刃牙「お久しぶりです、師匠」テラフォーマー「じょうじ」(34)

─ 刃牙ハウス ─

刃牙「お久しぶりです、師匠」

テラフォーマー「じょうじ」

刃牙「なにもないですけど、どうぞ上がって下さい」

テラフォーマー「じょうじ」

刃牙「ところで、どうして今日は地球に?」

テラフォーマー「じょうじょう」

刃牙「ンなるほどォ~~~~~さすがは師匠だ」

刃牙「じゃあ俺の昼食をかねて、軽く料理でも作るんで」

刃牙「くつろいでいて下さい」

テラフォーマー「じょうじじじょう」

刃牙「ハハハ、師匠もジョークをいうんですね」

刃牙「でも師匠って好き嫌いがないから」

刃牙「急に来られても、焦ることがないんで安心ですよ」

テラフォーマー「じょうじ」

料理をする刃牙。

刃牙「ふんふ~ん……」

刃牙(サラダと肉の残りをさっと油で炒めて……)ジュージュー…

刃牙(塩、コショウで味付け……)サッサッ

刃牙(大皿に盛り付けて、と)

刃牙(出来た……)

刃牙(俺特製……肉野菜炒め……完成……ッッ)

刃牙「いただきます」

テラフォーマー「じょうじ」

刃牙「…………」モシャ… モニュ…

テラフォーマー「…………」パリッ… モシャッ…

刃牙「ど……どうすか、味……」

テラフォーマー「じょうじ」

刃牙「ありがとうございます……ッッ」

テラフォーマー「じょうじ……」

刃牙「!」

テラフォーマー「じょうじじょうじょう」

刃牙(たしかに……ッッ)

刃牙(塩、コショウの分量……多すぎたかもしれない)

刃牙(見抜かれていた……)

刃牙(さすがは師匠ッッッ)

テラフォーマー「…………」モシャ… シャモ…

テラフォーマー「…………」モニュ… サクッ…

刃牙(それにしても、師匠……)

刃牙(ずいぶん、箸の使い方が上手になったな……)

刃牙(初めて出会った頃は、手づかみだったのに……)

刃牙(今や俺よりずっとウマイや……)

刃牙「あ~~~~~食ったァ~~~~~」

テラフォーマー「じょうじょう」

刃牙「ところで、師匠」

テラフォーマー「じょうじ」

刃牙「どっちが皿洗うか……ジャンケンしません?」

テラフォーマー「じょうじじじょうじ」

刃牙「それじゃ、ジャーンケーン」

刃牙「ポンッ」バッ

刃牙(勝った……)

テラフォーマー「じょうじ」スクッ

刃牙「師匠!?」

ジャァ~…… カチャカチャ……

テラフォーマー「じょうじじじょうじょうじょうじょう」カチャカチャ…

テラフォーマー「じょうじじょうじょうじじょうじじょう」カチャカチャ…

刃牙「…………」

刃牙(皿洗い、うんめェ~~~~~~~~~~)

刃牙「師匠、ありがとうございました」

刃牙「おかげで皿がいつもよりピカピカに……」

テラフォーマー「じょうじ」

テラフォーマー「じょうじじょうじょうじじょうじ」

刃牙「今後とも、勉強させていただきます……ッッ」

刃牙「さて、師匠……」

刃牙「いつものように稽古をお願いしたいのですが──」

テラフォーマー「じょうじ」

刃牙「すみません、無理いいまして」

刃牙「でもここじゃ狭いんで、近くの空き地にいきましょう」

テラフォーマー「じじょうじじょうじょう」

刃牙「ハハ」

─ 空き地 ─

刃牙「ここなら誰も邪魔は入らないでしょう」

刃牙「師匠……行きますよ」

テラフォーマー「じょうじ」

刃牙「…………」ザッザッ

シュバッ!

ザキッ! バシィッ! ドカッ! ガッ! メキィッ!

刃牙(さすがは師匠……)

刃牙(腕力があり──)

刃牙(スピードもあり──)

刃牙(それでいてテクニシャンで──)

刃牙(耐久力も抜群──)

刃牙(知性も備わっている)

刃牙(疲れを知らず、痛みにもへっちゃら……)

刃牙(師匠こそ、生まれながらにして全てを備えた完全格闘士なのかもしれないな)

刃牙「ハァ……ハァ……」

テラフォーマー「じょうじ」

刃牙「あ、いや大丈夫です。これでも師匠ほどじゃないにせよ、頑丈ですから」

刃牙「じゃあ最後に──あなたに教わったこの技を捧げます……ッッ」

刃牙(全身を脱力……)ドロ…

刃牙(皮も……肉も……骨も……液状化……)ドロォ…

刃牙(水のように……空気と一体化するように……溶かして……)ドロォ…

刃牙(今ッ!!!)

バシュッ!!!

ズドンッ!!!

テラフォーマー「じょっ」

ギャギャギャギャギャ~~~~~……!

ギャリギャリギャリ……!

シュゥゥゥ……

刃牙「さすが師匠……俺のゴキブリタックルを受け止めるとは……ッッ」

刃牙「……どうでしたか?」

テラフォーマー「じじょう」

刃牙「ありがとうございます」

テラフォーマー「じょうじ」

テラフォーマー「じょうじじじょうじょうじょうじじょうじょうじじょう」

刃牙「あっ、たしかに!」

テラフォーマー「じじょうじょじじょうじょうじょうじじじょうじょう」

刃牙「なるほど……」

刃牙(さすが師匠……)

刃牙(俺が脱力状態から最高速に移行する一瞬──)

刃牙(わずかにミスがあり、スピードを出し切れなかったことを見抜いていた!)

刃牙(まったく……)

刃牙(本当にこの人が俺の師匠でよかった……)

刃牙「今日はありがとうございました」

刃牙「大したおもてなしもできなかった上に──」

刃牙「皿を洗ってもらい、トレーニングも手伝っていただいて」

テラフォーマー「じょうじょう」

刃牙「ハハ……そうかもしれませんね」

テラフォーマー「じじょう」

刃牙「はい、必ず!」

テラフォーマー「じょうじ」

刃牙「あ、もうお帰りですか」

刃牙「ところで、600年後の火星ってのはどんな世界なんですか?」

テラフォーマー「じょうじじじじょうじょうじょうじじょうじじょうじょう」

テラフォーマー「じょじょうじじじょうじょうじじょうじじじょうじょう」

刃牙「そうなんですか……」

刃牙(変形機能を持つ、謎のエイリアンに侵略されているのか……)

刃牙「では、師匠」

刃牙「また来て下さいね!」

刃牙「今度はもっとすごい料理と、すごい技を用意しておきますから!」

テラフォーマー「じょうじょうじじじょうじじょうじょうじょじょじょ」

テラフォーマー「じじょうじょうじじょうじょうじじょじょう」

刃牙「はいッッッ!」

こうして最愛の師弟は別れを告げた。



                                     おわり

これで終わりです
おやすみなさい

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom