トレーナーとウマ娘が見るウルトラシリーズ (342)


このSSはウルトラシリーズ大好きなトレーナーさんがウマ娘ちゃんにウルトラシリーズを布教するスレです。

以下注意事項

・作品に関しての解説は資料はもちろんですが、時に筆者の見解が含まれます
・ウマ娘、ウルトラシリーズ共に作者の知識はさほど深くありません。
・その性質上ウルトラシリーズのネタバレ多数です。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1666399803



まずレギュラーとなるウマ娘(担当)を決めます。

筆者が担当した経験のあるウマ娘を列挙するので、↓1~3の中で1番コンマが大きいウマ娘かゾロ目の子を採用します。ゾロ目同士の場合は大きいゾロ目で。

・トウカイテイオー
・メジロマックイーン
・メジロパーマー
・スマートファルコン
・ハルウララ
・キングヘイロー
・サクラバクシンオー
・アグネスタキオン
・ライスシャワー
・ダイワスカーレット
・ウオッカ
・ゴールドシップ
・グラスワンダー
・エルコンドルパサー
・ヤエノムテキ
・マヤノトップガン
・オグリキャップ
・ミホノブルボン
・イナリワン
・ゴールドシップ

怪獣モンスターファームに影響されたな
安価ならミホノブルボン



>>5怪獣モンスターファーム欲しい……


担当はキングヘイローです。

初回ですので紹介作品は「初代ウルトラマン」となります。ちなみに年代設定は現在、つまり2022年とします。


トレーナー室

トレーナー「はー、やっぱり空いた時間につまみ食いするなら初代ウルトラマンに限るなぁ」


ガチャリ


キングヘイロー「トレーナー!」


トレーナー「うげえっ!?」


キングヘイロー「何よいきなり!」


トレーナー「キング!?授業どうした?今日は6限までだろ?」


キング「忘れたの?選抜レースがあるから5限までよ」


トレーナー「やべ……忘れてた……」


キング「このへっぽこ!」



キングヘイロー「それで?私がくるまでの間に動画見ようとしていた、と?」


トレーナー「はい」


キングヘイロー「何の動画なのよ、レースか何か?」


トレーナー「いや、完全な息抜きだよ」


キングヘイロー「息抜きって言っても」カチカチ


トレーナー「あっ」


キングヘイロー「『空想特撮シリーズ ウルトラマン』……あなた、こういうの見ていたの?」


トレーナー「む、何だよ」


キングヘイロー「いい歳してこういうの……」


トレーナー「ぐぼぁ!?」


キングヘイロー「ちょっと!?」


トレーナー「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……9


キングヘイロー「ちょっと!へっぽこ!しっかりしなさいよ!ああもう!話なら聞いてあげるから!」


トレーナー「マジで!?」ガバッ


キングヘイロー「きゃあ!」


トレーナー「よし!がっつり魅力を教えてやるぞ!」


キングヘイロー「あ、ええ……」



第一弾 ウルトラマン


トレーナー「まずそもそもキングはウルトラシリーズってどのくらい知ってるんだ?」


キング「そうねえ、スペシャルウィークさんたちと映画の『シン・ウルトラマン』を見に行ったくらいよ?確か今でもコンスタントに放送は続いているようだけど……」


トレーナー「なら大丈夫だな。それなら最初は『シン・ウルトラマン』のオリジンとも言える『ウルトラマン』から解説していこう」


キングヘイロー「ええ」


トレーナー「『ウルトラマン』はウルトラシリーズの第二弾、前作『ウルトラQ』の大成功を受けて決まった特撮番組だ」


キングヘイロー「ウルトラQ?前日譚のようなもの?」


トレーナー「『シン』の冒頭で最初のうちは人類が禍威獣を自力で倒してたことが語られてたろ?あんな感じのストーリーだ。というかあそこに出てきた禍威獣は全てQから出てきたんだ」


キングヘイロー「え、じゃああれ自体が作品だったってこと!?」


トレーナー「ざっくり言えばそうなるな。それまでは怪獣というものは盆暮の映画でしか見られないものだったが、ウルトラQはそれを毎週のようにTV放送した。当時の子供たちにはさぞかし衝撃的だっただろうな」


キングヘイロー「その大成功を受けて作られたのね?」


トレーナー「そういうことだ。面白いのは企画段階の時点では怪獣災害に立ち向かう組織というのが先にあって、その善意の協力者という形で後からウルトラマンの存在が出来上がっていったということだ」


キングヘイロー「なるほどね、じゃあウルトラマンという存在はそこまで重要ではないの?」


トレーナー「乱暴に言えばそういうことになる。デウスエクスマキナというやつだな」


キングヘイロー「なるほど、ね」



トレーナー「放送開始されるや否やウルトラマンは瞬く間に怪物番組となった。平均視聴率が36%、最高が42%というのは現代はもちろん、当時としてもむちゃくちゃな高視聴率だ」


キングヘイロー「そ、そんなに!?」


トレーナー「やはり巨大なヒーローと怪獣が戦うというそれまでになかった番組が大いに子供たちに受けたのは間違いないな。だが一方でそこに至るまでのドラマもしっかりと作られていたことで中高生や大人も引き込んだ側面はあるだろう」


キングヘイロー「万人におススメってわけなのね?でもその割に話数が少なくないかしら?」



トレーナー「これはなぁ、当時クオリティを重視しすぎた結果、慢性的にスケジュールがヤバかったらしい。第1話放送の時点で完全に完成していたのは5話だけで、どんどん放送が追いつきそうになったそうだ。ちなみに最終回に至っては前日納品という無茶苦茶さだ」


キングヘイロー「なんだか、世知辛いわね……」


トレーナー「だが、そんな妥協を許さないスタッフのこだわりはすごい!迫力ある数々の特撮シーンは今見ても古さを感じないし、根幹のテーマは普遍的なものだしな」


キングヘイロー「だとしても39話は多いわね。もう少しかいつまんで見られないかしら?」



トレーナー「というわけで今回は『これでウルトラマンを堪能できる!』ことを重視して全13話をリストアップしてみたぞ!」


キングヘイロー「前々からリストアップしていたかのような用意周到さね……」


トレーナー「細かいことはいいんだ!」


キングヘイロー「どれどれ……?」



第1話 ウルトラ作戦第一号
第2話 侵略者を撃て
第3話 科特隊出撃せよ
第7話 バラージの青い石
第8話 怪獣無法地帯
第16話 科特隊宇宙へ
第18話 遊星から来た兄弟
第26話 怪獣殿下(前編)
第27話 怪獣殿下(後編)
第32話 果てしなき逆襲
第33話 禁じられた言葉
第37話 小さな英雄
第39話 さらばウルトラマン


トレーナー「今回あえて怪獣の名前は出してない!そういう前知識がなくても正直『ウルトラマン』はどこから見ても大丈夫だ!好きに選んでくれ!」


キングヘイロー「うーん……」

解説してほしい話を安価下。

ジャミラの回はないの?
では、メフィラス回禁じられた言葉



>>13あの回は最終回を別にすればウルトラマンでほぼ唯一のバッドエンドかつ、「最初」に進めるにしてはちょっと毒が強すぎる、と考えて外しています。次点候補でしたね。



キングヘイロー「これにしようかしら。『禁じられた言葉』」


トレーナー「お、『シン』とも繋がりのある話だな。出てくるのは……」


悪質宇宙人 メフィラス星人


キングヘイロー「えっ、あの『私の好きな言葉です』のメフィラス!?」


トレーナー「ははは、原典ではメフィラス星人だけどね。物語はフジ隊員とその弟サトルくんがウルトラマンであるハヤタ隊員のエスコートで航空ショーの見物に行くところから始まる。ところがサトルにメフィラス星人はコンタクトし、自分の円盤の中へ招待する」


キングヘイロー「目的は普通に地球侵略なのかしら?」


トレーナー「その通りだ。だがここでメフィラス星人は『私は暴力を振るうのは嫌いだ』と言い、地球人であるサトルくんに『地球をあなたにあげましょう』という言葉が欲しいと話す。いわば了解を得るために彼にコンタクトしたわけだ」


キングヘイロー「意味がわからないわね、けどそんなことで屈するのかしら?」



トレーナー「もちろんサトルくんはこれを毅然と拒否。するとメフィラス星人は彼の姉であるフジ隊員を巨大化させて暴れさせたり、街の真ん中に複数の宇宙人を出して実力を誇示したりといろんな方法で彼を脅迫する」


キングヘイロー「思いっきり暴力振るってるじゃない!しかも自分はやらないで他人にやらせるとか最低よ!……というか『シン』で女の人が巨大化させられるの、原典通りなのね……」


トレーナー「その通りだ。あれには笑わせてもらったよ。さて、サトルくんが思うように言うことを聞いてくれないことに腹を立てたメフィラス星人だが、ハヤタ隊員は笑いながらこうやりとりをする」



『とんだ見当違いだったな。地球を売り渡すような人間はいない。
 サトル君のような子供でも地球を良くしてこうと思いこそすれ、
 地球を見捨てたりは絶対にしない』


『黙れ!ウルトラマン!貴様は宇宙人なのか?それとも人間なのか?』

『両方さ。貴様のような宇宙の掟を破る奴と戦うために生まれてきたのだ!』



キングヘイロー「あの居酒屋でのやり取り……よね?」


トレーナー「そういうことだ。だがメフィラス星人はまたしても逆ギレし、変身しようとしたハヤタを拘束してしまった。だが同じ頃に科特隊のメンバーがメフィラス星人の円盤を発見した。固まったままのハヤタを助けることはできないため、捕まっていたフジ隊員とサトルくんだけを連れ出して脱出してしまった。だがその直後の爆発の振動でハヤタ隊員は倒れ込んで、ウルトラマンに変身することができた!」


キングヘイロー「ひ、ひどい理由……」



トレーナー「ついにメフィラス星人との一騎打ちが始まるが、両者の実力はほとんど互角で決着がつかなかった。やがてメフィラス星人は手を下ろすとこう言って地球を去っていった」


『よそう・・・。ウルトラマン、宇宙人同士が戦ってもしようがない。私が欲しいのは地球の心だった。だが、私は負けた。子供にすら負けてしまった。しかし、私は諦めたわけではないりいつか私に地球を売り渡す人間が必ずいるはずだ!』


キングヘイロー「そのまま戦っていれば勝てたのに、勝手に帰ってしまったのね?」


トレーナー「その通りだ。地球を欲しがるメフィラス星人とそれを止めようと戦うウルトラマン。両者は互いに地球人ではないのに地球の行末を決めようとしている。そのことにメフィラス星人は無意味さを見出したわけだな。それにメフィラス星人は地球人をみくびっていた。サトルくんは脅迫にも屈しなかったし、防衛軍に円盤を見つけられ、科特隊には破壊されてしまった。ハヤタのこともウルトラマンと呼んでいたし、地球人を見下していたのさ」


キングヘイロー「そんなに地球人は愚かじゃないってことね、当然だけれども」


トレーナー「当然か……この話のポイントは『地球を売り渡そうとする地球人なんていない』というものだったわけだが、対して『シン』のときはどうだった?」


キングヘイロー「あ……ベーターボックスを受け取ろうとしてたわね、メフィラスを上位存在として」


トレーナー「その通りだ。つまり事の本質を見抜いていたかはともかくとして、シンの世界では地球人は簡単に地球をメフィラスに売り渡した、とも解釈できるわけだ。これは正直気づいた時は鳥肌が立ったぞ」


キングヘイロー「まぁ、誘惑されたら飛びつく人間もいるでしょうしね……こんな深い話だったなんて……」



トレーナー「まだ気になる話はあるか?あと少し解説してやるぞ」


安価↓2まで、ダブった場合はさらに下

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長すぎたようですね。




キングヘイロー「『侵略者を撃て』と『怪獣無法地帯』をお願いするわ」


トレーナー「OKだ。『侵略者を撃て』は超有名なバルタン星人が初登場するエピソードだ。主な物語は強烈な電波を発する物体が科学センターの上空で消え、科特隊が調査に乗り出すところから始まる。先発隊のアラシ隊員の目の前に現れたバルタン星人は彼を翻弄した末に赤色凍結光線で固化してしまう」


キングヘイロー「ほんとにこれだけ聴くと海外のSFとかとそう変わらないのよね……」


トレーナー「後から来たハヤタ隊員はなんとかバルタン星人の攻撃をかわして帰還し、科特隊本部で防衛軍との会議が行われることになった。防衛軍は小型核ミサイルによる即時攻撃を主張するが、ムラマツキャップがこれを抑えて交渉から入ることになった」


キングヘイロー「待ちなさい!核!?今核って言ったわよね!」


トレーナー「そうだ、サラッとウルトラマンの世界の危険さがわかるだろ?」


キングヘイロー「なんかもう……効かない予感しかしないわ……」



トレーナー「地球側の交渉役は宇宙語が話せるイデ隊員が就いたが、緊張と恐怖で震え声になってしまい、全然交渉にならない」


キングヘイロー「宇宙語……そりゃあるんでしょうけど」


トレーナー「幸い一応敵意がないことを言葉で伝えることはできたようで、バルタン星人は憑依したアラシ隊員を通して話し合いに応じてくれた。まだ怖がってるイデ隊員の代わりとしてハヤタ隊員も現れ、彼らとの話し合いが本格的に開始された」


キングヘイロー「ちゃんと通じたの!?でもこれなら何とかなりそう……」


トレーナー「バルタン星は発狂した科学者にやる核実験のせいで滅んでしまい、宇宙旅行中の彼らだけが生き残ってしまった。地球に来たのはたまたま宇宙船が故障して、その修理のために立ち寄っただけだった。科学センターに来たのも部品の調達がしたかっただけで、職員を固化させたのは彼らなりに穏当に済ませたかっただけのようだ」


キングヘイロー「それでも強引というか……」


トレーナー「これについては彼らのセリフが全てだ。『生命、分からない。生命とは何か?』」


キングヘイロー「え……」


トレーナー「対話の中で生命の概念がないことが発覚しつつも、バルタン星人は地球の環境を気に入ったようで、定住の意向を示してきた。ハヤタ隊員も『地球の風俗・習慣に馴染み、地球の法律を守るなら不可能ではない』と話し、彼らがどのくらいいるのかを問うが、その数は20億3000万!」


キングヘイロー「無理よ!命の概念がわからない20億と共存とか絶対無理よ!」


トレーナー「ということで交渉は決裂。バルタン星人は巨大化して暴れ回る。防衛軍の小型核ミサイル『はげたか』を受けて一度は倒れ伏したが、まるで脱皮するかのように何のダメージもなく再び起き上がる!」


キングヘイロー「サラッと流さないで!結局核ミサイル撃ってるじゃないの!」


トレーナー「だが交渉の時に火星にある何かが弱点だと漏らしていたバルタン星人の言葉を受け、ムラマツキャップはおそらくスペシウムという物質だと判断した。だがそれは地球にはなく、すぐに用意するのも難しかった」



トレーナー「ハヤタ隊員がウルトラマンに変身し、両者は激しい空中戦を展開。やがて地上に降りたウルトラマンはバルタン星人に向けて『スペシウム光線』を発射、たちまちバルタン星人は炎上して墜落死してしまった」


キングヘイロー「そうか、ここでスペシウム光線が出たのね!」


トレーナー「そういうことだ。残った円盤もウルトラマンが大気圏外で爆破し、こうして事件は終わりを迎えたんだ。だが実はこの事件、イデ隊員の語りという形で展開されていて、最後の最後に大オチが付く」


キングヘイロー「待ちなさい!特殊すぎるわよ!」


トレーナー「宇宙人とのコンタクトの難しさ、核は結局悲劇しか産まないというメッセージをさりげなく盛り込んだ素晴らしい話だぞ!」



話そのものは夜に続きます。以降雑談や質問をどうぞ。

もしかして昭和、平成、ニュージェネ全シリーズやるの?



>>24 流石に全部はやりませんね。対象は昭和~メビウスまでとします。ニュージェネは追うのが容易ですから。個人的にシンでハマった知り合いから「昭和の話数多いから、とりあえずピックアップできる?」と言われたのがきっかけですね。



ちなみに筆者、他の回はともかくとしてリストにザンボラー入れたのって割と物言いつくのではと覚悟してましたが……



トレーナー「さて、『怪獣無法地帯』だが……登場怪獣はすごいぞ?」


キングヘイロー「すごいって……」


どくろ怪獣 レッドキング
有翼怪獣 チャンドラー
地底怪獣 マグラー
怪奇植物 スフラン
友好珍獣 ピグモン


キングヘイロー「なによこれ!一度に5匹も出るの!?」


トレーナー「そうだ。ちなみにこの話は『ウルトラマン』では初めて複数の怪獣が出てくる話でもある」


キングヘイロー「流石に1対5とか卑怯じゃないの?」


トレーナー「さーて、どうかな?」



トレーナー「火山の噴火に伴い無人になっていた多々良島という島に測候所という気象観測所が設けられることになった。だが先発隊が出向いてから1週間も連絡がないことから、科特隊に調査が依頼された」


キングヘイロー「もうこの時点で嫌な予感しかしないわよ……」


トレーナー「島にビートルでたどり着いた隊員たちが目撃したのはレッドキングとチャンドラーによる激しいバトルだった。戦いはレッドキングがチャンドラーの右翼を強引にちぎって勝利した。この凄まじい強さに恐れを成した怪獣マグラーはすごすごと地中へ逃げて行ってしまった」


キングヘイロー「えっ、早速始まったばかりなのに1匹退場なの?」


トレーナー「そういうことになる。科特隊が測候所にたどり着くも、そこは完全に破壊されていてもぬけの殻だった。そこで隊員たちは二手に分かれて職員たちの捜査を開始した。西の密林地帯わ調査するアラシ・イデ・フジの3人は血まみれの川田という職員の衣服を発見する」


キングヘイロー「や、やっぱり死んでた……!」


トレーナー「当然このことをキャップたちに通信で知らせようとするが、狂った地磁気のせいで連絡できず、コンパスも役に立たなかった。さらにそこへ長いツタが襲いかかってきた!」


キングヘイロー「きゃあっ!

