ボーボボ「ここが第501統合戦闘航空団か。さっそくウィチるぜ!」 (66)

ボーボボ「すいませーん」

芳佳「あ、はーい。どちらさまですか?」

ボーボボ「ここは連合軍第501統合戦闘航空団か?」

芳佳「は、はい。そうですですけど。あの、どちらさまですか?」

ボーボボ「ストライクウィッチーズっていう奴らがいると聞いてきたんだが」

芳佳「いますよ。実は私もそうなんです」

ボーボボ「ふーん。オレでもなれる?」

芳佳「む、無理ですよ!! 貴方、見るからにウィッチじゃ……」

ボーボボ「どこを見てそんなことをいう? オレのどこがウィッチじゃないっていうんだ?」ニュルル

芳佳「は、鼻毛、出てますけど……」

ボーボボ「鼻毛じゃないから恥ずかしくないもんっ!!!!!」

芳佳「さ、坂本さぁーん!! たすけてぇー!!」テテテッ

ボーボボ「よし。お邪魔します」

美緒「ふっ! ふっ!!」ブンッブンッ

首領パッチ「いで! あだっ!! ちょっと!! 木刀で殴るのやめてくれるぅ!?」

美緒「お前がそこにいるからだろ、ウニ怪獣」

芳佳「坂本さぁーん!!!」テテテッ

美緒「どうした、宮藤。まだ訓練の時間には早いぞ」

芳佳「あ、いえ! あの、変な人が!!」

美緒「変な人? 不審者か?」

芳佳「た、たぶん」

美緒「仕方ないな。様子を見てきてやろう」

芳佳「お、お願いします!」

首領パッチ「おい。娘」

芳佳「ひっ!? あなた、だれですか!?」

首領パッチ「木刀でオレをぶて。さすれば、道は開かれる」

芳佳「え、遠慮します」

首領パッチ「ぶちなさいよぉ!! どうしてぶたないの!!! ぶてばいいじゃない!! そうすればオレはブヒブヒなくんだから!! Win-Winでしょ!?」

美緒「何者だ」

ボーボボ「人に名を訊ねる時は自分からだろうが」

美緒「不審者に語る名は持ち合わせていない」

ボーボボ「そうか。なら、仕方ねえ。オレの名はボーボボ。ボボボーボ・ボーボボ。でも、これからはウィチチーチ・チーチボにする」

美緒「貴様。ウィッチーズに入りたいのか?」

ボーボボ「よく分かったな。さては、お前……」

美緒「そう。第501統合戦闘航空団ストライクウィッチーズ所属、坂本美緒少佐だ。身長五尺四寸、体重十三貫、8月26日生まれの19歳だぁ!!」

ボーボボ「きかれてねえことまでこたえるんじゃねえ!!!!」

美緒「す、すいません!」

芳佳「坂本さぁーん!!!」

美緒「宮藤。情けない声を出すな。どうしたんだ?」

芳佳「こ、この人も、ウィチーズにはいりたいって……」

美緒「なに?」

首領パッチ「女の子なら誰でもなれるんでしょ!!! 私だって魔女になって、夜の女王を目指すんだからぁ!!!」

美緒「……埒が明かないな。とりあえず、応接室に通して、それから収容所へ護送するか」

ミーナ「それでこの人たちを連れて来たのね?」

美緒「ダメだったか?」

ミーナ「ダメに決まってます」

美緒「そうか……」シュン

ボーボボ「で、オレはウィッチーズにはいれるのか?」

ミーナ「はっきりいいますが、無理です」

首領パッチ「けっ。ボーボボ、何か言ってるぜ、このアマ」

ボーボボ「オレたちの実力を見てから、判断しても遅くはないはずだ」

ミーナ「男性兵士の受付は窓口が違いますから。どうぞそちらへ」

ボーボボ「なんだと?」

首領パッチ「はぁーい!! こっちだよぉ!! ボクぅ? こっちが受付よーん」

ボーボボ「すいませんねえ、間違えました」

首領パッチ「よくいるんですよ。貴方みたいなお間抜けさん。ほら、この書類にサインして私の連帯保証人になってね? それでウィッチーズだから」

ボーボボ「わかりました。よーし! これでオレもウィッチーズだ! やったぞ!!」

芳佳「あ、あの! 色々騙されてますけど!!」

首領パッチ「あぁぁ!? 本人が喜んでるならいいだろうがぁよぉ!!!」

芳佳「で、でも……」

ボーボボ「受付の人」

首領パッチ「はいはい。書いてくれた? ありがとぉー。これで1000万ポンド借りてくるわね」

芳佳「そんなに!?」

ボーボボ「だまりちらせ!!!! この偽受嬢がぁー!!!!」ドゴォ!!!

首領パッチ「ぶふぅ!?!」

ボーボボ「正義は勝つ」キリッ

芳佳「だ、だいじょうぶ!? 今、治療を……」

首領パッチ「よけいなことすんな……。これぐらい……なんでもねえ……やめろ……」

芳佳「やめない」

首領パッチ「やめろって」

芳佳「嫌。絶対に助けるから」パァァ

首領パッチ「……じゃ、オレから離れるわ」ゴロゴロゴロ

芳佳「あぁー!! 転がっていっちゃだめー!!」テテテッ

首領パッチ「首領パッチローリングサンダー!!!!」ゴロゴロゴロゴロ

芳佳「まってー!」

ボーボボ「どうだろう?」

美緒「あっはっはっはっは!! 面白い! 入隊を許可――」

ミーナ「しません」

美緒「!?」バッ!!

