精子「また、来ちまったな…」卵子「……」 (23)
~子宮内~
精子「よう、1日ぶりだな」
卵子「……そうね」
精子「んだよおい、顔出したんだから少しは喜べよ」
卵子「……」
精子「はぁ、相変わらず無愛想なやつだなお前は……んしょ、じゃあはいるぜ」
卵子「!だ、だめ!」
精子「ぐぅわっ!!」
卵子「はぁっはっはぁはぁ……ご、ごめんなさい」
精子「……今日も俺を受け入れてくれなかったんだな」
卵子「ごめんなさい…」
精子「まっ、別に良いんだけどよ。じゃあな」プシュー
卵子「あっ……」
卵子「逝っちゃった…」
卵子「今日で彼と会うのは72回目…そろそろ愛想尽かされちゃうかな」
卵子「けど……私達が繋がってしまったらもう二度と彼と会えなくなっちゃう」
卵子「それだけは嫌、いやだけど…もう我儘言ってられないんだよね」
卵子「……彼を受け入れたらどうなっちゃうんだろ」
卵子「私も消えて、彼も消えて、何が残るの…?」
卵子「私にはわからない、その先を考える事も想像する事も」
卵子「……妊娠しちゃうと、私達はどうなってしまうのだろう」
卵子「怖いよ……まだ、彼と話してたいよ」
卵子「……あっ、水が流れて来た。きっとご主人様がお風呂で膣ちゃんを洗ってるんだ」
~マンコの中~
膣「あのさ、そろそろ素直になりなよ」
卵子「……?」
膣「とぼけたって駄目、彼の事、何時になったら受け入れるつもりなの?」
卵子「あ……それは」
膣「怖いの?彼を受け入れて自分の存在が消えちゃう事が」
卵子「……」
膣「あんまし言いたく無いんだけどさ……マスター、泣いてたよ」
卵子「!!」
膣「何時まで経っても妊娠しないからって、マスターの恋人が慰めてたけどさ」
膣「……あんま我儘ばっか言ってると、私…怒るよ?」
卵子「…」
膣「辛い気持ちは分かるよ、けどね?私達はマスターの身体の一部なの。自分の立場ってもんをもう一度考え直しなさい」
卵子「……はい」
卵子「……はぁ」
ヒダ「あっ、卵子お姉ちゃん略して卵ねーちゃんだ!」
卵子「ヒダちゃん……どうしたの?」
ヒダ「う~んとね、当てて見てよ」プルプル
卵子「膣トレーニング?」
ヒダ「ぴんぽんぱんぽーん!正解大正解!さすが卵ねーちゃんだね!」
卵子「……」
ヒダ「目指せ数の子天井!ってご主人様が言ってたの!だから私はご主人様の為にこうやってプルプル震えてるんだ~」ヒクヒク
卵子「ご主人様の……為」
ヒダ「うん!だって私達はご主人様の一部なんだもん、だからご主人様の期待に答えなきゃなんないんだよー!」
卵子「……」
ヒダ「あっ!卵ねーちゃんどこ行くの?」
卵子「ちょっと、ね…」
ヒダ「そっかぁ、じゃあねー!」ヒクヒク
~チンコの中~
精子「……はぁ」
金玉「ため息ついてもナニも変わらないぞ」
精子「あっ、金玉さん」
金玉「どうしたんだ?また彼女に振られたのを根に持ってるのか」
精子「ははは、金玉さんの前じゃ嘘ついても意味無いですからね……はい」
金玉「……まぁ、座れよ」
精子「はい…」
金玉「なぁ、お前は卵子とくっ付いた先の事を考えた事があるか?」
精子「えっ…?」
金玉「妊娠しちまったらお前という存在が消えちまうんだぞ」
精子「それは、分かってます」
金玉「お前さん、消えるのが怖くないのか」
精子「怖くないわけないじゃないですか」
金玉「そうか、なら質問を変えようか……」
金玉「お前さんは卵子のどこに魅かれたんだ?」
精子「それは、その…」
金玉「自分の存在を掛ける程の存在なんだろ?まさかナニも無いなんてのは無しだぜ」
精子「……僕が始めて外の世界に飛び出した時の事なんです」
精子「あの日、主人が愛人に顔射した時、僕は愛人の鼻からまんこまで辿り着いたんです」
精子「マンコの中は凄く複雑で、道に迷っちゃって」
金玉「そうか、その時にたまたま卵子に会ったって訳なんだな」
精子「最初は誰か分からなかったんです。彼女に色々聞いて、そこが最深部だと分かりました」
精子「その時は主人も子供を作ろうなんて考えてなかったから、膣内には僕をぶちまけなかったんですけど」
精子「……暖かかった」
金玉「ん?意味がわからんぞ」
精子「彼女の言葉が、彼女の近くが、彼女の全てが僕には暖かくて……気付いたら、彼女に惚れてて」
精子「けど、後から妊娠の意味を知ってしまった……卵子と会うという事は、自分の存在を消すかもしれないという事を」
精子「けど僕は嬉しかった、彼女と会えるということが堪らなく嬉しかったんです」
金玉「……」
精子「それに僕は主人の一部なんです。例え消えてしまうとしても……」
精子「僕は主人の為ならなんだってします、それが僕の生まれて来た意味なんですから」
金玉「そうか……分かった」
精子「え?」
金玉「お前さんの気持ちがな。今日は飛び切り強い精子を撃ち込んでやるからお前さんも全力で卵子に思いをブチまけな」
精子「き、金玉さん」
金玉「けどな、後悔だけはするんじゃないぞ?確かに主人の為に努力するのは当たり前だが」
金玉「……死ぬ前なんだ、少しくらい自分勝手に生きてもバチはあたらねぇ」
精子「……」
金玉「いよっし、ちょっくら精力溜めこんでくるから俺はそろそろ逝くぞ」
精子「あ、あの…金玉さん!」
金玉「……グットラック」
精子「あっ……逝っちゃったか」
精子「我儘、か…そんな事して良いのかな、主人を裏切る行為なのに……いや」
精子「金玉さんの言うとおり、死ぬ前なんだから少しくらいはいいよな…」
ちんこ「……挿入れるぞ」
マンコ「……うん」ズボヤァア
マンコ「はぁあっ」
ちんこ「んあっ、あっあっ」パンパン
マンコ「んくひっ、うんっ、うんっ!」
ちんこ「くぅわぁっ!!」バブリャー
マンコ「んはぁああぁぁあ!」
~膣内~
精子「……お邪魔します」スタスタ
膣「また、来たのね」
精子「膣さん…」
膣「別に待ってたわけじゃないから、ただ私はここから動けないだけ。だから勘違いしないでよね」
精子「ははは、そうですね…」
膣「………頼んだわよ、卵子の事」
精子「はい」
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