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トレーナー「さらに頭上からスフランのツタが襲いかかってきた!アラシ隊員がスパイダーショットの火炎放射で焼き払ってなんとか離脱できたけどね」


キングヘイロー「えっ……?」


トレーナー「同じ頃、崖地を捜索していたキャップとハヤタ隊員はマグラーと遭遇。小さいから勝てそうだと思ったのか、マグラーは積極的に襲いかかってきた。2人は手榴弾を顔面に叩き込んでこれを撃破することができたが、ハヤタ隊員が崖下に転落してしまった」


キングヘイロー「また脱落なの……?」


トレーナー「その後、アラシ隊員たちは松井職員を助けていたピグモンとコンタクトすることができた。優しいピグモンは水や食料を運んで介抱してくれていたんだな」


キングヘイロー「良かった……生き残りがいたのね」



トレーナー「だが安堵した彼らの前にレッドキングが姿を見せた!立ち向かう隊員たちだが、その前に出たのはなんとピグモンだった。ピグモンはレッドキングの足元を跳ね回って挑発すると、激怒したレッドキングは岩石をぶつけて押し潰してしまった」


キングヘイロー「あああ!!」


トレーナー「しかしその時、ピグモンに打ち込まれていた風船爆弾が外れて空に飛んだ。そこを隊員たちが狙撃することで爆破することができた。爆発に怯んだレッドキングは頭上に掲げていた大岩を自分の足元に落としてしまった!」


キングヘイロー「これは……痛いわね」


トレーナー「SOSの信号弾を打ち上げ、キャップたちとの合流を図ろうとする隊員たち。ハヤタ隊員はキャップに先を急がせると、自分は崖下に落としたベーターカプセルを拾ってウルトラマンに変身した!」

キングヘイロー「『キング』だし、2匹もやっつけたすごい怪獣よ、勝てるのかしら……」



トレーナー「ウルトラマンはいきなりレッドキングに早速ウルトラマンは蹴りを入れて不意打ちを仕掛けた。その後も大岩をスペシウム光線で破壊して足に落とさせたり、ネックハンギングやジャイアントスイングで終始レッドキングを圧倒し、最後は背負い投げで思い切り地面に叩きつけて圧勝した」


キングヘイロー「弱ああい!?!?」


トレーナー「その後、松井職員を連れてなんとか島から脱出して終わりだ。聞けばわかるように、『ウルトラマン』では例え複数の怪獣が出てきても最後にウルトラマンと戦うのは1匹だけ。その回で1番強い怪獣だけがウルトラマンと戦う栄誉に預かれるわけだ」


キングヘイロー「弱かったけれど……」


トレーナー「この回は当然5匹もの怪獣が出てくる娯楽編だ。人気も高くて、複数作られたウルトラマンの総集編の映画に2度も収録された唯一の話でもあるからな」


キングヘイロー「やっぱりそれだけインパクトはあるのね」


トレーナー「さて、DVDは借してやるから見てこいよ」


キングヘイロー「ええ、興味も出てきたし、ありがとうトレーナー!」


次回ですが、昭和~メビウスまでの作品で取り上げてほしい作品を安価で決めようと思います。以下、次の紹介作品の候補です。


・ウルトラセブン
・帰ってきたウルトラマン
・ウルトラマンA
・ウルトラマンT
・ザ☆ウルトラマン
・ウルトラマン80
・ウルトラマンG
・ウルトラマンパワード
・ウルトラマンティガ
・ウルトラマンガイア
・ウルトラマンコスモス
・ウルトラマンネクサス
・ウルトラマンマックス


安価↓1~3まで、コンマが高いものかゾロ目を採用



次回は『ウルトラセブン 』です。セブン更新後は『ウルトラマンレオ』『平成ウルトラセブン』がアンロックされます。

続いてゲストウマ娘の決定です。こちらはモブ以外の全てのウマ娘からオーケーです。


↓1~3でコンマ大きいかゾロ目のウマ娘採用



次回ゲストは『スペシャルウィーク』です。


次回は明日夕方以降です。


栗東寮 視聴覚室

キングヘイロー「うーん……中々面白いじゃないの……」


スペシャルウィーク「何が面白いの?」


キングヘイロー「ひゃあっ!?スペシャルウィークさん!?」


スペシャルウィーク「あー、ウルトラマンだよねこれ!この前の映画のやつ!?」


キングヘイロー「ええ、トレーナーが詳しいから、ね?」


スペシャルウィーク「へぇー!私も混ぜてよ!」


キングヘイロー「えっ、構わないけれど……」



翌日、キングヘイローのトレーナー室


トレーナー「それで、さらに見たいから来た、と……」


スペシャルウィーク「よろしくお願いします!」


キングヘイロー「私も、スペシャルウィークさんがどうしてもと言うから!付き合うことにしたわ!」


スペシャルウィーク「えへへ!でもキングちゃんも乗り気でしたよね!」


キングヘイロー「ちょっと!そういうことはいいのよ!」


トレーナー「そうか、それじゃまずは『ウルトラマン』の個人的な総括をさせてもらおう」


トレーナー「『ウルトラマン』は個人的にはシリーズの中でもある意味1番シンプルで完成された作品である、というのが俺の持論だな。この作品の時点でウルトラシリーズに関する基本的なエッセンスは入っていると言ってもいいだろう」


キングヘイロー「随分と抽象的な言い方ね」


トレーナー「力を抜いて笑える話から、重い後味を残すシリアスな話まで、色々なエピソードを許容できる懐の深さこそが『ウルトラマン』の最大の特徴だと言えるだろうな。最初にこうした振れ幅を大きく持たせたからこそ、後々の作品で色々なことをやりやすくなったというのもあるだろうしな」


スペシャルウィーク「はい!どの話も面白かったです!」



トレーナー「さて、次に紹介する作品だが、スペシャルウィークは何か気になるウルトラマンはあるか?」


スペシャルウィーク「あ!ならセブン?っていうウルトラマンをお願いします!夏休みとかにテレビでやってました!」


キングヘイロー「ええ!?」


トレーナー「ほう、『ウルトラセブン』か。あれなら初代の次としては相応しいだろうな」


第二弾 ウルトラセブン


トレーナー「さて、『ウルトラセブン』はシリーズ初代に続くウルトラマン……という括りだな、今は」


キングヘイロー「含みのある言い方ね?」


トレーナー「実は元々『セブン』は初代とは『巨人が敵と戦うコンセプト」と「出身が同じM78星雲である」ということしか繋がりがない予定だったんだ。大きな証拠は『ウルトラマンセブン』ではなく『ウルトラセブン』であることだな」


スペシャルウィーク「じゃあ元々は後付けなんですね?」


トレーナー「そうだ。実際に初代とはかなり趣が異なる作品だ。まずセブンの世界観は地球人が宇宙進出を始め、同時に惑星間侵略戦争が激化した世界だ。つまり敵のほとんどは宇宙人ないし知的生命体であることがほとんどなんだ」


キングヘイロー「それじゃ、いわゆる狭い意味での怪獣は出ないの?」


トレーナー「いや、宇宙人の中には怪獣を使役して戦力としている輩もいるから、全く出ないと言うわけでもない。ただシリーズでも『怪獣』の数はかなり少ない方だし、明らかに宇宙人が関与しない怪獣が出てくる話はたった一度だけだ」


スペシャルウィーク「殺伐とした世界なんですね……」



トレーナー「そんなわけでどちらかと言えば牧歌的で明るい雰囲気のある初代ウルトラマンに対し、セブンは全体的に硬質で暗いイメージがある。そのメッセージ性やSF的な面白さはシリーズでも一、二を争うのは間違いないし、最高傑作とするファンも多い」


スペシャルウィーク「トレーナーさんはそうは思っていないんですか?」


トレーナー「面白いのは間違いないが、やはり最高傑作とまでは推せないな。結果的にヒーローとしてのセブンの活躍がどうしても少ない話とかもあるし、これはヒーロー番組としての根幹に関わる。異色作って言ってもいい」


キングヘイロー「なるほど、ね」


トレーナー「特にセブンは後半になって予算不足が深刻化した結果、『着ぐるみによる宇宙人や怪獣が一切出ないエピソード』が3話もある。俺たちが見た場合の面白さは別にして、これは子供からしたら『つまらない』の一択だろうな」


スペシャルウィーク「そんな話まであるんですか?」


キングヘイロー「3話もやるってのもすごいわね……どれだけお金がないのよ」


トレーナー「基本的にウルトラシリーズは予算の話題は尽きない。金がないからないならのものを作ろうとしただけでも相対的にマシだ」


キングヘイロー「マシって……」


トレーナー「あとはメカニックの描写にかなり力が入れられたのも特徴だな。ちょうどイギリスの『サンダーバード』って人形劇が流行してた頃で、その影響がすごくある」


スペシャルウィーク「あ!なんか基地の中で英語のアナウンスとかありましたよね!」


トレーナー「この描写が丁寧でワクワクさせてくれる、というのもセブンの立派な特徴だと思うぞ」


キングヘイロー「それじゃあ、そろそろ紹介してもらえるかしら?」


トレーナー「これは失礼」



トレーナー「セブンは話数が48話と多いから、前後編を一つと数える形で13本に抑えてみたぞ!」


第1話 姿なき挑戦者
第6話 ダーク・ゾーン
第7話 宇宙囚人303
第8話 狙われた街
第11話 魔の山へ飛べ
第13話 V3から来た男
第14・15話 ウルトラ警備隊西へ(前後編)
第25話 零下140度の対決
第26話 超兵器R1号
第37話 盗まれたウルトラ・アイ
第39・40話 セブン暗殺計画(前後編)
第42話 ノンマルトの使者
第48・49話 史上最大の侵略(前後編)


スペシャルウィーク「あ、聞いたことあるかもって話が多少あります!」


トレーナー「まぁ、有名なシーンの話もあるしな」


キングヘイロー「うーん、どれにしようかしら……」


解説してほしい話を↓1~3。重複の場合さらに下



キングヘイロー「なら、やっぱりこの前後編の『ウルトラ警備隊西へ』にするわ」


スペシャルウィーク「私は『狙われた街』で!」


トレーナー「なら最後の一本は俺が決めるぞ。『超兵器R1号』だ。奇しくもドラマ性の高いエピソードが揃ったな」


キングヘイロー「楽しみね」


トレーナー「まずは『狙われた街』だな。続発する凶悪事件や悲惨な事故。そのキーパーソンが皆北川町という町に関係があるということを突き止めたダン隊員だったが、彼の前に無人のトラックと謎の声でこの時間から手を引くように警告が為された」


スペシャルウィーク「うわぁ、怖い……」


トレーナー「同じ頃、パトロール中のソガ・フルハシ隊員のコンビが北川町の自販機でタバコを買っていると、いきなりライフルでフルハシ隊員が狙撃されてしまった。犯人の男は行きつけの銃砲店でタバコで一服していたら、突然おかしくなったという話だった」


キングヘイロー「なんかみんなタバコ吸ってるわねえ。今じゃ考えられないわ」


トレーナー「この頃の成人男性の喫煙率は今よりずっと高かったらしいからな。メディカルセンターで手当を受けていたフルハシ隊員と作戦室でソガ隊員が突然暴れ出すという事件も起こり、タバコの吸い殻からは赤い結晶が見つかった。分析の結果これは宇宙ケシの実で、摂取すると他人が全て敵に見えてしまうというものだったんだ」


スペシャルウィーク「周りの人が……怖いですね」



トレーナー「追加調査の結果、一連のキーパーソンはみんな北川町の駅前の自販機でタバコを買っていたことが判明した。ダンとアンヌ隊員は調査に向かうが、自販機のタバコは売り切れ。そこで補充に来た下手人を捕まえるべく張り込みをすることになった」


キングヘイロー「怪獣が出てこない分市井の中で調査するのが多いのね。刑事ドラマみたい」


トレーナー「確かにこの回は特にそういう趣が強いだろうな。2人の読み通り怪しい男がタバコの補充に現れた。2人は本部にタバコを買わないよう通達するよう依頼すると、謎の男を追跡した。男が寂れたアパートに入っていったのを確認すると、ダンはアンヌを残して入っていった」


スペシャルウィーク「宇宙人のアジトがその辺のアパートって……なんかおかしいですね」


キングヘイロー「確かに……」



トレーナー「だがそのアパートは本当に宇宙人のアジトだった。その宇宙人こそ『メトロン星人』だ!」

『幻覚宇宙人 メトロン星人』


トレーナー「ダンとメトロン星人はちゃぶ台を挟んで対峙する。メトロン星人は地球を手に入れるのに暴力は必要ない。宇宙ケシの実を使って地球人同士を敵視させ、信頼関係を破壊してしまてばいずれ人類は滅ぶと語った」


キングヘイロー「計画はマトモなのに、ちゃぶ台を挟んで語っているってだけで何もかもが胡散臭いというか、おかしいというか……」


スペシャルウィーク「あー!このシーン見たことあります!」


トレーナー「セブンを代表する名シーンだろうな。ダンは地球にはウルトラ警備隊がいるからそんなことはさせないと語るが、メトロン星人はこれを嘲笑し、怖いのはウルトラセブンだけだからと円盤にダンを閉じ込めて宇宙に追放しようとしたが、ダンはウルトラセブンに変身して脱出する」



トレーナー「真っ赤な夕日の北川町を舞台にセブンとメトロン星人は戦いを繰り広げる。一方メトロン星人の円盤もウルトラホーク1号が撃墜し、星人本人も逃げようとしたところをセブンのアイスラッガーで真っ二つにされ、エメリウム光線で爆破されてしまった」


キングヘイロー「なんかあっさりね……弱いのかしら?」


トレーナー「基本的にセブンの宇宙人はフィジカルではセブンに敵わない奴が多いんだ。だからセブンが出てきたら圧勝することがほとんどだ」


スペシャルウィーク「この辺りが、子供にウケなさそうっていうのがわかります……」


トレーナー「さて、こうしてメトロン星人の計画は阻止されたわけだが、それをこうナレーションが締めくくる」


『メトロン星人の地球侵略計画はこうして終わったのです。人間同士の信頼感を利用するとは恐るべき宇宙人です。でもご安心ください。このお話は遠い遠い未来の物語なのです。え、なぜですって?我々人類は今、宇宙人に狙われるほどお互いを信頼してはいませんから』


キングヘイロー「すごい皮肉ね、とても子供向けとは思えないわ」


スペシャルウィーク「そんなに捨てたものじゃないと思います!」


トレーナー「俺もそう思う。俺はこのナレーションは『今は例え信頼しあえずとも、未来には必ず皆が互いを信頼しあえる時代が来る』と言っていると解釈しているぞ」


キングヘイロー「そうか、そういう見方もできるのね」


トレーナー「屁理屈だろうけどな」


一旦続きます。


お待たせ致しました、


トレーナー「さて、次は『ウルトラ警備隊西へ』だな。この回は神戸ロケが行われていて、内容も盛りだくさんだ。そして出てくる敵もまさに王様級だ」


キングヘイロー「あら!この私が選ぶのに相応しいエピソードね!」


トレーナー「物語は未明の神戸港から始まる。潜水服を着た外人の男が陸に上がり、スーツに着替えると沖合の船がいきなり爆発。当然男は逃げ出した」


スペシャルウィーク「この男の人が犯人ですよね!」


トレーナー「男は教会から出てきた女性を尾行するが、タクシーに乗った彼女に逃げられてしまう。同じ頃から神戸で外国人が次々と暗殺された」


キングヘイロー「なんだかスパイ映画みたいね」


トレーナー「同じ頃、地球防衛軍のマナベ参謀がキリヤマ隊長を呼び出していた。なんと暗殺された人たちは各国の地球防衛軍の科学班のチーフだったんだ。3ヶ月前にワシントン基地がペダン星に観測ロケットを打ち上げた。しかし無人の星と思われていたペダン星には地球人と同等かそれ以上の知的生命体が存在していて、しかも彼らはこのロケットを侵略行為とみなし、通信を送ってきていたんだ」


スペシャルウィーク「あわわ……」



トレーナー「そのための会議が六甲山の防衛センターで開かれることになっていて、身分を隠したチーフたちが集合するはずだった。ところがその彼らが殺されている。つまりペダン星人は地球に来ているんだ」


キングヘイロー「さっきの怪しい男ね!」


トレーナー「マナベ参謀はフルハシ、ソガ、ダンの3人を防衛センターの警備に充てることを命じ、ワシントン基地の科学者であるドロシー・アンダーソン女史を連れて行くように指示した。彼女は先程男に付け回されていた人物で、ペダン星のデータを全て握っていた。ストーキングされて助けを求めてきたというわけだ」


スペシャルウィーク「面白くなってきましたね!」


トレーナー「案の定移動中に狙撃されたりもしたが、なんとかかわしきって防衛センターに到着できた。先着していた日本の土田博士と合流した4人は、南極基地からあと2人来ることを知らされる。彼らは潜水艦で来るから大丈夫だ、ともね」



トレーナー「だがその潜水艦も何者かによって撃沈されてしまった。もはや地球防衛軍にスパイがいるとしか考えられない。さらに港を歩いていたドロシーがあの男に襲われた。駆けつけた警備隊と格闘戦になるが、その最中に誰かが海に飛び込んだ。海面に浮かんでいた服はあのドロシーのものだった」


スペシャルウィーク「ま、まさか…殺されちゃったんだ……」


トレーナー「男は警備隊が邪魔をするから逃げられてしまったと怒り心頭。なんと彼はドロシーを護衛してきた秘密諜報員で、船の中で彼女を誘拐されてしまい、身分証も奪われて孤立無縁になってしまったんだと」


キングヘイロー「それじゃ、あのドロシーがスパイだったのね!」


トレーナー「そういうことだ。その時防衛センターに4機の飛行物体が現れた。それらはあの潜水艦を沈めたモノで、合体してロボットになった!」


『宇宙ロボット キングジョー』


キングヘイロー「か、カッコいいじゃない!これこそキングに相応しい怪獣よ!」


トレーナー「ダンはセブンに変身してキングジョーに立ち向かうが、パワーで上回り、超合金の装甲には格闘技はもちろんエメリウム光線やアイスラッガーも通用しなかった」


キングヘイロー「流石キングね!」



トレーナー「もはや絶望的な状況で後編に突入だ。無敵に見えたキングジョーだが、セブンは苦し紛れに足を掬って仰向けに転倒させた。するとキングジョーは起き上がれずにジタバタと地面でもがいた挙句、円盤に分離して飛び去っていった」


スペシャルウィーク「ええ!?せっかくのハイテクロボなのに!」


キングヘイロー「このポンコツ!へっぽこにもほどがあるじゃないの!」


トレーナー「ひでえ手のひら返しだな……。さて、スパイがドロシーだと分かった上に、本物が捕まっている以上ペダン星のデータもない。侵略を受けたと思っているペダン星人は徹底的に地球を攻撃してくることが予想されたため、厳重な監視体制が敷かれることになった。そんな中でダンはたまたまドロシーを発見し、接触を図った」


キングヘイロー「わざわざどうして……」


トレーナー「ドロシーに扮したペダン星人はダンがウルトラセブンであることを知っていた。そこでダンは彼女と交渉し、ウルトラ警備隊が対ペダン星人用の武器の開発を中止するのと引き換えにペダン星人は退却してほしいと話した。もちろん本物のドロシー女史も返してもらう」


スペシャルウィーク「良かった、平和的に収まりそうですね」



トレーナー「ダンはそのことをみんなに話し、武器の開発も中止するよう訴える。懐疑的な仲間たちをこうも一喝した」


『まず相手を信じることです。そうでなければ人間は永遠に平和を掴むことなんかできっこないんだ!』


トレーナー「諜報員が本物のドロシーを保護して一件落着かと思われたが、そう簡単にはいかなかった。確かにドロシー女史は返還されたが、記憶を消されていた。宇宙ステーションからはペダン星の宇宙戦闘機来襲の報告がなされ、神戸港にはキングジョーが再び現れた」


キングヘイロー「やっぱりペダン星人は侵略を諦めていなかったのね」



トレーナー「キングジョーの進撃を止めるべく再びセブンを立ち向かうが、やはり苦戦を強いられる。同じ頃、土田博士は記憶を回復したドロシー女史と共にキングジョーの弱点であるライトンR30を用いた爆弾を設計していた。完成したライトンR30爆弾を神戸港へ輸送し、セブンがキングジョーを羽交い締めにしたところで爆弾を発射!」


スペシャルウィーク「結果は……?」


トレーナー「もちろんキングジョーは大破、攻撃を中止し退却する中の円盤もセブンがワイドショットで撃破した。最終的に今回の事件は地球防衛軍が観測ロケットを打ち上げたのがそもそもの原因だから、今後は注意しなければ、という締めで終わりだ」


