菫「えーこれより…私と宥の松実館新年会を始めたいと思う」 (73)



菫「何?どっかで見たぶつ切りSSっぽいだと?」

菫「そんな黒歴史は無い!!」どんっ


玄「呼んだですか?」ほえ

菫「いやいや玄さん……」

菫「黒歴史とは残念ながら玄さんの歴史の事じゃないんだよ」


玄「そうなのですか……」しょぼん

玄「えへへ……てへペろなのです」てへぺろ

玄「それではまたなのです。失敬」どひゅーん

菫「ああ…また……」

菫の掌「ふりふり」



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菫「だが……『菫「 の』スレタイは……」

菫「やはり…黒歴———そんな事はどうでもいい!!」がぁ!


菫「そう言う訳で(?)簡単に説明すると」こほん

菫「私は東京の大学の二年生で……そのだな……」

菫「同じ大学に通っている……」


菫「ま…松実 宥さんとお付き合いをさせて頂いている……」


菫「それだけ判れば充分だと思う」こほん

菫「それでは始めたいと思う」




一月三日正午過ぎ。

松実館裏口。


インターホン「ぴんぽーん」

?「はーいどなたですか?」

菫「宥さんの友人の弘世と申します…ってその声は宥なのか?」

宥「菫ちゃん?ちょっと待ってて……今行くから」


扉「がらがらがら」

宥「いらっしゃい菫ちゃん。早かったね」にこ

菫「ああ…去年もお邪魔したし宥の案内も判り易かったから…思ったよりも早く着いたんだよ……もしかして少し早かったかな?」

宥「ううん……お手伝いも一段落ついたところだから……」

宥の首「ふりふり」

菫「それならいいのだが……」

宥「そんな事より…上がって上がって」

菫「ああ…有り難う…お邪魔します」すっ




松実家廊下。


宥<……………………………>よそよそ

菫「どうしたんだ宥?浮かない顔して」けげん

宥「ううん…何でも…何でも無いよ……」に…こ

菫「ならいいのだが……」

菫<何処となく余所余所しいな……何か私に言い難い事でもあるのか?>ふぅむ


宥「じゃあ菫ちゃん」

宥「私の部屋(ここ)でおこたにでも入って待っててね」

宥「着替えてすぐに戻って来るから」

菫「ああ分った。急がなくてもいいからな」

宥「うん。有り難う菫ちゃん」にこ




宥「あっそうだ菫ちゃんお昼食べた?」

菫「ん?ああ…そう言えば食べてないな……」

宥「よかった。私もまだだから…何か持って来るから一緒に食べよ?」

菫「いいのか?」

宥「うん。勿論だよ」

菫「有り難う…それじゃあお願いしようかな」

宥「おまかせあれ…ふふ。ちょっと待っててね」にこ





……………。


菫<炬燵に入ると何かほっとするなぁ……>ほぅ…

菫<ああそれにしても…仲居さん姿の宥…似合ってたなぁ……>にへら


菫<まぁ私の宥は何を着ても似合うんだがな……>のろけっ


菫<そう言えば去年…ここに来た時は道中も時間が掛かったし>

菫<着いたら着いたで勝手が判らずに旅館の正面玄関に入ってしまって……仲居さんに案内して貰ってたな……>


菫<そう言えば…あの時の仲居さんが言ってたな……>

菫<私と付き合うようになってから…宥の冷え症が治ってきたって…感謝されてたな>


菫<正直…私のお陰かは判らないが……実際…宥の冷え症は初めて逢った時よりも大分良くなったと思う>






菫<夏はマフラーをしなくなったし……>

菫<冬だってもう私と変わらない位にしか着込まなくなったしな>


菫<あと…何だったかな……あっそうだ>

菫<宥はああ見えて人見知りな処が有る分……やきもち焼きで…独占欲が強い処が有るから……『そこ』の辺りはくれぐれも気を付けてくれって心配もされてたな……>

菫<そういえば…宥と初めてのクリスマスの時も……本人から同じ様な事を言われたかな……>


菫<ふっ…私が宥以外の子に目移りしたりする事なんて絶対に無いから>

菫<要らぬ心配なんだけどな……>ふふん




ドア「がちゃ」


?「玄さんお菓子持ってきたよー」


?・菫「「ん?」」

?「あ……」

菫「え……」


菫「て………照?」

お菓子が入った袋「ばさ」

照「す——菫ーーー!!!」がばっ


菫「!?」


 



照「菫……ホントに菫なの?」

菫「ああ……と云うかお前こそ本当に照なのか?」


照「うん…そうだよ…てるてるだよ逢いたかった菫……」

照の目「うるうる」


菫「お…おう……」

菫「で…でも照…どうしてここにお前がいるんだ?」

照「玄さんに頼んで連れて来てもらった」

菫「玄さん?ああ…そうかお前と玄さんは同じプロチームだったな」

菫<と云うか…私が玄さんに照(こいつ)の事を頼んだんだっけか……>

菫<玄さんから聞いてはいたのだが…本当に照の支えになってくれていたのだな……>


 



