【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「これが私たちの答えです」【安価進行】 (359)

‣前スレ
【シャニマス】灯織「それは違います!」【ダンガンロンパ】
【シャニマス】灯織「それは違います!」【ダンガンロンパ】 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1613563407/#footer)

【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「その矛盾、撃ち抜きます!」【安価進行】
【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「その矛盾、撃ち抜きます!」【安価進行】 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1616846296/)

【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「私はこの絆を諦めません」【安価進行】
【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「私はこの絆を諦めません」【安価進行】 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1622871300/)

-------------------------------------------------
※注意

・本作は「ダンガンロンパ」のコロシアイ学園生活をシャニマスのアイドルで行うSSです。
 その特性上アイドルがアイドルを殺す描写などが登場します。苦手な方はブラウザバックを推奨します。
・キャラ崩壊注意です。
・ダンガンロンパシリーズ(1,2,3,v3,絶対絶望少女等)のネタバレを一部含みます。
・舞台は初代ダンガンロンパの希望ヶ峰学園となっております。マップ・校則も原則共有しております。
・越境会話の呼称などにミスが含まれる場合は指摘いただけると助かります。修正いたします。

以上のほどよろしくお願いいたします。

-------------------------------------------------



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1633427478

【6章現在での主人公の情報】
 
【超高校級の占い師】風野灯織

-------------------------------------------------
・習得スキル

・習得スキル
【一番星の魔法】
〔自由行動二回目終了時にモノクマメダル10枚を消費することで、その日の自由行動を一回プラスすることができる〕

【ポシェットの中には】
〔自由行動のある日に限り一日の終わりにコンマ判定を行い、末尾の数字の枚数分だけのモノクマメダルを獲得できる〕

【意地っ張りサンセット】
〔反論ショーダウン・PTAのコンマ値の基礎値が+10される〕

【包・帯・組・曲】
〔学級裁判で不正解時のペナルティを三回まで無効化する〕

【HAPPY-!NG】
〔交流による親愛度上昇が+0.5される〕

【摩的・アンチテーゼ】
〔反論ショーダウン・PTAでコンマ値の基礎値が+15される〕

【水色感情】
〔学級裁判で不正解時コトダマが減少して正解が導きやすくなる〕

【アップ・トゥ・ユー】
〔学級裁判中任意のタイミングで発動可能。モノクマメダルを消費することで回答を導く。要求枚数は回数ごとに増加(5→10→15→…)〕

【ギンコ・ビローバ】
〔反論ショーダウン・PTAでコンマ値の基礎値が+15される〕


・現在のモノクマメダル枚数…8枚


・現在の所持品
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×2
【あしたのグローブ】
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【もちプリのフィギュア】
【ラジオ君人形】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】


・特殊アイテム
【虹の羽】
〔輝く羽は希望を語る。ロジカルダイブで誤答した時、どこの選択肢があっていてどこが違うのかがわかる〕

【スーパーはづきさん人形】
〔どんな事務仕事もたちどころに終わらせてしまう伝説の事務員を模した人形。反論ショーダウンでコンマ値をあげるスキル・アイテムがパニックトークアクション、議論スクラムでも適用されるようになる〕

【283プロのタオル】
〔ライブで流した汗は宝石の輝き。アイドルを応援する気持ちを吸ったタオルはそれだけ重くなる。反論ショーダウン・PTAでコンマ値の基礎値が+10される〕

【サイリウムブレード】
〔二つに折れば開戦の合図。アイドル各色の明かりは星々の輝き。反論ショーダウン・PTAでコンマ値の基礎値が+20される〕

【ここまでの親愛度】

・【超高校級の飼育委員】櫻木真乃……1.0【DEAD】
・【超高校級の占い師】風野灯織……(主人公)【DEAD?】
・【超高校級の助っ人】八宮めぐる……5.0【DEAD】

・【超高校級の保健委員】幽谷霧子……0【DEAD】
・【超高校級のモデル】白瀬咲耶……3.5【DEAD】
・【超高校級の服飾委員】田中摩美々……12.0

・【超高校級の幸運】園田智代子……3.0
・【超高校級の応援団長】西城樹里……3.0【DEAD】
・【超高校級の日本舞踊家】杜野凛世……2.0【DEAD】

・【超高校級のゲーマー】大崎甜花……3.0【DEAD】
・【超高校級のスタイリスト】大崎甘奈……1.0【DEAD】

・【超高校級のギャル】和泉愛依……4.0

・【超高校級の???】浅倉透……0【DEAD】
・【超高校級のディベート部】樋口円香……7.5【DEAD】
・【超高校級の帰宅部】市川雛菜……12.0
・【超高校級の学級委員】福丸小糸……12.0【DEAD】

-------------------------------------------------

【コトダマ】

‣【思い出しライト】
〔照射した相手の記憶を呼び起こす不思議なライト。中央制御室の一角に落ちており、その近くの装置のモニターには『LOG:希望ヶ峰学園 78期生』とあった〕

‣【キャンプの写真】
〔灯織を含む283プロ全員が登場しているキャンプの写真。加工編集がされたようには見えないが、灯織たちにその記憶は全く存在しない〕

‣【コロシアイ合宿生活の運営】
〔コロシアイ合宿生活の運営はすべてがすべて人力で行われていたわけではない。物資の搬入などはオートメーション化されており、深夜の監視は黒幕自身は行わずAIに任せていた〕

‣【モノクマの証言】
〔今回のコロシアイ合宿生活の参加者は、283プロの現役高校生アイドル15人のみ。そしてこのコロシアイはこの15人でなくては意味がなかったらしい〕

‣【Aへのメール】
〔A、君のこれまでの功績は評価に値する。我々は実際君に高い期待を寄せていた。だからこそ、今回の独断での行動は看過することはできない。即座に計画を打ち切ってほしい、我々の要求に応じない場合立場を追われることも覚悟しておいてくれ。理解ある行動を我々は望む〕



‣【VERTEX】
〔アイドルのオーディションとして別格の規模を誇る最高峰のオーディション。これに優勝すればアイドルとその所属事務所は至上の名誉を得られると言われている。そのポスターがなぜか地下一階のトレーニングルームに貼られていた〕

‣【コトキレルX】
〔液体型の遅効性の毒薬。咲耶と凛世の事件以降その所在がわからなくなっており、化学室に補充されることもなかった〕

‣【被検体α】
〔我々の開発も一定の成果をあげた。マウスによる生体実験も無事に成功、いよいよ続いての段階に遷移することとした。本実験の最後では全被験者への適用が予定されているが、特に適正値の高い被検体αに先行して適用した。彼女はもとより性格面で類似性があったためか、特に拒絶反応も発生することなく実験も成功した〕

‣【絶望の残党】
〔希望ヶ峰学園を襲っていたとされる集団の俗称。正体素性に関する情報はまるでない〕

‣【プレゼン資料】
〔寄宿舎2Fの学園長の個室にあったプレゼン資料。新時代のアイドルを作り出すための計画について、プレゼンのスライドがまとめられている〕

‣【プロデューサーの手記】
〔プロデューサーによる灯織を始めとした283プロのアイドルのプロデュース録。出会ってから今日に至るまでの記録に加え、これからの方針まで書き漏らしなく彼の所感と共に記されている〕

‣【候補者リスト】
〔灯織たちコロシアイの参加者全員の名前と共に、謎の候補が書き添えられている。なぜか透の候補だけ黒塗りされ、矢印で灯織にその候補が切り替えられた旨が記されている〕

‣【希望ヶ峰歌姫計画】
〔二階男子トイレ奥の空間に隠されていたファイルに記されていた、希望ヶ峰学園のシステムを利用したアイドル育成計画。『超高校級のアイドル、超高校級のマネージャーをはじめとした学園の生徒協力のもと日本のエンタメ産業を担う新時代の“歌姫”を育成する計画。人為的に才能を生みだす意図ではなく、環境からのアプローチで才能を伸ばすことを目的とする。計画には現役のアイドルに参加してもらい、学園の生徒同様のトレーニングを実施する。適宜別のメニューも考案し、“超高校級”に匹敵する実力を習得する。成功した暁には、その生徒を【超高校級の歌姫】として迎え入れる予定。』〕


‣【学園内の見取り図】
〔二階男子トイレ奥の空間に隠されていたファイルに記されていた、希望ヶ峰学園内における見取り図。寄宿舎エリア2Fと学校エリア地下1Fの情報はない〕

‣【2F男子トイレ奥の空間に存在したメモ】
〔このコロシアイは浅倉透のため〕

‣【脱衣所前の監視カメラ映像】
〔めぐる殺害の事件の発生前夜のカメラ映像。円香とめぐるが二人で脱衣所に入り、物の数分で退室、学校エリアに向かうまでが記録されている〕

‣【方舟計画】
〔おしおきメンテナンスルームのパソコンに隠されていた謎の計画のファイル。詳細は一切不明〕

‣【新聞記事】
〔未成年の連続失踪事件を取材した記事。全国的に発生している事件であり、犠牲となった人数も少なくない。失踪者の全員が直前に闇サイトにアクセスしていた痕跡がある〕

‣【人類史上最大最悪の絶望的事件】
〔超高校級の絶望が引き起こした、彼女と彼女に魅せられた者たちによる世界的なテロリズム事件。世界の文明は彼女らによって一度崩壊したと書いてある。代表者たる超高校級の絶望は既に死亡したが、彼女を崇拝する絶望の残党はなおも仲間を増やそうと暗躍しているらしい〕

‣【コロシアイ学園生活】
〔希望ヶ峰学園第78期生を集めてのコロシアイ。開催場所、参加人数はどちらも灯織たちの今参加しているコロシアイ合宿生活と一致している〕

‣【変色した簀子】
〔事件前夜、めぐると円香が寄っていた脱衣所では簀子の一部が変色していた。何かしらの液体がそこにこぼれたことを意味しているようだ〕

‣【コロシアイの動機】
〔これまでの事件の引き金となったモノクマ提供の動機の数々。
①【疑心暗鬼】黒幕が事務所の仲間内にいるという情報
②【焦燥】身近な人物の身に危険が及ぶフェイク映像
③【才能】それぞれに与えられた才能に関連する物品
④【犠牲】裏切り者の暴露
そのいずれにおいても黒幕には何かしらの期待や狙いが存在していると思われる〕


ひとまずスレ立ておよびコピペまで。
最後の学級裁判のみになりますが、このスレに舞台を移してシャニロンパは完結まで走りたいと思います。
前スレは適当に後日埋めておきます。

本日は少し早めに20:30より再開予定です。
それでは失礼します。







【学級裁判再開!】






「ここまでのあらすじ!」

「外からの干渉を受けて、なぜかおしおきを回避して生きながらえることに成功した風野さん、本当に運がいいですね!」

「でも、幸運は悪運のはじまり……彼女が拾った命をそのままに生きながらえるためには自分自身のクロ判定を覆すしか方法はないのでした……!」

「しかも、それはコロシアイ合宿生活そのものの否定に直結する挑戦……天才でキュートで最高にエレガントなモノクマへの挑戦に他なりません」

「セクシーでギルティでイカしたモノクマが学級裁判で学園の真実を暴くのを同時に課題として与えるのも当然のこと、なにせ裁判の結果がどうあれこのコロシアイ合宿生活は終わりを迎えるのですから!」

「ですがさすがはここまで生き残った優秀な風野さんたち、協力して徹底した調査を行うことにより次々と証拠品を集めて、それをもとに推理して……」

「裁判では舌戦の限りを尽くすことにより、見事八宮さんの死の真相を明らかにすることができたのです!」

「さらにはそれにとどまらず、このコロシアイ合宿生活が人類史上最大最悪の絶望的事件およびコロシアイ学園生活に基づくものであることを証明してしまいました!」

「いやはや、本当に優秀な生徒ばかりで先生はうれしいね!」

「……だから、さ」


モノクマ「そんな辛気臭い顔してないで、さっさとその顔をあげてチョーダイな!」

灯織「……」

雛菜「……」

愛依「……」

智代子「……」

摩美々「……」

モノクマ「やれやれ、みんなこんなんになっちゃったら議論が進まないじゃない!しょうがないなぁ、このままだんまりじゃつまらないし無理やりにでも議論を進めさせてもらうよ!」

モノクマ「さて、人類史上最大最悪の絶望的事件が実在したと明らかになったわけですが、これによって一つ証明できることがありますね?風野さん」

灯織「証明……?」

モノクマ「さ、学級裁判はまだまだ止まらないよー!むしろここからが本番なんだから……」

モノクマ「絶望のその先に行こうよ」

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【人類史上最大最悪の絶望的事件】
‣【モノクマの証言】
‣【プロデューサーの手記】
‣【コロシアイ学園生活】
‣【思い出しライト】
‣【絶望の残党】
‣【方舟計画】
‣【脱衣所前の監視カメラ映像】


モノクマ「【人類史上最大最悪の絶望的事件は現実のもの】でしたー!」

愛依「……もう、うちらの大切な事務所も残ってない」

智代子「アイドルとして目指すべき目標もないんだね……」

雛菜「学校もなくなっちゃってるんだ~……」

モノクマ「でも、それによって明らかになることがあるはずだよ!」

摩美々「人類史上最大最悪の絶望的事件があったならぁ……」

摩美々「【コロシアイ学園生活も本当にあった】ことになる……」

智代子「そっか……それならこの【コロシアイの黒幕も江ノ島盾子】ってことになるんだ」

愛依「そんなのわかったところでどうにもならない……」

愛依「うちらは、これから先、どうすればいいの……?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

↓1


灯織「それは違います!」論破!

【解!】

灯織「人類史上最大最悪の絶望的事件、それに伴うコロシアイ学園生活……それらが現実にあったことだとしてもこのコロシアイ合宿生活の黒幕は江ノ島盾子にはなりえません」

灯織「彼女はもう亡くなってる……希望ヶ峰学園第78期生に敗北しているんです」

智代子「え……?でも、外の世界は今もこの映像みたいに崩壊を続けてるんだよね……?」

雛菜「そっか~……さっきの話にあった、絶望の伝播ってやつだね~?」

雛菜「江ノ島盾子が死んじゃった後も、江ノ島盾子の思想に毒された人間が遺志を引き継いでるってやつ~」

灯織「そう、その『絶望の残党』とも言うべき人間……その存在がこのモノクマを操ってる可能性は非常に高いよ」

モノクマ「うんうん、そうなりますな!」

モノクマ「江ノ島盾子の死体はもはやスクラップ状態!彼女が蘇るなんて転生でもしない限りはあり得ないね!」

愛依「でも、絶望の残党ってのは一般人なんでしょ?こんなコロシアイを強行できるもんなん?」

摩美々「もはや世界は無秩序状態……それなら社会的身分なんかを超えて協力関係が生まれててもおかしくは無いよねー……」

モノクマ「うぷぷ……絶望は来るもの拒まず、去る者存在しえずだよ」

モノクマ「どんな人間でもすぐにその色に染まり、一生魅了されるんだ。そして絶望に染め上がったものは、更なる絶望を生むべく行動する。ボクも言わずと知れたその一人になるわけなんだけど」

智代子「そのために私たちが利用されたってことなんだ……」

雛菜「このコロシアイの形式を見るに、どこまでも江ノ島盾子をなぞるつもりなんですね~」

モノクマ「うぷぷぷ……彼女の思想は素晴らしいからね!絶望に身を浸す悦楽は何物にも代えがたい!」

摩美々「で、その絶望の残党さんはこの議論をどう持っていきたいのー?正直なところ、絶望を振りまくのにはもう十分なぐらい煮詰まってますケド」

モノクマ「まだ!まだまだ足りないよ!オマエラはまだ真の意味で絶望をしていない!オマエラには改めて現実にぶつかってもらわないとね!」

(……現実?)

モノクマ「さあ、それじゃあ次の議論に行こうか。絶望の残党について、話し合ってみよう!」

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【希望ヶ峰歌姫計画】
‣【絶望の残党】
‣【候補者リスト】
‣【キャンプの写真】
‣【VERTEX】
‣【コロシアイの動機】
‣【学園内の見取り図】
‣【コロシアイ学園生活】


摩美々「絶望の残党は、超高校級の絶望である江ノ島盾子に魅了された人たちを指す名称」

智代子「その人たちが私たちにコロシアイをさせてるんだよね……」

雛菜「絶望は一般市民にも伝播して~」

雛菜「今も残党は加速度的に増加してるんだって~!」

愛依「うちらは絶望の残党の、【目的達成の道具に使われた】……」

愛依「絶望の残党、【顔も名前も知らない相手】に拉致られて、強要されて……」

智代子「どうしてこんなことになっちゃったの……?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

↓1


愛依「ん……? それがうちの今の発言に、何か関係あんの……?」

愛依「ごめん、ちょっとうちにはよくわかんない系だわー……」

(うっ、別のことを話せばよかったな……)

(うーん、この計画の内実がまだ明らかでない以上、推理を詰めていく証拠には使い難いかな……)

(別のところを攻めたほうがいいかも……)

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【絶望の残党】
‣【候補者リスト】
‣【キャンプの写真】
‣【VERTEX】
‣【コロシアイの動機】
‣【学園内の見取り図】
‣【コロシアイ学園生活】


摩美々「絶望の残党は、超高校級の絶望である江ノ島盾子に魅了された人たちを指す名称」

智代子「その人たちが私たちにコロシアイをさせてるんだよね……」

雛菜「絶望は一般市民にも伝播して~」

雛菜「今も残党は加速度的に増加してるんだって~!」

愛依「うちらは絶望の残党の、【目的達成の道具に使われた】……」

愛依「絶望の残党、【顔も名前も知らない相手】に拉致られて、強要されて……」

智代子「どうしてこんなことになっちゃったの……?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

↓1


灯織「それは違います!」論破!

【BREAK!】

灯織「……!!」

(……このコロシアイ合宿生活は、あまりにも【コロシアイ学園生活】と酷似している)

(……それに、私は大事なことを忘れていた)

(いや、正確には忘れようとしていた。それは私たちにとってあまりにも都合が悪すぎる……というよりも、信じたくなさすぎるもう一つの現実)

-------------------------------------------------

モノクマ「だからー、浅倉さんが黒幕と関係あるのは間違いないよ」

モノクマ「ていうかオマエラ全員、黒幕と関係があるんだけどね!」

灯織「……は?」

甘奈「なになになになに?!何を言ってるの?!」

モノクマ「オマエラ全員黒幕と会ったことも会話したこともあるんだよね!……なんなら同じ釜の飯を食べたりもしてるんじゃない?」

凛世「仰る意味が、わかりません……」

モノクマ「はぁ……しょうがないなぁ、わかりやすくかみ砕いて教えてあげるよ!クマだけに!」

モノクマ「このコロシアイ合宿生活を開いた人間は、オマエラもよく知る人間の誰かなのです!……ま、要は【事務所の誰か】ってことだね!」

-------------------------------------------------


真乃が、浅倉さんを手にかけたその動機は……『猜疑心』。
仲間の中に黒幕が混ざっている、その疑念は肥大することを止めることができず事件は起きてしまった。
この疑念は、現実に基づく疑念だ。モノクマは最悪なことは嘘をつかない。
私たちにとって最も信じたくない最悪こそ現実になる。

だから、このコロシアイを始めた絶望の残党も________


灯織「事務所の中の、誰か……」

摩美々「……!!」

智代子「えっ……!?」

モノクマ「よく覚えてたね!そうそう、このコロシアイはそもそも大前提としてオマエラと同じ事務所のアイドルが引き起こしたという揺らがぬ事実があるんだよね!」

モノクマ「だから、これまでの議論で明らかになったことと組み合わせると……」

モノクマ「オマエラの事務所には絶望の残党が混ざりこんでたってことになるよねー!」

灯織「……そん、な」

モノクマ「ぷひゃひゃひゃ!オマエラってばホントに惨めだよね!あんなに仲良しこよしで切磋琢磨した日常、あの中にすでに絶望が混ざりこんでたんだからさ!」

モノクマ「そいつは毎日何を思ってたんだろうね!くだらない退屈な日常を、江ノ島盾子の思い描いた最高に絶望的な日常に変えるのを心待ちにしてたのかな?」


心の中のアルバム、皆さんと過ごした日々の一つ一つが赤い絵の具でバツ印に上書きされて行くのを感じる。
私たちがこれまで積み上げて来た記憶、友情……それらは偽りだったの……?


モノクマ「はてさて、そうなるとボクの正体は一体誰なんだろうね?」

灯織「……っ!」

モノクマ「まあその種明かしはもう少し先に取っておくとして、話を大筋に戻そっか!このコロシアイはどうして始まったのか、その議論に立ち返ろう!」

愛依「このコロシアイが始まった理由……?それって、さっき言ってた絶望の伝播ってのじゃないの?」

摩美々「目的は多分そういうコトなんだろうし……てなると、どうして摩美々たちが選ばれたのか、とか?」

モノクマ「流石だねぇ、田中さんは目の付け所がシャープ!このコロシアイがオマエラで行われていることにも勿論理由があるんだよ!」

(私たちで行われている理由……?)

モノクマ「そして、この学園で行われていることにも……コロシアイ学園生活をなぞる以外の理由があるんだよ」

雛菜「あは~?」

(『希望ヶ峰学園』で、『私たち』がコロシアイに参加する理由……?)

(それってもしかして……?)


【正しいコトダマを選べ!】

>>5~8

↓1


灯織「これです!」

【解!】

灯織「もしかして、『希望ヶ峰歌姫計画』の話ですか……?」

雛菜「それって円香先輩の部屋にあったやつだよね~?あれってアイドルの才能を伸ばすためのものじゃなかった~?」

摩美々「希望ヶ峰学園のシステムを使って、私たちの今持っている能力を伸ばしていく。そんな感じのカリキュラムだったよねー?」

灯織「はい……実はこの計画、私が見た時には一つ見落とし……というよりも樋口さんの手で伏せられていた情報があったんです」

雛菜「え~?」

灯織「この計画の参加者として、私たちの名前が挙がっているんです」

愛依「そうなんだ、うちらが……」

愛依「ええええええええええええええ!?!??」

智代子「ちょ、ちょっと待ってよ!そんなの記憶に……あっ」

雛菜「これもまた忘れてたことの一つなんだね~?」

灯織「うん……そう考えるしかない……今は」

智代子「そ、それじゃあわたしたちがコロシアイをしたのもその才能を伸ばすカリキュラムの一つなの……?」

摩美々「いや、そういうワケじゃないと思うよー。この計画自体はしっかりしたファイルで、この細かに練習メニューも書いてあるし、超高校級のアイドルの名前も書いてあるからぁ」

灯織「希望ヶ峰学園は公的な施設だし……流石に人の生き死にを軽んじることはないと思う……でも、この計画によって召集されたのはまず間違いないとみていいと思う」

雛菜「じゃあ黒幕は、その計画を後で丸々のっとったんだね~?」

雛菜「そうすれば、雛菜たちがここにいる理由も説明がつくし~~~!」

灯織「うん……黒幕が283プロの誰かっていう情報との整合性も取りやすいし、多分そういうことになる」


愛依「ん?それじゃあうちらがここに来る直前の記憶の、あの合宿はどうなるん?」

愛依「ていうか、そもそもあの記憶ってばずっと他の記憶とムジュンしてるよね?」

-------------------------------------------------

めぐる「真乃!灯織!見てみて!これ!近くの山で鮎を釣って塩焼きにできるんだって!」

真乃「ほわっ……!すごいね、楽しそう!」

灯織「うん、釣った魚をその場で食べるなんてやったことがないから楽しみだね」

(合宿先はとある廃校を新たにレクリエーション施設として再建したところらしい。かつては多くの学生が通ったこの場所も、人口移動の煽りを受けたのか閉校して数十年になるとか)

めぐる「楽しみだね!希望ヶ峰キャンプ場!」

-------------------------------------------------

雛菜「……そろそろ、この記憶の食い違いに決着をつけなきゃだね~」

灯織「……うん、推理を続けていくうえでもどうしても障害になってくるのがこの記憶の食い違い。合宿直前の記憶と、これまでの私たちの希望ヶ峰学園のある日常の記憶との食い違い……これを無視したまま議論を進めるわけにはいかないよね」

摩美々「だねー、どう考えても合宿直前の摩美々たちは希望ヶ峰学園を『知らない』記憶……」

愛依「でもうち、希望ヶ峰学園の新入生発表を毎年楽しみにしてたよ!?」

智代子「そうなんだよね……どうしてわたしたちは、合宿の直前で希望ヶ峰学園のことを忘れちゃってたんだろう……」

灯織「……これを明らかにするために、一旦ここまでの議論で出て来た流れを整理してみない?」

雛菜「え~?流れ~?」

灯織「私たちの失った記憶……それを含めた時系列の並びだよ」

(なんなんだろう……ずっと何かがおかしい)

(希望ヶ峰学園を知っている私と知らない私……まるで二人の人間が私の中にいるような居心地の悪さ)

(黒幕は、私たちの記憶をどう弄ったの……?)

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【コロシアイ合宿生活の運営】
‣【キャンプの写真】
‣【コロシアイ学園生活】
‣【希望ヶ峰歌姫計画】
‣【思い出しライト】
‣【プロデューサーの手記】
‣【方舟計画】
‣【絶望の残党】


摩美々「時系列で整理するってなるとー」

摩美々「人類史上最大最悪の絶望的事件とコロシアイ学園生活より【合宿は前になる】よねー」

智代子「そうなるよね……人類史上最大最悪の絶望的事件で文明が破壊されてるとなると、【合宿どころじゃない】もんね」

雛菜「キャンプの写真もあったから~」

雛菜「雛菜たちは【希望ヶ峰キャンプ場で合宿をしっかりやり遂げた】ってことになるよね~?」

愛依「で、その二年後に人類史上最大最悪の絶望的事件が起きて……」

愛依「コロシアイ学園生活も【その後】ぐらいだよね?」

摩美々「で、そのコロシアイ学園生活に準えて摩美々たちは【コロシアイをすることになった】んだねー」

智代子「うーん、合宿の直前でどうして希望ヶ峰学園のことを忘れちゃってたんだろう……?」

雛菜「既にあの段階で≪黒幕に記憶を弄られちゃってた≫んですかね~?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1


愛依「え? 人類史上最大最悪……のナントカ?が起きてからコロシアイ学園生活は起きたんだよね?」

愛依「う、うちなんか間違ったこと言っちゃった?!」

(うっ、しまった……別のことを話せばよかったな……)

(私たちのこのコロシアイ合宿生活はコロシアイ学園生活を踏まえた後で行われている……)

(そして私たちは希望ヶ峰歌姫計画のメンバーとしてこの場に招集されている……)

(そうなると、あの人の発言っておかしくないかな……?)

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【コロシアイ合宿生活の運営】
‣【キャンプの写真】
‣【希望ヶ峰歌姫計画】
‣【思い出しライト】
‣【プロデューサーの手記】
‣【方舟計画】
‣【絶望の残党】


摩美々「時系列で整理するってなるとー」

摩美々「人類史上最大最悪の絶望的事件とコロシアイ学園生活より【合宿は前になる】よねー」

智代子「そうなるよね……人類史上最大最悪の絶望的事件で文明が破壊されてるとなると、【合宿どころじゃない】もんね」

雛菜「キャンプの写真もあったから~」

雛菜「雛菜たちは【希望ヶ峰キャンプ場で合宿をしっかりやり遂げた】ってことになるよね~?」

愛依「で、その二年後に人類史上最大最悪の絶望的事件が起きて……」

愛依「コロシアイ学園生活も【その後】ぐらいだよね?」

摩美々「で、そのコロシアイ学園生活に準えて摩美々たちは【コロシアイをすることになった】んだねー」

智代子「うーん、合宿の直前でどうして希望ヶ峰学園のことを忘れちゃってたんだろう……?」

雛菜「既にあの段階で≪黒幕に記憶を弄られちゃってた≫んですかね~?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

↓1

ちょっと修正します。
プロローグの段階での「合宿」とコロシアイ合宿生活とを自分自身混同してしまいそうなので「合宿」→「キャンプ」にします。
この議論あたまおかしなるで


摩美々「んー? 摩美々たちが思い出しライトで思い出した記憶は78期生の紹介の映像であれはキャンプより前にみたもの……」

摩美々「コロシアイ学園生活は、78期生の入学二年後に行われた……つまり摩美々たちのキャンプの後ってことだよねー?」

摩美々「何か矛盾してるかなー?」

(うっ、しまった……別のことを話せばよかったな……)

(時系列として、78期生の入学と私たちのキャンプは同時期とみていい……)

(そこから時間が経って、人類史上最大最悪の事件が起きて……コロシアイ学園生活も起きた……)

(それを踏まえて私たちはコロシアイ合宿生活をしている……)

(これって、何かおかしいよね……?)