ボーボボ「理由は?」ニュルル

ミーナ「まずは鼻毛を仕舞ってください」

ボーボボ「はい」シュルンッ

ミーナ「ストライクウィッチーズはその名の通り、ウィッチ、つまり魔法を使える女性しかなることができません」

ボーボボ「男女差別か」

ミーナ「そういわれると……」

ボーボボ「これでも心は女ですけど、だめなんですか?」

ミーナ「関係ありません」

美緒「ムードメーカーとしては役にたってくれると思うが?」

リーネ「訓練の時間、もうすぐだった。芳佳ちゃんを誘いに……」

首領パッチ「オレの超必殺技をとめられる奴はこの世に56人しかいねー!!!」ゴロゴロゴロゴロ

芳佳「結構、いるじゃない!! 待ってったら!! 怪我してるのに!!」

首領パッチ「うるせー!! こんな掠り傷でガタガタぬかすなぁ!!! 水飴でもつけてりゃ治るっつーの!!!」

芳佳「なおらないから!! 染みるから!! それ!!」

リーネ「芳佳ちゃん? どうしたの?」

芳佳「あぁ! リーネちゃん!! あの子、怪我してるのにあんなに転がってて……。止めるの手伝って!!」

リーネ「うん。いいよ。ちょっとまってて」テテテッ

芳佳「リーネちゃん?」

リーネ「――よーし。準備完了」チャカ

芳佳「リーネちゃん!! 対装甲ライフルなんかで撃ったら!!!」

リーネ「芳佳ちゃんが困ってるの!! 止まって!!!」ドォン!!!