照「そんな事より……」ぎゅぎゅー

菫「うおっ——照……」


照「菫に振られた時……諦めようと思った……忘れようと思った……」

照「それが菫の…自分の為になると思ったから……」

照「そして私はその『代わり』を麻雀に求めた」

照「プロになって麻雀に全てを捧げる事で全てを———」

照「菫の事を忘れる事が出来ると思って————」

菫「照……」

 




照「でも…どんなに麻雀に打ち込んでも…私は菫の事を———」

照「ねぇ菫…私と菫は元チーム虎姫だよね?」

菫「ああ…そうだな」

照「だから菫————」

菫「………………」

菫の喉「ごくり」


照「姫初めしよう」


 



菫「!?」

照「菫」おしたおしっ

菫「ちょっ照っ……」

菫「わけがわからないよ」きゅっぷい


照「菫……私は菫の花びらを……」

照「びらびーらをー散らすのは…わーたーしー」

菫「お前はテッコさんか!?て云うか酷い歌だなおいっ!」

照「テッコにおまかせ!」

菫「まかせられんわっ!!」

照「………………」がさごそ

菫「ちょっ服を…脱がs————」

菫「だから止めr——————」


ドア「がちゃ」


 


 
宥「菫ちゃんお雑煮もってきたよ———って!?」

宥「…………………」



宥「コレハイッタイドウイウコトナノカナ」かなかな



菫「!?」びくっ

菫<宥の表情と声があったかくない!ヤバイ!!>

照「今…イイトコなんだから邪魔しないd————」

菫「いい加減にしろ」くわっ


菫の拳「シャープシュート(物理)」

照の頭「ごちん」

照「あいたー」

照の頭「さすさす」


 




宥「ドウイウコトナノカナ」ひくひく

照「今…菫と姫初めしようとしてたところだよ…松実さん」きっ

菫「ちょっ照!?」

宥「ふぅん……」すぅ

菫・照「「!?」」ゾクッ

菫・照<<い…今…一瞬だけど異様な寒気が……>>ぶるぶる

菫「な…なぁ照……」

照「なぁに菫」

菫「お前…私の花びらを散らすとか言っていたけど……」

照「うん」こく

菫「この際だから言っておく」

菫「私の花びらはとっくに宥に散らされている/////」かぁ

照「!!!!???」がーん

照「ぁ…が……が…が…・…」がくがく


 





宥「宮永さん」

照「あ…あ……」ぷるぷる

宥「私の松ぼっくりも…とっくに菫ちゃんに焼けぼっくりにされちゃってるの//////」ぽっ

照「ぐはっ!!!???」おいうち!

照「そ…そんな……言葉は…無い」がく

照「—————————」ちーん


?「照さんもしかしてこっちに居ないですか?」

?「?」

宥「玄ちゃん……」

玄<仰向けに倒れ込んでいる服が肌蹴た菫さんに……>

玄<この世の終わりみたいな表情をして…真っ白になって固まっている照さん>

玄<それに……あんまりあったかくないご様子のお姉ちゃん……>

玄「い…一体ナニがあったのですか?」ふぅ〜む




………………。


玄「ふぅ〜〜む なるほどなるほど なるほどー」

玄「あなるほど」


照・菫・宥「「「!?」」」


玄「あなるほどは置いときまして」

玄の両手「エアよっこいしょういち」


玄「つまり…照さんが間違えて入っちゃったお姉ちゃんのお部屋に弘世さんが居て……」

玄「久しぶりの再会に感極まった照さんが……」

玄「発情して菫さんに襲い掛かっている処に……」

玄「お姉ちゃんが入って来ちゃったって事ですか?」ふぅ〜む

 



菫「まぁそんなところだ」

菫「あっそうだ玄さん明けましておめでとう」ぺこり

玄「菫さんも…あけましておめでとうございますなのです」ぺこり


玄「でも…そうですか……」

玄「照さん」

照「はい」

玄「いくら久しぶりの再会とはいえ……」

玄「欲望に身を任せてイキナリ襲い掛かってはイケマセン」

玄「めっ」

玄「なのです」ぷんぷん

 




照「ご…ごめんなさい……」しゅん

玄「判ればいいのです」にこ

照の頭「なでなで」

照「うん——//////」


菫・宥「「……………」」

菫<玄さん……まるで照の母親の様だ……だが———>


菫・宥<<全然怖くない>>


菫<あれは…自分では厳しく躾けている心算でいて……実は全然甘々な母親のタイプだな>ふぅむ

宥<私も玄ちゃんに優しく「めっ」されたい……//////>ふるふる


菫<まぁ…それはいいとして……>よっこいしょういち

 
 



菫「照…そして玄さんも…正月とはいえこんなにのんびりしていてもいいのか?」

菫「確か…正月明けにもプロシリーズが有った筈だが……」


照「それなら大丈夫…開幕戦は大阪でやるから」

玄「新春雀王(ジャンワン)とシリーズなのです」ふんす



玄「照さんは個人リーグの女王戦に出場して」


玄「私は新春バトルロイアルとチームのリーグ戦に出るのです」ふんす


 




