃げ道はないぞ)

ネリ「う」ポロポロ

ルル「お、おい!どうしたというのだ!」

ネリ「だ、だって…お兄様が私をいじめる…」ポロポロ

ルル「い、いじめてなどいないぞ?な?」

ネリ「だ、だって…ひっく、キングを逃がせば、私のルークがとられる」ポロポロ

ルル(どういうことだ!?あのコーネリアが泣くなどと!
   妹を命じたことで精神年齢も幼くなってしまっているのか?
   いや、この際原因はどうでもいい。とりあえずなんとかせねば)


ルル「コーネリア、さっきの一手、間違えてしまったからここに打ち直してもいいか?」コンコン
   (こんなところにクイーンを動かしても意味はない。だが、だがしかし!)

ネリ「そこ、に?」ヒック

ルル「ああ」

ネリ「ん~そこ、グス…ならいいよ?」

ルル「そうか、ありがとうコーネリア。ネリは優しいね」
   (くそ!こうなれば徹底的に接待チェスをするしかない!)



―――――――――――――――
―――――――――――――

ネリ「チェックメイトです」

ルル「……負けたよ、コーネリア」
  (駒をキング以外全部とられた…わざととは言え屈辱だ!)


ネリ「ふふ、ありがとうございますお兄様」ギュー

ルル「ネ、ネリ!?」
   (雰囲気は幼くなってるが身体はコーネリアそのものだ!
   む、胸が!)


ネリ「私を勝たせてくださってありがとうございます。
   お兄様とチェスができた嬉しかったです」


ルル「そうか。なら俺も嬉しいよ。
   それよりネリ、他にしたいことはないか?」


ネリ「ん……それではお兄様」

ルル「なんだ?」

ネリ「髪を結わいてくれませんか?」

ルル「髪を?今だって綺麗に結ってるじゃないか」

ネリ「ええ、ですがお兄様好みの私になりたいんです」フンス!


ルル「そうか、じゃあ髪を結わいてあげるからこっちにおいで」

ネリ「はーい」ストン

ルル「……ネリ、なんで俺の膝の上に座る」

ネリ「髪を結わくのにはこちらの方がよいかと」

ルル「まあそうか。ならゴムとピンを取るぞ?」

ネリ「ええ、どうぞ」ファサ

ルル「んー、だが髪型か…考えたこともないな」

ネリ「ツインテールとかですか?」ピョコ

ルル「…ネリはもっと上品なのがいいと思う」

ネリ「ポニーテールとか?あとは普通にバレッタで留めるとか」

ルル「ネリの髪は長いから、もっとアレンジしたいな。というか元のハーフアップが似合っていたぞ?」

ネリ「それではお兄様が考えたことになりません!」


ルル「じゃあ……11でニッポン人が浴衣を着ているときにするやつとか」

ネリ「こういう……アップですか?」

ルル「そうそう」

ネリ「なら簡単ですよ。編み込みとかはしないんですよね」

ルル「ああ」

ネリ「なら長いので、少し捩じって髪の先をバレッタでとめていただければいいので。
   はい、バレッタです」

ルル「…俺がするのか?」

ネリ「ええ、でないなら私はなぜお兄様の上に座っているのでしょう」

ルル「それは勝手にネリが座っただけで…まあいい、じゃあやってみるぞ」

ネリ「はい!」

ルル「…ネリの髪はサラサラだな」


ネリ「そうですか?髪に気を遣う余裕がなくて痛んでいると思いますが」

ルル「毛先はちょっと痛んでるけど、でも綺麗だよ」

ネリ「お兄様に髪を触ってもらうのは気持ちいいです」

ルル「……よし、出来た。鏡で確認してくれ」

ネリ「はい!……あ、上手にできています!お兄様は器用ですね」

ルル「普通にまとめて留めただけだがな」

ネリ「どうですか?」スクッ クル

ルル「ああ、うなじが見えて色っぽいぞ」

ネリ「い、色っぽい…///」


ルル「髪の次は何をしてほしい?」


ネリ「じゃあ、このあと一緒にお風呂に入っていただけませんか?」

ルル(ま た ふ ろ か !!

   どうなっている!?姉上の中では兄弟とは一緒に風呂を入るものと決まっているのか?
   ならコーネリアとユフィも……!!ぶはっ駄目だ!それ以上具体的に想像するな!)


ルル「ネリ、それよりも先にご飯にしようか」

ネリ「あ、そうですね」

ルル「じゃあ俺が作るよ」

ネリ「お兄様が?」

ルル「ああ、何が食べたい?」

ネリ「お兄様が作るものでしたらなんでも」

ルル(そういうのが一番困るんだけどな)
  「わかった、じゃあネリが喜びぶように頑張ってくるよ」

ネリ「はい、お願いしますお兄様」ニコ



~30分後~

ルル「お待たせ」

ネリ「いいえ、予想よりも早かったです」

ルル「人に手伝ってもらったからね」

ネリ「何を食べさせてくれるんですか?」

ルル「エビとホタテのシーフードスープ、鯛のカルパッチョ、牡蠣のコンフィ、あとは鴨肉のラズベリーソース添え、最後に牛肉の赤ワイン煮」

ネリ「おしゃれですね」

ルル「ネリはこういう料理が好きかと思って」


ネリ「ええ、上品で見た目も綺麗ですから。
   ではお兄様。食べさせてくださいますか?」


ルル「あ、ああ。じゃあ、あーん」

ネリ「あーん…もぐもぐ。あ、美味しいです!お兄様は料理もお上手なのですね」

ルル「まあ生きてく上で必要だから。ほら次だよ」

ネリ「あ~ん」

ルル(今日も食事だけで1時間経ちそうだ。
   でも、人に食事を食べさせるなんて久しぶりだな)



~1時間後~


ネリ「御馳走様でした。美味しかったです、お兄様」

ルル「それは何よりで。それよりネリ」

ネリ「はい?」キョトン

ルル「俺は今から食器とか片づけなきゃいかけないから。だからお風呂は先に入っててくれないか?」

ネリ「え?」ジワ

ルル「お風呂は明日一緒に入ろう。ネリはいい子だから言うこと聞いてくれるよな?」

ネリ「……はい」

ルル「よし、ネリはいい子だな」ナデナデ
  「じゃあ俺はこれを片付けてくるから」

ネリ「はい。その代わりお兄様。今日は一緒に寝たいです」

ルル「分かったよ。じゃあ片づけが終わったらまたここに来る」

ネリ「はい!」

ルル「じゃあお風呂に入っていい子にしてるんだよ」プシュー パタン


ルル(アラサーを捕まえて『いい子』とか……
   だが姉上は特に疑問に思っていなかったな。一体何歳の設定なんだろうか。
   そんなことより、またお風呂の約束をしてしまった。
   また明日にはジェレミアに消してもらわねば)


~30分後~


ルル「ネリ」      プシュー パタン
  「……はまだ風呂か」

ネリ「あ、お兄様。お戻りになっていたのですね」

ルル「ネ、ネリ!ちゃんと服を着て出てきなさい!タオルだけだなんてはしたないぞ!」

ネリ「それなんですが…お兄様。どの下着が好みですか?」

ルル「下着を見せるな!ネリが一番いいと思う物を付ければいいから!」

ネリ「そうですか。ならこのヒモTバックのを」

ルル「普通のを履きなさい」

ネリ「お兄様は我が儘ですね。ならこの普通のにしておきます。パジャマはどれがいいですか?」

ルル「どれだって好きなものを…待て、そのベビードール以外のにしなさい」


ネリ「はーい。それでお兄様。私はもう寝る準備ができましたよ。
   お兄様も早くお風呂に入ってください」

ルル「…わかったよ」
  (これじゃ妹と言うより娘だな)


~30分後~


ルル「上がったよ、ネリ」

ネリ「あ、お兄様。早くご自分の髪を乾かせてください。
   そして私の髪をしてください」

ルル「ネリはわがままだな」ブオーン

ネリ「わがままではありません。お兄様が暇をしないようにお仕事をあげているだけです」

ルル「はいはい。じゃあちょっと待っててくれ」ブオーン

ネリ「……」ジー

ルル「…」ブオーン

ネリ「…」ジー


ルル「もういい!ネリ、先にやってあげるからこっちにおいで」

ネリ「ありがとうございます」ペタ

ルル(う!また膝の上か…

   動きは幼いくせに体は大人だから無防備だ。
   落ち着け、相手は妹だ。姉上で妹で年上の年下だ)
  

ルル「じゃあ梳くから大人しくな」ブオーン

ネリ「お兄様、髪を梳くのお上手ですね」

ルル「まあナナリーの髪をずっとしていたから」ブオーン

ネリ「ナナリーが羨ましいです。お兄様とずっと一緒に暮らせて」

ルル「……」ブオーン

ネリ「私もお兄様といっぱい遊びたかったです」

ルル「じゃあまた明日にでも」ブオーン
  (明日にはジェレミアに消されているが、な)

ネリ「はい!約束です」

ルル「はい、終わったよ」

ネリ「ありがとうございした。お兄様」ギュ


ルル「もういい!ネリ、先にやってあげるからこっちにおいで」

ネリ「ありがとうございます」ペタ

ルル(う!また膝の上か…

   動きは幼いくせに体は大人だから無防備だ。
   落ち着け、相手は妹だ。姉上で妹で年上の年下だ)
  

ルル「じゃあ梳くから大人しくな」ブオーン

ネリ「お兄様、髪を梳くのお上手ですね」

ルル「まあナナリーの髪をずっとしていたから」ブオーン

ネリ「ナナリーが羨ましいです。お兄様とずっと一緒に暮らせて」

ルル「……」ブオーン

ネリ「私もお兄様といっぱい遊びたかったです」

ルル「じゃあまた明日にでも」ブオーン
  (明日にはジェレミアに消されているが、な)

ネリ「はい!約束です」

ルル「はい、終わったよ」

ネリ「ありがとうございした。お兄様」ギュ


ルル「どういたしまして。じゃあベッドに入ろうか」

ネリ「お兄様の髪は?」

ルル「ネリのを乾かしてる間に乾いたよ」

ネリ「ならベッドに入りましょう」モゾモゾ

ルル「じゃあおやすみ。ネリ」

ネリ「お兄様」

ルル「なんだ?」

ネリ「ギュッとしてください」

ルル(これは妹これは妹これは妹これは妹これは妹これは妹…)
  「わかったよ、ほら」ギュ

ネリ「ありがとうございます。これで安心して寝られます」

ルル「そうか。なら、お休み。ネリ」

ネリ「はい。おやすみなさい。お兄様」




―――――――――――――――
―――――――――――――


~翌日 夜~

ルル(今日の仕事はこれで終わった。
   姉上には今日の朝にジェレミアにお願いしてギアスキャンセルさせてある。
   また様子を見に行くか)

ルル「失礼しますよ、姉上」プシュー パタン

ネリ「……」ジロ

ルル「無言で睨まないでくださいよ」

ネリ「……殺せ」

ルル「はい?」

ネリ「殺せ!もういっそのこと殺してくれ!」

ルル「どうしたんです?何か嫌なことでもあったんですか?」

ネリ「お前のせいだ!」ギュ!

ルル「ちょ!姉上…く、首は!首をしめないで!」


ネリ「チェスに負けて泣くなどと…そんなものは私ではない!!」ギュー


ルル(やばい、かなり興奮している。
   なら今日もとっととギアスをかけるか。
   妹キャラはないな。俺の妹はナナリーだけだ。
   それにコーネリアが妹って……書いてて誰かよくわからんことになるからな。
   書く?なんだそれは、話してて、だな。
   それに、そもそも俺は親の愛情に飢えていたはずだ。
   なら今日は)


ルル「ぐ、ルルーシュ・ヴィ・…おえ、ブリタニアが命じる!
   『優しいお母さんになれ』!!」キュイーン

ネリ「……」パッ

ルル「ゲホッ、ゲホ」


ネリ「あらルルーシュ。どうしたの?」

ルル「いや、ゴホゴホ…なんでもないですよ」

ネリ「そう、何かあったらママに相談してね」

ルル「……」

ネリ「ん?どうしたの?」

ルル「母さ」

ネリ「ママ」

ルル「か」

ネリ「マーマ」ニコ

ルル「マ、ママ」

ネリ「はい、なんですか?」


ルル「あ、いえ…呼んでみただけです」

ネリ「ふふ、おかしなルルーシュね」ニコニコ

ルル(姉上が母親になるとこうなるのか……。なんていうか…笑顔が柔らかいな)

ネリ「それよりルルーシュ」

ルル「なんでしょうか」

ネリ「こちらへ来なさい」ギュ

ルル「か、母さん!?」

ネリ「大きくなったわね。」

ルル「っ!」


ネリ「マリアンヌ様の愛情はもらえなかったけど、ルルーシュもこんなに大きくなって…
   それにナナリーもあんなに大きく…美しく成長して。
   ママは嬉しいわ。
   よく頑張ったわね」

ルル「っ」ポロ
  (抱きしめられていてよかった。泣き顔を見られずに済む)ギュッ

ネリ「あらあら。子供帰りかしら。よしよし」ナデナデ

ルル(涙が止まるまではしばらくこのままだな)



―――――――――――――――
―――――――――――――


ルル「母さん、もういいよ」スッ

ネリ「あら?もういいの?」

ルル「はい、十分です」

ネリ「それより、呼び方が戻ってるわよ」

ルル「母マリアンヌに対しても母さんでしたから。
   こちらの方でよろしいですか?」

ネリ「マリアンヌ様と同じならいいかな。
   ところでルルーシュ。お腹は減ってないの?」

ルル「そういえば夕食がまだでしたね」

ネリ「そう、なら何を作りましょうか」


すいません
ちょっと抜けます。

再開は未定です

乙ありがとうございます。

変な時間だけど暇だから再開してみます。


ルル「それなんですが」

ネリ「ん?なーに?」

ルル「俺と一緒に作りませんか?」

ネリ「ルルーシュと?料理もできるの?」

ルル「ええ」

ネリ「ルルーシュは立派に育ったわね。料理ができる男の子はモテるわよ」


ルル「披露する機会はないですけどね。料理は…」
  (またここまで料理器具や食材を持ってくるのは骨だな)

ルル「少し待っていてください」プシュー

ネリ「? ええ」

ルル「…」prrrrr


ジェレ「いぶし銀、ジェレミア・ゴットバルトです」

ルル「ジェレミアか。今から姉上と厨房を使う。人払いを頼む」

ジェレ「分かりました。このジェレミア!必ずやルルーシュ様のごきた」プチ

ルル「よし」プシュー

ネリ「どうしたの?」

ルル「ここでは料理ができないですから。厨房を借りることにしました。では行きましょうか」

ネリ「ええ」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ネリ「それで、今日は何を作ろうかしら?」

ルル「それなんですが。母さんにはブリタニア料理(※地図的に現実でのアメリカ料理)を作ってもらいたいのですが」

ネリ「いいわよ。じゃあルルーシュは?」

ルル「お口に合うかは分かりませんが…エリア11、ニッポン料理を」

ネリ「あら、それは楽しそうね。じゃあそうしましょうか」


~1時間後~


ネリ「ここはレンジもオーブンもあるし、コンロも1口じゃないから早いわね」

ルル「ええ、そうですね。ところで母さんは何を作ったんですか?」

ネリ「チャウダーにフライドポテトにフライドチキン、あとはステーキにミートローフよ」

ルル(ふむ…見事に肉まみれだな。そりゃこんなのばかり食ってたらピザが出来上がるわけだ)


ネリ「ルルーシュは?」

ルル「母さんが…外国人が食べても違和感がないものをと思って。
   肉じゃがと天ぷら、茶わん蒸しに鰤大根、ほうれん草のおひたしです」

ネリ「あら、美味しそうね」

ルル「ですが母さん、ニッポン料理には魚介類を生で食べる風習があるんですよ。
   お寿司に刺身、それに酢の物とかですね」

ネリ「それも気になるわね」

ルル「初めはびっくりすると思いますよ。では、また今度作りますね」

ネリ「ええ、楽しみにしているわね。じゃあ、いただきましょうか」

ルル「はい」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ルル「母さんはもう終わりですか?」

ネリ「ええ、もうお腹いっぱいよ」ニコニコ

ルル「実は、俺ももう一杯なんですが」

ネリ「あら、いっぱい残っちゃったわね」

ルル「まあ二人とも1、2品じゃなかったですからね。無理に食べても仕方ないので保冷しておきます」

ネリ「あ、なら」

ルル「なんですか?」

ネリ「ルルーシュが作ってくれたニッポン料理、私の明日のお昼にしてくれないかしら」

ルル「姉う…母さんのですか?」

ネリ「ええ。せっかくルルーシュが作ったんですもの。また明日も食べたいわ」

ルル「分かりました。ならそうするように伝えておきます」


ネリ「ええ。ところでルルーシュ、今日は久しぶりに一緒に寝ましょうか」


ルル「一緒にですか?」
   (まあ、もう2日寝ているしな。今さらなんてことない)


ルル「ええ、いいですよ」

ネリ「そう、嬉しいわ。ならお風呂は…先に入ってきたら?」

ルル「え?」

ネリ「え?私が先の方がいい?」


ルル「あ、いえ……」
   (てっきり一緒かと。姉上も親子になると一緒じゃなくなるのか…よく分からんな)


ルル「では俺は自分の部屋のシャワーを使いますから、母さんはあの部屋のシャワーを使ってください」

ネリ「そうね、そっちの方が早いし。じゃあお風呂を上がったらまたこっちに来てね」

ルル「わかりました。ではまた後で」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ルル「母さん」プシュー

ネリ「あら、遅かったわね」

ルル「用意に手間取って。もう母さんは寝る準備ができているのですか?」

ネリ「ええ、大丈夫よ」

ルル「そうですか、なら電気を消しますよ」

ネリ「ええ」

ルル「では、おやすみなさい」モゾモゾ

ネリ「ええ、おやすみ」

ルル(親子だと抱き付かないのか…それはそれで寂しいな)



―――――――――――――――
―――――――――――――



キリがいいのでとりあえずはここまでとします。
多分、今日中に再開できると思います。

それでは、また見てギアス!!

見て下さってる方、レスをくださった方ありがとうございます。

レスあるとやる気がでます。

じゃあ再開します


~翌朝~


ルル(昨日は今までのような取り消すべき約束はない。

   だからギアスキャンセルをする必要はない…が、
   キャラがブレブレだ。
  自分で何を言っているか分からないが、とりあえずやりにくい。

  やはり姉上は姉萌えが至高だ。
  そんなことにも気づかないとは俺もまだまだだな。
  というわけで原点回帰をするためにもキャンセルする必要があるな)


ルル「…」prrrrr

ジェレ「心憎い男、ジェ」

ルル「今日も姉上のギアスキャンセルを頼む」プチ



―――――――――――――――
―――――――――――――


~夜~


ルル「姉上」プシュー

ネリ「…またお前か」ジロ

ルル「この部屋に来るのはジェレミアか咲世子、それに俺くらいしかいませんからね」

ネリ「毎日毎日来て暇なのか?黒の騎士団も終わりだな」


ルル「俺がやることは組織の舵きりですから計画を立てれば後は団員に実行させるだけです。
   心配していただきありがとうございます」


ネリ「誰が心配などするか!」

ルル「そうですか…おや?この食器は、昨日俺が作ったニッポン料理に使ったお皿ですね」

ネリ「そうだ」

ルル「食べて下さったんですね」


ネリ「メイドがこれしかないって言うもんだからな。それに昨日、私自身が食べるといった記憶もある。
   自分の言葉には責任を持たねばならんからな」

ルル「ギアスにかかっていたから無効だと言ってもよかったのですよ」

ネリ「もう食べた後だ。今後はそうする。……それより、ルルーシュ」

ルル「はい?」

ネリ「お前は、その…辛かったのか?」

ルル「何がです?急に」

ネリ「昨日の私はギアスにかかって母親になっていたが…そのときに言ったな。
   『よく頑張った』と…」

ルル「ええ」

ネリ「……お前に久しぶりにあったのはブラックリベリオンのときだったな、ゼロとしてはもっと前だったが。
   そのときにはお前がユフィの仇と知ってそんなこと考えもしなかったが…
   お前も腹違いではあるが私の弟だ」

ルル「おっしゃりたいことがよく分からないのですが」


ネリ「だから!…ナナリーと二人で辛くなかったのか?」

ルル「辛かったですよ」

ネリ「…そうか」

ルル「母さんを守らず、俺とナナリーを政治の道具にしたシャルルを殺したいと思うほどにね」

ネリ「……」


ルル「子供二人だけで見たことも聞いたこともない国に飛ばされて辛くない子供なんていないでしょう。
   頼れるのは自分だけ。
   用意されていたのは土蔵…物置ですよ?
   皇族として何不自由なく暮らしていた子供が頼れるものもなく物置で生活を送るはめに…
   歪むには十分な理由でしょう」


ネリ「…そうだったのか」

ルル「昔話はもういいでしょう。不幸自慢をしても意味がない」

ネリ「……またギアスをかけるのか?
   今日はなんだ?娘か?孫か?犬猫などのペットにでもするか?」

ルル「いいえ、姉上はやはり姉であってこそ輝く。
   だから、今日は姉になっていただきます」


ネリ「なんだ、また『優しい姉』にでもするのか?
   芸のない奴だ」

ルル「いいえ、今日は違いますよ。それでは今日も一応確認します。
   自由意思で俺を甘えさせてはくれませんか?」

ネリ「…断る」

ルル「なら仕方ないですね。
   ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!
   『今日より過去2年間の俺に関する記憶を忘れろ』!!」キュイーン

ネリ「待て!やめろ!…………………」

ルル「姉上?」

ネリ「…?
   っ!?ル、ルルーシュ?ルルーシュなのか?」

ルル「はい、そうですよ姉上」

ネリ「お前は…エリア11との戦争で死んだはずでは!?」

ルル「あれは工作ですよ。生きていたとなれば、また侵略地に人質として差し出されかねなかったので」

ネリ「そうか…そうだったのか」ポロポロ


ルル「姉上!?」

ネリ「本当に良かった。ユフィは本当にお前の死を悔やんで……」

ルル「姉上は…どうだったんですか」

ネリ「私だって辛かった。お前が死んだと聞いて」

ルル「そうでしたか」

ネリ「もっと顔を見せてくれ」

ルル(顔に当てられた手が震えているな…)

ネリ「ルルーシュがこんなに大きく…」

ルル「姉上とは9年ぶりの再会ですから」

ネリ「そうか、そんなに月日が経っていたのか」


ルル「姉上もお綺麗になられましたね」

ネリ「お世辞はよせ。それにルルーシュ、女性に年齢の話はタブーだ」ギュー


ルル「あねふへ、とひのはなひはひてまへん。ほっふぇをひっはらないで」
  (姉上、年の話はしてません。ほっぺを引っ張らないで)


ネリ「文脈で年を取ったと暗に言っている様だぞ」パ

ルル「そんなこと思ってないですよ」

ネリ「それよりなぜお前がここに?」

ルル「姉上同様、捕えられたようです」


ネリ「そうか、だが黒の騎士団は私達をどうにかするつもりはないようだな。
   捕えられて何日か経つが、食べ物に部屋、衣類も用意されている。
   外には出られないが命は保証されているとみていいだろう」


ルル「そうですか、それはよかった」

ネリ「だがやはり捕らわれの身。部屋を自由に出ることはできない。
   やることもないから会話に付き合ってくれないか」

ルル「ええ、いいですよ」


ルル「俺のことですか?」

ネリ「ああ、お前が王位継承権を放棄したこと、11に送られたことは知っている。
   だが、なぜそうなったのかすら知らされていないんだよ」


ルル「そうですね…
   母マリアンヌが亡くなってシャルルに謁見をしてその場で聞いたんですよ。
   『なぜ母を守らなかったのか』『なぜ入院しているナナリーのところに顔を出さないのか』って。
   それであいつはこう言ったんですよ…『弱者に用はない』、とね。
   それで、俺は嫌になったんですよ…強者であり続けることに。
   皇族が強者でなければならないのなら俺は皇族をやめたかった。
   だから放棄したんですよ。
   11には外交手段の一つとして人質として差し出されただけですよ」


ネリ「父上が…そんなことを」

ルル「そんなこと?姉上はあいつに幻想を抱いておられる。
   あの下種なら当然ですよ」


ネリ「下種などと、実の父親に向かって」


ルル「実の子を取引材料に使う者を親とは言わない。
   仮に親だとしてもそんな奴を尊敬することなどできない」


ネリ「…そうだな。お前にはそう思うだけの理由がある。
   それで?11に行ってからは何をしていたんだ」


ルル「人質として当時の首相だった枢木ゲンブ…スザクの父親に匿われていました…蔵でね」

ネリ「…その後は」


ルル「その後はブリタニアが11を侵略し、その戦争で俺は死んだこととしました、公的書類上で。
   その後はアッシュフォード家を頼りながら、普通の高校生として偽名を用いて生活をしていました」