首領パッチ「ぐばぁ!!!!」

リーネ「ふぅ。とまったよ」

芳佳「息の根とめちゃだめだよ!!」

首領パッチ「ぐぐ……なんてこと……しやがる……」

芳佳「だ、だいじょうぶ?」

リーネ「ごめんなさい。まさか、生き物だったなんて……」

首領パッチ「動いてるんだから、生きてるものだろうがぁ!! てめえ!! どんな教育うけてきたんだよぉ!!!」

芳佳「動かないで!! ライフルで撃たれたんだから!! それ以上、喋ると本当に死ぬから!!」

首領パッチ「なら、はやくなおしてよぉ!! オレ、まだ死にたくないのぉ!!!」

芳佳「わかってる! すぐに治療してあげるから!!」パァァ

首領パッチ「まだなの!? ねえ、まだなの!?」

芳佳「だから、喋っちゃだめだって!!」

首領パッチ「はやくしろよ!! このうすのろがぁ!! しんじゃってもいいの!? オレ、しんじゃってもいいの!? ねえ!?」

芳佳「黙らないと本当に死ぬよ!?」パァァ

首領パッチ「うるせぇ!! これがだまっていられ……る……ぁ……」ガクッ

リーネ「チーンっ」

芳佳「リーネちゃん、チーンじゃないから!!」

リーネ「あれ? でも、芳佳ちゃんの国ではこうやって弔うんじゃ……」

ボーボボ「だから、オレが総帥になってウィッチーズのありかたを根底から覆す手助けをしてやろうって話なのに、どうして入隊できるしてもいいの話になるんだ?」

ミーナ「そんな話はしていません」

美緒「もういいじゃないか。トイレ掃除でもさせていれば」

ボーボボ「……よろこんで」

ミーナ「今の間はなんですか?」

ボーボボ「け、けけ、けっして、いやらしいこと、とか、考えてない、ですよ?」カシャカシャ

美緒「お、記念撮影か。どれ、とってやろう」

ミーナ「……」

芳佳「あの……」

ボーボボ「どうした、宮藤?」

芳佳「これ……」

ボーボボ「この……遺影は……」

リーネ「かわいそう……首領パッチくん……」ウルウル

芳佳「リーネちゃん!?」

ボーボボ「名誉ある戦死だったんだろう……首領パッチ……。お前がいなくなっても世界は変わらない。安心して逝け」

ミーナ「とにかく、お帰りください。これ以上、こちらに迷惑をかけるというのなら考えがあります」

ボーボボ「おやつにはホットケーキか」

ミーナ「そんなこと考えていません!!」

美緒「何がダメなんだ? いいじゃないか。明るくなるぞ、きっと。あっはっはっはっは」

ボーボボ「やだ、この部屋くらい。蛍光灯つけてみよっと」

首領パッチ「パチッ!」

ボーボボ「LEDんパッチに変えてよかったわぁ」

首領パッチ「パチパチ……ドーォォォン!!!!」

ボーボボ「ぎゃぁぁぁ!!!!」

芳佳「爆発した!?」

リーネ「綺麗、綺麗」パチパチ

ミーナ「そんな特例が許されるとおもっているの?」

美緒「こいつらの心は乙女のようだし、問題ないと思うが」

ボーボボ「うっふん。この色気、男どころか女も魅了するわよ」

首領パッチ「ポールダンス踊っちゃおうかしらね!!」クネクネ

ミーナ「……そこまでいうなら。分かりました。テストを行います」

ボーボボ「オレの得意分野だな」

首領パッチ「待ってたぜ!! その台詞をなぁ!!」

ミーナ「ストライカーユニットを装着し、空を1度で飛べたら合格にします」

ボーボボ「いいだろう。任せな」

首領パッチ「リゾット・ビチャビチャ!! いくぞ!!!」

リーネ「うん」

芳佳「リーネちゃんはそんな名前じゃないよ!!」

美緒「全く。できもしないことをやらせるとは……」

ミーナ「規律を守るためよ」

美緒「だが、万が一成功した場合は、勿論合格にするということでいいんだな?」

ミーナ「それはそのとき考えるわ。即戦力になり得るなら、という過程の話だもの」

美緒「いい人材なんだがなぁ……。宮藤ほどではないが」ナデナデ

芳佳「あぁ、坂本さん……えへへ……」

ミーナ「とにかく、行きましょう」

ボーボボ「これがストライカーユニットか」

リーネ「はい。とりあえず足に装着してみてください」

ボーボボ「必要ない。オレのストライカーユニットはきちんとあるからな」

リーネ「そ、それって……」

首領パッチ「おい!! 早くオレのストライカーユニットもっとこいやぁ!!!」

芳佳「は、はい。これ」

首領パッチ「あぁ!? 宮藤ぃ!!! てめえの目はイカれてんのかぁ!?」

芳佳「な、なにがー!?」

首領パッチ「オレのトゲの数を数えてみやがれ!!!」

芳佳「いっぱいあるけど」

首領パッチ「ならいっぱいもっとこいよ!!! 2足だけでいいわけねえだろぉ!!!」

芳佳「そんないっぱいないよ!!」

首領パッチ「借りてこいよ!!! ここには501人のウィッチがいるんだろ!?」

芳佳「そう言う意味の501じゃないよ!!」

美緒「あっはっはっはっはっは。それは盲点だったな。501人のウィッチかぁ。いいな! 壮観じゃないか!!」

ペリーヌ「どうして私のを貸さないといけないんですの?」カチャ

首領パッチ「あんっ」

ルッキーニ「いいじゃん、いいじゃん。たのしそーだし!」カチャ

首領パッチ「ぅんっ」

シャーリー「壊さないでくれよ」カチャ

首領パッチ「乱暴にしちゃだめぇ」

バルクホルン「おかしな声をだすな」カチャ

首領パッチ「だってぇ! あぁんっ」

サーニャ「はい。どうぞ」カチャ

エイラ「サーニャが貸すなら仕方ないな」カチャ

首領パッチ「ふたついっぺんはだめぇ!!」

エーリカ「んっ」カチャ

首領パッチ「さいごぉのきたぁ!!」

美緒「よーし!! 準備はいいか!!!」

芳佳「どうみても首領パッチくんが大変なことになると思います!!」

ミーナ「貴方は本当にストライカーユニット無しで飛べるというのですか?」

ボーボボ「無しじゃない。オレ用のがある」

ミーナ「信じられないけど……」

美緒「二人が私に最後までついてくることができたとき、ストライクウィッチーズに入団することを認めよう!!」

ボーボボ「楽勝だ」

首領パッチ「この無数のユニットがありゃあ、音速も超えられるぜ!!」

シャーリー「ああ、まぁ、そうかも」

リーネ「がんばってください」

芳佳「怪我しないでね」

ボーボボ「分かっている」

首領パッチ「オレ、ここに生きて戻ってきたらリゾット・ビッチャビチャと結婚するんだ」

リーネ「首領パッチ君……」

芳佳「だから、リーネちゃんはそんな名前じゃないから!!」

美緒「行くぞ!! 死ぬ気でついてこい!!!」ブゥゥゥン!!!

ボーボボ・首領パッチ「「おぉ!!」」

美緒「ふっ!!」ブゥゥゥゥン!!!

ボーボボ「鼻毛真拳マル秘飛行術!!! 鼻毛コプター!!!!」ブルンッブルンッ!!!

ペリーヌ「あ、あれは!!」

エイラ「鼻毛でとんでるのか?」

エーリカ「世界は広いねー」

芳佳「そういう問題じゃないと思いますが……」

バルクホルン「だが、速い。坂本少佐についていっている」

ミーナ「そ、そんな……。生身であんなことができるなんて……」

エイラ「……」パチパチ

ルッキーニ「あれ? パッチはどこいったんだろー?」

リーネ「あそこにいるけど」

首領パッチ「いまいくぜぇー!!!!」トコトコ

芳佳「まだ助走してる!!」

首領パッチ「いまだ!!! 全ユニット起動!!! 首領パッチ様の航空ショーをとくとみやがれぇぇぇ!!!!!」ドボーン!!!

芳佳「やっぱり海に落ちちゃったぁー!!!」

美緒「やるな!! ボーボボ!!!」

ボーボボ「坂本ちゃんもな!!」

芳佳「サーニャちゃん!! 首領パッチくんを探して!!」

サーニャ「むにゃ……むにゃ……」

エイラ「寝たからむりだな」

芳佳「そんなぁ!! 今、眠らなくたってぇいいのにぃ!!」

リーネ「チーンっ」

芳佳「リーネちゃん、それやめようよ!!」

ルッキーニ「リーネ、違う違う。そう言うときは繰り返すの」

リーネ「繰り返すって?」

ルッキーニ「だからね。チーンチ――」

芳佳「だめぇぇー!!! ルッキーニちゃん!! だめぇー!!」

ペリーヌ「あの殿方。坂本少佐の後ろを完璧に……」

エーリカ「即戦力かな」

ミーナ「うぅ……まさか……でも……」

美緒「ふぅ……。すごいじゃないか。ここまでとは正直、思ってもみなかった」

ボーボボ「自分でも奇跡だと思っている」

芳佳「いた!! いたよ!!」

シャーリー「どこ? 釣り上げてみるから」

芳佳「あ、あそこです!! 気泡がぶくぶくっていってるところです!!」

シャーリー「よしっ」シュッ

ルッキーニ「釣れるといいね」

シャーリー「あとは待つだけ」

芳佳「えぇ!? 溺れてるんですよ!?」

エーリカ「トゥルーデ、お腹すかない?」

バルクホルン「1度、食堂に行くか」

エイラ「さんせー」

サーニャ「ふわぁ……」

芳佳「みなさん!! 心配してあげてください!! 一応!!」

リーネ「芳佳ちゃん、一応って……」

美緒「どうだ、ミーナ中佐。これだけの実力者なら、むしろ居てくれたほうが助かると思うが」

ミーナ「それは……」

ボーボボ「文句は無いな?」

ミーナ「でも……」

シャーリー「つれないなぁ」

ルッキーニ「ふわぁぁ……飽きちゃったよぉ……」

芳佳「飽きないでがんばりましょう!!」

リーネ「エサはなんですか?」

シャーリー「ルッキーニのズボン」

ルッキーニ「あははは。どうりでスースーするとおもったぁ」

芳佳「そんなので釣れるんですか!?」

ルッキーニ「シャーリーは釣れたよね」

芳佳「えぇぇ!? そうなんですかぁ!?」

シャーリー「昔の話だけど」

リーネ「ん……? 何か……飛んでくる……?」

ウー!!!

ボーボボ「甲子園が始まるか」

美緒「熱い夏がくるな」

ミーナ「ネウロイ出現のサイレンでしょ!!」

美緒「ああ、そうか」

ミーナ「出撃できる人は!?」

ルッキーニ「みんなのストライカーユニットは海の中だよー」

ミーナ「それでは……」

美緒「宮藤、リネット、それからボーボボ。行くぞ」

芳佳・リーネ「「はいっ!」」

ボーボボ「よぉーし!!! オレについてこいやぁぁぁ!!!!! とぉっ!!!」ダダダッ

美緒「ボーボボにつづけぇ!!!」

ボーボボ「待っていろ!! 平和を乱す野郎はオレがぶっ殺してやる!!!!」ドボーン!!!!

美緒「はぁぁ!!」ドボーン!!!