個人タイトル戦。


個人タイトルは『雀聖』『名人』『雀王』(女流は『女王』)『麻王』『鳳凰』『龍王』『天和』『国士無双』『牌帝』の九つのタイトルが存在
する事になっている。




新春バトルロワイアル。


二十人前後の出場者が予め籤引きで引いた順番通りに、次々と戦い入れ替わりをしながら、最後に残った者が勝者となる、年に一度行われる恒例の余興的イベントである。

最初は四面で打ち、ロンは直撃された者が一人、ツモは一気に三人が役に関係なく、即脱落し入れ替わるというルールになっている。
つまり、ツモ上がりと早上がりが得意な者が有利なルールであり、そしてその時の運の強い者が勝ち抜けるという新春運だめし的なモノになっている。




玄「そして照さんはなんと鳳凰位のタイトルホルダーなのです」どやっ

菫「ああ…知っているよ…」

菫「…と云うか一年前にそのタイトル戦を玄さんと宥と一緒に観たじゃないか」

玄「あっそうなのでした」てへぺろ

宥「うふふ…」


菫<それにしても……>

菫<デビュー一年目で個人タイトルを獲得して……>

菫<更に去年末の防衛戦にも成功するだなんて…全く大した奴だよ>ちら

照「ん?どしたの菫?」きょとん

菫「いや…なんでもないよ……」ふふ

 



玄「そしてこの女王戦に勝てば二冠なのです」どやぁ

照「いや…まだ予選も始まってないんだけど……」

菫<ナンで玄さんが満面のドヤ顔するのだろうか?>


照「でも…私も≪サイクロン・クイーン≫なんて呼ばれているから……」

照「女王位は獲りたいとは思っているけど……」


照「クイーンはともかく……」

菫<ともかくなんだ>

宥<ともかくなのね>

照「ナンでサイクロンなんて呼ばれているのか判らない……」

照の右腕「ギュルギュル」


菫・玄・宥<<<それだよ>>>びしっ×3

照「?」


 



玄「そしてこの私…ドラルーのクロさんも……」

玄「六月から始まる龍王位のタイトルだけは———」

玄「≪ドラゴン・ルーラー≫として絶対の獲りたいのです!!」ばーん


宥「玄ちゃんならきっと獲れるよ」うん

菫「ああ…私も応援させてもらうよ」

玄「有り難うなのです」にこ




………。


玄「そう言う訳で大会が終わるまで此処に滞在するのです」

照「うん」

照<ホントは玄さんに菫が此処で毎年お正月を過ごしていると聞いて————>

照<もしかしたらと思って来たなんて事は……>ちら

菫「……………」ふぅむ

照<言わない方が良さそう>

菫「ん?どうした照?」

照「なんでもない」ふい

 



宥「あっ菫ちゃん…そろそろお雑煮食べよ?早く食べないと冷めてお餅が固まっちゃうよ?」

菫「ああっそうだった」はっ

玄「私達のもいつの間にか持って来たのです」

照「それじゃあみんなで食べよう」

玄「手を合わせて……」


菫・宥・玄・照「「「「いただきます」」」」





………………………。


菫「玄さんと照は自室に戻ったし……」

菫「宥の親御さんにも挨拶してきたし…やっと落ち着けたよ」ふぅ

宥「うん…お疲れさま菫ちゃん」にこ


菫「それにしても……」

菫「玄さんはともかく…照までこっちに来てただなんて正直…驚いたよ」

宥「ごめんなさい……昨日の夜に連絡もなく突然……」

宥「玄ちゃんが宮永さんと一緒に帰って来たものだから…私も驚いちゃって……」

宥「菫ちゃんにどう伝えていいのか判らなくなっちゃって……」しゅん

 



菫「そうか……いや…いいんだ」

菫「宥は私と照の事も知っているし…言い辛いのはわかるよ」

宥「菫ちゃん……」


菫「それよりも私は玄さんが照と仲良くやってくれているみたいで安心したよ」

菫「照は対外的にはクールを装っているけど……普段は中々取っ付き難い処もあるからな……」

宥「うん…最初はちょっとつんけんした所もあったけど……仲良くなったら…すっごく甘えんぼさんだって事が判って……」

宥「そこがとっても可愛いくって大好きになったって…玄ちゃん嬉しそうに言ってたよ」




菫「玄さんは…ああ見えて母性の塊の様な人だからな」

宥「玄ちゃんは小さな時からそう言うとこが在って……私も玄ちゃんにいっぱい守ってもらってた」ふふ

菫「見た感じは宥の方がそれっぽいんだけどな……」

宥「ふふ…勿論私にだって母性は在るよ?」

宥「でも…私は一人の『女』である事も自覚してるから……」


菫「うん…知ってる……」

菫「でもそれが宥の沢山ある魅力の内の一つだという事もな」ふふん

宥「もうっ///菫ちゃんたら……//////」かぁ

 



菫<それにしても……高校の時は私が照のお守りをしていたのだけど……>

菫<どうやら…玄さんの方が私なんかよりも…ずっと適役だった様だな>

菫<あの二人はあれで…とても相性がいいのかもしれないな……>ぼー


宥「————mれちゃん?菫ちゃんっ!」

菫「———はっ…済まん…何かな宥?」

宥「もう菫ちゃんたらぼうっとして……」

宥「そろそろ新年会のお料理の支度をするから……菫ちゃん…その間にお風呂にでも入っててね」

宥「その…準備が出来たら私も入るから———/////」

菫「ああ……もうそんな時間か……」

菫「分った…先に入浴させてもらうけど……待ってるから…早く来て欲しい…//////」かぁ

宥「うん//////直ぐにイクから待っててね…菫ちゃん///////」ぽっ


 