ネリ「そうか、過酷な幼少期だったな」

ルル「もう過ぎたことですよ」

ネリ「いい!強がらなくても…姉の前でくらい弱音をみせてもいいんだ」ギュ

ルル(姉上は…俺がユフィの仇でなかったのならこうやってくれていたのか)

ルル「そういう姉上はどうしていたのですか?」


ネリ「私は父上の命令通り、各エリアの副総督として統治や政治の勉強をしたりしていたな。
   その後、実際に総督になったり戦争に従事していた」


ルル「とても皇女とは思えないですね」


ネリ「確かにな。だがブリタニア皇族ならば仕方ない。
   それでその後エリア11の総督となった」

ルル「それは知ってます」

ネリ「だが……ユフィが殺された。それも知っているだろ」

ルル「…ええ」

ネリ「だが私は信じられなかった。ユフィが11を撃ち殺したなど。
   映像は確かに残っていた。だが、行政特区ニッポンを本気で作ろうとしていた…あの優しいユフィが人を打ち殺すなど…
   とてもじゃないが信じられなかった。だから私は総督位を返上して調査をしていた」

ルル「なぜユフィが撃ったかですか?」

ネリ「ああ、それで突き止めたのがギアス」

ルル「ギアス?」

ネリ「ああ、私も詳しくは知らない。だが、特殊な力らしい。
   それで、私はそのギアスでユフィが操られていたのではないかと睨んでいる」


ルル「ユフィの汚名を雪ぐためですか」

ネリ「ああ、あんなに優しかったユフィが虐殺皇女などと呼ばれるのは我慢ならん」

ルル「そうでしたか」

ネリ「ルルーシュ、ブリタニアに戻ってくる気はないか?」

ルル「ブリタニアに?」

ネリ「ああ、お前ももう大人だ。昔のように政治の道具に使われることもないだろう」


ルル「人質としてはそうでしょうね。ですが結局は同じですよ。
   姉上のようにブリタニアによる支配の駒とされる。俺は嫌ですよ、そんなことをするのは」


ネリ「なぜだ?強者が統治し弱者に平和と安寧を与える。それのどこが悪い」


ルル「姉上、その話は辞めましょう。俺は何を言われてもブリタニアに戻るつもりはありません」

ネリ「そうか…ユフィも、それにクロヴィスも死んだ。他にもたくさん…お前までも死んでしまっては!」


ルル「それを進めたのはシャルルでしょう。競争原理によって強者を次の王にする…
   まるで剣闘士を見ている気分なんでしょう、あいつにとっては。
   それに俺は普通の生活が身の丈に合っています。危ないことをするつもりはないので早々死んだりしませんよ」


ネリ「そうか、寂しいな。お前が帰ってこないのは」

ルル「なら姉上、あなたが俺の傍にいてくださいよ」

ネリ「私が、か?」

ルル「ええ、そうすれば一緒にいられるでしょう」


ネリ「無理だ。私はユフィの仇を討つという目的があったから単独行動をしていたが、それも終わった。
   なら元通りにブリタニア皇族としての責務を全うせねばならん」


ルル「そうですか…なら仕方ないですね」


ネリ「ああ、だがルルーシュ。お前が生きていると分かったのだ。
   今後は通信手段を用いて連絡することもできるし、時間ができれば会いにこよう」

ルル「それは楽しみですね。ありがとうございます。
   それと姉上、俺が生きていることは内密にしてください」


ネリ「お前がそういうのならそうしよう」


その後は姉上と一緒に食事をし、別々にお風呂に入った。
俺に関する記憶を消しただけだから、さすがに一緒に入ろうとは言ってこなかった。

その後は一つしかないベッドで一緒に寝たが、やはり抱き締めてはくれなかった。

俺がユフィの仇でないなら、姉上は今日のような態度だったんだな。
因果応報だが、やはり悔やまれる。
ミスでユフィにギアスをかけなければ……考えても仕方ないことだが考えずにはいられない。

姉上の寝顔を見ながら、そんな妄想じみた考えが頭から離れなかった。



―――――――――――――――
―――――――――――――


~翌日 昼~


ルル「失礼します」プシュー パタン

ネリ「…こんな昼間から何の用だ」

ルル「ちゃんとギアスは解かれているようですね。姉上、外に出ませんか」

ネリ「なに!?」

ルル「もちろん、姉上を逃がすためではありませんよ」

ネリ「ッチ」


ルル「姉上はここ1週間ほど外に出ていませんから。それだとさすがに健康に影響があるでしょう。
   だから、今日は一緒に中華連邦の町でデートをしませんか?」


ネリ「断ると言ってもギアスで強制するのだろ」

ルル「いいえ、姉上が出たくないと言うのなら無理強いはしませんよ」


ネリ「…そうだな、久しぶりの外の空気が吸いたい。
   だがその場合にもギアスをかけるのだろ」


ルル「ええ、外には凶器となる物もありますから身の安全を守るためにも。
   あと、逃亡されても困りますから」


ネリ「その場合、なんとギアスをかけるんだ?」

ルル「そうですね……『俺を愛する姉になれ』ですかね」

ネリ「そうすれば逃げないし危害も加えない…か」

ルル「それでよろしかったですか?」

ネリ「嫌だと言ってもかけるのだろう?」

ルル「先ほど言ったではないですか。無理強いはしないと。
   ギアスをかけて外に出るか、ギアスをかけずにここに籠るか…
   それは姉上の判断に任せますよ」


ネリ「……わかった、外に出よう」

ルル「ならギアスをかけさせていただきます。
   
   ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!
   『俺を愛する姉になれ』!!」キュイーン



ネリ「………………………………。
   ルルーシュ、今日は私とずっと一緒にいてくれるのか?」

ルル「ええ、今日は中華連邦でデートをしませんか?」

ネリ「デート……。ふふ、いい響きだな。
   よし、ならデートに行こう」


ルル「ええ」

ネリ「あ、その前に。ルルーシュ、この服の中から今日着る服を選んでくれないか?」

ルルーシュ「今着ている服でいいじゃないですか」


ネリ「ダメだ。せっかくのルルーシュとのデートなんだぞ。
   私だって女だ。できるだけ綺麗な格好で行きたいんだ」


ルル「そうですか。なら…俺としてはこれかこれがいいですね」

ネリ「ならこちらの黒のワンピースにしよう」

ルル「ええ、パイピングで綺麗ですよ」


ネリ「なら…よいしょっと」ヌギヌギ

ルル「ちょ!姉上!俺の目の前で脱がないでください!」

ネリ「なぜだ?」キョトン

ルル「止まらないで!着るか隠すかしてください!」

ネリ「まったく…ルルーシュは初心だな。今さら下着くらいで騒いで。
   …よし、着れたぞ」

ルル「はあ、では行きましょうか」

ネリ「待て、せっかくだ。化粧もちゃんとして行きたい」

ルル「分かりました。では待っているので早く用意をしてください」

ネリ「ああ、急ぐとしよう」


~30分後~


ネリ「おい、ルルーシュ。おい!」

ルル「zzzz」

ネリ「おい、起きろ!」ユサユサ

ルル「zzz……姉上?」

ネリ「ああ、そうだ。お前の愛しの姉上だ。
   待ってる間に寝る奴があるか」

ルル「すいません。この部屋には暇を潰せるものがなかったもので」

ネリ「もしかして…疲れているのか?」

ルル「いいえ、大丈夫ですよ。心配ありがとうございます」

ネリ「だ、誰が心配などするか!せっかく化粧までしたのに無駄になるのが嫌だっただけだ!」

ルル「そうですか、ならさっそく行きましょうか」

ネリ「……ああ」

ルル「?  それと姉上、今日もお綺麗ですよ」


ネリ「う、うるさいっ!!」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ネリ「おいルルーシュ!あれはなんだ?」

ルル「あれは小龍包ですね」

ネリ「ほぉ、他にもいろんな店がある。活気があるな」

ルル「中華連邦には人が多いですから。
   それに中華料理は世界三大料理の一つに数えられるほどですから、食に関しては抜きんでたものがあるでしょう」

ネリ「美味しそう…美味しそうだな!」キラキラ

ルル「せっかくですからどこかに入りましょうか」

ネリ「そうだな」キョロキョロ

ルル「姉上、せっかくですから茶楼に行きませんか?」

ネリ「茶楼?」

ルル「お茶を楽しみながら点心も一緒に頂けるところです」

ネリ「ほう、楽しそうだな。よし!そこへ行こう」

ルル「はい、では案内しますね」
  (中華ウォーカーで調べといてよかった)


~10分後~


ルル「姉上、着きました」

ネリ「ほう、ここか。早速行こう」ギュッ

ルル「あ、姉上。手を引っ張らないでください」ズルズル

ネリ「ほう、中はこうなっているのか?」

店員「2名様ですか」

ネリ「ああ」

店員「ではご案内いたします。……こちらの御席へどうぞ」

ネリ「ああ」

店員「お茶はどうなさいますか?」

ネリ「お茶?」

ルル「姉上、こちらにメニューが」

ネリ「何!?こんなに種類があるのか…ルルーシュ、どうしようか」


ルル「さすがに俺も門外漢ですからね。店員に要望を言って選んでもらった方が早いでしょう」

ネリ「そうだな」

ルル「すいません。では私は緑茶を。できるだけ香ばしくて飲みやすいものを」

ネリ「なら私は黄茶を」

店員「かしこまりました」

ネリ「……。すごいな、こんなにお茶の種類があるとは」

ルル「そうですね。この中から一番自分の好みを探すとなるとすごく時間が掛かりそうですね」

ネリ「ああ、食べ物の方もいっぱいあるな」

ルル「姉上は食べたいものがありますか」

ネリ「ああ」

ルル「なら姉上にオーダーはまかせるとしましょう」

店員「お待たせいたしました」

ネリ「ほう、ここで淹れてもらえるのか」

ルル「目でも楽しませてくれますね」


ネリ「ああ」

店員「こちらは緑茶の西湖龍井茶となります
   こちらが黄茶の霍山黄芽となります。
   食べ物のご注文はよろしかったでしょうか」

ネリ「ああ、ならこれとこれとこれ。あとここからここまでを」

店員「かしこまりました」

ルル(ここからここまで?)

ネリ「なら早速お茶をいただいてみよう」

ルル「そうですね…ゴク。
   ほう、日本のお茶よりも香ばしい。茶葉が煎られた香りがすごい」

ネリ「こちらは…なんというか後味が甘いな。果物のようなフルーティーさがある。
   そちらも一口くれ」

ルル「どうぞ」



ルル「どうぞ」

ネリ「ゴク……ふむ、やはり違うな。ルルーシュもこちらを飲んでみろ」

ルル「頂きます。ゴクゴク……ええ、違いますね。そちらの方が上品で甘さがある」

ネリ「茶葉一つでこんなにも違うのか」

店員「お待たせいたしました……ごゆっくりどうぞ」

ルル「姉上、頼み過ぎでは」

ネリ「せっかく来たのだ。色々と食べてみたくてな」

ルル「ゴマ団子に杏仁豆腐、揚げ花巻も…甘い物が多いですね」

ネリ「甘い物には目がないんだ」

ルル「姉上も女の子ですね」

ネリ「年上をつかまえて女の子などと!…ふん」

ルル「姉上、せっかくですから温かいうちに食べましょう」

ネリ「おぉ、そうだな。では頂きます」

ルル「頂きます」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ルル「姉上……よくそれだけ食べれますね」

ネリ「甘い物は別腹だ」

ルル(別腹にしても甘い物だけで俺より食べてるじゃないか)

ネリ「よし、食べ終わったしお茶も楽しんだ。そろそろ行こうか」スク

ルル「ええ」スク

店員「ありがとうございました」

ネリ「もう払ってくれていたのか。御馳走様」

ルル「どういたしまして。それでは今からはどこに行きましょうか」

ネリ「ブラブラしているだけでも楽しいぞ」

ルル「ならウインドウショッピングをしましょうか」

ネリ「ああ、そうしよう」ギュッ

ルル(右腕がまたダークマターに侵食されている……)


ネリ「おい、ルルーシュ見てみろ。色々な茶器があるぞ」グイグイ

ルル「ええ、そうですね」

ネリ「お?あっちの方には何があるんだ?」グイグイ

ルル(姉上がはしゃいでいるな…ここ1週間近く軟禁されていれば当然か。
   それに、もし姉上が皇女などではなく普通の女性だったのなら、こんな感じだったのだろうな)

ネリ「おい、ルルーシュ。見慣れないものがたくさんあるぞ」

ルル「ええ、そうですね」

ネリ「やはり文化とはすごい。国が異なるだけでこんなにも違うのだからな」トコトコ

ルル「ええ、そうですね。……っ!!!!!!!!!!!!!?」

ネリ「? おい、どうしたのだ。そんなに驚いた顔をして」



ルル(これは………なぜ俺はこれを見落としていた!
   こんなものを失念していたとは…俺もまだまだだな)


ネリ「おい、大丈夫か」

ルル「ええ、大丈夫ですよ。それより姉上、一つプレゼントをしたいのですが」

ネリ「なに?本当か?
   それでなにをプレゼントしてくれるのだ?」

ルル「ではこちらのお店へ」ズルズル

ネリ「あ、ああ」

ルル「これです」

ネリ「……服?」

ルル「ええ、チャイナドレスです」

ネリ「これを私にか?」

ルル「はい、ぜひとも姉上にプレゼントがしたいのです」


ネリ「なるほど、光沢感があって豪奢だな。ならルルーシュに選んでもらうとするか」

ルル「ええ、分かりました……なら姉上。これを試着していただけますか?」

ネリ「赤色か」

ルル「ええ、姉上には派手な赤がよく映えるかと」

ネリ「わかった、では試着してみよう」


~5分後~


ネリ「どうだろうか」カシャー

ルル「………………………………」

ネリ「? ルルーシュ?」

ルル「はっ!!すいません、ちょっと意識が飛んでました。
   ……姉上、そのまま帰りましょう、早く帰りましょう」

ネリ「え?この格好でか?さすがにそれは恥ずかしいが」


ルル「なにをおっしゃる!こんなに綺麗な姉上を恥ずかしがる必要はありません。
   むしろ誇ったっていいほどだ!」

ネリ「いや、だってスリットが結構際どいぞ」

ルル「それもまた姉上の魅力を引き立てていますね、ええ。
   では会計をして来ますのでそのままお待ちください」ダッダッダ

ネリ「ルルーシュが走るなどなかなかレアな映像だな」

ルル「ただ今戻りました。袋を貰ったので元着ていた服はこちらへ入れてください」

ネリ「あ、ああ」

ルル「なら行きましょうか」ギュッ グイグイ

ネリ「まったく、強引だな」

ルル「姉上、他に寄りたい所はありますか?」

ネリ「特に欲しい物もないし、やりたいこともない。息抜きは十分にできたしな。
   と言うかこの格好で出歩くのは恥ずかしい」モジモジ

ルル「なら茶葉を買って斑鳩に戻りませんか」


ネリ「茶葉?それはいいかもしれないな。
   今日、中国茶を初めて飲んだがあれはいい。
   香ばしい物から渋い物、それに清かな物やフルーティーな物まで種類が豊富だ。
   はまってしまいそうだ」

ルル「なら茶葉を数種類買って斑鳩に戻りましょう」

ネリ「ああ、そうしよう」


―――――――――――――――
―――――――――――――

~斑鳩~

ルル「姉上、茶器を持ってきました」

ネリ「それで、部屋に戻ってきたが早速お茶にするのか?」

ルル「ええ、歩いて疲れたのでお茶にしませんか」

ネリ「賛成だな」


ルル「なら姉上、淹れてください」

ネリ「は?私がか?」

ルル「ええ、チャイナドレスの美女にお茶を淹れてもらう。
   夢のような一時ですよ」

ネリ「美女などと…/// だが中国茶の淹れ方は知らないぞ」

ルル「今のご時世、ネットでそれなりの情報は手に入りますよ。
   まずは茶壺…その急須のようなものに熱湯を入れるそうです」

ネリ「ふむふむ…それで?」

ルル「茶壺に入れたお湯をそのまま茶海…淹れたお茶を保存するピッチャーに注いで、次に茶海から茶杯に注いでください。
   あ、茶杯に入れたお湯はそのままでいいですから」

ネリ「ふむ、道具を温めるのは紅茶と同じだな」


ルル「温度が高いとそれだけ味覚を豊かに感じますからね。
   で、次に茶葉を入れるんですが初めてなので色々試してみましょう。
   とりあえずは茶壺の底が隠れる程度で。
   それで茶壺を軽く、脇からコンコンと叩いてください」

ネリ「これには何の意味があるのだ?」

ルル「細かい茶葉が下に沈んで、上には浮かないようにしてるんだそうです。
   その結果、お茶を注いでも茶葉が出てこないらしいです」

ネリ「なるほど、色々考えられてるんだな」

ルル「その後は茶壺に熱湯を一杯一杯まで入れて、泡をきるように蓋をします。
   更に茶壺に熱湯をかけて外からも温めてください」

ネリ「ふむ。どれくらい蒸せばいいんだ」

ルル「とりあえずは40秒ほどで飲んでみましょうか。洗茶はどうしますか?」

ネリ「洗茶?」

ルル「ええ、茶葉についた汚れを落とすために1杯目は捨てることもありますが。
   ですが1杯目は2杯目とは違ってやはり味がしっかりしてますよ」

ネリ「せっかくだ。とりあえず1杯目から飲んでみるか」

ルル「なら40秒待ちましょう」


ネリ「……………………」ワクワク チラ ワクワク チラ

ルル「……40秒経ちました。では茶海に移してください。
   香りを逃がさないように低い位置から。
   で、茶杯に入っていたお湯を捨てて茶海から注いで完成です」

ネリ「…………………………」イソイソ
  「よし、できたぞ」

ルル「頂いてよろしいですか?」

ネリ「ああ」

ルル「では頂きます。…ゴク。
   ふむ、美味しいですね」

ネリ「では私もいただこう…ゴクゴク。
   むう、わたしはもっと渋くてもいいと思うが」

ルル「そうですか、なら次はもうちょっと蒸らしてみましょう。
   ですが十分美味しいですよ。これで姉上も中国茶が淹れられるようになりましたね」

ネリ「ああ、そうだな」


ルル(胸も大きく、スリットから覗く白くスラっとした足も美しい。
   顔も美女といって差し支えない、いやそれでも不足するほどの端正のとれた顔立ち。
   そんな美女にお茶を淹れてもらえるなんて……
   ゼロ専属のお茶汲みとして働いてくれないだろうか)

ネリ「ど、どうした?そんないジロジロとこちらを見て」モジモジ

ルル「いえ、こんな美女にお茶を淹れてもらえるなんて俺は幸せものだなと思いまして」

ネリ「なっ!……姉を褒めても何もでないぞ」

ルル「何か欲しくて言ってるんじゃありませんよ。
   ただそう思ったから言っただけです」

ネリ「そ、そうか」モジモジ

ルル(ふむ、恥らって裾を引っ張る仕草も可愛い。
   見えそうで見えない三角地帯…探究心をそそられるチラリズム。
   やはり姉上は心得ているな)

ネリ「と、ところでルルーシュ」モジモジ

ルル「はい?なんですか」ジー

ネリ「しゃべるときはちゃんと相手の顔を見ろ!
   あ、やっぱりいい。今は見るな」


ルル「どっちなんですか」

ネリ「そ、それで聞きたいことがあるのだが」

ルル「何でしょうか」

ネリ「お前はさっきから…その、私のことを綺麗だとか美女などと言って褒めているが……
   付き合っている者はいないのか?」

ルル「はい?突然ですね」

ネリ「だって、付き合っている者がいるのに姉にそのようなことを言うのは恋人に失礼であろう」

ルル「大丈夫ですよ。俺に恋人はいません。
   だから、姉上が気に病むことは何一つないですよ」

ネリ「恋人はいないのか?なら、好きな奴の一人や二人くらいはいるのだろう?」

ルル「好きな人ですか……あまり考えたことはないですね。
   自分やナナリーのことで一杯でしたから」

ネリ「そ、そうか。だがお前は若いんだ。
   恋の1とや2つは経験しておくべきだぞ」

ルル「なるほど。では姉上はどのような経験をお持ちなのですか?」


ネリ「わ、私か!?」

ルル「ええ、姉上も恋の1つや2つを経験なさっているのでしょう?
   後学のためにも是非教えていただきたいのですが」

ネリ「そ、そうか。私も昔は色々と恋をしたものだぞ?」

ルル「ほう、そうなのですか」

ネリ「あ、ああ。学生時代には色々な男から告白を受けたし、軍に参加するようになってからも色々と声はかけられているぞ。
   それに貴族などからも縁談があったりするしな」

ルル「そうなのですか。姉上は美しいからさぞやおもてになられたのでしょうね」

ネリ「あ、ああ!そうだとも!」

ルル「それで、実際にどのくらいの方とお付き合いをなされたのですか?」

ネリ「ん?そ、それはだな…両手では数えきれないほどだな!」


ルル「なるほど。姉上は10人以上もの方とお付き合いをしたと…
   それはいささか多すぎませんか?
   何か問題があるのでは?男性の見る目がないとか、姉上に難があったとか」

ネリ「い、いや…そういう、わけではなくて…そう!価値観の不一致だ!」

ルル「そうですか。それは付き合ってみないと分からない部分もありますね」

ネリ「ああそうだとも!実際に付き合って、やっとわかったのだ!」

ルル「それで姉上は、今は恋人や意中の方はおられるのですか?」

ネリ「い、今はいない」

ルル「ですが姉上もそろそろ結婚を考える頃では?」

ネリ「結婚か。今は仕事が忙しいからな」

ルル「そうですか。だが姉上が男性経験豊富だったとは…少しショックです」

ネリ「え!?」


ルル「下品ですが、やはりお付き合いされていたのなら体の関係もあったのでしょう。
   俺はショックです、姉上が汚れてしまった気がして……」

ネリ「そ、そんなことはない!私は誰1人としてこの体を許してはいない!」

ルル「本当ですか?」

ネリ「ああ、誓って」

ルル「そうですか。それはよかったです」

ネリ「よかった、のか?」

ルル「俺は嬉しいですよ。姉上が綺麗なままということが」

ネリ「そ、そうか…そうなのか。そ、それより夕食はまだか?」

ルル「そうですね。では用意させましょう」

そのあと俺は、咲世子に用意してもらった夕食をコーネリアと二人で食べ、
風呂を一緒に入ろうと言われたがそれは明日にしようと逃げ、別々にシャワーを浴びたのち一緒のベッドで眠った。

今日は「愛する」せいか「姉」のせいかは分からないが、ギュッと抱きしめられながら眠りに落ちた。


―――――――――――――――
―――――――――――――

全然進まねえ……
遅筆ですいません。

とりあえずご飯食べてきます。

食べ終わったら再会する予定です。

>>146
感動の再会…

>>147
兄さん…? 兄さんなのか?
俺だよ!10年前に生き別れた弟の

はあ…アホやってないで「再開」します


~翌日 昼~


ルル「姉上、お元気ですか?」プシュー パタン

ネリ「……体調に変わりはない」

ルル「そうですか、ならよかったです」

ネリ「なんだ、昼間っから。今日もデートに連れて行くのか」

ルル「いいえ、今日は忙しいのでこの時間にしか来られないので顔を出しに来ました」

ネリ「そう…なのか…」

ルル「それで姉上、お茶を今日も淹れて頂きたいのですが」

ネリ「お茶か、なら…いや、お前に淹れてやるお茶など、ない…」

ルル「ギアスは解かれているようですね。どうしても入れて頂けないのですか」

ネリ「…ああ、ユフィの仇である、お前などに…」

ルル「そうですか、なら今日も。ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!
   『チャイナドレスを着てお茶を淹れろ』!!」キュイーン