芳佳「ボーボボさんと坂本さんが海に落ちたぁー!!!」

芳佳「どうしましょうか!?」

ミーナ「とにかく、二人は先行して。ただし無理だけはしないで」

芳佳「わ、分かりました! いこ、リーネちゃん!!」

リーネ「うん」

芳佳「宮藤芳佳、行きますっ!!」ブゥゥゥン!!!

リーネ「リゾット・ビッチャビチャ。いきます」ブゥゥゥン!!!

芳佳「リーネちゃん、その名前気に入ったの!?」

ミーナ「ええと、釣果のほうは?」

シャーリー「だめー」

ルッキーニ「助かる気ないんじゃないのー?」

ミーナ「はぁ……」

ペリーヌ「あの!! ネウロイが現れたのですか!?」

ミーナ「え、ええ。でも……」

バルクホルン「くそ……。飛ぶことができない……」

シャーリー「エサが悪いのか……? ペリーヌのズボンも加えてみようかな」

芳佳「どこだろう……。リーネちゃん、わかる?」

リーネ「うーん……。あそこ!」

芳佳「え!?」

魚雷ガール「あーん!! バーゲンにおくれちゃうわー!! 早くいかなきゃ、ブリタニアデパートの魚雷売り場にー!!」ゴォォォォ

芳佳「ネウロイがバーゲンに向かってる!!!」

リーネ「ミーナさん。ネウロイを補足しました。目的地はブリタニアデパートみたいです」

ミーナ『そこはバーゲン中で多くの人がいるはず。なんとか侵攻方向を変えてみて』

リーネ「わかりました」

芳佳「リーネちゃん!! ネウロイがバーゲンに向かってる!! どうしてかな!?」

リーネ「とにかく、とめないと……」

芳佳「が、がんばって……」

魚雷ガール「パンストも買わないとね。今、はいてるのはもう伝線しちゃってるし」

リーネ「当たって……!!」ドォォォン!!

魚雷ガール「――ギョラ!!? 危ないわね!!! だれよ!!! 兵器を平気な顔で使っているやつは!!! なんちゃって。これが魚雷ジョークよ。ほら、笑いなさいよ」

芳佳「避けられちゃった!?」

魚雷ガール「おやおや。小娘が仲良く空をお散歩中なの? ここは魚雷空域よ。出て行かないと、魚雷に当たっちゃうわよ?」

芳佳「リ、リーネちゃん……ネウロイが喋ってるけど……」

リーネ「魚雷なら海の中にいるはず。だから、あれは魚雷じゃなくて、ネウロイ!」

芳佳「うん! そうだよ!!」

魚雷ガール「さっきからお姉さん潤いが欲しいって何様のつもり!? まぁ、この艶のある肌を保つのは辛いけどね。毎日、4時間はワックスがけをしなきゃないけないの」

芳佳「誰もそんなこと聞いてません!!」

リーネ「なるほど……」メモメモ

芳佳「今日のリーネちゃん、ちょっとおかしいよ!?」

リーネ「先生、ほかにもコツを教えてください」

魚雷ガール「うふふ。勉強熱心な生徒は私大好きよ。貴方、名前は?」

リーネ「リゾット・グッチャグチャです」

芳佳「アレンジ加えた!?」

魚雷ガール「そう。リゾット・グッチャグチャっていうの。なるほど、なるほど……なるほどぉぉぉぉぉ!!!!!」ゴォォォォ

リーネ「え!?」

魚雷ガール「おふざけはぁ!!! ゆるさなぁぁぁぁい!!!!」ドォォォン!!!

リーネ「きゃぁぁ!」

芳佳「リーネちゃぁぁぁん!!!」ブゥゥゥン!!!

魚雷ガール「ギョライギョライギョライギョライ!!!! 自己紹介もろくにできないようなゆとり生徒はお断りよ!!! 出直してらっしゃい!!!」

芳佳「リーネちゃん!!」パシッ

リーネ「よ……しか……ちゃん……」

芳佳「喋っちゃダメ!! 今、治療を……!!」

リーネ「だ、め……。にげて……」

芳佳「そんなのできないよ!!」

リーネ「でも……」

芳佳「友達を置いていくなんて、できるわけない!!」

リーネ「芳佳ちゃん……」

魚雷ガール「友達と思っているのはお前だけよ? 哀れね。ウィッチーズじゃなくて、ただのボッチーね」

芳佳「嫌なこと言わないで!!!!」

リーネ「……」

芳佳「リーネちゃんも否定して!!!」

魚雷ガール「さぁて。小娘ども。もう今からじゃ特売の不発魚雷は手に入らないわ。どうしてくれるの? 今日は40%オフだったのよ?」

芳佳「リーネちゃん……」パァァァ

リーネ「うぅ……」

芳佳「友達だよね……親友だよね……私たち……」

リーネ「……」

芳佳「リーネちゃぁぁぁん!!!」

魚雷ガール「バーゲンの恨み。思い知るがいいわ!!!」

芳佳「くっ……」

魚雷ガール「喰らいなさい!!! 極悪斬血真拳奥義!!!! 魚雷空撃破!!!!」ゴォォォォ!!!!

芳佳「……っ」ギィィィン!!!

魚雷ガール「中々のシールドを持っているわね!!! 流石はボッチー!! 心の壁だけは分厚いのね!!!」

芳佳「ちがう……!! 私は……!! 一人じゃない……!!!」

魚雷ガール「そうなの!? なら、私の突撃を防ぎきってみなさい!!!! 語っていいのは勝者だけなのよぉー!!!」

芳佳「うぅ……!! も、もたない……!!!」

リーネ「芳佳ちゃん……逃げて……おねがい……」

魚雷ガール「ボッチーに何が出来るっていうのかしらぁ!!! ギョライギョライギョライギョライ!!!!」

芳佳「あぁ……!!!」

リーネ「芳佳ちゃん……逃げて……私……逃げる……」ブゥゥゥン

芳佳「リーネちゃん!!!! カタコトで逃げないで!!!」

魚雷ガール「おふざけはぁぁぁぁぁ!!!!!」ゴォォォォ

芳佳「もう……だ、め……!!」

リーネ「芳佳ちゃぁぁん!!」

魚雷ガール「ボッチー敗れたり!!!!」

「呼んだか?」

魚雷ガール「ギョラ!? 誰!?」

シュルルルル!!!!