大浴場。


お風呂場「かぽーん」


菫の頭「わしゃわしゃ」

菫<ふーやっぱり広いお風呂はいいな……>わしゃわしゃ

菫<普段は煩わしい洗髪も心なしか苦に思わなくなるな>わしゃわしゃ

菫<それに……もうすぐ宥も入って来るしな———///////>にやにや


浴室の扉「がら…」


菫<キター!!>どきどき

足音「ぺたぺた」




菫「思ったよりも早かったな」

?「………………」だき

?のおもち「ぷにゅん」

菫<!?>

菫<何も言わずに…後ろからいきなり抱きついてきた!?>どきどきどき

菫<きょ…今日の宥は何時もよりも大胆だ……ん?>

菫<あれ?この背中に感じる…おもち感……>

菫<鏡餅だった筈の宥のお餅感が————>

菫<お祭りとかで投げられる紅白のお餅みたいになった!?>がびーん




菫<……………………っは!!>

シャワ「ざざーー」

タオル「ごしごし」

菫の顔「くる」


?「菫…やわらかあったか〜い」ぎゅっ

菫「ゲエェーーー!照!!」

照「そんな悪魔超人がえげつない技を出した時の…正義超人みたいな声を出さないで」むぅ

菫「ちょっな…ナンでお前がここに!?」

照「なんでって?私も菫と一緒…お風呂に入りに来ただけ」

照「そしてたまたまお風呂に入る時間が菫と重なっただけ……」

照<ホントは菫がお風呂に入る時間を見計らって来たのだけど……>




菫「そ…そうか……」

菫「でもn———!!?」

菫と背中と照の胸「ぷちゃん」

菫「ちょっ!!?照!?」

照「おもちの大きさでと柔らかさでは松実さんには叶わないけど—————」

照「他の部分だったら私だって松実さんに負けない位————」

照「柔らかくてキモチいいよ?」

菫「なっ!?」どきっ

 



菫の躰「にゅる…にゅる…」

菫<————っく!>

菫<にゅるにゅるして柔らかくて……>

菫<湯船に浸かっている訳でもないのに…肉体(カラダ)が火照って//////———>


照の手や口「ペチャ…くちゅ…こりこり」

菫「あ…あん……そ…そんなとこ……」はぁはァ


照「菫————」

照「私はずっと……菫とこうしたかったんだよ?」

菫「や…止めるんだ…照…私は————」くっ

照「それ以上……言わないd————」

 



?「ねぇ?」

菫・照「「!?」」ぞわっ


菫「宥!!」

照「松実…さん……」


菫「それに玄さんも…」

玄「お邪魔しますなのです」


宥「ミヤナガサン」

宥「ワタシノスミレチャンニナニシテルノ?」

宥「かな?かな?」


照「それ…私の……」ぼそ




菫「ゆ…宥……これはだな…別に何でも無いんd————」

宥「嘘だ!!」かっ!

宥「なんてね」にこ

照「それも私の……」ぼそ


玄<お姉ちゃんがあったかくないのです>

玄<私も…なのですけど……>しゅん


照「松実さん…これは『ただの』スキンシップだよ?

照「元チームメイトとの久し振りの再会だから…それ位いいんじゃないかな?」

宥「……………………」

照「私…菫となら……どんなスキンシップだって取りたいと思ってる」

菫「お…おい照……」あせっ

宥「ふぅん」ゾォ

照・菫「「!!?」」




照・菫<<また強烈な悪寒が!!?>>ゾクゾク

宥「菫ちゃん…宮永さん……」すぅ


宥「アンマリオイタガスギルノハダメダヨ?」ニコォ…


照・菫<<!!!?>>ゾゾゾゾ———

玄<?>はて?

照・菫の身体「「ガタガタ」」


宥「ふふ…冗談よ?」にこ

菫<宥から底知れぬ…あったかくないモノが……>ぶるぶる

宥「ふふ」にこにこ

照<……此処は色んな意味で流した方がよさそう……>ぶるぶる


 



玄「………………スキンシップなら……」ぼそ

玄「……私が幾らでもして上げるのに…………」ぼそぼそ

宥<玄ちゃん————?>


菫「あのさ照……」

照「何?菫」

菫「いい加減…身体が冷えて来てるから…そろそろ湯船に浸かりたいのだが……」

照「判った…それなら私t————」


玄「照さん————」ぐいっ

照「わわっ…」ぐいー

玄「照さんは私とあっちのお風呂に入るのです」ぐいぐいお

照「わっ判ったからその…引っ張らないで」ぐいぐいー




……。


菫「行ったか……」ふうやれやれだぜ

宥「随分と…宮永さんは菫ちゃんにご執心なんだね?」

菫「……久し振りって云う事でテンションが上がったのだろうな……」

菫「だけど…ただ…それだけの事だと思う…だから…宥が考えている様な事はないよ」

宥「ふぅん……」


菫「それよりも宥…」

菫「本当に寒いんだ…先に入らせてもらってもいいかな?」ぶるぶる

宥「あっごめんなさい……私もすぐ行くから先に入ってて」あたふた

菫「ああ…分ったよ…待ってるから」にこ

宥「うん」




湯船「ちゃぷん」


玄「照さん…いくら久し振りに菫さんに逢えて嬉しいからって…おいたは駄目なのです」めっ

照「だって…どうしても抑え切れなかったんだもん……」

玄「照さんが菫さんの事がどれだけ好きなのかは…聞かされてますから……」

玄「二人でご一緒に飯を食べている時も……二人で一緒にお風呂に入っている時も……」

玄「二人で一緒にお布団に入っている時も……」

玄「よくよく聞かされているのです……」

 