キングヘイロー「あれだけ強かったキングジョーは人間がやっつけたのね」


トレーナー「ま、これも一つの伝統だな。この話のキモはやはりドロシーに扮したペダン星人とダンの会話だろうな。もちろん行き過ぎた科学の否定という要素もあるだろうけど、国同士の関係の難しさ、というのがメインテーマじゃないかな。今回は裏切られてしまったけど、ダンの相手を信じなければ平和は訪れないというのも真理だろうしな」


スペシャルウィーク「はえー……」




明日朝から本編は再開します。


ちなみに筆者はセブンはおそらくウルトラの原体験です。父親が借りてきたVHSで見ていた記憶があります。コスモスの本放送とどっちが先か微妙ですが……。



個人的にはモロにペットなレンボラーやロン、ズルズラー、ベロンあたりを育ててみたいですね。

ベロンなんか迷惑そのものだろうけど……



トレーナー「さて、『超兵器R1号』だな。セブンはもちろんウルトラシリーズの根幹の問題に触れた作品だ」


スペシャルウィーク「はい……」


トレーナー「相次ぐ侵略者の来襲を受け、地球防衛軍は恐ろしい破壊兵器『R1号』を作り上げた。その威力は新型水爆8000個分で、これで侵略者の星を爆破してしまおうというものだ」


キングヘイロー「威力がすごいわ……でもそんなものが地球の『防衛』に役立つかしら?」


トレーナー「ウルトラ警備隊では当然この話で持ちきりとなる。侵略者に対する報復攻撃としてであれば威力はあるに越したことはないし、超兵器があることを宇宙に知らせれば、侵略者は恐れて来なくなるという意見もあった」


スペシャルウィーク「そっか!持っていること自体が宣伝になるんですね!」



トレーナー「しかしダンだけは浮かない表情を浮かべたまま、廊下で2人きりになった時にフルハシ隊員に『地球を守るためなら何をしてもいいのか』と詰め寄った。絶句したフルハシが答えられないと見るやダンは参謀室に行って計画の中止を進言しようとした」


『忘れるなダン。地球は狙われているんだ。今の我々の力では守り切れないような強大な侵略者がきっと現れる。その時のために』

『超兵器が必要なんですね!?』

『決まっているじゃないか!』

『侵略者が超兵器に対抗してもっと強烈な破壊兵器を作りますよ』

『我々はそれよりも強力な兵器をまた作ればいいじゃないか!』


『……………それは、血を吐きながら続ける、悲しいマラソンですよ』



キングヘイロー「やっぱりそうよね。絶対侵略とかに使う人がいるもの」


スペシャルウィーク「それだけじゃないよ、終わりが見えないもん」


トレーナー「さて、このR1号の実験は灼熱の星で生物がいないであろうギエロン星で行われることになった。発射されたR1号はギエロン星を木っ端微塵に粉砕し、実験は成功した」


スペシャルウィーク「これってもう実験で誰もいない星とはいえ既に侵略そのものじゃ……」


トレーナー「ところが破壊の確認をしていた観測艇が突然攻撃を受けたと言って連絡を絶ってしまう。それを受けて向かったホーク1号のダンとフルハシが目撃したのは巨大な生命体の姿だった。ホーク1号の攻撃や隕石たの正面衝突もものともせず、この怪獣は地球を一直線に目指して進んでいた」


『再生怪獣 ギエロン星獣』


トレーナー「地球に来たギエロン星獣に対し、ウルトラ警備隊はホーク3号からの特殊爆弾で粉砕した」


キングヘイロー「意外なほど呆気なく……」


スペシャルウィーク「これ、本当に死んだんですか……?」


トレーナー「もちろんこんなんで死んだはずがない。夜の間にギエロン星獣はその破片を集めて再生、再び蘇って暴れ始めたんだ」


キングヘイロー「あぁ、やっぱり…」




トレーナー「再び現れた星獣に対し、ウルトラ警備隊が攻撃を仕掛けると、なんと奴は口から放射能を含んだ灰を吐き散らし始めた。その組成は間違いなくR1号のものだった。これを受けて開発者の前野博士はさらに強力なR2号で攻撃させてくれと意見した」


キングヘイロー「もうやめなさい!これ以上は虚しいだけよ!」


スペシャルウィーク「効かないし地球が危ないですって!」


トレーナー「このままでは東京が死の街となってしまう。ダンは迷いながらもセブンに変身するが、アイスラッガーを弾く硬い体とリング状の光線を前に苦戦する。花畑を踏み荒らしながら激闘を続ける両者だったが、意を決したセブンは星獣の懐に飛び込むと星獣の右腕を引きちぎってバランスを崩させ、その直後に喉笛を手で持ったアイスラッガーで切断した。羽毛と黄色い血を流しながら、ギエロン星獣は生き絶えた」


キング・スペ「「……………」」


トレーナー「その後、引き起こした事態の重大さや、強力な兵器の開発競争の虚しさを理解したタケナカ参謀と前野博士たちが委員会で超兵器の開発中止を宣言すると発言しつつ、回し車の中を走るハムスターでこの話は終わる」


キングヘイロー「なんか……これまでの話と比べるとすごくテーマの出し方がストレートね」


スペシャルウィーク「最後のハムスターってどういう意味なんですか?」


トレーナー「多分、回し車の中を走ってることからして、『血を吐きながら続けるマラソン』の暗示だろうな。テーマは間違いなく軍拡競争の批判。当時は冷戦で米ソが水爆をどんどん使っていたからその批判もあっただろうが、これは現代でも変わらない」



トレーナー「誤解のないように言っておくけど、セブンは何もこんなふうにテーマ剥き出しの重い話しばかりじゃない。キングジョーみたいな娯楽編もあるし、今回のリストだと『V3から来た男』なんかも比較的娯楽要素が強めだ」


キングヘイロー「説得力がないわよ!」


トレーナー「ただマニアが取り上げるのはどうしてもテーマが後ろ暗い話ばかりになるからな。個人的にはもっと他の回にも目を向けてほしいし、いわんやそれを理由に他のシリーズ作品を貶めるなど言語道断だ」



スペシャルウィーク「おお……」


トレーナー「というわけで恒例のDVDだ。存分に楽しんで来いよ」


2人「「はーい!」」


続きます。



次回ですが、即次の作品が選ばれないようにします。候補リストは以下


・ウルトラマンA
・ウルトラマンT
・ウルトラマンレオ
・ザ☆ウルトラマン
・ウルトラマン80
・ウルトラマンG
・ウルトラマンパワード
・平成ウルトラセブン
・ウルトラマンティガ
・ウルトラマンガイア
・ウルトラマンコスモス
・ウルトラマンネクサス
・ウルトラマンマックス

安価↓1~3でコンマが高いものかゾロ目を採用



次回は『ウルトラマンT』です。続いてゲストウマ娘の選択となります。先程の作品と同じルールで↓1~3でウマ娘決定



ゲストウマ娘は『トウカイテイオー』となります。


個人的に人に勧める際に客演ウルトラマンが絡む話は割と避けがちな傾向にあるので、ちょっと個性的な選出になるかもしれません。



トレーナー室


キングヘイロー「セブンのDVD、返すわね。正直重い話が多いわ……」


トレーナー「それがセブンのカラーだからなぁ。ところでそっちのは?」


トウカイテイオー「うー……」


キングヘイロー「私たちが見てるところに入ってきて、たまたまキュラソ星人の回を観たら怖くなったらしくて……」


トウカイテイオー「怖くなんかないよ!!」


キングヘイロー「その割に他の子の近くにずーっとあるじゃないですか……」


トレーナー「それなら、次の作品はちょっと明るめにした方がいいかもな」



第三弾 ウルトラマンT


トレーナー「今回は昭和シリーズ屈指の娯楽作、『ウルトラマンT(タロウ)』だ!」


キングヘイロー「へ?」


トウカイテイオー「えっ?」


トレーナー「まぁ、初めて聞いた人の反応はこうなるよな。元々はウルトラマンジャックの名前で企画が進んでいたところ、『ジャックはハイジャック事件を連想させる』ということで『海外の御伽噺の名前はジャック、日本でそれに代わる名前を』ということで付けられたのがタロウという名前なんだ」


トウカイテイオー「そっか、確かに御伽噺だと大体みんな○○太郎だよね!」


トレーナー「この頃の作品群、いわゆる『昭和第2期』の中でも飛び抜けて娯楽性が強い作品だ。初代ウルトラマンのコミカルな要素をもっとも強く受け継いだシリーズと言ってもいいだろうな」


キングヘイロー「でも、それを私たちが見て面白いと思えるかしら?」


トレーナー「どっこいそれだけに扱うテーマは重かったり、凄惨な演出が忘れた頃に投げ込まれるのも特徴だ。この辺は終始シリアスな雰囲気の他作品と比べると本当にいきなりだから一層際立つぞ」



トレーナー「そして前作から始まった『ウルトラ兄弟』の客演が多いのも特徴だ。そこに宇宙警備隊の大隊長たる『ウルトラの父』や『ウルトラの母」も登場することで、一時期は不当に評価されない時期が続いていた」


トウカイテイオー「字面だけ聞くと、おかしいよ……」


トレーナー「だが、個人的に昭和シリーズで1番推せる作品でもある。豊富な娯楽要素と鋭いテーマ性が上手く混ざり合ってきちんとバランスが取れている。何よりそのテーマ性をきちんと最後まで一貫して描けたのは評価したい」


キングヘイロー「その辺りを念頭に見てみろってことね?」


トレーナー「もちろん頭を空っぽにしてゲラゲラ笑いながら見るのもいい作品だ」



トレーナー「さて、タロウは昭和シリーズで最多の話数を誇る作品だ。今回は極力過去作を知らない人でも楽しめる作品をチョイスしてみたぞ」

1話 ウルトラの母は太陽のように
2・3話 その時ウルトラの母は/ウルトラの母はいつまでも
4・5話 トータス前後編
11話 血を吸う花は少女の精
17~19話 バードン三部作
29・30話 怪獣軍団前後編
31話 危ない!嘘つき毒きのこ
38話 ウルトラのクリスマスツリー
45話 赤い靴はいてた……
46話 白い兎は悪い奴!
48話 歌え!怪獣ビッグマッチ
53話 さらばタロウよ!ウルトラの母よ!


安価1~3↓で紹介するエピソードをチョイス!



キングヘイロー「ならこれね、『白い兎は悪い奴!』」


トウカイテイオー「えーと、じゃあこの『バードン三部作』で!」


トレーナー「それじゃ俺は『赤い靴はいてた……』だな」



トレーナー「(的確に自爆しに行ったな、テイオー……)」



明日夜より再開します。お楽しみに。


ちなみにタロウのチョイスで派手な客演回(ムルロア、テンペラー、ドロボン)は意図的に外しました。特にテンペラー回はある意味問題作というか異色作だと思っています。

テンペラー回って6兄弟の変身者が揃う最初で最後の伝説回なんだけど…
登場人物がなんか全員まぬけというかIQ低いというか……



>>95

あれは間違いなく書き慣れていない佐々木さんのアンバランスさが出てしまったんでしょうね。

個人的にはあの回は巻き込まれている地球人を見捨ててまでタロウに一人で戦うことを強要する兄弟たちや、本来人間代表になるであろうZATの隊員たちもウルトラ兄弟に乗り移られて当事者になり得ていない、といった問題がかなりあると感じます。

イベント編として見れば楽しめますし、テンペラー星人のキャラクターはむしろ大好きなんですが、タロウの中の1本としてはあまり高く評価はできないかな、と思います。



トレーナー「さて、まずは『バードン三部作』か……」


キングヘイロー「どうしたのよ、トレーナー?」


トレーナー「いや、なんでもない。それじゃ解説だ。まずこの話は実写かつ昭和作品の中では唯一の3話連続のエピソードだ。理由としては、夏になると視聴率が落ちてくるからその対策のためだとか、主演の篠田三郎さんのスケジュールがどうしても都合がつかなかったからだとか、色々言われてるが詳しくはわからない」


トウカイテイオー「いずれにしろ期待してるよ!」


トレーナー「まずは前編の『二大怪獣タロウに迫る!』からだな。異常噴火を起こした大熊山の麓で主人公の東光太郎とその居候先の息子健一、そしてその友達のタケシは夏休みを利用してタケシの父親が勤務する地質研究所に遊びに来ていた。畑のスイカは虫に食い荒らされていたが、その中でも比較的マシなものを買おうとした時、そのうちの一つから変な音がしたんだ」


キングヘイロー「すでにもう嫌な予感ね」


トレーナー「帰路の中でタケシはその音の出るスイカを面白がって光太郎から貰い、帰宅したらその音を録音した。そして包丁を入れた瞬間、中から芋虫の様なやつが飛び出て、白い糸を吐いて彼を失明させてしまった!」


トウカイテイオー「失明!?ひどい!」


トレーナー「同じ頃、ZATの基地では光太郎のスイカをみんなで食べている最中だった。その時にタケシ君の家から通報が入り緊急出動。母親からは光太郎のせいだと糾弾されてしまうし、同じ頃大熊山では怪獣バードンが卵から孵化し、研究所を襲撃。その後スイカ畑の例の虫を食い荒らした挙句逃走した。タケシ君のお父さんも病院に搬送され重体だ」


『火山怪鳥 バードン』


キングヘイロー「怒涛の展開ね、けどバードンはなぜ研究所を襲ったのかしら?」


トレーナー「そのこともこれから明らかになる。文献を調査した結果、畑に残されていた虫の糸とタケシ君の家から同じものが出た。それは古代に絶滅した蚕のようなケムジラという生物のもので、なぜ絶滅したかはわからないらしい。その後、警備をしていたタケシ君の家に再びケムジラが現れた。ZATガンで攻撃するとそのエネルギーを吸って巨大化した!」


『食葉怪獣 ケムジラ』


トレーナー「暴れ回るケムジラを前にタロウに変身した光太郎だが、手強いケムジラに苦戦を強いられる。さらにそこに迷い込んだタケシ君を庇い、思うように戦えない」



トウカイテイオー「頑張れ!なんとかするんだ!」


トレーナー「だがそこにバードンがケムジラを求めて飛来。タロウは咄嗟に2体を引き離し、ケムジラをストリウム光線で倒そうとするが、背後からバードンのクチバシで刺されて失敗。こんな絶望的な中で次回に続くんだ」


キングヘイロー「そんな……もう負ける予感しかしないわよ……」


一旦区切ります。この話長いので……



トレーナー「さて、中編だがタイトルはモロにネタバレだから伏せたまま進めるぞ。ZATからの援護も虚しく、タロウはバードンの執拗な攻撃を受け続けてついに力尽きてしまった。一方バードンはケムジラに襲い掛かり、バラバラに解体して捕食してしまった」


トウカイテイオー「ぎゃあああああ!!!!」


キングヘイロー「モザイク!モザイクはないの!?」


トレーナー「残念ながらマジだ。しかもこの時バードンがアップシーンで食ってるのはご丁寧に目ん玉というえげつなさだ」


トウカイテイオー「うわあああああ!!」




トレーナー「満腹になったバードンは悠々と空を飛んで逃げてしまった。ZATのメンバーは倒れ伏したタロウに向け黙祷を捧げ、光太郎の捜索を開始した。子供たちが祈ると、宇宙警備隊の隊長ゾフィーが現れ、タロウを光の国へと運んでいった」


キングヘイロー「こんな状況でどうしろって言うのよ……」


トレーナー「その後、光太郎はおそらく死んだものとして扱われ、ZATは決意を固めた。同じ頃に大熊山の付近を飛行していた旅客機が墜落した。しかし墜落現場には人が誰もいなかった。生きている人も、死んだ人も……」


トウカイテイオー「ま、まさか……」


トレーナー「この凄惨な状況に息を飲む隊員たちだったが、リラックスのために噛んだガムをもとに、バードンをトリモチで拘束する『トリモチ作戦』が発案された!」


キングヘイロー「そ、そんな安直な……」


トレーナー「翌日、養豚場を襲った後に行水していたバードンを発見したZATは早速作戦を開始。最初のうちはバードンが濡れていたために上手くくっつかなかったが、乾燥してくると効果覿面。地面と上手く張り付くことでバードンの表皮が剥がれ、かなりの苦痛を伴わせることができた」


トウカイテイオー「すごい!ちゃんと効いたんだ!」


トレーナー「だがよりにもよって暴れるバードンは大熊山病院へ向かってしまった。必死の攻撃を行うZATだが、その足を止めることはできなかった。もうダメだと思われたその時、ゾフィーが駆けつけてバードンとの戦いを開始した!」


キングヘイロー「良かった!このままやっつけられるわね!」


トレーナー「ゾフィーは連続キックでバードンを怯ませ、『Z光線』でダメージを与えるなど優位に立っていたが、バードンの吐く炎をモロに喰らってしまい、なんと頭が炎上!」


トウカイテイオー「うわあ!本当に燃えてるのこれ!?」


トレーナー「そのままバードンはゾフィーを一方的に攻め立て、最後にクチバシで刺しまくるとついにゾフィーもやられてしまった。この話のタイトル『ゾフィが死んだ!タロウも死んだ!』の通りになってしまったわけだ……」


キングヘイロー「ウルトラマンが2人もやられちゃうなんて……」


トウカイテイオー「映像もすごい……」



トレーナー「さて、完結編の『ウルトラの母 愛の奇跡』だな。ゾフィーの敗北から三日後、ZATは日々掛かってくる苦情の電話に悩まされながらも懸命にバードンの行方を追っていた。しかしバードンは神出鬼没で食肉のあるところにはどこにでも現れた。追跡もできず時間だけが過ぎていたというわけだな」


キングヘイロー「一生懸命やってるのに、苦情の電話も来るとか想像したくないわね……」


トレーナー「しかし同じ頃、ウルトラの星で治療を受けていたタロウが復活し、ウルトラの母から新たな武器『キングブレスレット』を授かり一路地球へと向かっていたんだ」


トウカイテイオー「やったぁ!今度こそタロウが勝つんだ!」


トレーナー「ZATは全国各地に通達を出して食肉を隠すように指示を出した。そのまま待ってバードンを飢えさせようというわけだ」


キングヘイロー「あれ、でもそうしたら……」


トレーナー「健一くんが飼い犬のポチを使って光太郎を探していた頃、彼がたどり着いた団地にバードンが飛来!なんと飢えたバードンはよりにもよってついに人間を直接襲い始めた!」


トウカイテイオー「やだあああ!!」


トレーナー「ちなみにこの時の演出はバードンが団地の一部屋一部屋を啄んだり、健一くんが隠れた遊具から身を出すと周りに誰もおらず静かになってたりとかなり過激な演出が効いているぞ!」


トウカイテイオー「だからそういうのはやめてってぇ!!」



トレーナー「しかしそこに復活したタロウが到着!上手くクチバシを受けないように立ち回りつつ、キングブレスレットで痺れさせたりと互角に戦うが、巻き込まれて炎の中に閉じ込められた健一くんを救うために深追いはしなかった」


キングヘイロー「良かった…」


トレーナー「そしてZATの面々の元には光太郎が帰還し、再び戦線に加わった。光太郎は大熊山病院のタケシ君親子の見舞いに行くが、母親からは敵視されていて冷たくあしらわれる。だがバードンが現れた日にカナリヤが暴れていたという証言を聞いた光太郎はこの近くにバードンの巣があることを悟った」