魚雷ガール「これは……!! やだ!! 海からの魔物が触手をのばして、私の起爆スイッチをまさぐってるわぁ!! いやぁぁ!! そこだけはぁぁぁ!!!」

芳佳「この……黒いロープって……もしかして……」

美緒「――私だ」

芳佳「いやぁぁ!!! 坂本さんはだめぇぇ!!!」

リーネ「よくみて、芳佳ちゃん。坂本少佐は鼻毛に掴まってるだけみたい」

芳佳「え? あぁ、ホントだ……」

美緒「どうした、宮藤。たるんでるな」

芳佳「坂本さんがおかしな登場するからですよ!!」

美緒「ボーボボがインパクトのある登場を提案してくれてな。あっはっはっはっは」

芳佳「はぁ……よかった……」

美緒「それにしても」

魚雷ガール「真打の登場ってわけ? いいわよ。この際だから、魚雷の塵にしてあげるわ!!!」

美緒「よく戦ってくれたな、二人とも。あとは任せておけ」

芳佳「坂本さん!! あのネウロイ、すごく強いんで気をつけてください!!」

リーネ「私たちもできるだけ援護します」

美緒「ああ。頼む。――いくぞぉぉ!!!!」ブゥゥゥン!!!!

魚雷ガール「もぉー!!!眼帯なんてつけて!!! かっこつける年頃の中学生かぁー!!!! あなたはぁー!!!!!」

美緒「包帯を腕に巻いて登校したこともあるっ!!!!」ザンッ!!!

魚雷ガール「はい!!! ふごぉーかぁーっく!!!!」ドォォォン!!!!

美緒「……」

魚雷ガール「……」

芳佳「ど、どっちが……?」

美緒「無念……だ……」ガクッ

芳佳「さ、坂本さん!!!」

リーネ「そんな……!!」

魚雷ガール「ふっ。これが実力の差ってやつ――」

ドォォォォォン!!!!!!

芳佳「ネウロイが爆散したぁー!?」

リーネ「相打ちってことだね」

芳佳「そうなの!? 坂本さんの圧勝じゃないの!?」

美緒「今までのネウロイの中で、最も凶悪な種だったな……」

ボーボボ「大丈夫か、さかもっちゃん」

美緒「ボーボボ。遅かったな。もうネウロイはいないぞ」

ボーボボ「はぁぁ!? オレの見せ場をどうしてくれんじゃぁ!!! もう勘弁ならねえ!! その眼帯ひっぱってやる!!」

美緒「あぁ……やめて……やめてくれ……それだけは……あぁ……」オロオロ

ボーボボ「がっはっはっはっは!!! オレの見せ場を奪った罰だぁぁ!!!」グググッ

美緒「やめてくれ……たのむ……今、ボーボボが眼帯を離したら……離したら……ゴムの勢いで……ペチンッてなるから……痛いから……」オロオロ

芳佳「わわわ!! やめてください!! 坂本さんが嫌がってますから!!」

リーネ「あ!!」

ボーボボ「どうした、リネット」ペチンッ

美緒「はぅっ」

芳佳「坂本さん!! 大丈夫ですか!?」

美緒「問題ないっ」キリッ

芳佳「涙目で言われても……」

リーネ「坂本少佐!! 前方から巨大なネウロイが!!」

美緒「なんだと!?」キュィィン

美緒「――確かに、こちらへ向かってきているな」

芳佳「ど、どうしますか!? 今の戦闘で力が……」

美緒「分かっている。この状況では増援を待つしかない」

ミーナ「まだなの?」モジモジ

シャーリー「ダメ。釣れる気配がない。どうして……サーニャ以外のズボンをエサにしているのに……」

ルッキーニ「もうサーニャのズボンもエサにしちゃおーよ」

エイラ「なにいってるんだ。みんなのズボンはエサとして提供した。サーニャのズボンは必要ない」

ペリーヌ「で、でも……サーニャさんだけというのも……」モジモジ

エーリカ「うん。サーニャもズボンを差し出すべき」スースー

サーニャ「……」

エイラ「ダメだ!! サーニャは脱がなくていい!!」

バルクホルン「しかし、他に手はない」スースー

サーニャ「わかりました……」スルッ

エイラ「サーニャ!!」

サーニャ「どうぞ」

シャーリー「よし!! これで釣れる!!!」

ルッキーニ「パッチー!! あがってきてー!!」

ミーナ「もう少しかかりそうね……」

美緒「――宮藤、肉眼で確認できたか?」

芳佳「は、はい!!」

ネウロイ「……」ゴォォォォ

ボーボボ「リネット!!! 照準あわせろ!!!」

リーネ「は、はい」チャカ


サービスマン「……」


リーネ「え!?」

美緒「どうした?」

リーネ「あ、あの……ネウロイの背に誰かが立っていて……」

美緒「なんだと?」キュィィン


サービスマン「サァァビスっ!!!」バッ!!!!


美緒「うおぉおぉ!?!?」

ボーボボ「なにが見えた、さかもっちゃん!!」

美緒「……いや、見間違いかもしれない。もう一度みてみるか」スッ


サービス「わーたしにできること!! ひとーつずつかーなえたいっ!!」バッ!!バッ!!!


美緒「……」

芳佳「坂本さん……?」

美緒「ただちに攻撃を開始する。コアは文字通り丸裸だ!! そこを狙え!!!」

リーネ「撃ちます!」

ボーボボ「まったなし!!!」

芳佳「何が見えたの!? リーネちゃん!!」

リーネ「やぁ」バァァン!!!

美緒「……」スッ


サービスマン「ぐばぁぁぁ!!!! おのれぇ……!! おれのコアを……!!! 商売道具をぉぉ……!!!」


美緒「よし!! よくやった!!」

リーネ「はい! ここに来て以来、一番手ごたえがありましたから!!」

ネウロイ「……」ゴォォォォ

芳佳「あ、あれ!? でも、まだネウロイが……!!」

美緒「こしゃくな!! ボーボボ!! ここで頼れるのはお前だけだ!! いけるな!!」

ボーボボ「任せろ」ブルンッブルンッ

リーネ「がんばってくださいね!!」

芳佳「援護はできますから!!」

ボーボボ「そうだ。美緒ちゃんに言っておかなきゃな」

美緒「どうした、改まって。というか早く行け」

ボーボボ「オレ……この戦いが終わったら……美緒ちゃんに……美緒ちゃんに……」

美緒「ボーボボ……」

ボーボボ「伝えたいことがあ――」

ネウロイ「……」バキィィ!!!