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【コロシアイ合宿生活の運営】
‣【キャンプの写真】
‣【希望ヶ峰歌姫計画】
‣【プロデューサーの手記】
‣【方舟計画】
‣【絶望の残党】


摩美々「時系列で整理するってなるとー」

摩美々「人類史上最大最悪の絶望的事件とコロシアイ学園生活より【キャンプは前になる】よねー」

智代子「そうなるよね……人類史上最大最悪の絶望的事件で文明が破壊されてるとなると、【キャンプどころじゃない】もんね」

雛菜「キャンプの写真もあったから~」

雛菜「雛菜たちは【希望ヶ峰キャンプ場で合宿をしっかりやり遂げた】ってことになるよね~?」

愛依「で、その二年後に人類史上最大最悪の絶望的事件が起きて……」

愛依「コロシアイ学園生活も【その後】ぐらいだよね?」

摩美々「で、そのコロシアイ学園生活に準えて摩美々たちは【コロシアイをすることになった】んだねー」

智代子「うーん、合宿の直前でどうして希望ヶ峰学園のことを忘れちゃってたんだろう……?」

雛菜「既にあの段階で≪黒幕に記憶を弄られちゃってた≫んですかね~?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1


(プロデューサーの手記には、人類史上最大最悪の絶望的事件の記述は特にない……)

(キャンプとの前後関係を明らかにする材料とは、また違うような……)

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【コロシアイ合宿生活の運営】
‣【キャンプの写真】
‣【希望ヶ峰歌姫計画】
‣【プロデューサーの手記】
‣【方舟計画】


摩美々「時系列で整理するってなるとー」

摩美々「人類史上最大最悪の絶望的事件とコロシアイ学園生活より【キャンプは前になる】よねー」

智代子「そうなるよね……人類史上最大最悪の絶望的事件で文明が破壊されてるとなると、【キャンプどころじゃない】もんね」

雛菜「キャンプの写真もあったから~」

雛菜「雛菜たちは【希望ヶ峰キャンプ場で合宿をしっかりやり遂げた】ってことになるよね~?」

愛依「で、その二年後に人類史上最大最悪の絶望的事件が起きて……」

愛依「コロシアイ学園生活も【その後】ぐらいだよね?」

摩美々「で、そのコロシアイ学園生活に準えて摩美々たちは【コロシアイをすることになった】んだねー」

智代子「うーん、合宿の直前でどうして希望ヶ峰学園のことを忘れちゃってたんだろう……?」

雛菜「既にあの段階で≪黒幕に記憶を弄られちゃってた≫んですかね~?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1


申し訳ない、【】が論破ポイントで≪≫が同意ポイントなのを明記していなかった……
これは私のミスです……

一応スキル効果発動しておきます。

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【コロシアイ合宿生活の運営】
‣【キャンプの写真】
‣【希望ヶ峰歌姫計画】
‣【方舟計画】


摩美々「時系列で整理するってなるとー」

摩美々「人類史上最大最悪の絶望的事件とコロシアイ学園生活より【キャンプは前になる】よねー」

智代子「そうなるよね……人類史上最大最悪の絶望的事件で文明が破壊されてるとなると、【キャンプどころじゃない】もんね」

雛菜「キャンプの写真もあったから~」

雛菜「雛菜たちは【希望ヶ峰キャンプ場で合宿をしっかりやり遂げた】ってことになるよね~?」

愛依「で、その二年後に人類史上最大最悪の絶望的事件が起きて……」

愛依「コロシアイ学園生活も【その後】ぐらいだよね?」

摩美々「で、そのコロシアイ学園生活に準えて摩美々たちは【コロシアイをすることになった】んだねー」

智代子「うーん、合宿の直前でどうして希望ヶ峰学園のことを忘れちゃってたんだろう……?」

雛菜「既にあの段階で≪黒幕に記憶を弄られちゃってた≫んですかね~?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1


雛菜「え~? なにそれ~? 中身も何もわからないんじゃ、黒幕が関与してたかどうかもわからないよね~?」

(うっ、しまった……別のことを話せばよかったな……)

(方舟計画は私にもまるで中身のわからない計画だ……正直なところ議論な材料にはしにくい……)

(私たちが今ここにいる理由、それはあのコトダマが示していたはず……)

(となると、この議論の整合性には揺らぎが生まれるんじゃないかな……)

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【コロシアイ合宿生活の運営】
‣【希望ヶ峰歌姫計画】
‣【方舟計画】


摩美々「時系列で整理するってなるとー」

摩美々「人類史上最大最悪の絶望的事件とコロシアイ学園生活より【キャンプは前になる】よねー」

智代子「そうなるよね……人類史上最大最悪の絶望的事件で文明が破壊されてるとなると、【キャンプどころじゃない】もんね」

雛菜「キャンプの写真もあったから~」

雛菜「雛菜たちは【希望ヶ峰キャンプ場で合宿をしっかりやり遂げた】ってことになるよね~?」

愛依「で、その二年後に人類史上最大最悪の絶望的事件が起きて……」

愛依「コロシアイ学園生活も【その後】ぐらいだよね?」

摩美々「で、そのコロシアイ学園生活に準えて摩美々たちは【コロシアイをすることになった】んだねー」

智代子「うーん、合宿の直前でどうして希望ヶ峰学園のことを忘れちゃってたんだろう……?」

雛菜「既にあの段階で≪黒幕に記憶を弄られちゃってた≫んですかね~?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1


雛菜「え~? 希望ヶ峰歌姫計画ってそんな計画だったの~? 記憶をいじるとかそんなのあった~?」

(うっ、しまった……別のことを話せばよかったな……)

(希望ヶ峰歌姫計画、これで私たちがこの場に集められたことは間違いない……)

(別のところにぶつけてみれば……)

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【希望ヶ峰歌姫計画】
‣【方舟計画】


摩美々「時系列で整理するってなるとー」

摩美々「人類史上最大最悪の絶望的事件とコロシアイ学園生活より【キャンプは前になる】よねー」

智代子「そうなるよね……人類史上最大最悪の絶望的事件で文明が破壊されてるとなると、【キャンプどころじゃない】もんね」

雛菜「キャンプの写真もあったから~」

雛菜「雛菜たちは【希望ヶ峰キャンプ場で合宿をしっかりやり遂げた】ってことになるよね~?」

愛依「で、その二年後に人類史上最大最悪の絶望的事件が起きて……」

愛依「コロシアイ学園生活も【その後】ぐらいだよね?」

摩美々「で、そのコロシアイ学園生活に準えて摩美々たちは【コロシアイをすることになった】んだねー」

智代子「うーん、合宿の直前でどうして希望ヶ峰学園のことを忘れちゃってたんだろう……?」

雛菜「既にあの段階で≪黒幕に記憶を弄られちゃってた≫んですかね~?」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1


灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「……おかしい、やっぱりおかしいですよ……!」

灯織「どうして、崩壊した後の世界で希望ヶ峰歌姫計画が実施されるんですか……?エンタメ産業なんか壊滅していてもおかしくない、そもそも希望ヶ峰学園の運営自体も怪しい状況下なのに……!!」

愛依「確かに……!世界が滅んでるのにうちらの育成なんかしてる場合じゃないよね!」

摩美々「私たちの事務所自体存在してないってさっきモノクマが明言したばかりですしねー、たとえ計画があったとしても私たちにオファーが来るとは思えないですケド」

智代子「で、でもそれだったらどうしてわたしたちはこんなところにいるの?!誘拐でもされちゃったの!?」

(なんなんだろう……私たちがここにいる理由はそれぐらいしか思い当たらない、それなのに)

(そもそもの記憶の矛盾、現実同士の矛盾、時間の矛盾……これらがどうしても沸き上がってしまう……)

(これらを解決するための道筋は……)

摩美々「灯織、発想の逆転だよー」

灯織「摩美々さん……」

摩美々「矛盾が発生して、それに躓くぐらいならぁ……そもそもそんな矛盾がなかったことにすればよくない?」

灯織「え……?それって……」

摩美々「矛盾が生じるってことはそのうちのどれかが虚偽の可能性もある……灯織は言ったよね、この学園で生きていくには、人を疑うことも、常識を疑うことも大切……それを摩美々から学んだって」

灯織「……!!」

摩美々「なら今はその実践の時間だよー、摩美々の学級裁判レクリエーション・応用編スタートー」

(そうだ……今の私に求められているのは信じることじゃない、疑うこと……!!)

(この悲壮な現実に打ちひしがれるんじゃない……現実を疑って疑って……)

(希望を見つけ出すんだ……!!)

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【キャンプの写真】
‣【人類史上最大最悪の絶望的事件】
‣【コロシアイ学園生活】
‣【コロシアイの動機】
‣【変色した簀子】
‣【絶望の残党】
‣【モノクマの証言】
‣【コトキレルX】


摩美々「灯織、分かってるよねー?」

摩美々「大事なのは疑うコト、常識に縛られてちゃ落第ですからぁ」

智代子「わたしたちは記憶を失ってるんだよね……」

智代子「【合宿に行ってからの記憶】……」

モノクマ「【キャンプをした記憶】」

モノクマ「【人類史上最大最悪の絶望的事件の記憶】」

モノクマ「【コロシアイ学園生活が起きたという記憶】」

モノクマ「それまで【丸々二年の記憶がすっぽり無くなっちゃってまーす】!!」

愛依「うちらは希望ヶ峰学園歌姫計画で召集されたけど……」

愛依「既に人類史上最大最悪の絶望的事件で【世界は滅んだ後】」

愛依「どう考えても矛盾してるんだよね……」

雛菜「忘れてることは思い出せないし~」

雛菜「別の道を考えた方がいいかもですね~!」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

↓1


灯織「それは違います!」論破!

【BREAK!】

灯織「……そうだ、私たちは目先の大きな矛盾にとらわれて小さな矛盾を見逃していました」

灯織「この亀裂が、大きく風穴を開けるものだとも気づかずに……!」

摩美々「灯織、何か気づいたみたいだねー」

灯織「ええ、摩美々さんのアドバイスのおかげです。私たちは、人類史上最大最悪の絶望的事件が現実に起きたものだと仮定してきたがゆえに、見落としてしまった要素が一つあるんです」

智代子「見落とした……要素?」

灯織「私たちの年齢だよ、モノクマは前にもしっかりと明言してる。このコロシアイは現役の高校生のみが参加してるって。今この場にいる人間を見てもそれは間違いない」

灯織「でも、人類史上最大最悪の絶望的事件が起きた年月を踏まえると……どうしても二年の月日が経つことになる。そうなると摩美々さんや愛依さんは大学生相当の年齢、高校生とは呼べなくなります」

モノクマ「はぁ?ちょっと待ちなよ、風野さんもコロシアイ学園生活の記事には目を通したよね?」

モノクマ「彼らも二年の記憶をなくした状態でコロシアイに挑んだわけじゃん、だったら彼らも現役高校生じゃなくなるよね?それでもコロシアイ学園生活は運営され……」

灯織「コロシアイ学園生活とコロシアイ合宿生活とでは勝手が違うんです」

モノクマ「なにぃ?!」

灯織「だってそうですよね、あなたはこの共同生活が始まるときにも……」

-------------------------------------------------

樹里「おい!」

モノクマ「はりゃ?」

樹里「合宿だっつーんならなんで果穂と夏葉、他にもいないメンバーがいるんだ?」

モノクマ「あーそれね……さっき言った通りだよ。ここが希望ヶ峰学園だから、それだけ」

甘奈「説明になってない……」

甜花「千雪さんは……?」

霧子「結華ちゃんと、恋鐘ちゃんも……」

モノクマ「希望ヶ峰学園は高等学校の教育施設!入学資格があるのは【現役の】高校生に限られるからね!お子さまとお姉さまに、このプログラムに参加する権利はございません!」

-------------------------------------------------

灯織「樹里の指摘に対し、現役の高校生であることをやたら強調していましたよね」

モノクマ「いや、そんなの揚げ足取りじゃん!」

灯織「それに、先ほどの捜査の時でも」

-------------------------------------------------

モノクマ「うん、宣言したね。そしてこれこそがオマエラを参加者に選んだ理由でもある。オマエラが現役の高校生で、かつ283プロダクションのアイドルだったから……これ以上でもこれ以下でもないよ!」

-------------------------------------------------

灯織「現役という言葉を外すことはなかった。二年前の段階で高校生、ならこれは明確な嘘になる……あくまで公平な進行を守っているあなたがそんな嘘をつくんですか?」

モノクマ「ぐ、ぐぬぬぅ!?」

灯織「それに、あなたはこの16人でなくてはならないという言葉も口にしていた……現役の高校生であることと深い関係性があるのではないですか?」

モノクマ「お、オマエ……重箱の隅を妖刀村正でほじくるような真似を……!!」


愛依「えっ、こ、これってどうなってんの!?モノクマは何で追い詰められてんの!?」

灯織「モノクマがこのコロシアイの参加者が現役の高校生であることに拘っているのだとすれば……二年の時が流れたなんて情報は無効化されるんですよ」

智代子「え!?そ、それってどうなるの……!?」

摩美々「私と咲耶と愛依は高校三年生なのでー、合宿の時から一年も経ってないってことになるんじゃないですかぁ?」

雛菜「え~?でもそれっておかしくない~?」

雛菜「だって、二年の時間があったからこそ人類史上最大最悪の絶望的事件は起きたんだし、コロシアイ学園生活も起きたんでしょ~?また矛盾が生まれるんじゃない~?」

愛依「そうなるよね……うちらはそんな事件の記憶がないけど……外の世界はほら、こんなことになってるし……」

(モノクマが言うには、この映像はライブ映像……らしいけど)

(……ここまで来たら、もう止まるわけにはいかない!)

摩美々「……灯織、今度こそ発想の逆転が必要なのかもー」

灯織「……はい」

摩美々「それも、これまでとは規模の違う逆転……中身がどうとか、前提がどうとかそういうレベルの逆転じゃなくて―」








摩美々「【真実と虚構の逆転】……とかぁ」

(真実と、虚構……?)





_____それってつまり……





-------------------------------------------------

モノクマ「えーっと、オマエラはご存知の通り、希望ヶ峰学園主催の合宿プログラムに参加していただいております」

甘奈「甘奈身に覚えがないんだけど……」

咲耶「ちょっと待ってくれないかい?希望ヶ峰学園……私は既に数十年前に廃校になっていたと聞いているのだけど」

モノクマ「はぁ?何言ってんのさ、希望ヶ峰学園が廃校になるわけないじゃない!だってこの国の希望だぜ?未来だぜ?新時代のニューウェーブだぜ?」

モノクマ「まあそういうわけで、オマエラもここにいる限りは希望ヶ峰学園の生徒として参加してもらいます」


-------------------------------------------------

凛世「学級日誌、とか書かれております……」

めぐる「ってことはこの学校の先生がつけたクラスの観察記録?」

凛世「はい、そのようです……こちらの希望ヶ峰学園でお過ごしになられた学生方が、事細かに……」

灯織「ちょっと見てみてもいい?」


凛世からノートを受け取ると、パラパラと開いて目を通していく。
希望ヶ峰学園、はるか昔に廃校になったと聞いていた学校の当時の生き生きとした学生生活が綴られている。

……だけど、別に新たな手掛かりになるようなものはなく、文字通りただの学級日誌だという結論に至った。


灯織「うーん、結局学校は学校だもんね……」

めぐる「あ、でも楽しそうだったよね、このパレード!具体的には書いてなかったけど、学校でパレードなんてきっと文化祭が大賑わいだったんじゃないかな!?」

凛世「はい……皆揃っての凱旋、さぞや湧いたものかと思われます……」

灯織「そういえば、ここでもモノクマの言ってた『超高校級』っていうフレーズは何度も出てきてたよね」

めぐる「うん、『超高校級の割には普通の学生だ』とか『やっぱり超高校級はすごい』とか」

めぐる「でも、どういう意味なんだろう?わたしたちの才能とも関係してるのかな?」

灯織「この人たちと同じように『超高校級』のレッテルを貼ってモノクマは私たちに何をさせようとしてるんだろう……」

(聞き馴染みのないフレーズをこれほどまでに繰り返し目にしたり、耳にしたり……流石に気になっちゃうな)

-------------------------------------------------

-------------------------------------------------

(……そうだ、なんで私たちは忘れていたんだろう)

(希望ヶ峰学園、そして……超高校級という存在を)

めぐる「き、希望ヶ峰学園……そうだ……希望ヶ峰学園はあったんだ……」

愛依「うちも思い出した……だって、そうだよ!」

愛依「テレビでもめっちゃやってたじゃん!予想番組とかもあってさ……!」

摩美々「……」

雛菜「あは〜?雛菜も毎年見てました〜!」

凛世「はい……もはや超高校級の選定は、国民にとって恒例行事のようなものでございます……」

(でもなんで……?なんでそんなことを丸々全て忘れていたの……?)


-------------------------------------------------


……まさか。

人類史上最大最悪の絶望的事件、コロシアイ学園生活……

この二つの存在に強く結びついている“それ”が……もし、そうなのだとしたら……

私たちはとんでもない思い違い、いやそれどころじゃない……



初めっからすべてを見誤っていたことになる!



-------------------------------------------------

【ひらめきアナグラム開始!】


『う/が/き/ね/ん/ぼ/く/み/が/え』は『い/ざ/じ/な/い/つ/し』


【正しい順番に並べ替えろ!】


↓1


灯織「……!!」

【COMPLETE!】

灯織「ひとつ、とんでもなく馬鹿げていて、考えもしなかった仮説があるんです」

灯織「私たちのここでの生活も、これまでの推理も私たち自身の記憶も……そのすべてを否定してしまうようなそんな仮説です」

摩美々「……」

灯織「思っても口にしない、できるはずがない……そんなのあっちゃならないんだから」

灯織「_____希望ヶ峰学園が実在しないなんて」



「「「「「「…………」」」」」」



私が口にした仮説。それを口にした瞬間、裁判場は静寂に包まれた。
宙を何かが舞っているかかのように視線を上に向けたまま、私の仮説を見つめなおす。

四方八方から、その面という面を捉えなおして……最終、困惑。



愛依「い、いやいや……灯織ちゃん……それは流石に、どうなん……?」

雛菜「希望ヶ峰学園は世界中も注目する研究機関で、それこそ雛菜のパパとママが生まれるよりももっと前からあったんだよ~?」

智代子「毎年の新入生発表はもうお祭りみたいなものだったよ!?その光景も目に焼き付いてるし!」

灯織「……でも、希望ヶ峰学園がフィクションで、人類史上最大最悪の絶望的事件とコロシアイ学園生活も本当は存在しないって思ったら謎が全部消えませんか?」

愛依「い、いやいやそれは消えるかもしんないけどさ!?むしろなんも残んないよ!?」

愛依「大体うちらのこの十年以上の記憶はなんになんの!?」

(そう……それがずっと疑問だった)

(たとえ記憶を操作する技術があるとはいえ、本来なら十数年も記憶に刻まれ続ける存在であるだろう希望ヶ峰学園を、あの瞬間までそれだけすっぽりと忘れることなんてあるんだろうか)

(むしろ、私たちは……あの瞬間……思い出しライトの光を浴びた時に……)


-------------------------------------------------
【正しい選択肢を選べ!】

・希望ヶ峰学園を思い出した
・他の記憶を忘れた
・希望ヶ峰学園の記憶を刷り込まれた

↓1


灯織「これしかない!」

【解!】

灯織「思い出しライト……その名前の印象に私たちはずっと引きずられていたんです」

灯織「あれが、私たちの記憶を呼び起こすものなんかでなくその逆、記憶を刷り込むものだとしたらどうでしょうか」

智代子「記憶を刷り込む……ってあの光を見たことでわたしたちは希望ヶ峰学園って言う存在を初めて知ったってこと!?」

雛菜「え~?それじゃこの十数年の記憶は、あの瞬間に一気に刷り込まれたってことなの~?」

摩美々「十数年の記憶から、わざわざ希望ヶ峰学園の存在だけを選び出して抜き取る」

摩美々「十数年の記憶の隙間に、希望ヶ峰学園という存在を流し込む」

摩美々「そのどっちが楽かって考えたら割と一択かもねー」

モノクマ「ま、待ちなよ!な、なにを言ってるの風野さん!そんなでたらめでみんなを誤魔化しちゃダメだって!」

灯織「私の目から見れば、それはモノクマの方になりますよ」

モノクマ「ぐぅぅぅぅ……じゃ、じゃあ!希望ヶ峰学園がフィクションだっていうんだったら、今みんながここにいる場所はどこなのさ!?」

愛依「まあ……希望ヶ峰学園だよね、どっからどうみても……」

モノクマ「風野さんはそれを証明する証拠品も持ってるはずだよ!」

(モノクマが言いたい、この学園が希望ヶ峰学園である証拠って……)


-------------------------------------------------
【正しいコトダマを選べ!】

>>5>>8

↓1


(いや、今は思い出しライトが捏造だという推理の延長線上だ……)

(モノクマもみすみすそれを反証には使ってこないだろう……)

(確かこの学園そのものに関する証拠があったはず……)


モノクマ「ぐぅぅぅぅ……じゃ、じゃあ!希望ヶ峰学園がフィクションだっていうんだったら、今みんながここにいる場所はどこなのさ!?」

愛依「まあ……希望ヶ峰学園だよね、どっからどうみても……」

モノクマ「風野さんはそれを証明する証拠品も持ってるはずだよ!」

(モノクマが言いたい、この学園が希望ヶ峰学園である証拠って……)


-------------------------------------------------
【正しいコトダマを選べ!】

>>5>>8

↓1


灯織「これです!」

【解!】

灯織「男子トイレ奥の空間にあった、学園内の見取り図……これですか?」

モノクマ「そうそうそれそれ!ほら、希望ヶ峰学園の構造が綺麗にまとめられてるし、ちゃんとそこに『希望ヶ峰学園』の記載もあるでしょ?!」

智代子「たしかに書いてあるね……部屋の一つ一つまでちゃんと網羅してるし……」

雛菜「この学園の見取り図としてはこれ以上ないって感じですよね~」

モノクマ「希望ヶ峰学園は歴史ある学校だからね、学校内の見取り図があってもおかしくはない……そうでしょ!実際ここにそれがあるわけだし!」

灯織「……」

(学校の、見取り図……?)

愛依「てか変わってるよね……うちの学校も地図とかあるけど、教室の配置ぐらいのもんだし希望ヶ峰はマジで細かすぎって感じ!」

智代子「あはは、だね。ここまで立体的に廊下まで書いてたりするなんて流石だよねぇ」

灯織「……!!」

灯織「もしかして、そういうこと……?この見取り図って……」

雛菜「あは~?」

-------------------------------------------------
【正しい選択肢を選べ!】

・全く別の学校のもの
・本当は施工予定図
・捏造されたもの

↓1


灯織「全く別の学校のものだったのではないでしょうか?」

モノクマ「はぁ? 馬鹿言うなよ! こんな五階建てで最新鋭の設備も取りそろえた学校が他にあると思うかい?!」

灯織「……そ、それは確かに……」

モノクマ「ここは確かに希望ヶ峰学園なの! それを否定なんてさせないからねー!」

(……この学園は自分で見た限りでも、ほかに類を見ない構造をしている……)

(ともすると、モノクマの言うとおり、これは希望ヶ峰学園なんだろう……)

(私たちの記憶の中にある、まがい物の希望ヶ峰学園と同じという意味で……!)

モノクマ「風野さんはその見取り図が見取り図じゃないとでもいうつもり?!」

灯織「……この見取り図は、本当は」


-------------------------------------------------
【正しい選択肢を選べ!】

・全く別の学校のもの(済)
・施工予定図
・捏造されたもの

↓1


あ、申し訳ない……
前にもお伝えしたとおり一部テキストデータが一度消えてしまった都合で捜査パートと裁判パートで作成時期が異なり、情報に齟齬があったようです……
点検が甘かった……

ここの部分はそのまま通しますね……

-------------------------------------------------

灯織「これです!」

【解!】

灯織「……モノクマ、これって本当に見取り図なんですか?」

モノクマ「え?ど、どういう意味だよ!」

灯織「来客者向け、内部の人間向けだとしても情報が細かすぎるんですよ……見取り図と言われたら、ふつうこんなに立体的な図に机椅子の台数、廊下まで記載はしないですよね?」

モノクマ「そ、それは製作者がマメだったからなんじゃ……」

灯織「だとしたらおかしいですね、マメな人間がページが一枚欠落した状態で普通放っておきますか?」

モノクマ「ギクゥ!?」

灯織「その抜け落ちた一ページ……何かまずい表記でもあったんではないですか?例えば、『希望ヶ峰学園建築計画』なんて」

智代子「ま、待って!何が起きてるのこ、これって……」

雛菜「だから~、今雛菜たちがいるこの学校は確かに希望ヶ峰学園ではあるけど~」

雛菜「何十年も歴史があるような、ずっとずっと古い建物なんかじゃなくて、ピカピカの新築さんってことなんだよ~~~~!」

愛依「え……?!確かに、設備は割と新しいと思ってたけど……にしても、新築!?」

摩美々「ってなると……寄宿舎二階のあれは、荒れてたって言うよりもー」

摩美々「工事途中だったってことになるんだー」

モノクマ「ふ、ふ、ふ、ふ、ふざけるなよ!希望ヶ峰学園を馬鹿にするのもいい加減にしろ!希望ヶ峰学園はオマエラが存在を否定していいほどちんけなもんじゃないんだよ!」

灯織「……モノクマ?」

モノクマ「もう怒った……許さないぞ!」




【モノクマ「ボクが正面から叩き潰してやるーーーーー!!」】意見対立!