トウカイテイオー「このお母さんも嫌な奴だよねぇ、嫌味ったらしいというかさ」


トレーナー「最初に非があるのは明らかにおかしいスイカをわかってて渡した光太郎だけど、ちょっと流石に印象が悪いよなぁ。さて、大熊山の火口を覗き込んだZATが発見したのはバードンの卵だった。危険と判断したZATはそれらを破壊したが、なんとそこにバードンが再び現れ、怒り狂って大暴れを始めた!」


キングヘイロー「そりゃ卵を壊されたら怒るわよ……仕方ないけれど……」


トレーナー「光太郎は再びタロウに変身すると今度こそリターンマッチを挑む。クチバシだけでなく、火炎放射も防ぐために空中戦を仕掛け、分身などで翻弄しながらバードンを大熊山に激突させることでトドメを刺した」

トウカイテイオー「えっ、必殺技とかは?」


トレーナー「ない。個人的にこの回の不満点はここだな。やはり強敵だからこそちゃんと必殺技でトドメを刺して欲しかったところだ。タロウは倒れたゾフィーの元へ寄り、ウルトラの母と共にゾフィーの亡骸を空へと運ぶ。一方タケシ君も母の口づけを瞼に受かると、奇跡的に視力がそのタイミングで回復した。こうして物語はハッピーエンドで終わる」



トレーナー「この話、ドラマ的にはタケシ君のお母さんの嫌な人ぶりが目につくし、容赦のない残酷描写のオンパレードがすごい。しかしバードンの圧倒的な強さや破壊される街や襲われる人の緊迫感は従来以上のものを描くことができている。タロウを代表するエピソードと言っても過言じゃないだろうな」


キングヘイロー「良くも悪くも時代ね……」


トウカイテイオー「しばらく夢に出てきそうだよう……」


続きます。再開は明日夕方からです。



トレーナー「次は『赤い靴はいてた……』だな。これと次の話は『日本の童謡から』と題して特定の童謡を題材にしたお話だ。2人は赤い靴の童謡は知ってるか?」


トウカイテイオー「うん、確か人攫いの歌だよね……」


キングヘイロー「あっ……」


トレーナー「冬のある日、勤務を終えた北島隊員は光太郎とのスケートがお釈迦になって1人で帰路についていた。その最中に抱き抱えられた女の子の赤い靴が落ちたのを拾ってあげた彼はその靴にマリという名前が書いてあったことで、自分の幼馴染のことを思い出していた。その子はある時黒い服の男にいきなり連れ去られて姿を消してしまったんだ」


キングヘイロー「モロに童謡の通りね……」


トレーナー「寝入ってしまった北島隊員の部屋に円盤から怪しい光が照射され、翌日彼の元に現れたのはなんと成長した真理さんだったんだ。彼女は遠い国へ行っていたと話し、つい最近帰国したから彼の元を訪ねてきたんだと言う。近況を話した後、明日もここで会う約束を交わす2人。だが北島隊員が仕事に向かった後、真理さんはコンパクトを取り出すとドルズ星人と通信を始めた」


トウカイテイオー「え、まさか……」



トレーナー「御明察の通り、彼女は幼い頃にドルズ星人に誘拐されて、侵略の尖兵として改造されて送り込まれた。北島隊員はそんなことはつゆ知らず、翌日にデートを楽しんだ。だが彼の時計に付いている電波検知機が異常反応を示した。職業意識を出してしまったと謝る北島隊員に、真理さんはZAT基地を見学したいと話した。北島隊員は疑うことなく基地に招待した」


キングヘイロー「そんな!絶対ダメよ!」


トレーナー「もちろんその通りだ。荒垣副隊長は本部の見学は1週間前に申請した上で検査を受けてからでないとダメだと話した。怒った北島隊員はそれを無視して勝手に応接室から真理さんを連れ出そうとした。だがその時点で既に彼女から異常な反応が検知されていて、なおのこと彼女を通すわけにはいかなかった」


トウカイテイオー「当たり前だよ!」



トレーナー「無理矢理にでも司令室へ連れ込もうとする北島隊員だが、荒垣副隊長はそれを止める」


『北島、いつものお前ならそのデータだけで対象人物を警戒するはずだ』


『こんなデータよりも何よりも、十数年前の幼馴染だという事実の方が確かでしょ』


『データを信じてそれに基づいて行動するのがZAT隊員の心得だ』


『人間よりも機械を信じろって言うんですか。わかりました。僕は今日限りZATを辞めます』


トレーナー「押し問答に絆されたのか、他の隊員たちも北島隊員の肩を持ったために怒った荒垣副隊長は引っ込んでしまう。改めて基地を案内しようとする一同だが、真理さんは走り去ってしまう。追いかけて謝る北島隊員だが、突然彼女は撃ってくれと叫ぶ。当然拒否する北島隊員だが、彼女の身体には青い鱗が浮かび上がっていくのを見て覚悟を決め、ZATガンを向けた」


キングヘイロー「そんな……惨すぎるわよこんなの……」


トレーナー「だがそこに光太郎が駆けつけ、彼女を撃たせまいと北島隊員と揉み合いになってしまう。そんな中で彼女は完全に怪獣になってしまい、破壊活動を始めた!」


『うろこ怪獣 メモール』


トレーナー「荒垣副隊長は彼女を殺させないように、目に集中攻撃を行うが、火炎攻撃を受けて全機墜落。北島隊員は地上から車に乗って特攻を図った」


トウカイテイオー「うぅ……」


トレーナー「光太郎はタロウへと変身すると、メモールを痛めつけた末に大人しくなったのを見届けると宇宙へと運んでいった。そんな北島隊員の近くの川に、ボロボロの赤い靴が落ちてきた。彼は何も言わずに、その靴に向けてZATガンで何度も撃ち、沈めてしまった。そんな光景を誰もがただ黙って見守るしかできなかった」


キングヘイロー「これは……救いがないわよ……!」


トレーナー「その後、基地に戻った北島隊員と光太郎はこう話してこの話は締め括られる」


『あの時僕が約束を守っていれば、先輩は悲しい思いをせずに済んだのじゃないかと』


『人間誰しも大事にとっといた思いに、別れを告げなきゃならないことがあるんだ。そんな風にして男は成長していくんだから、お前だって今に同じ思いをするさ』


『僕はなるべく先に延ばしたいですね』



トウカイテイオー「どうして……どうしてこんなに苦しい思いをしなきゃいけないんだよぉ……」


トレーナー「とにかく徹頭徹尾救いのない話だ。タロウの中でも『血を吸う花は少女の精』と並ぶ鬱回だと名高い。一方で『人間誰しも大切な思い出に別れを告げねばならない時が来る』というのは考えさせられるものがあるな」


キングヘイロー「そうね……」



続きます。


急用により明日夜から再開します。



再開です。


トレーナー「最後は『白い兎は悪い奴!』か。タロウらしいファンタジーな話でもあるし、テーマもあるバランスの良い話だ」


キングヘイロー「白い兎で童謡と言うと、『因幡の白兎』かしら?」


トレーナー「お、鋭いな。その通りだ。60年に一度地球に接近するハーシー大彗星。意思を持ったその彗星に乗って宇宙人の少年ピッコロが乗って来ていた。彼はかねてから地球を見てみたいと思っていて、故郷の端から来たんだ」


トウカイテイオー「彗星が喋るとか、星に乗ってくるとか、色々ツッコミどころがすごい……」



トレーナー「ところが超能力で少年を見ていたピッコロは手を振ろうとしてウッカリ彗星から落ちてしまった。その様子は彗星から分かれた流星という形でZATにも観測されたが、この時点では特に危険性はないということでそれっきりとなった」


キングヘイロー「まぁ、ピッコロも悪い奴じゃ無さそうだし……」


トレーナー「ピッコロはどこかの煙突の上に着地するとそこからまた先程の少年を観察し始めた。少年は太一と言って、ペット禁止のアパートでウサギを飼おうとして大家さんとトラブルになっていた」


トウカイテイオー「うちの寮でペット飼うようなものだよね……」


キングヘイロー「普通はアウトよ」


トレーナー「大家さんは動物が大嫌いで、ピッコロは太一の様子を見て勝手に兎をテレポートさせたりして大家さんを驚かしたりしていた。一方ZATも流星の落下地帯から異常な反応が絶えないことから警戒を強めていた。そんな中で大家さんはZATにあのウサギは消えたりする怪物だから始末してくれと頼み込む」


キングヘイロー「ええ……」


トレーナー「だがZATが来たことを警戒したピッコロが超能力を使わなかったため、当たり前のようにZATはただの兎だと判断。こうしてあわよくばZATに始末してもらおうと思っていた目論見は頓挫した」


トウカイテイオー「なんかセコいよね、この大家さん」


トレーナー「ここじゃ紹介しきれないが、この大家さんは大泉滉さんが演じている。後述するが悪人ではあるのにそれほど悪そうに見えない絶妙な塩梅だ。さて兎を連れ帰った太一くんは兎を特別だと信じ込み、もう一度消えてみろと言う。ピッコロは仕方なく消してみせるが、それをZATのレーダーが感知。しかしピッコロを発見することができなかった。その過程でピッコロは光太郎がウルトラマンタロウであることを知るが、争いごとをしたくない彼は事を構える気もなかった」


キングヘイロー「うーん。ここからどう転んでいくのかしら?」



トレーナー「さて、ピッコロが帰り支度を始めていた頃、太一くんは兎にプチと名付けて可愛がっていた。そんなところに太一くんの家に大家さんが兎を飼う許可を出し、餌までくれた」


トウカイテイオー「ええ?急にどうしたのかな?」


トレーナー「ところが彼がエサを与えると、兎は苦しんだ末に死んでしまった。テレパシーで感応していたのか、ピッコロもそれを察知して苦しみつつも、その様子を把握。ピッコロは巨大化した末に暴れ回り、周囲一帯を火の海にしてしまう!」


『わんぱく宇宙人 ピッコロ』


キングヘイロー「いくらなんでも毒殺はまずいわよ!それを見たピッコロが怒るのも当然だわ!」


トレーナー「ピッコロが太一のアパートに向かっていることに気づいた光太郎と北島はそちらに回り込む。そんな中でピッコロを応援する太一に出会う」


『怪獣、もっと暴れろ。暴れるんだ』

『怪獣は人間の心に付け込むんだ。一人でも怪獣の見方をすると大変なことになるぞ』

『プチは死んだ。殺されたんだ。こんな地球、どうなったっていいんだ』


キングヘイロー「良くも悪くも純粋なのね、太一くんもピッコロも」


トレーナー「そういうことだな。ピッコロは光太郎を指差して『さあ来い!ウルトラマンタロウ!』と挑発する。群衆から驚かれる光太郎はそれを誤魔化すと群衆は横にいた北島隊員がウルトラマンタロウか聞き出す始末。どうやらあの世界の一般人はウルトラマンが普段人間と同じ姿なんて考えてもいないようだ」



トレーナー「そのピッコロの長髪に応えるように光太郎はその場を離れてタロウに変身。ピッコロと戦うが所詮は少年と大人の戦い。タロウ有利で進んでいく。そんな中でタロウはピッコロと太一くんの様子を見てピッコロの暴れる理由に気がついた」


『こんな下らぬ星、腐った心の地球人、よおく守っているな!?』

『一部には汚い心の人もいる。しかし多くの人間は皆美しい心を持っている』

『嘘つけ!地球なんか嫌いだ!地球人は汚い!』

『その汚さも、美しい心を引き立てるためにあるんだ!少ない悪人のために、多くのいい人を見捨てるわけにはいかないんだ!!』


トウカイテイオー「すごく、含蓄のある言葉だね……」


キングヘイロー「悪人がいることを否定せず、それを含めて人間だということね」


トレーナー「さて、なおも挑みかかるピッコロをあしらい、疲れ果てたピッコロをタロウはハーシー大彗星に送り返した。今回のことがショック療法になったのか、あの大家さんはアパートの屋上を動物の放し飼いに解放し、飼うことも許してくれた。一方ZATは離れ行くハーシー大彗星に乗って帰るピッコロを見送って一件落着となる」


キングヘイロー「ハッピーエンドなところがいかにもって感じね、悪くはないけれど」


トレーナー「ファンタジー系の演出に対して高いテーマ性を両立させた、個人的にタロウの中でも屈指の傑作だと思っている」



トレーナー「それじゃ、またDVDな」


キングヘイロー「うわっ、重いわ……」


トウカイテイオー「流石に13巻は多いね……」


トレーナー「頑張れよー」



次回作の決定です。

・帰ってきたウルトラマン
・ウルトラマンA
・ザ☆ウルトラマン
・ウルトラマン80
・ウルトラマンG
・ウルトラマンパワード
・平成ウルトラセブン
・ウルトラマンティガ
・ウルトラマンガイア
・ウルトラマンコスモス
・ウルトラマンネクサス
・ウルトラマンマックス
・ウルトラマンメビウス


安価↓1~3、コンマが大きいものかゾロ目を採用



次回は『ウルトラマンガイア』となります。

続いてゲストウマ娘の選出です。


安価↓1~3、コンマ大きいものかゾロ目を採用



ゲストウマ娘は『ダイワスカーレット』です。


ガイアについてですが、13本のエピソードを抜粋するのはかなり困難です。理由は

・エピソードそのものの連続性が強い
・複数回にまたがって同一のテーマを扱うことが多い
・作品全体で人間と地球生物との共存という大きなテーマを扱っている


このため「特に面白い、大きなテーマを扱った回をセレクションする」か、「作品全体を概説的に紹介する」のどちらかにせざるを得ないと思います。どちらがいい、またはこんな感じで紹介して!という希望あれば受け付けます。

そういやダイナは候補にならないのかな?



>>133
ダイナはティガの紹介後に候補に入ります。単発回は予備知識なしでも良いと思うのですが、平成初期の中であの作風は良くも悪くも独自路線なので他のウルトラシリーズを見てからの方が良いのではないか、ということです。また劇場版が密接にストーリーに絡んでいるのも「初心者向き」ではないかな、と。もちろん前作レギュラーの客演が燃える要素なのでティガを見てから見て欲しいというのもあります。



再開は明日夜からとなります。それまではガイアの方法に関する意見や、他の質問などの期間とさせていただきます。

歴代ウルトラシリーズ最強一般人は誰だと思いますか?自分はやっぱりタロウの海野さんですね!タロウのコメディ補正があったとは言えあの回の三体怪獣で一番強いはずの改造べムスターに無双してましたからね!



>>139

「一般人」で「最強」となれば海野さんだと思いますね。

ただそれに並ぶほど推したいのが同じタロウでもゲランの幼体を叩き殺し、その後も刀を持ち出して成体に挑んだ竜一くん。

その他人に消して涙を見せない生き様は人間、それも子供ながらウルトラマンそのものです。



ガイアは全体解説とさせていただきます。

しかし申し訳ありませんが筆者の職場でまたしてもコロナが発生し、筆者も対応に駆り出される運びとなりました。つきましては1週間の間、休筆させていただきます。大変申し訳ございません。


生存報告です。明日昼より再開します。大変お待たせ致しました。


トレーナー「はー、出張キツかったなぁ。キングのやつ大丈夫か?」


キングヘイロー「トレーナー!」


トレーナー「おっ、ただいま。これお土産な」つオカシ


キングヘイロー「あら、ありがとう……それで」


トレーナー「それで?」


キングヘイロー「今日もウルトラマン、お願いするわよ!」


トレーナー「構わんけど、一人だけなのか?」


キングヘイロー「いいえ、見たいって方がいらっしゃるから連れてくるわ」


数十分後


トレーナー「えーと、ダイワスカーレットさん?」


ダイワスカーレット「はい!」


トレーナー「優等生で言ってはなんですがこの手の作品から1番縁遠そうな貴女がなぜ?」


ダイワスカーレット「え、えーと、知り合いに見たいって子がいて!私からも紹介したいんです!カッコいいのがいい!って言ってて!」


トレーナー「はー、なるほどなるほど。それならちょっと目先を変えてみるか」


キングヘイロー「へえ、どういうことかしら?」


第四弾 ウルトラマンガイア


トレーナー「ダイワスカーレットさんもその子もウルトラマンは初めてなんだろ?なら今回は『ウルトラマンガイア』だな」


キングヘイロー「これ、今までの作品よりだいぶ新しいわね?」


トレーナー「その通りだ。これまでの作品は昭和の時代に作られたものだが、ガイアは98~99年に放送された。つまり一気に時代が進んだことになる」


ダイワスカーレット「どういう作品なんですか?」


トレーナー「まず最初に言っておくと、昭和のウルトラマンは概ね作品と作品は緩やかに繋がっていた。例えばタロウなんかはそれ以前のウルトラマンがゲストで登場する話が多かった。しかしガイアはそれ単体で完結した作品だ」


キングヘイロー「なるほど……」

トレーナー「舞台はそれまで怪獣による災害が一切起こらなかった地球だ。ただしそこでは光量子コンピュータ『クリシス』によって近未来に『根源的破滅招来体』という存在が地球と人類を滅ぼすという予測がなされていた」


キングヘイロー「予測だけされてたのね、対策とかはどうなの?」


トレーナー「もちろんそれを黙って待っていたわけじゃない。クリシスを作成した『アルケミー・スターズ』という天才少年たちのグループの提言により地球防衛組織『G.U.A.R.D』が設立された。もちろん不必要に混乱を煽らないように極秘で」


ダイワスカーレット「なんか色々と後ろ暗いですね」


トレーナー「まぁ、大規模軍事組織なんてのはそんなもんだ。さてクリシスの予測から4年後、主人公の高山我夢はアルケミー・スターズの一員でありつつ、普通の大学生として青春を謳歌していた。だが彼は量子加速器の実験の最中に巨大な赤い巨人と竜が戦うビジョンを見てしまう。そしてその日のうちに東京上空にワームホールが現れ、中から怪獣コッヴが現れて街を蹂躙し始めた」


キングヘイロー「す、すごい……ところでこんなにネタバレしていいのかしら?話を紹介するんじゃなくて?」


トレーナー「ガイアは話同士の連続性が濃いからな。さわりだけサラッと紹介する」


トレーナー「GUARDの精鋭部隊『XIG』が現場に派遣されるも、パイロットが機体特性を熟知してないことも相まってまるで歯が立たない。自分の無力さを嘆く我夢だったが、その時彼の足元がいきなり落ちて、彼は文字通り地球の中へと落ちていった。そしてその先で先の実験で見た赤い巨人と出会い、その力を得た。つまりガイアに変身した我夢は苦戦しつつもなんとかコッヴを倒した」


ダイワスカーレット「文字にすると単純ですけど、そこまで面白いんですか?」


トレーナー「そう、ガイアの最大の特徴がこれで話そのものは割と単純なのに、圧倒的な映像と説得力で見せてくれる。特にこの1・2話はその細かさは当時の特撮における到達点と言ってもいいだろう」

キングヘイロー「そんなに?」


トレーナー「壊れるビル、水没する地下街……そしてなんといってもガイアが着地した瞬間に凄い勢いで土が跳ね上がる。このいちいち過剰なまでの映像がすごいんだ」


ダイワスカーレット「うわ、アイツが好きそう……」



トレーナー「さて、我夢は実際に戦いの現場に参加するために、直談判してアナライザーとしてXIGに入隊した。最初こそ軍人でもない若者ということで信頼されてなかったが、徐々に周りからの信頼も得ていき、自分も成長していく」


キングヘイロー「割と正統派の物語ね、それだけじゃそこまで連続性が感じられないけれど?」


トレーナー「そこで話を面白くするのがもう一人のウルトラマンの存在だ。その名は『ウルトラマンアグル』。実はガイアより先に産まれていた作中最初のウルトラマンだ。この力を得た藤宮博也もまたアルケミー・スターズの一員で、クリシス開発のメインスタッフだった」


ダイワスカーレット「だった?」


トレーナー「しかし彼はクリシスの出した『地球の破滅を回避するには人類を絶滅させるしかない』という恐ろしい結論に絶望し、アグルの力を得て人類を滅亡させるべく行動する」


キングヘイロー「ウルトラマンなのに人間の味方じゃないの!?」


トレーナー「そうだ。当然こんな考え方ではガイア=我夢とは分かり合えるはずもない。彼らは幾度もぶつかり合い、対決の果てに……」


ダイワスカーレット「果てに?」


トレーナー「ここからは自分で見てくれ!」


キングヘイロー「ちょっとぉ!?」


トレーナー「仕方ないだろ!このままだと全部ネタバレになるから!」


ダイワスカーレット「と、とにかく!DVDとか借りて見てみますね!」


トレーナー「おーう!」


ガイア編、終わりです。



次回作の決定です。

・帰ってきたウルトラマン
・ウルトラマンA
・ウルトラマンレオ
・ザ☆ウルトラマン
・ウルトラマン80
・ウルトラマンG
・ウルトラマンパワード
・平成ウルトラセブン
・ウルトラマンティガ
・ウルトラマンコスモス
・ウルトラマンネクサス
・ウルトラマンマックス
・ウルトラマンメビウス


安価↓1~3、コンマが大きいものかゾロ目を採用



次回作は『帰ってきたウルトラマン』とします。


続いてゲストウマ娘の決定です。同じルールで↓1~3でウマ娘決定


ゾロ目なのでセイウンスカイですね。

次回をお楽しみにお待ちください。


ちなみに筆者がやっているウルトラシリーズの目先を変えた見方に「制作順に見てみる」というのがあります。初期三作はこれをやると特に面白いです。

またしてもコロナ……たすけて……


コロナ対応にまたしても入ることとなりました。モチベーションを維持できないため、「次の休載明け』の際にこのSSを完結させるか否か発表します。


あろうことか筆者自身がコロナに感染してしまいました。

申し訳ありませんが打ち切りとさせていただきます。大変申し訳ございません。


これですかね?