ネリ「………………………………。
   そうだ、お茶を淹れなきゃ。その前にチャイナドレスに着替えなくては」ヌギヌギ

ルル「……着替え終わるまで出ておくか」プシュー パタン

ルル「………………もういいか?」プシュー パタン

ネリ「茶壺にお湯を入れて…」

ルル「着替えは完了しているようだな」

ネリ「昨日は40秒で薄かったから、1分待って………よし、できた。
   これを、茶壺から茶海にいれて、茶杯へ。
   ルルーシュ、待たせたな」

ルル「いいえ、時間を忘れて姉上がチャイナドレス姿で給仕してくださる姿を見ていましたよ。
   ありがとうございます」

ネリ「……………………………………。
   はっ!私は何を……
   ルルーシュ!」ギリ

ルル「仕事で疲れていてどうしても姉上にお茶を淹れてほしかったので」

ネリ「私はお前のお茶汲みではない!」


ルル「ゴクゴク…当然です。お茶汲みぐらいなら咲世子にさせますよ。
   俺は姉上に甘えたかっただけです」

ネリ「甘えた…こんなことでか?」

ルル「どうされましたか?」

ネリ「いや、なんでもない。今日はお茶を飲みに来ただけなのだろう」

ルル「ええ、飲み終ればまた仕事に戻りますよ」

ネリ「ならとっとと飲んで出ていけ」

ルル「お茶くらいゆっくり飲ませてくださいよ。
   姉上も一緒にいかがですか?」

ネリ「誰がお前などと」

ルル「昨日よりしっかりと味がでていておいしいですよ」


ネリ「……おいしいお茶の淹れ方を研究するためだ。仕方なく飲むだけだぞ。
   決してお前と一緒にお茶をしているわけではない。これは一人で飲んでいるのだからな」

ルル「ええ、それで結構ですよ」

ネリ「なら…ゴク。お、昨日よりも味が濃いな、私好みだ」

ルル「なら明日は更に時間を延ばして渋すぎないか試さないといけませんね」

ネリ「……別に明日でなくても、夜にでも一人でやればいい」

ルル「姉上は中国茶に大層はまったようですね」

ネリ「ああ。コーヒーや紅茶と違って重くないからな。飲んでいてもたれない」


ルル「ではまた新しい茶葉を持って来るとしましょう。
   御馳走様でした。では俺はこれで仕事に戻ります」

ネリ「そうか…」

ルル「では姉上、またお会いできる時を楽しみにしていますよ」プシュー パタン


―――――――――――――――
―――――――――――――


~翌日 昼~


ルル「姉上」プシュー パタン

ネリ「なんだ、今日もお茶汲みをさせるつもりか」

ルル「いいえ、今日は昨日頑張った分時間が空いているのでゆっくりして行きますよ」

ネリ「ちっ!とっとと出ていけ」

ルル「そうおっしゃらないでください。俺がルルーシュとしていられる数少ないチャンスなんですから」

ネリ「ゼロをやめればいいだろう」

ルル「そうは行きませんよ。黒の騎士団に所属している者達の願いや希望を背負っているのです。
   簡単には辞められませんよ」

ネリ「そのために人殺しをするのか」

ルル「これはブリタニアが先に仕掛けた戦争ですよ。それに今でもブリタニアも11を殺しているじゃないですか。
   ニッポン人からすれば正当防衛です」


ネリ「統治国家は今やブリタニアだ。国に対する正当防衛などあるものか」

ルル「国民は現政府に対して抵抗権を持っていますからね。現政府に不満があれば抵抗するのは当然の権利ですよ」

ネリ「ならばブリタニアはその抵抗を排除しよう」

ルル「今や囚われの身の姉上に何ができるんですか」

ネリ「くっ!」ギリ

ルル「今姉上にできることは、そう…俺に愛情を向けることくらいですよ。
   恒例となりましたが一応。
   姉上、自由意思で俺を愛してはくださいませんか」

ネリ「……無理だ」

ルル「ならば、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!
   『俺に優しくしろ』!!」キュイーン

ネリ「………。
   ルルーシュ、お茶を淹れてやろうか?」

ルル「ええ、お願いできますか?」


ネリ「ああ、任せろ。そ、それと……チャイナドレスはどうする?」

ルル「出来れば着ていただきたいですね」

ネリ「そ、そうか……ならちょっと着替えてくる」カチャン

ルル(風呂場で着替えるのか……)

ネリ「ま、待たせたな。なら今から淹れるからちょっと待っててくれ」

ルル「ええ、分かりました」

ネリ「なら…………。
   よし、後は蒸らすだけだな」

ルル「上手になりましたね」

ネリ「こう何度も淹れているとな」

ルル「今日は何分、蒸らしますか?」

ネリ「1分10秒だ」


ルル「昨日、試されたのですか?」

ネリ「ああ。私はその時間が一番いいと思った。
   か、勘違いするなよ!?
   お前のためじゃないんだからな!私が美味しいお茶を飲みたくて研究したんだからな」

ルル「そうですか」
   (なんで今日はツンデレ風なんだ?)

ネリ「……っと、時間だな。…ほら、飲んでもいいぞ」

ルル「ええ、いただきます。
   ゴク……ああ、お茶の香りが十分に出ていますね」

ネリ「ああ、私はそれ以上は渋みが出ると思った」

ルル「ならこの茶葉は1分10秒ですね。あ、っと姉上。
   出すのが遅れましたが、昨日言っていた新しい茶葉です。
   姉上がご執心のようでしたので、結構値の張るものを入手してきました」

ネリ「なに?もうか。昨日の今日だと言うのに……
   そ、その……ありがとう」ナデナデ

ルル「い、いえ」
  (ふむ、控えめな姉上もこれはこれで。
   これがギャップ萌というやつか)


ネリ「ならこの新しい茶葉も研究しなければな」

ルル「ええ、また飲ませてくださいね」

ネリ「ああ、美味しく淹れて見せよう」

ルル「楽しみにしていますよ」

ネリ「そ、それでだな……ルルーシュ。他にしてほしいことはないか?」

ルル「そうですね……ならば姉上、チェスを1局どうですか?」

ネリ「チェス?そんなことでいいのか?
   もっとこう……だ、抱き締めてほしいだとかナデナデしてほしいだとかでもいいのだぞ?」

ルル「それはまた後にでもお願いしましょう。今はせっかく姉上が淹れて下さったお茶があるのです。
   それなのに姉上に抱き締められていてはお茶を飲めませんからね。
   それに、お茶を飲みながらチェスを楽しむだなんて優雅ではありませんか」

ネリ「そうか、ならばチェスをするとしよう。前にお前が持ってきたのが……お、あった」

ルル「ならば1局お願いします」

ネリ「ああ、お前に勝ってみせよう」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ルル「チェックメイト」

ネリ「……ふぅ、参った」

ルル「対局ありがとうございました」

ネリ「こちらこそ。しかしやはりチェスでは勝てそうにもないな」

ルル「姉上は正直すぎるのですよ」

ネリ「姑息な手段は好かん。それでは相手にも失礼だ」

ルル「勝たなければ意味はないですよ。
そのためならば俺は姑息だろうと何だろうと躊躇わずに最適な手段を選びます」

ネリ「そうか……っと、お茶がなくなったな。新しいのを淹れるか」

ルル「ならせっかくですから今日持ってきた新しい茶葉を淹れて見ませんか?」

ネリ「だが……蒸らしの時間が何秒が最適かは分かってないんだぞ?」

ルル「いいじゃないですか、二人で一緒に見つければ」

ネリ「ふ、二人で……そうだな、何事も一人よりも二人の方が楽しいしな」

ルル「ええ」


ネリ「ならお湯を沸かしてくるか。
ガスコンロがあっちの部屋だからちょっと待っててくれ」パタパタ カチャン

ルル(チャイナドレスで小走りに走る姉上……萌死ぬ)

ジェレ「失礼します……おや?ルルーシュ様、ここにおられたのですか」プシュー パタン

ルル「ジェレミアか。俺を探していたのか」

ジェレ「いえ、そうではなく今日の朝頼まれていたギアスキャンセルがまだだったのでキャンセルしに参りました」

ルル「そうか、ご苦労……待て」

ジェレ「なんでございましょう」

ルル「ギアスキャンセルがまだ、だと?」

ジェレ「すいません、あれから少し用事が立て込んでいたので。
    ルルーシュ様の命令とは言え優先度はそちらの方が高いと判断してそちらを処理していました」


ルル(ギアスキャンセルがされていない、だと!?
   なら、昨日の『チャイナドレスを着てお茶を淹れろ』と言うギアスが残っているはず。
  『お茶を淹れ続けろ』ではなく、『お茶を淹れろ』と言っただけだ。
 ならその効果は単発、つまり昨日限りのはず。
  そして俺のギアスは同一人物に二度はかけられない。
  と、いうことは……)

ネリ「ルルーシュ、お湯が沸いたぞ」

ルル(このコーネリアは『俺に優しくしろ』とのギアスにはかかっていないことになる)

ネリ「ジェレミアか」

ジェレ「失礼しています。コーネリア皇女殿下。早速ですが今日もギアスキャンセルを」

ルル「姉上」

ネリ「なんだ?」

ルル「俺のギアスは重ねて同一人物にかけることはできません」

ネリ「………………………………………………」



ルル「そして昨日かけたギアスは解かれていない。
   つまりは、姉上」

ネリ「……」ワナワナ

ルル「今日のギアスは姉上には効いていない」

ネリ「……ち、違う。
   違うぞ!そ、そうだ!これはバーナム効果のせいだ」

ルル「百歩譲って何らかの効果があったとしたら、それはプラシーボ効果です」

ネリ「そ、そうだ!私は一種の催眠状態にあってあのようなことを……!」

ルル「姉上、その催眠状態はいつ解けましたか?今ですか?それは都合がよすぎでしょう」

ネリ「………」ブチン

ネリ「え~~~い!!うるさいうるさい!出ていけ!!」ポイ ポイ ポイ

ルル「あ、姉上!物を投げつけないでください!ああ、机はやばい、やばいですから!」


ジェレ「ルルーシュ様、ここはこのジェレミアにお任せを。とりあえずルルーシュ様は一時退却を」

ルル「わ、分かった!」

ネリ「出てけ~!!」ポイ ポイ

ジェレ「コーネリア皇女殿下とは言え我が主に危害を加えるのは見過ごせない。
    この頼れる男、ジェレミア・ゴットバルトが全て叩き切ってみせる!」シャキーン

ジェレ「退路は私が守りますからルルーシュ様は早く退出を」

ルル「すまないジェレミア!後は任せたぞ」ダダダ

ネリ「二度と来るな~!!」



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―――――――――――――


~翌日 夕方~

昨日は昼過ぎから一気に仕事を片付けたせいか、今日は早くも夕方にはやることがなくなった。
いや、あると言えばあるが別に急いで片づける必要もない。

だから今日も姉上の顔を見に行く。
人間、孤独で暇なら心が病んでしまう。
ジェレミアと咲世子にしか姉上のことは知らせておらず、この二人も仕事があるから話し相手にはなれない。
それに、戒護上の問題から携帯やPCは与えられない。
そうとなれば姉上がやれることは少なく、心の均衡を保つためにもできるだけ姉上の話し相手になりたかった。

それに俺自身も姉上に会いたいと思っている。

愛―。
俺が今まで感じることができなかったものを与えてくれる。

確かに俺の心は満たされていた。

だが………

それは無味乾燥とした水の様な物で無理矢理心の穴を埋めたに等しかった。


考えれば当然だ。
俺はギアスをかけて強制的に姉上にしてもらいたいことをしてもらっただけだ。

そこには一片たりとも思いやりや、優しさはなく、本当の愛もなかった。

俺はこの年になって一人でお人形遊びをしていただけなのだ。
その事実が俺に虚無感を与える。

違う、俺が欲しかったのはこんな形ばかりの愛情ではなかったはずだ。
甘い果汁のような、あるいは酔ってしまいそうな酒のような愛でこの体を、この心を満たしたかったはずだ。

しかし俺はユフィを殺した張本人。
姉上から愛情を貰えることは期待できない。
だからギアスに頼らざるを得なかった。


しかし昨日の態度―。

姉上はギアスによらずに俺に優しく接してくれた。
もちろん、姉上がギアスにかかったと思い込んでそういう行動をとったとも考えられる。

しかし俺のギアス、絶対遵守のギアスがなくとも姉上は優しくして下さった。
これは、ギアスによらずとも姉上から愛情を注いでもらえる可能性を示唆するものではないか?

それに気づいてしまった今、また姉上にギアスをかけて一人遊びをする気にはなれない。

ならやることは一つ。

ギアスがなくとも、一人の人間として姉上に愛してもらう。

そのためには対話が必要だ。
俺にはユフィを殺したという拭えない罪がある。

これを消すことはできないだろう。
だから、どれだけ謝ったとしても意味はない。


だが、姉上との関係を再度、構築することは可能なはずだ。

もちろん、姉上が俺を許さないことも十分考えられる。
だがその場合には仕方ない。あきらめるしかないのだ。
俺にはそれだけの罪が、理由があるのだから。

だがもし、姉上が俺を許してくれるのならば、俺との関係を望むのであればそれは本望だ。

ギアスがなくとも愛し愛される関係―それが俺の望む未来だ。

やることが決まったのならそのために必要なことをしよう。
姉上と話し合うため、俺は姉上の下を訪れた。


ルル「姉上、お元気ですか」

ネリ「……なんだ、私を嘲りにきたのか?」

ルル「そんなことはしませんよ」


ネリ「はっ、どうだかな。ギアスなしでもお前の思い通りになったんだ。
   まるでピエロではないか」


ルル「俺は姉上に対してそのようなことは思っていません。
   むしろ嬉しかったです」


ネリ「なに?」


ルル「ギアスがなくとも姉上は優しくして下さった。
   思い込みの可能性も否定できませんが、ギアスなしでも愛して下さる可能性は0じゃないと分かりました」


ネリ「……それがどうした」

ルル「だから俺は姉上と話しに来ました」

ネリ「何を?」

ルル「俺を許して下さるか、をです」

ネリ「許す?ユフィのことか……私がお前を許すなどありえん」


ルル「それでも俺はあなたの愛がほしい。それは今までのようなギアスによるものではない。
   姉上自身の愛情が欲しいのです」

ネリ「何度も言わせるな。お前はユフィの仇だ」

ルル「そうです。俺はあなたの最愛の妹、ユーフェミアを殺した張本人です。
   ……姉上、本当に申し訳ありませんでした」

ネリ「……頭を下げて、一体どういうつもりだ」

ルル「よく考えれば俺はまだ、一度たりともあなたに謝罪をしていなかった。
   だから、これは謝罪です」

ネリ「……ユフィを殺したこととのか?」

ルル「はい」

ネリ「ふざけるな!!お前がいくら謝ろうと…いくら頭を下げようともうあの子は戻ってこない!
   戻ってこないんだぞ!!」

ルル「そうです。もうユフィは戻ってきません」

ネリ「あんな優しかった子が……あんな可愛かった妹が、もう戻ってこないんだぞ!」ポロポロ

ルル「そうです。それは俺のせいです」

ネリ「っ!」パシン


ルル「……叩いて気が済むのなら、どうぞ気の済むまで叩いてください。
   俺にはそれだけの罪があり、姉上にはそれだけの恨みがある」

ネリ「なぜだ!なぜ…なぜユフィが死ななければならなかったんだ!!」

ルル「それは、俺がギアスをかけたからです」

ネリ「……ユフィになんと命令したんだ」

ルル「『ニッポン人を殺せ』、と」

ネリ「なぜそんなギアスをかけた!お前はゼロで…黒の騎士団として11の解放を目指していたんじゃないのか!」

ルル「ええ、そうです。だからあの時、俺はユフィの提案した行政特区ニッポンの計画に賛成しました。
   信じてはもらえないでしょうが。
   俺がユフィにギアスをかけたのは故意じゃない、過失でそうなってしまったんです」

ネリ「誰がそんな嘘を信じるか!」

ルル「姉上」ピッ

ネリ「お、お前……」

ルル「そうです。今の俺は常時ギアスが発動している状態です。
   だから普段は特殊なコンタクトでギアスの発動を防いでいます」


ネリ「……だから何だと言うんだ」

ルル「前はそうじゃなかった。発動させたい時だけにこのように目に不死鳥のような紋様が浮かんでいたんです。
   ですがある時……行政特区ニッポン開設式典でユフィと会話しているときに切り替えができなくなったんです」

ネリ「………………」

ルル「俺は始め、ユフィにゼロを撃たせて行政特区ニッポンを失敗に終わらせるつもりだった。だからユフィに銃を渡し俺を撃てと言ったんです。
   だがユフィと話をしていて気が変わった。俺は彼女の提案する行政特区ニッポンに協力しようと思いました。
   それをユフィに伝えた。
   その時、彼女はこう言ったんです。
   『脅されたからと言って私がルルーシュを撃つと思ったのか』と。
   だから俺は言ったんです。
   『俺が命令したら誰も逆らえない』。
    『例えば、ニッポン人を殺せと言ったら君も逆らえない』と」

ネリ「それで……ユフィにギアスがかかったと」

ルル「そうです。……信じてもらえないでしょうね、こんな荒唐無稽なこと。
   自分で言っててなんですが、とても信じられない」

ネリ「そんな話……信じられん…」


ルル「そうでしょうね。ですがこれが事実としか言えません」

ネリ「それを私に言ってどうする」

ルル「理由はどうあれ俺がユフィを殺したことには変わりありません。
   ですが姉上には真相を伝えておきたかったのです」

ネリ「伝えて…どうするんだ」

ルル「姉上ともう一度関係を築き直したいのです」

ネリ「もう一度だと?」

ルル「はい」

ネリ「くっ!!ふざけるな!ユフィを殺した張本人が……!」

ルル「では姉上、姉上は何をすれば満足するのですか?
   ギアス嚮団は潰した。それと同じく俺のことも殺すのですか?」

ネリ「それは……」



ルル「姉上が俺を殺したいと思うのは当然です。最愛の妹を殺されたのですから。
   ですが姉上、俺を殺したところでユフィは帰ってはきません。
   それに姉上も戦闘行為以外での人殺しで罪に問われますよ」

ネリ「ならばお前を裁判にかける」

ルル「裁判で?まずユフィを殺したのはゼロであって俺ではありません。
   俺がゼロであることの証明が難しいでしょう。
   それにあれは客観的にはユフィが11を殺したから正当防衛としてなしたこと。
   違法性がありません。
   更に正当防衛を崩すにはギアスの存在が証明されなければなりませんが、誰がギアスなどと信じるでしょうか」

ネリ「……」ギリ

ルル「反論してすいません。ですが姉上、裁判では俺は裁けません」


ネリ「なら、ならどうしろと言うのだ!」

ルル「それは姉上が決めることです。
   姉上が俺を許せないと言うのならばそれは仕方ないことです。もうあなたからの愛は諦めましょう。
   ですが仮に、姉上が何らかのチャンスを下さるのなら俺はそれに全力で応えたい」

ネリ「………」

ルル「姉上も急には気持ちの整理がつかないでしょう。
   時間を置いて答えを聞きに来ます」

ネリ「………」

ルル「それでは姉上、また」プシュー パタン


―――――――――――――――
―――――――――――――

キリがいいから今日はここまでです。

明日には終わるかな…オチ決まってないけど。

読んで下さった方、ありがとうございます。

それでは、また見てギアス!!!

レスありがとうございます。

それでは再開します


~1週間後 夜~

この前の話し合いから1週間が経った。
その間、俺は一度も姉上とは会ってない。

姉上の世話は咲世子とジェレミアに任せてある。
報告は受けており、健康状態に変化はないらしい。

だがしかし、精神の― 心の方までは分からない。
表面上は普通に生活を送っているが、彼女の内では自問自答、葛藤が繰り広げられていることだろう。

そろそろ様子を見に行こう。
もしかしたら彼女の中で答えが出ているかもしれない。


ルル「姉上、お久しぶりです」プシュー パタン

ネリ「……ルルーシュか」

ルル「ご機嫌はいかがですか?」

ネリ「大丈夫だ」


顔色も悪くない。

大丈夫なようだな。


ルル「それで姉上、結論はでましたか?」

ネリ「………………………。正直に言おう、迷っている」

ルル「迷っている?お聞きしてよろしいですか?」


ネリ「……お前が前に言ったように裁判でお前の罪を裁くのは難しいだろう。それに私自身も別にそれを望んでいない。だから裁判にかけるという   ことはしない。
   それとお前を殺すのも無意味だと悟った。
   お前を殺したところでユフィは帰ってはこないし、私も弟殺しの罪を背負わねばならん。
   そんなのは御免だ」


ルル「では姉上、俺を許して下さるのですか?」

ネリ「……っ!本当はっ!本当は私だってお前を憎しみたくはない!」

ルル「……ええ」

ネリ「いつだってお前を見てきた!
   憧れのマリアンヌ様の御子息であり、ユフィの大切な遊び友達だったお前……
   お前とは年が離れているが、それでもお前に惹かれていた!」

ルル「…それは光栄ですね」

ネリ「私だってお前を許してやりたい!
   私の大切な弟なんだから……
   だが…だが!私の心の中で『いいのか』という自問が止まらないんだ!」


ルル「……そう思っていただけているだけで俺は十分幸せ者です。
   姉上、なぜ姉上は俺を許すことを躊躇っているのでしょうか」

ネリ「……それは…」

ルル「ユフィでしょう」

ネリ「……ああ、そうだ」

ルル「ユフィが亡くなったのに無条件で俺を許したのでは、ユフィの死が無意味なものになる。
   姉上はそう考えておられるのでしょう」

ネリ「…ああ」

ルル「ならば姉上、俺はユフィの死を無駄にしません」

ネリ「…どういうことだ?」


ルル「姉上、ユフィのしたかったことを二人でしませんか?」

ネリ「したかったこと?二人で?」

ルル「行政特区ニッポン」

ネリ「!?」


ネリ「ユフィはナナリーのために行政特区ニッポンを計画したと言っていました。
   ですがナナリーの願い― 俺と一緒に居続けるだけならそんな大がかりなことはする必要はなかった。
   資金援助だけでも俺たちは世界を転々としてブリタニアの監視を掻い潜ることができますからね。
   だがユフィはそうしなかった。
   そうではなく行政特区という壮大な計画を打ち出した。
   それは」


ネリ「11のため」

ルル「ええ、おそらくそうでしょう」


ネリ「ユフィは11に対する差別に対して心を痛めていた。
   だからブリタニアと…ニッポン人が平等でいられる行政特区を構想したのだろう」

ルル「俺もそう思います。
   では姉上、その想いを俺たちが引き継ごうではありませんか」

ネリ「なに?」


ルル「11…ニッポンに関してはナナリーがユフィの想いを継いで行政特区を完成させました。
   ですが他のエリアは未だにブリタニアとナンバーズの差別が残存しています。
   ユフィが生きていたのなら心を痛めていることでしょう」


ネリ「ああ……そうだろうな。ユフィは、そういう子だった」


ルル「姉上、俺はユフィの死を無駄にはしない。彼女が目指した優しい世界。
   俺はそのためにもこれから先も戦います」

ネリ「私は……………」


ルル「姉上はどうしますか?
   これからもユフィが嫌っていたブリタニアとナンバーズの差別する帝国支配を推進なされるのですか?
   そのときは姉上、あなたは俺とユフィの敵だ」


ネリ「!!」


ルル「どうされますか?」

ネリ「ルルーシュ…私は、お前まで失いたくない」

ルル「そう言っていただけて光栄です」

ネリ「だが…私は今までこの生き方に疑問を感じたことはない。
   寧ろ誇りに思っていたほどだ。
   父上が治めるブリタニア帝国のために身を粉にする……
   それが正しいと思っていた」


ルル「今はどうなのですか?」

ネリ「分からない……父上が言うように競争原理による進歩も間違いではないと思う。
   しかし一方でお前が言ったように我々がやっていることは簒奪とも言える。
   それにユフィはこのようなことを良しとはしないだろう。
   しかし……」