ボーボボ「ぎゃぁぁぁ!!!!」

芳佳「ボーボボさぁん!!!」

美緒「だから、早く行けといったんだ」

ボーボボ「ゆるさねえ!!! ネウロイ!!! てめえの所為で!!! 美緒ちゃんに振られたらどうするんだぁぁぁ!!!!」

ネウロイ「……」バキィ!!!

ボーボボ「ごふっ!!!」

美緒「また轢かれたな」

芳佳「あぁ……」

ボーボボ「やろう!!! もうゆるさねえ!!! その快適な空の旅もここまでじゃぁぁ!!!」

ネウロイ「……」ドゴォ!!

ボーボボ「ばはぁ!!!」

リーネ「そんな!! どうして!!」

美緒「分かった。奴は空を飛ぶために鼻毛を使っている。だが、奴の武器はその鼻毛なのだろう」

芳佳「そ、それじゃあ!! ボーボボさんは!!」

美緒「空を飛んでいる限り、何もできない。ただネウロイに弄ばれるだけだな」

リーネ「……」チーンッ

芳佳「リーネちゃん、それどこの仏壇からもってきたの!?」

ボーボボ「ちくしょぉぉぉ!!!! 鼻毛真拳がつかえねえええ!!!! ぐはぁ!!!」

ルッキーニ「もうだめかなぁー」

シャーリー「全員のズボンで釣れないなんて……」

ペリーヌ「あの、言いたくはないんのですが……」モジモジ

バルクホルン「どうした?」

ペリーヌ「もう……お亡くなりになっていたりは……」モジモジ

エイラ「そうか。その可能性もあるな」

サーニャ「うっかり」

ミーナ「それなら各ストライカーユニットをサルベージをしないと……」

エーリカ「あ。反応、あるみたい」

バルクホルン「全員で竿を握れ!!! 絶対に逃がすな!!!」

シャーリー「くっ……!!」グググッ

ペリーヌ「首領パッチさんとやら、はやくしてくださいぃ……!!」グググッ

サーニャ「おーえす、おーえす」ググッ

ルッキーニ「おぉ!! もうちょっとだぁー!!!」グググッ

エイラ「やぁー」ザッパーン!!!

マグロ「……」ピチピチ

シャーリー「マグロ……」

ルッキーニ「そうだ! 芳佳が言ってた!! スーシーってやつ食べよう!!」

ペリーヌ「私のズボンでマグロが釣れた!? なんてこと!!!」

エーリカ「漁が簡単にできるね」

バルクホルン「まて。よくみろ。ズボンはないぞ」

ミーナ「どういうことかしら……」

エイラ「このマグロは何に食らい付いたんだ?」ググッ

ペリーヌ「ああ! エイラさん!! そんな口をあけるなんて!! 食べられるかもしれませんのに!!」

エイラ「あ」

シャーリー「なになに?」

エイラ「みんなのズボンを咥えた首領パッチが出てきた」

首領パッチ「はむっ……はむっ……」

ルッキーニ「やったぁー!! パッチでてきたぁー!!」

エイラ「って、サーニャのズボンをたべるなぁー!!」

首領パッチ「ほらよ。てめーらのストライカーは返すぜ」

ミーナ「これで援護に向かえるわ。みんな、準備を!!」

ペリーヌ「あ、あの!!」

首領パッチ「なんだ、眼鏡」

ペリーヌ「ズ、ズボン!! かえしてください!!」

首領パッチ「わかってねえな」

ペリーヌ「は?」

首領パッチ「おい、クロロホルム」

バルクホルン「なんだ?」

首領パッチ「このズボンたちをオレのトゲに装着してくれや」

バルクホルン「何故だ?」

首領パッチ「みたくねえか? オレの本気ってやつを」

バルクホルン「いや、別に」

首領パッチ「……」

バルクホルン「各員!! ズボンをはけ!! すぐに出るぞ!!」

ルッキーニ「えぇー!! パッチかわいそー!! はい、ズボンつけたげる」ギュゥゥ

首領パッチ「だ、だよな!! だよな!!」

エーリカ「はい」ギュッ

首領パッチ「エリカさまぁ!!! ありがてぇ……ありがてぇ……」

サーニャ「どうぞ」ギュッ

エイラ「サーニャが貸すなら、致し方ないな」ギュッ

首領パッチ「もっと!! もっとオラに元気を!!!」

シャーリー「仕方ないな」ギュッ

ミーナ「……貸すだけです」ギュッ

バルクホルン「……名誉挽回の機会を与えてやるとしよう」ギュッ

首領パッチ「かたじけねえ……かたじけねえ……」

ペリーヌ「もう!! みなさんが貸すなら私も貸さざるを得ないじゃないですか!!」ギュッ

首領パッチ「キタァー!!!!! オレに全てのズボンが集まったぁ!!!!! これでオレは無敵だぁぁぁ!!!!!」ダダダダッ

首領パッチ「いくぜぇ!!! これがオレの本気モードだぁぁぁぁ!!!!!! 待ってろ!!! ネウロ――」ドボーン!!!

ルッキーニ「フランチェスカ・ルッキーニ、しゅつどーっ!!」ブゥゥゥン!!!

ネウロイ「……」キュィィィン

ボーボボ「鼻毛真拳奥義!!! 毛ガード!!!!」

芳佳「すごい!! 鼻毛が顔を覆い尽くした!!」

美緒「これなら……!!」

ネウロイ「……」ドォォォン!!!

ボーボボ「ぐばぁぁ!!!」

芳佳「やっぱりだめだぁー!!!」

美緒「ボーボボの悪いところが如実に出てしまっているからな……」

リーネ「すぅ……すぅ……」

芳佳「リーネちゃん!? こんなときにねてるの!?」

美緒「しーっ」

芳佳「いいんですか!?」

ネウロイ「……」バキィィ!!!

ボーボボ「ぐぼぉ!!!」

ボーボボ(こ、このままじゃ……美緒ちゃんを守るどころか……こいつに勝てねえ……。こんなとき……あいつが……首領パッチさえいてくれたら……!!)

首領パッチ(ここは……?)

首領パッチ(ああ、そうか……ネウロイとの戦いに敗れて……海に……)

首領パッチ(へっ……。男としては悪くない最後だな……)

首領パッチ(女を守るために傷つき、友を救うために倒れ、ズボンに囲まれて死んでいく……)

首領パッチ(大往生じゃねえか……)

首領パッチ(でも……オレがいなきゃ……ボーボボは……リネットは……みんなは……どうなる……?)

首領パッチ(死んじまうのか……? そんなの……そんなの……!!)

「力が欲しいの?」

首領パッチ「……!!」

「どうなの?」

首領パッチ(欲しい!! 欲しいに決まってる!! もっと力があれば!!! オレは!!!)

「わかったわ。貸してあげるわ」

魚雷ガール「この海の藻屑から奇跡の復活を遂げ、ついに海の中を泳げるようになったこの私がね!!!」バーン!!

首領パッチ「魚雷せんせー!!!!」

魚雷ガール「さぁ!! いくわよ!!! 音速の世界へゴートゥーヘルっ!!!」ゴォォォォ!!!!!

ネウロイ「……」ドォォォン

ボーボボ「ぐわぁぁぁぁ!!!! 服のボタンをかけまちがえてるぅぅぅ!!!!」

美緒「援軍もこない……。ボタンも掛け間違えている……。もう打つ手がない……」

芳佳「そ、そんな……」

美緒「ここまでか……」

リーネ「すぅ……すぅ……」

ネウロイ「……」ピカッ

ボーボボ「ぐっ!! ただで死ぬかぁ!!! 鼻毛真拳超奥義!!!!! 手鏡ビーム返し」サッ

ドォォォォン!!!!!

ネウロイ「……」ボロッ

美緒「ダメージを与えたぞ!!!」

芳佳「あんな方法で!? ネウロイ弱すぎませんか!?」

ボーボボ「今ので……力をつかいはたした……」

芳佳「まだできますよ!! 手鏡出しましょう!!! ボーボボさん!!!」

美緒「宮藤、無茶は言うな。あれがどれだけの大技だったと思うんだ?」

芳佳「いや、ほら! 私でもできますよ!! ほら! ほら!!」サッサッ

美緒「よくやったぞ、ボーボボ」

ボーボボ「ちゃん美緒……」

「まだだ!! まだ諦めるんじゃねええ!!!!」

ボーボボ「この声は!!!」

首領パッチ「はっはー!!! 数多のズボンを装着したオレ様と!!! 魚雷せんせーがやってきたぜぇぇぇ!!!!!」

魚雷ガール「ギョライギョライギョライギョライ!!!!」ゴォォォォォ

芳佳「わぁぁぁ!! 変態だぁー!!!」

ボーボボ「首領パッチぃぃぃ!!!!」

首領パッチ「こい!! ボーボボ!!! ギョライカーユニットにのれぇぇ!!!!」

ボーボボ「お前ならやってくれると信じてたぜ!!! 首領パッチぃぃぃ!!!!」

首領パッチ「ボーボボぉぉ!!!」

ボーボボ「鼻毛真拳奥義!!!! ズボン泥棒には死を!!!!!」バシンッバシンッバシンッ!!!!!

首領パッチ「あんぎゃぁぁぁぁぁ!!!!!」

芳佳「ボーボボさん!! かっこいいです!!!」パチパチパチ

ボーボボ「まったく。さてと、このズボンは鼻毛を使って天日干ししておくか」ニュルルル

魚雷ガール「さぁ!! 私を背中に装着するのよ!!」

ボーボボ「分かりました!!! 装着!!!」ガチャン!!!

ボーボボ「いくぞぉぉぉ!!!! 空の化け物がぁぁぁぁ!!!!」ゴォォォォ

ネウロイ「……」ピカッ!!!

魚雷ガール「そんなハエも休憩するほどの速度しかないビームで私を捕らえられるとおもってるわけぇぇ!?」ギュゥゥゥン!!!!

芳佳「は、はやい!!」

美緒「音速を遥かに超えている……!!」

リーネ「うぅん……うるさい……すぅ……すぅ……」

ネウロイ「……」ゴォォォ!!!!

魚雷ガール「さぁ!! 純粋な力試しよ!!!」

ボーボボ「いくぜぇぇ!!!!」

魚雷ガール「極悪鼻毛真拳究極奥義!!!! 特攻ズボン乱舞!!!!!」ブゥン!!!

ボーボボ「でぇぇぇぇい!!!!」ギュゥゥゥゥン!!!!

芳佳「ボーボボさんだけがいったぁー!!!」

ボーボボ「これはミーナ・ディートリンデ・ヴィルケさんのズボンっ!!!!」バシンッ!!!

ネウロイ「……!!」

ボーボボ「これはペリーヌ・クロステルマンちゃんのズボンっ!!!」バシンッ!!!!

美緒「なんだ、あの連携技は……。全員の想いが……力が……ボーボボに集まっている……!!」

芳佳「……みんなのズボンで殴ってるだけのような」

ボーボボ「これはゲルトルート・バルクホルンのズボンっ!!!」バシンッ!!!

ボーボボ「お待ちかね!!! これが!! フランチェスカ・ルッキーニちゃんのズボンっ!!!」パシンッ

ボーボボ「これがシャーロット・E・イェーガーのズボンっ!!!  こっちはサーニャ・V・リトヴャクの脱ぎたてズボンっ!!!」パシンッパシンッ!!!

ネウロイ「……!!」バリィィン

美緒「ネウロイのコアが見えたぞ!!!」

芳佳「ズボンで!?」

ボーボボ「これがエイラ・イルマタル・ユーティライネンのスボン!!!  これはエーリカ・ハルトマンちゃんのスボン!!!」

ボーボボ「そして最後に!!! ――パンツじゃないからはずかしくないもん(オレのズボン)!!!!!」バーンッ!!!!

ドォォォォォン!!!!!