お、合ってた。24時間以内に再開希望の書き込みあれば再開しようと思います。

一応上げとこ

おかえりなさい
再開してくれると嬉しい

症状落ち着いたんけ?無理はしたらアカンぜよ?

帰ってきた筆者とか再開希望するしかないわ

>>173 >>175
ありがとうございます……!

>>174
おかげさまで完治……どころかガッツリ療養期間に休めたおかげでむしろコロナになる前より調子良いくらいです。


前回の希望が「帰ってきたウルトラマン」、ゲストがセイウンスカイとのことですね。明日昼ごろ開始します。
ところで皆さん、「11月の傑作選」についてどう扱いましょう?帰マンを語る上で避けては通れない作品たちではありますが、安価するとそれだけで埋まってしまいそうで……


トレーナー「早いもんだな、11月も今日で終わりか」

キングヘイロー「ジャパンカップもあったし、少しだけ静かな時間ね」

トレーナー「トレーナー室におこたも出したし、ますます書類仕事に励む季節だ」

キングヘイロー「で、これは?」

セイウンスカイ「えー、セイちゃんをこれ呼ばわりですか?キングひどーい」

トレーナー「ここは君の部屋ではないんだが……」

セイウンスカイ「だってここならあったかいし、面白いDVDもあるし」

キングヘイロー「えぇ、貴女も見るの?」

トレーナー「まあいい、仕方ない」


第五弾 帰ってきたウルトラマン


トレーナー「今回は『帰ってきたウルトラマン』にしよう。本放送はセブンが終わってから3年後の1971年だ」


キングヘイロー「これ、初代ウルトラマンと同じなの?」

トレーナー「別人だ」

セイウンスカイ「えっ、他人の空似なんですか?」

トレーナー「一応そういうことになる。元々企画段階では本当に初代ウルトラマンが帰ってくる予定だったんだが、紆余曲折の末に曖昧なまま番組がスタート、結果後付けで初代ウルトラマンとは別人だと設定された」

キングヘイロー「なんかややこしいわね」

トレーナー「現在はこの番組のウルトラマンには『ウルトラマンジャック』という個人名がついている。とはいえ作品で語る今回は番組に即して『ウルトラマン』と呼ばせてもらうが」


トレーナー「この作品の大きな特徴は主人公たるウルトラマン=郷秀樹の踏み込んだキャラクター性とそこから広がるドラマにある。それまでの作品ではハヤタやダンのプライベートに迫った演出はなく、スーパーヒーローではなく、未熟な一個人として描かれていった」

キングヘイロー「なるほどね、確かにウルトラマンであることを除けばその2作品では主人公はドラマに絡まない場面も多いものね」

トレーナー「主人公を中心に物語が動くというフォーマットは以降の作品の基本だ。これを立てた意味合いは大きい。その結果ドラマとしての面白さは前2作を上回る面白さの作品が生まれ、セブンの反省からウルトラマンの活躍にも力が入れられたこの作品は今でもファンが多いぞ」

セイウンスカイ「てことは暗ーいお話もあるんですか?」

トレーナー「話によりけり、だな。そしてそれが結実したのがファンの間で言われる『11月の傑作群』と呼ばれる31~34話までの4話だ。ドラマ、映像、テーマ性が高いレベルでまとまった傑作・異色作の集まりだ。ただし異色作でもあるからこれをこの作品のカラーみたく言われるのは複雑だがな。さて厳選した13話を並べるぞ!」

1話 怪獣総進撃
3話 恐怖の怪獣魔境
5・6話 グドン・ツインテール編
9話 怪獣島SOS
11話 毒ガス怪獣出現
13・14話 夫婦怪獣編
18話 ウルトラセブン参上!
25話 ふるさと地球を去る
37・38話 ナックル星人編
51話 ウルトラ五つの誓い


↓3まで、紹介してほしいエピソード安価


セイウンスカイ「ならこの最終回をお願いしまーす」

キングヘイロー「私はナックル星人の回にするわ」

トレーナー「じゃ、最後ひと枠はグドン・ツインテールだ。話的には俺からだな」


第5話 二大怪獣東京を襲撃
第6話 決戦!怪獣対マット

トレーナー「グドン・ツインテール編は間違いなくこの作品を代表するエピソードだ。危機また危機の息詰まる展開にMAT内部の不和とその後の団結、そして戦争映画のような凝った映像。もちろんウルトラマンも最後はしっかり決めてくれる」

キングヘイロー「凄そうね……」

トレーナー「さて、物語は新宿の工事現場からアンモナイトの付着した岩塊が出土したことで始まる。これを見た郷と懇意にしている次郎くんはMATに通報し、郷と岸田隊員が駆けつけた。岸田隊員は岩塊をスコップで何度か殴りつけたがびくともしない。そこでこれをただの岩だと判断。念のためマットシュートの熱線で焼いて処理をした。だが郷は岩塊から心拍音のようなものを聞き、もっと科学的調査をすべきと主張。二人の対立は基地に戻ってからも続いた」

セイウンスカイ「なーんかこの時点でギスギスした雰囲気ですねぇ」


トレーナー「しかしその場は加藤隊長が『我々の仕事は即断即決。臨機応変に対処すべき局面が多い。その場合隊員1人1人の判断を信じるしかない。岸田はその岩石を無害な物と判断した。私は岸田の判断を信じる』と話してなんとか場を収めた。その頃、採石場で異常振動がキャッチされ、怪獣グドンがその姿を現した!」

『地底怪獣 グドン』

キングヘイロー「全身トゲだらけ、両腕はムチ……どこからどう見ても強そうね」

トレーナー「先発隊の上野・南隊員から避難完了の報告が入り、郷と岸田隊員はマットアロー1号のMN爆弾でグドンを攻撃しようとする。ところが郷はグドンの近くに少女が立っているのを目撃、岸田隊員の指示を無視してMN爆弾を撃たなかった。しかし再び同じ場所を見ても誰もいなかった。そうこうしている間にグドンは地中に潜り逃走してしまった」

セイウンスカイ「あれあれ…これじゃまた」

トレーナー「ごもっとも。基地に戻るなり岸田隊員は先の岩塊の一件で根に持っていた郷が命令に背いたとカンカンだ。だが郷も少女を見たと譲らないし、上野隊員も郷の行動を支持。しかし隊長は命令無視を咎めた後、郷に3日の謹慎を言い渡した」

キングヘイロー「なんか隊長の決裁が不当に感じるけど……」

トレーナー「ここで俺なりにちょっと補足だ。キングの言う通り郷に厳しすぎるように思える隊長の決裁だが、よくよく考えるとあながち不当とは言い切れないんだ」


トレーナー「おそらく加藤隊長は郷が自分の否を素直に認めなかった点を重く見たんだと思う。話的には少女は結局見つからず、いなかったと考えるのが普通だ。だが郷はいたと主張するのを曲げずなんの反省もしてない。客観的には見間違いの末のミスだからその点反省すべきだろう。岸田隊員は岩塊の件は判断が性急だったかもしれないがマットシュートで焼いているし一応最低限の仕事はしている。こう考えると隊長の決裁もあながち不当とは言えないだろう」

セイウンスカイ「大人って難しいですねぇ」

トレーナー「そうだぞ。謹慎を受けた郷は帰路に例の岩塊のあった場所に向かうが、すでに埋め戻された後だった。失意のまま次郎のいる坂田自動車修理工場を訪れた郷……MATに入る前はレーサー志望としてここで働いていた場所なんだ。そこを訪れた郷は坂田健から自分が正しいと思うのならそれを主張しなさいと諭される。そこに郷と恋仲の妹のアキも現れ、郷にプレゼントするための服を買いに新宿へ行ってしまう」

キングヘイロー「すごく嫌な予感……」


トレーナー「アキは友達とショッピングを楽しむが、地震によって地下街に生き埋めになってしまう。怪獣の卵が出たと聞いた郷はその場に駆けつけ巨大化した卵を目撃。直後にMATからも招集命令がかかる。断腸の思いでMAT基地に向かった郷。岸田隊員によれば、あの岩塊は怪獣ツインテールの卵で、採石場に現れたグドンはツインテールを常食としていたらしい。そこに岸田隊員の叔父である地球防衛庁の岸田長官が部下を連れてやってきた。岸田隊員の報告を受け、長官は直ちにMN爆弾でツインテールの卵を焼き払うよう命令する」

セイウンスカイ「うへぇ……マジですか……」

トレーナー「当然郷は地下に生き埋めになっている人たちのことを主張するが、都民の命には代えられないと長官は言い放つ。郷は除隊を申し出てその場を去ろうとするが、廊下で上野隊員に甘ったれだと詰られ、引き止められる」

『気に食わないことがあったらすぐやめるのか。お前何のためにMATに入った?MATに入って何をした?帰るところがあるからってこれじゃ無責任すぎるじゃないか!』

キングヘイロー「そうよね……」

トレーナー「だが郷は構わず基地を後にする。一方長官はいざとなったら必ずウルトラマンが来るからと笑いながら退室。即時攻撃を主張する岸田隊員に対し、加藤隊長は人々の救出が終わり次第攻撃に移ると宣言。郷は生き埋めの現場に着くと早速救出を手伝い始める。だがとうとう卵が孵化し、ツインテールが出てきた!」


『古代怪獣 ツインテール』


キングヘイロー「逆立ちしてるみたいね、独特な見た目だし、海老みたい」

トレーナー「実際にエビのような味がすると設定までされているんだ、これが。郷はツインテールに走っていき、そのままウルトラマンに変身。だがツインテールの奇抜な姿故に思うように攻撃できず、上部の触手も相まって苦戦を強いられる」

セイウンスカイ「あれ、意外と強くないですかコイツ」

トレーナー「カラータイマーが赤になる頃にようやく背後を取ることに成功したが、そこに地底からグドンも出現。二大怪獣の挟み撃ちに遭い絶体絶命のウルトラマン……というところで次回に続くぞ!」

明日夜に続きます。この話でちょいちょい物議を醸す加藤隊長の謹慎ですが、個人的には先の通りそこまで酷いとは思いません。少なくとも伊吹隊長が郷を精神鑑定にかけた時よりはマシでしょう。


トレーナー「さあ、後編の始まりだ。限界が近づく中必死で戦うウルトラマンだが、やはり勝つことは出来ず倒れ込むようにして夕闇の中へ消えてしまう。しかしツインテールとグドンも地底へと姿を消してしまう。力尽きた郷はMATのメンバーに助けられる。辞めたのに申し訳ないと詫びる郷だが、南隊員は仲間だからと励まし、上野隊員は例え辞めたつもりでもお前はまだMATの一員だと檄を飛ばす」

セイウンスカイ「郷さんは人に恵まれているんですねぇ……」


トレーナー「さて、ようやく地下道に行き埋めになっていたアキたちが助け出された。郷は隊員たちの度重なる引き留めにも応じず、アキの側にいることを選ぶ。例えアキ本人がMATに戻ってほしくとも……」

キングヘイロー「純粋な愛ね…!」


トレーナー「さてその頃、MAT基地では長官が加藤隊長を詰問していた。あくまで正当性を主張する加藤隊長だが、長官は『それでよくMATの隊長が務まるな!』と非難する」

キングヘイロー「人を見殺しにするくせになにを言うのよ!」

セイウンスカイ「そうだそうだー!」

トレーナー「たまりかねたように南隊員は長官に詰め寄った」

『長官!加藤隊長はMATの隊長に1番相応しく、尊敬できる人物です!』

トレーナー「冷静な南隊員がこのように声を荒げることが長官の横暴さを物語っている。ちょうどその時、夢の島に怪獣出現の報告が入った。南隊員と隊長は早速マットアロー1号にMN爆弾を搭載して出撃する」

セイウンスカイ「確かこの頃の夢の島って埋立地でほぼ無人ですよね?これならいけるんじゃないですか?」

トレーナー「出てきたのはグドンだった。早速MN爆弾を使用するが、なんとグドンには全く効果なしだ」

キングヘイロー「そんな!」


トレーナー「頼みの綱のMN爆弾も効果なく、基地は重苦しい雰囲気に包まれていた。万策尽きたかに思われたが、そこに佐川参謀が長官に耳打ちをした。その後長官は最後の切り札があることを加藤隊長に告げる」

キングヘイロー「最後の切り札?」

トレーナー「それはスパイナーという小型水爆並の威力を持つ爆弾だった。都民を疎開させた上でグドンとツインテールをこれでまとめて葬ろうというわけだ」

スカイ・キング「……………」


トレーナー「もちろんこんな無茶苦茶なことをさせるわけにはいかない。しかし長官は首都に怪獣を蹂躙させていては世界の笑いもの、決戦の指揮は自分が取ると言って譲らない。結局長官の発言通り東京には疎開命令が下された」

キングヘイロー「R1号の時の懸念がとうとう現実になろうとしているのね……」


トレーナー「その頃、アキが動けないことを理由に坂田さん一家と郷は避難を拒否していた。説得に赴くMATのメンバーだが、坂田さんは一同に戦争の時の記憶を語り始める」

『昭和……20年3月、空襲の時、私はまだ3才でした。私のお袋はどうしても疎開するのがイヤで、空襲のたびに庭の防空壕に飛び込んで、この子だけは殺さないでくれと空を飛ぶB29に祈ったそうです。ふっふっ、私もお袋に似てるんですね』

キングヘイロー「あ……戦争がまだ身近な時代なのね」

セイウンスカイ「71年だから、26年ですか。むちゃくちゃ遠い記憶ではないでしょうねぇ」

トレーナー「しかし岸田隊員はスパイナーの威力の凄まじさを語る。それを聞いた郷は加藤隊長に詰め寄る。この時彼のイメージのように空襲で廃墟と化した街や原爆ドームの写真が出てくる」

セイウンスカイ「うわぁ……」


『MATの使命は、人々の自由を守り、それを脅かすものと命を懸けて戦う! 隊長、そのためにMATはあるんじゃなかったんですか?』

トレーナー「この郷の正面からの問いかけについに吹っ切れたのか、加藤隊長は意を決したかのように一緒に来てくれと頼む。基地に戻った隊員たちは再度チャンスをくれと長官に懇願する。その作戦とは地上ギリギリから接近して麻酔弾を撃ち込むというものだった。あまりに危険だからと却下する長官だが、ここで岸田隊員が動いた」

『長官、僕からもぜひお願いします。隊員の言う通り麻酔弾を撃ち込んでみるんです!それがダメならスパイナーを!』

セイウンスカイ「悪い人じゃなかったんですね……岸田隊員も」

トレーナー「この言葉には流石に長官も堪えたのか、作戦失敗時にMATの解散を条件に作戦実行を許可した」

キングヘイロー「結局身内贔屓じゃないの!しかもどさくさ紛れに解散だなんて!」


トレーナー「朝日が差す頃、東京の外れの埋立地で決戦の時を待つ隊員たち。しかも車両はジープ2台、あとは白兵戦の武器ばかりだ」

セイウンスカイ「ちょっと!?飛行機飛ばした方が確実じゃないですか!?」


トレーナー「ついに現れたツインテールに対し、ジープからの麻酔弾が顔面に撃ち込まれた!片目を潰されたツインテールは死に物狂いで暴れ回るが、ここでグドンも出現。危機に陥る隊員たちを前に郷は再びウルトラマンに変身し、二大怪獣に敢然と立ち向かう」

キングヘイロー「す、すごいわ……!」

トレーナー「もちろんMATのメンバーも負けてはいない。マットシュートやバズーカ、さらに手榴弾まで使って二大怪獣に激しい攻撃を加え続ける。やがて2発目の麻酔弾がツインテールのもう片方の目にヒット、完全に視界を絶たれたツインテールはグドンの尻尾に噛みつき、負けじと暴れるグドンの猛攻を受けてついに倒されてしまった」

セイウンスカイ「やったぁ!ついにグドンだけですね!」

トレーナー「タフなグドンといえど一対一ならウルトラマンの敵ではない。最後はバックドロップで投げ飛ばされた末、スペシウム光線で粉々に吹っ飛んでしまった」

キングヘイロー「ウルトラマンも最後には決めてくれたわね!」

トレーナー「砂埃が立ち込める中、MATのメンバーはお互いの無事を確かめあい、口々にありがとうと伝え合う。同じ頃、アキも目覚めて快方に向かうところでこの話は大団円を迎える」

セイウンスカイ「ほえぇ……濃厚ですねぇ……」


キングヘイロー「あれ?なんかこれ、シン・ゴジラに似てないかしら?」


トレーナー「鋭いな。実はあの映画のストーリーの下敷きになっているのはこの作品だと言われている。監督が大ファンらしいしな」

セイウンスカイ「いろんなところに影響あるんですねぇ」

続きます。ちなみにこの話は色々見所はありますが、やはり個人的には坂田さんの一人語りのシーンが1番印象的です。みなさんはどうですか?