愛依「な……こ、これって……」

智代子「わたしたちとモノクマの正面衝突……ってことだよね?」

摩美々「ふふー、面白いじゃないですかぁ」

雛菜「だね~!なんだかワクワクしてきちゃった~!」

愛依「え、ええ!?」

灯織「大丈夫です、愛依さん。モノクマがあそこまでの反応を見せていること、それはつまり私たちが真相にたどり着きかけていることの証左です」

摩美々「そういうこと、あの反応がむしろ答えを物語ってるんだよねー」

智代子「なら、今歩んでいる道を信じて進めばいい……そういうことなんだね?!」

モノクマ「希望ヶ峰学園の存在を否定なんかさせない……」

モノクマ「ボクの世界は、絶対の世界なんだーーーーーーーー!!」


申し訳ない、スマブラ生放送に移るのでここで終わりにさせていただきます。
キリがいいのか悪いのか……次回モノクマとの議論スクラムより開始します。

今回の議論の部分はなんとも伝わりづらい部分が多くて申し訳ないです。
ここから先は申し越しわかりやすい話になっていくと思うので……ご容赦ください。

それではお疲れさまでした、明日も21:00~再開予定です。

【意見対立】

【議論スクラム開始!】

「希望ヶ峰学園は実在する!」vs【希望ヶ峰学園はフィクションだ!】

モノクマ「オマエラの記憶の中にも希望ヶ峰学園は存在するよね!?何を疑うことがあるのさ!」

モノクマ「見取り図を見れば一目瞭然!この学園は希望ヶ峰学園と構造がまるっきり一緒だよ!」

モノクマ「コロシアイ学園生活に準えてこのコロシアイ合宿生活は行われてるんだ!同じ希望ヶ峰学園じゃなきゃおかしいだろ!」

モノクマ「希望ヶ峰学園歌姫計画は希望ヶ峰の教育カリキュラムあってこそじゃないか!学園の存在を否定したら元も子もないじゃん!」

モノクマ「学園の設備だって、こんなの常人にはかき集めようがないよ!希望ヶ峰学園じゃないんだとしたらどうするっていうのさ!」

モノクマ「希望ヶ峰学園は国民の象徴とも言うべき存在、世界の希望のシンボルとも言うべき存在なんだぞ!それを疑うなんて許されると思うのか!」


-------------------------------------------------
意見スロット
【設備】
【見取り図】
【記憶】
【コロシアイ】
【希望】
【歌姫計画】
-------------------------------------------------

【意見スロットを正しい順番に並び替え、敵スクラムを向かい討て!】

↓1

-------------------------------------------------
【灯織「私たちは負けません!」】

モノクマ「オマエラの記憶の中にも希望ヶ峰学園は存在するよね!?何を疑うことがあるのさ!」
【灯織「チョコ!」
智代子「もう正直記憶とかしっちゃかめっちゃかで……もう頼りにならないって言うか……えへへ」】

モノクマ「見取り図を見れば一目瞭然!この学園は希望ヶ峰学園と構造がまるっきり一緒だよ!」
【灯織「摩美々さん!」
摩美々「流石にこれをただの見取り図って言うのは無理があるでしょー、どうみても工事のためのやつじゃないですかぁ」】

モノクマ「コロシアイ学園生活に準えてこのコロシアイ合宿生活は行われてるんだ!同じ希望ヶ峰学園じゃなきゃおかしいだろ!」
【灯織「雛菜!」
雛菜「え~?でもそのコロシアイ学園生活も、存在しない二年の記憶の中のやつだから~、実際には起きてないんじゃないの~?」】

モノクマ「希望ヶ峰学園歌姫計画は希望ヶ峰の教育カリキュラムあってこそじゃないか!学園の存在を否定したら元も子もないじゃん!」
【灯織「ここは私が!」
灯織「その希望ヶ峰学園歌姫計画すら、本当にあったか怪しい今……希望ヶ峰学園が存在しない方が筋が通ります!」】

モノクマ「学園の設備だって、こんなの常人にはかき集めようがないよ!希望ヶ峰学園じゃないんだとしたらどうするっていうのさ!」
【灯織「摩美々さん!」
摩美々「別に黒幕の持つ権力自体は否定してないのでー、設備を整えることも不可能ではないんじゃないですかぁ?」】

モノクマ「希望ヶ峰学園は国民の象徴とも言うべき存在、世界の希望のシンボルとも言うべき存在なんだぞ!それを疑うなんて許されると思うのか!」
【灯織「ここは私が!」
灯織「希望のシンボルの存在……絶望側に立つはずなのにモノクマは随分と希望の肩を持つんですね」】

-------------------------------------------------
【CROUCH BIND】

【SET!】

【コンマの合計値600以上で相手のスクラムを打ち破れ!】

【スキルとアイテムの効果によりコンマ値が+70されます】

↓直下より6回連続でコンマ判定


【コンマ判定 10+19+52+38+99+01+70×6>600】

「「「「「これが私たちの答えだ!」」」」」

【BREAK!】

灯織「希望ヶ峰学園の存在……もはやそこに信頼は置けません。今私たちがいるこの場所は、何か目的があって新たに建てられた別の“希望ヶ峰学園”なんです」

摩美々「才能の研究をしている何十年もの歴史と伝統ある、世界の希望たる希望ヶ峰学園なんて、どこにもないんだねー」

モノクマ「……」

雛菜「あれ~?だんまり~?」

灯織「雛菜、放っておこう。どうやら完全に向うは手詰まりみたいだし、今のうちにこっちで進めないと」

愛依「だね……!ね、灯織ちゃん!希望ヶ峰学園が存在しない、うちらの記憶が二年飛んだわけでもない……だとしたら」

愛依「世界は終わってなんか……ないんだよね?」

灯織「……はい!」

智代子「よかったぁ~~~~!本当に良かったよ~~~~!じゃあ今流れてる映像も良くできた偽物なんだよね!」

灯織「多分、ね」



摩美々「はいはい、喜ぶのはそこまでそこまでー」

摩美々「まだこっちの方が有力ってだけで確定じゃない……円香の事件の時に何度も覆されたの忘れたわけじゃないよねー?」

愛依「そ、そっか……深呼吸深呼吸……」

雛菜「ひっひっふ~~~♡」

智代子「それじゃ出産だよ!?」

摩美々「じゃ、この学園の真相に迫っていかなくちゃなんだケド、手っ取り早いのはこの学園が建てられた目的を考える所からかなぁ」

灯織「目的……」

愛依「フツーに学校……じゃあないよね」

雛菜「ん~?そんなの分かり切ってない~?」

雛菜「この学校が出来てすぐに雛菜たちがここでコロシアイをさせられてるんだよ~?」

雛菜「じゃあそれが目的だよね~?」

(……そうだ、そういうことになる)

(黒幕が希望ヶ峰学園歌姫計画を乗っ取ったわけでもない、希望ヶ峰学園なんてものがそもそも存在しない、そうなると……)






灯織「私たちがコロシアイをするためだけに建てられた建物……」






智代子「そ、そんなのあり!?」

摩美々「この世界には摩美々たちには理解もできないような頭のおかしい集団がいるんだよー」

摩美々「読んだことないー?日常を送ってたら突然一億円送られてそこから騙し合いのゲームに参加する漫画とか、借金まみれの青年が船に乗ってギャンブルする漫画とか」

摩美々「そういうのって大体お金持ちとか、変わった人がワイン片手に観戦してたりするのがよくある話じゃないー?」

愛依「確かにお兄の本棚でそういうの見た気もするけど……あくまで漫画じゃん?!」

雛菜「もう現実もフィクションも区別がつかなくない~?希望ヶ峰学園って言う絶対的な現実が雛菜たちの目の前でフィクションに変わったんですよ~?」

愛依「ま、マジで……そんな……」

摩美々「デスゲーム用に建てられた学園、ふふー。いかにもB級映画って感じがしてきましたねー」

智代子「それで希望ヶ峰学園歌姫計画ももう存在しないから……そうなると、わたしたちは本当に殺し合うためだけに集められたってコト?」

愛依「今の摩美々ちゃんの話だと、お金持ちの酒のつまみのためだけに集められたって感じになんね……」

灯織「……ちょっと待ってください!」

智代子「灯織ちゃん……?」

(この建物がコロシアイのためだけに建てられ、私たちが殺し合うためだけに集まった……それって、あの事件にそっくりじゃない……?)

灯織「一つ、皆さんにお見せしたいものがあるんですが……よろしいでしょうか」

摩美々「その調子だと、今の摩美々たちの状況を説明する何かを発見したって感じぃ?」

灯織「ええ、まあ……」

(この事件が……私たちと現実とを紐づける……!!)


【正しいコトダマを選べ!】

>>5>>7

↓1


(いや、違う……)

(希望ヶ峰学園は実在しないという話になってるんだから人類史上最大最悪の絶望的事件もなかったことになる)

(私たちの身に、実際近しい事件となると……あれになるはずだ)

灯織「一つ、皆さんにお見せしたいものがあるんですが……よろしいでしょうか」

摩美々「その調子だと、今の摩美々たちの状況を説明する何かを発見したって感じぃ?」

灯織「ええ、まあ……」

(この事件が……私たちと現実とを紐づける……!!)


【正しいコトダマを選べ!】

>>5>>7

↓1


灯織「これです!」

【解!】

灯織「この新聞記事に書いてある『未成年連続失踪事件』……なんだか私たちの状況に似ていませんか?」

雛菜「大体20人前後の高校生が失踪して後日遺体で発見かぁ~……」

灯織「既に何回も全国的に頻発している事件なのですが……これが無関係だとは私には思えず……」

愛依「確かに、うちらには結構似てるけど……」

摩美々「でも灯織さぁ、私はこの闇サイトっていうのにアクセスした覚えないよー?」

灯織「それは私もそうなんですが……」

愛依「てかそもそも闇サイトってなんなん?」

智代子「ほら、あれだよ!コミックマーケットとかやってる……」

摩美々「それはビッグサイトでしょー」

雛菜「寄生虫~!」

摩美々「それはパラサイトー」

摩美々「漫才はさておいて、この闇サイトって言うの……気になるよねー」

灯織「通常アクセスできないアングラサイト……さっきの摩美々さんの仰ってた漫画の話……少し重なるところがあるかもしれません」

愛依「誰かにうちらのコロシアイをそこで見せてたってこと!?」

灯織「……もしかすると、今この映像すらもあの監視カメラから流されているのかもしれませんね」


レンズは無機質に私たちの姿を捉え、物も言わない。
でも、あの向うに……もしかすると、数多くの人間の目があるのかもしれない。そう思うと身震いした。


摩美々「誰かに見せるためのコロシアイ……コロシアイ学園生活はフィクションだったケド、重なるところがあるよねー」

智代子「うぅ……ホントに希望ヶ峰学園とか諸々本当に存在しなかったんだよね?!なんだか不安になってきた!」

愛依「だ、だいじょぶだいじょぶ!今あそこでモノクマが黙りこくってるのが証拠だから!」

雛菜「う~ん、それじゃあ雛菜たちが最終的にこのコロシアイをさせられてるのって結局デスゲーム配信のための頭数ってことでいいの~?」

灯織「……いや、事はそう単純じゃないと思うよ」

雛菜「え~?」

灯織「さっきまでの議論が一度希望ヶ峰学園の実在をめぐる話で覆ったわけだけど、今回のコロシアイがモノクマが現役の高校生を参加者に、しかも283プロのアイドルでないといけないとまで断言した事実は変わらない」

灯織「私たちが今ここにいるのは、見世物以上の意味が何かあるんじゃないかな」

摩美々「単純にアイドル同士のコロシアイっていう需要があったとか……じゃあないよね」

智代子「その……話を蒸し返すみたいだけど、このコロシアイの黒幕ってわたしたちも知ってる誰か、なんだよね?だとしたら近しい人間を選んだってだけなような気もしないではないんだけど……」

灯織「もちろんその可能性もある……けど……なんだか、もっと別の何かがあるような予感がするから……」

摩美々「……超高校級の占い師さんが言うんだったら一度話し合ってみた方がいいかもねー」

摩美々「なにせ占い師の直感なんですからぁ」

灯織「摩美々さん……ありがとうございます」

(未成年集団失踪事件……闇サイト……)

(多分それらは私たちとも関係は深い、けど……もっとそれ以上の何かがあるはずなんだ……!)

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【コロシアイ学園生活】
‣【コロシアイの動機】
‣【プレゼン資料】
‣【人類史上最大最悪の絶望的事件】
‣【Aへのメール】
‣【絶望の残党】
‣【怪しいメモ】
‣【方舟計画】


愛依「希望ヶ峰学園は実在しないから……」

愛依「うちらはここに闇サイトで【デスゲームの配信をするため】に呼ばれた可能性が高いんだよね?」

智代子「無作為に選ばれたわけでなく、283プロの現役高校生アイドルじゃないといけない理由があったってことなんだよね!」

雛菜「デスゲームとして、≪仲間同士の方が盛り上がるから≫とか~?」

摩美々「≪闇サイト以外のところにも公開する目的があった≫のかもねー」

愛依「≪うちらの中の誰かにターゲットがいた≫、とか?」

雛菜「狙いはここにいる≪雛菜たち以外の人間だった≫のかもしれないね~」

智代子「じゃあ逆転の発想!コロシアイのために閉じ込めることで≪わたしたちを守ろうとした≫んだよ!」

愛依「いやいや、それは流石に逆転しすぎじゃん!?360度くらい逆転してるよ!?」

摩美々「愛依、それ一周して元に戻ってるー……」


【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1


愛依「え?! あのメモって透ちゃんを殺すためだけにこのコロシアイが起きたってことだったん?!」

灯織「この文面だとそう読み取れなくもないですよね……?!」

摩美々「いやいや、さすがにそれは規模が壮大すぎるってー」

雛菜「雛菜が言うのも変だけど、透先輩は割とぼーっとしてるから狙いやすいと思うよ~?」

(うーん、話としては通るけど……どうやら流石に無理がある話みたいだ)

(モノクマの反応を見ても、意図するところじゃないらしい……)

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【コロシアイの動機】
‣【プレゼン資料】
‣【人類史上最大最悪の絶望的事件】
‣【Aへのメール】
‣【絶望の残党】
‣【怪しいメモ】
‣【方舟計画】


愛依「希望ヶ峰学園は実在しないから……」

愛依「うちらはここに闇サイトで【デスゲームの配信をするため】に呼ばれた可能性が高いんだよね?」

智代子「無作為に選ばれたわけでなく、283プロの現役高校生アイドルじゃないといけない理由があったってことなんだよね!」

雛菜「デスゲームとして、≪仲間同士の方が盛り上がるから≫とか~?」

摩美々「≪闇サイト以外のところにも公開する目的があった≫のかもねー」

愛依「≪うちらの中の誰かにターゲットがいた≫、とか?」

雛菜「狙いはここにいる≪雛菜たち以外の人間だった≫のかもしれないね~」

智代子「じゃあ逆転の発想!コロシアイのために閉じ込めることで≪わたしたちを守ろうとした≫んだよ!」

愛依「いやいや、それは流石に逆転しすぎじゃん!?360度くらい逆転してるよ!?」

摩美々「愛依、それ一周して元に戻ってるー……」


【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1


摩美々「摩美々もこの推理は割と的を射ていると思ってるんだケド……その計画はいかんせん不透明すぎるんだよねー」

摩美々「もっと摩美々の推理を裏付ける有効な証拠はないのー?」

(うっ、別のことを話せばよかったな……)

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【コロシアイの動機】
‣【プレゼン資料】
‣【人類史上最大最悪の絶望的事件】
‣【絶望の残党】
‣【怪しいメモ】
‣【方舟計画】


愛依「希望ヶ峰学園は実在しないから……」

愛依「うちらはここに闇サイトで【デスゲームの配信をするため】に呼ばれた可能性が高いんだよね?」

智代子「無作為に選ばれたわけでなく、283プロの現役高校生アイドルじゃないといけない理由があったってことなんだよね!」

雛菜「デスゲームとして、≪仲間同士の方が盛り上がるから≫とか~?」

摩美々「≪闇サイト以外のところにも公開する目的があった≫のかもねー」

愛依「≪うちらの中の誰かにターゲットがいた≫、とか?」

雛菜「狙いはここにいる≪雛菜たち以外の人間だった≫のかもしれないね~」

智代子「じゃあ逆転の発想!コロシアイのために閉じ込めることで≪わたしたちを守ろうとした≫んだよ!」

愛依「いやいや、それは流石に逆転しすぎじゃん!?360度くらい逆転してるよ!?」

摩美々「愛依、それ一周して元に戻ってるー……」


【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1


灯織「それに賛成です!」

【解!】

灯織「このコロシアイを公開するとして……おそらく、それは闇サイトの狭いコミュニティに留まるものでは無いような気がします」

智代子「えっ!?それじゃあやっぱり世界に絶望を振りまくために_____」

灯織「いや、その逆だよ……むしろ黒幕としては、希望を振りまこうとすらしていたのかもしれない」

雛菜「え~?希望~?コロシアイの中に希望なんてあるの~?」

摩美々「……いや、でも灯織の言うコトにも一理あるよー」

摩美々「だってさっきまでモノクマは希望ヶ峰学園の存在に、希望が実在することに強く固執してた……絶望側の立場だと思い難いほどに」

灯織「そして実際に、黒幕が外部の人間にこのコロシアイを見せようとしていた証拠がありました」

摩美々「それって学園長の個室にあった、プレゼン資料……?」

灯織「はい、摩美々さんと一緒に確認したものです」

摩美々「待ってよー、それって確か希望ヶ峰学園歌姫計画……つまり今じゃもう役に立たない話のやつじゃなかったぁ?」

灯織「……一見するとそう見えるかもしれません。ですがこうやって同時に見比べてみると……」

-------------------------------------------------
【プレゼン資料】

『新時代のアイドルを生み出す革新的発想』
『希望を新たに生み出す新・希望ヶ峰的アプローチ』
『成功すればどんなに凡庸なアイドルでもトップアイドルへ』
『見違えるような成果』
『無から有を生み出す発想』
『アイドル…新しい自分との出会い』
『すべてのアイドルを過去にするアイドルの創造』

-------------------------------------------------
【希望ヶ峰学園歌姫計画】

『超高校級のアイドル、超高校級のマネージャーをはじめとした学園の生徒協力のもと日本のエンタメ産業を担う新時代の“歌姫”を育成する計画』
『人為的に才能を生みだす意図ではなく、環境からのアプローチで才能を伸ばすことを目的とする』
『計画には現役のアイドルに参加してもらい、学園の生徒同様のトレーニングを実施する。適宜別のメニューも考案し、“超高校級”に匹敵する実力を習得する。成功した暁には、その生徒を【超高校級の歌姫】として迎え入れる予定』

-------------------------------------------------

灯織「一つ、明確な相違点が浮かび上がってくるはずです」

愛依「明確なソーイ点……?」

智代子「どっちも、希望ヶ峰学園の力を使ってすごいアイドルを作るっていう内容に見えるけど……」

摩美々「灯織はあの時にもこのプレゼン資料は希望ヶ峰学園歌姫計画なんかじゃないって断言したもんねー」

摩美々「なにかしらの大きな違いがそこにはあるんだろうケド……どこの話ぃ?」

灯織「わかりました、それなら私からお伝えさせていただきますね」

灯織「二つの計画の間に存在する明確な相違点とは……」

-------------------------------------------------

【スポットセレクト】

『新時代のアイドルを生み出す革新的発想』
『希望を新たに生み出す新・希望ヶ峰的アプローチ』
『成功すればどんなに凡庸なアイドルでもトップアイドルへ』
『見違えるような成果』
『無から有を生み出す発想』
『アイドル…新しい自分との出会い』
『すべてのアイドルを過去にするアイドルの創造』


【希望ヶ峰学園歌姫計画と矛盾するポイントを指摘しろ!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1
-------------------------------------------------


灯織「ここです!」

【解!】

灯織「両者の間では明確に【才能】に対する捉え方が違うんです。こちらのプレゼン資料では、希望ヶ峰学園歌姫計画では本人が既に持っている才能を伸ばしていくことを目的としていますが、こちらのプレゼン資料ではその逆」

灯織「むしろ才能は人為的に作り出す、無から有を生み出すとまで言っているんです……それに、こちらは希望ヶ峰学園のシステムを使うなんて文言もない」

灯織「希望ヶ峰学園の存在が証明できない今、このプレゼン資料の持つ意味は大きく変わってくるはずです」

摩美々「え……?何、それじゃあ灯織はもしかして……このプレゼン資料に書いてあるような、アイドル育成プログラムが今ここで行われてるって言いたいのー?」

灯織「……ええ、人為的に才能を生み出すという言葉にも身に覚えのある話があるんじゃないでしょうか」

愛依「それってもしかして……霧子ちゃん?」

-------------------------------------------------

モノクマ「人格をプレゼントしたんだよ!」

灯織「………………え?」

モノクマ「本物の超高校級の保健委員の人格をそっくりそのまま幽谷さんの中にインプットしてあげたんだ!」

モノクマ「ていっても流石に上書きしたわけじゃないよ?海馬の部分にチョチョイとメスを加えて脳髄の分泌物が……」

モノクマ「まあ詳しい説明はどうでもいいよね、それこそ超高校級の神経学者にでも聞いてやりなよ!」

咲耶「ちょ、ちょっと待ってくれ!」

咲耶「それじゃなにかい?!いま、私の前に立っているのは霧子の姿をした別人だということかい?!」

霧子「ふふ……♪」

モノクマ「だから、上書きじゃないんだって!上書きじゃなくて統合!」

モノクマ「もともとあった幽谷さんの人格と超高校級の保健委員の人格が融合したんだよ!」

-------------------------------------------------


智代子「あの時の動機は、才能を伸ばす道具のプレゼント……でも、霧子ちゃんだけは超高校級の保健委員って人の人格を与えられた……あ!」

智代子「才能を、与えられた……?」

雛菜「新しい自分との出会いっていうのも重なってくる話ですね~」

愛依「じゃあ今の灯織ちゃんの資料はマジで……!?」

灯織「今の私たちのコロシアイ、それの理由とも言うべき証拠なのではないでしょうか」

摩美々「しかしとんでもない話だよねー、高い技術力を持ってるのもそうだけど、それを実行に移すだけの【資金力】」

摩美々「それこそ世界が滅んでた方がいっそ納得がいくんだケド」

(……あれ、【資金力】?)

愛依「摩美々ちゃん!?でもさ、希望ヶ峰学園は……」

摩美々「わかってるー」

摩美々「だからこそ、信じられないんだよねー……そんな並外れた資金力……普通の人間じゃこんなコロシアイを始めること、不可能でしょー」

(……あれ?)

愛依「灯織ちゃん?どうしたん?」

灯織「……その……このコロシアイの黒幕は、私たちと同じく283プロの人間、なんですよね……?」

摩美々「モノクマの言うコトを信じるならねー」

灯織「……だとしたら、なんですが」







灯織「そんな資金力のある人間って【あの方】しか残らない気がするんですが……」






よく考えれば、何も資金の話だけではない。
彼女の存在を感じ取れる場面は、他にもあった。
学校エリア地下階にあったトレーニングルーム、あんな設備を作るような人間私たちの事務所には彼女しかいない。

そして、学園長室の個人部屋のパスワード『PERFECT』……彼女の口癖にそっくりだ。
極めつけは、地下階のパスコード『0816』





____それは、彼女の誕生日だ。





智代子「そ、そんな……」

愛依「で、でもさ!?誰かが急に宝くじ当たって大金持ちになった可能性とかもあるんじゃん!?ほ、ほら、甜花ちゃんいつかクリスマスにプロデューサーから宝くじ貰ってたりしたし!?」

摩美々「……ちょっと苦しいかなぁ」

雛菜「それに、黒幕が特定できそうなんだったらそこから目を背けるべきじゃないですよね~?」

智代子「……!!」

雛菜「辛くたって、苦しくたって進む……みんなそうやってきたんだし……ここも同じだよ~」

智代子「……そっか」

雛菜「それに、辛くても雛菜も隣にいるから~~~~!」

智代子「……雛菜ちゃん」

モノクマ「ストップストップ!人が気絶してる間になんだかとんでもない話になってない!?」

愛依「あ、起きた!?」

モノクマ「流石に黙っちゃいられないね!資金力があるからってだけで黒幕を断定するつもり?!そうは問屋が卸さないってんだ!」

灯織「そうですよね……黒幕を特定しようというタイミングになればモノクマが立ちふさがってくる。そうなると思いました」

モノクマ「むき~~~~!放っておけばろくなことにならないんだから……!これだからガキの御守りは嫌いだよ!」

灯織「なら、分かりました……黒幕であるあなたとここで正々堂々と雌雄を決しましょう」

灯織「今ここで、あなたに引導を渡して見せます!」

モノクマ「それはこっちのセリフだよ!」

モノクマ「絶望に染め上げてやる……これで全部終わりだよ!」

-------------------------------------------------
【パニックトークアクション開始!】

モノクマ「何が現実だッ!」【防御力75】
モノクマ「何がフィクションだッ!」【防御力80】
モノクマ「そんなの全部全部希望的観測だよ!」【防御力85】
モノクマ「明日に絶望しろッ!」【防御力90】
モノクマ「未知に絶望しろッ!」【防御力95】
モノクマ「思い出に絶望しろーーーーッ!」【防御力100】

【盾の防御力をコンマで削り取れ!】

【スキルとアイテムの効果によりコンマ値が+70されます】

↓直下より六回連続判定

これよく考えたら失敗したとこで次ターンもアイテム効果発動するからクリアじゃん
パニックトークアクション……破綻してますね……

-------------------------------------------------
【ALL BREAK!】

灯織「私たちは絶望に屈しない!」


【モノクマ「黒幕の正体を特定する証拠なんか、何一つ存在しないよね!?」】


メー/への/A/ル


【正しい順番に並び替えて、コンマ値100以上でとどめをさせ!】

【スキルとアイテムの効果によりコンマ値が+70されます】

↓1


灯織「これで終わりにしましょう!」

【BREAK!】

灯織「モノクマ……いや、黒幕……あなたの正体を特定するのは何もお金の問題だけじゃありません」

モノクマ「なんだって……!?」

灯織「地下階のおしおきメンテナンスルーム。そこに備え付けられた黒幕の私物と思しきパソコンの中のメール。そこにはAと称される人物に対するメールが送られていました」

モノクマ「……」

愛依「A……?コードネーム的な……?」

灯織「その可能性もありますが……地下室のトレーニングルームの存在、資金力の問題を鑑みると、このAにはもう一つの可能性が沸いてくるはずです」

智代子「もしかして……イニシャル?」

雛菜「そういうことかぁ~、あのメールって苗字か名前の頭文字が“A”の人間に向けて送られてたんだね~?」

灯織「283プロダクションの人間、経済的な力、トレーニングルーム、イニシャルはA……これらの要素を繋いでいくと、おのずと一人の存在が浮かび上がってきます」

モノクマ「……」

灯織「私たちと同じステージに立ち、同じ夢を描いてきたあなたが黒幕だとは思い難い……でも、真実から目を背けるわけにはいかない」

モノクマ「……」

灯織「……だから、私は迷いません。ここで黒幕であるあなたの正体を明らかにして、このコロシアイを終わらせます!」

灯織「このコロシアイ合宿生活の黒幕とは……!」


-------------------------------------------------

【クロを指摘しろ!】

↓1


【解!】


間違いなら、どれほどよかったことか。
彼女ほどストイックで、心優しく、頼りになる存在も他にいないのに……
いつしか、いや……初めから彼女は私たちのイメージとはかけ離れた存在だったんだ。

「いい?目指すならトップだけよ!」

あの言葉の裏で、彼女は何を考えていたのだろう……

-------------------------------------------------


灯織「黒幕の正体は……夏葉さん、ですよね」

智代子「……っ!」

灯織「経済的な後ろ盾、有栖川家の資本力と政財界へのコネクションがあれば……これほど壮大なデスゲームも主催できたはず」

灯織「そして何より、イニシャルは【A】……黒幕へとつながる手掛かりが、夏葉さんの一点で結集してしまうんですよ……!」

灯織「……違うなら、そう言ってもらえませんか。夏葉さん」

モノクマ「……」

摩美々「ちょっとー?」

モノクマ「…………」

愛依「も、モノクマ……?また静かになっちゃってるけど……?」

モノクマ「………………」

雛菜「あは~~~~?」

モノクマ「…………………」

智代子「……本当に、夏葉ちゃんなの?」

モノクマ「…………………………」







モノクマ?「……ふふっ」







モノクマ?「流石ね、灯織。あなたならいずれはこの結末にたどり着くものだと確信していたわ」

灯織「……その喋り方!」

モノクマ?「どう?見事なものだったでしょう?希望ヶ峰学園なんて存在しない学園の存在をでっちあげて、あなたたちを欺いた」

摩美々「すっかり騙されちゃってましたケド、夏葉ってそんな器用な人間だったっけー?」

モノクマ?「あら?私はある程度機転の利く人間だと自負していたわよ」

愛依「夏葉ちゃんが、絶望のためにこんなことをしたっての……?」

モノクマ?「自分自身の記憶が確証の無いものになっていく感覚、なんて絶望的なのかしら。足元が震えて、背筋が凍えて、世界がぐらついて……何物にも代えがたい喪失感と快感、それを味わえるなんて少しばかり嫉妬してしまうわ」

智代子「なんで……なんでそんなひどいことをしたの……夏葉ちゃん!?」

モノクマ?「ふふっ、違うわ智代子。絶望は決してあなたたちを打ち砕くものなんかではないの。むしろその逆境から立ち上がろうとするその超克の心得は大きく成長させてくれるのよ」

雛菜「でも、その過程で雛菜たちは仲間を失っちゃってるんだよ~?そんな成長、雛菜たちは求めてない~~~~~!」

モノクマ?「そうかもしれないわね、でも今のあなたたちほど輝いているアイドルもいないと思うわ。絶望の渦から必死に這い出ようとする、絆という素晴らしい指針を片手に。どんな芸術よりも美しく、どんな戯曲よりも目を奪う……希望の象徴よ!」

灯織「……それがあなたがこのコロシアイで目指したものだって言うんですか!?」


モノクマ?「ええ、今のあなたたちは私たちの追い求めた希望。まさに【完璧な】アイドル像、新時代のアイドルよ!」

モノクマ?「ああ、この舞台にあなたたちと共にいれる幸運に感謝しなくてはいけないわね。希望が生まれるこの瞬間、これは何物にも代えがたい幸福だもの!」

モノクマ?「……さて、そろそろ私も姿を見せなければ失礼に当たるわよね。あなたたち完璧なアイドルに対して礼儀を尽くさせてもらうわ」

彼女はモノクマ越しにそう宣言すると、モノクマの右手を天高く挙上させた。
何においても頂点を目指す彼女をほうふつとさせるポーズと共にモノクマの体は輝きだし、やがて……



カッ



閃光と共に爆発。
場内を爆風とスモークとが一瞬で埋め尽くす。
右手を覆いにして証言台の上で堪える私たち、モノクマに向けた視線の中でそれは姿を現した。
あのぬいぐるみのような小さな躰の代わりに、すらりと伸びた長身のシルエット。
並外れて美しいスタイルのシルエットは、モノクマ同様に天を己が指で指していた。

_____まるで、自分自身がその【完璧】を体現する存在であるかのように。





夏葉「私こそがこのコロシアイ合宿生活の黒幕、有栖川夏葉よ!」




------------------------------------------------

【超大学生級の絶望 有栖川夏葉】

------------------------------------------------


------------------------------------------------




【To be continued…】




------------------------------------------------


というわけで本日はここまで、一つの区切りがつきましたね。
なんとか夏葉登場までやってこれた……
いやぁ……長かった……

途中またしても捜査パートと情報に齟齬がある場面(新聞記事など)がありました、申し訳ない……
パニックトークアクションも別途調整が必要ですね、スキル・アイテムで数値のインフレどころではない騒ぎなので。
全体の数値の底上げをしてしまうとスキルアイテム習得の意味もなくなってしまうのが難しい。
もう飛ばしちゃってもいいっちゃいいんですが……

明日も21:00~で更新予定です。
それではお疲れさまでした。






「……さて、改めて自己紹介を行わせてもらおうかしら」






夏葉「普段のアイドルとしての『私』のことはよく知ってるでしょうけど、もう一つの側のことをあなたたちは知らないだろうから」


夏葉「コロシアイ、いわばデスゲーム興行自体はこの国……というかこの世界ではもうそれなりの歴史があるの。もちろん表舞台には出てこない、いわば裏のエンタメ産業としてそのシェアを広げていき、今や一般家庭の食卓で夕食中にコロシアイを見る、なんてこともあるそうよ」


夏葉「……ええ、あなたたちの日常にそんな光景がないことは勿論承知。でもね、そのあなたたちの日常から推し量れるほど世界というのは単純なものでもないの。むしろ、一個人の観測できる範疇なんてたかが知れているということよ」


夏葉「私は、そういったデスゲームを運営する立場にある人間なの。言ってしまえば家業のようなものね。有栖川の血を引く人間は、必ず成人するまでの過程でこのコロシアイというものを勉強させられる。人の生き死にをエンタメとして昇華し、人々の目に届けるマネージメントをね」


夏葉「そして私のキャリアにも、既にいくつものコロシアイが刻まれているわ。あなたたちもさっき新聞記事で確認した通り、全国的に頻発する未成年連続失踪事件。あれの裏には私たち、有栖川家の活躍があるの」


夏葉「彼らは私たちの運営する闇サイトの閲覧者、デスゲームを見るうちに自分も参加したいと思うようになった少年少女なの。私たちは彼らに場所とシチュエーションを提供して、それをまた配信する。そういってこの産業は回っているのよ」


世界がどんどんと歪んでいく。
自分の良く知る人物が、信頼のしていた人物が、大好きだった人物が人の命を軽んじるばかりでなく、
それをお金へと変え、さらには自分の手で少年少女の命を奪う手助けをしているという自白。
どれだけ覚悟をしていようとも、その事態の異常さには思わず立ち眩みがしてしまう。


摩美々「摩美々たちもやっぱり、その産業の一端を担わされてるってコト……?」

夏葉「ええ、そうなるわね。今のあなたたちは、『シャイニーダンガンロンパ それでもこの世界で私たちは歌う』の参加者として配信されているわ」

愛依「しゃ、シャイニー……ダンガン……?」

夏葉「あら、その様子だと【ダンガンロンパ】も知らないの?困ったわね、そこから説明をしなくてはいけないのかしら」

(……え?)