照「それなら…尚更……」

玄「でも照さん…菫さんは今…お姉ちゃんとお付き合いをしているのです」

照「そ…それは……」

玄「私はお姉ちゃんの事も菫さんの事も大好きですから」

玄「二人にはずっと仲良くしていってもらいたいのです……」

照「で…でも……」


玄「それに…私なら何時でも好きな時にスキンシップをしても———」

玄「お肌の触れ合い回線を開いてもらってもいいのです……」にこ

照「玄さん……」

玄「えへへ…おもちの大きさなら菫さんにも負けないのです」ぷるん


 



別の湯船「ちゃぽん」


菫「はぁ〜色んな意味でほっとしたよ……」ふぅ…

宥「ふふ…お疲れ様でした」

菫「まさか…あんな風に照から迫られるとは思わなかった」

宥「へぇ……」にこにこ

菫「あいつ…高校の時はあんな感じじゃなかったのに……」

菫「プロに入って変な病気でも拗らせたのかな?」はは

宥「でも菫ちゃん…」

菫「ん?」



宥「ちょっと嬉しそうな貌してたよ?」にこ





菫「そっ——そんなことはない」あせ

宥「宮永さんはキモチよかったの?」

菫「う…そ…それは……まぁ……//////……柔らかくって…張りも有って……」

菫「おもちも小振りだけど…その分…弾力が有って……//////って…はっ!?」ばっ

宥「ふぅん…そうなんだ……」しらー

宥「私よりもキモチいいんだ…宮永さんは」


菫「宥…今のは少々意地悪なんじゃないのか?」むっ

宥「ふふ…私…ホントは意地悪な性格なの」

菫「知ってる」

宥「でも…私が意地悪しちゃうのは菫ちゃんだけなの」

菫「それも知ってる」だきよせっ

宥「ふぁっ//////」





菫「でもそれでいい……」

菫「宥の事を宥の全てを知っているのは私だけでいい……」

宥「菫ちゃん……」

菫「それに…私をキモチよくしてくれるのは」

菫「宥……」

菫「君だけだよ」にこ


宥「菫ちゃん……」ぽー

宥「もうっ菫ちゃんが…ちょっとヘタレなくせに…」

宥「とっても格好よくて…すっごく優しくて…あんまりあったかいものだから……」

宥「それがちょっとだけ悔しくて…つい意地悪しちゃうんだからね////////」ぷいっ

菫「それでも全然構わない」

菫「私は宥の…君の全てを受け入れたいんだ……」





宥「菫ちゃん……」す…

菫「宥……」す…


宥と菫の唇「「ちゅ」」


菫「宥…愛してる」

宥「うん知ってる」

宥「私…菫ちゃんの事…愛してる……」

菫「ああ知ってる」


宥・菫「ぷっ」


宥「ふふふ」

菫「ははは」





とある音楽準備室。


菫「だばー」だばだば

直「!?」

直「どっどうしたの菫?急に口から砂糖を大量投下して」あわあわ

菫「よ…よく分らないけど……何故か…あまあまバッカプルは————」


菫「砂糖爆弾で爆発しろっ!!」


菫「なんてのが急に天啓してきて…こんな事に……でも…もしかしたら————」

菫「『菫』の名がそうさせたのかもしれない……」

直「!?!?」

直<ま…全く以って意味が判らない……何を言っているの?…菫>







直<まぁでも…菫が可愛いからいいか>ふむ

菫「そんな事より早く新曲作っちゃおうよ…直ちゃん」にこ

直「うん…そうだね」こく


菫<でも—————>

菫<私もいずれは直ちゃんとあんな風に……ウェヒヒヒヒ……>




宥さんの部屋。


菫「…………」こほん

菫「えーこれより…私と宥の松実館新年会を始めたいと思う」

菫「……って」

菫「照!玄さんは兎も角ナンでお前がさも当たり前の様に此処にいるんだ!?」

照「だって…久しぶりの再会だし…それに新年会は皆でやった方が楽しいよっ!」

照「ね?玄さん」

玄「は…はいなのです……」

菫「宥…君はそれでいいのか?」

宥「うん…さっき準備している時に玄ちゃんにお願いされたし……それに…やっぱり人数が多い方が楽しいから」にこ

菫「そうか…まぁ宥がいいと云うのならしょうがないか……」


照「全く菫は心が狭い」ぼそ

菫「なにおう!!」がぁ!