『ウルトラマン夕陽に死す』
『ウルトラの星 光る時』


トレーナー「さて、この話を語る前にちょっとメタ的な事情を教えておこう」

キングヘイロー「何かしら?」

トレーナー「この頃になると『帰ってきたウルトラマン』は番組としてはある意味一つの円熟期を迎えていた。視聴率は安定し、子供たちからの人気も文句なしに高い。だが制作サイドにある問題が降りかかった」

セイウンスカイ「ある問題?」

トレーナー「役者さんのスケジュールだ。具体的にはアキ役の榊原さん」

キングヘイロー「ええ?」

トレーナー「実際に2クール目に入り始めた頃から出番が激減した。さらに当初のある意味目論見通り郷が成長したことでその師にあたる坂田さんの役割も相対的に低下していた。そこでスタッフはこの3クール目の締めにあたる今回でとんでもないストーリーを送り込んできた。ぜひ期待していてくれ」


というわけで明日昼再開です。


すみません。体調悪いので回復次第再開します。


ニンニクを食いすぎて腸内細菌を死滅させた作者です。皆さんニンニクはほどほどにしましょう!!


トレーナー「さて、物語はおそらく社会科見学と思しき子供達が『宇宙電波研究所』を後にするシーンから始まる。所長さんは子供達を見送り所内に戻ると、いきなり所員達と共にウルトラマン抹殺についての会議を始めた」

キングヘイロー「ねえ!?急展開すぎるわよ!」

セイウンスカイ「これ、宇宙人が変身してたのか、乗り移りでもしてたんですか?」

トレーナー「その辺ははっきりしない。ただ様子を見る限りそれなりに地域に溶け込んではいるようだから、この研究所ができた時点でどちらにせよ所長は悪人顔だったということになる」

キングヘイロー「メタなことを言わないで!や


トレーナー「さて、彼らはウルトラマンを倒すためにはまずウルトラマンの能力を知る必要があると判断。手始めに彼らは過去にウルトラマンが戦った怪獣を再生させ、再びぶつけようと目論んでいた」

セイウンスカイ「おお……」


トレーナー「その頃、郷は坂田さんと一緒にマットビハイクルにスタビライザーを取り付けていた。ちょうどそこにアキもやってきて試運転に乗せて欲しいとせがむが、郷は仕事中だからと断る。その代わりに正月休みに蔵王にスキー旅行に行こうと約束する。喜んだアキは郷に飛びつくが、その時に彼の腕時計のバンドが切れてしまう。折り悪く郷にはMATの招集命令が入り、アキは郷のためにバンドを買いに行くことになる」

キングヘイロー「なんか、嫌な予感しかしないわ……」


トレーナー「MATに来た招集命令は高性能爆薬『サターンZ』の運搬命令のためだった。元々はミサイル用に作られていたのだが、高い威力を平和利用しようと中央連山を爆破して灌漑用のダムを作ることになったんだ」

セイウンスカイ「あのー、平和というかダイナミック環境破壊でしょこれ……」

トレーナー「だがその時、東京湾にシーゴラスが出現したとの報告が入る。MATが出撃し、頃合いを見て郷もウルトラマンに変身する。一度退けた敵だからか、さっさとスペシウム光線で倒してしまうが、続いてベムスターも襲来。連戦でありながら、ウルトラマンは必殺のウルトラブレスレットで以前同様に切り裂いて勝つことに成功した」

キングヘイロー「こいつらが実験データ用の怪獣なのね!」

トレーナー「その通りだ。だが所長は二つの技のデータを見て予想以上のものであることに驚愕。このままでは戦闘用に用意した怪獣『ブラックキング』でも勝てるかどうか危ういと考え、さらなるもう一押しを探すことにした」


トレーナー「ウルトラマンを試すように立て続けに怪獣が現れたことで郷はこの裏に何者かの意図があることを薄々察していた。そんな中でいよいよMATはサターンZの輸送作戦に入った。輸送中の車内で郷はアキとの仲のことを南隊員に揶揄われる。しかしそんな和やかな雰囲気も目の前にブラックキングが現れたことで一変。まんまとサターンZは奪われてしまったのだ。これによりMATの切り札を封じた星人一味はいよいよウルトラマンを倒すだけだとほくそ笑む。そんな時、部下の1人が郷に近しい存在であるアキのことを突き止める」

セイウンスカイ「待ってくださいよ、まさか……」

トレーナー「さて、アキが腕時計のバンドを交換した帰り道、家の近くで突然現れた車によって拉致されてしまう。アキは必死に兄である坂田さんに助けを求めるが、それで出てきた坂田さんを車は容赦なく撥ね、抑え込んでいる相手が宇宙人だと知ったアキは必死で逃げようとするも、車に引き摺られて重傷を負った」

キングヘイロー「なんてこと……!」


トレーナー「連絡を受けて病院に駆けつけた郷だったが、坂田さんは既に息を引き取っていた。そしてアキも腕時計を手渡すと共に犯人が宇宙人であることを郷に伝えると力尽きたかのようにそのまま……」

セイウンスカイ「そんな……ひどいですよこんなの……」

トレーナー「郷=ウルトラマンの心が乱れること。これこそが宇宙人の狙いだった。いかにウルトラマンが優れた力を持っていたとしても、冷静でなければ勝てる見込みが出てくるからな。再びブラックキングが現れたことを知った郷は病院の屋上から飛び降りてウルトラマンに変身。そのままブラックキングとの決戦に向かう」

キングヘイロー「なんだか、まるで後追いのようね……」

トレーナー「ウルトラマンは必死に戦うが、スペシウム光線はおろかブレスレットさえもブラックキングには通用しない。やがてウルトラマンのエネルギーを消耗したのを見計らった所長は宇宙人の姿を現し、テレポートしながら巨大化して自らも戦線に加わった」

『暗殺宇宙人 ナックル星人』
『用心棒怪獣 ブラックキング』

セイウンスカイ「そんなっ!これじゃぁ……」


トレーナー「2対1という不利な状況に加え、時刻は夕暮れ時。ウルトラマンのエネルギーの消耗はさらに早まっていた。そしてナックル星人はブラックキングにウルトラマンを押さえ込ませると次々とリンチそのものな攻撃でウルトラマンを追い詰めた」


セイウンスカイ「やっぱり、ウルトラマンが……」

トレーナー「ついに完全に力尽きたウルトラマンをナックル星人は磔にした上で宇宙船で連れ運び、地球人にウルトラマンの敗北をこれでもかと見せつける。こんな絶望的なエンドで次回に続くぞ!」

キングヘイロー「ここからどうするっていうのよ……!」

続きます。


トレーナー「帰ってきたウルトラマンの特徴として、後編に入っても状況がどんどん悪化の一途を辿るというのがある。今回もそれに漏れず、MAT宇宙ステーションが破壊されてしまい、ナックル星人は自分たちの実力を誇示してきた。さらに基地全体が電磁波異常で機能停止してしまった」

セイウンスカイ「こんなんでどうしろと……」

トレーナー「しかも敵基地である宇宙電波研究所の所在を掴んだまでは良かったものの、男性隊員4人はナックル星人に捕まった挙句マインドコントロールされてしまう。丘隊員は単身基地から脱出して難を逃れた」

キングヘイロー「全然勝てるビジョンが見えない……!」


トレーナー「だが、事態は一気に動いた。捕まっていたウルトラマンを助けるために初代ウルトラマンとセブンが駆けつけた。しかも2人は一時的にハヤタとダンの姿まで披露してからだ!」

セイウンスカイ「やったぁ!」

トレーナー「2人に助けられたウルトラマンはナックル星人の宇宙船団を撃滅すると再び地球へと戻った。だが郷が基地に戻ると敵前逃亡の罪として銃殺刑に処されそうになった」

キングヘイロー「ああ……!」

トレーナー「だが隠れていた丘隊員が真実を伝えると郷は2人で4人を気絶させ、自身は単身宇宙電波研究所へ向かった。もちろん相手はナックル星人とブラックキングだ」

セイウンスカイ「今度こそ勝てるんですか……?」

トレーナー「ウルトラマンは早速スペシウム光線で宇宙電波研究所のアンテナを破壊した。MAT基地の機能が回復し、ウルトラマンの復活に奮起した隊員たちは攻撃を仕掛ける」

キングヘイロー「グドンの時と同じで、これなら勝てるわ!」


トレーナー「だがそう簡単にはいかない。MATの援護も通じず、ウルトラマンは再び窮地に追い込まれた」

キングヘイロー「これでも勝てないって言うの!?」

トレーナー「だがウルトラマンは初代ウルトラマンとセブンとの友情に支えられ、何度も立ち上がる。そしてブラックキングを必殺のスライスハンドで断頭。そしてナックル星人もウルトラ投げで地面に叩きつけて倒した」

セイウンスカイ「おぉ……」

トレーナー「だがナックル星人は今際の際にサターンZの存在を示唆した。このままだと東京が火の海になってしまう」

キングヘイロー「あああ!」

トレーナー「だがサターンZは郷が解除していた。そして郷はクリスマスなのにただ1人残された次郎くんの元へ向かう」

セイウンスカイ「あ……」


トレーナー「プレゼントを持ってマンションに戻る郷だったが、なぜか隣室から次郎くんの歌声が聞こえてきた」

セイウンスカイ「え?」

トレーナー「次郎くんはお隣の村野ルミ子さんのお宅でクリスマスパーティーをしていた。彼がとりあえず笑顔を取り戻したのを確認してこの話は終わりだ」

キングヘイロー「なんというか、ハードね……」

トレーナー「視聴率でもこの回は帰ってきたウルトラマンで単独トップの29.5%を記録した。当時の子供たちが如何にこの話に期待していたのか伺える」


続きます。


『ウルトラ5つの誓い』

トレーナー「さて、シリーズ初の1年放送だったこの作品もいよいよ最終回だ」

キングヘイロー「敵は?敵はなんなの?」

トレーナー「後のお楽しみだ。さて、物語はいきなり郷とルミ子さんの神前式の結婚式から始まる」

セイウンスカイ「えっ……アキさんいたのに……?」

トレーナー「と思ったら参加していた郷とMATの隊員たちは隊員服に着替えて走り去っていった。これはルミ子さんの見た夢で、彼女は次郎くんと共にバット星人に攫われてしまったんだ。おそらくこの夢はルミ子さんの憧れでしかないんだろう」

キングヘイロー「はあーっ」


トレーナー「その頃、郷もまた夢を見ていた。その内容は初代ウルトラマンはゼットンに敗れ去るものだった」

キングヘイロー「まさか……」

トレーナー「目覚めた直後に電話が鳴り、郷はバット星人からの呼び出しで東亜スタジアムに向かう。バット星人は2人を救出しようとする郷にゼットンと戦う勇気があるかと挑発。そして発言通りゼットンが現れた!」

『宇宙恐竜 ゼットン二代目』


セイウンスカイ「えぇ……これが……?」

キングヘイロー「なんか汚いわね……」

トレーナー「言ってはいかん!郷は早速変身して立ち向かおうとするが、そこに初代ウルトラマンからの忠告のテレパシーが聞こえてきた。郷は変身せずにMAT基地へ撤退し、対策を練ることにした。伊吹隊長はゼットンを最強の怪獣だと断言し、隊員全員による総攻撃を決断する」

セイウンスカイ「そんなにコイツ強いですかね……[ピザ]だし……」


トレーナー「だがそれこそがバット星人の狙いだった。隊員たちがゼットン攻撃のためにいなくなってガラ空きになった基地の動力炉を破壊し、武器弾薬庫も浸水させて航空機の再発進も不可能にさせた。これが済むとゼットンを撤退させ、人質の処刑を仄めかしてバット星人も消えた」

キングヘイロー「あああ、これじゃどうにもならないじゃない!」

トレーナー「隊員たちはまともな形で一機だけ不時着したアローを修理し、10分しか飛べない分だけ燃料を入れる。そして郷は自らアローに乗ることを志願し、伊吹隊長と丘隊員は人質の救出に。そして残りの隊員たちは地上から攻撃に回ることになった」

セイウンスカイ「グドンの時といい、これがMATの得意戦法ですね!」

トレーナー「伊吹隊長はバット星人に果敢に立ち向かうとナイフを投げて星人の胸に突き刺し、転落させた。星人は巨大化したがその隙に2人を救出した。一方被弾した郷はウルトラマンに変身し、今度こそ最後の戦いが始まった!」

『触覚宇宙人 バット星人』

キングヘイロー「ナックル星人の時と同じ2対1ね、せめてゼットンの戦闘力には期待したいけど……」


トレーナー「一度は挟み撃ちに苦戦するウルトラマン。バット星人に羽交締めにされ、ゼットンがそれを狙おうとするも、MAT必死の援護攻撃がゼットンを怯ませ、ウルトラマンは難を逃れる」

キングヘイロー「言葉だけだと燃えるけど、ゼットンがあのルックスじゃ……」

トレーナー「ウルトラマンはまずバット星人をウルトラブレスレットの『ウルトラクロス』で貫いて撃破すると、ゼットンを頭上に抱え上げて『ウルトラハリケーン』で回転させながら投げ飛ばし、スペシウム光線で撃破した」

セイウンスカイ「ああ、やっぱり割とあっさり……」

トレーナー「海岸でMAT隊員と次郎くん、ルミ子さんが郷を弔う。そして隊員たちが去った後、2人の前に郷が現れた。郷は故郷、すなわちウルトラの国が戦争に巻き込まれているため、帰らなければならないことを告げる。そして次郎くんに『ウルトラ5つの誓い』を言うように語りかける。しかし別れを察した次郎くんはそれを拒否。すると郷は大人になったらMATに入れ、嫌なものや許せないものと戦える勇気ある人になれと告げた」

キングヘイロー「……………」


トレーナー「そして郷は再びウルトラマンに変身すると空へと飛び去って行く。それを見た次郎くんは駆け出し、ウルトラ5つの誓いを大声で叫ぶ」


1つ、腹ペコのまま学校に行かぬこと。
1つ、天気のいい日には布団を干すこと。
1つ、道を歩く時は車に気をつけること。
1つ、他人の力を頼りにしないこと。
1つ、土の上を裸足で走り回って遊ぶこと。

トレーナー「諸説あるけど、おそらくこれはウルトラマンのような立派な人になるのならまずは他人に頼らず、自分の身の回りのことをしっかりできるようになれ、ということだろう。どれも人間が健康に生きる上で大切なことばかりだからな。そしてこれを言い切った次郎が郷に聞こえるかと叫んで、この物語は終わるんだ」

キングヘイロー「初代やセブンと比べるとずっとさっぱりした終わり方ね」

セイウンスカイ「これなら後味良く見れますねぇ」


以下ちょっとした怒りと不満を込めた駄文


トレーナー「さて、恒例のDVDな」

キングヘイロー「あれ、これ次回予告が最後の巻にまとめて入ってるのね」

トレーナー「……………」

セイウンスカイ「あれあれ?」

キングヘイロー「トレーナー?」

トレーナー「そうなんだよなぁ……それで台無しだよ……」

キングヘイロー「あっ……」


次回作の決定です。

・ウルトラマンレオ
・ザ☆ウルトラマン
・ウルトラマン80
・ウルトラマンG
・ウルトラマンパワード
・平成ウルトラセブン
・ウルトラマンティガ
・ウルトラマンコスモス
・ウルトラマンネクサス
・ウルトラマンマックス
・ウルトラマンメビウス


安価↓1~3、コンマが大きいものかゾロ目を採用


次回は『ウルトラマンティガ』とします。

続いてゲストウマ娘の選出です。

↓1~3でコンマ高いかゾロ目を採用


次回のゲストは『オグリキャップ』です。

さて……ティガのエピソードって何を選ぼうかな……


ちょっとだけ再開です。


キングヘイロー「DVDを運んでくださってありがとうございます、オグリ先輩」

オグリキャップ「なに、たまたまだ。ウルトラマンは面白かったし」

キングヘイロー「あはは……」

トレーナー「いやぁ、悪いなオグリ。せっかくだから聞いていくか?」

オグリキャップ「いいのか?」

キングヘイロー「もちろんですよ!」


トレーナー「とはいえオグリキャップに紹介か。どんなのがいいかな?」

オグリキャップ「できればなるべくその作品だけで面白く見られるのがいい。まだまだ見たことがない話が多いし……」

トレーナー「それなら……『ウルトラマンティガ』だな。1996年放送の平成ウルトラマンの第一弾だ。国産テレビシリーズとしては実に15年ぶりの復活となったんだ」

キングヘイロー「特色はなんなの?」

トレーナー「まずそれまでの多くの昭和のウルトラマンとは違って世界観が完全にリセットされている。舞台の地球は当時からすれば近未来の2008年。戦争が全て終わり、世界平和連合TPCによって恒久的な世界平和が成された世界。その中で起こる怪奇現象の特別捜査チーム「GUTS」が活躍する」

オグリキャップ「なるほど……」


トレーナー「さて、ティガというウルトラマンは初めてウルトラマン本人の体色が変わる、タイプチェンジという概念を持ったウルトラマンだ。普段は紫と赤の2色のマルチタイプ、そこからパワー特化の赤一色のパワータイプ、スピード特化の紫一色のスカイタイプにチェンジができる。これが戦闘に一つの彩りを添えることになった。また時代の変化もあって演出にCGが大々的に取り入れられた」

キングヘイロー「そうか、この頃からCGが一般化したのね」

トレーナー「もっともティガの頃は技術がまだまだ発展途上で違和感が強い場面も多い。だからその変遷を辿るのも一興だな。この他にも主人公のダイゴの役者にあのV6の長野博を起用したりと話題性に富んだ作品だ」

オグリキャップ「おぉ……」


トレーナー「さて、恒例の紹介リストだ。選んでくれ!」

第3話 悪魔の預言
第4話 サ・ヨ・ナ・ラ地球
第5話 怪獣が出てきた日
クリッター関連シリーズ+エボリュウ細胞シリーズ(触りのみ)
第25話 悪魔の審判
第28話 うたかたの……
第29話 青い夜の記憶
第32話 ゼルダポイントの攻防
第39話 拝啓ウルトラマン様
イーヴィルティガ編
最終三部作

↓1~3、紹介話を安価。


お受けしました。明日夜以降再開します。


オグリキャップ「なら『サ・ヨ・ナ・ラ地球』にしよう。不思議なタイトルだ」

キングヘイロー「イーヴィルティガって偽物よね?ならこれにするわ。確か今までセレクトした中に偽物はいなかったし」

トレーナー「なら、最後は最終回でいいな。まずは『サ・ヨ・ナ・ラ地球』だ」


『サ・ヨ・ナ・ラ地球』

トレーナー「物語は宇宙開発局の基地に落下してきた怪獣が高純度エネルギーを奪うところから始まる。それだけなら我々の目線ではありふれた話だが、この怪獣が特異だったのは開発局のセキュリティバリアを破壊ではなく解除して乗り込んできたということだ」

オグリキャップ「つまり……この怪獣には知性があるのか?」


トレーナー「同じ頃、数ヶ月前に行方不明になった木星探査船『ジュピター3号』の乗組員が突然家族の元に現れるという現象も起きていた。そして宇宙開発局のセキュリティバリアを作ったのはジュピター3号に乗っていたエザキ博士だという奇妙な符号も判明。さらには現れた怪獣の体組織からはジュピター3号の装甲が出てきた」

キングヘイロー「まさか……この怪獣は……!」

トレーナー「そんな中、GUTSのシンジョウ隊員は遺族の気持ちを無視して監視をつけたりする宇宙開発局の態度に怒りを露わにする。元々は彼もまた宇宙飛行士で、同じように仲間が行方不明になった経験があったんだ。しかしそんな彼は乗組員の残した記録からあの怪獣の正体を知ることになった」

オグリキャップ「正体……」


トレーナー「あの怪獣は木星の衛星軌道でジュピター3号に接触した未知のエネルギー体が、乗組員の恐怖心とジュピター3号の船体を元に作り上げた怪獣だったんだ。正体を知ったシンジョウ隊員は人間である乗組員の気持ちを裏切りたくないと攻撃に反対する。だが時を同じくしてついに怪獣はエネルギーを求めて発電所を襲い始めた!」

『複合怪獣 リガトロン』

トレーナー「早速出撃するGUTS、そして被害を目の前にして攻撃をしようとするシンジョウとダイゴだが、彼らの乗るガッツウィングが撃墜されてしまう。そんな中ダイゴはティガに変身してリガトロンに立ち向かうが、恐ろしく硬い防御を誇るリガトロンにはどんな攻撃も通用しなかった」

オグリキャップ「そんな……!」

トレーナー「だがその時、シンジョウは妙案を思いついた。GUTSのコンピュータを通じてリガトロンの中のジュピター3号に乗組員の家族の写真を送ったんだ」

キングヘイロー「家族の?」

トレーナー「これにより中の乗組員の意識が覚醒。リガトロンのエネルギーを逆に内部から奪い尽くしてリガトロンそのものからも脱出する。もはや抜け殻となったリガトロンはティガのゼペリオン光線で粉砕された」

オグリキャップ「けど、残された乗組員たちは?」


トレーナー「乗組員たちの肉体はすでに滅ぼされ尽くしていた。彼らは光となって宇宙へと昇っていった。シンジョウ曰く、昇天したのではなく、無限に広がる宇宙を目指すために……」

キングヘイロー「ジャミラのことを思い出すけど、ずっと救いのある話ね……!」

続きます。


これで合ってたかな


お、合ってました。お久しぶりです。覚えている人いらっしゃったら再開します。


というわけでお久しぶりです。今夜から再開します。

突然ですが、今回のティガ編の後からちょっと形態を変更します。質問とかにより具体的に答えていく形にしようと思います。


『地の鮫』

トレーナー「熊本に突然現れたサメの背鰭。それは地面から生えて突き進み、行手を遮るものを次々と破壊した。ちょうど同じ時期、ティガの地で採取された巨人像の砂、アークが奇妙な振動を続けていたこともあり、GUTSは慎重な捜査を余儀なくされることになった」

キングヘイロー「地面を海面に見立ててるわけね?」

トレーナー「熊本周辺で手分けして調査を続けるGUTSのメンバー。だが打ち込んだはずのモンスターキャッチャーは反応せず、ダイゴの乗ったガッツウイングは背鰭からのリングを受けるとデータが初期化されたりとおかしなことが続く」

オグリキャップ「生物なのに機械を初期化……何者なんだ?」


トレーナー「さらに、熊本市外の山中にて、ダイゴは突然ガッツウイングの通信回路に割り込んできた謎の男からメッセージを受け取る」

『さあ、見せてもらおうか?キミが光になるのか……』

オグリキャップ「なるほど、こいつは明らかにダイゴがティガだと知っているんだ」

トレーナー「その通りだ。その直後、実際に三井グリーンランド付近にあの背鰭、ゲオザークが現れた!急ぎ来園者を避難させるGUTSだが、とても間に合わない。ダイゴはティガに変身し、ついにゲオザークを地中から引き摺り出した!」

『地中鮫 ゲオザーク』

キングヘイロー「なんというか、足のついた鮫ね、ホントに」


トレーナー「地上に出てきたゲオザークは動きは鈍く、パワータイプのティガに徐々に追い詰められていく。やがてティガが必殺のデラシウム光流を放とうとした時、先程の男のビジョンがゲオザークの瞳に現れ……」

『ダイゴ君?人よりも進化した姿を獲得出来るっていうのに、なんでそんなつまらないことばかりしてるのかなぁ?キミは自分が「選ばれた唯一の存在」だとでも思っていたのかい?違うんだ!キミは”偶々”ティガのピラミットと出会っただけ。ボクは違う!自分の力で超古代の遺跡を見つけたのさ。この《ゲオザーク》でね!」

オグリキャップ「じゃあ、こいつは!」

トレーナー「そう。ティガとの戦いの中でゲオザークの表皮が剥がれた時、そこから見えたのは明らかに機械だった。つまりこいつはれっきとしたロボットだった」

キングヘイロー「この男は、超古代の巨人になろうとしているのね!」


トレーナー「ティガが動揺した隙をついてゲオザークが反撃をしかける。思わぬ奇襲に苦しむティガだったが、再度デラシウム光流を叩き込むことで今度こそ勝つことができた」

キングヘイロー「だけど、黒幕の例の男は野放しのままよ?」

トレーナー「そいつ……マサキ・ケイゴはダイゴが疲労困憊で三井グリーンランドに現れた時についに姿を見せた。彼は一方的にダイゴを叩きのめし、ティガに変身するためのスパークレンスを奪い取って去っていった。ダイゴは一同から離れて独自にマサキの行方を追いかける。同じ頃、TPC本部からはタンゴ博士によってアークが持ち出されてしまった」

オグリキャップ「そんな……一体何が起こるんだ……」

トレーナー「やがてダイゴは偶然出会った子犬を追ううちに山中の洞窟の中に入る。その中にあったのは紛れもなく超古代の巨人の眠る遺跡だった」

キングヘイロー「!!」


続きます。


『影を継ぐもの』

トレーナー「謎の遺跡にたどり着いたダイゴ。彼の前に再びマサキが姿を見せ、ダイゴだけが特別な存在なんかじゃないと語った」

オグリキャップ「どういうことだ?」

トレーナー「ダイゴは超古代人の遺伝子を持っているからティガと一体化することができた。だが超古代人の遺伝子を持っているのはダイゴだけじゃない。目の前のマサキも同じように超古代人の遺伝子を持っている、というわけだ」

キングヘイロー「そうよね、遺伝子だけなら何も特別とは言い切れないわ」

トレーナー「マサキは今のダイゴの姿勢をウルトラマンの力に頼っているだけ、情け無いと断じる。そして人類の進化を強制的に導くことこそがウルトラマンの使命だと語る」


トレーナー「同じ頃、熊本城に作戦本拠地を構えたGUTSもまた、タンゴ博士のネットワーク履歴を通してマサキの存在を知る。マサキはコンピュータソフトで頭角を表した後、サイテックコーポレーションを起こして今は宇宙開発の最先端を担う人物だった。その本社は熊本。何かを起こそうとしているのはもはや明らかだった」

キングヘイロー「ただウルトラマンになろうとしているだけ、ではないのね?さっき言ってたようにウルトラマンの力で人間を導こうとしている、ということかしら」

オグリキャップ「だけどそれは、明らかに他人の意思を無視したものだ、許されるものじゃない」

トレーナー「その通りだ。事実ダイゴは間違った心で巨人になる危険性を訴えるも、マサキが聞き入れるはずもない。スパークレンスを光遺伝子コンバーターにセットし、ついに強制的に巨人へと一体化を果たそうとしていた」


トレーナー「同じ頃、GUTSも遺跡の真上にあるサイテックコーポレーション本社に辿りついた。ホリイ隊員は振動波の同一性からタンゴ博士の奪ったアークがここにあること、その後別れて捜索する中でプラントで何かを増やしていることも突き止めたが足止めを喰らってしまう。そしてその最中ついにマサキは巨人像と一体化し、巨人になってしまった」

『イーヴィルティガ』


キングヘイロー「そんなっ……!」


トレーナー「巨人はガッツウィングEX-Jに攻撃を仕掛け、そのまま熊本市街へと飛び立った。ダイゴは電磁バリアに阻まれたとはいえ、止められなかったこと、自分の無力さを嘆く。そんな彼がここに導いてくれた子犬に触れた時、その犬に光が満ちた……」

オグリキャップ「え?」



トレーナー「地上のプラントでホリイ隊員の目の前にタンゴ博士は自ら姿を現した。このプラントでやっていたのはアークの複製。その目的は巨人像の量産、いわばウルトラマンのコピーだ。そしてその第一弾こそがマサキの変身した巨人であることも告げた」

キングヘイロー「なんで恐ろしいことを……」

トレーナー「市街地に降り立った光る巨人。そしてサイテックネットワークを通じてマサキは自分こそ人類の進化した姿であること、彼に従うことだけが人類の生き延びる唯一の道だと語る。クラシック音楽を流しながら演説をするそのサマはもはや異常でしかなかった」

オグリキャップ「ウルトラマンのコピー、それを支配する欲か…」


トレーナー「だが彼の欲に満ちた心は巨人の力を制御できなくなり、無差別に暴れ始めてしまう。同時に光となった子犬は怪獣の石像と一体化し、超古代の怪獣となり、あの巨人を止めに向かう」

『超古代狛犬怪獣 ガーディー』

オグリキャップ「怪獣の方がウルトラマンを止める……皮肉なものだ」

トレーナー「ガーディーの静止も聞かず、巨人はなおも攻撃・破壊行為をやめない。ダイゴは救出に来たイルマ隊長に必ず戻ると約束し、スパークレンスを取り戻してティガへ変身。しかしティガが駆けつける頃にはついにガーディーは絶命。ティガは怒りを滲ませ、ついに巨人同士の戦いが始まった!」


「超人同士の戦いか…」

「いいえ、人の心が引き起こした戦いです。ティガ…必ず勝って!」

トレーナー「だが両者の力はほとんど互角。やがて両者のティガブレーンチョップとイーヴィルキックがぶつかり合った。先に膝を着いたのはティガだったが、よりダメージが大きかったのはイーヴィルの方だった。すかさずティガはセルチェンジビーム複合のゼペリオン光線でイーヴィルティガを消し去り、ガーディーの亡骸を宇宙へと運ぶ。憔悴したマサキとタンゴ博士も逮捕され、第五も仲間の元へ戻ることができたところでこの話は終わる。だがこの話はあくまで最終回への序章に過ぎない」

オグリキャップ「なるほど……!」


続きます。


『最終三部作』

トレーナー「さて、最終三部作なんだが……ぶっちゃけこの話は今説明したところで魅力を理解してもらうのは難しい」

キングヘイロー「どうして?」

トレーナー「ここまでに登場したゲストキャラクターが総登場する上に、それらが密接に絡み合って一つの話を作るからだ。だから今回はさわりだけ紹介する」

オグリキャップ「しっかりした内容は実際に見てくれ、ということだな」


『もっと高く! ~Take Me Higher!~』

トレーナー「滅びの予知夢を見るダイゴ、それを抱え込んでしまう彼を不満に思うレナ。同時期に謎の海底遺跡がニュージーランド沖に出現。そこから怪獣ゾイガーが出現した!」

「超古代先兵怪獣 ゾイガー」


キングヘイロー「いきなり凄まじい展開ね」

トレーナー「GUTSは総力を挙げて迎撃にあたるが、飛行するゾイガーを捉えきれず作戦は失敗。そこでレナは実験機で本来非武装のスノーホワイトに簡易的な武装をすることで迎撃することを発案した」

オグリキャップ「レナは何か……焦っているのか?」


トレーナー「一方シンジョウ・ホリイの両名はゾイガーの帰巣本能に期待して、深海から現れた古代遺跡……ルルイエに潜水艇ドルファー202で待機する。そしてついに飛行するゾイガーが確認され、レナとダイゴはスノーホワイトで出撃。そしてゾイガーを追う中で……ふとダイゴに語りかける」

『どうして言わないの?どうして一人で抱え込んじゃうの?どうして一人なのよ!?ウルトラマンはたった一人で地球を守り続けなくちゃいけない義務でもある訳!?ずっと……ずっと、一人で戦い続けるの?そんなの、そんなの酷いと思わない!?私だって……私だって、光になりたいよ。光になって……もっと高く!!』

オグリキャップ「気づいていたんだな、ダイゴ=ティガだと」

トレーナー「その通りだ。レナは今は見ないからとダイゴにそれとなく促すと、それを汲んだダイゴはティガへ変身。スカイタイプにチェンジするとスノーホワイトを抱えながらゾイガーを追跡。そしてスノーホワイト搭載のハイパワーニードル弾がゾイガーの翼を撃ち抜き、ゾイガーは地上へと落下した」

キングヘイロー「やったわね!」


トレーナー「話はそう簡単にいかない。地上に降り立ったティガの前でゾイガーは再び立ち上がると自ら残っていた翼を引きちぎり、猛然とティガに対して反撃を開始した」

キングヘイロー「そんな!自分から翼を捨てたって言うの!?」

オグリキャップ「恐ろしい……なぜそこまで」

トレーナー「だが所詮はフルパワーを発揮できない身だ。ティガは隙を見てパワータイプにチェンジすると一気に形成逆転、必殺のデラシウム光流で粉砕した。戦いの後、レナの元に戻ったダイゴ。互いに『おかえり』『ただいま』と声を掛け合い、見つめ合った直後……イルマ隊長からの通信が入る」

キングヘイロー「タイミング悪いわね!なんなのよ!」

トレーナー「その内容は今度は日本にゾイガーが現れたとのことだった。動揺する2人の頭上を複数のゾイガーが飛び回るシーンでこの話は終わる」

オグリキャップ「なるほど、倒したのは文字通り先兵に過ぎなかったのか……!」


続きます。


『暗黒の支配者』


トレーナー「世界各地に現れたゾイガーは我が物顔で都市を蹂躙。さらに隆起したルルイエから溢れた『闇』は世界中を覆い尽くす。ドルファーは操縦不能になり停止し、TPC本部もセキュリティが作動しないままその機能を止めていく」

キングヘイロー「どうすればいいのよ!」

オグリキャップ「黒幕を直接叩くしか、ないのか?」

トレーナー「シャッターでも防げない闇を前に、やむを得ずTPCは本部の放棄を決断。大型母艦アートデッセイで総員退避を進める中……ダイゴは戦うためにただ1人残ろうとする。そんな彼の元へレナとイルマ隊長が現れた」


「最初にウルトラマンをこの目で見た時、私は神に出会えたと思っていた。人類を正しい方向に導いてくれる存在だと……。でも違うのよね。それが段々分かってきたの。ウルトラマンは光であり……人なのね。だからあなたは!勝ち目の無い相手に向かっていく義務なんて無いのよ!分かっているでしょう!?」

「勝ち目がないなんて……分かりませんよ」

「そうね……。私も運命なんて信じない事にしたの。必ず勝って!人として!」


オグリキャップ「光であり、人……」

キングヘイロー「あ……宇宙人ではないからこの流れが成立するのね?」

トレーナー「その通りだ。それまでのウルトラマンは宇宙人だあり、彼ら自身が戦う使命を背負ってきた。しかしティガはダイゴそのもの、つまり人間なんだ。だからこそ戦う使命も義務もない。ウルトラマンとして戦うことは、彼自身の意思の結果でしかないんだ」


トレーナー「ここでレナとイルマ隊長の違いについて少し。お互い自力でティガ=ダイゴであることに気づいた2人だが、レナはダイゴを見て、そこからティガとの関係に気づいた。逆に隊長はティガを見てそこからダイゴとの関係に気づいた。2人の違いが集約されたシーンだったと思う」

キングヘイロー「だけど、ゾイガーだってあんなに苦労した相手よ?ティガだけで勝てるの?」

トレーナー「ダイゴはティガへ変身し、ルルイエの巨悪の元へ向かう。そして全世界が見守る中、ついに邪神との決戦が始まった!」

『邪神 ガタノゾーア』


オグリキャップ「禍々しい姿……」

キングヘイロー「かつてのティガは、この怪獣に負けたってことなの?」

トレーナー「いや、実はこいつはかつてティガとは戦っていないらしい。戦わずして超古代文明は滅んだそうだ」

キングヘイロー「戦わずして……つまりそうするまでもなく邪神が勝ったってことよね」


トレーナー「ガタノゾーアの身体はティガの打撃を全く寄せ付けず、逆に触手でティガの首を絞めて苦しめる。だが子供たちの声援やGUTSが見守る中で、ティガはパワータイプにチェンジ!打撃攻撃がガタノゾーアに当たるたびに激しい火花を散らしていく!」

キングヘイロー「勝てるの……?」

オグリキャップ「奇跡だ……」

トレーナー「だがパワータイプでようやく引きちぎれる触手は無数にあり、巨大なハサミとの攻撃パターンでガタノゾーアは攻め立ててくる。吹き飛ばされたティガはデラシウム光流を放つが、ガタノゾーアには通用しない。続け様にゼペリオン光線を撃つも、これも効かない。カラータイマーが点滅を始め、ティガをハサミで拘束するガタノゾーアは光線を放ちティガを貫く……」

『ダイゴーーーー!!』


キングヘイロー「負けたの……?」

トレーナー「それだけならまだよかった。ティガは石像に戻り、そのまま海底深くへ沈められてしまった。そしてそれはレナの悲鳴と共に、ブリッジにいたメンバー全員がダイゴ=ティガだと知るところとなった……」


『輝けるものたちへ』


トレーナー「ティガは負けた。人々に絶望が広がる中、ティガの復活を信じる子供達は諦めてはいなかった。そしてGUTSのメンバーの元に、テレパシーと思しき声が届いた」

『そうだ。諦めてはいけない』

オグリキャップ「ティガの意思、なのか?」

トレーナー「言ったはずだぞ。ティガの光そのものに意思はない。とにかくこの声を聞いたGUTSメンバーは自分たちにできること、すなわちティガの復活作戦に取り掛かることにした。月面基地のハヤテ隊長も合流し、機能復帰したドルファーの2人とも連絡が取れた。だが問題はティガを復活させる方法だ」

キングヘイロー「そうよ、どうやってティガを復活させるの?」


トレーナー「石像をウルトラマンにする方法。たった1人だけ、それを自分の力で解明し、可能にした人間がいた」

キングヘイロー「まさか……マサキ?」

トレーナー「その通りだ。服役中のマサキは闇に覆われる世界の光景を夢で見たものと同じだと呟く。ダイゴも同じ夢を見ていたことから、やはり彼の理論そのものは間違っていなかった。自分の考えに固執し協力を拒むマサキだったが、共犯だったタンゴ博士の『生きて罪を償うチャンス』と語り、看護師にしてシンジョウ隊員の妹のマユミの一喝を受け、腹を括り協力を決意する」

オグリキャップ「これまでのゲストだった人たちが、次々と関わっていくということなんだな」

トレーナー「その通りだ。マサキの発案した方法はアートデッセイのマキシマシステムを基幹とした光遺伝子コンバーター『マキシマ・コンバーターユニット』をドルファーで海底のティガに照射するというものだ。そしてこれらに詳しく協力したテレパシーの主こそ、かつてダイゴと関わることで改心した超能力者、キリノ・マキオだった」


トレーナー「その頃、ティガの中にいるダイゴはかつて敵対したキリエル人の精神体からテレパシーを受けていた。彼らは人類を導き破滅から導くことを謳っていたが、2度ティガに敗れた。ティガが勝ったから地球人は滅ぶと嘲笑い、地球を去っていく。しかし人類もまた諦めてはいないことは2人ともよくわかるだろう?ついに全世界が見守る中でティガ復活作戦が実行された!」

オグリキャップ「頼む……!」

トレーナー「ティガに光が届きかけた時、ガタノゾーアの激しい妨害が始まった。負けじと奮闘するメンバーだが、ついにユニットが脱落し作戦は失敗……」

キングヘイロー「ここまでやって、ダメなの?」

トレーナー「いいや、この作戦に勇気づけられた子供達は次々と光になり、海底のティガへと集まる。そしてレナもまた光となり、同じようにティガの元へ向かう。数多の光が集まった時、ついに金色の光を纏いティガは復活した!」


『グリッターティガ』


オグリキャップ「TVを通して見ていた子供達が、ティガの力になったわけか……!」

トレーナー「その通りだ。そしてそれは当時TVの前で見ていた視聴者の子供達にもそのまま当てはまる。きっとTVの前の子供はティガの勝利を信じていたはず。TVという垣根が取り払われた瞬間だ。復活したティガはガタノゾーアの攻撃を全く寄せ付けず、グリッターゼペリオン光線とタイマーフラッシュスペシャルの連続攻撃でガタノゾーアを打ち倒す。邪神の消滅と共に闇が晴れ、ついに人類は救われたんだ」

キングヘイロー「良かった……良かったわ……!