灯織「な、夏葉さん……今、なんて言いました……?」

夏葉「『シャイニーダンガンロンパ それでもこの世界で私たちは歌う』、この配信枠のタイトル名よ。どう?人類史上最大最悪の絶望的事件の起きた世界でのコロシアイとしてはピッタリじゃないかしら。……まあ、これも設定に過ぎないけど」

雛菜「灯織ちゃん~?どうしたの、顔が真っ青だよ~?」

灯織「……その、皆さん……私は……この、コロシアイを……」







灯織「【ダンガンロンパ】を、知っているかもしれません……」







智代子「え、えええええ!?ひ、灯織ちゃんもしかして闇サイトに本当は……」

灯織「ち、違うの……そうじゃなくって……私は、ダンガンロンパという名前を、この学園に来てから一度目撃しているんです」

愛依「ダンガンロンパ、ダンガンロンパ……いや、うちにはまるで心当たりないよ!?」

摩美々「……灯織、私にもサッパリなんだケド」

灯織「ええ、それはこの中でも私しか知らないことですから……」

(思えば、あの時からこのコロシアイを……私たちの置かれている状況を疑問に思うことはできたんだ)

(私はあの瞬間、ダンガンロンパを知ることができたんだから……)


【正しいコトダマを選べ!】

>>5>>7

↓1


灯織「これです!」

【解!】

灯織「黒幕に提示された第三の動機……あのタイミングです」

夏葉「私が参加者のあなたたちに、それぞれの才能に応じたプレゼントを渡したタイミングね」

雛菜「ん~?灯織ちゃんって確か水晶玉じゃなかったっけ~?」

灯織「うん、私のプレゼントは水晶玉。でも、私はある人にプレゼントの一部を譲り受けているんです」

摩美々「何それ、そんなのあったっけー?」

灯織「……甜花さんです」

智代子「甜花ちゃん……って確か、ゲームソフトの詰め合わせじゃなかった?」

灯織「うん、私はあの時に、その一部を布教と題して手渡されたんだけど……」


-------------------------------------------------

灯織「しかしものすごい数のゲームですね……甜花さん、全部ご存知なんですか?」

甜花「もちろん……!基本ハードは全部抑えてるから……あ、風野さんにも分けた方がいい、かな……?」

灯織「え、わ、私にですか?」

甜花「いやむしろ、分けてあげるべき……布教はゲーマーとして、闘うものとしての、義務……!!」

灯織「は、はぁ……」

甜花「例えばこの携帯機なんだけど……」

灯織「これって……男子がモンスターを狩りに行くときに持ってたゲーム機では……?」

甜花「更にそれをアップグレードしたやつ……!液晶タッチ操作に背面タッチパッドを搭載してたんだ……!」

甜花「でも、末期にはちょっとエッチなゲームの移植版ばっかりになっちゃったんだけど……」

灯織「え、えぇ……?」

甜花「甜花はやったことないけど、これなんか人気だったらしいんだ……ノベルゲームらしいし、風野さんの好みに合う……かな……?」

(なんだか悪趣味なパッケージだ……)

甜花「デスゲームを題材にしてるらしいんだけど……」

(しかも今の私たちと同じような……)


甜花さんに半ば強引にゲーム機を手渡されてしまったけど、流石にこの状況ではプレイする気は起きそうにないな……


-------------------------------------------------


灯織「あの時に、デスゲームを題材としたゲームを手渡されていたんです。その時は、自分の置かれている状況との符合がなんとも心地悪くて、プレイはしなかったんですが……」

灯織「あのパッケージに書かれていた文字列は、確かに【ダンガンロンパ】でした……」

摩美々「そ、それ……今の摩美々たちのコロシアイの配信のタイトルと同じ……?」

智代子「な、なんで……?!ゲームの中にわたしたちが入っちゃったわけじゃないよね!?」

夏葉「ふふ、智代子は相変わらず冗談が得意ね。ここで経験してきた人の死、実際にあなたたちはその熱を感じて来たでしょう?」

夏葉「ただ、灯織の目の付け所は正解よ。パーフェクトね」

灯織「それじゃやっぱり、あのゲームと私たちの今の状況は関係があるんですね……?」





夏葉「というよりも、あのゲームがなければあなたたちはここにいないのよ」





摩美々「はぁ?」

夏葉「あなたたちに倣って、私も一つ馬鹿げた話をしましょうか」


そういうと夏葉さんはモニターをリモコンで操作し始めた。
画面はあのフェイクの中継映像から、私が甜花さんから譲り受けたゲームのパッケージに移り変わる。


夏葉「今から十年と少し前になるわね。ダンガンロンパと言われるゲームが、あるゲーム会社からリリースされたの。そのゲームが題材としたのが、コロシアイ学園生活という突飛極まりない設定でのデスゲーム」

愛依「こ、コロシアイ学園生活……って、さっきまでうちらが本当にあったと思い込んでいたフィクションのやつ……?」

摩美々「もしかして、あの設定とかって全部ここから……?」

夏葉「独特な世界観の下でのコロシアイは人々の関心を集めてならなかったわ。それまで退屈な、平和な日常に飽き飽きしていた民衆は人の生死がエンターテインメントとして散っていくスリルに魅了されたのね。でも、それだけではなかった」

夏葉「このゲームの中に出てくるキャラクター達。彼らの生きざまそして死にざまが感動を生み、共感を生み……そして、その思想に感化されるものまで現れたの」

灯織「思想に、感化……?」

雛菜「ゲームにはまりすぎちゃったってことですか~?」



夏葉「中でも多くの人々は作中のカリスマ的存在のキャラクター、【江ノ島盾子】……すべての絶望の根源とも言うべき存在。彼女の退廃的かつ革新的な発想は多くの人に衝撃を与えたわ。事実、このゲームの影響を受けていくつもの人間の人生が狂わされたわ」

夏葉「あなたたちもニュースで聞いたことがあるでしょう?不自然な株取引で、まるで自殺をするかのように倒産していった企業の数々を。あれは経営ミスなんてちんけなものではないの、彼らの間で談合が行われ、秘密裏に彼らは結集し新たな団体を立ち上げていったの」


確かにそんな報道があったような気もする。
まだ幼かった私は、会社がつぶれるということの意味、
一つの企業が無くなることで発生する経済損失なんかもまるで頭になく、聞き流すことしかできなかった情報だ。
でも、既に、その幼いころの日常からこの狂ったコロシアイは水面下で動いていたのである。


夏葉「ダンガンロンパの思想を体現し、この世界に生死をも超越した至高のエンタテインメントを提供する。腐りきったこの日常を刺激的な興奮で吹き飛ばしてくれる、そんな最高の団体を作り出したの」




夏葉「そう、それこそが……」




パチン

夏葉「【チーム・ダンガンロンパ】なのよ!」





夏葉さんの合図とともにモニターが一斉に切り替わる。
画面中を埋め尽くすのは【DR】という文字がモノクマを模したロゴマークに準えた謎のシンボル。
これがおそらく、夏葉さんの言うデスゲームの運営元、
そのダンガンロンパというゲームの思想に感化された人間で集まってできた団体のシンボルなのだろう。
夏葉さんは自信満々といった様子で、首元に付けた全く同じシンボルのバッジを見せびらかしている。


夏葉「チーム・ダンガンロンパはあのコロシアイ学園生活のように刺激的なコロシアイの実現をスローガンに、これまでに幾度となくコロシアイを実施してきたわ。そうね、全体の数としては50をくだらないかもしれないわね」

摩美々「こんなコロシアイが、既にこの国でそれだけ行われてきたってことですかぁ……?」

夏葉「ええ、そうよ。しかもあなたたちもそのうちの一つ。今も絶賛生配信中なんだから!」


夏葉さんが指を鳴らすと、またモニターは別の画面へ。
右から左へとコメントが流れていく、あの見慣れた形式の画面。でもそこを流れている文字は、私たちの常識的倫理感からは大きく外れている。


『さっさと殺せ!』『風野灯織のおしおきマダー?』『人が死なないとつまんない!』
『摩美々ちゃんは惨めな死に方してほしいw』『もっと絶望させろよ!』
『これから全員処刑するんだよな?』『今北 おしおきには間に合ったみたいだな』


画面の中の人間は、全員が全員……揃って人の死を望んでいる。私たちがここで命を散らす瞬間を一目見ようと集まっているのである。


夏葉「みんなのおかげね、このコロシアイは今までにもないほどに注目を集めているわ」

愛依「こ、こんなん嘘だって……ありえないって……」

智代子「なんで……なんで助けを求めている人間を見捨てることができるの……」

雛菜「それどころか雛菜たちに死んでほしそうにしてるんだもんね~……」

摩美々「同じ人間とは思えないんですケド……」

灯織「なんで、なんでこんな真似ができるんですか!?」

夏葉「あら、アイドルなのにそんな質問をするのは野暮じゃないかしら」

夏葉「いい?彼らはあくまでデスゲームという一つの映像作品を見ているだけの気持ちなの。もちろん画面の向こうで人が本当に人が死んでいるのは承知の上、それでも彼らはそこに罪悪感なんて抱くことはない」

夏葉「自分たちの今いる場所は平穏、こんなコロシアイなんか起きるはずもない。彼らは平和と退屈に飼い潰されてしまっているの。もうその心に慈善なんて残っていない、いくらあなたたちが助けを求めても、それを本気には受け取らないでしょうね」

夏葉「所詮エンタメ産業というのはそういうものだもの」

灯織「……なんで、なんでそんな……プロデューサーが教えてくれたことと摩反対のことを平然と言えるんですか!?」


それは自分の意志とは関係なしに口を継いで出ていた言葉。
一人の人間として、283プロのアイドルとして黙っておくことなんかできなかった言葉。

今夏葉さんが口にしたのは、私たちがこれまで歩んできた道を、プロデューサーと一緒に歩んできた道を蔑ろにするような許されざる発言だ。
この胸で煮えたぎるものを、彼女に向けてぶつけずにはいられなかったんだ。


灯織「私たちアイドルはどんな媒体でも、見てくれる人、応援してくれる人にその想いを伝える……そういうお仕事だってプロデューサーは教えてくれましたよね!?」

灯織「なのに、どうして……それを唾棄するようなこんなデスゲーム興行なんか……!」


涙交じり、声も上ずってしまっていたと思う。半ば絶叫に近しい形だったと言ってもいい。
あれほどまでに真摯に自分自身に向き合い、プロデューサーと共に邁進してきたアイドルの夏葉さんがこんなことを口にするわけがない。
そういう感情と願いとがイガイガとなって喉を引っ掻いて、痛かった。

反響する痛みと願いとが、夏葉さんの耳孔に振動として届く。



夏葉「ええ、灯織の言う通りよ」

灯織「夏葉さん……!」



そしてその振動は、夏葉さんの心をも揺らした。







____ように思えた。

夏葉「だからこそ、私はこのコロシアイを始めたの」






灯織「夏葉、さ……」

夏葉「灯織の言う通り、アイドルとは常に画面越しだろうとなんだろうとみるものを魅了し、感動させ、その心を動かすような存在でなくてはならない。そうでないと、一番にはなれないわ」


彼女の理想と、それに対する努力は既にねじ曲がっていた。


夏葉「残念だけど、今の私たちではまだその段階に達しているとは言えないわ。私たちはまだ、人々に希望をもたらせるようなそんなアイドルには慣れていない。だってそうでしょ? 絶望も知らないのに、希望を振りまくなんて土台無理な話」

摩美々「じゃあなんですかぁ?夏葉は私たちに、本当のアイドルになってもらうためにコロシアイを始めたとでもー?」

夏葉「ええ、そうね。あなたたちなら、本当のアイドルのその先にも到達できると思ったからよ」

雛菜「本当のアイドルの、その先~~~?」

夏葉「あら、あなたたちなら私の目指す最終到達点も想像ついている者だと思っていたのだけれども」

(夏葉さんの目指す最終到達点……?それって……)


【正しいコトダマを選べ!】

>>5>>7

↓1


灯織「これです!」

【解!】

灯織「もしかして、夏葉さんは……VERTEXの優勝を目指しているんじゃ……」

愛依「え?!VERTEXってあのVERTEX……?」

摩美々「アイドル業界の文字通り頂点、優勝者とその所属事務所は一気に名が売れて、世代を超えて愛される存在になる……ただ、それゆえに優勝者は本当に一握りしかいない……」

智代子「ここ十数年は優勝者も出てないオーディション、なんだよね……?」

夏葉「流石ね、灯織。あなたなら分かってくれると思っているわ」

夏葉「私はアイドルとしても妥協するつもりはないの、アイドルになったからには文字通りのトップになる。それは私にとっての理想であり、義務なのよ」

雛菜「そのためにこのコロシアイを成長の機会にしたってことですか~」

夏葉「ええ、ここで起きた事件の一つ一つに意味があるの。おそらくそれに摩美々はもうぴんと来ているんじゃないかしら」

摩美々「もしかして、動機に書いてあった奴ですかぁ?」

灯織「動機って……先ほども確認しましたよね?」

摩美々「さっきはその中身を議論したケド……それぞれ動機には説明が書き添えられてたんだよねー、その動機を設定した意図とかそーゆーやつ」

夏葉「ええ、その通りよ。あれを見たらわかる通り、私が動機として定めた要素はすべて目的と意味があったの」


『一つ目の動機は【疑心暗鬼】、あえて黒幕との接点を公開することにより必要のない疑いあいに持ち込む。お互いがお互いを信じ合えない状況下でアイドルたちは信頼をどんな形で発揮してくれるのか』

夏葉「猜疑心に飲まれることなく、他人を信じ続ける。それは簡単なものではない……でも、あなたたちならそれができると信じていた。そして実際、灯織やめぐるのおかげであなたたちはこのステップを通過したの」

灯織「……この事件から私たちは【絆】を指標として掲げて進むことになりました。他の人を信じるということを真乃から譲り受けて……」

愛依「それが、黒幕の狙い通りだったってことなん……?」


『二つ目の動機は【焦燥】、フェイク映像による近縁者の危機を告示する。この学園から出たいという意思を一層駆り立てた上で、真のアイドルになるための決断力を養成する』

夏葉「私が五体満足でここに立っている時点でフェイク映像だったのはもはや自明ね。でもこの動機の時には思わず感心させられたわ。みんな焦燥にかられる中でも理性をしっかりと保ち、凶行に走ろうとした人間が誰一人として出なかった……流石ね」

灯織「でも、それを跳ね除けて強くなろうとした小糸は事故に巻き込まれてしまった。加えてそれを皮切りに樋口さんとの間はどんどん開いていってしまうことになった」

摩美々「まさか円香とのこういう流れも織り込み済みだったのー?」

夏葉「まさか、そこまでは予測していないわ。デスゲームの運営ができるのは場所と同期の提供だけ。誰が死に、誰が生き残るまでは決められないし……それが決まっていたらショーとして退屈でしょう?」

夏葉「その意味で円香の功績は大きいわね。全体を大いに盛り上げてくれたし、あなたたちの希望をより輝かせるための舞台装置として立派にその後付けの職責を全うしてくれたわ」

雛菜「……希望を輝かせるため、雛菜たちをアイドルとして成長させるための犠牲になったって言いたいの~?」

夏葉「ええ、概ね雛菜の言う通りよ」

雛菜「……」

(雛菜、よく堪えたね……)


『三つ目の動機は【才能】、各人の才能を伸ばすためのヒントを授ける。柔軟な思考力のもと、与えられた道具をどう活用するかに着目したい』

夏葉「アイドルとしては、常に機転の利いた立ち回りが求められるわ。パフォーマンスしかり、バラエティ番組の出演しかりね。ここはそのための予行といったところかしら」

智代子「人の命を使っておいて予行だなんて……」

摩美々「ねえ、夏葉。今改めて聞くけど、なんで霧子には道具じゃなくて人格を移植したのー?」

摩美々「あの時は保健室の設備で足りてるから渡すものがなかったって言ってたケド、それって本当?」

夏葉「ええ、大きな理由としてはその通りよ」

夏葉「しかし少し運営側としては介入しすぎてしまったと反省すべき点ね。あなたたちならもっと斬新な発想でコロシアイに臨んでくれた、あなたたちを信じる気持ちが足りなかったかもしれないわね」

智代子「……夏葉ちゃん、それは違うよ」


『四つ目の動機は【犠牲】、集団としての生存のために1人を切り捨てる決断を迫る。損得勘定と個人の感情との間のすり合わせを適正化し、これから先生き残っていく上での野心を研ぎ澄ますのも狙いの一つである』

夏葉「アイドルの世界は弱肉強食。より上を目指そうとすれば仲間であろうと踏み台にする覚悟が必要。私たちは283プロで生活するうちに、いつしかそんな常識を失ってしまっていたわ」

夏葉「勿論私だって放課後クライマックスガールズのメンバーをはじめとして、事務所のみんなはかけがえのない仲間だと認識している。だからこそ、彼女たちを見捨てて自分が生き抜くという判断を絶望の中から選び取るとき……それは輝きを放つとは思わないかしら」

灯織「そのために、ここで二人を切り捨てたんですか……」

摩美々「咲耶はまだしも、同じユニットの仲間だった凛世まで……」

夏葉「彼女たちには少し悪いことをしたわね。チーム・ダンガンロンパの同士ではないとはいえ、私に協力してくれた存在……利用するだけ利用して捨てたような形なんだもの」

灯織「凛世は、私たちを守るために咲耶さんを手にかけて……コロシアイ続行の道を選んだ……」

夏葉「その結果あなたたちは絆という者をより一層強固にしたの。死にゆくものから受け継いだ想い、それを完遂するという義務感に近い心構え……とても美しいわ」


雛菜「最後の事件には動機はなかった……円香先輩がそれまでに積もり積もった感情を爆発させたから……」

夏葉「ええ、でもそれがあなたたちにとって一番の成長の場になったわ。仲間を信じつつも疑う、そのために頭脳をかつてないほどはたらかせる……いい頭の運動になったわね」

夏葉「それに何より大きかったのがめぐるの死よね、ここまでで誰よりも成長していた灯織がその死を受けて、なおも前を向こうと必死に立ち上がる姿勢。さらには自らが犠牲となって周りを救おうという態度。あれには画面の前の視聴者たちも思わず感涙したでしょうね」

摩美々「でも、それは結局冤罪だったじゃーん……」

夏葉「……」

夏葉「それより、これで分かってもらえたかしら。私がこのコロシアイを仕組んだ目的が」

灯織「仲間の死を経験させることでアイドルとして成長させ、VERTEXの優勝を目指す……」

灯織「……本当に、どうしてしまったんですか……夏葉さん」

夏葉「ふふ、私はどうもしないわよ?あなたの知らない一面があなたたちと出会う前からあったというだけのこと」

夏葉「このコロシアイこそが、私の本来立っていたステージだというだけの話なのよ!」

(……馬鹿げてる)

(コロシアイが成長の機会……?絶望の中でこそ最高に輝く……?)

(そんな論理、理解できない……理解したくもない。これまで積み重ねて来たすべては、そんな名誉のためだけに消費されるような存在じゃない。他に代えがたいもっと尊くも貴重な存在なのに……)



理解の前で足踏みしているのは私だけではなかった。
他の4人も全員、夏葉さんの演説を受けてもなお、夏葉さんに対して投げかける言葉が見つかっていない。
目の前の人間が本当に夏葉さんなのかどうかすら受けとめることができていないといった様子で、視点が右往左往。
現実と虚構とが既に翻った現在、この言葉もすべて虚構であってほしいと願う気持ちが湧いて出る。

でも、なおも悠然と立っている夏葉さんの風格は、その言葉のすべてに偽りがないことを強く印象付ける。
彼女は仲間たちの命を成長のための道具として昇華させることに何の躊躇もない。

それこそが彼女の目指す【完璧】なのだと言わんばかりに。


夏葉「……あら?どうしたの、みんな」

愛依「……どうしたも何もないって……うちはもうキャパオーバーだよ……」

智代子「……夏葉ちゃんが言った言葉の意味がわからないんだ……本当に、夏葉ちゃんがそんなことを言うとは思えなくて……」

夏葉「もう、智代子。そんなことでどうするの?この合宿生活であなたが学んだのは現実逃避ではないはずよ」

夏葉「仕方ないわね、あなたたちが受け入れられないというのなら改めてあなたたちにかみ砕いて説明してあげるわ」

夏葉「私がこのコロシアイを主催した理由、そしてあなたたちがここにいる理由を、ね」

灯織「……」

摩美々「……」

(流石の摩美々さんも、あの状態だ……)

(それも当然だよね。ここで私たちはいくつもの絶望を実際経験してきたけど、それは仲間たちが葛藤の末に起こしてしまった絶望……いわば私たちの範疇での絶望だったから)

(今私たちは、絶望に内側から食い破られようとしている……仲間だと思っていた存在がはじめから、仲間ではなかった……天地がひっくり返るような衝撃で、地の底へと私たちの体はどんどん、どんどんと堕ちていく……)

(信じるとか、疑うとか……そういう次元の話じゃ……)






智代子「みんな、待って!」





灯織「……チョコ?」

智代子「ごめんね、みんな……少しだけ、聞いてほしいんだけどね? わたし、ここまで来てもやっぱり……夏葉ちゃんの言葉が受け止められなくて」

智代子「……だから、私は夏葉ちゃんのことを信じようと思うんだ」

灯織「……え?」

智代子「わたしの良く知る夏葉ちゃんは、こんなことは間違っても言わない……誰かの命を軽く見たり、人の想いをなかったことになんかしない!だから、だから……」

智代子「わたしは、【わたしの中の夏葉ちゃん】を信じることにしたんだ!」

(チョコの中の、夏葉さん……)

(私の中の、夏葉さん……)



「ええ、私は放課後クライマックスガールズのみんなでトップになるの!プロデューサーにもそう誓ったんだから!」



(……!!)

(そうだ、私にも夏葉さんは自分自身の夢と理想を語ってくれた。あのときの彼女は、放課後クライマックスガールズの仲間と、あの5人と一緒にトップを目指すと語っていた)

(その時の笑顔に、偽りなどあるはずもない……!!)

(だとすれば、今ここで余裕ぶった不敵な笑みを掲げているこの人は……)

灯織「……チョコ、分かったよ。私も、【信じる】ために【疑う】」

灯織「信じたいものを、守るために……!!」

智代子「灯織ちゃん……」

夏葉「……? あなたたちの言っている意味が、よくわからないのだけど……」

夏葉「まあいいわ! 私はただあなたたちに絶望を突き付けるだけよ、その中から希望と共に立ち上がってみなさい!」

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【プレゼン資料】
‣【Aへのメール】
‣【希望ヶ峰歌姫計画】
‣【被検体α】
‣【コロシアイの動機】
‣【新聞記事】
‣【モノクマの証言】
‣【怪しいメモ】


夏葉「私は元からチーム・ダンガンロンパの人間よ」

夏葉「今回のコロシアイは、あなたたちに【アイドルとして大きく成長してもらうため】」

夏葉「ひいてはVERTEXで優勝してもらうためにコロシアイを行ってもらったわ」

夏葉「あなたたちにはいくつもの動機を与えて来た」

夏葉「そのすべてに【アイドルとして培うべき能力を託していた】わ」

夏葉「そしてこのコロシアイは【私たちの管理する闇サイトで配信済み】」

夏葉「このコロシアイの評判も上々よ!」

夏葉「私としても【組織から託された任務】をしっかりと完遂出来て本懐だわ」

夏葉「チーム・ダンガンロンパにおけるキャリアアップにもつながったし……」

夏葉「アイドルとしての表現力にも幅ができたわ!」

夏葉「そう、私たちは【新時代の希望となるアイドルになれる】のよ!」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1


【スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を使いました】

【仲間たちとの絆が正答を導く……!】

【Aへのメール】→【組織から託された任務】

-------------------------------------------------

灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「すみません、チーム・ダンガンロンパという組織で夏葉さんがどういう役職なのか確認させてもらってもよろしいでしょうか?」

夏葉「……? ええ、構わないけど……私はゼネラルマネージャーのようなものと考えてくれていいわ。コロシアイの運営実績も結構あるの、ふふっ。組織内でもそれなりに信頼されているのよ」

灯織「では、このコロシアイの運営においても?」

夏葉「ええ、そうよ。今回も組織の期待を一身に背負って開催させてもらったわ」

灯織「なるほど、流石夏葉さんは組織内でも優秀でいらっしゃるんですね」

夏葉「なんだか棘のある言い方をするのね、灯織。何か皮肉を込めているのかしら」

灯織「……皮肉、というわけではないのですが」

灯織「私の知る有栖川夏葉という人間は、確かに自分自身に強い自信を持っていらっしゃる方でした。でも、だからといって……自分自身の失態や汚点を誤魔化すような真似をする方ではなかったはずなんです」

智代子「うん、間違いないよ……!夏葉ちゃんは確かに強くてすごいけど……頼るべきところはちゃんとわたしたちのことを頼ってくれたもん!」

夏葉「……二人とも、ずいぶんな物言いね。それじゃまるで私が私じゃないみたいじゃない」

灯織「……」


灯織「ここで先ほど、黒幕が夏葉さんだと断定するに至った証拠の一つ。チーム・ダンガンロンパから黒幕へとむけたメールの文面を改めてさせてもらいます」


『A、君のこれまでの功績は評価に値する。我々は実際君に高い期待を寄せていた。だからこそ、今回の独断での行動は看過することはできない。即座に計画を打ち切ってほしい、我々の要求に応じない場合立場を追われることも覚悟しておいてくれ。理解ある行動を我々は望む』


愛依「こ、これって……どうみても夏葉ちゃんが組織から任されたって感じじゃないよね……?!」

雛菜「むしろその逆、組織と意思が噛み合わなかった結果独断で暴走したようにも見えますよね~……」

灯織「それなのに、あなたはこの事実を隠匿してあたかも組織とは一枚岩なように装っていました。こんな行動、私たちの知る夏葉さんでは考え難いんですよ」

夏葉「……ち、ちがう……こんなの、私は知らないわ」

灯織「このメールが保存されていたのは、学園長個人部屋のコンピュータ。どう考えてもあなたの私物ですよね?」

夏葉「そ、そうだけれど……違うのよ、そのメールはまた別件。今回のこのコロシアイとはなんら関係がないわ」

摩美々「えー、そんな理屈が通るのー?」

夏葉「理屈も何も、それが事実なのよ」

夏葉「それともそのメールが直接的にこのコロシアイに対するものだという証拠があるのかしら?」

灯織「そ、それは……ないですが……」


雛菜「ん~~~……」

愛依「雛菜ちゃん、どしたん? なんか気になる?」

雛菜「今改めてメール読んでたら~、やっぱりこれがコロシアイとは無関係だとは思えないな~って!」

智代子「そうだよね……夏葉ちゃんがチーム・ダンガンロンパの人間だってわかった今だと、どう考えても無関係ってことはないと思うな」

雛菜「……これって、チーム・ダンガンロンパ側はやめるように黒幕に要求してるんだよね~?」

灯織「うん……そうなると思うけど」

雛菜「だとしたら、雛菜たちはこの組織と黒幕の対立を目の前で目撃してるかもしれないね~~~~!」

(……えっ?)