照「ひっ!玄さんっ!!」ささっ

菫<くっ瞬時に玄さんの背に退避しくさった>ぐぬぬ…

照「菫は相変わらずのぷんぷん」べっ

菫「子どもか!?」

照「衣じゃないよ照だよ」ふんす

菫「……………………」

菫のこめかみ「ぴきっ」


玄「もう照さんは相変わらずなのです」ふー

玄「ごめんなさい菫さん……でも照さんがはしゃいでいるのは……」

玄「菫さんと再会できた嬉しさからなので…赦してあげてほしいのです」ぺこり

玄「ほら…照さんも」

照「…………はい」ぺこり




菫「ふぅ判ったよ……」

菫「私もあんな再会だったお陰で…少々気が立っていた様だ」


菫「それよりも玄さん」

菫「私は言うのも何なのだが…その…照の相手をして疲れていないかな?」

照「酷い言われよう」ぷぅ

玄「そんな事無いのですよ」きっぱり

玄「照さんはいい子いい子なのです」あたまなでなで

照「………ん」

玄「たまにおいたをする時も有りますけど……」

玄「その時は今日みたいに厳しくしているのです」ふんす




菫<こ…これで厳しくしている…のだと……>きょうがく!

菫<あまあま過ぎるよ!玄さん!!>

菫<恐らくこのままでは……ある意味…照は社会復帰が出来なくなりそうだ……>


菫<そうなってしまったら…もう玄さんに照を「おまかせあれっ」して貰うしかないな……>

菫<だが…本当にそうなったら…将来的に私は照の義姉になってしまうのか……>

菫<それはそれで…何か複雑ではあるな……>うーむ


宥「———mれちゃん———菫ちゃんっ!」

菫「はっ」

宥「そろそろ頂きましょ?すき焼きのお鍋が煮立っちゃうよ?」




菫「あ…ああそうだな…済まない有」

照「菫何ボーっとしてるの?何考えてんだか」うしし

菫<くっお前の事だよ!!>くそぅくそぅ

菫<…なんて答えると調子に乗るだろうから…言わないでおこう……>ふーふー


………。


菫「皆グラスは持ったか?」

照・玄・宥「「「はーい」」」

菫「では取り敢えず………乾杯!」

照・玄・宥「「「かんぱーい」」」




すき焼きの鍋「ぐつぐつ」


照の喉「ごくん…ごくごく……」ぷはー

照「でも…どうしてすき焼きなの?玄さんの話だと去年もそうだったみたいだし」

菫「ああ…それはだな…その宥との初めてのクリスマスの時……」

菫「東京ですき焼きを食べたからだよ」

照「クリスマスなのに?」

菫「悪かったな…」ふん

宥「ふふ…私はそう云うの好きだよ菫ちゃん」にこ

菫「有り難う…宥」にこ

照「………………」ぶす

菫「そう言う訳で…クリスマスは東京で関西風を正月は松実館(ここ)で関西風を食べる事にしたんだよ」




照「ねぇ菫…その…初めてのクリスマスって…高三の時だよね?」

菫「ああ…そうだが……」

照「あの時…菫と松実さんが美味しくすき焼きを食べている時……」

照「私は……一人淋しくケーキを食べてた………」ずーん

菫「……もしかして…やっぱりあの時…洋菓子店から出て来たのって……」はっ!