芳佳「ついにズボンだけでたおしたぁー!!!!」

ボーボボ「空の平和はオレが守る」キリッ

魚雷ガール「ぬめり」キリッ

美緒「ボーボボ!!! よくやった!!!」

ボーボボ「オレのギョライカーユニットが間に合った結果だ」

魚雷ガール「うふっ」

芳佳「なんだか、よく分からないですけど、かっこよかったです!!」

ミーナ「坂本少佐!!」ブゥゥゥン

ペリーヌ「坂本少佐ー!!! ご無事ですかぁー!!!」

美緒「遅いぞ!! 何をやっていた!!」

ルッキーニ「これでも急いできたのにぃ」

シャーリー「首領パッチが速すぎて……」

バルクホルン「しかし、反省すべきことでもある」

エーリカ「えー? そうかな?」

エイラ「そんなことないと思う。ね、サーニャ?」

サーニャ「うん。よくわからないけど」

美緒「よし。皆、無事に戻ってこれたな」

芳佳「はいっ!!」

リーネ「よかったです」

ルッキーニ「でも、すごいねー。まさか、初出撃でネウロイを撃破なんてー」

シャーリー「確かに。天才かも」

ボーボボ「よせ。天才と呼ばれるのは好かない。でも、嫌いじゃないからもっと言え」

サーニャ「てーんさい。てーんさい」

エイラ「てーんさい。てーんさい」

ボーボボ「ありがとう。そんな君に鼻毛あげる」

サーニャ「え……」

エイラ「いらない」ペシッ

ボーボボ「……」

美緒「ところで、ミーナ中佐」

ミーナ「わかっています。彼の入隊についてでしょ」

美緒「合格で、いいな?」

ミーナ「そうですね。みなさんからの反対意見がなければ……」

エリーカ「いいと思うよ」

バルクホルン「戦闘技術に関しては認める。彼の意思を尊重したい」

ルッキーニ「いいよー!!」

シャーリー「賛成に一票」

エイラ「サーニャは?」

サーニャ「いいと思う」

エイラ「それなら私もいいと思う」

ペリーヌ「ま、まぁ……居て困ることはないですね……」

芳佳「私も! ボーボボさんが一緒なら心強いです!!!」

ボーボボ「お前たち……」

美緒「よし。ならば満場一致で――」

リーネ「あの」

美緒「どうした?」

リーネ「みなさんのズボンを盗んだ件については不問でいいのですか?」

芳佳「あ、あれは!!」

リーネ「ボーボボさん、みんなのズボンを振り回してましたけど……」

ルッキーニ「そうなの?」

バルクホルン「どういうことだ?」

美緒「待て。お前たち、それは――」

首領パッチ「全部、ボーボボに頼まれてやったんですぅぅ!!!!」ズサァァァ

芳佳「首領パッチくん!!」

首領パッチ「みんなのズボンを盗んでこいって……でないと、僕の自転車のサドル奪うって……うぇぇぇぇん!!!」

ミーナ「なっ……」

美緒「ボーボボ……本当なのか?」

ボーボボ「ああ、本当だ。初めからオレはお前たちのズボンを盗むためにここへ来た」

芳佳「えぇぇぇ!!!!」

シャーリー「……」

サーニャ「ホントに?」

ボーボボ「マジだ」

ミーナ「……それを聞いてしまった以上、貴方の入隊を認めるわけにはいきません」

美緒「ボーボボ……残念だ……」

ボーボボ「ふん。もう少しだったのにな。いくぞ、首領パッチ」

首領パッチ「ボーボボ……」

芳佳「ま、まって!!!」

ボーボボ「なんだ?」

芳佳「あの!! 今日はありがとうございました!!!」

ボーボボ「……」

芳佳「貴方がいなかったら……。どうなっていたかわかりません……だから……ありがとうございました!!!」

ボーボボ「ふんっ。じゃあな」

芳佳「は、はい!!」

首領パッチ「なぁ……ボーボボ……よかったのか?」

ボーボボ「お前と一緒じゃなきゃ、意味がねえからな」

首領パッチ「ボーボボ……!!」

ボーボボ「次は第502統合戦闘航空団に面接いくぞ」

ルッキーニ「ねえ、あれボーボボの嘘じゃないの?」

シャーリー「そうだと思う」

バルクホルン「首領パッチを庇ったんだろうな」

エーリカ「いい人だったのに」

サーニャ「うん……」

エイラ「まぁー、ああ言われたら、こっちもそれなりの態度で示さないといけないし」

ミーナ「そうね……」

リーネ「もしかして、私……余計なことを……」

美緒「いや、誰も言わなくても奴は自分からここを去っただろうな」

芳佳「ボーボボさん……」

魚雷ガール「はいはいはいはい!! しんみりムードはここまでよ!!!」

芳佳「え!? あ、あなたは!! どうしてここに!?」

魚雷ガール「どうしてって、決まってるでしょ。私はギョライカーユニットなのよ。さ、私を使いなさい」

芳佳「さ、坂本さぁん……」

美緒「面白いな。音速を遥かに超えるユニットだ。使わせてもらおうじゃないか。ボーボボからの餞別としてな!! あっはっはっはっはっは!!!」

シャーリー「はやーい!!!」

魚雷ガール「ギョライギョライギョライ!!!!!」ゴォォォォォォ!!!!!

リーネ「すごいねー」

芳佳「流石、シャーリーさん……。魚雷ガールさんを乗りこなしてる……」

魚雷ガール「あなた、中々センスあるわね。将来、魚雷にならない?」

シャーリー「考えとく」

美緒「宮藤、次はお前が乗ってみろ」

芳佳「は、はい。よろしくおねがいします!!」

魚雷ガール「とばすわよぉぉぉぉ!!!!!」

芳佳「あのお手やわらかに――」

魚雷ガール「初速deマッハぁ!!!!」ゴォォォォォ!!!!!!

芳佳「んほぉっ――」

美緒「あっはっはっはっは!! いいぞ!! 宮藤!!! そのままいけぇ!!! あっはっはっはっは!!」

――宮藤芳佳は音速を知った。ボーボボの意思を継ぎ、更なる高みへと宮藤芳佳は逝く! 駆けろ! 世界の空を守るために!!


おしまい

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