(組織と黒幕の対立……? この合宿生活でそんなタイミングが……?)

(思い出せ……思い出すんだ……!)

(夏葉さんにとって、このメールは弱点の一つになる……!)

-------------------------------------------------
【ひらめきアナグラム開始!】


『ノ/き/う/い/マ/モ/ん/の/し/ゅ/ク/て/き』


【正しい順番に並べ替えろ!】

↓1


(うーん、ちょっと違うな……)

(概ねの方向は間違ってないはず、あとは細部を詰めていこう……)

-------------------------------------------------
【ひらめきアナグラム開始!】


『ノ/き/う/い/マ/モ/ん/の/し/ゅ/ク/て/き』


【正しい順番に並べ替えろ!】

↓1


灯織「そうか、わかりましたよ!」

【解!】

(モノクマの緊急停止……そう、めぐるの事件が起きる前のあの出来事)

(あれは明らかに外部の干渉を受けてモノクマが作動しなくなってしまったが故のアクシデント)

(黒幕と組織の対立構造が見えてきた意味……その意味は大きく変わってくる)

(……そして、もう一つ思い当たる出来事がある……!)

-------------------------------------------------
【ひらめきアナグラム開始!】


『し/ぱ/き/お/っ/い/の/し/お』


【正しい順番に並べ替えろ!】

↓1


灯織「そうか、わかりましたよ!」

【解!】

灯織「……以前にも一度、黒幕側が一人ではなく複数人なのではないかという議論になったことがあります」

摩美々「それって、円香の事件の前……モノクマが緊急停止した時の話―?」

灯織「はい、モノクマは私たちに関わることはおろか、アナウンスすら流す暇もないほど別の何かにかかりっきりになっているタイミングがありました」

灯織「もしかして、あの時……夏葉さんはチーム・ダンガンロンパがコロシアイを強制的に中断させようとしてきたのに対応していたのではないですか?」

夏葉「なっ……!」

灯織「それに、黒幕の意図通りにいかなかったことはもう一つ。私のおしおきですよ」

灯織「黒幕は完全にあそこで私を殺しにかかっていた。それなのにおしおきは中断され、私を殺し損ねてしまいました」

摩美々「その時にもモノクマはめちゃくちゃに焦ってた、『あいつら』なんてのも言ってたっけー」

夏葉「そ、それは……」

灯織「夏葉さん、本当にこのコロシアイはチーム・ダンガンロンパの意図するコロシアイなんですか?……というよりも」




灯織「あなたは本当に夏葉さんなんですか?」




夏葉「……な、なにを言っているの灯織!どこからどう見ても私は私でしょ?!」

灯織「確かに見た目の上では夏葉さんですが……放課後クライマックスガールズをまとめあげてきた、落ち着きと配慮ある夏葉さんの行動とはとても思えないですよ」

智代子「夏葉ちゃんはそれでもわたしたちの知らない一面があっただけって言うんだろうけど……そうじゃないってわたしは思うんだ」

智代子「友達ってね、表面上の会話、表面上のかかわりだけじゃないんだよ。仲良くなった相手のことってなんとなくわかっちゃうんだから」

智代子「好きなものとか、性格とか……全部が全部、言われなくたってなんとなくわかるんだよ。でもね、今の夏葉ちゃんはそうやって感じる、私に見せてこなかった夏葉ちゃんとも違う」

智代子「全くの別物にしか感じないんだよ!」

夏葉「智代子……残念よ、あなたに信じてもらえないなんて」

智代子「わたしの中の夏葉ちゃんはそんなに弱々しく情に縋るような真似をしないんだよ!」

摩美々「ちょっと、二人とも……ヒートアップしてるけどさぁ、これって本気であの夏葉が別人だって主張してるわけー?」

愛依「見た目はガチで夏葉ちゃんだけど……」

灯織「確信があるわけではないですが……この中で誰よりも長い時間を一緒に過ごした智代子の直感を私は信じようと思います」

智代子「灯織ちゃん……!!」

愛依「……よし、そんならうちもチョコちゃんを信じるよ! うちも、あの夏葉ちゃんが偽物だった方が気楽だし!」

雛菜「あは~!それなら雛菜もチョコちゃんを応援する~~~!」

摩美々「ふふー、それじゃあ摩美々もチョコに後のりしよっかなぁ」


夏葉「ちょっと……あなたたち、滅茶苦茶よ!?自分の目で見ているのが全てでしょ!?なぜ現実を受け止めないの!?」

灯織「現実が全てじゃない、それを教えてくれたのは夏葉さんですよね」

智代子「……みんな、わかったよ!わたしが責任をもって……夏葉ちゃんの真実を暴いてみせるよ!」

夏葉「智代子、まさかあなたとここで対決することになるとはね……いいわ、手加減はしない。全身全霊、全力であなたも立ち向かって来なさい!」

智代子「夏葉ちゃんこそ!」

-------------------------------------------------
【パニックトークアクション開始!】


夏葉「私こそが有栖川夏葉よ!」
夏葉「現実を受け入れなさい!」
夏葉「私に勝てると思うのかしら?」
夏葉「全身全霊、全力で行くわ」
夏葉「あなたたちは最高のアイドルになれるわ」
夏葉「完璧な反証をしてみなさい!」


【コンマの合計値600以上で相手に反論しろ!】

【スキルとアイテムの効果によりコンマ値が+70されます】

↓直下より六回連続判定


【コンマ判定 93+15+66+22+34+14+70×6>600】

【ALL BREAK!】

-------------------------------------------------

智代子「わたしはわたしの中の夏葉ちゃんを信じるよ!」


【夏葉「私は有栖川夏葉よ、誰が何と言おうと有栖川夏葉なのよ!】


ッ/油/に/ケ/ロ/醤/コ


【正しい順番に並び替えて、コンマ値100以上でとどめをさせ!】

【スキルとアイテムの効果によりコンマ値が+70されます】


↓1


(あ、あれ……? これってかけてるのとかけられてるのが逆……?)

(さ、さすがにメインはお醤油じゃなくてコロッケだよ!)

-------------------------------------------------

智代子「わたしはわたしの中の夏葉ちゃんを信じるよ!」


【夏葉「私は有栖川夏葉よ、誰が何と言おうと有栖川夏葉なのよ!】


ッ/油/に/ケ/ロ/醤/コ


【正しい順番に並び替えて、コンマ値100以上でとどめをさせ!】

【スキルとアイテムの効果によりコンマ値が+70されます】


↓1


智代子「真実はちょこっとだけほろ苦い!」

【BREAK!】

智代子「夏葉ちゃん、本当に本物の夏葉ちゃん……なんだね」

夏葉「智代子……ようやくわかってくれたのね」

智代子「ごめん、夏葉ちゃん……この質問だけ、最後にさせてもらってもいいかな?」

夏葉「え、ええ……なにかしら。それで信用がもらえるのならお安い御用よ」

智代子「……うん、あのね」

智代子「わたし、園田智代子がコロッケを食べるときに何をかけるのか教えてもらってもいいかな?」

摩美々「……はぁ、チョコ、なにその質問……」

灯織「摩美々さん、今はチョコを信じてみましょう。何も考えなしに質問を投げかけるような人ではないですから……」

摩美々「や、割とチョコは行き当たりばったりな気もするケド……?」

夏葉「コロッケを食べるときに、どうするか……?そんな質問、なんの意味があるのかしら」

智代子「いいから答えてみて!」


夏葉「……」



夏葉「…………」









夏葉「………………ソース、じゃないのかしら」







智代子「……!!」

愛依「……チョコちゃん?」

智代子「これではっきりしたよ……この夏葉ちゃんは、本物の夏葉ちゃんなんかじゃない!」

愛依「ええ!?い、今ので!?」

雛菜「別に何もおかしなところなかったよ~?」

智代子「ううん、それがあるんだよ!致命的な、本物の夏葉ちゃんとの矛盾点がね!」

夏葉「……」







智代子「だって、わたしはコロッケの時は醤油だから!」





「「「「「……」」」」」



灯織「こ、コロッケに……」

摩美々「醤油……」

雛菜「そんな人いるんだ~!」

愛依「うちも醤油は使わないかな……?」

夏葉「智代子、そういう驚きって誰しもが通る道だわ。私も似たような経験があるの」

夏葉「メインがシチューなのに、パンがなかったのよ……!」

智代子「夏葉ちゃん、そのくだり……もう放クラのみんなで一度、昔に経験してるんだよ!」

夏葉「な、なんですって!?」

智代子「反応まで夏葉ちゃんのそのままなのはすごいけど……あの時の記憶を失っているとは言わせないよ!」

摩美々「私たちなら記憶を取られてるって説明がつくケド、黒幕側が記憶を失ってるわけないもんねー」

愛依「じゃあ、この夏葉ちゃんは……」

雛菜「偽物さんだね~~~~♡」

夏葉「ち、違うの……違うのよ……」




夏葉「私は……私は……」









「いやああああああああああああああああああああああ!!」






バタン!




灯織「……ケリはついたみたいですね」

愛依「えっと……まぁそこの夏葉ちゃんが本物の夏葉ちゃんじゃないってわかったならさ……」

愛依「あれは結局誰なん?誰かのヘンソ―ってこと?」

摩美々「チョコでも区別がつかないレベルで夏葉そのもの、となるとマスクをつけたとか服装をまねたとかそんなレベルじゃないよねー」

摩美々「……夏葉そのものになるために、整形したとかぁ」

灯織「せ、整形……」

智代子「だとしたら、どうして黒幕は夏葉ちゃんの整形をしたのかな……そこまでして、夏葉ちゃんに罪をかぶせたかったの?」

(夏葉さんを騙ることの意味……?)

摩美々「……今思えば、地下のトレーニングルームとかは夏葉っぽさを出すにはくどいぐらいでしたよねー」

雛菜「トレーニングのイメージの強いアイドルって言ったら限られますもんね~」

愛依「ね、真っ先に夏葉ちゃんのことを思ったもん!」

灯織「つまり、あれは夏葉さんに疑いを向けさせるためのミスリードの設備だったということですか……」

(……ん?)

(だとすると、黒幕は夏葉さんの存在を【隠れ蓑】にしようとしたってことになるの……?)


灯織「じゃあ、黒幕は他にいるってことなんですか……?」

愛依「ええ?!ここに来て!?」

摩美々「この夏葉を騙っている誰かの取り乱し様……本当の黒幕のスケープゴートってところですかねー」

雛菜「裁判での黒幕特定を間違った結論に導くためだったってこと~?」

智代子「じゃあわたしたちがこれまでの議論で話し合ってきた証拠品もそのミスリードのためだったの?」

灯織「いや……その全部がそうだってわけじゃないと思う」

摩美々「 “A”っていう人間へのメールは、まず間違いなくこのコロシアイの黒幕に充てられたメールだったはずだしねー」

雛菜「それに、未成年連続失踪事件にかかわるぐらいに社会的な権力がある人なのは間違いないですよね~」

愛依「あ、あとモノクマが宣言してたし、うちらの事務所の人ってのは外せないよね!?」

摩美々「そこを揺るがせば、それこそチーム・ダンガンロンパの配信を視聴している人間が納得しないでしょうしねー」

雛菜「ん~……でも、それに該当するアイドルってなると夏葉さんしかいなくない~?」

智代子「あ、美琴さんはどう?! 苗字のイニシャルもA、だよ!」

灯織「うーん……美琴さんはまだ事務所に入って日も浅いから……このコロシアイを指揮するうえで必要な私たちに対する知識が乏しいかも」

愛依「あと大人なのは千雪さんだけど……苗字も下の名前もイニシャルはAじゃないし……」

雛菜「候補がいなくなっちゃったね~」

(……現実的な問題として、こんな規模のコロシアイを運営できる人間はそうそういない)

(黒幕の特徴を満たした存在、そうなると自然と夏葉さんになってしまう……)


夏葉「……」

愛依「夏葉ちゃんの偽物も、なんかあんな感じになっちゃってるし……」

智代子「真の黒幕、真の黒幕……うーん!アイドルの中には該当者がいないよ~!」

灯織「……ん?」

灯織「ごめん、チョコ! 今のもう一回言ってもらってもいいかな!」



智代子「え? 【アイドルの中には該当者がいない】……」




灯織「そうか……そうだったんだ……」

摩美々「灯織―?」

灯織「私たちの事務所の中で、先ほどの条件を同時に満たす人間が夏葉さんのほかにもう一人だけいます」

愛依「えっ?! マジ!?」

灯織「本来なら、黒幕候補にあの方の名前が並んでもおかしくないのに……地下一階のトレーニングルームの印象だけで雲隠れしていたんです」

灯織「あの人に、そんなイメージはありませんから」

雛菜「え~? 誰の事~?」



(わかった、このコロシアイの真の黒幕が……!)


(イニシャルがA、社会的な権力、283プロダクションの人間……)


(私たちのすぐそばで、ずっと私たちのことを見ていたあの人なら……)


(このコロシアイを指揮することだって可能なはず……!)


摩美々「灯織、真実が見えているなら怖がることはないよー」

愛依「だってうちらがいるじゃん! ね!」

智代子「うん! 覚悟はとっくに決めてるよ!」

雛菜「灯織ちゃん、一緒にその一歩を踏みだそうよ~!」

灯織「……ありがとうございます、おかげで不思議とこの瞬間でも落ち着いていられる」

灯織「私の口から、述べさせていただきます」

灯織「このコロシアイを始めた、その黒幕の名前は……!」

-------------------------------------------------

【真の黒幕を指摘しろ!】

↓1


智代子「そ、それって……」

雛菜「社長さんの名前~!」

摩美々「そっかぁ……確かに夏葉の特徴のすべてがそっくりそのまま社長にも当てはまるんだ……」

愛依「確かに社長はイニシャルもAだし、チーム・ダンガンロンパなんて組織に入っててもおかしくないし……」

雛菜「事務所の仲間って言うのもしっかり満たすよね~!」

智代子「てっきり黒幕はアイドルの誰かだと思い込んじゃってたけど……私たちを支えてくれていた大人たちも、事務所の仲間なんだもんね!」

灯織「あの方なら、私たちのことも知り尽くしているし、私たちの行動だって管理できる。もはや、社長を置いて黒幕になれる人間なんていないと思う……」

摩美々「って、灯織は言ってますケドどうなのー?」

夏葉「……」

智代子「まるで反応がないね……」

愛依「ハイジン?みたいになってんじゃん……」

灯織「この方を頼っていても仕方ありません……アピールするなら、うってつけのものがありますよね」


そう、私たちには何万もの視線が向けられている。
きっとその中の一対は、真の黒幕のものなはず。彼を引きずり出すために声をかけるべきは、監視カメラだ。


灯織「……今の推理が間違っているのならそれで構いません。ですが、今の推理通り、このコロシアイの黒幕が天井社長だというのならその姿を見せてください」

摩美々「そうじゃないと視聴者も納得しないですよー」

私たちの推理から、しばしの静寂。
黒幕側からの反応も、偽の夏葉さんの反応も、なにも起きず、変わらぬまま……長い長い時が経った後。






_____それは突然にやってきた。





ゴゴゴゴゴ……


智代子「じ、地震?!」

愛依「なんかこれ、前にもなかった?! 樹里ちゃんの時の救急車みたいな……」

雛菜「咲耶さんの時の空気清浄機もこんな感じで地響きがしてましたね~」

摩美々「……ってことは……」

灯織「何かが来ます!」


ズガドーーーーーーーーーーーン!


____私たちの予感は的中した。








「素晴らしいな、流石我がプロダクションが誇るアイドル達。期待以上の成果を見せてくれたな」






爆ぜ散った裁判長席からはまるで何かの初号機が発進するかのような発射台が飛び出し、そのスモークの中には見覚えのある男性の姿があった。
壮年でありながら、姿勢は崩れておらず、口元には積み重ねた年齢からなる含蓄あるほうれい線が見える。

間違いない、私たちのプロダクションの社長……【天井努】その人だった。

-------------------------------------------------





【超社会人級の絶望 天井努】






-------------------------------------------------


区切りなので本日の更新はここまで。
ついに本当の意味で最後の対決、真の黒幕・天井努との対決に移ります。

それに先立って、もうここまで来たら裁判を中断することなく一気に最後までやってしまいたいと思います。
裁判の後のパートも全部同日に挙げる意味合いで『最後まで』です。
半年余りで続いたシャニロンパにケリをつけましょう。

というわけで明日の更新をお休みして、土曜日の日中から夕方にかけて進行しても大丈夫でしょうか?
これでよろしければまた明日に土曜日の再開時刻を書き込みにまいります。
それではお疲れさまでした。

※大きな地震がありましたが皆様大丈夫でしょうか、余震にもお気を付けください。



シャニロンパ最終回の更新は10/9(土)14:00~にしようと思います。
どうかお付き合いただければ幸いです。


灯織「やはり、社長が黒幕でいらっしゃったんですね……」

努「本来なら私は姿を現す予定もなく、このまま彼女に黒幕役を代行して終わるつもりだったんだがな」

努「まあ彼女は彼女の役目をしっかり全うはしてくれた……諸君らが私の想像以上の成長を見せてくれたということだな」

摩美々「そんなことで褒められてもうれしくありませんー」

(本当に、この人が黒幕だったんだ……)


目の前の社長の姿は、さきの夏葉さん以上に見慣れた姿。
今思えば偽物の夏葉さんにはどこか言葉にならないほどの小さなものだけど、違和感があったような気もする。
しかし、この社長には寸分たりともその姿に揺らぎがない。実像と想像とがガッチリとハマって一致する。

有無を言わせない、【現実】がそこにはあった。


努「しかし、流石に生きた人間をまねたところでどうしても粗は出てしまうものだな。まさか園田にそんな変わった食習慣があるとは想像していなかったよ」

智代子「コロッケに醤油はそんなに変わった風習でもないですよ!」

灯織「ごめんチョコ、それは擁護できないかもだけど……」

努「それ以外は大したものだっただろう? 正真正銘、有栖川夏葉を再現させてもらった」

摩美々「じゃあやっぱりー……」

努「ああ、彼女は偽物だ。その体に流れる血は有栖川のものでもないし、ましてや元々の顔は似ても似つかぬものだったよ」

智代子「ほ、ホントに夏葉ちゃんに寄せるためだけに整形を……?」

努「ああ、この女性はチーム・ダンガンロンパの協力者だ」

夏葉「……」

努「絶望に魅せられていた彼女はコロシアイを盛り上げるためならと快く承諾してくれた。これまで生きて来た自分を捨て去り、有栖川夏葉の模倣となって生きて、死にゆくことを」

愛依「そ、そんなんで……自分を捨てられんの……?」

努「だが、所詮この女性は入れ物に過ぎない。自分自身では有栖川夏葉だと思い込んでいたが、キミたちの推理のもとに自我同一性を失した今……廃人と変わりないまでの前後不覚に陥っているようだ」

夏葉「……」


かつて有栖川夏葉だった女性はうつろな目で天を見上げるだけで、社長の言葉にも一切の反応を示さない。本当にこの人は、ただの傀儡だったんだ……
チーム・ダンガンロンパのコロシアイという絶望の踏み台になるためだけの傀儡。
そう思うと憎しみを向けることもできず、やりようのない思いが体中をかけめぐる。


摩美々「ちょっといいですかぁ?」

努「どうした」

摩美々「見た目は整形でどうにかしたって言っても、性格までどうやって夏葉を再現したんですかぁ?」

摩美々「チョコですら最初は気づけなかったレベルに成功に再現された夏葉、一朝一夕にできるものじゃないと思うんですケド」

努「……お前の洞察力には目を見張るな」

智代子「わたしがコロッケに醤油をかけること、それ自体は知らなかったみたいだけど……反応は夏葉ちゃんそっくりだったよ!」

努「……ふん、当然のことだ。お前たちが先ほどまで話をしていたのは、有栖川夏葉であり有栖川夏葉ではない者。それだけだったということだ」

愛依「んん……?」

努「有栖川夏葉の存在を信じ込ませることに成功した、彼女の働きは立派なものだったよ」


社長はそう言って、夏葉さんの偽物を一瞥したかと思うと……




努「……だが、そろそろ邪魔だな。黒幕としての役割は無事私に受け継がれる、彼女はもうお役御免だ」




衝撃的な言葉を口にした。ここでのお役御免とは、そう言うコトだ。
実際社長の右手は、あのスイッチに手がかかっている。
これまでに何人もの人間をクロとして葬ってきた、あの【スイッチ】。

思わず脊髄反射のように声が口を飛び出る。
この人が何者なのかもわからない、でも仲間の見た目と瓜二つの人間をこのまま黒幕の意図通りに葬り去らせることは、流石に許すわけにはいかなかった。
でも、それは私の心中での話。
いくら願おうと、祈ろうと……現実とは私とは無関係に進行していく。


____まして、相手は心が麻痺しきったコロシアイの黒幕だ。


灯織「……待ってください!!」


私が制止をする間もなく。






努「おしおきタイムだ」


スイッチは押されてしまった。





-------------------------------------------------



GAMEOVER

アリスガワさんのそっくりさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。



-------------------------------------------------


すっかり廃人のようになってしまった有栖川さん(偽)。
でも、ここは学級裁判。人格に問題があるとしても免罪なんかはあり得ません。
目には目を歯には歯を、おしおきにはおしおきを。
これまで幾人もおしおきのもとに屠ってきた彼女は、おしおきの輪廻に飛び込むしか道はないのです!

さあ、始めましょう……一世一代のおしおきエンターテインメントを!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

超大学生級の絶望的おしおき

超大学生級の絶望(笑) 有栖川夏葉(偽)処刑執行


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『ありったけの輝きで』

トップを目指す有栖川さんらしいエレガントかつ煌びやかな衣装に身を包んだそっくりさん、カラスも当然放っておきません。
ガトリングのように放たれるカラスたちが次々から次へとその肉体を

啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで
啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで
啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで
啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで啄んで


『人生☆CLIM@X!!』

相手がボロボロだからって、喧嘩で手抜く奴いる?
___いねえよなぁ!!?

溢れんばかりの不良モノクマたちが一斉に襲い掛かり集団リンチ。
その姿も影も見えねえけど……喧嘩にルールも秩序もいらねえもんなぁ?!!


『死・屍・累・々』

ありゃりゃ、ちょっとばかしやりすぎてしまったっぽいね。
カラスに啄まれて、不良にボコられて……既に体中が傷まみれで血まみれですね。

じゃあ治療してあげないと!
モノクマドクター緊急出動!全身包帯でぐるぐる巻きにしちゃおうね!
身動きが取れないくらい、締め付けすぎて骨が折れて内臓が圧迫されるぐらいにキツキツで!


『凛として散る花の如く』

もう風情とか風流とか正直どうでもいいよね?
和の心とか知ったことないんですわ。
やっぱこのご時世、ドカンと一発大きなもん打ち上げた方が目を引くってもんですよ!
ほらほら、有栖川さん(偽)もそんな桜の木の下で陰鬱にしてないで!

ほら、一世一代の大花火ですよー!

あ、やっべ……間違えて空じゃなくて有栖川さん(偽)に打ち込んじゃった……


『卒業~graduation~』

ここまで四つのおしおきを終えて来た有栖川さん(偽)はもう虫の息。
地面に這いつくばるようにしながら、呼吸をするので精一杯。

……お別れの時は刻一刻と近づいています。

だったら最後に、思い出のための写真を撮ってあげましょう!
有栖川さん(偽)の這いつくばる教室の床が急に抜けたかと思うと、抵抗する余力もない体はそのまま無防備に落下。
待ち受けるのはあのシャッター付きの巨大カメラ。

これなら、美しい思い出の一枚が撮れそうですね!
ほら、有栖川さん(偽)も嬉しそう。
自分の死を直前にして押し寄せる絶望感の快楽を前に、その笑顔はアイドルさながらの美しさです!


____シャッターチャンス!


カシャッ

グシャッグシャ……バキッ……





一生に一度の卒業写真に写った彼女は、もはや有栖川さんでもましてや元々の彼女とも似ても似つかない、醜い醜い肉塊でしたとさ。


正体不明の、夏葉さんの見た目をした人物の死。
それがなんとも居心地悪く頭と心中とを濁らせた。
分かってはいたことだが、あまりにもこの学園では命が軽すぎる。
これまでの仲間の死とも異なる、本当にただ無機質に処理のためだけに行われたおしおきにそれを実感して成らなかった。


努「……終わったな」

智代子「ひ、ひどい……!」

灯織「な、なんてことを……!?おしおきを実行する必要性はありませんでしたよね……!?」

努「……お前たちは甘すぎる」

努「この学園では殺すか殺されるかだ。この学園から出ていくなら、死をもって代金とせねばならない。自分の命か、他人の命を犠牲にしてな」

灯織「だからって、用が済んだら切り捨てるんですか?!」

努「ああ」

灯織「……!!」

努「彼女も生前話していただろう。チーム・ダンガンロンパとはゲームのダンガンロンパにおける思想に感化された集団……己が死という絶望を享受できて、むしろ私に感謝すらしているかもしれないな」

摩美々「そんなの、狂ってるってー……」


努「まあ、過ぎたことは仕方ないだろう? これ以上彼女を悼んだところで彼女たちが戻ってくるわけでもない。我々がすべきなのは、これからの話だ」

雛菜「これから~?」

努「ああ、この学園を出た後の君たちの処遇についてだ」

(……え?)

