【ひぐらし】梨花「羽入って牛なの?」羽入「牛ではないのです」 (12)

羽入「何を言ってるのです、梨花。僕はオヤシロ様なのです」

梨花「それは知ってるわ。そして牛って世界各地で信仰対象になってるのよね」

梨花「古代エジプト……ヒンドゥー教……日本でも牛頭の神様の伝承があるわ」

梨花「つまりあんたがオヤシロ様だからって牛ではないことにはならないと思うの」

羽入「あぅあぅあぅ……」

羽入「で、では仕方がないので梨花には教えましょう。僕は実はリューンの民なのですよ」

梨花「……ふーん……?で、何なのよリューンの民って?牛?」

羽入「牛ではないのです!次元の壁を越えて世界を流浪する民なのです!」

梨花「うわぁ、痛い牛ね……」

羽入「自分を魔女とか言ってる梨花には言われたくないのです……」

羽入「あと牛ではないのです」

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羽入「だいたい僕のどこが牛だというのですか」

梨花「角」

羽入「ですよねーなのです」

梨花「ただ角が頭に存在するだけで、古手梨花にはこの程度の推理が可能です!」

羽入「絶対このゲロカスを六軒島に行かせちゃダメなのです!!」

羽入「だいたい角がある動物は牛だけじゃないのです」

梨花「他に何がいるのよ?バッファロー?」

羽入「それも牛なのです!」

羽入「ほら、たとえば羊とか山羊とか……」

梨花「え?じゃああんた山羊なの?」

羽入「山羊ではないのです」

梨花「ほらみなさいよ。やっぱり牛じゃない」

羽入「その理屈はおかしいのです!!」

羽入「だいたい牛はシュークリームを食べないのです!」

梨花「は?じゃああんた牛にシュークリーム食べさせたことあるの?」

羽入「それはないですけど……」

梨花「はい論破」

羽入「あぅあぅあぅ……」

梨花「食べ物で思い出したけど、あんたキムチとかワイン嫌いだったわよね」

羽入「き、嫌いなのです」

梨花「キムチって実はフェノール酸っていうポリフェノールが豊富なのよね」

羽入「……?はあ、そうなのですか?」

梨花「ワインに含まれるアルコールと水以外のほとんどがポリフェノールだし……」

羽入「あぅ……?」

梨花「そして牛はポリフェノールを過剰摂取すると中毒死することがある……」

梨花「ただポリフェノールが存在するだけで、古手梨花にはこの程度の推理が可能です!」

羽入「こいつはとんでもない恥的強姦者なのです!!」

羽入「じゃあ何ですか!?普段からみぃみぃ言ってる梨花は猫なのですか!?」

梨花「どっちかっていうと私、タチの方じゃないかしら」

羽入「そんなベタなボケはいらねーのです!!」

梨花「あーはいはい、ボクは猫なのですよ。みー☆」

梨花「それよりあんたの知り合いのホルスタイン・何とか・アウアウローラっているじゃない?」

羽入「雑に流すななのです!あとそんな乳のでかそうな知り合いはいないのです!」

梨花「あのアウアウの頭についてるのって角じゃないらしいわよ」

羽入「え?あれ角じゃないのですか?」

梨花「私も知らなかったんだけど、あれ頭を覆うように浮いてるらしいわ」

羽入「ええー……完全に角だと思ってたのです……」

梨花「でもあんたのは角よね」

羽入「角なのです」

梨花「あっ……(察し)」

羽入「誰が牛なのです!!」

梨花「何も言ってないじゃないの」

梨花「それはそれとして、シャンデリア百合心中に力を与えたゲロカスがいたじゃない?」

羽入「シャンデリア百合心中さんのことを沙都子と呼ぶのはやめるのです!」

梨花「え?」

羽入「ん?」

梨花「……まあいいわ。あのゲロカス……アウエ?ウアエ?ウシ?」

梨花「まあ忘れたのだけど、あいつ、あんたのオリジナルなんでしょ?」

羽入「なんかそんなこと言ってたのです。僕もぶっちゃけ設定がよくわかってないのですが」

梨花「それってあんたがクローン牛ってことよね?」

羽入「絶対違うのです!!」

羽入「だいたい牛は時間逆行も時間停止もできないのです!」

梨花「は?じゃああんた時間逆行や時間停止できる牛が存在しないって証明できるの?」

羽入「へ、屁理屈推理合戦が始まったのです!」

梨花「復唱要求!羽入は牛!!」

羽入「拒否するのです!理由は察しろなのです!」

梨花「……とまあ冗談はここまでにして、本題に入りましょうか」

羽入「え?これ真面目な話だったのですか?」

梨花「私は最初からずっと真面目な話をしてるわ」

梨花「私ね、雛見沢症候群の真実について気付いてしまったの」

羽入「ほ、本当に急に真面目っぽい話になったのです!」

梨花「雛見沢症候群の症状って何?」

羽入「ええと……僕の足音が聞こえたり、被害妄想や疑心暗鬼に陥ったり、異常な行動をとりはじめたり……」

梨花「そう……神経過敏、鬱状態、不安、自閉、異常行動、記憶障害……」

梨花「狂牛病の症状と完全に一致するわ!」

羽入「は、羽入黒幕説……!!」

羽入「って、誰の脳がスカスカなのです!」

梨花「羽入」

羽入「あぅあぅあぅあぅ~~~!!」

梨花「そのもーもー言うのをやめなさい!」

羽入「言ってないのです!!」

羽入「あぅ~……そもそも梨花は何で急に牛の話をしだしたのですか?」

梨花「え?いや別に……今日の夕食何にしようかなーって」

羽入「や、やはり鬼はヒトの心の中に存在したのです……!」

梨花「まあ流石に冗談よ。ただ羽入をからかってみただけで……」

羽入「嘘だッッッ!!」

梨花「!?」

羽入「人の子よ……神である僕には全てわかっているのですよ」

梨花「な、何のことよ?」

羽入「梨花は新作でおっぱいが大きくなったボクに嫉妬してるのです!!」

梨花「……は?」

羽入「確かにぃいぃ?僕の緊縛シーンはおこちゃまの梨花には刺激が強かったですよねぇえぇぇえッ!?」

梨花「あ?」

羽入「シャンデリア百合心中さんと違って高校生になってもお胸が大きくならなくってかわいそかわいそなのですぅううぅうううぅッ!!」

梨花「あ゛?」

羽入「ただそこにおっぱいが存在しないだけでぇえええぇぇ!古手羽入にはこの程度の推理が可能なのですよぉおおおぉおおぉぉッ!!」

梨花「………」

梨花「ねえ羽入、ファラリスの雄牛って知ってる?」

羽入「あぅ!?」

梨花「確か祭具殿にあった気がするのよね」

羽入「あぅあぅ!?」

梨花「遊んであげるわ。おいで、牛女」

羽入「ひいい!?図星だったのです!!!」

どうかこの夜に何があったか教えてください。

それは例えるなら牛を詰めた牛舎。



どうかこの夜に何があったか教えてください。

牛舎の中の牛は、肉牛か乳牛かすらもわからない。



どうかあの夜に何があったか教えてください。

牛舎の中の牛は、死んでいたのです。






ひぐらしのなく頃に 牛殺し編

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