ルル「踏ん切りがつきませんか?」

ネリ「……今までの私が否定されるようでな」


ルル「なら姉上、俺がそのきっかけを与えましょう
  



 『コーネリア、俺のものとなれ!!』」




ネリ「っ!!……それはギアスか?」


ルル「いいえ、もう姉上にはギアスは使いません。
   これは単なる俺の願いです」

ネリ「……願い」

ルル「ええ、そうです」



ネリ「…………………………ふぅ。
   いいや、ルルーシュ。やはりお前の言葉はギアス―絶対遵守の力が籠っている。
   私には抗えそうもない」

ルル「っ!なら姉上」

ネリ「ああ、やろう。ユフィが目指した優しい世界を、二人で」

ルル「姉上、ありがとうございます」

ネリ「礼などいらぬ。これは私自身の選択だ」

ルル「ですが姉上が俺と同じ道を歩んでくれることが俺は嬉しい」

ネリ「ああ、私もだ。ルルーシュ。
   そ、それで、だな。ルルルルーシュ」

ルル「ルルーシュです。なんですか?」


ネリ「その……さっき、『俺のものとなれ』と言ったが」

ルル「ええ、そう言いましたね」

ネリ「それは……どういう意味なんだ?」

ルル「どういう?言葉通りの意味ですが」

ネリ「そ、そうか……な、なら私の身も心も最早ルルーシュのものだということだなっ!」


ルル「いえ、さすがの俺でもそこまでは要求しませんよ。
   ユフィのために優しい世界を作ることに協力して頂けるだけでいいですよ」

ネリ「だ、だがそのためには公私ともに私がパートナーとなって私がお前を支えていく必要があるよな!?」

ルル「そこまで姉上に甘えることはできません。
   作戦に協力してくだされば十分ですよ」


ネリ「………」ブチン

ルル「姉上?どうなさったのですか?」

ネリ「お前はーーー!お前はーーーー!!」ウガー

ルル「そんな熊みたいに両手を上げられても…どうなさってんですか?」

ネリ「私はお前の初恋なのだろう!?」ウル

ルル「ええ、そうです。姉上は俺の初恋相手です」

ネリ「そ、そうか」テレテレ

ルル「それがどうかしたのですか?」

ネリ「はっ!ゴホン。そ、それでだな、わ…私もお前が幼少のころ惹かれていた」

ルル「先程そう言っていましたね」


ネリ「それでだ、ルルーシュ」

ルル「はい」

ネリ「あ、あい…愛し合う二人はどうなると思う?」


ルル「どうなる?……抽象的ですね。
   ですが、推測するに気持ちが通じ合えば付き合ったりするのではないでしょうか」


ネリ「そ、そうだろう?」

ルル「ええ」キョトン



ネリ「う、うがーーーーー!!」

ルル「先程からどうしたのですか?」

ネリ「だ、だって、通じ合ったんだろう?私と…そ、その…ルルーシュは?」

ルル「え?」

ネリ「え?」



ネリ「……お前は私のことが好きなのだろう?」

ルル「はい、姉上のことは好きですよ?」

ネリ「そうか」テレテレ

ネリ「じゃなくて!そ、それは姉としてか?」

ルル「はい」


ネリ「はいって……はいって…」orz

ネリ「お、女としてはどうだ?」

ルル「姉上は女性としても素晴らしいと思います。
  顔も美人ですしスタイルもいい。
   性格は少し強すぎる気もしますがそれもしっかりしているといえば長所ですし、しっかり者の姉さん女房に向いているかと思います。
  それに責任感も強く」

ネリ「いい!もういい!恥ずかしい!
   そ、そういうことじゃなくて、お前は…女として私が好きじゃないのか?」



ルル「女性としてですか……正直、分からないと言うのが本音ですね。
   姉上とは長年お会いしていませんでしたし、再会したのは敵としてですから。
   ですがこの1週間、姉上と接していてやはり姉上は素晴らしい女性だと思いました。
   主観的にも」


ネリ「はぁ……なんともはっきりしない答えだな。だがいい、望みがないわけではない。
   お前はどうやら唐変木の様だからはっきり言っておこう。
   ルルーシュ、私はお前が好きだ。無論、一人の男としてな」


ルル「それは光栄です。ですが姉上、問題があります」

ネリ「問題?」

ルル「姉上と俺とは異母兄弟です。だから恋人同士にはなれても結婚は無理です」

ネリ「……ルルーシュ、私達がしようとしていることはなんだ」


ルル「ユフィの願った優しい世界、平等な社会を作ることです」

ネリ「そのためには何をしなければならない?」

ルル「既存の社会制度、国家間の軋轢を崩壊させねばなりませんね」


ネリ「そうだ、ブリタニアも、中華連邦もE.U.も潰す。
   なら法律はまた新たに必要となるだろう。
   そのときに異母兄弟であれば結婚できることにしてしまえばいい」


ルル「それは……反発が強そうですね」


ネリ「知ったことか!私達は優しい世界を作ろうとしているんだ!
   自分が満たされていない者が他人に優しくなれるものか!
   優しい世界を作るには、まず私自身が幸せにならねばならん!」


ルル「筋が通っているようで通っていないですが、まあいいでしょう。
   ですが結婚の前にまずは恋人になることが必要ですよ」


ネリ「大丈夫だ。その点に関しては心配していない」


ルル「その根拠は?」

ネリ「ルルーシュが靡くまで諦めるつもりはないからな」

ルル「やれやれ、持久戦ですか。効率が悪い」

ネリ「ならここでお前の童貞を奪ってもいいのだぞ?」

ルル「な、なぜそれを!?」

ネリ「お?お前は童貞だったのか。それはいいことを聞いた」

ルル「…く、ハッタリだったんですね」

ネリ「お前が童貞かどうかなんて知るはずがないだろう。それで、どうだ?
   今ここで奪ってやろうか?力尽くで」

ルル「いいえ、遠慮しておきますよ」

ネリ「なら今は許してやろう。だがいずれお前の童貞は私が頂くからな。
   先は長いんだ。焦らず着実にお前を落としてやろう」

ルル「お手柔らかにお願いしますよ、コーネリア」

ネリ「っ! バカ!」



―――――――――――――――
―――――――――――――

駄目だ眠い……

一旦やめます。
多分、夜に再開して終わりまで行くかと思います。

レスありがとうございます

残りちょっとしかないのに勿体ぶってすいません。

では、ここから一気にラストまで行きます


コーネリアが黒の騎士団に参加してからは世界が一変した。

まず、黒の騎士団はコーネリアの加入に腰を抜かした。
当然だ、潰そうとしている敵国の第2皇女であり、かつては11の総督まで勤めていたのだからな。

しかし、彼女がブリタニアの支配に反対であること、
ゼロの思想に賛成していることを真摯に説明し、
黒の騎士団総司令であるゼロから彼女が信頼に値する人物であることが説明されれば表だって反対する者はいなくなった。

コーネリアの加入は何も黒の騎士団だけに影響したわけではない。
彼女の加入を有効に活用するため、その事実をTV・インターネットで配信した。

その事実はブリタニアに大きな動揺が引き起こした。
そして、ギルフォードを始めとした彼女に賛同する者がブリタニアから離反し、黒の騎士団に加入するという謀反が起こった。

その結果、彼我の戦力差は見る見る縮まり、遂には均衡・逆転するまでに至った。


そして世界は二極対立の様相を呈するようになった。
E.U.はブリタニア帝国に、中華連邦は黒の騎士団にそれぞれ付き、世界の帰趨を左右する戦争が開始された。

黒の騎士団は圧倒的な戦力・物資、及び中華連邦に重要拠点が集中していたことによる前線の間延びを回避したことにより戦局を有利に進めた。
一方でE.U.とブリタニアとは地理的に地続きでないために連携が取れないでいた。

それに着目して黒の騎士団は二面戦争を回避し、ブリタニア側には最低限度の防衛力のみを残し、まずはE.U.攻略に乗り出した。

結果は黒の騎士団の圧勝。損耗少なく戦いを終え、ブリタニアとの戦闘が始まる。

圧倒的なナイトメアフレームの数をもって黒の騎士団がブリタニアを押し始め、遂にはブリタニア本土に上陸した。
そのまま黒の騎士団が押し込むかと思われたそのとき……


1発のミサイルが戦局をひっくり返した。
いや、あれはミサイルなどと呼称していい物かも分からない。

フレイヤ―。
辺り一帯の物質を消失させる兵器。

出鱈目だ。こちらのナイトメアフレームが掃除機に吸われる埃のように次々と消失していった。

あちらはスザク操るランスロットにナイトブラウンズ、それにフレイヤ。

こちらはE.U.と中華連邦を吸収した戦力。

戦局は膠着状態に陥った。

こうなっては黒の騎士団を動かしても犬死にだ。
だから俺は作戦を変更し、ギアスによる侵略を試みた。


ブリタニア兵を捕獲し、ギアスをかけたのち解放していった。
かけたギアスは「3日後にフレイヤ発射台を破壊せよ」。

もちろん、これによって直接破壊できるとは思っていない。
だが、反乱が起こることによってブリタニア軍は疑心暗鬼となり、指揮系統にも乱れが生じるし、士気も下がる。
それにフレイヤとて無限ではない。撃たせ続けて枯渇させるのが目的だった。


反乱は何日も続き、遂にはフレイヤ発射台は放棄されてブリタニアは籠城作戦に出た。
その後は持久戦にもつれ込み、出てくる敵を叩いては長距離兵器で本拠地を攻撃し続けた。

そして、ブリタニアの降伏が発表された。

しかし降伏勧告状に署名したのも、携えて持ってきたのもシャルルではなくシュナイゼルではあった。
これではブリタニア帝国の有効な降伏があったとは言えない。
シュナイゼル曰く、シャルルは神根島に向かって以来、連絡が取れないらしい。


神根島……例の遺跡にいるのか。
シャルルは今やC.C.と同じ不老不死の体を持っている。
単純な軍事力を率いても意味はない。

だから俺はC.C.だけを連れて神根島へと向かった。
思考エレベーターではシャルルと母マリアンヌがラグナレクの接続などというふざけた計画を実行していた。

だが俺はそれに賛同はできなかった。
そう、俺にはナナリーと、コーネリアと過ごす明日が欲しい。

よって俺は絶対遵守の力によってCの世界に干渉し、ラグナレクの接続を失敗に終わらせた。
そして、父シャルルと母マリアンヌも同時に消えた。

これでシャルルは消え、俺と世界の戦争は終結を迎えた―。




―――――――――――――――
―――――――――――――


ナナ「お兄様、用意が出来ました」

ナナリーは黒の騎士団とブリタニアが戦争を始めたときにブリタニア本国に戻っていた。
その後、戦争終結とともに俺はナナリーを迎えに行き、またナナリーとの生活を開始した。

俺たちはアッシュフォード学園へと戻り、クラブハウスでの生活を送っている。
そこは俺が守りたかった場所であり、守りたかった人達がいる大切な場所だ。
ここに戻ってこられて本当に良かった。

ナナリーはと言えば、シャルルが死んでギアスが解けたのか、
それともナナリーがギアスに打ち勝ったのかは分からないが視力を取り戻した。

これでナナリーも俺の保護がいらなくなると思うと寂しく思うが仕方ない。
だが、兄としてはやはり妹を気遣う心に変わりはない。
これからも俺は兄として彼女を守り、幸せにしていく義務が

ナナ「お兄様、今日はお仕事はよろしいのですか?」


ルル「ああ、今日のために片づけてきたよ」


仕事とは黒の騎士団のことだ。
彼女には戦争が終わって全てを話した。彼女に隠し事を続けるのが嫌になったからだ。


もちろん、ナナリーと喧嘩にもなったが今や黒の騎士団が世界にとって必要になったから彼女も一応納得はしてくれた。


現在、世界は混乱の真っただ中にいる。
戦争によって黒の騎士団は日本解放のみならず、全世界を手中に収めた。
しかし、目的は日本解放であり植民地拡大ではない。

よって民族自決の原理に基づいて各国を分割し、広域連合、全世界連合という重層制の議会を設置した。
そして黒の騎士団は全世界連合による武力介入の際に行使される軍隊となった。
多くの団員はニッポン―今はもう日本人だったな。
多くの団員が日本人だったから戦争終結とともに脱退し、各国から人員を補充したため全く新しい組織になったと言っても過言ではなく、
名前のみが残る形となった。
しかし俺はゼロとして世界を破壊した罪がある。


よって未だに黒の騎士団総司令官と言う役職に就いたままだ。
いずれはこの役職も他の者に任せて俺としては普通の人間に戻りたいと考えているが……
それは世界が落ち着いてからになるだろう。


ネリ「それにしてコーネリア姉さま遅いですね」

ルル「あの人も忙しいからね」


戦争は終わったがブリタニアも独立国として存続している。
よって姉上は依然として王族の一員であり、公務に従事すべき立場にある。
しかし姉上は「そんなことなど知らん!」と言ってそれを一蹴した。
今まで何も考えずシャルルの言いなりになっていた反発からか、彼女は自由奔放を体現している。

その結果、彼女は日本でブリタニア大使として在留している。
過去の日本とブリタニアとの遺恨を拭い去ること……それがユフィの願った優しい世界を作るのに必要と考えたからだろう。


ネリ「済まない、少し遅れてしまったか」ブロロロ ガチャン

ルル「いえ、俺たちも今用意が終わったところですから」

ナナ「お待ちしていました、コーネリア姉さま」

ネリ「ああ!ナナリー久しぶりだな」ギュ!

ナナ「きゃっ、もうお姉さまったら…昨日お会いしたではありませんか」キャッキャ

ネリ「む?そうだったか?
   しかしナナリーと離れている時間は1時間だって私にとっては苦痛なのだ」ギュ~


ルル(くそ!苛つくな…だが俺は何に苛ついているんだ?
   ナナリーを独り占めにできないことにか?)

ネリ「ルルーシュも久しぶりだな」ギュ

ルル「姉上、俺も昨日会いましたよ」


ネリ「離れてる時間は永遠にも感じられるんだよ。昨日泊まっていけばよかった」

ルル「それはダメですよ。
   クラブハウスは学校の施設なんですから、関係者以外は本来立ち入り禁止ですよ」

ネリ「ふむ……ならブリタニアが買い取ろう」

ルル「無駄な支出は後で責任問題になりますよ。それに姉上の家だってここからすぐじゃないですか」

ネリ「そうだな、ならお前が卒業するまで我慢してやろう」

ルル「卒業?」

ネリ「卒業したらアッシュフォード学園にはいられないだろ?
   そうなったらお前は住む場所がない。よって私の家に来ればいい」

ルル「姉上、アッシュフォードは全寮制です。
   来年になったら俺は卒業なのにナナリーだけ学校に残すことはできません。
   だから全寮制でない高校にナナリーを行かせるために引っ越すつもりです」


ネリ「なっ!!お前!なぜ私が大使になったと思ってる!」

ルル「それは、ユフィの願った優しい…」

ネリ「お前たちがここにいるからだろ!」

ルル「…………」

ネリ「それなのに引っ越すなど…許さん!」

ルル「許さんと言われましても……
   ですが姉上もナナリーを寮におくのは不安でしょう」

ネリ「当然だ」

ルル「ならやはり全寮制でない高校に通わなければなりませんね」

ネリ「……大使館が東京にあるから東京からは出られん。
   なら何になろうか、帰化してその地の知事か議員になってやろうか。
   それともナナリーのいる学校の教師、はたまたベンチャー企業の独立…」ブツブツ

ルル(駄目だ、姉上は何としても付いてくる気だ。
   そうなったらブリタニア大使が空席になってしまう。
   仕方ない)


ルル「姉上、なら姉上が現在住んでおられる家から通える高校を探しますよ」

ネリ「それは……プロポー

ルル「ちがいます」

ネリ「………」ブゥ

ルル「不貞腐れてもだめです」

ナナ「相変わらずお兄さまとお姉さまは仲がよろしいのですね」

ネリ「ああ、もちろんナナリーとも仲が良いがルルーシュは別格だ。
   何てったって私の夫なのだからな」

ルル「夫の前に恋人でもありませんよ」

ネリ「まだ粘るか、無駄な足掻きを」


ナナ「あらお姉さま、お兄さまは私とずっと一緒に暮らして一生添い遂げるのですよ?」

ネリ「ああ、もちろん結婚してルルーシュと同居となった際にはナナリーも一緒だ」

ナナ「お兄さまは結婚はしません。だって私がいるのですから」

ネリ「おいおいナナリー、今はまだいいがいずれは独り立ちしないといけないのだぞ?」

ナナ「独り立ちはしますがお兄さまとは一生一緒にいますわ、男女として」

ネリ「兄妹では結婚できないんだぞ?」

ナナ「それを言ったらお姉さまだって同じじゃないですか」

ネリ「私はいいんだ、異母兄弟だからな」

ナナ「………………」バチバチ

ネリ「………………」バチバチ

ルル(またこの展開か。しょうがない…)

ルル「姉上、ナナリー、そのくらいにしたらどうですか?
   今日は皆でピクニックに行くのでしょう?時間がなくなってしまいますよ」

ネリ「おお、そうだった。ならこの話は車の中ででも決着をつけるか」


ルル「ならナナリー、抱っこするからつかまって」

ナナ「はい」 チラ

ネリ「………」ブゥ

ネリ「なあルルーシュ、わたしもお姫様抱っこして運転席まで連れてってくれ」

ルル「姉上は自分で歩いてください」スタスタ

ネリ「まったく、お前は思いやりが足らんな」スタスタ ガシャン

ネリ「シートベルトは締めたな?」

ルル「ええ」

ナナ「はい」

ネリ「よし、なら行くぞ」ブロロロロ


ここにたどり着くまでに多くの物を失った。
両親、生まれ育った祖国、シャーリー…他にも色々と。

だが一番大事だったナナリーとの平穏な生活は手に入れることができた。
大好きだったアッシュフォード学園にも、生徒会にも帰ってこられた。

それに、ずっと欲しかった家族が二人もいる。

しかも家族でピクニックだなんて、とても普通ではないか。

そうだ、俺はやっと手に入れたのだ。普通を、平穏を―。

ネリ「ルルーシュ、結婚式のことなんだが」

ルル「結婚の話が進行中のように言わないでください。
   そんな話はありません」

ナナ「お兄さま、新居には天蓋付きのダブルベッドが欲しいです」

ルル「ナナリー、張り合わなくていいんだよ?」

兄弟で愛し合うのは少し普通ではないが、そんなものは些細なことだ。
俺が愛する人が傍にいてくれる。

俺の望んで手に入れた明日が、未来がここにはある。
それを守り続けていきたい。

ルル「愛しているよ、コーネリア、ナナリー」




終わり

読んで下さった方、レスをくださった方
本当にありがとうございました。

ぼんやりしちゃったけど本編はこれで終わりとします。

せっかくルルーシュとコーネリアを日常に引きずりおろせたので
このまま日常系のものを何個か書いてみたいと思ってます。

興味ある方は見ていってください。
蛇足以外のなにものでもないので見たくない方は以上で終わりです。

それではさっそく1つ投下します。


【コーネリアとナナリーの仁義なき戦い】


~アッシュフォード学園 クラブハウス~


ネリ「邪魔するぞ~」ガチャ

パタパタ

ルル「姉上、こんな夜にどうしたのですか?」

ネリ「どうしたのはなんだ。もっと喜べ、愛しの姉上が来たのだぞ」

ルル「スーパーの袋?買い物でもしてきたのですか?」

ネリ「スルーされるのは悲しいな…」

ルル「愛しの姉上がスーパーで買い物とは似合わないですね」

ネリ「もう皇帝の娘でもないからな、自分のことは自分でやらねばならん。
   それで、これは食材だ」

ルル「食材?」


ネリ「ああ、今日は私が料理をしてやろう」

ルル「料理?わざわざそのために来ていただいたのですか?
   料理なら俺ができるのに」

ネリ「咲世子はジェレミアと一緒に黒の騎士団を運営しているからな。
   お前がいつも家事ばかりしていて疲れただろうと思って」

ルル「仕事をしている姉上の方がお疲れでしょうに」

ネリ「仕事といっても机に座っているだけだからな。暇で仕方ない」

ルル「確かにナイトメアに乗って戦争するのに比べたら暇でしょうが」

ネリ「もう食材は買ってしまったんだ。今さら何と言われようと後の祭りだ」

ルル「そうですか、なら今日は姉上に甘えさせていただきます」

ネリ「う、うむ。姉である私に甘えるがいい。ではさっそくキッチンを借りるぞ」トコトコ

ルル「ええ」トコトコ


ナナ「コーネリアお姉さま」シャー

ネリ「ナナリー」ダキ

ナナ「きゃっ、もう、お姉さまはいつも抱き付いてこられるのですね」

ネリ「可愛いナナリーが悪いんだ」スリスリ

ナナ「それは……食材ですか?」

ネリ「ああ、今日は私が料理をしてやるからな」

ナナ「そうなのですか、それは楽しみです」

ネリ「ああ、楽しみに待っていてくれ、すぐに作るから。
   今日はルルーシュの好物のボンゴレビアンコだ」

ルル「それは嬉しいですね、ありがとうございます姉上」


ネリ「ふふん、そうだろう。もっと姉を敬え、そして愛せ」チラ

ナナ「な、ならお兄さま。私が肩を揉んで差し上げます。そこに座ってください」

ネリ「おいナナリーボディータッチは卑怯だぞ!ならルルーシュ、今日は私とお風呂に入るぞ!」

ルル「いえ、今日もナナリーと入りますから」

ネリ「……『も』?」

ルル「咲世子がもういないから、いつも俺が入れていますよ」

ネリ「だ、ダメだダメだダメだ~!!いい年した兄弟が一緒に入るなんて!」

ルル「それは姉上にも言えますがね」

ネリ「私とお前は異母兄弟だからセーフだ!ブリタニアでは結婚できるよう法整備も進んでいる」

ルル「……本当にしちゃったんですね」


ネリ「それよりも!今度からはナナリーは私が風呂に入れるからな!」

ルル「いえ、それはさすがに姉上の負担が大きすぎますよ」

ネリ「よい!毎日来る口実ができたくらいだ」

ルル「……わかりました。では今後は姉上が来ているときは姉上に任せます」

ネリ「うむ」

ナナ「お兄さまとの入浴が……」

ネリ「ふっ。さあ、料理もできたし食事にするか」

ルル「ええ」

ナナ「……はい~」

ネリ「ほらルルーシュ、ボンゴレビアンコ大盛りだ」


ルル「こんなには食べれないですよ……では頂きます。
   モグ……ワインが効いてて美味しいです」

ネリ「そうか、なら一杯食べてくれ。ナナリーはどうだ?」

ナナ「はい、おいしいです」

ナナ「…悔しいですけど」ボソ

ネリ「ん?どうかしたか」

ナナ「いえ、なんでもありませんお姉さま」


―――――――――――――――
―――――――――――――


ネリ「ああ、わかった」シャーーー

ナナ「うわ~、お姉さまはスタイルがいいのですね」

ネリ「運動も適度にしているからな。だがナナリーも成長したらこうなるぞ」

ナナ「なるでしょうか?」

ネリ「ああ、マリアンヌ様もスタイルがよかったのだからな」

ナナ「なら少し安心です。その……触ってもいいですか?」

ネリ「ああ、別に構わんぞ」

ナナ「なら、失礼します……ふわぁ~ふわふわです」

ネリ「ちょ、ちょっと強く揉みすぎだぞナナリー」

ナナ「だってフカフカで気持ちいいので~」

ルル(駄目だ、ここにいたら俺は理性を失う)ガチャン



―――――――――――――――
―――――――――――――


ルル(明日は休みだが風呂も入ってやることもない。もう寝るか)

ネリ「ルルーシュ!」ガチャ

ルル「姉上、帰ったのではなかったのですか?」

ネリ「それはナナリーに嘘を言ってもらっただけだ。本当はナナリーの部屋にいた。
   それよりもルルーシュ。今日は私も泊ま」

ルル「駄目です」

ネリ「るぞ……。ブウ」

ルル「むくれても駄目ですよ。ここは学校施設なんですから」

ネリ「だが私はお前の姉で親族だ。なら問題なかろう」

ルル「ありますよ。
   飽くまでここは俺とナナリーの寮の代わりなんですから学生以外は泊められないですよ」


ネリ「グス……私だって日本で一人の夜は寂しいんだぞ」

ルル「…………………はぁ、いい年した大人がホームシックですか。
   分かりました、じゃあ今日だけですからね」

ネリ「ほ、本当か!?」パアアア

ルル「ええ、特別ですよ」

ネリ「ああ!な、ならお邪魔します」イソイソ

ルル(姉上と一緒に寝るのも久しぶりだな)

ナナ「お兄さま」シャー

ルル「ナナリー!?」


ナナ「あの、部屋が隣だったので聞こえたのですが…お姉さまが今日は泊まられるのですか」

ネリ「ああ、そうだぞ!」フンス

ナナ「あの……お兄さま」

ルル「ナナリーも一緒に寝るか?」

ナナ「あ……はい!」シャー

ナナ「それでは失礼しますね」イソイソ


ルル(一つのベッドに3人も入ると狭いな。
  だが、誰かと一緒に寝るのは温かくて気持ちいい。
  偶にはこういうのも悪くない)



ルル「姉上、胸を押し付けるのは止めてください」

ネリ「……むぅ」


終わり

乙 
思いついたらネタ提供的な事してもよい?

うわーーー!!!