努「さきほど彼女から説明もあった通り、諸君らにはVERTEXの優勝を目指してコロシアイ合宿生活の生存者たちでユニットを組織してもらう予定だ。コロシアイの中でいくつも直面した絶望、それを乗り越えた諸君らなら最高のアイドルになれると確信しているぞ」

灯織「ま、待ってください!」

努「……どうした? ユニットは不満か?」

灯織「それ以前の話です……この学園を出るって……本当なんですか?!」

努「……? 何を言っているんだ、君たちはもともとこの学園から出るためにコロシアイをしていたはずだろう?」

灯織「だ、だとしてもです……黒幕であるあなたが、こうもすんなりと脱出を許可するなんて……」

努「それも先ほど説明した通りだ。既にお前たちの成長は十分なものとなった、VERTEXでも十分やれるはずだ」

努「……外の世界が怖いか? 確かにお前たちはこの一か月、鳥かごの中の生活を強いられてきた、だがお前たちが本来住んでいたのは外の世界の……もっと自由な青空だったはずだ」

努「お前たちは元居た空に戻るだけ。なにも怖がることはない」

(……違う、これならまださっきの夏葉さんの偽物の話し方の方が信用できた)

(あの人はおそらく、表面上のことしか聞かされていなかったんだろう……だから心からVERTEX優勝のためという建前の目的を信じて語ることができた)

(でも、社長の口ぶりはそうじゃない……脱出という餌をぶら下げて、それに私たちが食いつくのを待っている)

(……この裏に、間違いなく何かがある)


愛依「でも、これで外の世界に出られんなら……一旦社長の言う通りに脱出する?」

雛菜「ここにいる理由もないですしね~」

智代子「……」

摩美々「どうしたの、チョコー?」

智代子「……ごめんね、この学園からもう出れるって言うこの局面になってなんだけど……凛世ちゃんの言ってたことが気になるなって」

灯織「凛世の言葉……?」

-------------------------------------------------

灯織「それって裁判の最後に語ろうとしていた……『コロシアイ合宿生活を続けようとした』ことと関係してるの?」

凛世「……はい」

めぐる「コロシアイ合宿生活を続けたかったってこと……なんだよね?どうして……?」

めぐる「わたしたちと同じ気持ちだったら、むしろ全員生き残ることを目指したかったんじゃないの……?」

凛世「凛世の気持ちが、みなさんと共にあることと……生還を望む気持ちとは、必ずしも同じでないのです……」

円香「……それ、どういう意味?」

凛世「この学園から、生きて出ていくこと……それは死するよりも、残酷なことなのでございます……」

灯織「……え?それってどういう意味……!?」

凛世「……詳しくは、語れません」

凛世「ただ、今コロシアイ合宿生活が終われば……これまでのみなさんの苦しみ、そして想いが……泡沫に散り果てることとなってしまうのです……」

凛世「ここで生活が終わるくらいなら、みなさんをここで……凛世の手で弔いたく、この裁判を起こさせていただいたのです……」

(死以上に苦しむことになる生還……?)

灯織「……凛世は、凛世なりに考えてこの事件を起こしたってことだったんだね」

凛世「……左様です」

-------------------------------------------------


智代子「凛世ちゃんは、このコロシアイが終わってしまうことを怖がってるような口ぶりだったよね……? でも、今のわたしたちに、特にそういう事態は起こってないのが、なんとなく気になって……」

灯織「……確かにそうだね、私たちの苦しみや想いが無に帰ってしまうなんてことまで言ってたけど……今の社長の話では特にそんなものが感じられなかった」

愛依「ってことは、社長はうちらにこの脱出について何か隠してるってコトなんかな……?」

努「……」

摩美々「凛世の言ってたこと、その意味を考えてからでも判断は遅くないかもねー」

雛菜「それじゃあそれを議論してみよっか~! ね、いいですよね~?」

努「……好きにしろ」

(……凛世が私たちに託してくれた想い、その真意を読み解く時が来た)

(きっとこれが、真相にたどり着くうえで最も重要なピースになる……!)

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【被検体α】
‣【VERTEX】
‣【プレゼン資料】
‣【コロシアイ学園生活】
‣【Aへのメール】
‣【2F男子トイレ奥の空間に存在したメモ】
‣【キャンプの写真】
‣【コロシアイの動機】


努「この合宿生活のプログラムは終了した」

努「諸君らにはこの学園を出た後≪VERTEXに挑戦してもらう≫」

努「そこで最高のアイドルになって私の悲願が達成される……!」

智代子「でも凛世ちゃんはこのコロシアイは終わらせちゃダメだって言ってたよ!?」

摩美々「このコロシアイを終わらせることで≪何かしらのデメリットが生じる≫のかもねー」

愛依「死ぬより残酷なことってなんなんだろ……」

雛菜「≪これまで通り生きていけなくなる≫のはそうだよね~」

雛菜「みんなユニットの仲間を失ってるんだし、お仕事も日常も変わっちゃうよね~」

摩美々「でも、それってコロシアイが続こうが続くまいが変わらなくないー?」

智代子「やっぱり私たちの知らない何かがあるんだよ!」

努「……」

【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】

↓1


灯織「それに賛成です!」

【同意!】

灯織「……これまで通り生きていけなくなる、それは確かにこのまま学園を出ても同じことではある」

灯織「でも、ただコロシアイを経験した人間だから……以上の意味がそこにあるんじゃないかな」

雛菜「え~?」

灯織「……むしろ、別人としての生き方をするしかなくなるっていうぐらいに」

愛依「別人……それってうちが和泉愛依じゃなくて、別の誰かになるってこと……?」

灯織「ここに、とある実験記録があります。地下一階の開発室で回収したものになるんですが……なんだかそれに関連性の高い記述があるんです」


『我々の開発も一定の成果をあげた。マウスによる生体実験も無事に成功、いよいよ続いての段階に遷移することとした。本実験の最後では全被験者への適用が予定されているが、特に適正値の高い被検体αに先行して適用した。彼女はもとより性格面で類似性があったためか、特に拒絶反応も発生することなく実験も成功した』


雛菜「性格面で類似性~?」

智代子「これって実験の中身がまるで見えてこないね……性格にかかわる実験って何のことだろう……?」

灯織「多分、これってその人自身の性格を変えてしまうみたいな実験なんじゃないかな?」

摩美々「……!! そういう意味では、今摩美々たちは目撃したばかりだよねー」

摩美々「別人としての生き方をするしかなくなった人を……」

智代子「も、もしかしてさっきの夏葉ちゃん?!」


灯織「あの人は、元々夏葉さんとは何ら関係のない人だったと社長も話していました。それなのに、あのレベルの人格再現……そして、私たちはあれに似た現象をこれまでに一度見ています」

摩美々「それって、霧子のことだよねー」

-------------------------------------------------
モノクマ「本物の超高校級の保健委員の人格をそっくりそのまま幽谷さんの中にインプットしてあげたんだ!」

モノクマ「ていっても流石に上書きしたわけじゃないよ?海馬の部分にチョチョイとメスを加えて脳髄の分泌物が……」

モノクマ「まあ詳しい説明はどうでもいいよね、それこそ超高校級の神経学者にでも聞いてやりなよ!」

咲耶「ちょ、ちょっと待ってくれ!」

咲耶「それじゃなにかい?!いま、私の前に立っているのは霧子の姿をした別人だということかい?!」

霧子「ふふ……♪」

モノクマ「だから、上書きじゃないんだって!上書きじゃなくて統合!」

モノクマ「もともとあった幽谷さんの人格と超高校級の保健委員の人格が融合したんだよ!」

-------------------------------------------------

灯織「あの時にもモノクマは、人格を霧子さんの体の中に入れ込んだと言っていました……どんな技術なのかはサッパリですが、夏葉さんと同じことがそこで行われていたのではないですか?」

雛菜「うーん、多分霧子ちゃんのパターンと夏葉さんのパターンは正確には違うんじゃないかな~」

雛菜「霧子ちゃんの場合はもともとあった人格を残したうえで人格を統合させてるけど、夏葉さんを真似た人は人格そのものを変えちゃってるし~」

雛菜「社長の話し方をみるに、雛菜たちの人間性まで捻じ曲げるんじゃこのコロシアイの目的がブレちゃうもんね~」

愛依「……えっ!?それじゃあうちらも霧子ちゃんとさっきの夏葉ちゃんみたいに人格を入れられちゃうってことなん!?」

努「……」

智代子「そっか……そう考えると凛世ちゃんの言ってたこともわかるよ。わたしたちは実際別人のように変わってしまった霧子ちゃんのことを見ちゃったし……あれと同じことが私たちの身に起きたら……」

灯織「社長……違いますか? 私たちをこの学園から脱出させる、そこにはもっと別の意図……私たちの身に何か手を加えようとする意図があるのではないですか?」

努「……」



努「……聡いな、お前たちは」


社長は笑うように独り言つと、その場で指を鳴らした。
再び場内に響き渡る地響きに当惑する私たちに憮然とする社長。
それから数刻後、私たちは衝撃的な光景を見ることとなった。


灯織「て、天井が……割れた……?」


地の奥底に押し込められた私たち。
日の光の一つも届かぬ深淵の住人ともなった私たちの目に飛び込んできたのは、太陽と見まごうばかりに巨大な電灯だったのである。
天井の一切を占有する巨大な電灯には、なにか複雑な回路のようなものが透けて見える。


努「これが何だかわかるか? お前たちも知っての通り、【思い出しライト】だ。ここまでの巨大なものは初めて見るだろうがな」

愛依「うちらの記憶を呼び起こす……ように見せかけて、記憶を植え付けるための機械……」

努「人格とはすなわちその人間がこれまで過ごして来た人生経験そのものだ。人との対話、積み重ねた努力、苦悩の経験、挫折の葛藤……それらすべてを蓄積したものが人格を形作る」

努「そしてその蓄積が、【記憶】と呼ばれるものなのだよ」

灯織「それってつまり……」







努「そういうことだ。卒業が確定し次第、お前たちには人間一人分の記憶を受け取ってもらうぞ」







灯織「人間一人分の……記憶!?」

摩美々「思い出しライトを使えばその人の持ってない記憶だってねじ込めるのは身をもって経験済み……その応用ってわけですかぁ」

雛菜「っていうより雛菜たちに使った思い出しライトはその試作版みたいな感じだったりするんじゃないかな~」

愛依「ってことはうちの体に、もう18年分の記憶が入るってこと?!そんなんどうなんの?!」

灯織「……どうなるのかは、霧子さんをもって目撃しています」

努「なに、完全に別人になるというわけではない。元あった人格に更に属性が付与される、程度に考えておけばいい」

摩美々「そう単純な話じゃないですよねー」

愛依「て、てかさ! 記憶を入れるにしても、いったい誰の記憶を入れるわけ?!」

智代子「そうだよ! まさか……これまでになくなったみんなの記憶を……!?」

努「ふん、そうではない」

努「大体今見たばかりだろう、生きた人間の記憶では操作する側も把握しきれない要素が表出してしまう。園田の食習慣のようにな」

努「そうした際に人格が事実の需要に対し拒否反応を起こしてしまえば使い物にならなくなってしまう」

智代子「じゃあ、いったい誰の記憶を入れるの……?」

(生きた人間の記憶だと不適切……?)

灯織「もしかして、あれってそういうことだったんですか……?」

雛菜「灯織ちゃん何か心当たりがあるの~?」

灯織「うん……チーム・ダンガンロンパは私たちの中にこの人たちの記憶を入れ込もうとしてるんじゃないかな……」


【正しいコトダマを選べ!】

>>5>>7

↓1


灯織「この人たちの記憶を入れ込もうとしたのではないでしょうか?」

愛依「……あれ? でも霧子ちゃんに入れられた記憶って超高校級の保育委員の子の記憶なんだよね? コロシアイ学園生活にはいなくない?」

灯織「……あっ」

(コロシアイ学園生活の参加者の記憶……間違ってはいないけどわずかに食い違う)

(もっと直接的な証拠はなかったかな……?)


【正しいコトダマを選べ!】

>>5>>7

↓1



灯織「これです!」

【解!】

灯織「ロッカールームに保管されていたリストなんですが……このリストにはこの場にいる全員、それにこれまで犠牲になった人たちも全員の名前が書かれています」

灯織「そしてその横には……超高校級の才能も」

摩美々「才能……?」

灯織「希望ヶ峰学園にいたとされる生徒の持っていた才能ですよ。思い出しライトでねじ込まれた記憶の中でも、いくつか心当たりがあります」

灯織「例えば、真乃にはこの学園で与えられた才能と同じく【超高校級の飼育委員】・田中眼蛇夢の名前が書いてありますし、私にも【超高校級の占い師】・葉隠康比呂の名前が書いてあります」

摩美々「実際霧子にねじ込まれた人格も、【超高校級の保健委員】・罪木蜜柑のものだったことを鑑みるとー……」

摩美々「あの思い出しライトで私たちにねじ込みたい人格は、概ねこのリスト通りってことでいいんじゃないかなぁ」

努「クククッ、ご明察だよ。そのリストと同じデータがあの光源からは放射される仕組みになっている。幽谷はその予行といったところだったわけだ」

努「実際彼女自体は強い適正を示してね、実験としては成功といえるだろう。……まあ、罪木の人格形成の要素として江ノ島盾子に対する崇拝が含まれたがゆえに少々暴走してしまったがね」


愛依「ってかちょっと待ってよ! 希望ヶ峰学園も、超高校級の才能も、この人たちもみんなみんな……フィクションの存在なんでしょ?!」

灯織「……だから先ほど社長は生きた人間の記憶だと人格の入れ込みに支障があるって言ったのだと思います。あくまで創作物の中のキャラクターであれば、人格構成要素のすべてを拾うことも可能、詳細な設定も思いのままでしょうし」

摩美々「それになにより、この人は完全にチーム・ダンガンロンパの組織の人間なんだよー? ゲームの思想に完全に感化されちゃってるわけで、そんなバカげた発想をしててもおかしくはないってことだよねー」

努「……馬鹿げている? 違うな」

努「確かにダンガンロンパは一ゲーム、一フィクションの存在にすぎない。だが、才能を持つ者同士が潰し合い、淘汰し合い……その結果生まれる生存者という存在……彼らほど美しい存在もない」

努「そして彼らはもとよりこの国の希望と言うべき存在なのだ。そんな希望が、我々の世界にもいれば、このくだらない退屈で飽和しきった世界を照らしてくれるとは思わないか?」

努「そう、この世界には希望が求められている……! 我々はそのためにダンガンロンパをこの世界で再現することに決めたのだ……!」

愛依「ダメだ……うち、一個も理解できないし……したくもない」


灯織「要は社長は、ダンガンロンパのキャラクターを私たちと人格統合するためにこのコロシアイを起こしたってことなんですね……?」




努「ああ、そうして生まれる【超高校級の歌姫】たちを率いてVERTEXに優勝する……!! それこそが私の実現を目指した、【方舟計画】なのだよ!」




灯織「【方舟計画】……!! 本当の狙いはこれだったんですね……」

摩美々「ダンガンロンパのキャラクターの人格、それを私たちという箱舟に乗せて現実世界へと持ち出す……」

摩美々「明らかになってみればそのまんまのネーミングだったってわけですねー」

智代子「でも、それだったら……コロシアイなんかする必要はなかったですよね?!」

智代子「人格を入れ込むだけじゃ……こんな仲間同士で血を流す必要なんか!」

努「それは違うな」


努「お前たちもこの学園でコロシアイに身を投ずるまでは退屈な日常を貪るだけの存在、希望とは程遠い【凡人】だったのだよ」

努「だが、ここでコロシアイ合宿生活を体験してみてどうだ? 死というものを意識するようになったお前たちは大きく変わった。何があろうとも前に進む勇気、仲間のことを信じ続ける意志の強さ、物怖じせずに現実に向き合える胆力。そのすべて、この生活でなくては育まれることの無かった【要素】を得た」

努「そして、それはコロシアイの世界にいたダンガンロンパの超高校級の生徒たちも持っていた【要素】だ」

灯織「……!!」

努「……このコロシアイは、必要なものだったのだよ。お前たちと、入れ込む人格との適合率を上げるためにはな」

摩美々「それじゃあ摩美々たちは、自分以外の何者かになるためにこのコロシアイをしてたってわけですかぁ……」

智代子「じゃあ凛世ちゃんが言ってたここでコロシアイを終わらせないって言うのは……」

努「あの段階でダンガンロンパの超高校級の生徒たちとの適合率はある程度満たしてはいたんだ。幽谷が実際成功したわけだしな、だからあの時の動機は半ばコロシアイを打ち切ることも覚悟したものだった」

努「ただ、杜野はこの目的を知ってしまっていたからな。私を裏切って、延期する方向に動いたわけだ。全く……厄介なことをしてくれたものだよ」


灯織「……あなたの目的はわかりました。そのうえで一つお聞きしていいですか?」

努「どうした、風野」

灯織「この候補者リスト……浅倉さんのところの表記についてお伺いしても」

雛菜「……!! 透先輩のとこ、黒塗りになってる……?!」

智代子「それに横矢印で灯織ちゃんの名前が書いてある……?」

努「……ああ、それか」

努「そうだな、お前たちは……特に風野は知っておくべきだろうな。だが、それの答え自体はお前も知っているはずだぞ?」

灯織「……え?」

努「そこの黒塗りの下を明らかにする、その大きな手掛かりを知っているはずだ」

努「示して見せろ、お前ならできるはずだ」

(浅倉さんの黒塗りの部分を明らかにする手掛かり……? それって……)


【正しいコトダマを選べ!】

>>5>>7

↓1


灯織「これです!」

【解!】

灯織「もしかして、あの男子トイレ奥で見かけたメモ書きのことですか?」

摩美々「それって確か……『このコロシアイは浅倉透のため』ってやつだったっけー」

努「その原本は樋口が処理してしまったわけだが……その通りだ。あのメモ書きは、初めから真実を示していたのだよ」

灯織「真実を……?」

雛菜「幼馴染の雛菜にもサッパリだったし、あれってどういう意味だったの~?」

努「そうだな、ここはお前たちのお得意の推理で整理してみようじゃないか。箱舟計画、浅倉透、風野灯織……その要素を繋ぐ一つの回答が思いつかないか?」

摩美々「モノクマの時の回りくどさは今も健在ですねー」

(私と浅倉さん……箱舟計画……これらを繋ぐ、回答……?)

(あの黒塗りの下を予測するうえで、あのメモ書きがどんなふうに効力を発揮するというの……?)

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】

Q1.箱舟計画の目的は?

A.世界を絶望で満たすこと 
B.生き残りに江ノ島盾子の人格を入れ込むこと 
C.適合率の高い超高校級の生徒の人格を入れ込むこと 
D.別の星で種の保存をすること


Q2.「このコロシアイは浅倉透のため」とはどういう意味?
A.透がコロシアイの黒幕
B.透がチーム・ダンガンロンパに呼びかけた
C.透をこのコロシアイの中で殺す予定だった
D.透に入れ込む予定だった人格が目当てだった

Q3.どうして透の候補者リストには黒塗りと灯織の名前があった?
A.透に入れ込む予定だった人格を灯織に入れることにしたから
B.灯織の人格を透に入れ込む計画に変わったから
C.透には既に別の人格を入れてしまったから
D.入れるはずの人格がロストしてしまったから

【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

↓1


灯織「推理はつながりました!」

【解!】

灯織「先ほどの箱舟計画の目的を確認しますと、私たちの中に超高校級の生徒たちの人格を入れ込むことが目的だったはずです」

灯織「そうなると、『このコロシアイは浅倉透のため』という文言がそれにガッチリとはまってくるんです」

努「……ほう?」

灯織「浅倉さんに入れ込むための人格が、目的だったという意味合いにはなりませんか?」

摩美々「え、それじゃあ摩美々たちは……透とその人格の適合率をあげるための舞台装置だったっていうコトー?」

智代子「わたしたちの誰が生きて、誰が死んでも……関係なかったってこと……?」

努「……」

灯織「でも、浅倉さんは最初の事件で命を落としてしまった……黒幕の計画ははじめに破綻してしまった」

灯織「でも、浅倉さんに入れるはずだった人格の適性は……私にもあったのかもしれません」

摩美々「そのための黒塗りと矢印ってことですねー?」

雛菜「透先輩に入れるはずだった人格を、灯織ちゃんに切り替えたっていうことなんだ~!」

灯織「その人格が誰なのかはわからないけど……黒幕の真の狙いは、その人格の受け皿だったということなのではないでしょうか」






努「……流石、それでこそ【超高校級の希望】の器だ」






愛依「超高校級の……希望……」

努「今言ってくれた通り、箱舟計画の中でも最も実現が望まれていたのが、超高校級の希望・苗木誠の人格の実現なのだよ」

愛依「……あれ? 苗木誠って超高校級の幸運じゃなかったっけ?」

努「ああ、お前たちに思い出しライトで入れ込んだ78期生の入学時の報道……あの段階では彼は一般市民の代表としての超高校級の幸運という才能を与えられていた」

努「だが、ダンガンロンパとは彼の成長譚でもある。仲間の死を乗り越えて前へと進み続ける彼は、超高校級の絶望・江ノ島盾子を打ち破ることにも成功する……その結果、彼は超高校級の希望とまで言われるようになったのだ」

智代子「確かにすごい人だけど……透ちゃんと灯織ちゃんの人格をかき乱す理由にはならないはずだよ!」

努「お前たちが何と言おうと……箱舟計画に変更はない。お前たちと人格統合を行い、超高校級の高校生を作り出すため、苗木誠をこの現実に作り出すため……」

努「このコロシアイは終結を迎えるのだ!」

(こ、これが……このコロシアイの全貌……!!)


努「さて、真相をすべて騙り終えたところで、そろそろ頃合いだな」

摩美々「頃合いって、まさか……摩美々たちを卒業させて、人格を入れ込むんですかー?」

灯織「……!!」

努「ああ、お前たちが投票ボタンで黒幕である私に投票した時点で頭上の思い出しライトが起動する。それを通して、箱舟計画の全ステップが完遂されるわけだ」

智代子「そ、そんな……そんなの嫌だよ! そんな、別の人の人格なんか……!」

努「……もしそれが嫌なら、別の誰かに投票することだな。だが、自ら『絶望』を選び取るようなアイドルなどこの世界では求められてはいない。その時点で待っているのは残虐を極めるおしおきだ」

雛菜「それって要するに、【別人になるのを受け入れることができないならここで死ね】ってことですよね~?」

愛依「ま、マジで言ってる……? こ、こんなん……選べるわけ無いじゃん……」

愛依「やだよ……うち、うち以外の誰かになんてなりたくない……」

愛依「冬優子ちゃんと、あさひちゃんと過ごした思い出に……別の誰かが入ってくるなんて……そんなの……!!」

(私だって……そうだ……)

(真乃とめぐると過ごしたこの記憶に……他の誰かが入ってくる……その結果、私が今こうやって思い出に感じている感情が変わってしまうかもしれない)

(そんなの、受け入れられるわけがない……)


努「別人になるというわけではないとさっきも言った通りだが……?」

摩美々「アイデンティティに外から手を加えられたらもうそこに自我なんかない……ただ人の形をした人形じゃーん……」

智代子「……凛世ちゃんは、この選択をさせないために私たちをあそこで殺そうとしたんだ……」

智代子「……あの時に、凛世ちゃんに投票しなければ……こんな選択をしなくても済んだのかな……」

雛菜「……円香先輩は雛菜に生きてほしいって言ってたけど……こんな形で生き残っても、意味ないよね~……」

灯織「……真乃、めぐる……」

努「さあ、審判の時だ。お前たちには自分の手で『希望』か『絶望』かを選んでもらうぞ。この世界の『希望』となるのか、『絶望』に身を堕として退廃的な死を迎えるのか。選択肢は二つに一つだろう?」



「…………」





(……そう、みんな抵抗の意志を示してはいるけど結果はもう見え透いている)


(誰も、自分の死を自ら望むことはできない。それは自分自身の弱さだけによる話ではなく、これまでのコロシアイ合宿生活を生き抜いてきたからこそ)


(ここまでに命を散らして来た仲間たちは、全員私たちの生存を望んでくれていた。ここで『絶望』を選ぶことは、その想いを裏切ることになる)


(だから私たちは、もう……この濁り切った『希望』を受け入れることしかできないんだ……)


努「お前たちには手元にあるスイッチで投票をしてもらう。黒幕である私に入れるのが『希望』の選択肢、それ以外の誰に入れても『絶望』の選択肢だ」

努「さあ、始めようか……新時代のアイドルが誕生する、世界中が待ちわびた投票タイムを!」



(……私たちに、選択肢なんかない)


(初めから、決まっていた)


(この物語は、『希望』で終わることが決定している。それ以外の結末なんて認められていない)


(そんな、予定調和の物語……)






「……あはっ」


____ブツンッ




-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【希望】
‣【絶望】


愛依「うちは……生きて帰らなくちゃダメだし……兄弟も、あさひちゃんも、冬優子ちゃんも……会わなくちゃいけないし……」

愛依「でも……別の人格が入ったら、うち、ちゃんとみんなに心から話すことはできるのかな……」

智代子「凛世ちゃんの気持ちを……なんで汲み取ってあげられなかったんだろう……」

智代子「わたしたちが生きていることは、本当に正しかったのかな……」

雛菜「今になって、円香先輩が羨ましいよ~」

雛菜「円香先輩は最後まで透先輩と小糸ちゃんを思って逝けたのに……雛菜は……」

摩美々「霧子と咲耶の死なんて最悪を経験しておきながら、今度は自我の喪失―?」

摩美々「どこまで言っても最悪しかないじゃーん……」


灯織「希望を、えらぶしかない……」

灯織「絶望を選ぶことなんか許されない……」

灯織「でも……希望だって……選びたくない……」


【正しいコトダマなんてない、私たちに選択権なんかない】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【希望】
‣【絶望】


愛依「うちは……生きて帰らなくちゃダメだし……兄弟も、あさひちゃんも、冬優子ちゃんも……会わなくちゃいけないし……」

愛依「でも……別の人格が入ったら、うち、ちゃんとみんなに心から話すことはできるのかな……」

智代子「凛世ちゃんの気持ちを……なんで汲み取ってあげられなかったんだろう……」

智代子「わたしたちが生きていることは、本当に正しかったのかな……」

雛菜「今になって、円香先輩が羨ましいよ~」

雛菜「円香先輩は最後まで透先輩と小糸ちゃんを思って逝けたのに……雛菜は……」

摩美々「霧子と咲耶の死なんて最悪を経験しておきながら、今度は自我の喪失―?」

摩美々「どこまで言っても最悪しかないじゃーん……」


灯織「希望しか道は残っていない。人間は例え辛くても悲しくても、逃げることなんて許されない」

灯織「自分を滅ぼす希望でも、それに縋ることしか許されない」

灯織「私たちは希望の奴隷だ」


【もう諦めた方がいいかもしれない】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【希望】
‣【絶望】

愛依「うちは……生きて帰らなくちゃダメだし……兄弟も、あさひちゃんも、冬優子ちゃんも……会わなくちゃいけないし……」

愛依「でも……別の人格が入ったら、うち、ちゃんとみんなに心から話すことはできるのかな……」

智代子「凛世ちゃんの気持ちを……なんで汲み取ってあげられなかったんだろう……」

智代子「わたしたちが生きていることは、本当に正しかったのかな……」

雛菜「今になって、円香先輩が羨ましいよ~」

雛菜「円香先輩は最後まで透先輩と小糸ちゃんを思って逝けたのに……雛菜は……」

摩美々「霧子と咲耶の死なんて最悪を経験しておきながら、今度は自我の喪失―?」

摩美々「どこまで言っても最悪しかないじゃーん……」


灯織「……いつまでこうやってるんだろう」

灯織「私たちに選択肢はないって分かってるはずでしょ?」

灯織「さっさと希望で、終わらせないと……みんな、それを待っているんだし」


【……本当に?】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【希望】
‣【絶望】

愛依「うちは……生きて帰らなくちゃダメだし……兄弟も、あさひちゃんも、冬優子ちゃんも……会わなくちゃいけないし……」

愛依「でも……別の人格が入ったら、うち、ちゃんとみんなに心から話すことはできるのかな……」

智代子「凛世ちゃんの気持ちを……なんで汲み取ってあげられなかったんだろう……」

智代子「わたしたちが生きていることは、本当に正しかったのかな……」

雛菜「今になって、円香先輩が羨ましいよ~」

雛菜「円香先輩は最後まで透先輩と小糸ちゃんを思って逝けたのに……雛菜は……」

摩美々「霧子と咲耶の死なんて最悪を経験しておきながら、今度は自我の喪失―?」

摩美々「どこまで言っても最悪しかないじゃーん……」


灯織「……ダメ、早く選ばないと……前に、進まないと……」

灯織「希望の道に進まないと……犠牲になったみなさんの想いを踏みにじるわけにはいかない……」

灯織「私たちは、希望を選ぶこと以外期待されていない……!!」


【……絶対に、選ばないといけないのか?】



「……え?」


無限にも思える自問自答。
希望と絶望という回答の分かり切った二択を前にして逡巡していた私の脳裏に何かが響いた。

___それは、私の内側から鳴らすもの。
銅鑼でも鳴らされたのように、内側から臓物と血管とを振動させ、やがてその揺れは無気力な希望で凍えさせられた脳を再度刺激した。
思考を止めて、傀儡になろうとしていた私の脳幹に、俄かに何かが走る。
それは絶望でも、まして希望なんかでもない。
そんな漠然としたくだらない概念なんかじゃない。もっと形があって、根源的で、原初の存在。


この学園で過ごすうちに実り実って膨らんだ、人と人とのつながり。
断崖から身を投じて地の底へと向かっていた私を、【絆】の綱が結び留めた。



浅倉さんはこんな時でも悠然とした態度でなにか斬新な発想をしてくれる。
真乃はきっと私の横であの掛け声とともに鼓舞してくれる。
小糸は怯えながらも、一緒に戦う皆さんに必死についていく。
樹里は震える私たちの背中を力強く押してくれる。
甜花さんはここぞという時はやる人だから逆境でこそ強くなる。
甘奈はみんなを気遣って明るく振舞ってくれる。
霧子さんはこんな時だからこそ落ち着かせてくれる空間を提供してくれる。
咲耶さんは頼りがいのある振る舞いでみんなを率いてくれる。
樋口さんはきっと変わらず冷静に事態を見極める。
めぐるは震える私たちの手を取って、温かく抱きしめてくれる。


_____きっと、皆さんが生きていたら……私たちは……!

何かが急にこみ上げてくる。胸へとせりあがってきたそれは、抑えることもできず……そのまま……!!


