佐久間まゆ「凛ちゃん、ここから先へは通しませんよぉ」 (21)

※ご注意です※
キャラ崩壊気味です
まゆがぽんこつです



---8月10日、事務所にて



未央「さて! 本日が何の日かわかるかね、しまむーくん!」

卯月「はい、分かります! 凛ちゃんのお誕生日です!」

未央「ピンポーン正解! 本日はしぶりんくんのお誕生日! つまり…めでたい!」

卯月「めでたい!」

未央「という訳で本日は、ちひろさんとプロデューサーの全面協力の元、事務所でサプライズパーティをやっちゃいます!」パチパチパチ

卯月「いえ~~~い!」パチパチパチ



加蓮「テンション高いね、あの二人」

奈緒「加蓮も大概だけどな」

加蓮「そう?」※鼻メガネ装着

奈緒「そうだよ。いくら何でも早いだろ、それ付けるの」

加蓮「サプライズだよ」

奈緒「現時点で誰を驚かすんだよ」

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モバP(以下P)「よーし者ども、凛が帰ってくるまでに飾り付けを済ますぞオラッ!」

未央「サーイエッサー!」

卯月「サーイエッサー!」

輝子「フヒ…さーいえっさー…」

乃々「さーいえっさーですけど…」



加蓮「それにしても太っ腹だよね。サプライズパーティのスポンサーまで引き受けてくれるなんて」

奈緒「なー。場所を貸してくれるだけでもありがたいのに、なんだか申し訳ないよ」

ちひろ「あら、気にしなくていいんですよ♪」

加蓮「もしかして、プロデューサーのポケットマネーだったりするの?」

ちひろ「まさかぁ、あの人にそんな余裕があるわけないじゃないですか」

奈緒「ちひろさんが言うと信憑性があるな…」

ちひろ「私は、凛ちゃんと皆さんが楽しく一日を過ごしてくれればそれだけでとても満足です♪ お金の心配はしなくていいんですよ♪」

奈緒「ちひろさん、やっぱり天使だったんだな」

加蓮「ちひろさん、太っ腹ー」

P「いよっちひろ! 伊達に太っ腹なのは外見だけじゃないぜ! ウィーピピー!」

ちひろ「夏のボーナス」

P「偉大なる大天使ちひろ様の思し召しで本会を開催出来る事、恐悦至極に存じます」

奈緒「弱っ」

卯月「そういえば、凛ちゃんは今どうしてるんですか?」

未央「お昼すぎまで雑誌の取材だって。だからそれまでに飾り付けとパーティの準備を急がないと!」

奈緒「なぁなぁ。サプライズパーティは賛成だけど、流石に気付いてるんじゃねーか?」

加蓮「確かに、凛だって今日は祝ってもらえると思うだろうし」

未央「チッチッチ、甘いね神谷くん。この本田未央、既に策は練ってあるのさ」

奈緒「なん…だと…」

未央「実はね、しぶりんの誕生日パーティは、事務所で私達と合流してから、しまむーんちでやろうね、って前もって話してあるんだ」

加蓮「なるほど。卯月の家でやるって思い込んでるから、事務所の時点では何もないと油断してる、って作戦ね」

卯月「私が考えました! ぶいっ!」

奈緒「そんなに上手くいくかなあ…」

P「さぁ、凛の仕事が終わるまでおそらくあと2時間くらいだ。それまでに準備を終えるぞー!」

みんな「「おー!!」」

未央「よしよし、今年の誕生日パーティは成功間違いなしだね…おろ?」ピロン

未央「何だろ、しぶりんからLINEだ」



凛【向こうの都合で前倒しになって早く終わっちゃった。今から事務所向かうよ】






未央「…………」ダラダラダラ

卯月「どうしました? 未央ちゃん」ピロン

卯月「あ、私にもLINE来ました」






未央+卯月「…………」ダラダラダラ

未央「エマージェンシー発令!!」

卯月「緊急事態です!!」

加蓮「な、何? どうしたの?」

未央「かくかくしかじかで!」

卯月「しましまむらむらです!」

奈緒「なぁ!? 今から向かうって、現場から事務所までどれくらいだ!?」

P「タクシーでだいたい30分くらいだな」

加蓮「やばいじゃん」

未央「しまむー! レインボーブリッジ封鎖してきて!」

卯月「えぇっ!? レインボーブリッジ封鎖できません!」

P「レインボーブリッジは通らないぞ」

未央「まずいよ、あと30分で準備なんて絶対間に合わない!」

加蓮「誰か足止めするしかないんじゃない? 凛がここに来るまでごまかして時間稼ぐとか」

未央「かれんナイスアイデア! 誰か、嘘が得意そうな人いる!?」

卯月「はいっ! 私は自信ないです!」

未央「うーん良い返事! 次!」