>>244ミス
本当は



ルル「姉上、着替えとバスタオルはここに置いておきますね」

ネリ「ああ、わかった」シャーーー

ナナ「うわ~、お姉さまはスタイルがいいのですね」

ネリ「運動も適度にしているからな。だがナナリーも成長したらこうなるぞ」

ナナ「なるでしょうか?」

ネリ「ああ、マリアンヌ様もスタイルがよかったのだからな」

ナナ「なら少し安心です。その……触ってもいいですか?」

ネリ「ああ、別に構わんぞ」

ナナ「なら、失礼します……ふわぁ~ふわふわです」

ネリ「ちょ、ちょっと強く揉みすぎだぞナナリー」

ナナ「だってフカフカで気持ちいいので~」

ルル(駄目だ、ここにいたら俺は理性を失う)ガチャン



―――――――――――――――
―――――――――――――

>>248

はい、私の技量で書けない可能性もありますが
それでもネタをおっしゃって下されば努力はします

それじゃ今日は後1本投下して終わりにします。

>>250の通り、私にできる限りの努力はしますのでネタがあれば仰ってください。

それと、このスレは今のところ私が飽きるまでちょぼちょぼ更新しようかと思っているので、
また暇があれば覗きに来てください。

それでは投下

【三者面談】


ルル「本当に姉上が来られるとは……」


ネリ「マリアンヌ様は勿論、今や父上もおられないのだ。
   そうなったらお前の保護者は私以外にいないだろう」


ルル「アッシュフォード家はその辺の事情を分かってくれてたので今まで通り一人で大丈夫でしたよ」

ネリ「だがお前ももう卒業だからな。最後の最後くらい、私に保護者面をさせてくれないか?」

ルル「………………はぁ。わかりましたよ。それでは入りましょうか」

ネリ「ああ」ガラガラ

ルル「失礼します」

ネリ「失礼する」


担任「は~い……ってコーネリア様!!」

ネリ「馬鹿者、私はコーネリア・ランペルージだ」

担任「は?ですが」

ネリ「私はルルーシュの姉で母で恋人の」

ルル「恋人ではありません」

ネリ「…………私はルルーシュの姉で母で恋人未満友達以上のコーネリア・ランペルージだ」

ルル「先生、すいません。姉がどうしても今日同席したいと言うことで。よろしかったでしょうか」

担任「あ、ああ。まあ3年最後の三者面談は進路決定にも関わるから保護者の方が出て頂けるのはありがたい。
   ならお姉さん?でよろしかったでしょうか。今日はよろしくお願いします」

ネリ「ああ」ストン


担任「それではさっそくですが、ルルーシュ君の成績は良くも悪くも普通ですね。
   学業に関してはどの科目も平均点よりやや上と言ったところです。
   ただ、ずば抜けて悪いのが体育ですね。
   それ以外は特に目立って良いところも悪いところもありません」

ネリ「お前~~!!」

担任「は、はい~!!!」

ネリ「うちのルルーシュが凡愚だと!?」

ルル「そこまでは言ってませんよ」

ネリ「ルルーシュは頭が良くて勉強ができる子なんだ!
   それを杓子定規でしか測れないテストで何を知ったような口を利いている!!」

ルル「それが学校の勉強ですから」

ネリ「取り消せ!!ルルーシュは優秀でその気になればどこの国公立にでも入れるほど賢いんだぞ!」

担任「わ、分かりました。そうですね、ルルーシュ君はやる気が今一つですがその気になればどこでも狙えるほど優秀です。
   そ、それでルルーシュ君の進路はもう決まっているのですか?」


ネリ「専業主夫です」

ルル「………学業関係ないですね」

ネリ「なに!?主夫にだって頭の回転の早さは必要だぞ」

ルル「そうですか。ですが姉上、俺は専業主婦になるつもりはないですよ」

ネリ「なに?じゃあ大学に進学するのか?」

ルル「ええ、そのつもりです」

ネリ「そうか、なら学校はどこだ?学部はどうする」

担任(暇だな~)

ルル「法律学部の政治学科を」

ネリ「ふむ………やはり血は争えないな」


ルル「逆ですよ、姉上。あんな糞みたいな奴が政治をしないように抑止するシステムを研究したいのです。
   それにユフィのこともありますからね」

ネリ「なるほど、反面教師か」

ルル「と、言うわけで先生。私は大学進学を希望しています」

担任「ああ、だが今の成績じゃ行ける所は限られるぞ」

ルル「大丈夫ですよ。
   なんなら次の模試で10位以内に入らなければ先生の勧めるところに変更しても構いません」

担任「なるほど、自信があるんだな。ならお前の希望は分かった。
   と、いうことなんですがお姉さんはそれでよろしかったですか?」

ネリ「ああ、ルルーシュの人生だ。結婚以外は自由にさせよう」

ルル「結婚も自由にさせてくださいよ」

ネリ「結婚生活は自由だぞ?ただ、相手は私だ」

担任「あ、あはは……なら今日の三者面談はこれで終わります。
   お姉さん、今日はわざわざお越しいただきありがとうございました。
   ルルーシュ、これからは勉強を頑張るんだぞ」


ルル「ええ、それでは失礼します」スク

ネリ「失礼した」スク スタスタ ガラガラ

ネリ「驚いたな、お前が普通に進学するとは」

ルル「俺は普通や平穏が欲しかったからあんな大それたことをしていただけです。
   根っからのテロリストではありませんよ」

ネリ「そうだな、ならルルーシュ私が勉強を教えてやろうか?」

ルル「結構です。大学受験レベルの知識なら今さら勉強するまでもありませんよ」

ネリ「色っぽい年上家庭教師は不要か?」

ルル「ええ、いりません」


ネリ「………………」ウルウル

ルル「姉上にそんなことは期待していませんよ。
   ただ姉上が傍にいてくれる、それだけで十分なんです」

ネリ「そ、そうか!!だが一応大学受験は人生の一大事だからな。
   私が全力でサポートしてやろう!
   確か、魚の目の裏にはDHCが多く含まれていて記憶力にいいんだったな」

ルル「それを言うならDHAですよ」



終わり


今日はこれでおしまいです。

明日もいくつか投下できればと思っています。

見て下さった方ありがとうございました~

カレンも出してあげてね

>>261

カレンだしますよ~



ルルーシュの成績ってまともにつけられてるのだろうか……授業ほとんど出てないんじゃないかと思うが。

リクエストはコーネリアに料理を習うナナリー

ルルーシュ、ナナリー、コーネリアで海外旅行

咲世子とコーネリアのルルーシュトーク
で。

C.C.どこ行った

>>263

ルルーシュは蓬莱島に行くまで普通に学校行ってたし、蓬莱島行ってからは咲世子が影武者として出席してたから
出席状況は悪くなかったと思ってましたが。
思い違いでしょうか(汗

リクエストについては、料理は書きます。咲世子の話はグレー、ネタが降ってきたらいけそうです。
海外旅行は微妙です、ネタがない……

>>264
C.C.はアニメと同じく世界各地を放浪しています。
もしかしたら、ルル…ピザが恋しくて帰って来るかもしれませんね


短編は長時間拘束されず、ちょっとした時間で投下できていいですね。

と、いうわけで1本投下します。

じゃあ帰ってきたC.C.を…


【コーネリアとナナリーの仁義なき戦い part2】


~クラブハウス~


ネリ「お~い、ルルーシュ~」ガチャ

ルル「姉上、今日も来ていただたけたのですか」

ネリ「ああ、日本に知り合いは少ないからな。
   それに元々がお前たちに会えるように大使などやっているのだから当然だ」

ルル「ですが、こう毎日ですと大変でしょう」

ネリ「だからここに住まわせろと何度言ったらわかるのだ」

ルル「それこそ、ここには住めないと何度も言ってるではないですか」

ネリ「まあ後ちょっとの我慢だ。目を瞑ってやろう」


ルル「それより姉上、今日はどうなさったのですか?」

ネリ「ああ、今日はルルーシュ達とこれをしようと思ってな」ガシャ

ルル「これは……チャイナドレスですか。懐かしいですね」

ネリ「そうだろ?あれ以来、中国茶にはまってな。
   今日は珍しい茶葉を持ってきたんだ」

ルル「そうですか、ならナナリーも呼んでお茶にしましょうか」

ネリ「ああ、なら私はキッチンに行ってるからナナリーを呼んできてくれ」

ルル「わかりました」スタスタ

ルル「ナナリー」コンコン

ナナ「なんですか?お兄さま」ガチャ

ルル「姉上が中国茶を持ってきてくださったんだ。皆で飲まないか?」

ナナ「まあ!それは楽しそうですね。是非!」

ルル「なら行こうか、車椅子を押すよ?」

ナナ「はい」シャー


ルル「姉上、ナナリーも一緒にお茶をするそうです」

ネリ「ん?そうか、もうこちらの用意はできているぞ」

ルル「本当に手早くなりましたね」

ネリ「毎日飲んでいるからな。それより早く座ったらどうだ」

ルル「ええ、そうします」

ナナ「わあ!お姉さまの服、とてもきれいです!」

ネリ「ああ、そうだろう!これはルルーシュからプレゼントしてもらった服なんだぞ」

ナナ「プレゼントですか、いいなぁ~」

ネリ「ふ、さすがにナナリーにもこれはやれんな」

ナナ「お兄さま、私もなにか服が欲しいです」

ルル「ナナリーにか?」


ナナ「はい!私に似合う衣装をプレゼントしてください」

ルル「衣装か……だがナナリーはそのままでも十分可愛いぞ」

ナナ「あ、ありがとうございます…///
   でもそうではなくて、もっとお兄さまに好かれるような衣装が欲しいのです」


ルル (ふむ、ナナリーはさっきも言ったように十分魅力的で可愛い少女だ。
   それは客観的にも正しい。
   しかし、カンストしているかと聞かれれば……うむ、やはりカンストしている。
   だが、よりナナリーの魅力を引き立てて限界値突破をする衣装があるはずだ。
   例えば制服……うちの学校の制服も十分魅力を引き立てている。
   だがやはり見慣れたものに付加価値は薄い。
   ならあまり見たことがなく、かつナナリーの魅力を引き立てるもの……
   ナナリーと言えばあの優しげで儚げなところがすごくチャーミングだ。
   ならその長所を引き立てる衣装は!)


ルル「ナナリーには真っ白なナース服が似合うと思うぞ」

ナナ「ナース服ですね!わかりました」シャー

ルル「あ、ナナリーどこへ……」


ネリ「ふむ、なら私にもっと似合う衣装はあるか?」

ルル「ボンテージですね」

ネリ「……即答だな」

ルル「姉上の出たところは出て、ひっこむところはひっこんでいる素晴らしいスタイル。
   加えて足が長い。
   それに姉上の勝気な顔立ちや性格にはボンテージと鞭。
   これに勝る衣装はないでしょう」

ネリ「そうか……わかった、なら用意をしよう。
   あ、もしもし私だが…ああ、ボンテージ衣装と鞭を用意してくれ……
   ブリタニアの文化を知らしめるためだ!早く経費で買ってこい!」

ルル(ボンテージとブリタニアは関係ない)

ネリ「よし、職員に今買いに行かせた。多分1時間以内に届くはずだ。
   それまでゆっくりとお茶を飲んで待っているか」

ルル「職員の方も大変ですね」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ピンポーン

ネリ「お、職員の奴が来たようだな。では受け取ってくる」

ルル「ええ」

ナナ「お兄さま!」シャー

ルル「ナナリー、どこに行って……ナナリー、その格好…!」

ナナ「はい、ミレイ会長に借りてきちゃいました。
   どうですか?お兄さま」

ルル(良い、とても素晴らしい。

   優しげな雰囲気を持つナナリーが白衣を着ているのは正に鬼に金棒、いやナナリーに白衣だ。
   しかしそれでは事実を言っただけだな。
   そんなことより、こんな優しそうなナースがいたら俺は毎日だって入院してもいい、いやむしろしたい。
   そして入院食を拒否して
   「もう、仕方ないですね。あーん」
   とかしてもらったり、点滴をミスってテヘペロしてるナナリーを見たり、他にも……
   やばい、夢が広がるな。
   それにあんなタイトなナース服にもかかわらずナナリーは車椅子。
   つまりは魅惑の三角地帯が俺を誘っている。
   これは楽園だ。いや、ナナリーほどの天使に会えるのは天国と言えるだろう)

ルル「ナナリー、よく似合っているよ」ニコ



ネリ「お~いルルーシュ、私も着てみたぞ」ポヨンポヨン

ルル「姉上……ブホ」ポタポタ

ナナ「お兄さま!?鼻血が!」


ルル(姉上のボンテージ姿……なんて魅力的なんだ。
  レースでつくられたカップは乳首以外ほぼ見えてしまっている。
  姉上の白くて柔らかそうな胸が丸見えだ。
  それにスラリと伸びた足……舐めたいと思わせるほど滑らかだ。
  いや、むしろ踏んでいただきたい。
  駄目だ。俺にはあまりに刺激が強すぎる)


ネリ「お、おい!大丈夫かルルーシュ!」

ナナ「お兄さま!止血をしますから動かないでください!」


ルル(ああ、天使のナナリーが俺を介護してくれている。
   ボンテージ姿の姉上にいじめられ、その傷を天使のナナリーが癒す。
   やばい、これは永久機関の完成ではないのか。
   俺はこのスパイラルから抜けられそうもない……)


終わり

>>267
C.C.考えてみます

それでは、また用意できたら投下しに来ます


【敵の敵は味方】


~クラブハウス~


ネリ「ルルーシュ、今からデートに行こう!」

ナナ「ダメです!お兄さまは今から私と一緒にお散歩に行くのですから」

ネリ「ナナリー、お前はいつでも一緒にいられるじゃないか。
   離れて暮らしている私にも偶には気を遣ってくれないか」

ナナ「離れて暮らしてるって言っても毎晩ここでご飯を食べてお風呂に入られてるではないですか!
   それに、最近では泣き落としをすればお兄さまが泊めて下さると思って結構な頻度で泊まっていかれますし」

ネリ「それでもルルーシウムが足りないのだよ」

ナナ「私だってお兄さまリウムがもっとほしいです」

ルル「二人とも落ち着いて、俺から元素は補給できないから。
   それに、今日はこれから用事があるんだよ」

ネリ「な、なぜだ!私のことが嫌いになったのか!?」

ルル「そうではありません。元々あった用事を優先しているだけですよ」

ナナ「それはどういう…」


ピンポーン  ガチャ

カレン「お邪魔しま~す。へっ!?コーネリア様!!」

ネリ「お、紅月か。久しぶりだな」

カレン「お久しぶりです。ブリタニア大使でこちらにいらしていたのは知っていましたが、ここでお会いするとは…」

ネリ「弟と妹に会いに来たのだ」

カレン「そうでしたか。それよりルルーシュ、仕度は出来てるの?」

ルル「ああ、問題ない」

カレン「ならば行きましょうか」

ルル「ああ。 姉上、ナナリーをよろしくお願いします」

ネリ「あ、ああ」

ルル「ナナリー、いい子で待ってるんだぞ」

ナナ「え、ええ」

ルル「それでは行ってきます」スタスタ ガチャン

カレン「ちょっと待ってよー」パタパタ


ネリ「ル、ルルーシュのやつめーーー!!
   私と言うものがありながら他の女と出かけるとはいい度胸だーーー!」

ナナ「…お姉さま、ここは一時休戦をすべきではないでしょうか」

ネリ「なに?」

ナナ「カレンさんは零番隊隊長としてゼロの、お兄さまの親衛隊隊長までしていた方です。
   それなりにお兄さまの信頼を得ていたのでしょう」

ネリ「ふむ、そういえば黒の騎士団にいたころもチョロチョロとルルーシュの周りを付いて回っていたな」

ナナ「お兄さまが靡いて下さらないのはもしかしたら……」

ネリ「ふむ。紅月がいるから、か。そんなことは私の目が黒いうちはさせぬぞ!」

ナナ「ええ、そのためにもお兄さまの動向を見張っておくことが必要ではないでしょうか」

ネリ「尾行か…なら行くぞナナリー!」シャー



―――――――――――――――
―――――――――――――


ルル「というかなぜ副会長の俺が買い出しなどせねばならんのだ」

カレン「仕方ないじゃない。最近入ったジノはまだ土地勘がないんだし、リヴァルは名前だけでも一応会長だし。それにニーナは一応、ね。
    そうなったら私達しか残ってないじゃない」

ルル「ニーナはフレイヤを作ったがために狙われているからな。落ち着くまでは外出も難しいか」

カレン「そういうこと。ほら、ぼやいてないでとっとと行くわよ」グイ

ルル「おい、離せ!手を牽かれなくても一人で歩ける!」

カレン「あんた歩くの遅いのよ。足は長いくせに、それは飾りなの?」

ルル「なに?この俺を愚弄するのか!」

―――――――――――――――
―――――――――――――


ネリ「ここからじゃ何を話しているのか分からんな」

ナナ「そうですね。あ!手をお繋ぎに」

ネリ「くっ!この女狐め~!!!」ドスドス

ナナ「お姉さま」グイ

ネリ「邪魔をするなナナリー!」

ナナ「まだ決定的証拠はあげていません。これだけでは白を切られて終わってしまいます。
   決定的な証拠が出るまでは様子をみるべきです」

ネリ「……くっ!」

ナナ「今はまだ我慢です、姉上」



―――――――――――――――
―――――――――――――


カレン「ねえルルーシュ、これってどの種類のを買えばいいの?」

ルル「別に決まりはない。会長が卒業されて生徒会の活動費も余裕ができた。
   だから安物を買わなくても済む」

カレン「クスクス。会長、パーティー好きだったものね。じゃあ一番高いこれにしよっと」

ルル「あまり無駄遣いするなよ」

カレン「わ、分かってるわよ!」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ナナ「紅茶の茶葉…?何に使うのでしょうか」

ネリ「はっ!もしや」

ナナ「何かわかったのですか?お姉さま」

ネリ「紅茶などどこで飲む……家だ。
   家で飲食するものを恋人でもない二人が一緒に選んだりするか?普通はしないだろう。
   なら、ルルーシュと紅月はもう付き合っていて、あれは」

ナナ「一緒に飲むための茶葉を選んでいる、そういうことですね?」

ネリ「ああ。くそ!私には中国茶を飲ませ、カレンには紅茶を飲ませ……
   二股とはいい度胸だ!」

ナナ「お姉さま、ですがまだこれだけでは決定打に欠けます」

ネリ「ああ、調査続行だな」


―――――――――――――――
―――――――――――――


カレン「ねえ、こういうのって学校に届けてもらえないの?」

ルル「業者発注か?それは無理だな」

カレン「なんでよ」

ルル「生徒会だけじゃ小口すぎる。それに学校と一緒に発注してしまうと後々決算が面倒になる」

カレン「はあ、お役所仕事ねえ。かかった分だけ学校に払うか天引きしてくれたらいいのに」

ルル「名目上、生徒の自主性を重んじる学校だからな」

カレン「ねえ、これも買っていい?」

ルル「コルクボード?何に使うんだ」

カレン「そりゃ写真を貼るのよ」

ルル「却下だ、それは生徒会活動に何ら関係ない。私費で買え」


カレン「もう!皆の思い出を飾って仲良くなるのだって必要よ。あんたって本当冷徹ね」

ルル「生徒会の皆はそれぞれが思い合っている。写真なんてものがなくてもな」

カレン「……あんたも、私を?」ボソ

ルル「どうした?」

カレン「な、なんでもない!ほら、じゃあ買うもの買ったら次に行くわよ!」

ルル「? ああ」


―――――――――――――――
―――――――――――――


ナナ「今度は文房具屋ですね」

ネリ「まあ学生だからな」

ナナ「そうですね……あれ?カレンさん、コルクボードを手に取りましたよ?」

ネリ「あんなもの、学校では使わんだろ」

ナナ「ええ、なら……」

ネリ「あれも二人で使うもの、ということか」

ナナ「恐らくそうでしょう。お兄さまの部屋に飾るのか、それともカレンさんの部屋に飾るのか」

ネリ「ナナリー、カレンの暮らしぶりは知っているか?」

ナナ「いいえ、あまり詳しくは存じ上げておりません」

ネリ「そうか……カレンはシュタットフェルト家の者だったな。
   なら、家の者はこの度の戦争でブリタニアに帰っているかもしれん」

ナナ「! となると、今まで住んでいた家は空き家で、もしかしたら二人の愛の巣に……
   これはますます怪しくなってきましたね」

ネリ「ああ」


―――――――――――――――
―――――――――――――


ルル「花は生徒会活動に関係ないだろ」

カレン「なによ、いいじゃないのこれくらい。
    前までと違って男女比率が逆転してるんだから部屋がむさ苦しいったらないのよ」

ルル「生徒会を華やかにしたところで意味はないがな」

カレン「女の私達は嬉しいのよ。それより、何の花がいい?」

ルル「……ふう、好きなのはバラだな」

カレン「バラ~?気障ねぇ。まああんたには似合ってるけど」

ルル「バラはドライフラワーに適しているからな。長持ちさせるためにもいいだろ」

カレン「はっ、ほんと合理的」

ルル「合理的で何が悪い」

カレン「べっつに~」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ネリ「今度は花屋か……まだデートは終わらないのか!」

ナナ「お姉さま、これは単なる買い出しです。デートと認めてしまってはそれは敗北を意味します」

ネリ「う、うむ。そうだ、確かに買い物を一緒にしているだけだ」

ナナ「あ、お兄さまがバラをとりましたよ」

ネリ「あいつは本当に薔薇が似合う男だな」

ナナ「ええ、とってもお似合いです」

ネリ「な!?花束を紅月に渡したぞ!?」

ナナ「プレゼント…なのでしょうか」

ネリ「くそ!私にも花のプレゼントはしてくれなかったのに!」

ナナ「……お兄さま」


―――――――――――――――
―――――――――――――


ルル「何も今日持ってこなくてもよかったんじゃないか?
   明日、登校したときにでもよかっただろ」

カレン「私の部屋には花瓶なんてないもの」

ルル「クラブハウスにならある」

カレン「いいじゃない。寮も校舎も同じ学校敷地内にあるんだから」

ルル「分かったよ」

カレン「じゃあとっとと買ってきた物を仕舞っちゃいましょうか」

ルル「………明日あいつらにやらせるのは駄目なのか?」

カレン「だ~め。出しっぱなしはだらしないじゃない。じゃあ私は花瓶に水を入れてくるから」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ネリ「ほっ、やっと学校に戻って来たな」

ナナ「ですが生徒会室に二人っきりですね」


ネリ「っ!!紅月カレン、何たる策士だ!」


ナナ「これ以上は近付けないですね、中では何を……
   あ、カレンさんが出てきました」


ネリ「花瓶を持っているから水を入れるようだな」

ナナ「ええ、ならあの花は生徒会室に飾る物だったのでしょうか」

ネリ「かも知れんな、だが油断はできない」

ナナ「ええ」


―――――――――――――――
―――――――――――――


カレン「お水入れてきたわよー」ガチャ

ルル「ああ、こちらも終わった。じゃあ帰るか」

カレン「あっ待って!」

ルル「? どうした、まだ仕事が残っているのか。明日でもいいんじゃないか?」

カレン「ち、違うの。仕事じゃなくて……」

ルル「ならどうした?」

カレン「えっと、あの、その……ルルーシュはその…この学校に戻ってこれて嬉しかった?」

ルル「突然だな。ああ、勿論だ。俺は皆でここにまた帰ってきたいと思っていた」

カレン「皆?それは……私も?」

ルル「もちろんだ。お前も生徒会メンバーの一員だろ」

カレン「そ、そう……」


ルル「会長は卒業してしまったがまた会えるだろ。しかし、シャーリーは…」

カレン「そうね……」

ルル「スザクも今じゃブリタニアで軍人だ」

カレン「日本には帰って来にくいわよね」

ルル「ナナリー、リヴァル、ニーナ…それにカレン。
   全員ではないがまたこうして皆集まれたんだ。俺はそれが嬉しい」

カレン「ねえ、ルルーシュ……私のこと…どう、思ってるの?」

ルル「どう?帰ってきてからは病弱キャラを止めたんだな。
   そちらの方がいいんじゃないか?カレンらしくて。
   もっとも、俺は髪を下ろしているカレンの方が好きだったが」

カレン「そ、そう。なら髪を今度からは…ってそうじゃなくて。
    私、あなたに言ったわよね…ゼロは信じるけどルルーシュは信じないって」

ルル「ああ、そんなことを言っていたな」

カレン「あれは訂正させて。ルルーシュ、今はあなたのことも信じてる」

ルル「そうか、それは光栄だな」


カレン「茶化さないで。
    それでルルーシュ。蓬莱島に着いたとき、アッシュフォードに一緒に帰ろうって言ってくれたわよね」

ルル「ああ」

カレン「あのとき、何を言いかけてたの…?」


ルル「あのとき?……ああ、C.C.がタバスコとか言っていたときか。
   あの時は
   『俺はこれからはナナリーのためだけでなく、俺や黒の騎士団のために戦う。
    俺は皆がいたアッシュフォードに帰りたい。だからカレン、一緒に帰ろう』―。
    そう言いたかったのさ」

カレン「そう、あなたにとって私は生徒会の一員なのね」

ルル「さっきそう言ったじゃないか」


カレン「ちがう、私はそうじゃない。そうなりたくはない。」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ネリ「おい、全然出てこないぞ」

ナナ「声もここからじゃ聞こえませんし」

ネリ「夕暮れ沈む教室に二人きり……」

ナナ「もしかして…キ」

ネリ「ルルーシュのファーストキスは私のだーーー!!!」ダー!