照「気付いてたんだ……そうだよ———アタシだよっ」

照「あの時の塩味ケーキの味を忘れる事は出来ない……」どよーん


菫「そ…それは……悪かったな」

照「そう思うのだったら責任とっt————」




玄「まぁまぁ照さん…今日はお正月のおめでたい席なのです…楽しくやるのです」

玄「ささーぐいっと」ささ   瓶ビール「とくとく」

照「お…おう……」ぐびぐび

宥「菫ちゃんもあんまり湿っぽくならずに」ささ  徳利「とくとく」

菫「ああ…そうだな」くい


玄「お姉ちゃんもどうぞなのです」とくとく

宥「有り難う玄ちゃん…玄ちゃんもどうぞ」とくとく

玄「有り難うなのです」


玄「そう言う訳(?)で改めて乾杯なのです」

照・菫・宥「「「かんぱーい」」」





…………………。


照と玄のグラス「「ぐいぐい」」

菫と宥の御猪口「「くいくい」」

照「菫と松実さんは日本酒派なの?」

宥「うん…私は燗で菫ちゃんは冷やをよく呑んでるの」

照「結構呑むんだ?」

菫「そんな事は無い…ゆっくりちびちびやる位だよ」

菫<まぁ二人で一升位は呑むけどな>

宥「そう云う照と玄さんはビールなんだな」

玄「そうなのです。私も照さんも専らビール党なのです」ぐびぐび

宥「熱燗あったか〜い」くい




……………。


照「そんな事より!!」どん

菫・宥・玄<<<!?>>>びくっ

菫「いきなりどうしたんだ照?」

照「どうして菫はプロに入らなかったのさ!>ひっく

菫「どうしてって…私は最初から進学を望んでいたから……」

菫「それに私にはまだプロでやっていく実力(ちから)は無いよ」

照「そんな事は無い。高校の時もプロのスカウトが来てたし……」

照「実際に去年のインカレの牌譜を見せて貰ったけど」

照「今のままでも十分やっていける……現役のタイトルホルダーが言うのだから間違いない」




菫「既にトッププロで在る照に…お墨付きが頂けるのは大変有り難いが……」

菫「少なくとも大学を出るまではプロになる気は無いよ」

菫「それに私はダブルス向きだしな」

照「それなら私と組めばい———」

玄「照さん…菫さんのパートナーはお姉ちゃんなのです」

玄「それに私と照さんは…今年タイトルを獲ったらダブルスを組む事になっているのです」ふんす

宥「そうなの?」

玄「はいなのです。もうコンビ名も≪ノワール・テンペスト≫と決まっているのです」ふふん


菫「何だ…もう決まってるんじゃないか?」

菫「それに私のパートナーは宥以外考えられない」きっぱり

宥「菫ちゃん……////」ほわ

玄「実際に菫さんとお姉ちゃんは去年のインカレのダブルスのチャンピオンなのです」ふんす





照「くっ………」

照「それはいいとしても…聞いた事もない様な大学に入るなんてどうなのさ」ぐび

菫「お前…大坊大知らないのか?」

照「そんな学校…菫が入るまで知らなかった…少なくても麻雀の強豪校じゃない」

菫「確かに創立してからそんなに経って無いし……麻雀に関しても今まであまり実績も無い無名校だったけど」

菫「自分を売り込む就職指導、徹底的な適正指導で……今…最も就職内定率が高くて有名な所なんだぞ?」


宥「それに『真夏の夜のIN夢祭』って言う学園際も有って……」

宥「大学のイベントとしては最大級の規模のイベントなのよ」

宥「ふふ…顔にペイントする人もいたりしてとっても面白いの」


照「よく分らないけど……そうなんだ……」

玄「ペイント……何かとっても面白そうなのです」ふ〜む




菫「それにな…今度の国会で成立するのが確実なIPS細胞による出産の認可と……」

菫「それに伴う、同性間の婚姻の合法化だってな……」

菫「そこまで実用化に漕ぎ着けたのは…ウチの大学の研究チームの功績なんだ」


宥「少子高齢化の歯止めが効かないのと…移民を受け入れる位なら……」

宥「同棲婚を認めた方がいいっていう…日本人的考え方もあっての成立何だろうけど……」


菫「学長が何故かこの研究に特に力を入れていたみたいでな……」

菫「何にしても…有り難い事だと思うよ」


照「ふ〜ん…そうなんだ……」

玄「何だかよく分らないですけど凄いのです!」




菫「それに麻雀だって…私と宥が入る頃から力を入れ始めてだな、去年のインカレでは……」

菫「団体2位・個人3位・ダブルス優勝とそれなりに結果を残している」

玄「お姉ちゃんと菫さんと…それに晩成の小走さんが入ってから急に強くなったのです」

宥「小走さんが一緒の大学って知った時は驚いたけど……彼女インターハイの時よりも更にずっと強くなってて驚いちゃった」

菫「ああ…インカレで個人3位に入ったのもやえだしな」

菫「やえは…ああ見えて努力家だから…私も彼女に教えられる事が多いよ」


宥「…………………」じー…じとー

菫「ん?どうしたんだ…宥?」

宥「《やえ》?菫ちゃん何時から小走さんの事を『名前』で呼ぶようになったの?」ひく

菫<はっ!?>びくっ

宥「つい最近まで…小走さんって呼んでいたのに?」

菫「そ…それはだな……」たらたら



菫の頭の中「ほわんほわんほわん」





大坊大学麻雀部部室。


やえ「ええ…っと…ここはこの牌を捨てて———」

菫「小走さん」

やえ「ひゃっ」びく

やえ「なんだ弘世さんか…吃驚したじゃないの」もうっ

菫「ああ…済まない驚かせる心算はなかったんだ」ぺこ

菫「でも小走さん…今日も居残って牌譜の研究をやっているのか……」

やえ「ええ…少しでも上手くなりたくて」

菫「インカレ個人3位に入ったのに殊勝なんだな」かんしん

やえ「……貴女はインターハイの団体で何度も日本一になっているけど……私の出身校の晩成も奈良ではずっとトップで全国の常連だった……」

やえ「だけど私が3年の時のインターハイで松実さんの妹さんに打ち負けて……」

やえ「結局…そのまま流れに乗り切れずに負けてしまったの……」

菫「小走さん……」





やえ「私は王者としての矜持があった……でも」

やえ「同時に奢りもあって……その所為で負けてしまった部分もあると私は思ってる」