加蓮「私暑いから外出たくない」パタパタ

未央「言い出しっぺのくせに! 次!」

輝子「フヒ…凛さんと二人…会話をもたせる事すら出来る気がしない……」

未央「向き不向きがあるよね! 次!」

乃々「…………」プイッ

未央「目を合わせようとすらしてくれないね! 次!」

奈緒「あ、あたし? あたしはー…」

未央「次!」

奈緒「まだ何も言ってねーだろ!」






??「その役目っ!」



未央「なっ、そ、その声は!」



まゆ「まゆが引き受けますよぉ!」

未央「さ、さくまゆ!!」

奈緒「……まゆが?」

まゆ「はい♪」

加蓮「……大丈夫なの?」

まゆ「ふっふっふ、見くびらないでください。凛ちゃんのクールなように見えてその実ぽんこつな性格は、長年の小競り合いで全て把握しています」

未央(小競り合いて)

まゆ「つまり! 凛ちゃんの注意をそらして事務所到着までの時間を稼ぐなんて、お茶の子さいさいなんですよぉ!」

奈緒(本当だろうか…)

加蓮(自分も同じくらいぽんこつだって事が抜けてるような…)

P「おお、流石まゆ! 頼りになるなぁ!」

まゆ「勿論! プロデューサーさんは大船に乗ったつもりで待っていてください!!」

P「ガンバレよ、まゆ!」

まゆ「はいっ! では行ってきます!」

ガチャッ バタン



未央(プロデューサーにイイとこ見せたいんだろうなぁ…。それにしても)



輝子「まゆさんか…こりゃ終わったな」

乃々「気負いせずゆっくりやりましょう…どうせサプライズはおだぶつです……」

未央(キミを良く知る者からの信頼に涙が止まらないよ、さくまゆ)

---事務所外



まゆ(さて)

まゆ(ノリで引き受けてしまいました)

まゆ(まぁ凛ちゃんああ見えて単純だし、凛ちゃんが事務所に来るまでに寄り道させて、足止めをしましょう)

まゆ(蒼いものかプロデューサーさんのどっちかで釣れば、凛ちゃんなんてちょろいもんですよぉ)スッ ポチポチポチ



---同時刻、タクシー内



ピロン♪

凛「…ん?」

凛「まゆからLINEだ、どうしたんだろ」スッ



まゆ【凛ちゃん、お仕事お疲れ様です。この前、事務所の近所に出来たカフェを知ってますか?】



凛「……」

凛(これって、"あの"カフェの事だよね……)

凛【お疲れ様。そのカフェなら知ってるけど】

まゆ(かかりましたよぉ!)



まゆ【そこのメニューに、とても綺麗な蒼いソーダのかき氷があるんです】

凛【うん、知ってる】

まゆ(流石凛ちゃん、蒼には目がありませんねぇ。ちょろいもんですよぉ)



まゆ【これから、一緒に行ってみませんか?】

凛【先週一緒に行ったじゃん】






まゆ【あ】

凛【あ?】

まゆ【…美味しかったですね、ブルーソーダのかき氷】

凛【そうだね、また今度行こうね】

まゆ【タイムありですか?】

凛【ありでいいよ】

まゆ【タイム】



まゆ(そうでした…うっかりしてました……)

まゆ(この前レッスン終わりに「プロデューサーさんの伴侶にふさわしい女性とは」の議論を交わしたときに、あのカフェに行ったんでした)

まゆ(ぐぬぬ…この作戦は失敗です…)

まゆ(ですが! 頭脳派のまゆには第二第三の手があるんですよぉ…)ポチポチ



凛「何だったんだろう、さっきの…ん?」ピロン

凛「またまゆからLINEだ」



まゆ【凛ちゃん、乃々ちゃんが帰りに六角レンチを買ってきて欲しいとのことです】



凛(無理がありすぎる)

凛【ごめん、帰り道に六角レンチが売ってるところは無さそう」

まゆ【事務所と逆側の、ホームセンターにあると思いますよぉ】

凛【もうタクシー乗っちゃってるんだ】

まゆ【タクシー代は、プロデューサーさんが全額出すそうです】

凛【そこまでする必要、あるのかな】

まゆ【どうしても欲しいとのことで…】

凛【そもそも、六角レンチなんか何に使うの】

まゆ【髪のカールを巻くのに使うんだそうですよぉ】

凛【へえ、そうなんだ】

まゆ【はい!】

凛(何言ってるんだろうこのポンコツ)

---同時刻、事務所内



輝子「まゆさん…大丈夫かな…」

乃々「今は祈るしかできないんですけど……んぅ?」ピロン

乃々(りんさんからLINEが来ました……)

乃々(嫌な予感しかしないんですけど……)チラッ






凛【乃々、六角レンチいる?】






乃々(…………)

乃々(どうして……どうしてもりくぼのLINEにはやたらと怪文書が来るんですか……?)