コトダマゲット!【絆】
〔このコロシアイ合宿生活で得た力。信じるべきものはそこにある〕


何が『希望』だ『絶望』だ……
希望ヶ峰学園も、超高校級も、ダンガンロンパも……何もかも知ったことじゃない!
私たちは、私たちなんだ……

誰にも、選ぶべき道を左右されるべきじゃない……!
だから、私にできることは……これだけ……!!

-------------------------------------------------

【議論スクラム開始!】

「希望を選ぶしかない」vs【私たちは……】

愛依「うちは……生きて帰らなくちゃダメだし……兄弟も、あさひちゃんも、冬優子ちゃんも……会わなくちゃいけないし……でも……別の人格が入ったら、うち、ちゃんとみんなに心から話すことはできるのかな……」

智代子「凛世ちゃんの気持ちを……なんで汲み取ってあげられなかったんだろう……わたしたちが生きていることは、本当に正しかったのかな……」

雛菜「今になって、円香先輩が羨ましいよ~……円香先輩は最後まで透先輩と小糸ちゃんを思って逝けたのに……雛菜は……」

摩美々「霧子と咲耶の死なんて最悪を経験しておきながら、今度は自我の喪失―?……どこまで言っても最悪しかないじゃーん……」

-------------------------------------------------
【意見スロット】

【絆】
【絆】
【絆】
【絆】

【意見スロットを正しい順番に並び替え、敵スクラムを向かい討て!】

↓1


【灯織「これが私たちの進むべき道……!」】

愛依「うちは……生きて帰らなくちゃダメだし……兄弟も、あさひちゃんも、冬優子ちゃんも……会わなくちゃいけないし……でも……別の人格が入ったら、うち、ちゃんとみんなに心から話すことはできるのかな……」
【灯織「大丈夫です!」
灯織「希望を選ばずとも変える方法は必ずあるはずです……今のままの愛依さんで、ご家族に、ストレイライトのお二人に再会しましょう!」】


智代子「凛世ちゃんの気持ちを……なんで汲み取ってあげられなかったんだろう……わたしたちが生きていることは、本当に正しかったのかな……」
【灯織「思い出して!」
灯織「凛世はチョコの選ぶ道のことを最期まで信じていた……凛世のために生きる、そのために選ぶ道は希望の他にもあるはず……!」】


雛菜「今になって、円香先輩が羨ましいよ~……円香先輩は最後まで透先輩と小糸ちゃんを思って逝けたのに……雛菜は……」
【灯織「信じて!」
灯織「雛菜、幼馴染の全員に託されたその想いを信じよう。ここで希望を選ぶ生き方じゃなく、幼馴染の三人が望んだ生き方が他にあるはずだよ!」】


摩美々「霧子と咲耶の死なんて最悪を経験しておきながら、今度は自我の喪失―?……どこまで言っても最悪しかないじゃーん……」
【灯織「諦めるにはまだ早いですよ!」
灯織「何も希望で終わらないといけないわけじゃないです……私たちは……絆を信じるという道があります……!!」】


-------------------------------------------------
【CROUCH BIND】

【SET!】

【コンマの合計値700以上で相手のスクラムを打ち破れ!】

【スキルとアイテムの効果によりコンマ値が+70されます】

↓直下より六回連続でコンマ判定

ばい!!

むん!


>>250>>255

【コンマ判定 5+24+22+39+18+7+70×6<700】


(……私は諦めない)

(希望でも絶望でもない……私たちだけの答えを突き付けるその瞬間までは……!)


【CROUCH BIND】

【SET!】

【コンマの合計値700以上で相手のスクラムを打ち破れ!】

【スキルとアイテムの効果によりコンマ値が+70されます】

↓直下より六回連続でコンマ判定

本日のログインボーナスですよ~


>>258>>263

【コンマ判定 98+92+80+92+29+26+70×6>700】


【全  論  破】


灯織「絆を信じて進むんです!」


【BREAK!】


どちらかを選ぶ必要なんかない。

希望も絶望も……そんなの自分の意志、まして誰かの意志に基づいて選び取るようなものじゃない。
どっちも抱き込んで呑み込んで、そうやって人は生きていくものだから。
それで初めて人は成長できる。
だから、そのどちらにも縋るようじゃダメ。私たちは、もっと別のものを信じて立ち上がって希望も絶望も、正面からぶつかっていく。

その手に取った武器の名前は、【絆】。
このコロシアイ合宿生活の中で私たちが育んできた……




____才能なんかよりよっぽど強い力だ。




努「お前たちには手元にあるスイッチで投票をしてもらう。黒幕である私に入れるのが『希望』の選択肢、それ以外の誰に入れても『絶望』の選択肢だ」

努「さあ、始めようか……新時代のアイドルが誕生する、世界中が待ちわびた投票タイムを!」

灯織「待ってください!」

努「……何?」

灯織「皆さん……投票の前に一度、ここで過ごしてきた日々を振り返ってみてください」

灯織「そこには必ず、かけがえのない仲間という存在がいたはずです。彼女たちは私たちに思いを託して命を落としてしまいました」

灯織「確かに、『希望』か『絶望』か……なら、私たちには希望しか選択肢がないように見えてしまうかもしれないですが、それだけじゃないと思うんです」

灯織「だって、私たちの仲間がそんな退廃的な選択肢を選ぶことを望むとは思えませんから」

灯織「これまでに犠牲になったみなさんに胸を張れる生き方を私はしたい……それは間違っても、黒幕の言う通りになることじゃない」

灯織「……だから私は、【絆】を信じることにしました」

灯織「これまでの人生で関わってきた絆、ここで培った新しい絆……このすべてが、私に進むべき道を示してくれるはず……」

努「……何を言うのかと思えば、ただの感傷的なスピーチか」

努「目の前にある通り、お前たちに残された選択肢は『希望』と『絶望』の二択だけだ。その胸に絆を抱くのは勝手だが、他にできることも何もないだろう?」

灯織「……それは違います」

努「……何?」


灯織「私たちにできることはまだ残っています……そうでしょう、皆さん……?!」

愛依「……うちらに、できること……?」

灯織「私たちが信じられる絆……それを思い出してください……!」

灯織「私たちには、誰よりも信頼できる人がいるじゃないですか……!」

努「くだらん! いい加減その口を閉じたらどうだ、風野!」

灯織「そうはいきませんよ……! 絆を紡ぐために、止めるわけにはいきません……」

努「小癪な……! お前たちは黙って才能の受け皿になればいいものを……!」

灯織「私は絶対に……希望にも、絶望にも……負けはしませんから……!」

(……やるしかない、これが正真正銘最後の戦い。皆さんに、絆の力を証明するしかない……!!)

-------------------------------------------------
【パニックトークアクション開始!】


努「私は甘くないぞ」
努「……網膜に焼き付いている」
努「チーム・ダンガンロンパの悲願のために」
努「希望が明日を照らす!」
努「希望が未知を退ける!」
努「思い出を希望の犠牲にしろ!」


【コンマの合計値600以上で相手に反論しろ!】

【スキルとアイテムの効果によりコンマ値が+70されます】

↓直下より六回連続判定

-------------------------------------------------


>>268~273

【コンマ判定 11+12+10+19+09+09+70×6<600】


努「お前たちは希望を選び取るだけでいい……! その選択をなぜ拒むのだ……!」

(……違う)

(そんな選択なんかが私たちの進む道じゃない……)

(選ぶんじゃなくて……道を切り開くんだ……!)

-------------------------------------------------
【パニックトークアクション開始!】


努「私は甘くないぞ」
努「……網膜に焼き付いている」
努「チーム・ダンガンロンパの悲願のために」
努「希望が明日を照らす!」
努「希望が未知を退ける!」
努「思い出を希望の犠牲にしろ!」


【コンマの合計値600以上で相手に反論しろ!】

【スキルとアイテムの効果によりコンマ値が+70されます】

↓直下より六回連続判定

-------------------------------------------------

にへ………!


>>275>>280

【コンマ判定 34+59+10+08+83+72+70×6>600】

【ALL BREAK!】

-------------------------------------------------

灯織「信じられる希望がある限り、私が折れることはありません!」


【努「どこに信じられる絆がある! お前たちの絆はすべて希望の前に無に帰すのだ!」】


ロ/―/ュ/プ/―/サ/デ


【正しい順番に並び替えてすべてを終わらせろ!】

↓1


灯織「絆は決して折れません!」



【BREAK!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!】



灯織「私たちには残された可能性が、信じられる絆が残っています」

灯織「そしてその絆は実際に私たちを救ってくれた、守ってくれた」

灯織「そして今もなお、私たちと共に戦ってくれている」

灯織「……皆さん、これを見て下さい」


そして私は皆さんの前で、あの手記を広げる。
几帳面にも私たち全員のプロデュース録の残された、あの人の性格の滲み出た手帳。
ボールペンで丁寧に記されたそれを、ゆっくりと読み上げていく。


『摩美々本人はついつい照れ隠しをしてしまいがちだが、仕事に対する真摯な姿勢は立派なものだ。仕事先の評判もいい、またバラエティのオファーも入ったし、ファッションブランドとのコラボの話も持ち上がっている。本人のスケジュールと相談しつつ進めていきたい』

摩美々「……」


『雛菜も最近ではレッスンにしっかりと打ち込んでくれているようだ。トレーナーさんからもお褒めの言葉をいただいた。甘やかしすぎてもいけないけど、今日くらいはいいだろう。雛菜が大好きなケーキ屋さんで、とっておきのおみやげだ』

雛菜「……」


『他の二人を支えようとするあまり自己主張が抑えがちだった愛依も、その弱点を克服しつつある。ツイスタでの発信も好調、自分自身の写真を自ら投稿する回数が増えたのが俺からしても嬉しい。もっとファンとの距離を縮めて行けるように、俺がイベントの幅を広げていかないとな』

愛依「……」


『自分自身の個性と常に悩んで来た智代子だが、本人が思う以上に世間はアイドルの園田智代子を必要としている。彼女のひたむきに努力する姿勢が評価されつつある今、智代子を波に乗せてやるのが俺の仕事だ。売り込み先ならリストアップしておいた、今日も空いた時間があれば少しでも電話をかけていこう』

智代子「……」


灯織「こうして、誰よりも私たちの側で、私たちのことを思ってくれた方がいる。そして、この方は今も私たちのために動いてくれている」

灯織「今こうやって私が立てているのも、この方のおかげですから」

努「……まさか、その手帳の持ち主は」

灯織「ええ、あなたもご存じの通り。私たちのプロデューサーですよ」

努「なぜ、なぜこんなところにあいつの手記が……?!」

灯織「みなさん……お願いします! 確かに今の私たちにできることは何もないかもしれない……でも、だからといって希望なんて道に逃げるのは違う……」

灯織「絆を……プロデューサーを……あの言葉を信じましょう……!」

-------------------------------------------------
『待……ザザ……れ……ザザ……』

灯織「あ、あの……!!なんとお礼を申し上げたらいいか……!!私の命を救ってもらっただけでなく、裁判に挑む準備まで手伝ってもらって……」

『ザザ……おをあげ……くれ……俺は……ザザ……無事なら……れでいい……ザザ……大丈……対助け……るからな……ザザ』

灯織「あの……あなたは……もしかして……」

『灯織、待っててくれ』

-------------------------------------------------

灯織「あの人は、必ず私たちを助け出してくれますから……!」


愛依「うちも……プロデューサーならきっと助けてくれるって信じる……! だって、あのプロデューサーだもんね!」

灯織「愛依さん、ありがとうございます」

【愛依「オーブネ?に乗ったつもりでプロデューサーに任せちゃう! 信じることも強さ、だもんね!」】



智代子「そうだよね……凛世ちゃんも樹里ちゃんも、誰かの選択肢に従うだけの生き方なんか望まないもんね……!」

灯織「チョコ……!」

【智代子「うん、わたしはわたしが信じたいものを信じて、行きたい道を行くよ! チョコアイドルの道もそうやって選んだんだしね!」】



雛菜「円香先輩……雛菜たちは信じて信じてここまで来たよ……そして、それはこれからも……」

灯織「雛菜……」

【雛菜「雛菜は雛菜がやりたいことしかやらない! 希望を選ぶなんて雛菜はやりたくないんだよね~~~~~♡」】



摩美々「……そんなにかっこつけておいて最後は他力本願って締まんないなぁ。ふふー、そういうのも灯織らしいケド」

灯織「摩美々さん……!」

【摩美々「いいよー? 摩美々もプロデューサーのこと信じてあげます、でも助けてくれなかったら灯織共々デコピンの刑ねー」】


努「……くだらん」

努「くだらんくだらんくだらん! お前たちには、希望になる以外の選択肢なんか用意されていない! たとえあいつがお前たちを助け出そうとしていても、そんなことは知ったことではない……! お前たちに希望を選ばせて……それで私は……私は……!」

努「投票タイムだ……手元のスイッチで『希望』に投票しろ! それで私の方舟計画を実現させろ!」

愛依「うちらはうちらの信じたいものを信じる」

摩美々「今の摩美々たちにはプロデューサーを信じて待ち続けることが求められてる」

雛菜「それなら、雛菜たちがすべきことはわかるよね~?」

智代子「う、うん……! このスイッチに、わたしたちの選ぶべき道はないんだもんね……!」

(……『希望』も『絶望』も、知ったことじゃない! 勝手にやっていればいい!)

灯織「私たちが選ぶのは……!」

-------------------------------------------------
【投票タイム】

どちらかを選んでスイッチを押してください

【希望】を選んで方舟計画を実現させる
【絶望】を選んで犬死する

制限時間 5min
※制限時間絶対厳守!

↓1
-------------------------------------------------


(……私たちは、選んだ)

(選ばないという選択肢を、選んだ……!)

(誰一人としてこの五分間、スイッチに触れることはなかったんだ……!)

努「……は?」

努「何をしてる……おい、投票しろ! 投票をするんだ!」

灯織「すべて自分の思い通りになると思っているのなら、勘違いですよ社長」

努「な、なに……?」

灯織「プロデューサーは私たちに『必ず助けるから待っていてくれ』と言ったんです。私たちはプロデューサーとの間の絆を信じることにした……だから」

雛菜「たとえ一生かかっても、雛菜たちはそれまで結論なんか出さないよ~~~~~♡」

努「な、なにを言っている……」

智代子「希望なんか絶対に選びませんからね! だって、別の人格だなんて入ってきちゃったらチョコアイドルって言う唯一無二の個性がみすみす死んじゃいますから!」

愛依「うちはちゃんと、うちのまんまで皆に会いたいから……それができない希望も絶望もマジでキョーミない!」

努「……くッ! それならこっちで票を操作するまで……!」

摩美々「えー、そんなことしちゃっていいんですかぁ? このコロシアイって全国に配信されてるんでしょー? まさか黒幕が票の操作なんて、公平じゃない真似しませんよねー?」

努「な……お、お前たち……! 本気で言っているのか……?」

灯織「本気も本気ですよ。絶対に私たちは投票なんかしません。『希望』だの『絶望』だの……あなたたちに巻き込まれるいわれもありませんので」

努「ふ、ふ、ふざけるなぁ! そんなこと、許されるわけないだろう! アイドル事務所を立ち上げてからずっと夢見て来た悲願があと少しで達成されるというのに、お前たちは私の夢を……夢を……!」

愛依「自分の夢のために他の人の命を弄ぶなんて、うち絶対許せないから!」

努「どれだけの時間と金を費やしたと思っている……! もはやこの計画は、私の人生そのものなんだぞ……!」

雛菜「散々雛菜たちの人生をかき乱しておいてよく言えましたよね~~~~!」

努「た、頼むッ! せめて誰か一人だけでも票を入れてくれれば、多数決で結論を出せる……!」

智代子「だったら一票も入れられませんね! わたしたちの絆の結束はそう簡単には敗れませんよ!」



努「……なんてことだ」

努「私は、希望を追い求め……その希望に適うだけのアイドルを作り出そうと努めたばかりに……その希望をも凌駕する存在を作り出してしまったというのか」

努「……はは、プロデュース業としては一丁前じゃないか」


私たちの絆の結束を前に、天井社長は膝から崩れ落ちてしまった。
人の命と尊厳とを踏みにじる彼の計画は完全に瓦解したのである。

彼はそのまま朽ちた低木のように力なくうなだれたまま、私たちはスイッチを前にしてにらみつけるようにしていた。

今できるのは、プロデューサーからの助けを待つことのみ。

大丈夫、必ず助けは来る。
何度もお互い声を掛け合い、何分も、何十分も、もしかすると何時間も……






ずっとずっと待ち続け……その時は来た。








『みんな、待たせた!』






場内に響き渡る聞き馴染みのある声。
モニターに目を向けると見覚えのあるスーツの男性がそこには映っていた。


「「「「「プロデューサー!」」」」」

『ようやっと学園内設備にアクセスできた……大丈夫、その巨大な思い出しライトは無効化済みだ。投票してくれて構わないよ』

灯織「ありがとうございます、プロデューサー」

『いや、お礼を言うべきは俺の方だ。不安な中、よく俺のことを信じて待ち続けてくれたな』

摩美々「まぁ助けてくれなければデコピンだったのでー」

『ははっ、それじゃあ俺も九死に一生ってところか』


久方ぶりの再会と救出とに歓喜する私たち。
その声に呼び起こされてか、天井社長はよろよろとその身を起して、モニターに縋るようにしてプロデューサーに向き合った。


努「よくも、よくもやってくれたな……私の計画をここまで台無しにしたことは何があろうとも許さん」

『……私も、自分自身許されるべきだとは思いません。あなたに近しい立場にいながら、あなたの狂気を感じ取ることができず、あろうことかアイドルたちを何人も失ってしまった。私もあなたと同じく大犯罪者ですよ』

努「お前……私の宿願を狂気だと……? どの立場からそんなことが言える……!」

『……同僚だからこそですよ』


その口調は、これまでに聞いたどのプロデューサーの言葉よりももの悲し気だった。
天井社長はそれに感化されてかどうか、額をモニターに付けたまま、ずりずりと地面に滑り落ちていった。


灯織「さて、終わらせなくてはいけませんね」

愛依「もう……大丈夫、なんだよね。プロデューサーがしっかりライトは解除してくれたんだよね!」

智代子「うん!大丈夫だよ、だってあのプロデューサーさんなんだよ!」

摩美々「ま、できてなかったらそれこそデコピンなんでー」

雛菜「雛菜はコーヒーを百倍苦くしちゃおっかな~!」

灯織「ふふっ、そうだね……それぐらいのことはしてもいいかも」


(……これで、本当に終わる)


(誰かに与えられたエンディングでない、本当のエンディング)


(自分の手で、仲間たちの手と共につかみ取った、どんな終わり方よりも美しいエンディング)


(……決してハッピーエンドじゃないけれど、これは一つの最適な終わり方)


(絆を頼りにした、トゥルーエンドは今この手の中に)


灯織「それでは、お手元のスイッチで投票してください!」


智代子「わたしたちで!」


愛依「うちらで!」


雛菜「雛菜たちで~!」


摩美々「摩美々たちでー」


灯織「私たちで! このコロシアイ合宿生活を終わりにしましょう!」

-------------------------------------------------


   【VOTE】
〔希望〕〔希望〕〔希望〕

 CONGRATULATIONS!!!!

   パッパラー!!!


-------------------------------------------------

-------------------------------------------------





【学級裁判 閉廷!】





-------------------------------------------------


最後の学級裁判、これにて終了です。
演出の意図を皆さん汲み取っていただけて非常にありがたかったです。
絆の議論スクラムとかもう解答はそのままコピペでしかないので、お付き合いしていただけるか心配でした笑
また、>>288での投票タイムは、『投票しない意思表示』が為されればそれでOKだったのでそのまま進行いたしました。
やることとしては変わりませんしね。

さて、ここでしばらく休憩を挟ませていただきます。
学級裁判終了パート及びコロシアイ合宿生活の閉幕を20:30~から投稿させていただこうと思います。
安価・コンマはもうございませんがどうか最後まで見届けていただけると幸いです。

それではいったんお疲れさまでした。
また後でお会いしましょう。






____ゴルゴダの丘の果ては見えない。





背に感じるその重みは一歩一歩と歩みを進めるたびに重量を増していくような気すらして、
その重さに負けて臓物を吐き出してしまいそうになったことも一度や二度ではない。


___いっそ押し潰されてしまった方が楽になるのだろうか?


……いや、そうではない。
背負い続けるからこそ、最後にはそれで命を落とすからこそ十字架は十字架足り得るのである。
その責務から外れるようでは贖罪などできるはずもない。

だから私はこの丘を登り続けることしか許されない、してはならないのである。


彼女と出会ったのはほんの偶然だった。

当時の私はまだキャリアも浅く、仕事にやりがいを見出すことに必死になっていた。
自分から望んで飛び込んだ世界、そこはそれまで思っていたように透き通る場所ではなく、淀みの底から濁りのない水面を求めて泳ぎ続けるような場所。
なんとかこの心の拠り所となる場所を探し続ける日々だった。

そんな中で、彼女を見つけたのだ。
何気なく同僚の担当する事務所のアイドルが参加したオーディションの結果を見ている時だったか、
……今でもなぜ彼女があれほどまでに私の目を引いたのかはわからない。

ただ、邪な考えだったことは言うまでもないだろう。
私は彼女を見て、プロデュースしたい、つまりは【自分の道具にしたい】と思ったのだ。

彼女はまるでうだつの上がらない日々を送っていた。
女優の眩い光明に当てられた彼女は、夜灯に集う羽虫のように触れることもできない理想の傍で右往左往するばかり。
参加するオーディションというオーディションに次々に落ちていた。




____彼女なら、簡単に籠絡できると思ったのだろう。
私がスカウトするまでそう日数はなかったはずだ。


そして私の目論見は正しかった。
女優になりたいという彼女の欲望を芸能界で活躍したいという欲望にすり替えて彼女をアイドルとして売り出した。
容姿はそれなりだったこともあり、レッスンでダンスを上達させれば見栄えはするものになった。
仕事も女優志望時代に比べると入ってくるようになり、彼女自身も途中までそれに納得していた様子だった。


だが、メッキはすぐに剥がれた。


彼女は元々、アイドルなんて存在には魅せられていなかった人間。
女優ではどうしようもないからアイドル、その妥協が歌唱力となって現れた。
執拗なレッスンでなんとか聴けるものにはした。
それでも他のアイドル連中に比べれば満足のいくものではなく、収録現場で雑音が聞こえてくることが増えた。

『これ、どこまで調整できる?』
『別に歌は普通なんだよな……』
『かわいいだけでもね……』

それが発端だったのかもしれない。ずっと従順だったはずの彼女が時折反発を見せるようになった。


______こんなの私じゃない


そう言って飛び出す彼女を見ると、「その通りだ」という言葉しか見つからなかった。。
女優志望がどこへやら、アイドルという妥協で押し込まれた場所で無理やりレッスンと仕事をさせられ、さらにはそこで小言を受ける。

そんなのやりたいはずもない。


だから、時には彼女の好きなようにさせてやった。
ガス抜きでもさせてやれば満足するだろうと思った。

だが、彼女がガスを抜くことなどできなかった。
私の方針に沿わない形では、世の評価は全く得られなかったのである。
ガス抜きをするどころか、むしろそれに栓をするような結果を受け取って戻った彼女はこれまで以上に従順になった。

私が見ているのは彼女ではなく、彼女という容器に注ぎ込まれるアイドルのエッセンス。
だから彼女自身の足に合わせようなんてことは思いもせず、その靴に足を合わせるように指示をした。彼女はそれに従順に従った。




____私は、最後まで彼女のことを見ようとしなかった。




突然、彼女が仕事の約束を破ってきた。
空港集合だというのに、いつまで経ってもその影はない。
焦燥に駆られた私は彼女の姿を探し回り、ようやく事務所近くの神社でその姿を見つけた。
仕事を放棄しようとした怒りもあったが、その様子を見ているとどうしても心配が沸いてならなかった。

というのも、私は一度彼女にプレゼントを渡して拒絶されていた。
特に他意があったわけでもない、ただその日がちょうどクリスマスだったというだけ。

それなのに異常なまでの拒絶を示した彼女の心から、
荒びを感じてならなかった私は宥めることに必死で、プレゼントを今度こそ受け取ってもらおうとそれを差し出した。


……今思えばそれが彼女の背中を最後に押した要因だったのだろう。


私が彼女のために渡したのは新品の【ダンスシューズ】。


『足に合わせるんじゃない靴に合わせるんだ』
『こんなの私じゃない』


おそらく彼女の脳裏には過負荷、自己同一性の喪失、将来の展望への不安……そういったものが一度に想起されたのだろう。
箱を開けた瞬間の彼女の表情を私は未だに忘れることができない。






『只今速報が入りました。アイドルとして現在も活動中だった八雲なみさんがホテル内で死亡しているのが確認されました。警察は自殺と見て捜査を進めている模様です。繰り返します________』






あの神社で泣き崩れてしまった彼女をいくら宥めても仕事に戻れるような状態にはならず、そのままホテルに送り届けた。その日の晩のことだった。

私は彼女を最期の最期、その瞬間までアイドルとしての器に無理やり押し込んでそのまま潰してしまったのだ。
そこに『八雲なみ』という人間の姿はない、あるのは空虚な幻想のみ。
思えば私が見た彼女の人間らしい姿は、あのプレゼントの箱を開けた瞬間の表情ぐらいのものだっただろう。

私にはアイドルをプロデュースすることができなかった。
いくら磨きあげても、人間というものは根底では変わり得ない。弱い心があれば、いずれそれが必ず災いを呼び込む。

彼女にも、夢の続きを見せてやりたかった。
飢えていた私は彼女のプロデュースを自分のやりがいのために消費していたところもあったが、いつからか彼女と共に上へと上り詰めることを夢見ていたのも事実。
私は、その道を途中で自らの手によって折ってしまった。

彼女は私を恨んでいるだろう、憎しんでいるだろう、殺したいと思っているだろう。
だからそれを全て十字架として背負うことにした。

かつてアイドルを使い潰した人間として、新たに贖罪のために生き、必ずや彼女の夢を俺が叶えることで代行する。
それが私に唯一できる彼女への餞だ。

だから、なんとしても頂点に立てるアイドルを作りたかった。人の心を動かせるアイドルを生み出したかった。






______絶望を乗り越えられるアイドルを、見たかった。






-------------------------------------------------

努「なぜだ……なぜお前たちは私の『希望』を選ばない……!」


投票タイムの直後、社長は声を荒げながら台を叩き、私たちのことを恨めしそうに睨みつけた。全て決着がついたのちの『希望』の投票。
私たちは社長の提示した退廃的な『希望』ではなく、自分たちの絆の延長にあった『希望』を選んだ。その結末は、見ての通り。