ナナ「あ、お姉さま!待ってください!」


―――――――――――――――
―――――――――――――


カレン「ルルーシュ、私はあなたのこと…」

ネリ「そこまでだ!!」

カレン「っ!!」

ルル「姉上?どうされたのですか」

ネリ「お前の帰りが遅かったから探していたのだ」

ルル「よくここだと分かりましたね」

ネリ「う、うむ。校舎に入ってく姿を見かけたから片っ端から探していたのだ」

ルル「それはお手数をお掛けしました」

ネリ「よい、それよりルルーシュこれはどういうことだ?」

ルル「どういうこと、とは?」


ナナ「もう、お姉さま。私を置いていくなんてひどいです」

ネリ「あ、ああ。済まなかった」

ナナ「それよりお兄さま。お兄さまはカレンさんとお付き合いなさっているのですか?」

ルル「付き合う?いや、そんなことはないぞ」

カレン「…………」ショボン

ネリ「そ、そうか。そうなのか!」ホッ

ナナ「そうでしたか」ホッ

ルル「? それがどうかしたのか?」

ネリ「いや、なんでもないぞ!ならルルーシュ、家に帰るとするか」

ルル「クラブハウスですけどね」スタスタ


カレン「もしかして、付けてたんですか?」ボソ

ナナ「……すいません」ボソ

ネリ「どうしても気になってな。済まなかった」ボソ

カレン「そうですか。ですが私は諦めません」ボソ

ネリ「なに?」ボソ

ナナ「もしかして、カレンさんも」ボソ

ルル「姉上、ナナリーどうしたのですか?帰らないんですか?」クル

ネリ「あ、ああ。今行く! ではな、紅月」

ナナ「失礼します」

カレン「はい。では、また」


終わり

ここでかぐや登場ですわ!

アーニャはよ


前まで暇だったのでコンスタントに書けてたんですが、
もう暇じゃなくなったのでssを書いてる時間があまりとれません。

気持ちとしてはチョボチョボでも続けていきたいと思っていますが続けられるか…

なので読んで下さる皆様も気長に待っていただければ幸いです。

>>302
>>304
このスレはあくまでコーネリアをヒロインにしたいので、
ゼロの正体を知らないかぐやはでないと思います、すいません。

アーニャもジェレミアと一緒に行動してる(と妄想)からルルーシュには会いに来ないかな?


では短めのを1本投下します



【言葉遣い】



ルル「姉上、今日も泊まっていかれるのですか?」

ネリ「いいのか!?」

ルル「駄目だと言っても泣きぐずるだけですからね。もう諦めましたよ」

ネリ「な、泣きぐずったりはしてないぞ。だが、泊まっていいのなら今日も泊まっていこう」

ルル「そうですか、なら今日はナナリーの部屋で寝て下さいね」

ネリ「なぜだ?今日も皆でルルーシュのベッドで寝ればいいじゃないか」

ルル「無理ですよ。あの大きさに大の大人3人は入りません」

ネリ「ふむ、ならばキングサイズのベッドを」

ルル「無駄遣いは駄目ですよ、あと半年もないんですから」

ネリ「…ぶぅ」

ルル「と、いうわけで今日はナナリーの部屋でお願いしますね」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ネリ「ルルーシュ~」メソメソ

ルル「…どうされたのですか姉上」

ネリ「ナナリーがベッドの真ん中で寝ていて入らせてもらえないのだ…」

ルル「……はぁ、なら今日だけですよ」

ネリ「ため息をつくなため息を。それじゃあ失礼するぞ」モゾモゾ

ルル「それではおやすみなさい、姉上」

ネリ「ああ、おやすみ」

ルル「……………………」

ネリ「……………………」

ルル「………………………」

ネリ「………………なあ」

ルル「………………………」


ネリ「なあ」ユサユサ

ルル「もう、なんですか」

ネリ「もうとか言うな。眠れないからかまってくれ」

ルル「俺は眠いです」

ネリ「私は眠くない」

ルル「……わかりましたよ」

ネリ「というかだな、ルルーシュ」

ルル「はい?」

ネリ「お前は『もう』とかため息ついたり私にしているがちゃんと敬っているのか?」

ルル「敬っていますよ。だから敬語ですし」


ネリ「丁寧語を使ってるだけでその実バカにしているようにしか聞こえないときが多々あるぞ」

ルル「そんなことありません。姉上は俺の中で数少ない、年上として敬える人物ですよ」

ネリ「そ、そうか。それは嬉しいな」



ルル「ではおやすみなさい」

ネリ「待て待て待て。そういうのが敬ってないと言うのだ」

ルル「俺も人間ですから睡魔には勝てませんよ。ふあぁぁぁ~」

ネリ「というかだな、別に敬語じゃなくていいんだぞ」

ルル「なぜです?姉上は俺より年上じゃないですか」

ネリ「確かにそうだが…別に敬語じゃなくてもいいだろ、兄弟なんだから」

ルル「まあそうですね」

ネリ「それにお前と再会してもう結構な年月が経ったんだ。そろそろ打ち解けてきたはずだ」

ルル「もちろん姉上のことは身近に感じていますよ」


ネリ「なら敬語をやめろ」

ルル「…………………………」

ネリ「お前から『姉上』とか『~ですよ』とか言われる度にお前との距離があるように感じる。
   それが私は寂しいんだ」

ルル「わかりま…わかった。じゃあ今度からは敬語をやめるよ、コーネリア」

ネリ「ぶはっ!」

ルル「どうされ…慣れないですね。どうしたんだ?コーネリア」

ネリ「よ、呼び方は『コーネリア』で行くのか?」

ルル「他がいいならそちらにしよう」

ネリ「な、なら『ネリ』と呼んでくれないか?」

ルル「ネリ」(by福山vo)

ネリ「ぐはっ!!やばい、やばすぎる!!」


ルル「ネリ、もう少し静かに。ナナリーが起きてしまうぞ」

ネリ「ああ…いや、はい」

ルル「なぜネリが敬語になるんだ?」

ネリ「いや、お前の喋り方だとなぜかへりくだらないといけない気分になる」

ルル「なら敬語に戻しましょうか?」

ネリ「いや。もう少しだけ続けてくれ」

ルル「わかった。それよりネリ、仕事の方はどうだ?」

ネリ「ああ、順調です……だ」

ルル「あまり頑張りすぎないようにな」

ネリ「お気遣いありがとうございます」


ルル「……姉上、立場が逆転してしまってますよ」

ネリ「むむむ……中々に難しいものだな。だが慣れるまで頑張るしかない」

ルル「ネリ、無理をしなくてもいいんだよ」

ネリ「はい…あっ、ああ」

ルル「それよりネリは眠くなってきたか?」

ネリ「そ、そうだな。眠気も出てきたしそろそろ寝るか」

ルル「ああ、では寝るとしようか」


―『寝る』 『寝る』 『寝る』 『寝る』 『寝る』 『寝る』……(福山vo)―


ネリ「ま、まだ心の準備ができていないんだ!!は、初めてだから緊張して…!!」


ルル「初めて?一緒に寝るのは初めてではないだろ?」

ネリ「くっ、その無駄に渋い声のせいで勘違いしてしまったではないか!」

ルル「勘違い?何を勘違いしたと言うのだ」

ネリ「ぐっ!それは……何でもいいじゃないか!」プイ ゴロン

ルル「ネリ、そんな端っこで寝てたら落ちてしまうぞ。
   もっとこっちに来い」

ネリ「あ、はい///」スポ

ルル「……ネリ、こちらに来いとは言ったが抱きしめるとは言っていない。
   俺の胸に顔を埋めないでくれ」

ネリ「~~っ!!もうやめだ!やめだやめ!
   お前の声は調子を狂わせる!」


ルル「そうですか、なら敬語に戻しましょう。
   俺としてもこちらの方が話しやすいですし」


ネリ「ああ、やはり敬語だと変な気分にはならんな」


ルル「変な気分?」

ネリ「ぐっ!うるさい!子供は早く寝ろ!!」

ルル「まったく、姉上が無理矢理相手をさせていたのに……
   それではおやすみなさい、姉上」

ネリ「やはりルルーシュは弟萌えだな…」ボソ

ネリ「ああ、おやすみ。ルルーシュ」ギュ


終わり


【コーネリアのお料理教室】


ネリ「なに?料理を教わりたい?」

ナナ「はい…」

ネリ「急にどうしたんだ?」


ナナ「その……前まで私は目が見えなかったので料理を作ろうとしても無理でした。
   だから、お兄さまが作った料理を頂いたり、咲世子さんの作った料理をお兄さまに食べさせて頂いてただけだったので、とても心苦しかった   のです。
   ですが今はもう目が見えます。だから今までの恩をお兄さまに返したいのです」


ネリ「なるほどな。よし、わかった。私でよかったら教えよう」

ナナ「本当ですか!?ありがとうございます!」


ネリ「日本ではこういうことを『敵に塩を送る』というのだろう?
   それにナナリーは私にとっても可愛い妹だからな。妹からのお願いなら姉は全力で応えるぞ。
   それで、作ってみたい料理はあるのか?」

ナナ「はい…実はハンバーグを」

ネリ「ハンバーグ?」


ナナ「はい。私が好きで良くお兄さまが作ってくださったので…とりあえずは独り立ちをしようと」

ネリ「なるほどな、自分の好きな物くらい自分で作れるようになった―
   そうルルーシュに伝えたいんだな」

ナナ「はい」

ネリ「よし、ならとりあえず買い物に行くか」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ネリ「よし、必要な物は買ってきたからさっそく作るか」

ナナ「はい、よろしくお願いします」

ネリ「…」イソイソ

ナナ「わあ、お姉さまのエプロン、クマさんがカワイイです」

ネリ「ナナリーのも用意したぞ」

ナナ「私は猫さんですか、可愛いです」


ネリ「だが教えるといっても私も本で勉強したわけじゃなくて我流だがいいのか?」

ナナ「はい、お姉さまのお料理は家庭的でおいしいですから」

ネリ「よし、ならまずは玉ねぎをみじん切りにしてくれ」

ナナ「みじん切り…ですか?」

ネリ「ああ。みじん切りをするには、まず根の部分だけは残して細かく切り込み、その後に切込みに対して直角に包丁を入れていけばいい」

ナナ「わかりました。いきます!
   よいしょっ!よ、よいしょ!」

ネリ「そんな切り方じゃ危ないぞ。包丁は引く力で切るんだ。ノコギリと一緒だな。
   そうやって押す力で切ってると繊維もつぶれるし、指も切り落とすぞ」

ナナ「わ、分かりました。引く力で……」

ネリ「そうそう」


ナナ「………………………ふぅ、できました」


ネリ「よし、ならフライパンにバターをひいてくれ」

ナナ「はい!」

ネリ「なら弱火にして玉ねぎを黄金色になるまでじっくり炒める」

ナナ「はい………」モクモク

ネリ「…………………………」カチャカチャ

ナナ「お姉さまは何をしているのですか?」クル

ネリ「なに、下準備だ。それよりちゃんと見てないと焦げ付くぞ」

ナナ「わ!っととと、……………………………………………………
   お姉さま、玉ねぎが黄金色になりました」

ネリ「よし、ならその玉ねぎは皿にでも出して粗熱をとっといてくれ。
   じゃあ次は合挽きミンチに塩コショウをふって、卵、牛乳、パン粉を入れる」

ナナ「分量はどうしたらいいのでしょう?」


ネリ「知らん!目分量だ」


ナナ「目分量、ですか」オロオロ

ネリ「私は今まで計量したことがない。
   だって料理の本とかでも例えばじゃがいも中1個とか書いてあるが、中1個とは何だ?
   じゃがいもの大きさが異なれば調味料の量も変わるはずなのに、そこだけはアバウトに中だぞ?
   だから私はレシピはあまり見ない。何を入れるか確認する程度だな。
   目分量は慣れればできるんだが……今日はとりあえず私が指示を出そう」

ナナ「わ、わかりました」

ネリ「なら卵1個を入れて、パン粉をダーっと、おっとストップだ」

ナナ「っとと」

ネリ「それで牛乳を入れて………はいストップ。それを手で混ぜる」

ナナ「はい。よいしょ、よいしょ」

ネリ「どうだ?しっとりしているか?」

ナナ「はい、パン粉も牛乳を吸っているようでバラバラにはなりません」

ネリ「ならいいか。じゃあさっき炒めて粗熱を取った玉ねぎも混ぜる。
   それで後は整形して焼けばいいだけだ。焼くときは空気を抜くためにこうやって」パン
  「ハンバーグをお手玉すればいい」

ナナ「は、はい」ペン ペン

ネリ「フライパンにバターをひいて、始めは強火で。よし、じゃあハンバーグを入れてくれ」


ナナ「はい。なぜ強火なんですか?」

ネリ「初めに表面を焼いてしまって肉汁を逃がさないためだな………
   そろそろ裏返すか」

ナナ「はい…よいしょ、っと。ふう」

ネリ「で、こちら側も焼けたら弱火にして蓋を落として中まで火を通す」

ナナ「蓋を落とす?」ドチャン!

ネリ「ちがう、フライパンに蓋をすることを『落とす』というんだ」

ナナ「なるほど///」

ネリ「あとは焦げないようにたまに返しながら火を通るのを待つ。
   ヘラで押して跳ね返ってきたらOKだ」

ナナ「はい」


~10分後~


ナナ「お姉さま、そろそろ焼けたと思うのですが」

ネリ「ん?」ガチャガチャ

ナナ「確認していただいてよろしいですか?」


ネリ「ああ……よし、火が通ったようだな。
   で、ソースはどうする?一応デミグラスソースも買ってきてあるが、手作りでソースを作るか?」

ナナ「ん~~今日はお兄さまに食べて頂くのが目的ですので、デミグラスで大人っぽくいきたいです」

ネリ「なら簡単だ。この缶をひっくりかえせば終わりだ」つ缶+缶切り

ナナ「はい……???
   あの、これはどうやって開ければいいのでしょう」

ネリ「ああ、見たことがなければ分からないかもな。
   これは、こうやってひっかけて、前後にすれば」

ナナ「わわ、すごいです」

ネリ「ほら、やってみろ」

ナナ「はい!よいしょ…よいしょ……………む、難しいです。
   ……………ふぅ、できました。これをフライパンに入れて…」

ネリ「すこし水をいれるか」


ナナ「はい」


ネリ「なら後は煮込んで味が入るのを待てば終わりだ。一緒にマッシュルームやアスパラを入れるか?」

ナナ「あ、ならマッシュルームを」

ネリ「ふむ、キノコ類は水で洗っちゃ駄目だぞ。風味が飛んでしまうからな。
   汚れが気になるときは濡らしたキッチンペーパーで拭けばいい」

ナナ「はい」フキフキ

ネリ「で、後は輪切りにしてフライパンに投下だ」

ナナ「はい」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ナナ「お、お兄さま」コンコン

ルル「なんだいナナリー」ガチャ

ナナ「あ、あの。晩御飯の用意ができましたので」

ルル「また姉上が用意してくださったのか。姉上には申し訳ないな。
   では行くとしようか」

ナナ「は、はい」シャー


ネリ「遅いぞルルーシュ」

ルル「呼ばれてからすぐに来ましたよ」

ネリ「うるさい。ナナリーの初めての手料理を出来立てで食べたくないのか?」

ルル「ナナリーが?」

ナナ「は、はい……お姉さまに教えて頂きながら作りました」

ルル「本当か?それは嬉しいな。ありがとうナナリー」ギュ

ネリ「」ムカ

ナナ「あ、あの…いつもお兄さまが作ってくださっていたので、恩返しがしたくて」

ルル「馬鹿だな、そんなこと気にしなくてもいいのに。
   でもナナリーの手料理は嬉しいよ、早速食べるとしようか」

ナナ「はい……お口に合えばいいのですが…」


ルル「ナナリーが作った物なら美味しいよ、絶対に。
   ではいただきます。…モグモグ…」

ナナ「ど、どうですか?」

ルル「ああ、美味しいよ」ニコ

ナナ「よ、よかった~」

ルル「ナナリーも姉上も一緒に食べましょう」

ナナ「はい!」

ネリ「ああ、ところでルルーシュ」

ルル「なんですか?」

ネリ「私も今日はサーモンのマリネと鶏肉の香草焼きとビシソワーズを作ったんだ。
   是非食べてくれ」

ナナ「お、お姉さま!お姉さまばかりそんな難しくてオシャレな料理を作るなんて卑怯です!」

ネリ「ナナリーばっかり褒めてもらうのはずるいぞ!私だってルルーシュに褒めてもらいたいんだ!
   それに塩を送るとは言ったがルルーシュまで渡さんぞ!」

すいません、抜けます


ナナ「今日くらいいいじゃないですか!」

ネリ「もし今日すべてが決まってしまったら私は後悔する!だからやれることはやっておきたいんだ!」

ナナ「お姉さまの意地悪!」

ネリ「ナナリーの我儘!」

ルル「ふ、二人とも、喧嘩は駄目ですよ」

ナナ「お兄さま!今日は私のハンバーグを食べて下さりますよね!?」

ネリ「ルルーシュ!私の料理を無駄にするのか!」

ルル「わ、分かりました。では両方とも皆で食べましょう」

ネリ「む……仕方ない。だが私の料理もちゃんと食べてくれよ」

ルル「ええ、分かってますよ」

ナナ「あ、なら残りのハンバーグも持ってきます。お兄さま、たくさん食べて下さいね❤」シャー

ルル「残り?」

ナナ「お待たせしました。どうぞ、お兄さま」 つハンバーグ10個

ルル「…………」

ネリ「よし、じゃあ頂くとするか」

ナナ「はい」

ルル「…………」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ルル「あ、姉上、それにナナリー…すまない。とても美味しかったんだがもう食べれそうもない…ウップ」

ネリ「まったく、男のくせに情けない」

ルル「食べきるとは一言も言ってませんから。それにお腹一杯なのに無理矢理詰めても勿体ないですから。また明日にでも食べましょう」

ナナ「お兄さま!」

ルル「なんだい?ナナリー」

ナナ「明日は何を作ってほしいですか?」

ルル「そうだな…」

ネリ「ルルーシュ、私にも作ってほしいものをオーダーするといい」

ルル「あ、姉上、二人がいっぺんに料理するとまた今日みたいなことに」

ネリ「知らん!男なら甲斐性を見せて全部食べきるくらいの気概を見せてみろ」

ルル「気概で胃袋は大きくなりませんよ」

ネリ「なら私の料理は食べないと言うのか?」ウルウル

ルル「……はあ」


その後しばらくは二人が競い合うように料理を作り、それを養豚のように俺に与え続けた。

勿論二人の気持ちは嬉しかったし、味も美味しかった。

食べ過ぎで太るかと思ったが痩せすぎだったから丁度いい。
幸せ太りというやつだ。

だが予想に反して俺は連日の過食により嘔吐を繰り返し、1週間で体重が3kgも減ってしまった。

それを見かねて二人は1食分を二人仲良く作ることになった。
始めからそうしてくれ……

俺も二人に料理を振る舞いたいが、二人の料理熱が冷めるまではお預けだな。
男子厨房に入らず、だ。

愛する姉と妹が毎日、俺のために真心を込めた料理を作ってくれる。
俺は世界一の幸せ者だろう。

ナナ「お兄さま、今日もいっぱい食べて下さいね❤」

ネリ「ルルーシュ、今日も残さず私達の愛情を受け取ってくれ」

終わり


【襲来】


ピンポーン

ルル「はい、どちらさまです…」ガチャ

C.C.「………」

ルル「」ガチャン カチャカチャ

C.C.「おい、無言で閉めるな。鍵をかけるな。開けろ」

ルル「うるさい、今さら何の用だ」

C.C.「お前が元気でやってるか気になってな、だから開けてくれ」

ルル「嘘を吐くな。お前は思考エレベーターから出てきたら何も告げずに勝手に出て行っただろ」

C.C.「それはお前に迷惑をかけないためだ。試しに開けてみてくれ」

ルル「迷惑?」


C.C.「そうだ、お前はシャルル達に明日が欲しいと言っていただろ。それは生あるものの変化ある明日のことだろ。
   私のように変化がなく不老不死になって明日を望むとは思えなかった。
   だからお前にコードを奪ってもらうことは期待できなくなった。
   よって契約が果たされることはないと判断して次の契約相手を探す旅に出たのだ。
   いいからちょっと開けてみろ」


ルル「…………」ガチャ

C.C.「よう、久しぶりだな。童貞坊や」


ルル「俺は元気にやっている。だからお前の目的は果たされた。
   よって次の旅へ向けて旅立て」

   
C.C.「まあそう急ぐな、童貞坊や。旅人にも休息は必要だ。
   というわけでお邪魔するぞ」ズカズカ


ルル「あ、おい!待て!!」

C.C.「ここも久しぶりだな……っと」


ナナ「??  もしかてして、C.C.さんですか?」

C.C.「お、ナナリーか。久しぶりだな。そうだ、私がC.C.だ」

ナナ「お久しぶりです!わあ、C.C.さんはこんなきれいな方だったんですね」

C.C.「そうか、目が見えるようになったのか。よかったな」

ナナ「はい」



ネリ「おい」

C.C.「なんだ、ブラコン・アラサーもいたのか」

ネリ「コーネリアだ!変な名前で呼ぶな!!
   それより何しに来たのだ」

C.C.「なに、共犯者の顔が恋しくなってな。久しぶりに顔を見に来たのだ」

ネリ「共犯者?ルルーシュのことか?」

C.C.「そうだ」

ルル「おいC.C.!勝手に入るな」

C.C.「いいではないか、ナナリーは歓迎してくれてるぞ?」

ルル「まったく。それでC.C.、お前は旅の目的を果たしたのか?」

C.C.「いや、まだだ」

ルル「目的も果たさずお前は今まで何をしていたんだ」

C.C.「契約するにも素質や能力が必要だ。誰彼かまわずあの力は手に入れられないからな。
   だから適正ある者を探しに」

ルル「ほうほう」

C.C.「イタリアへ行っていた」



ルル「ほうほ……待て、なぜイタリアだ。イタリアには適正者が多いのか?」

C.C.「まさか、適正者を探すのも私の目的だがそれだけでは味気なくて面白みがないだろ。
   だから、私はもう一つ目標を掲げてイタリアへと行っていたんだ」

ルル「もう一つの…それはなんだ」

C.C.「まったく、お前は私のことを何でも知りたがるな。
   束縛する男は嫌われるぞ」

ルル「うるさい、誤解を招くような言い方をするな。とっとと白状しろ」

C.C.「ピザだよ」

ルル「……ピザ?」

C.C.「ああ、私はお前と出会ってあの魔性の食べ物に魅入られた。
   とろけるチーズ、生地の厚さによって異なる食感、トッピング次第で無限の可能性を秘めているバラエティーさ、タバスコをかけるとまた味 が変わる芸達者ぶり、耳まで」

ルル「もういい、お前がいかに好きかはもう分かりきっている。
   それで、お前はピザが食いたくてイタリアに行っていたのか」


C.C.「そう…いや、始めは私もそうだった。だが私は無一文だった。
   そんな状態でイタリアについても食べ歩きを楽しむことは出来なかった。
   だからわたしは方法を変えた」

ルル「方法を?」


C.C.「ああ、私はピザを食べられればそれでいい。
   だから自分で作れるように働いて技を盗むことにした」

ルル「ほう、腰の重いお前が炊事を選択するとはな。ピザさまさまだ。
   それで、腕は上達したのか?」



C.C.「クビになった」


ルル「…………………………なぜだ」


C.C.「初めは当然、厨房などやらせてもらえずにホールをやっていた。
   それで、あるとき厨房を覗いたら店長が伸ばしていた生地が不用心に置かれていた。
   考えれば今まで焼かれたピザしか見たことがなかった。
   私は初めて生の生地をみた。
   柔らかくて白くて冷たそうで気持ちよさそうだった。
   私はその魅力に抗えなかった。
   そして……」