乃々【No Thank you】

凛【だと思った】

乃々【なら何で聞くんですか……】

凛【それはまゆに聞いてほしいかな】

乃々【(ノ∀`)アチャー】



輝子「りんさん、何だって?」

乃々「作戦は失敗しているようです……」

輝子「フヒ…だと思った…」

---事務所外



まゆ(凛ちゃん、上手く乗ってくれるでしょうか…)ピロン

まゆ(あら? 乃々ちゃんからLINEが来ました)



乃々【人を『怪奇!六角レンチで髪を巻く女!』にしないでほしいんですけど…】

まゆ(なっ!? 凛ちゃん、乃々ちゃんに裏を取りましたねぇ!)

まゆ(どうしましょう…となればもうすぐこちらに来るはずです)

まゆ(こうなったらまゆのリボンでぐるぐる巻きにして……ん?)

カツーン カツーン

まゆ(…この蒼い足音は、もしやッ!)



凛「……こんなところで何してるの、まゆ」

まゆ「……お帰りなさい、凛ちゃん」

凛「ん。中、入らないの?」

まゆ「今、プロデューサーさんがお着替え中でして」

凛「フフ、尚更中入りたくならない?」

まゆ「しゅ、淑女はそんなことしませんよぉ」

凛「知ってると思うけど、今日私誕生日で、卯月と未央と事務所で待ち合わせ中なんだ。未央達が来るまで涼みたいし、入れてよ」

まゆ「そ、それはできません」

凛「どうして?」

まゆ「どうしてもですよぉ」

凛「へぇ……俄然、事務所に入りたくなってきたよ」

まゆ「むむ…良いでしょう。理由は明かせませんが、佐久間まゆの名にかけてここは通しませんよぉ…!」



凛「それはそれとしてさ、まゆ」

まゆ「はい?」

凛「まだ終わってないの? パーティの準備」



まゆ「ふぇっ!?」

凛「あ、やっぱり」

まゆ「なななななななななんの準備ですやら!?」オロオロ

凛「白状しなよ、まゆ」

まゆ「…ば、ばれてたんですかぁ…?」

凛「正直、気付いてなかったけど、まゆからのLINEでね。あんだけ到着引き伸ばそうとしてるんだもん。支離滅裂だったし」

まゆ「そうでしたか…まゆ、余計な事しちゃいました……」

凛「まあ、最初からおかしいなーとは思ってたんだよね。事務所に顔出して、わざわざ卯月の家に行くとかさ」

凛「プロデューサーは来てくれないだろうし、何だかなーって思ってた」

凛「だから、事務所で、皆に祝ってもらえるんだって喜びの方が大きいかな」

まゆ「凛ちゃん…」

凛「で、準備。まだ終わってないんでしょ?」



<シマムー、オサラナラベテ!
<ガンバリマス!
<カレン!ツマミグイシテナイデテツダエ!
<ハーイ
<トモダチ…シュウカクノトキ…
<クエルノカ、ソレ
<イロガヤバインデスケド…



まゆ「…みたいですねぇ」

凛「なら、ほら」

まゆ「……?」



凛「準備できるまで、ブルーソーダのかき氷、食べに行こ」

まゆ「凛ちゃん…はい!」

凛「それにしても、私の仕事が早く終わったせいで、皆を急がせちゃったみたいだね。申し訳ないことしたな」

まゆ「うふ、皆楽しそうだったから大丈夫ですよぉ」

凛「そう? フフ、なら今日は甘えようかな」

まゆ「はい、今日の主役は凛ちゃんですから。あ、そうだ」

凛「どうしたの?」



まゆ「誕生日おめでとうございます、凛ちゃん」

凛「ん、ありがとね。まゆ」






おわり

以上になります。



ここまで読んで頂きありがとうございます。
凛ちゃん誕生日おめでとう。今回書きませんでしたが響子ちゃんもおめでとう
しぶりんはNGやTPの前では結構カッコつけるけど、同じぽんこつPラブアイドルのまゆには
気安くボケたりツッコんだり煽ったりできる仲だと良いなぁと思います。



お目汚し失礼致しました。
後ほどHTML依頼を出してきます。

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