【安価・コンマ】ボクたちの散りざま百科 (30)
もらうのは寿命、与えるのはそれ以外の全て。
――アナタの残り時間は?
>>2 【コンマ】日
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あ
――その日、目覚めて『理解』した。
ボクに残された時間は残り【37】日。時計があるわけじゃないけど、これだけははっきりわかる。
人間、終わりが見えると色々なことが頭の中に浮かんでは消えていく。
ボクのやりたいこと、やり残したことは何か……。
>>4 【安価】
片思いの相手のリコーダーをレロレロレロすること
それは不思議な開放感だった。
犯罪の1つでもしてみたいような気分だったが、それで捕まってしまってはしょうがない。
でもインモラルなことをしてみたいという欲求は抑えきれず、
結局思いついたのが片思いの相手のリコーダーをレロレロレロすることだった。
自覚はあったけど、ボクは結構小市民的で大それたことはできないんだなぁと思った。
早速、学校へ行こうと思うのだけど……。
――ボクは小学生?
>>6【コンマ】
奇数:そうです
偶数:違います
失礼。
>>8【再コンマ】
あ
親も先生もボクのことを賢い『イイ子』だと言う。
でもそうじゃない。ボクは『イイ子』になれる方法をみんなより知っていただけだ。
賢いのは否定しないけどね。
そんなことを考えながら学校についた。
普通に授業を受けて、給食を食べて、掃除をして……
死ぬことがわかるといつもより人の言葉が鮮明だ。
あの子の声もはっきりと聞こえる。
ボクはいつも通り、いつも通りと努めながら放課後を待った。
放課後。夕焼けの教室。
外ではサッカーをしたりドッヂボールをするクラスメイトや先生が見える。
今日は2週間に1度のクラブ活動の日だった。
彼女は家庭クラブ。裁縫をしたり、料理をしたりで家庭科室にいるはずだ。
――どうしよう。
いざ彼女の机の横にひっかけてあるリコーダーを前にして体が固まる。
急がなければ誰かに見られる可能性が大きくなる。
でも行かなければ。
あと【37】日なのだから。
やりたいことは、全部やるべきだ。
行け――。
???「あれ?」
心臓が口から飛び出そうになる。この声は――
>>10 【安価】
また間違えた……。
誰? >>12【再安価】
片思い相手
安価は↓1ていう風にだすとかどうでしょう
アホ山君
>>12 ありがとう。次からそうします。
>>13 採用で。
―――――――
アホ山「なーにやってんのぉ? お前ぇ?」
最悪だ。見つかった。
ボク「なんでもないよ。アホ山」
アホ山「青山だっつーのぉ。クラブ活動どぉーしたんだよぉー」
ボク「君こそ、クラブ活動はどうしたんだ?」
アホ山「あー? あー……ほらぁ、俺ぇ家庭クラブだろぉ?」
そうだったのか。興味ないから知らなかった。
アホ山「そしたらアイツがさぁー、エプロン忘れたから取ってこいってぇ」
アイツとは彼女のことだろう。
彼女は男女関係なく、そういうところがあった。
(ボクは……)
1.うらやましいと思った。
2.彼女はやっぱり嫌な奴だと思った。
3.その他(●●と思った。)
↓1
――やっぱり嫌な奴だな彼女は。
好きと嫌いは表裏一体らしい。
この感情に気づいたときボクはそれがいいと思った。
ボクが嫌いになればなるほど、ボクは彼女を好きになる。
できれば彼女にもそうあってほしい。
彼女のリコーダーをレロレロするのもそのためだ。
彼女の『嫌い』がこちらに向けられるのを感じてみたい。それも最大級に。
ボク(とはいえ……今はどうしようか?)
このまま待っていればアホ山はこのまま彼女のエプロンを持っていくだろう。
しかしそんなことで終わっていいのだろうか?
――あと【37】日。
それがボクの行動をもっと大胆にさせるのではないのだろうか?
衝動の赴くままに――。
ボクはどうする――?
↓1 【安価】
もうリコーダーなんてレベルで満足していいわけがない!
こうなったら徹底的だ。徹底的にやる。
ボク「うおぉぉぉぉぉっ!」
ボクは猛烈な勢いで彼女の机をなめ始めた! アホ山などお構いなしだ。
そしてこれは貴重な経験だったのだが……。
机は机の味しかしないのだ。誰が使っても多分そう。
木とかサビとか、そういう味しかしない。
3分くらいなめたら流石に飽きた。
というよりも最後の方は血の味しかしなかった。
机の端の方にできたささくれ立った部分で舌をケガしてしまったらしい。
それでも多少の興奮を覚えたのは事実のようで、終わるころには全力疾走したみたいに息が切れていた。
ちなみにアホ山はずっとそれを教室の扉の所で微動だにせず見ていた。
アホ山「…………」
アホ山が何も言わずに近づいてくる。
そしてポケットから何かをつかんで俺に差し出してきた。
ボク「?」
アホ山「チョコぉーやるよぉ」
それは少し溶けたチロルチョコだった。
アホ山「俺も授業中ハラァ減ると思うんだぁ。目の前の机がチョコならいいのにぃってぇ」
アホ山「だからこっそり持って来てんだぁ、チョコぉ」
アホ山「お前ぇ、頭いいと思ってたけどぉ。俺とおんなじだなぁ」
そこまで言うとアホ山は彼女のエプロンを手に取った。
おんなじ……。
アホ山と同じか……。
悪い気はしなかった。自分の殻を破れたようで、むしろすがすがしい気分だ。
アホ山「そうだぁ……! 家庭クラブにこいよぉ。今日はうめぇもんつくるって先生がいってたからよぉ」
ボク「悪くない……!」
高揚した気分のままボクはアホ山についていく。
彼女も家庭クラブだ。なんともおあつらえ向きじゃないか。
小市民の皮を脱ぎ捨てて今度は直接的にアプローチしてみよう……!
窓際の彼女の席は夕日に照らし出されていつも以上にキラキラしていた。
(調理実習編へ続く)
今日はここまで。
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