ルル「そして?」


C.C.「気が付いたら生地を顔に張り付けていた」

ルル「………」

C.C.「そして記念にと写真を撮った」

ルル「………」

C.C.「そしてこの素晴らしさを全世界に知らしめるためtwi○terにアップした」

ルル「………」ポチポチ

C.C.「すると予想に反して不衛生だとの苦情が店になされた。
   それで私は敢え無くクビとなったのだ」

ルル「お前が撮った写真とやらはこれか」

C.C.「ああ、そうだ。よく撮れているだろう」

ルル「ではお前は未だにピザ一つ作れないのだな」

C.C.「ああ、結局イタリアでもピザ食べ歩きやピザ会得はならなかった。
   だからルルーシュ、ピザを食べさせてくれ」

ルル「なぜ俺が」


C.C.「お前は契約不履行だからな。その損害賠償としてピザの1つや100個、私によこせ」

ルル「桁が違いすぎるぞ」

C.C.「ナナリーもピザを食べたいよな?」

ルル「おい、ナナリーを巻き込むな」

ナナ「そうですね、ピザは久しく食べていないので久しぶりに食べたくなりました」

ルル「ならナナリ-、俺が作ろうか?それともデリバリーするか?」

C.C.「お前は相変わらずナナリーのこととなると思考停止に陥るな」

ルル「黙れ、ナナリーのために世界をつくりかえた男だぞ」

C.C.「ふむ、無駄に説得力のある言葉だ。
   ナナリー、ピザハッ○の贅沢シーフードとワイルドガーリック、カマンベールデラックスがおすすめだぞ」

ルル「おい、ナナリーを盾にして自分の要求を通そうとするな」

ナナ「C.C.さんはよくピザを食べていたので玄人ですよね?
   ならC.C.さんがおすすめするピザにします」

ルル「もしもし、贅沢シーフードとワイルドガーリック、カマンベールデラックスを全てLサイズで。
   ……はい、お願いします」

C.C.「ふ、ちょろいな」

ネリ「なるほど、そういう手もあるのか…」ボソ

ナナ「デリバリーのピザなんて久しぶりですね、お兄さま」

ルル「ああ、楽しみだな。ナナリー」



―――――――――――――――
―――――――――――――


~ルルーシュ自室~


ルル「それで、お前は予定通りピザを食べたのだから出ていくのだな?」

C.C.「何を言っている。食事の後は昼寝と相場が決まっているだろう」ゴロリ

ルル「おい待て!お前もしや、ここにまた住み着こうとしているのではないだろうな!」

C.C.「……」ゴロリ

ルル「おい、顔をそむけるな」

C.C.「私はお前以外に頼れるものがいない。そして今は無一文だ。
   お前がここを追い出せば私は野宿せざるを得ない。
   こんな可憐でか弱い私に野宿させるつもりか?」

ルル「黙れ魔女!殺しても死なないくせに!!
   お前が野宿くらいで野垂れ死にするわけがないだろう!」

C.C.「うるさい男は嫌いだ」

ルル「くっ」ワナワナ


C.C.「心配するな。私にはコードを継承させるために契約相手を探すと言う目標がある。
   そのためには生きるのに必死な…そうだな、発展途上国とかの方がいいだろう。
   豊かな国では生に対する貪欲な感情がないからな。それではギアスは発現しない。
   だからいずれは契約相手を探す旅に出るさ」


ルル「……わかった。なら少しだけだぞ」

C.C.「ああ、さすが元契約相手。分かってもらえて光栄だよ」


ネリ「おいルルーシュ」カチャ

ルル「姉上」

ネリ「む、なぜお前がルルーシュのベッドで寝ている」

C.C.「昼寝さ」

ネリ「ルルーシュの匂いをたくさん吸ったベッドでお昼寝などうらやま…けしからん。
   お前にはフローリングで十分だ」

C.C.「今日からしばらく一緒に住むんだ。仲良くしようじゃないか」

ネリ「何?」

ルル「姉上はここには住んでいないぞ」

C.C.「そうなのか、ならお前は関係ないな」


ネリ「関係ならあるぞ。私はルルーシュとナナリーの保護者だ。
そして保護者としてお前の宿泊は認められん」

C.C.「知らん。ルルーシュがいいと言っているんだ」

ネリ「ルルーシュ!」

ルル「姉上、C.C.は……身寄りがありません。それに金もない。
   よって宿泊できるところはここくらいしかないそうです。
   それに、何日か経てばまた旅に出るそうなんで、それまでは泊めてやりたいのですが」

ネリ「私には散々泊まるなと言うくせに!」

ルル「姉上には立派なマンションがあるじゃないですか」

ネリ「関係ない!私だってあんな誰もいない家に帰るくらいならここで住みたいぞ!
   そうだ!私の部屋をC.C.に貸してやる。その代わりルルーシュ、私がここに泊まろう」

C.C.「待て、その場合食事は誰が用意してくれるんだ」

ネリ「知らん。食事つきの仕事でも探せ」

C.C.「交渉決裂だ。私はルルーシュの飯を食べながらここで伸び伸びと生活する」

ネリ「うるさい!とりあえずベッドから出ろ!」グイッ

C.C.「おいやめろ、服が伸びるだろ」

ルル「二人とも、ベッドの上で暴れないでくれ」


ネリ「と、いうかだ。お前はルルーシュのなんだ」

C.C.「元契約相手だ」

ネリ「契約相手ならビジネスライクに割り切るべきだ。
   お前はコードの継承が目的だろ。そしてルルーシュはその気がない。
   なら契約は最早、意味はなくルルーシュとお前は他人だろ」

C.C.「他人?」

ネリ「ああそうだ。他にお前とルルーシュの関係があるのか?」

C.C.「」ジーー

ルル「こっちを見るな」

ネリ「ほら、お前はルルーシュにとって赤の他人だ。
   そんな奴が人に泊めてもらおうなどとおこがましいと思わないのか」

C.C.「それを言ったらコーネリア。お前だってルルーシュの姉でしかないだろ。
   18歳の弟に構いすぎるのは嫌われるぞ」

ネリ「本当か!?」クル メソメソ

ルル「あ、いえ……姉上のことは好きですよ」

ネリ「ほれ見たことか!!」フンス


ルル「ですが姉上、C.C.を泊めてやっては駄目ですか?」

ネリ「なぜだ!?」

ルル「理由はさっきも言った通りです。それに、C.C.は他人なんかじゃありません。
   友達かと聞かれたらそれは違うのですが……こいつとは切っても切れない腐れ縁があるのですよ」

ネリ「……わかった」

ルル「ありがとうございます」

ネリ「その代り!!C.C.が泊まっている間は私も泊まらせてもらうからな!」

ルル「分かりましたよ」

ネリ「それと、C.C.が寝る部屋はルルーシュとは別室だ」

ルル「ええ、構いませんよ」

ネリ「そして私はルルーシュと一緒の部屋だ」

ルル「姉上はナナリーと一緒に寝て下さい」

ネリ「………」ブゥ




―――――――――――――――
―――――――――――――


C.C.「この大きさの風呂に3人で入るのは無理があるんじゃないか?」

ネリ「仕方ないだろ。3人が別々に入ってたら最後のルルーシュが可愛そうだ」

C.C.「相も変わらずのブラコンぶりだな」

ネリ「そうだろぉ!?」ニパア

C.C.「……褒めたつもりはなかったのだがな」

ナナ「それよりC.C.さんはスタイルもよかったんですね。びっくりです」

C.C.「ああ、どんな男も虜にできるぞ」

ネリ「そういえば、ナナリーは久しぶりと言っていたが会ったことがあるのか?」

ナナ「はい、去年何度かお会いしましたよ」

C.C.「ああ、それに私は一時期このクラブハウスに住んでいたからな」

ナナ「そうなのですか!?……まったく気づきませんでした」

C.C.「まあ気づかれないようにしていたからな」

ネリ「待て!と言うことはルルーシュと一つ屋根の下にいたということか?」

C.C.「クラブハウスに屋根が複数なければそういうことだな」


ネリ「……寝室はどうしていたのだ?」

C.C.「ルルーシュと同じベッドだった」

ネリ「なんだと!?」

C.C.「斑鳩でもそうだったろ」

ネリ「違う!あの時はお前が勝手にルルーシュの部屋を使っていただけだっただろ!」

ナナ「斑鳩?C.C.さんはもしかして黒の騎士団だったのですか?」

C.C.「ああ、そうだ」

ナナ「そうだったのですか~」

ネリ「それより!同じ部屋とはどういう意味だ!」

C.C.「そのまんまの意味だよ。ルルーシュがこの部屋から出るなと命令したからな。
   それを守ってあの部屋で生活していただけだ」

ネリ「くっ!!この魔女め」

C.C.「兄弟そろって魔女呼ばわりか」



ネリ「それで…だ。お前はここに住んでいるとき過ちはなかっただろうな?」

C.C.「過ち、とはなんだ」

ネリ「その……ナナリーがいる前でそんなこと言えるか!つ、つまり男女の関係だ」

C.C.「ふむ、私からは何もしなかった。とだけ言っておこう」

ネリ「なに!?ではルルーシュの方から……」

C.C.「ふ、私の魅力に抵抗できる男なぞおらん」

ナナ「そういえばC.C.さん。出会ったとき、将来を約束した関係とおっしゃっていましたよね」

ネリ「なに?」

C.C.「将来……まあ将来と言えば将来だったな。だがナナリー、その将来はもう終わったよ」

ナナ「終わった?結婚生活がですか?」

C.C.「そうではない。私達は別に恋人ではない。だが、確かにあのとき二人は将来を誓い合っていたんだ」

ナナ「ん~難しくてよく分かりません」

C.C.「そうだろうな、分からないように言っているのだから」

ナナ「教えて下さらないのですか?」

C.C.「こればっかりは私の口から言えん。ルルーシュにでも聞けばいいさ」


ネリ「それよりも!お前とルルーシュとの間に過ちはあったのかなかったのか、どっちなんだ!」

C.C.「あいつは童貞のままだ。それだけは教えてやろう」

ネリ「ほっ」

ナナ「まあ///」

ネリ「それで、お前は本当に何しに来たのだ」

C.C.「あいつの顔を見に来たと言っただろう。まあ本音を言えば日本のピザが恋しかったのだが」

ネリ「本当にそれだけか?」

C.C.「…他になにがある」

ネリ「お前はルルーシュのことを何とも思ってないのか?」

C.C.「思うところはあるさ。元とは言え重大な契約をした相手だからな。
   それにあいつはマリアンヌの忘れ形見だ」

ナナ「お母様のことをご存じなのですか?」

C.C.「ああ」

ナナ「ならお話しを聞かせてほしいです!」

C.C.「ああ、また今度。ゆっくりとな」

ナナ「はい!楽しみです」


ネリ「それだけか?」

C.C.「随分と疑うのだな。私があいつに恋をしているとでも?」

ネリ「そうだ」

C.C.「はっ、馬鹿馬鹿しい。
   赤ん坊の頃からあいつを知っている私があいつを好きになるはずがなかろう」

ネリ「今はその言葉を信じよう」

ナナ「C.C.さんはお兄さまを赤ん坊の頃から知っているのですか~。
   とてもそうは見えません」

C.C.「そうだろうとも、私は永遠の18歳だからな」

ネリ「……ブラックジョークか」ボソ

ナナ「C.C.さんはなんだかミステリアスですね」

C.C.「ふ、謎が多い女は魅力的に映るんだぞ、ナナリー」


―――――――――――――――
―――――――――――――


C.C.「チーズ君がいない……どこに忘れたんだ。
   あれがなければ寝られない…
   リビングにも脱衣所にもなかった……ルルーシュの部屋か?
   そう言えば昼寝の時に持って行った気がするな」トコトコ

C.C.「ルルーシュー」カチャ

ルル「zzzz」

C.C.「なんだ、もう寝たのか。童貞坊やは寝るのが早いな。
   それより、チーズ君は……あった」

C.C.「よし、目的も果たしたのだ。寝場所に戻るとするか」チラ

ルル「zzzz」

C.C.「寝ているときは赤ん坊の頃と顔が変わらないな」ナデナデ

ルル「zzzz」


C.C.「お前はよくやったよ。自分の境遇にもめげず、愚痴を言わず、諦めず……
   妹のためには些かやりすぎだがそれでもお前の目標は達成された。よく頑張ったな。
   誇っていいぞ」ナデナデ

C.C.「お前が望んだ未来は…明日はどうだ?愛する妹と姉がいて幸せか?」ギュ

ルル「zzz、んぅ…zzzzz」

C.C.「お前には……お前の明日には私は必要でなかったのか?」ギュ!

C.C.「それは……寂しいな」ホホ ピト

C.C.「お前の欲しかった日常には……私のような異物はいらなかったんだな」


C.C.「…チーズ君も帰って来たんだ。ソファに戻るか」テクテク


ネリ「ルルーシュ~」カチャ

C.C.「おや?」

ネリ「な、なんでお前がここにいる!」ヒソヒソ

C.C.「チーズ君がいなくてな。ここにいたんだ」つチーズ君

ネリ「誰がそんな嘘を信じるか!」ヒソヒソ

C.C.「嘘だと思うならそう思えばいい。では私はソファに戻る。お前も夜這いはほどほどにしておけよ」

ネリ「おい待て!何もしなかっただろうな!」

C.C.「さあな、私はC.C.
   謎が多い女だからな」


終わり


【お相手はだれ】


ピンポーン

カレン「すいませーん」

ガチャ

C.C.「誰だ」

カレン「すいません、ルルーシュ君は……ってC.C.!!
    あんたなんでここにいんのよ!?今までどこにいたのよ!」

C.C.「おや、カレンか。久しぶりだな」

カレン「あ、ええ。久しぶり。ってそうじゃなくて!
    あんた今までどこ行っててなんでここにいんのよ」

C.C.「私は今までイタリアに行っていた。だが資金が尽きたためルルーシュを頼ってここに来たのだ」

カレン「イタリア?ルルーシュを頼って?よく分からないわね」

C.C.「まあお前が知らなくてもいいことだ。それよりカレン、お前は何しに来たのだ」


カレン「あ、そうだった。ルルーシュ今いる?」

C.C.「奴ならどこかに出かけたっきり帰ってきてないな」

カレン「もしかして……コーネリア様と一緒とか?」

ネリ「C.C.、玄関先で騒がしいぞ。御客人なら中に……ってカレンか」

カレン「あ、コーネリア様。お久しぶりです」

ネリ「ああ、久しぶりだな。カレンだったら中に入ってもらえばいいだろう」

C.C.「ふむ、そうだな。中に入るか?」

カレン「あ、ええ。そうさせてもらうわ」トコトコ


~リビング~


ネリ「ところでカレンは今日はどういった用件なのだ?」

C.C.「ルルーシュを探しているのか?」

ネリ「なに!?ルルーシュをだと!ルルーシュは渡さんぞ!」

カレン「あ、いえ。そういうことではなくて……
    これを渡そうと思って」ペラ

ネリ「プリント?」

カレン「はい」

C.C.「何々?
   
   『×月×日には生徒会主催のダンスパーティー☆
   男子も女子も着飾って 気になる人とダンスっちまいなよ!』―。
   
   なんだ、この頭の悪さが一目瞭然の紙は」


カレン「リヴァルが生徒会長になったからって張り切っちゃって。
    あ、リヴァルってのは生徒会長でルルーシュの友達よ。
    前の会長だったミレイさんがパーティー好きだったから、それを途絶えさせちゃいけない、
    とかなんとか。
    無駄に頑張っちゃってんのよ」




C.C.「おいカレン。このパーティーにはピザが出るのか?」

カレン「え?さあ。まだ飲食物までは決めてないけど。
    けど立食だし手で食べられる軽食を用意するからピザも出るんじゃないかしら」

C.C.「ふむ、ならば私もダンスっちまおうかな」


カレン「は?
    ………あんたね、これはアッシュ―フォードのダンスパーティーなの。
    あんたは生徒じゃないでしょ」

C.C.「だが見た目はヤングでナウいぞ」

カレン「もうそれが駄目」

C.C.「入場検査はしないのだろ?ならバレることはない」

カレン「まあ確かに、うちの生徒は人数多いし大丈夫だけど」

C.C.「ならば問題ない。私もダンスパーティーに出席しよう」

カレン「……ルルーシュに怒られても知らないからね」

C.C.「前みたいに隠れて生活しなきゃいけないわけじゃないからな。
   あの坊やだってこのくらいで目くじらを立てないさ」

すまぬ、抜けます

昨日は再開できずにすいませんでした。

では、今から再開します


ネリ「ダンスパーティーか………
   よし、ならば私も出席しよう」

カレン「コーネリア様が!?」

ネリ「ああ、アッシュフォードは未だにブリタニア人が多く在籍する学校だ。
   ならブリタニア大使である私が視察し、叱咤激励するのも悪くない。
   むしろ私の職責でもあろう」

カレン「はあ、そりゃコーネリア様が来て頂けるなら主賓とさせていただきますが」

ネリ「ならば私はルルーシュとでも踊ろう」

カレン「は?え?なぜそうなるのですか?」

ネリ「私はブリタニア大使であり主賓でもあるならば踊りも注目されるだろう。
   そしてルルーシュは副生徒会長だ。
   生徒会主催のダンスならば、生徒会の者が相手をするのが筋だろう」


カレン「それなら生徒会長のリヴァルが適任かと思うんですが」

ネリ「リヴァル?誰だその小僧は。
   どこの馬の骨とも知らぬガキに握らせる手は持ち合わせていない。
   私の相手はルルーシュをおいて他にはおらん」

カレン「そ、そうですか。ならパーティーの始めの方にコーネリア様とルルーシュのダンスをオープニングセレモ二-として用意します」

ネリ「ん?そんなものは不要だ。私は普通のダンス中にルルーシュと踊るぞ。
   そして誰にも代わってやるつもりはない」

カレン「……それは些か横柄ではないでしょうか。
    ルルーシュは学園でも人気がある男性です。
    それなのにコーネリア様が独占するというのでは生徒会のホストとしての資質が疑われます。
    それに、コーネリア様にも不満が出るでしょう」

ネリ「ならルルーシュを他の女と躍らせろとでもいうのか?」

カレン「彼も生徒会の一員ですから。そのくらいはして頂かなければ困ります」

ネリ「…………」

カレン「………」


C.C.「まあ落ち着け二人とも」

カレン「あんたは関係ないから引っ込んでなさい」

ネリ「そうだぞ。これはルルーシュのダンス相手を賭けた戦いなのだからな」

カレン「ふぇ!?」

C.C.「ほ~、カレンはルルーシュとダンスがしたいのか」

カレン「え、ちょ、ば、馬鹿!そんなわけないじゃない!」

ネリ「ほう、ならばルルーシュが誰と踊ろうが関係ないだろう」

カレン「だから生徒会役員はホストとして他の生徒と踊らないとダメなんですって!!」

C.C.「なるほど、ならばホストである生徒会役員同士は客を持て成すために踊れないと言うわけだな」

カレン「…え?」

C.C.「だってそうだろ、客をほったらかしてホスト同士が乳繰り合ってどうするのだ」

カレン「それは~……ちょっとくらいだったらいいんじゃない…かな?」

C.C.「駄目だ」

ネリ「駄目だな」


カレン「~~~!私にだって少しくらいルルーシュとダンスさせてくれたっていいじゃないですか!」

C.C.「おや、化けの皮が剥がれたか」

カレン「そういうあんたこそどうなのよ!」

C.C.「私か?私はピザと美味しい物が食べられたらそれで十分だ。
   だが……そうだな、食べてばかりでは太ってしまうからな。ダイエットがてらダンスでもしようかな」

カレン「なら誰とでもいいわよね。ルルーシュ以外と踊りなさいよ」

C.C.「は?馬鹿言うな。
   私みたいな美人とダンスしたら相手がその気になってしまうだろ。私の素性を知っているルルーシュ以外とは踊れん」

カレン「…………」

C.C.「…………」

ネリ「…………」

カレン「ならどうやって決めましょうか」

C.C.「簡単なことだ。あいつに選ばせればいい」

ネリ「うむ、そうだな」

カレン「二人とも、自信があるんですね」

C.C. ネリ「「当然だ」」


―――――――――――――――
―――――――――――――


カチャ


ルル「姉上、ただ今戻りました。
   ……………………カレン、こんなところで何をしている」


カレン「ん」 つプリント

ルル「…ダンスパーティー?
   リヴァルも会長に影響されたものだな」

カレン「ところで」ズイ

ルル「…顔が近いぞ。なんだ?」

カレン「ルルーシュは誰と踊るの?」

ルル「は?」

ネリ「もちろん私とだよな!?ルルーシュ!」

C.C.「ふ、お前みたいなヘタッピには私のような上級者がエスコートしてやろう」

カレン「生徒会の役員同士で踊るのが角が立たないよね!? ね!?」


ルル「……姉上、ナナリーは今どこに」

ネリ「ナナリー?ナナリーなら今は自室にいるぞ」

ルル「……はあ、俺は誰とも踊らない」

ネリ「なぜだ!?」

カレン「なんでよ!?」

ルル「考えても見ろ。ナナリーは踊れないんだぞ。
   それなのに兄の俺が馬鹿みたいに踊り呆けてどうする。
   ナナリーが寂しい思いをするに決まってる」

カレン「あ……」

ネリ「確かに……そうだな」

C.C.「いーや、それは間違っているぞルルーシュ」

ルル「俺の真似をして意趣返ししたつもりか」


C.C.「お前こそナナリーのことを何も分かっていない。
   ナナリーは確かに足が不自由でダンスもできないだろう。
   だがお前も踊らなかったらナナリーはどう思う?
   自分の足のせいで兄まで退屈させてしまったと気に病んでしまうだろう」

ルル「………」

C.C.「それならば、お前は普通にダンスを楽しみながらナナリーが寂しくなったときは相手してやるのが
   ナナリーにとってもいいんじゃないか?」

ルル「知ったような口を」

C.C.「私はお前よりも長生きだからな」

ルル「……俺はナナリーの傍にいる。ダンスはしない」スタスタ

カレン「あ…」


ネリ「放っておけ、あいつはナナリーのこととなると人一倍神経質になるからな。

   ……押し付けん善意は悪意でしかない、か。
   お前が言った言葉だぞ、ルルーシュ」



―――――――――――――――
―――――――――――――


ナナ「皆さん着飾っててきれいですね」

ルル「そうだな、ナナリーも可愛いぞ」

ナナ「ありがとうございます///
  お兄さまもタキシード似合ってますよ」

ルル「ありがと、それよりも欲しい物はなにか?」

ナナ「食べ物も十分ですし、飲み物もまだあります。
   大丈夫ですよ」

ルル「そうか、何かあったら言ってくれ」

ナナ「はい…………あの」

ルル「ん?」

ナナ「お兄さまは、踊られないのですか?」

ルル「ダンスは苦手だな」


ナナ「嘘ばっかり。
   9歳までとはいえ社交界に出入りしていたお兄さまがダンスできないはずがありません」

ルル「今はそんな気分じゃないんだ」

ナナ「……私のせいですよね」

ルル「違うよ、俺がそうしたいだけなんだ」

ナナ「ありがとうございます、お兄さま。
   お兄さまは優しいですね。ですが私はもう十分です」

ルル「ナナリー?」

ナナ「こうやって皆さんが綺麗に着飾ってダンスをしているのを見るだけでも楽しいです。
   それなのにお兄さまが気を遣ってダンスされないのでは申し訳なくなっちゃいます」