やえ「今思うと恥ずかしい話なんだけどね……」ふふ

やえ「だからもう奢らぬ様…流されぬ様…少しでも地力を上げたいの」

やえ「私が麻雀では無名に近いこの大学に入ったのは…大学のランクとか評判と云うのもあるけれど……」

やえ「やっぱり此処で…一からやり直したかったと云う事もあったの」

やえ「まさか…その麻雀部に貴女と松実さんがいるとは流石に思わなかったけど……」

菫「君は……本当に努力家なんだな」

やえ「私は私のやりたいようにやっている…ただそれだけよ」にこ

菫<——————!>どきっ

菫<い…今まで気付かなかったけど…小走さんって…か…可愛いんだな……>どきどき




…………。


やえ「えーっとここは…どうしようかしら?」ふむ

菫「ここは———」す

やえ<————!?私の手に弘世さんの手が重なっt————>

菫「こうした方がいいんじゃないかな?」にこ

やえ<細長くてすらっとした白い指……それにとても凛々しい顔立ち……>どきどき

やえ「そ…そうね流石…全国優勝校の白糸台の弘世 菫さんね」どきどき

菫「今は君と≪同じ≫大坊大麻雀部の弘世 菫だよ……」にこ

やえ<————————!!!/////////>どきーん

やえ「うん……ねえ弘世さん」どきどき

やえ「同じチームメイトとして…これからは菫さんって呼んでもいい……かな?///////」かぁ

菫「ああ…勿論だとも…私の事は好きなように呼んでくれればいい」

やえ「有り難う…私の事もやえって呼んでね//////」

菫「ああ…分ったよ……やえ」にこ

やえ「うん…菫さん」にこ






菫の頭の中「もわんもわんもわん」


菫の顔「ぽー///」

宥「……………」じー

菫「はっ」びくっ

菫「と…特に意味は無いよ…たまたま練習中に少し話をしただけだよ」あせ

菫「それにチームメイト何だから…名前で呼んだって何もおかしい事はない」うむ

宥「ふ〜ん……ねえ玄ちゃん……」

玄「はい?何ですかお姉ちゃん?」

宥「もしかしたら今度…海亀のスープを作る事になるかもしれないから……作ったら食べに来てくれる?」ニコォ

菫<————————————!?>びくっ

玄「海亀のスープですか?亀さんを食べちゃうのですか?」

宥「ええ…もしかしたらだけど……ね」

玄「うーんちょっとかわいそうな気もするのですが……食べた事無いから…ちょっと食べてみたいのです」わくわく

宥「もしかしたら…だけど……ね…」ちら…にこぉ





菫<!!>

菫<…………………こ…これからは言動に気を付けよう……>


菫「ここ二年で実績も上げたから新入生も有望株が入って来るだろうから去年より面白くなるよ」うむ

宥「そう言えば憧ちゃんも大坊の麻雀AOで受かったって言ってた」

菫「憧ってあの阿知賀の中堅で…去年の新年会に大将だった子と一緒に乱入して来た?」

宥「乱入って…ふふ…ええ…新子 憧ちゃん……とってもしっかりした子よ」

菫「ほう…あの時の子か……それは楽しみだな」

宥「試験前に私によく試験の事を訊いたりしてたし」

玄「でも憧ちゃんもだいぼーなんて驚いたのです」ほえ

宥「ええ…何でも就職に有利だから決めたって言ってたよ」

玄「しっかりと云うよりも…ちゃっかりなのです」

菫「でも…まぁ…それに今年は堯…渋谷も上がって来るだろうし……かなり期待できそうだな」ぐっ





宥「渋谷さん…か……」

菫「ん?どうした宥?」

宥「ううん…何でも無いよ?」

宥「何でも…ね……」

照「渋谷って渋谷 堯深さんの事?」

菫「ああ…そうだが」

照「ふーん…渋谷さん…わざわざ菫を追っかけて同じ大学にしたんだ……」

菫「照まで含みの有る言い方はやめろ」おいこら

照「別に」ふい

宥「…………………」ふんふむ




菫「いやいやいや!お前達の思っている様な事は一切ないぞ!!」

照・宥「「ホントに?」」

菫「ああ…ホントだって」

宥「じゃあその胸に訊いてみて?」

菫「えっ!?わ…わかったよ……」


菫の頭の中「ほわんほわんほわん」




大坊大麻雀部部室。


堯深「菫さん…お茶どうぞ……」

湯呑「コト」

菫「ああ…有り難う渋谷」にこ

堯深「先輩…あの……」

菫「ん?どうした?」

堯深「もう…二人きりの時は名前で呼び合う約束じゃ無かったですか?」

菫「そうか…そうだったな……」

堯深「ええ…そうですよ」にこ

菫「だが…白糸台の時は名前で呼んだ事など無かったから…少し言い辛くてな」

堯深「そうですか……」

堯深「それでは…慣れるまで沢山呼んで貰いますからね」

菫「……う…わ…分かった…その…堯深」もじ…

堯深「はい…菫さん」にこ




菫「でも…正直に言って驚いたよ…まさか渋…堯深がここに入って来るなんてな」

堯深「そうですよ…貴女が居たからここを選んだんです」

菫「え…そ…それって……」

堯深「私は白糸台(あ)の時から…既に……」

菫<み…耳元に……息が……>ぞくぞく

堯深「私の心は……貴女の矢にシャープシュートされていたんです」ぼそ

菫<!?>

菫<って言うかシャープシュートって……>

堯深「だから次は私が————」ぼそ

堯深「貴女をハーベストさせて頂きすからね」にこ

菫<!?>





菫の頭の中「もわんもわんもわん」


菫「………やっぱり…無い!!」きっ…ぱり

宥・照「「…………………」」じとー

宥・照<<目が泳いでいるんですけど……>>




菫「そそっ…そうだっ!有望な新人と云えば、照…お前の妹さんはどうなんだ?」はっ

照「咲の事?」

菫「ああ…確か去年のインターハイの個人で優勝したんだろ?」

照「うん…そうみたいだけど」

菫「やっぱりプロに行くのか?」

照「ううん…咲は進学するみたいだよ」

菫「へぇ意外だな…てっきりプロになると思っていたよ」

照「彼女は彼女なりの考えが有るみたいだから……」


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