灯織「……私たちは、もう自分たちの足で歩いていける。あなたにそのための靴を用意してもらわなくても結構ですから」

摩美々「そういうことですねー、過保護はもうカンベンってことでー」

努「お前たちは、あの『才能』の器になれる、受け皿になれる、希望になれる……! それだけ稀有な存在なのに、なぜ自分自身の可能性に抗うんだ……!」

灯織「今のあなたに、私たちの可能性を問われるいわれは無いと思います」

摩美々「アイドルプロダクションの社長が一番アイドルの可能性を信じてなかったって笑い種にも程があるでしょー」


努「……お前たちがそのまま外の世界に出て何になる? コロシアイを生き残ったお前たちの手元に残る絆、それは他の連中を犠牲にした上での絆だ」

努「なんの『才能』を持たずままこの学園を飛び出て、お前たちに未来があるとでも思っているのか?」

雛菜「未来、未来……それって本当にいります〜?」

努「……なんだと?」

雛菜「未来って誰かに用意してもらうものでもなくて、自分で作っていくものじゃないですか〜」

愛依「うちらには絆がある、一緒に未来を作れる仲間がいるってことだしね!」

智代子「確かに社長さんの言うとおり、いまのわたしたちには何の『才能』もないかもしれないですけど……でも、わたしたちにはここを生き抜いただけの『個性』がありますから!」

努「……馬鹿馬鹿しい」

努「お前たちが選んだのはただの『逃避』だ。『希望』も『絶望』も、そのどちらでもない凡庸で最悪の元の生活に戻るだけ。世界に対しても、自分に対しても不義理を働くのみ」

努「このコロシアイの成果に、見合っていない」

雛菜「その論理はおかしいですよね〜? 雛菜たちは元々社長の暴走がなければコロシアイなんかしてないわけですし〜、それを棚に上げて雛菜たちのことを悪く言えると思うんですか〜?」

努「それはお前たちが蒙昧が為に、己が責務を理解していないからだ。お前たちがアイドルとして頂点を目指すと言うのなら、それに見合うだけの犠牲を払わねばならない」




_____ダメだ、この人はもう……


努「自分自身を喪失しながらでも、夢は追うものだろう?」


……取り返しのつかないところで、ネジが外れてしまっている。




努「犠牲なき者に輝きなどあり得ない、ただ自分の実力だけで勝ち上がれるほど優しい世界など存在しない……存在してはいけないんだ」

努「そうでなくては私の選んだ道が、この背中に縋り続ける彼女が間違っていたことになる」

努「お前たちが、お前たちのままでいていい道理などないのだよ……」

摩美々「言ってること、まるで要領を得ないんですケド」

智代子「なんだか怖いよ……社長さん、元々あんな風じゃなかったのに」


変わってしまった社長の大立ち回りを見て絶句する私たち。
この人を止めることはできなかったのだろうかという後悔と共に、いい知れない厭悪の念も湧き上がる。
この体がそんな二つの感情で揺れ動き始めたその時。



『社長!』


モニターが再度点り、プロデューサーが姿を表す。
先ほど私たちを救い上げた時とは異なり、その表情には痛烈な想いがにじみ出ていた。口元はきつく結ばれ、その目元にも力がこもっている。


『……私ははじめ、自分自身の実力に自信がありませんでした。アイドルのプロデュース業は完全に未経験、どこから手をつけたものかと始業早々に頭を悩ませたものです』

『でも、あなたが私を助けてくれた。“期待している”と一言をかけてくれた。私はその一言に応えようと必死にここまでやってきたんです』

『あの時のあなたは……偽りだったんですか……?!』


私たちよりも、プロデューサーの方がより近いところで社長を見てきたんだ。
その声は憤り、悲痛がこもり……モニター越しなのに私たちの肌を震わせた。
感情のままの音声がそこになんの遜色ない形で存在していた。


努「偽り、か……あれが本心でなかったら、確かに偽りかもしれないな」

『社長……?』

努「並一通りのアイドルのプロデュース業などに、私は興味も期待も寄せてはいなかったさ」

『……』

努「だが、私はお前には期待をしていた」

『え……?』

努「お前なら、或いは……私の二の轍を踏まずとも、私の夢を、希望を、叶えられるかもしれない……お前に旧友の影を重ねていたんだろうな」

『……あなたは』

努「どうして、信じて待ってやれなかったんだろうな」


それは社長が最後に見せた、ありのままの感情だった。私たちがあの事務所で見てきた社長と変わりない、生きたままの表情。
その最後の最後に見た顔を、一生忘れることはできないだろう。自責とも、後悔とも、自嘲とも違う。あれはもっと刹那的な……贖罪のための表情だった。


そして、社長の言う『希望』の全てを突っぱねた私たちに社長は諦観の眼差しを向けると、
ヨロヨロとした足取りでモノクマの元いた席……があった場所へと歩いていった。
そしてそこで身をかがめ、なにかを持ち上げる。


愛依「そ、それ……おしおきのスイッチじゃん……」

智代子「う、嘘……?! た、確かにわたしたち最終的には希望に入れましたけど……!」

努「安心しろ、これは私のとってのケジメだ」

摩美々「それってつまり……社長が死ぬってことじゃあ……!?」

灯織「ま、待ってください!! 私たちは別にあなたに死んでいただきたいわけではなく……ただ……!」

努「ふん、分かっている。これはお前たちの意思とはなんら関係ない、私自身が背負い込んだ十字架の代償だ」

摩美々「はぁ……?」

努「責任を取ると言うことだ。私がこれまで追ってきた影との因果を断ち切り、自分自身の肩にのしかかる重荷を払う」

努「お前たちも言ったとおり、私はチーム・ダンガンロンパの意思とは外れる形、完全な独断でここにいる。この希望ヶ峰学園の建築費、運営費、組織に対する懲戒……事務所を売ったところで足りるものでもない」

努「生きていたところで待っているのは、希望も絶望もない破滅だ」

灯織「で、でも……生きていれば、必ず……」

努「散りゆく老体から、心ばかしの助言をしてやろう。アイドルとは夢を追う存在ではあるが、夢を叶える存在ではない」

努「……いや、夢など叶わないからこそ夢なのかもしれないな」

『社長……』


努「……さて、そろそろ終わりにしようか。なにも残されていない、空虚な人間に別れの時間などは別段いらないだろう」

灯織「待ってください……何も残っていないなんて……私たちと過ごした時間、私たちのために費やしてくれたものがあるじゃないですか……例え形がなくとも、それが……」

努「やめてくれ、そんなもので引き止められると思っているのなら思い違いも甚だしい」

灯織「……っ!」

努「私は今、死を目の前にして安堵すらしているんだ。これで漸く、終止符が打てる。背負い続けた十字架を下ろすことができるとな」

『社長の言う十字架とは以前社長自らが担当していたアイドルのことですよね……』

努「なんだ、知られていたのか。……情けない話だろう?」

『だとしても、その人が社長にこんな死を望んでいるとは到底思えないですよ……!!』

努「そうだろうな、だからこれは逃避なんだ」

努「背負い続けた重責に、私は押し潰されてしまった。……もう、背負いたくないんだよ」

『そ、そんな……』



努「さて、時間を取られてしまったが……今度こそ幕引きだ。お前たちを苦しめ続けた悪夢も今ここで終わる」


努「そして、希望も絶望もない停滞だけの日々が今再び幕を開けるのだ」


努「絆をよすがにして生きていくと言うのなら、それを私は地獄の底から見定めることにしよう」


努「それが私の生き様、そして死に様を否定するようなものだとしても……な」






努「______おしおきタイムだ」





-------------------------------------------------



CONGRATURTIONS‼︎

アマイしゃちょうがクロにきまりました
おしおきをかいしします



-------------------------------------------------


彼が右手を伸ばしたのは、一際輝く三角形に並んだ星々。
黄色の輝きがなんとも眩く、見ている私たちの心を暖かくしてくれます。
でも、じっと見ているうちに……その星々は突然散り散りになってしまいました。


その横にあった、紫色の5つの星。
星々が形作る星座も美しく、見ていると頭の中で無限に物語を作ることができそうです。
でも、そのうちの一つの星。寂しやがりな星が徐々に徐々に残りの四つから離れていき……やがてその全てが淡く消えてしまいました。


今度見つけたのはオレンジのギラギラとした光を放つ五つの星。
代償様々な大きさの星は見ているだけで走り出したくなるような元気をもらえますね。
でも、その星の光がそれぞれ大きくなるにつれて……やがて星々としてのまとまりを失っていくのでした……
まるでどこか別の道を選んだかのように、軌道が分かれて消えていくのです。


次に見たのは桃色の星々。
大きな輝きが、姉妹のように愛らしい一対の星を暖かく包みます。蕩けるような魅力が、見ているだけでも伝わってきます。
でも、どうしたことでしょう。突然大きな星と小さな星の一つがぶつかり合い、いがみ合い……薄桃色の閃光の中に消えて行ってしまいました。

すみませんコピペ順序間違えました……
>>323はスルーでお願いします。


星々は集まり、連なり、夜空を彩ります。
その星々に古くから人々は魅せられてきました。
星々に自分たちを投影し、そこから物語を作り出し、毎晩訪れる恐ろしい暗闇を希望に満ちた明るいものにしようとしてきたのです。

さあ、天体観測を始めましょうか。

この高く聳え立つ塔の上でこそ見える星々があるはずです。

-------------------------------------------------


W.I.N.G
~Worst Inmoral Nasty Genocide~

超社会人級の絶望 天井努処刑執行


-------------------------------------------------

天井さんは望遠鏡を構えるでもなく、ただありのままの立ち姿で夜空に向き合っていました。
彼のとってはそれで十分、だって彼がこれまでやってきた仕事は無限の暗闇に光を添えるようなものでしたから。
夜空に散らばる星を見つけることなど容易なことです。


彼が右手を伸ばしたのは、一際輝く三角形に並んだ星々。
黄色の輝きがなんとも眩く、見ている私たちの心を暖かくしてくれます。
でも、じっと見ているうちに……その星々は突然散り散りになってしまいました。


その横にあった、紫色の5つの星。
星々が形作る星座も美しく、見ていると頭の中で無限に物語を作ることができそうです。
でも、そのうちの一つの星。寂しやがりな星が徐々に徐々に残りの四つから離れていき……やがてその全てが淡く消えてしまいました。


今度見つけたのはオレンジのギラギラとした光を放つ五つの星。
代償様々な大きさの星は見ているだけで走り出したくなるような元気をもらえますね。
でも、その星の光がそれぞれ大きくなるにつれて……やがて星々としてのまとまりを失っていくのでした……
まるでどこか別の道を選んだかのように、軌道が分かれて消えていくのです。


次に見たのは桃色の星々。
大きな輝きが、姉妹のように愛らしい一対の星を暖かく包みます。蕩けるような魅力が、見ているだけでも伝わってきます。
でも、どうしたことでしょう。突然大きな星と小さな星の一つがぶつかり合い、いがみ合い……薄桃色の閃光の中に消えて行ってしまいました。



彼の視界に飛び込んできたのは赤の星々。
彷徨う光は行雲流水といった様子で、それぞれの軌道を描きつつも、その軌道は交差を繰り返し、だんだんと近づいていきます。
……でも、最終的にその光が重なることはなく、軌道はそれたままにどこか遠くへ行ってしまいました。

水色の星々は不思議な淡さを持っていました。
他の星々よりも強固な繋がりがあるように見えますが、その淡さ故にすぐに消えてしまいそうな節もある。
見ている者に抱かせる予感は……当たってしまいました。その四つの繋がりは強固なままに、我々の前からだけ、その姿を消してしまうのです。

残ったのは、僅か二つの星。
緑色の二つの星は付かず離れずの距離感、輝きは増したり小さくなったりを繰り返し……どちらが大きいともありません。
ですが、その引力は、結びつきにまでは昇華せず。そのまま道は分かたれてしまったのか……消えてしまいました。


一通り観測を終えた彼は自嘲気味にため息をつきました。
その手には何も残っていない、後ろを振り返っても彼が歩んできた道には何もない。

全てを失った彼は力なくそこに座り込み、天を仰ぐ。


その時、微かに彼の視界の中で輝く一つの星がありました。

危うく、儚く、点滅する光。


_____それはかつて、彼がその光を奪ってしまったはずの星。


気づけば彼は走り出していました。
必死にその光に向かって手を伸ばしながら、塔の上から足を踏み外しても雲を蹴って走り続けます。
その背中に生えた翼が彼をどこまでも連れて行き、やがてその輝く一つの星に……届いた。

彼はその輝きを胸に抱きしめます。
失ったはずの輝きを前にして、年柄でもない涙を大粒で流しながら、その光の持つ熱を噛みしめます。


……ああ、また会えた。




でも、その熱は今の彼には過ぎた暖かさだったのかもしれません。
全てを捨て去ることを選んだ彼の背中には本当の翼など生えているはずがありませんから。
蠟でできた翼は熱に溶かされ、やがて翼の形すら保てなくなり……落下。

重力に抗うことはできず、真っ逆さま。
掴んだはずの光も手からこぼれ落ちて……


落ちて落ちて
墜ちて墜ちて
堕ちて堕ちて






……グシャ

仕方ありません。
彼は夜空を彩る輝きを生み出す役目を担っていたにもかかわらず、誰よりもその輝きを信じていなかったのですから。

世界を包む、美しき光はあまりにも暖かすぎたのです。

-------------------------------------------------





_____すべてが、終わった。






社長の凄惨な死を目の前で目撃した。
あれほどまでの悪虐を尽くした、希望と絶望の亡者は自身で積み上げた“夢”と“栄光”とから転落して、死んだ。
血が通っていないような発言を繰り返していた彼も、その死は人としてあるべき熱をその身に帯びていた。
熱く、燃え盛るような血しぶきがあたり一帯の床をキャンバスに赤黒く染め上げる、死。

何も思わないはずはない。
これ以上なく最悪な裏切りではあったものの、社長自身が私たちにとって恩人の一人であったことは今更否定のしようもないのだから。

死と終わりとを噛み締めるように、その一部始終を見届けると、その傍に何か落ちていることに気がついた。
彼の死がトリガーとなって姿を表したであろうそれ。
錆びついたような鉄色の装置にはわざとらしくも図々しく、その中央には大きな赤いボタンが取り付けられている。

その上にはラベリング、そのテープには「脱出ボタン」と明記されていた______

-------------------------------------------------

「……ここですね」


私たちは、玄関ホールに集まっていた。


「いよいよ脱出……う~ん! なんだか緊張しちゃうよ~!」


社長のおしおき終了後、エレベーターの扉が自動で開いた。
生体認証が行われていたのか、彼がもともと所属していた“チームダンガンロンパ”という組織による制御なのか、はたまたプロデューサーによるハッキングだったのか。そのいずれにしろ、私たちには『もうここにいる必要はない』というメッセージであったことは間違いない。
すぐに目を見合わせエレベーターに乗り込み、地の底から私たちは這い出てた。


「本当に開くんかな……これ」


愛依さんが手の甲で扉をたたくと、無機質な音があたり一帯に響き渡った。
ほかに反応は一切なし、この学園と日常との隔絶とを体現しているようだ。本当に、この扉が開くのだろうか。そんな疑問を抱かずにはいられない。


「開かなかったらいよいよここに骨を埋めなきゃじゃーん」
「え、縁起でもないこと言わないでよ摩美々ちゃん!?」


重厚な鉄の扉は相変わらずその口を閉じており、来るものを拒む。周りに取り付けられた防衛設備、その銃口もまた私たちに向けられている。


「そのスイッチ、押したらこの銃がバーン! ってなるかもね~」
「こっちはもっと縁起でもない?!」


雛菜は冗談めかして笑うけど、そういう可能性も、全くないわけではない。
なんたって、ここは希望ヶ峰学園……その存在だって仮初で、すべてが嘘と不条理とで埋め尽くされている。
黒幕を倒して大団円、その構図を不条理で破壊してきても何らおかしくはない。


「もし出られなくてもプロデューサーが助けてくれるし〜!」
「雛菜ちゃんは楽観的だなぁ……」
「え〜? でもそうじゃない〜?」


……でも、もうそんな不条理、怖くなんかない。
生きるか死ぬかなんて、もはや非日常でもない、ただの(非)日常なんだから。
そんな私たちにしたのは、ほかでもない社長なのがまた皮肉だ。


「他でもないプロデューサーが宣言したんですからねー、むしろ助けに来なかったら嘘つきって事で針千本飲ましちゃえばいいんじゃないかなぁ」
「は、ハリセンボン?! ……って生で食べられんの?!」
「そっちじゃないし、そっちだとしてもかなり拷問じゃないー……?」


それに、皆さんと一緒にいれば怯えるような暇がそもそも無いから。
一緒にいるだけで自然と緊張がほぐれて、口角が上がり、胸のあたりが暖かくなる。

脱出を前にして、私たちに委縮するようなそぶりはまるでなく、むしろ学校の休み時間のような安らぎすら感じていた。


「ねえみんな! 外に出たら何がしたい?!」


そんな中、チョコが突然に切り出した。お昼休みにお菓子をつまみながらする雑談のような始まり方で、未来と夢とを彼女は語る。


「何、急にー……」
「えへへ、せっかくなら外の世界に……元居た世界に戻る前に、夢のある話がしたいなと思いまして……」
「あは~! 楽しそ~!」


すぐに全員がその頭に思い思いの未来を描いた。それは、私も。
この学園に来る前に浸っていた日常のその延長線上にある【未来】、この学園で得たものを交えたうえでの【未来】。


「はいはい! うちは今度こそみんなと一緒にちゃんとキャンプがしたい!」

最初に語ったのは、愛依さんだった。
それは無邪気で、退屈しない、最高の【あるはずだった未来】。

「雛菜たちも合宿はちゃんとやったらしいけど、記憶ないもんね〜」
「だったら焼きマシュマロがやりたいな! みんなで焚き火してその火で炙ると……あぁ〜! 想像しただけで頬が蕩けちゃいそうだよ〜!」
「もう……チョコ、大袈裟すぎるよ」
「チョコちゃんチョコちゃん、そのマシュマロをクッキーで挟んじゃって……スモアにしちゃうのはどう?!」
「愛依ちゃん……青天の霹靂というやつだよ!」ガシィッ
「なんの握手なわけー?」

奪われてしまった記憶の中に、確かに存在していたはずの過去。
それを私たちは取り戻す、自分たちの手で新たに刻むことによって。
失われたものと全く同じものは帰ってこないけど、それを埋めて補うことはできるから。
一つずつでも、ゆっくりでもいい。失われた記憶のピースを、埋めていくんだ。


「あ、灯織ちゃんとも話したんだけど〜、雛菜はユアクマカフェにみんなで行きたいな〜!」

次に語ったのは、雛菜。
それはこの学園で変わった彼女だから描ける、親睦のためにある【友好の未来】。

「……! 雛菜!」
「それ、雛菜の趣味なだけじゃないー?」
「それはそれでアリなんじゃん? みんなの好きとか嫌いとか、うちもっと知りたい!」
「うんうん! 前にテレビで見たけどユアクマパンケーキも美味しそうだったし、わたしも賛成だよ!」
「また食べる話してるー……」
「摩美々さん、ダメでしょうか……」
「……別に、ダメとは言ってないし……」
「やは〜〜〜♡ それじゃあ摩美々ちゃんには店員さんの格好もしてもらっちゃおっかな〜! 雛菜、前にお仕事したから店長さんにお話し通せるし〜」
「前言てっかーい」

かつて彼女との間に存在していた隔たり。
いや、それはそんなに大層なものではなかったんだろう。
私たちはこの学園で過ごすうちに、いつしかそれを無視する図々しさを手にしていた。
でも、その図々しさは生きていくための大切な道具だ。
私たちはもう、その線を越えることができる。
仲間を心の底から信じる、その一線を。


「わたしはー……」
「みなさま、胃薬のごよーいをー」
「まだ何も言ってないよ摩美々ちゃん?!」
「えー、でもどうせ食べ歩きとかでしょー?」
「違う、違うよ! ……あのね、せっかくならみんなでカラオケに行きたいなって」


次に語ったのはチョコ。
それはこの学園で失ったものを失ったままで終わらせない、【継承の未来】。


「あは〜?」
「咲耶ちゃんが亡くなっちゃう前に音楽会を開いてくれようとしてたでしょ? それを引き継ぎたいなって……この学園生活で犠牲になったみんなとの思い出、記憶……ユニットの曲を歌う事で胸に刻みたいなって」
「……」
「摩美々ちゃん……? どうしたん、そんな口をあんぐり開けて……」
「いや、殊の外チョコの口からまともな案が出ちゃったからぁ……」
「わたしは初めからまともだよ?!」
「でも、すっごくいいアイデアだよね〜! 雛菜、円香先輩のソロ曲歌っちゃお〜! 円香先輩が生きてた時は、歌うと不機嫌になられちゃってたし〜」
「あはは、なんだかイメージできるなぁ」


もう彼女たちは帰ってこない。
どんな手を尽くそうとも、彼女たちの体温も、声も、呼吸も感じることはできない。
でも、確かに感じられることは残っている。
私たちの中に残り続ける彼女たちの“存在”。
そして、生も死も乗り越えてつながる絆。
私たちは、未来に彼女たちを連れていくことができる。
……ともに歩むことができる。


「ま、ずっと外に出てなかったしショッピングぐらいはやりたいかなぁ」
「あはは、長いこと外出てなかったしトレンドも変わってるかもしんないね!」
「それもだしー、みんなを摩美々のセンスでコーデしてあげたくてー」


次に語ったのは、摩美々さん。
それは常にみんなを引っ張ってきた彼女だからこそ許される我儘で自由奔放な、【共にある未来】。


「ここにいる間ろくにおしゃれもなにも無かったから、いい加減皆の格好にも見飽きちゃったんだよねー」
「確かに! うちら同じ格好の着替えしかなかったもんねー!」
「摩美々ちゃんのコーデなら大歓迎だよ! 摩美々ちゃんのセンスの服、前から興味あったんだー!」
「わ、私も……あまり着ない服が着れるかと思うと楽しみです……!」
「あは~? それじゃみんなでお互いに着せあいっこしようよ~!」
「えー……? ……ま、いいですケド」
「やった! それじゃあ決まりだね! 今からいっぱい勉強しておかなくちゃだ!」
「もぅ……チョコ、張り切りすぎだよ」


人間は、人と関わるうちに相互に影響を与え行く。
色と色とが混ざり合って、変化が起きて、また新しい色になる。
この世に二つとて同じ色はないし、色がずっと同じままでとどまることもない。
千変万化、流伝無窮。
私たちは、変わり続ける。新しい色を求め続けて、新しい輝きを、求め続けて。


「で、灯織はどうなのー」
「え……わ、私ですか……?」


そして、最後に語るのは私。
私が描きたい未来は、一つしかない。


「うん! 灯織ちゃんが何したいかわたしも聴きたいな!」
「えっと……そうですね……」
「それなら、私はまた……ライブのステージに立ちたいです」
「ライブの……ステージ……」
「天井社長の言葉、勿論その全てに賛同するわけではないんです。この合宿生活で私たちが失ったものは余りに多くて、重たい……もうこれまでの私たちではない。でも、私たちがこの合宿生活で大切なものを得たことも事実だと思うんです。自分自身の成長も僅かながらありますが、それよりも大切なのは……」
「絆、だよねー」
「……はい。この合宿生活で生き抜いてきた私たちの間に生まれた結束はこれまで以上……ユニットだから、同じ事務所だから……そういうものを抜きにして。心の底から、繋がっているといえる」


この学園で過ごす前の日常があったからこそ、この学園で過ごしてきたからこそ、描く価値のある唯一絶対の、最高の未来。


「そして、この合宿生活で犠牲になった皆さんの気持ちは、私たちがステージまで持っていく義務を背負っていると思うんです。同じ夢を追い続けた者として、彼女たちのためにも現実にしないと」



……【絆の先にある未来】。





ずっと見たかった未来を口にした。
それは共に時間を過ごした誰しもが考えていた未来で、だからこそ。


「……灯織」
「摩美々さん……」
「もっと別のないのー?」
「えっ」
「アハハ、摩美々ちゃん……それって、叶えてトーゼンだからっしょ? ちゃんとそこまで言わないと」


皆さんはそれを口にした私が少しおかしかったらしい。
俄かに笑い声が上がって、私たちは顔を見合わせた。
そこに悲痛さはかけらほどもない、友達同士に向けあう笑顔だけがそこに在る。


「またみんなでライブする……わたしも元からそのつもりだよ、灯織ちゃん!」
「だって雛菜たちってば、アイドルなんだもんね〜!」
「……ふふっ、そうですね。私たちは、アイドル……他の誰に道を決められたわけでもない、私たち自身でこの道を選んだ」


「だからこの道をどこまでも突き進みましょう」


「【絆】があれば、怖くないですから」


「……ホント、灯織ってばクサすぎだよー」
「ふふ、やっぱりそうですよね」
「……でも、悪くないと思うよー。真乃も、めぐるも……みんな、きっと喜んでくれるんじゃないかなぁ」


ふと後ろを振り返った。
この学園には、皆さんの亡骸がなおも収められている。
それを持ち出すことは私たちにはできないし、どうあがいてもここでお別れだ。
でも、さっきチョコが言った通り、彼女たち自身の思いは今も受け継いでいる。
そういう意味では、私が今口にした未来は、彼女たちの思いに少しでも応えられているんじゃないのかな。

そう思うと、なんだかうれしかった。


穏やかな休み時間の雑談は一たびの盛り上がりを見せ、そして再び現実に。
今改めて背筋を正して、その固く閉ざされた扉に向き合った。


____これで本当に終わり。そして、ここからすべてが始まる。


「よーし、学園を出てからの目標も決まった事ですし、そろそろ行きますか!」
「だね、善はナントカって言うし!」
「灯織ちゃん、準備はいい〜?」
「うん、このボタンを押せば、出られるんですよね」
「灯織のタイミングで押してくれていいからねー」


私は皆さんから信頼されて託されたボタンに目を落とした。
これを押せば、それは成る。
扉は開いて、この合宿生活はその幕を下ろす。


____大きく深呼吸した。



「……それでは、いきます」



_______私たちには仲間がいる、【絆】がある。


希望や絶望なんて漠然としたものじゃなくて、確かにここに在る“つながり”。
これがある限り、歩み続けることに恐怖なんてしない。

絆自体には、何の力もない。
卵を砕くことも、紙を破くことすらもできない。

でも、絆は確かに存在する。

私たちの胸の中で燃えているそれが、【絆】だ。
私たちの手が掴んでいるそれが、【絆】だ。
私たちの口が紡いでいるそれが、【絆】だ。

私たちの行く道を照らしているそれが、【絆】だ。

どれほど険しい壁が聳え立とうとも、どれだけ大きな溝が開いていようとも、どれだけ天が荒れていようとも……
絆がある限り、私たちの進む道の障害にはなり得ない。
たとえ見苦しくとも、泥臭くなろうとも、私たちは諦めない。仲間の手を取り、仲間に手を差し伸べ……






_______私たちの“目的地”を、目指し続ける。






「行こう」










____扉から、光が差し込んできた。





-------------------------------------------------



EPILOGUE 光のdestination

END



-------------------------------------------------

-------------------------------------------------

【コロシアイ合宿生活をクリアしました!】

【モノクマメダル55枚を獲得しました!】

【CHAPTER06クリア報酬としてアイテム『イースターエッグ』を手に入れました!】
〔コロシアイ合宿生活を生き抜いた証。私たちの歩む道に、希望も絶望も必要ない。ただ仲間たちと、絆を信じて歩み続けるのみ〕

-------------------------------------------------






「……うーわ」






「なにこのキャラクター、ぜんっっぜん可愛くない」

「そもそもネーミングが安直すぎ、モノクロのクマだからモノクマって……センスないのを誤魔化すにしても杜撰すぎじゃないです?」

「ていうか、そもそものコンセプトからしておかしいじゃないですかー!」

「アイドル同士のコロシアイ、だなんて……そんな設定突飛すぎてパンチですって!」

「デスゲームとかそんなのもう時代遅れですよ、おじさんくさすぎます……」

「……もういいですか? 行きますよ?」






「そろそろ美琴さんとレッスンの時間なので!」




-------------------------------------------------



To be continued…?



-------------------------------------------------


というわけで今年の2月から約8か月に及んで続けてきたシャニマス×ダンガンロンパのお話は一旦ここでおしまいになります。

私自身初めての安価進行の長編SSということでストーリーや進行で多々拙い点がありお見苦しい場面があったと思います。
それでもなんとか完走できたのは参加していただけた皆さんあってこそです、本当にありがとうございました!

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom