比奈「楽しい数学?」マキノ「確率編」 (20)

事務所、休憩室

プロデューサー(以下P表記)「さて、折角インテグラルなんて名前のユニットを組んだわけだが…」

加蓮「いやあ…数学はあんまり得意じゃなくて…」

比奈「右に同じっス…」

P「比奈は『君のステージ衣装、本当は…』の時にも似たようなこと言ってなかったか?」

マキノ「まあ、得意不得意は誰にでもあるし仕方ないわ」

P「面白いと思うんだけどな、数学…」

奏「そうかしら…サインコサインタンジェントなんて生活で使う機会、なかなかないと思わない?」

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P「大切なのは数学的思考力を養うことなんだぞ?とはいえ興味がないとなかなかやる気も起きないか…よし」

加蓮「Pさん何考えてるの?」

P「いや、面白い数学の話でもしようかと思ってな!まずはとっつきやすく確率の話でも!」

比奈「ああ、プロデューサーはいつも確率の壁に当たっているから詳しそうっス」

P「いやそういう理由じゃなくてね?『No One Knows』に『偶然のルーレットに身を委ねるつもりはない』って歌詞もあるし…」

奏「いつも確率に苦しめられているプロデューサーさんの確率の話、楽しませてもらうわ」

P「君達…?ああそうだ、マキノは知ってるネタも多いかもしれないが、そこは勘弁な マニアックなのにすると解説が長くなりすぎる」

マキノ「ええ、確率に苦しむプロデューサーの選んだ話、聞かせてちょうだい?」

加蓮「つまらなかったら何かおごってよ?確率に負けるプロデューサーさん?」

P「…君達が俺をどんな風に見てるかよーく分かったところで始めるぞ!今回のネタは3つ!」

1.モンティホール問題

2.誕生日のパラドックス

3.確率0と起こりえないの違いについて

1.モンティホール問題

P「ということでここに伏せて並んでいる3つの紙コップ この中の一つに当たり…今回はチョコが入っている ということで比奈!」

比奈「私っスか」

P「ああ、この中から好きなコップを一つ選んでくれ ただ、選んでもまだ開けないでくれ」

比奈「…?とりあえずこれで」

P「よし、じゃあ俺は比奈が選ばなかったコップのうち、外れのものを取り除くぞ 必ず、外れのものをな」

加蓮「えっと…何が始まるの?」

マキノ「ああ…確かに有名な話ね」

P「やっぱりマキノは知ってるか…兎も角として比奈、今残っているコップは二つだな?」

比奈「そうっスね」

P「では問題だ 最初に選んだコップからもう一つのコップに選びなおす権利を比奈に与えよう 比奈は選びなおすべきだろうか?」

比奈「えっと…今コップは二つっスよね?なら確率は1/2だから選びなおす意味はないんじゃ…」

奏「わざわざ聞いてくるってことは、変えるべきなんじゃないかしら?」

加蓮「でもプロデューサーだよ?そう思わせて…ってこともあり得るんじゃない?」

比奈「…マキノちゃーん!」

マキノ「ノーコメントよ 答えを知っている私が口を出したらフェアじゃないわ」

比奈「うう…よし、ここは直感を信じるっス!選びなおす意味はないっス!」

P「…残念!正解は選びなおすべき、でした!」

比奈「ああ…外したっス…」

加蓮「でもなんで?コップは二つなんだから当たりの確率はそれぞれ1/2じゃないの?」

マキノ「そうね…ここで重要なのは『外れのコップを取り除く』という点ね」

比奈「どういうことっスか?」

マキノ「まず最初に選んだコップ、当たりの確率は1/3よね?つまり他のいずれかのコップが当たりの確率は…」

奏「1-1/3で2/3ね」

マキノ「そう、そして外れのコップを取り除いたから残ったもう一つのコップが当たりの確率は…」

比奈「2/3になる…そういうことっスね!」

マキノ「そう ここに心理戦要素が入るとまた変わってくるのだけど…」

P「それを説明しようとすると長くなりすぎる 興味があればモンティホール問題で検索してくれ」

奏「あら、教えてくれないの?」

P「今回は興味を持ってもらうためだからな…ちなみにアメリカでだいぶ紛糾した問題、と言っておこう」

比奈「よし…今度菜々さんや奈緒ちゃんにやってみよう」

2.誕生日のパラドックス

P「じゃあ次は加蓮に問題を出そう」

加蓮「私?難しくない問題がいいなあ」