オグリキャップ「すごい取り組みだ……」


トレーナー「帰還したダイゴが石化したスパークレンスを取り出すと、砂となって消えていった。もうダイゴがウルトラマンになることはない。いや、人類は自分の意思で光になれるからもう必要ないということだろう。そして満面の笑顔でGUTSメンバーが集合写真を撮り、ウルトラマンティガという物語は完結を迎えた」

キングヘイロー「すごい、わね……」

オグリキャップ「だがこれは伏線になる回をもっと見てから楽しみたかったな」

トレーナー「俺もそう思う。だからティガを見る時は全話見てくれ!頼むから!」

キングヘイロー「51話……私じゃなかったら引いてるわよ?」

トレーナー「だとしてもだっ!」


ティガ編 おわり


さて、宣言通り次回から形式を変更します。次回からは「作品を決定した後に安価で紹介する具体的な内容を決める」方式にします。単なるエピソード紹介だけでは伝えきれないところももちろんありますので、より深いところを伝えたいためにこのような方式を取りたいと思います。

とりあえず次回作の決定です。

・ウルトラマンA
・ウルトラマンレオ
・ザ☆ウルトラマン
・ウルトラマン80
・ウルトラマンG
・ウルトラマンパワード
・平成ウルトラセブン
・ウルトラマンダイナ
・ウルトラマンコスモス
・ウルトラマンネクサス
・ウルトラマンマックス
・ウルトラマンメビウス


ミス、↓1~3、コンマの大きいものかゾロ目を次回取り上げます。


次回作は「ウルトラマンダイナ」となります。

続いてダイナの要素の中で、さらに紹介してほしい内容の決定です。安価の中で紹介して欲しいエピソードを挙げてくだされば紹介しますし、トレーナー(筆者)はどう感じたか?と言ったことでも構いません。とりあえず実験的な側面が強いので、今回は従来通り↓1~3の安価で。コンマは大きいものから優先的に採用しますが、低いものでも筆者の感性に触れたものがあれば採用していきます。私も皆さんがどう思うのか知りたいので。

↓1~3 内容決定

ゼルガノイド

スフィア

デッカーのスフィアダイナのスフィアと同じ個体達らしいからそこも触れて欲しい

箱の中のともだち
ギャビッシュとダイス星人がダイナの中で1番印象に残ってる


>>281 解説します。私も個人的にあの話は好きですね。

>>280 スフィアそのものについて解説します。

>>279 スフィアの説明の中で多少取り上げます。


今回は新章開幕ということでキングヘイローとなります。

次回をお楽しみに!


とりあえず生存報告です。お仕事忙しいので明日夜まで待ってください!


『ウルトラマンダイナ』

キングヘイロー「ちょっといいかしら?」

トレーナー「なんだなんだ?」

キングヘイロー「この前のティガの続編は『ダイナ』なのよね?」

トレーナー「その通りだ。その様子だと何か知りたいことができたな?」

キングヘイロー「ええ。まずは『箱の中のともだち』よ」

トレーナー「ギャビッシュとダイス星人の話だよな。どういう風に知りたい?」

安価下、全体的に解説するか、話の中の疑問。もしくはトレーナー(筆者)に感想求めてもオーケーです。


キングヘイロー「この話、とにかくユカちゃんが可哀想よね。怪獣災害で親御さんや友達を亡くして、今度はギャビッシュに裏切られて……」

トレーナー「全くだ。それだけにひとりぼっちで生きていこうとする、ある種自暴自棄になっていた彼女を正したアスカは本当にすごい。これ以外でもアスカは歳下相手には諭したりする場面が多いんだ。してやられることも多いけど」

キングヘイロー「あなたはどう思った?今回の話」

トレーナー「しっかり見ていくと割と面白く想像できる話だと思ってるよ。例えばユカちゃんの怪獣災害はひょっとしたらティガとダイナの間の空白期の話なんじゃないかとか」

キングヘイロー「どうして?」

トレーナー「単純にここまでのダイナの活躍してた頃なら言及されてもおかしくないし、ティガの頃にはまだ生まれてないだろうしね」


トレーナー「あとは『凶悪な怪獣を宇宙人が追いかける』というパターンは初代ウルトラマンを思い出す。そしてその初代ウルトラマンの技である八つ裂き光輪とスペシウム光線が出てくるのもこれを補強する。なんとも面白い回だ」


キングヘイロー「ええ!」


続きます。今後はちょいちょい質問中に安価を挟みます。


明日から3日連続更新の予定です。お楽しみに!


キングヘイロー「そうそう、スフィアなのだけど、この前までやってたデッカーにも出ていたわよね?」

トレーナー「最初見た時は驚いたな、あれは」

キングヘイロー「そもそもデッカーに出てきたあいつらとは同一なの?」

トレーナー「一応ルーツは同一らしい。ダイナ本編でも殺されずに生き延びた個体が更なる進化を遂げ、次元をも超えたのがデッカーのスフィアということだそうだ。ダイナ本編では忘れた頃にちょいちょい出てくる感じだったのが、デッカーでは最初からバンバン出てくるのは進化と増殖を繰り返し増えた結果なのだろうな」


安価下、この他スフィアについて解説してほしいことなどあれば


キングヘイロー「デッカーの個体もやってることは他者との同化による統一化よね」

トレーナー「元々スフィアはとある惑星の生命体全てが惑星そのものと一体化し、宇宙全てのものと同化するために活動していたわけだ。ただダイナ本編の個体はネオガイガレードを除いて全て無機物らしいものと一体化しているから、どこまでそうなのかはちょっと怪しいがな。あとはゼルガノイドも無機物とは言い難いか」

キングヘイロー「そうよ、あいつはなんなの?」

トレーナー「ゼルガノイドの素体となったテラノイドはTPCが作り出した『人造ウルトラマン』だ。言ってみればマサキの計画をさらに推し進め、一体化する人間すらも不要にした存在だ」

キングヘイロー「マサキの件から学びなさいよ!」


トレーナー「だが結果的にテラノイドの活動には人間の中の『光』が必要だった。そのために本来のウルトラマンであるアスカから光を奪い取る形で動かしていた、企画倒れの存在だったんだ」

キングヘイロー「けど、コンセプト的には成功よね?TPCの意を汲んで動く存在を作れたわけだから」

トレーナー「ま、そういうことだ。実際にエネルギーの問題はあれど、きちんと行動はできていたわけだしな」

キングヘイロー「そしてスフィアに乗っ取られて……」

トレーナー「エネルギーの問題も克服し、動きも機敏になった。ただしそれらは全て人類に向けるために使われたわけだ。しかも肝心のウルトラマンたるアスカは疲労困憊。絶望的だ」


トレーナー「最終的には発起人であるゴンドウ参謀が自ら光となりダイナにエネルギーを与えることでなんとかなった。ある意味ゴンドウ参謀の『闇」であるゼルガノイドを『光』が打ち倒したとも言える、マサキの件とはまた違った形になった」


キングヘイロー「なるほど……」


次回作の決定です。

・ウルトラマンA
・ウルトラマンレオ
・ザ☆ウルトラマン
・ウルトラマン80
・ウルトラマンG
・ウルトラマンパワード
・平成ウルトラセブン
・ウルトラマンコスモス
・ウルトラマンネクサス
・ウルトラマンマックス
・ウルトラマンメビウス

↓1~3、コンマの大きいものかゾロ目を次回取り上げます。


次回は「ウルトラマンレオ」を取り上げます。続いて内容の決定です。レオは実を言うとつい最近再視聴したばかりなので、筆者の独自研究なんかもあります。

・特訓編から見るゲンの成長
・レオにおけるダン隊長の変化
・円盤生物編のトオルの描写

↓1~3、取り上げて欲しいネタや話

円盤生物といえばやっぱシルバーブルーメでしょ
味方陣営が主人公を除いて1話で全滅とかなかなかねえよ


>>304を採用します。

続いてゲストウマ娘の選択です。

↓1~3で安価高いかゾロ目の子を採用。


シンコウウインディに決定します。カワカミといい、皆さん厳しいですね!?

さて、円盤生物編がメインということですが、明日の更新まで円盤生物編に関する皆さんのイメージ・感想をお聞かせください。未視聴の方はなんとなくのイメージでも構いません。


キングヘイロー「早く歩いてください、シンコウウインディ先輩?」

シンコウウインディ「こここ怖いのだ!みんな死んじゃったのだ!」

キングヘイロー「だから残りの話はトレーナー室で見ましょうって話でしょう!?」

シンコウウインディ「レオはしっかりウルトラ兄弟になったのだ!なのに!なのにぃ!」


10分後、トレーナー室

トレーナー「なるほどなぁ、円盤生物シリーズか」

キングヘイロー「これまでいろんなウルトラマンを見てきたけど、レオはだいぶ作風の変化を極端に感じるわ。最初は特訓の描写もかなり苛烈だったけど、中盤からは割といつものウルトラマンみたいな雰囲気だったのに……」

シンコウウインディ「どうしてこんなことになったのだ!?」

トレーナー「よし、今回は円盤生物編に絞って解説するか!」

『ウルトラマンレオ 恐怖の円盤生物シリーズ!』


トレーナー「そもそもレオは元々『生きる厳しさと哀しさを鮮烈に謳う』というキャッチコピーが示すように、とにかくハードドラマを志向して作られた作品だ。これは当時あの『ノストラダムスの大予言』や『日本沈没』とかの終末ブームが背景にあったらしい」

シンコウウインディ「最初の津波とかはそういうことなのだ?」

キングヘイロー「そういえば宇宙人もどことなく通り魔みたいよね、ほとんど災害だわ」

トレーナー「ところがこれらの要素は視聴者に受け入れられず視聴率も低下。結果として番組は特訓にこだわらなくなり、それでもレオらしい作風を維持したまま中盤を消化、同時にアストラやキング、ウルトラ兄弟の登場などに路線を変更していった」

キングヘイロー「ババルウ星人の回でそれらがついに実を結んだのね」


トレーナー「ところが視聴率以上に番組制作に影響を及ぼす出来事が起こった。それがオイルショックによる物価高騰だ」

シンコウウインディ「聞いたことあるのだ!トイレットペーパーの買い占めとか!」

キングヘイロー「あ……ただでさえ火とか色々使うものね」

トレーナー「そうだ。ということで番組は大幅な予算の削減を余儀なくされる。実はレオは低視聴率を理由に3クール目での打ち切りの可能性も高かったんだが、なんらかの理由で続けなければならなくなった。もっともらしい理由としては、当時放送していたTBS系はテレビ局のネットチェンジを控えていて3ヶ月の枠が空いてしまうから後番組を用意できない、というものだ」

キングヘイロー「お金がないのに続けなければいけないのね?」

トレーナー「加えてレオではそれまで主人公のゲンとモロボシダンのドラマに重きを置いた結果、他の隊員がそれほど目立たない。時にはこの2人以外が出ない話もあった。これがトドメとなって人件費やMAC基地のセットの維持費を削るために円盤生物シリーズはMAC全滅という衝撃的な展開で幕を開けることになった」


キングヘイロー「ということはこの後ゲンは民間人として事件に関わっていくのね?」

トレーナー「そうだ。この『民間人が主人公でその身の回りで黒幕による事件が起きる』というコンセプトは昨今のニュージェネシリーズの走りとも言える話の作り方だな。そしてこれを機に番組の制作方針も変化した。着ぐるみを作るにも金がかかるから、極力操演の人形やデザインが簡単なものを多用した。そしてレオをもってシリーズ終了が決まっていたから、スタッフたちは『自分たちの作りたいものを作る』べくレオの当初に回帰するようなハードで陰惨な物語が展開されるようになったんだ」

シンコウウインディ「ということは、シルバーブルーメはまだまだ序の口なのだ?」

トレーナー「残念ながら……」

シンコウウインディ「うわーーーん!!」


キングヘイロー「ところで、予算不足ということは当然特撮シーンにも影響が出るわよね?そこは大丈夫なの?」

トレーナー「そこは正直安っぽく見えるところもある。だがスタッフはこれまでの経験を活かした創意工夫でこれを補ったんだ。例えば破壊する建物を少なくする代わりに、その描写を丁寧に撮ったりするのはその典型だな。ブラックドームやサタンモアの回はこれがわかりやすいんじゃないかな?」

シンコウウインディ「それは正直どうなのだ……」

トレーナー「この他には円盤生物自身が巨大化するのは最後の方に回して、番組の大半は小型化して潜伏したり、人間に直接危害を加えたりする描写が多いのも予算削減の一角と言えるな。とにかく巨大戦を減らすことが先決だ。だけど個人的にはこれはもう一つ良い効果を発揮したと思うんだ」

キングヘイロー「どんな?」

トレーナー「それは直接対決に及んだ円盤生物をレオがすぐに倒してしまうことで、これまでの特訓を経てレオが格段に強くなったことを印象づけられるということだ。前半の路線に回帰したとはいえ1番大きな違いがここで、この頃のレオが本気で戦えば円盤生物は大したことはないんだ」


シンコウウインディ「あの無茶な特訓はしっかり実を結んでいたのだ!?」

トレーナー「そういうことだ。実際に幾つかの戦いでは特訓編で身につけたらしい技を応用して危機を脱するシーンもあるくらいだ」

キングヘイロー「すごい……」

トレーナー「そしてこの円盤生物シリーズの縦糸となるのが、レギュラーで唯一続投したトオル少年の存在だ。親も妹も失ったトオルをゲンが導く。円盤生物シリーズはそれまでダンに師事していたゲンが教える側、支える側に回るストーリーなんだよ」

シンコウウインディ「家族が死ぬ……」


安価下、円盤生物編に関する解説、質問など


ごめんなさい!仕事忙しいので来週金曜までお待ちください!


再開します。

トレーナー「だけどトオルの成長を描き切った後、レオのストーリーはウルトラマンの根幹の問題へと舵を切った。円盤生物編では何度かレオがいるから円盤生物が現れることが強調されてきたが、ついにその魔の手が彼らの居候する深山家にも及んだ。そしてついに敵の首魁であるブラック指令にもその正体は知られてしまう。円盤生物でありながら宇宙人という星人ブニョは力はないが知恵はあるというまさに円盤生物編の集大成と言える敵だった」

キングヘイロー「弱い相手なのにどうやってレオを?」

トレーナー「ブニョは深山家の家主、咲子さんを拉致して人質とし、ゲンをおびき寄せた。そして彼を巨大化できないように宇宙ロープで縛り上げると零下100度の『身体処理室』なる場所へと連れて行った」

シンコウウインディ「『冷凍』、『処理』……」


トレーナー「巨大化できないレオをブニョは痛めつけ、抵抗できなくなったところをブラック指令がノリノリでレオをノコギリで解体した」

2人「「……………」」

トレーナー「ただでさえ目を覆いたくなるようなシーンだが、ブニョのセリフの中に大事なものがある」

「長い間ご苦労だったな」

「ウルトラマンレオもこれでおしまいか」

「まぁ安らかに眠りたまえ」

キングヘイロー「酷い……!」

トレーナー「これらはいわばメタ発言でもある。レオを最後にウルトラシリーズは再度の休止期間に入るからな」

シンコウウインディ「こんな奴らにやられて終わりなんて、あんまりなのだ!」


トレーナー「その上、彼らはなんとバラしたレオの遺体を墓地の片隅にまとめて捨てた。ついに邪魔者がいなくなったブニョは巨大化して破壊活動に及んだ」

キングヘイロー「バラバラの上にお墓に捨てるなんて……いくらなんでも趣味がわるすぎるわよ!」

シンコウウインディ「レオが何も手出しできなくなったら暴れ出すのも酷いのだ!」

トレーナー「だけど、レオを助けたのはウルトラマンキングだった。キングは「レオよ、お前はまだ[ピーーー]ない。この地球にお前を1人でも臨む者がいる限りは[ピーーー]ない。苦しくともまだ戦い続けなければならないのだ!」と鼓舞するとキング再生光線でレオを蘇生する。この時レオのカラータイマーの音が初代ウルトラマンのものになっているが、これは一説にはM78星雲のウルトラマンのカラータイマーを与えられた=本物のウルトラマンになったことのイメージとも言われている」


トレーナー「レオはついにブニョとの直接対決に臨み、勝利を手にした。そしてゲンがみんなのところへ戻ることでこの物語は終わるんだ」

シンコウウインディ「いっぱい、色々とウルトラマンのその後を予感させるセリフが出てきたのだ……」

キングヘイロー「キングの言葉は、多分作り手もウルトラマンを何度でも作ってやる、ということよね?」

トレーナー「その通りだ。そしてそれは作中にとっても次の最終回で意味を持ってくる言葉なんだ」


次回作の決定です。

・ウルトラマンA
・ザ☆ウルトラマン
・ウルトラマン80
・ウルトラマンG
・ウルトラマンパワード
・平成ウルトラセブン
・ウルトラマンコスモス
・ウルトラマンネクサス
・ウルトラマンマックス
・ウルトラマンメビウス

↓1~3、コンマの大きいものかゾロ目を次回取り上げます。

次回は『ウルトラマン80』となります。

続いてゲストウマ娘の選択です。

↓1~3で安価高いかゾロ目の子を採用。


次回ウマ娘はツインターボです。シービーだったら持ってないからやばかった……!

80はメビウスでのゲスト再評価が成された感がありますが、教師編以外にもっとスポットを当てて欲しい……!

来週末の更新まで80について思いなどあれば節度を守った上で自由に書き込みください!

ではまた!


大変申し訳ございません!80見てたら週末終わっちゃったよ!

そんなわけで来週中どこかで更新します、ハイ。


キングヘイロー「流石にレオはきつかったわ、いくらなんでも容赦なさすぎよ。時代なの?」

トレーナー「まぁ、時代だな。とりあえず久しぶりに解説か?」

キングヘイロー「頼むわ、できればハード目じゃないやつで……ゲストの問題もあるし」

ツインターボ「どんなウルトラマンなのか楽しみ!」

トレーナー「ああ、なるほどな」


トレーナー「今回はウルトラマン80にしよう。レオの後5年間の沈黙を破り復活した実写作品だな」

キングヘイロー「なるほどね、1980年開始、と」

ツインターボ「なんか、あんまりかっこよくない……」

トレーナー「まぁ、実際にスチールとかだとあんまカッコよくは見えないんだよなぁ……」


安価1~3、80について解説する内容。今回から特定のエピソードは個別にこの後安価を取って解説します。

質問、もしもフラッシュがタロウの海野さん回を見たらどういった反応をするのでしょうか?自分としては・・・
1 絶句&気絶
2 「フィクションだから」と意外と平気
のどちらかと思いますが・・・
内容としては劇場版銀河伝説でベリアルに負けるまで無敗(一部ユリアンの助けはあったけど)だったところと当時の事情で打ち切りせざるを得なかった教師編を
ウルトラマンメビウスの「思い出の先生」で26年越しで完結させたのをお願いします

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