ルル「違う、ナナリーそんなつもりは!」

ナナ「ならお兄さま、私と1曲踊っていただけますか?」

ルル「踊る?」

ナナ「はい、皆さんのように華麗なステップは踏めませんが、それでもダンスくらいできます。
   どうですか?私と1曲」

ルル「ああ、よろこんで」

♪~~~

―――――――――――――――
―――――――――――――


ナナ「ありがとうございました」

ルル「こちらこそ」

ナナ「ではお兄さま、他の方ともダンスをしてきてください」

ルル「え?」

ナナ「私は少し疲れてしまいましたから、飲み物でも飲んで休憩してきます。
   ですからその間、他の方と踊ってきてください」

ルル「……わかったよ、ありがとうナナリー」ナデナデ

ナナ「///」

ルル「それじゃあちょっと行ってくるよ」トコトコ

カレン「あれ?ルルーシュ。あんた何ほっつき歩いてるのよ」

ルル「カレンか、ナナリーの追い出されてな」

カレン「ナナリーに?」

ルル「C.C.の言った通りだったよ、ナナリーに逆に気を遣わせてしまった」

カレン「そう、ならあんたは今暇ってことよね」


ルル「ああ、そうだな」

カレン「なら私と1曲踊らない?」

ルル「カレンと?お前と踊りたがってる男子は大勢いるだろ」

カレン「そんなの関係ない!」

   「わ、私はあんたと…」ボソ

ルル「なら、私と1曲踊っていただけませんか」ペコ

カレン「…クス。喜んでお受けします」


♪~~~

ルル「ドレス、きれいだな」

カレン「あ、ありがと///」

ルル「淡いピンクがカレンに似合ってるよ。
   それに、髪も今日はストレートで下しているんだな」

カレン「え、ええ。ドレスを着るならいつもみたいに跳ねさせたら似合わないから」

ルル「俺はこっちのカレンの方が好きだな」

カレン「……ちゃんと覚えてるわよ」ボソ


ルル「それよりも、なんだか可笑しいな」

カレン「な、なにが!?」

ルル「ちょっと前までは俺もお前も黒の騎士団にいて、文字通り命を賭けて戦っていたのに。
   今はドレスを着てダンスだなんて」

カレン「クス、そうね。でもね、ルルーシュ」

ルル「なんだ?」

カレン「私達がこうやってドレスを着て馬鹿みたいに踊ってられるのはゼロの……
    あなたのおかげ。だから、ありがとう」

ルル「俺は自分の目的のためにやっただけだ」

カレン「フフ、そう言うと思った」

ルル「む」

カレン「でもね、あなたがやってきたことがこういう未来を切り開いたのよ。
    それに私も救われてる。だから感謝しているわ」

ルル「そう言われるとこそばゆいな」

カレン「それでね、ルルーシュ」

♪~~~

ルル「終わってしまったな」

カレン「……ええ、そうね」

ルル「お相手、ありがとうございました」ペコ

カレン「…こちらこそ。なら私は行くわね」トコトコ

ルル「ああ。 なら俺も………」


C.C.「おい、ピザは4種類しかないのか」

生徒「え?あ、はい」

C.C.「なぜもっと用意しなかった」

生徒「え!?……ピザで4種類は豊富な方なんですが」

C.C.「ふざけるな!ピザには無限の可能性が」

ルル「お前がふざけるな」ズビシ

C.C.「む?」クルリ

  「なんだルルーシュか」

ルル「生徒に無暗に絡むな。種類は前から決まっているし今さら変更は無理だ」

C.C.「私が来ると分かっていながらこれは手落ちじゃないのか?」

ルル「いや、お前が来るからだ。限られた予算内でピザばかり数も種類も増やせばお前ばかり食べることになるからな」

C.C.「ふむ、そうなるな」


ルル「お前も食ってばかりいないでちょっとは踊ったらどうだ。
   一応ダンスパーティーなのだからな」

C.C.「おいおい、ただでさえ立ってるだけでもファンクラブが出来かねないのにそれを加速させてどうする」

ルル「黙れ魔女。お前みたいなのが持て囃されるのは魔女狩りのときだけだ」

C.C.「言ってくれるな、なら試に私とダンスをしてみるか?」

ルル「ダンス?なぜだ」

C.C.「ダンスしろと言ったのはお前だろ、若年性健忘症か。
   いかに私のダンスが魅力的か一番近くで見せてやろう」

ルル「そうか。
   ならば1曲お相手お願いします」ペコ

C.C.「ふむ」


♪~~~

ルル「ほう、意外に踊れるのだな」

C.C.「たわけ。私が何年生きていると思っている」

ルル「そうだったな」



C.C.「そう言うお前こそ中々ではないか。昔取った杵柄か?」

ルル「アッシュフォードに来てからもダンスくらいはあったからな」

C.C.「なるほどな」

ルル「……C.C.。昨日お前が言ったことは正しかった」

C.C.「昨日?何か言ったかな」

ルル「惚けるな……ナナリーのことだ。
お前の言う通り、無駄にナナリーに気を遣わせる結果になってしまった」

C.C.「まあ、そうだろうな。あんなに優しいナナリーがお前にも気を遣わんわけがない」

ルル「俺は間違っていたのかもな」

C.C.「なに、ナナリ-に普通に接してやればいいだけだ。
   今までの全てが間違いだったわけじゃない」

ルル「……おばあちゃんの知恵袋だな」

C.C.「たわけ、こんな美人を捕まえておばあちゃんなどと」


ルル「確かに。今日のお前は綺麗だな」

C.C.「ふぇ!?」


ルル「もうお前を追う奴もいないんだ。普段も拘束服じゃなくて普通の服を着たらどうだ」

C.C.「……考えておこう。
   ルルーシュ。私とお前はもう契約相手じゃない」

ルル「そうだな、すまんがお前のコードを継承してお前を殺すつもりはない」

C.C.「それは別にいい。だが私は」


♪~~~

C.C.「……終わりか」

ルル「お相手ありがとうございました」ペコ

C.C.「…うむ、ダンスをしたらお腹が減ったな。これはピザで補給しなければな」スタスタ

ルル「食べすぎるなよ」


ネリ「ルルーシュ!!」ダダダ

ルル「姉上、どうされたのですか?」

ネリ「主賓席からお前とC.C.が踊っているのが見えた!
   だから急いで…」

ルル「そうだったのですか。なら姉上、1曲私とどうですか?」ペコ

ネリ「え!?…あ、ああ。ならば頼もう」


♪~~~

ルル「今日のドレス、似合っていますよ」

ネリ「そ、そうか?ガサツな私にドレスなど似合わんのではないか?」

ルル「いいえ、そんなことありません。
   真っ白なドレスに髪も綺麗に結わいていて、本当にお姫様のようです」

ネリ「まあ、今でも一応ブリタニア王族に一人だからな」

ルル「そうでしたね」ニコ


ネリ「……ルルーシュ、昨日はすまなかった」

ルル「昨日?」

ネリ「ナナリーのことをほったらかしてダンスの相手になろうなどと…」

ルル「ああ、そのことでしたら謝罪は不要です。
   C.C.の言う通り、ナナリーに気を遣われてしまいましたから。
   もっと普通に接してあげるべきだったんです。だから、姉上の方が正しかったのですよ」

ネリ「そうか。そう言えばお前とダンスなどするのは初めてだな」

ルル「そうでしたね。
   ブリタニアにいた頃は10歳も年が離れてましたから身長が釣り合いませんでしたし」

ネリ「お前も大きくなったな」

ルル「なんですか突然。母親みたいですね」

ネリ「お前を赤ん坊の頃から知ってるのだからそう思うのは当然だろう。
   そ、それよりルルーシュ。お前は気になってる女の子はいるのか?」

ルル「本当に母親のようですね。気になってる人…ですか。
   そう言うのはいませんね」

ネリ「そ、そうか」ほっ


ルル「今までナナリーのこととか黒の騎士団のことで頭が一杯でしたから。
   ですがナナリーも独り立ちしそうですし、俺の目的も達成しましたから。
   そう言うことを考えてもいい時期かもしれませんね」

ネリ「い、いい!そんなこと考えるな!
   お前は受験生なのだから勉強に専念していればいいのだ!」

ルル「どっちなんですか」

ネリ「……それより、学生は皆呆けておるな」

ルル「呆けて?」

ネリ「ああ、平和呆けだ。ちょっと前まで戦争をしていたと言うのに」

ルル「直接戦争に関わったわけじゃないですからね。
   それにいいじゃないですか。
   平和ぼけしていられるほど安全なのですから。
   ユフィの願った優しい世界が実現されつつある証拠ですよ」

ネリ「……ユフィもここの学生と年は変わらんのにな」

ルル「……ええ」


ネリ「あの子が生きていたらどう思うだろうな。
   それに、その姉である私がダンスに興じているなどと……
   怒られてしまうかもな」

ルル「そんなことでユフィは怒りませんよ」

ネリ「そうだろうか……」

ルル「そうですよ。それに姉上。いくら気に病んでも、もうユフィは帰ってきません」

ネリ「っ!!ルルーシュ…!」

ルル「俺が言えたことではないですけどね。
   ですが、生きている者が亡くなった者に振り回されるのは違うと思います。
   俺たちには今があるのですから」

ネリ「……」

ルル「それに、ユフィはもういませんが彼女の気持ちや考えはちゃん残ってます。
   俺や姉上の心の中に。
   ならユフィは俺たちの心の中で生き続けているんですよ」

ネリ「…そうか」


ルル「ええ。俺にはユフィへの罪償いとして、彼女が目指した優しい世界をこれからも頑張って作っていきたいと思います。
   それに姉上、俺はあなたに対しても罪を償わねばなりません」

ネリ「私にもか?」

ルル「ええ、姉上からユフィを奪った罪を。
   その罰として、姉上が不安だというのなら一緒に踊って一緒にユフィに叱られてあげましょう」

ネリ「ふふ、ユフィは怒らないんじゃなかったのか?」

ルル「例えばの話ですよ。
   それと、姉上がユフィへの後ろめたさを感じるならば俺がそれを背負いましょう。
   本来、俺が背負うべきものですから。
   そして、姉上が寂しいと思うのなら」ギュ

ネリ「あ」

ルル「こうやって側に寄り添い、抱き締めてあげましょう。いつでも、いつまでも」

ネリ「……そうか」


―――――――――――――――
―――――――――――――





♪~~~


ルル「曲が終わってしまいましたね。なんだか周りから注目されてる気もしますが」


ネリ「お前がいきなり抱き締めたりするからだぞ!」

ルル「そうですか、なら俺はどこか目立たない所にでも」



ネリ「おい、誰が1曲で終わりだと言った!
   まだ私と踊ってもらうぞ。

   
   ずっと側にいてくれるのだろう?」


終わり



【嫉妬】


~クラブハウス~


??「……さ…!
   ……さま~!!!」ドタドタ

ネリ「む?賊か?」

ルル「強盗が学校の施設を狙うとは思えませんが」


バタン!


ギル「姫様!!」

ネリ「お?ギルフォードか。久しぶりだな」

ルル「姉上、学校の施設とは言え俺やナナリーもいるのですから戸締りはしてくださいとあれ程…」

ネリ「まだ日中だぞ。怪しい者が侵入すれば私が守ってやるから安心しろ」

ルル「そういうことではなくて…防犯上、鍵はかけて下さい。
   それに、姉上も女性なんですから無暗矢鱈と危険に近づかないでください」

ネリ「わ、わかった///」


ギル「無視しないでいただきたい!」


ネリ「おお、そうだったな。それよりギルフォード、どうしたのだ」

ギル「姫様!なぜこんな島国の大使などなさっているのですか!!」

ネリ「私も王族の一員だからな。各国との連携を円滑にするのも責務だろう。
   それに、ここにはルルーシュやナナリーもいるからな」

ギル「姫様!王族としての御役目を果たされるのであれば本国へお戻りください!」

ネリ「ブリタニアへ?」

ギル「ええ、そうです!この混沌とした社会情勢にブリタニア国民は不安に思っております。
   ですから姫様の御威光を国民に示していただき、国民の不安を解消していただきたいのです!」

ネリ「私がいたところで何か変わるとは思えん」

ギル「そんなことありません!姫様の御姿を一目みれば国民は皆、安堵することでしょう。
   それに、そう思われるのなら尚のこと重役に就いて頂きたい!」

ネリ「私に国の舵取りは向かん。それはもう分かり切っている。適材適所だ」

ギル「そんなことはありません!」

ネリ「よい、自分のことは自分がよく分かっている」


ギル「でしたら姫様!国の統治は他の者に任せていいので帰ってきてください!」

ネリ「だから…」

ネリ(いや、待てよ?ここで帰ると言えばルルーシュはどうするんだろうな。
   こいつは私がこれだけアタックしても、のらりくらりと!
   偶には私が焼き餅を妬かせても罰は当たらんだろう)

ネリ「いや、ギルフォードよ。私が戻ったとして国民は喜ぶのか?」

ギル「もちろんです姫様!!」

ネリ「ふむ、ならば戻ることも検討せねばならんな」チラ


ルル「…」トポトポトポ

ネリ(くっ!優雅に紅茶なぞ淹れおって!)


ルル「ギルフォード卿、よろしければこちらを」 つ紅茶

ギル「すまない……いや、そう言えばルルーシュ様は王族!
   これはとんだ無礼を!」

ルル「気にしなくともいいですよ、もう王族であるルルーシュ・ヴィ・ブリタニアは死んでいますからね。
   ここにいるのはただのルルーシュ・ランペルージですよ」

ギル「ですが…!!」

ルル「私はもう王族に戻るつもりはありませんから。ですから普通にしてくださって結構ですよ」

ギル「…そうですか、分かりました」


ネリ「おい、ルルーシュ」

ルル「なんですか?」

ネリ「私がブリタニアに帰ったら喜ぶ国民がいるらしい」

ルル「そうでしょうね。『ブリタニアの魔女』と呼ばれていた姉上のことです。
   国民からの人気もさることながら、そのナイトメア捌きには国民も期待するところがあるでしょう」

ネリ「うむ、それで私も帰らねばならないかもしれないと思わないわけでもない」

ルル「どっちなんですか。
ですが姉上が王族としての職責を果たされようとするのは立派だと思いますよ」

ネリ「む」ムカ
  「私がブリタニアに帰ってしまうのだぞ」

ルル「ええ、それは寂しいですが仕方のないことだと思います」

ネリ「お前も一緒にブリタニアに戻るか?」

ルル「もう少しでアッシュフォードも卒業ですからね。それまではこっちにいますよ。
   それに、日本にいる方が長いですから。大学もこちらのに通おうと思ってます」

ネリ「なら離ればなれではないか!」

ルル「俺はブリタニアに戻るつもりはありませんから。
   もうあの地には戻りたくありません」


ネリ「私と離ればなれだぞ?本当にいいのか?」

ルル「今のご時世、電話もメールもありますからね。今生の別れではないのですから」

ネリ(くっ、全然嫉妬しないではないか!)

ギル「では姫様、ブリタニアに帰られるということでよろしいですか?」

ネリ「い、いや待て。私が帰った場合、ブリタニア大使はどうする?」

ギル「一応、他の者に打診はしてあります。ですから姫様が帰るとなればその者が代わりに」

ネリ「そ、そうか」
  (やばい、このままでは帰ることが決まってしまうぞ)

ギル「それと姫様」

ネリ「なんだ?」

ギル「ブリタニアの貴族の方から縁談の話が届いております」

ルル「」ピク

ネリ「またか、私は日本にいるから縁談はいらないと言ってあっただろう」


ギル「ですが姫様がブリタニアに帰るとなれば結婚もできましょう。
   それに王族の血筋を絶やさないことも王族の責務かと」

ネリ「オデュッセウス兄様はどうした。兄上の結婚の方が急がれるだろ」

ギル「それが……国王はロ…幼い女子しか惹かれないようで。
   色々と縁談を進めてはいるのですがどうも大人の女性には興味がないようでして…
   このご時世、王も法に縛られていますから。幼い女子を妻に娶るのは何かと問題が」

ネリ「まったく、兄上には王としてしっかりしていただきたい。
   だが父上には子がたくさんいたんだ、早々血筋が絶えるなどということもあるまい」

ギル「それはそうなのですが…ギネヴィア様も結婚がまだで、順番から行くと次は姫様となりますので。
   どちらにせよ姫様自身にも結婚が必要かと」

ネリ(やばいぞ、ルルーシュの嫉妬を招くはずが気が付けば私の縁談話に。
   誰の策略だ)

ネリ「結婚は私の意思で相手を選ぶ」


ギル「ええ当然です。無理矢理、姫様を結婚させようなどとは思っていません。
   しかし姫様、縁談の席に来ていただき、相手がどのような人物かを知っていただく。
   そのような機会はあった方がよろしいのではないでしょうか」

ネリ(ぐぐ、ここでルルーシュがいるからいらんとは言えん。
   言ったら嫉妬大作戦が失敗に終わってしまう)


ギル「それに国王の跡継ぎが生まれなければ王位継承争いが生じてしまいます。
   国王はそれを心配されて、早々に王位を姫様に渡したいと」


ネリ「け、結婚だけでなく王にまでなれというのか?」


ギル「オデュッセウス王から伝えるように仰せつかってましたので。
   ブリタニア家、ブリタニア国、ひいては国民のためにも姫様には帰国していただき、
   王となって世継ぎを生んでいただきたく思います」


ネリ(やばい、このままでは私はブリタニア王になってしまうぞ。
   そうなったら気軽にブリタニアから出ることも叶わん。
   ルルーシュはブリタニアには帰らんと言っているし…
   どうすれば!)



ルル「ギルフォード卿、少しよろしいですか?」

ギル「なんでしょうか」


ルル「先の世界大戦の結果、ブリタニアも皇帝制が廃止され、民主議会が設置されました。
   それに伴って王族は為政者ではなく国家の象徴となりました。
   それは間違っていませんよね?」


ギル「ええ、仰る通りです」


ルル「ならば王位継承権の争いは昔ほど激化しないでしょう。
   王族には国家予算による保護が図られていますから、王と王族との間に違いはさほどありません。
   あるとすればネームバリューだけですが……それを欲しがるのはギネヴィアやカリ-ヌなど一部の者だけでしょう。
   ですから、昔の王位継承権争いのように血生臭い抗争にまでは発展しないと思いますよ」

ギル「それはそうでしょうが……ですが国王が妻も子もいないと言うのは問題かと」


ルル「それはオデュッセウス兄様が解決すべき問題でしょう。
   一度、王になると自分で決められたこと…ならばその職責も果たすべきだ。
   幼い子が好きならば合法的にやればいい。だが結婚が必要なら形ばかりでもするべきだ。
   すべて欲しい物を手に入れるのは独裁者のすることです。ですがブリタニア王は独裁者ではない。
   兄上には王としての責務を果たしてもらうしかないでしょう」


ギル「……ですが姫様の結婚は必要ではないでしょうか」


ルル「王家の血筋存続のためですか?まあそれは王家として姉上にも責任がありますが…
   ですが王家とは言え人ですから、物ではないのです。
   王ならばその肩書に見合った働きが必要でしょう。
   ですが姉上は権力や地位を捨てて自由を選ばれた。
   ならば一般の国民と何が違うのでしょう。一般の国民に結婚を強制するのは許されるのでしょうか」


ギル「つまり、ルルーシュ君は姫様の王位継承や結婚には反対ということですか?」


ルル「姉上が望まないならば、そうですね」

ネリ(ルルーシュ~~!!)



ギル「ならば帰国の件はどう思われますか?」

ルル「どうと言われましても……先ほども言いましたが離ればなれになるので寂しいとは思いますよ。
   ですが、王家の一員として努力なされると言うのは立派なことだと思います。
   ですから、姉上が帰られるというのなら応援したいと思いますよ」



ギル「そうですか。ならば姫様、帰国はどうなさいますか!?
   先ほど帰ると仰っていたのですから!」

ネリ「……すまぬギルフォード。やはり帰国はしない」

ギル「ひ、ひめざま゛~~」

ネリ「私は大使という仕事にやりがいを感じている。
   だからこの仕事を通じてブリタニア国民に仕えよう」

ギル「……………………そうですか。
   今日は突然押しかけて申し訳ありませんでした。
   ですが姫様、いつでも帰りたくなったら帰ってきてください。
   国民は姫様の帰国をいつまでも心待ちにしていますから」

ネリ「わかった」

ギル「では本日はこれで。失礼します」


パタン





ルル「姉上」ゴゴゴ


ネリ「な、なんだ?」


ルル「縁談の話」


ネリ「あ、ああ」

ルル「前からあったのですか?」

ネリ「ああ、あったぞ。私ももういい年だからな。
   それにオデュッセウス兄様やギネヴィアの結婚もまだだから、どうしても期待が私に集まってしまってな」

ルル「どうして黙っていたのですか」

ネリ「いや、別に黙ってたつもりはないぞ?
   私に来る縁談はすべて断ってくれと本国の秘書には伝えてあるし」


ルル「そうですか……姉上は先程帰る素振りを見せましたよね?
   ブリタニアに戻りたいのですか?」

ネリ「い、いや!そんなことはないぞ!」

ルル「…姉上は、俺やナナリーよりも王族としての責務を優先されるのですね」



ネリ(む?これやもしやルルーシュが拗ねているのか?私に嫉妬しているのか?)


ネリ「そんなことはない!私はお前やナナリーと一緒にいたくて大使をやり始めたくらいだぞ!
   それは今でも変わらん」


ルル「ですが先程は帰ることも視野に入れると仰っていました」ツーン


ネリ(な、なんだ!?この圧倒的な可愛さは!!
  いつも毅然と、理路整然としているルルーシュがいじけるなどと……


これはこれでありだな!)


ネリ「どうした、ルルーシュ。私が帰るのがそんなに寂しいのか?」


ルル「そんなことはありません。
姉上なんてブリタニアだろうがロシアだろうが好きな所に行ってしまえばいいのです」イジイジ


ネリ(く~~!!可愛いぞ~!!)

ネリ「そうだな…ルルーシュがそう言うのであればブリタニアに帰るか…
   日本にいる意味もないしな…」チラ


ルル「……」ズーン


ネリ「それにあちらに戻れば結婚も考えよう。そろそろ私も身を固めねばならんからな」チラ


ルル「……」ウルウル


ネリ(くわ~!もう我慢出来ん!!)

ネリ「ルルーシュ~!!」ギュ!


ルル「わ!っとと。なんですか姉上、早くブリタニアに帰ってくださいよ」グイグイ

ネリ「そんな邪険に扱っていいのか?本当に帰ってしまってもいいのか?」


ルル「……嫌です」


ネリ「ん?」

ルル「姉上がここを離れるのは嫌です…」


ネリ「そうか!なら私がずっとお前と一緒にいてやろう!!
   しょうがないが、寂しがりの弟をもった姉の宿命だ!」ギュギュ!


ルル「ちょ、姉上…ぷはあ、胸が当たって息が」

ネリ「そのくらい我慢しろ!」ギュ~!


ネリ(はあルルーシュの可愛さは限界知らずだな!
  これはもう手放せんな)



―――――――――――――――
―――――――――――――




ルル(姉上を確保するうえで一番厄介だったギルフォードは片づけた。
これであいつはしばらく本国で大人しくしているだろう。

それに姉上も俺の嫉妬する姿にご満足のようだ。
姉上が何を求めているかは俺が一番よく分かっているからな、これくらいの演技は簡単だ。


これで前提条件はクリアーした。
姉上は本国には戻らず、邪魔者もいない。それに姉上は俺にメロメロだ。


ふははは!!!


姉上は誰にも渡さないぞ!)



終わり


読んで下さった方、レス下さった方、本当にありがとうございます。


日常ほのぼの系はやろうと思えばずっと続けられるので、止めどころがよく分からん…


リクエストいただいたのも、私ができそうなものは全部やったので、
もうリクエストがないなら、よっぽど書きたいネタができるまで次のssに行こうかなと思います。



ん~、最近ss始めたばかりだから書きたい物は色々あるんですよ

ARIA、とらドラとか。

でもARIAは素敵エピソードが降りてこないし、とらドラはやりたかった亜美の逆行物は既に他の人がしてるし……

前までよく俺妹のを書いてて、そのコメントで黒猫の話を書いてくれってのがあったから
もしかしたら黒猫の話を書くかも知れません。

まだちゃんとは決まってませんけどね

とらドラ圧倒的ですねww

じゃあちょっと考えてみようかな。

竜児×大河とか、竜児×亜美とか…あとは竜児とやっちゃんの泣ける話とか

とらドラはやったことないしネタがわんさか湧いてきますね

形になるかはわかりませんがorz


亜美人気ありますね

亜美が先か大河が先か
まだ決まってませんけど、とりあえず一人1本ずつは書きたいですね

ならネタ収集のためにとらドラアニメを周回してきます。

またスレ立てしたら見に来てください~


言ってた通り、とらドラのss始めました。

最後まで書き溜めしてないから、最後まで行けるか、いつまでかかるか不明ですが
ゆるりとお付き合いして頂けるならば是非見に来てください


【とらドラ】 大河 「誰もが欲しがるそれは、優しくて、とても甘いだけじゃない」
【とらドラ】 大河 「誰もが欲しがるそれは、優しくて、とても甘いだけじゃない」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1380139297/#header)


あと、このスレももうHTML化を依頼するので、それまでは自由にお使いください。

できたら感想とか改善点を書いてくださったら嬉しいです。

では、またどこかのssでお会いしましょう。


見て下さって、本当にありがとうございました~

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