P「何、問題自体はシンプルだ ここにn人が集まるパーティ会場がある 一応言っておくがnは1以上の整数だ」

奏「その注釈いるかしら…」

P「では問題だ nの値をいくつ以上にすれば誕生日が被る人が出る確率が50%を超えるでしょう? ちなみに一年は365日とする」

加蓮「ええ?いきなり言われても分からないんだけど?」

マキノ「n=1だと当然確率は0% 逆にnが366以上だと100%になるわね」

加蓮「なるほど…なら答えは180…ちょっと待って マキノ…誘導しようとしてない?」

マキノ「あら?バレた?」

加蓮「流石に分かるわよ!それにうちの事務所、200人くらいいるけど結構誕生日被り多いし!凛と響子とか!」

比奈「ということは、答えはもっと小さい値になりそうっスね」

奏「逆に考えてみましょう?さっきと同じように誕生日が被らない確率から逆算していけばいいのよ」

加蓮「えっと…二人の時は364/365でしょ…?三人だと364*363/365^2…ってすごく面倒なんだけど!?」

P「考え方はいい感じだな で、使う?関数電卓」

加蓮「いや、使い方知らないし!答え教えてよプロデューサー!」

P「まあ気持ちは分かるが…せめてどれくらいの値になるかは予想してみてくれ」

加蓮「うーん…50人くらい?」

P「正解はな…なんと23人だ」

奏「それはかなり少ないわね…」

比奈「私も驚きっス…」

P「ちなみに70人で99.9%を超える」

加蓮「なんていうか、確率って直感と反してばっかりなんだね…」

マキノ「プロデューサーが話した二つはその中でもかなり有名なものね 直感ではなく論理的、数学的な思考が重要ということ」

P「直感を信じるなとは言わないぞ?ただ数学ってのはちゃんと考えなきゃいけないって話だ」

比奈「でもそんなこと考えてガシャ回します?」

P「それはそれ これはこれ 引けるまで引けばいいだけだし…」

奏「プロデューサーは論理的思考より金銭感覚を養うべきじゃない?」

P「…よし!最後のネタ行くぞ!」

比奈(目を逸らしたっスね…)

3.確率0と起こりえないの違いについて

P「じゃあ最後はちょっと毛色を変えてみよう 奏、ここに1から6の出目を持つ均等な六面体サイコロがあったとする」

奏「ええ」

P「このサイコロをひたすら振り続けて1だけが出る確率、分かるな?」

奏「…1/6をひたすら続けるわけだから…0に収束するんじゃない?」

P「そうだ 次にこのサイコロを振って出目が7である確率は?」

奏「…?0でしょう?」

比奈「投げつけて割れば出るっスよ?」

P「闇のゲームでしか通らない理屈はやめろ さて、奏はどちらの確率も0と答えたが…この二つには大きな違いがある」

加蓮「どっちも0だから同じじゃないの?」

奏「…絶対に起こらない現象か、あるいはほんのわずかでも起こる確率がある現象か、かしら」

P「そうだ」

加蓮「いや、普通に考えればずっと1が出るなんてありえなくない?」

P「ならこう言えばイメージ出来るかもしれないな 茄子さんなら起こせるかもしれない現象か、茄子さんでも絶対に起こせない現象か」

マキノ「それはそれで厳密性に欠けないかしら?」

P「イメージだよイメージ これが数学だときちんと区別されていてalmost surelyと呼ぶ」

奏「フフッ、起こりにくいことと起こらないことは違う…面白かったわプロデューサー」

加蓮「数学ってちゃんとやろうと思うと大変なんだね…」

比奈「奥が深いっスね アタシには極められそうにもないっスけど…」

P「これでもとっつきやすい話を選んだつもりなんだが…いきなりドーナツとマグカップが同じもの、なんて言われても困るだろうし」

比奈「なんでスかそれ」

マキノ「それはそれで面白そうね…今度調べてみるわ」

加蓮「そんな話聞いたらドーナツ食べたくなっちゃった プロデューサー奢ってー?」

P「結局奢らせるのかよ…まあいいか」

奏比奈マキノ(((やっぱりプロデューサーの金銭感覚が心配…)))

おしまい。
No One Knows の歌詞の偶然のルーレットに身を委ねるつもりはない…で書きたくなりました
数学の中でも確率のパラドックスは初心者にも面白いと思ってもらえる話が多いと思うので興味があれば調べてみてほしいです

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