歌詞を思い出せないガルパンシリーズ (44)

ガルパンSS

4話あります


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Choucho「Dreamriser」編


みほ「♪~♪」

沙織「…み~ぽりんっ」

みほ「わっさ、沙織さん」

沙織「どうしたの、ごきげんだね」

みほ「どうして?」

沙織「さっき鼻歌歌いながら歩いてたでしょ。みぽりんが歌なんか歌うの珍しいと思って」

みほ「わたし、歌ってた?」

沙織「気づいてないの? 完全に歌ってたよ」

みほ「そうかなあ」

沙織「歌ってたの」

みほ「…じゃあ、ごきげんってことにしようかな」

沙織「みぽりんクラスになると機嫌も一筋縄ではいかないか」

みほ「沙織さん、授業遅れちゃうよ」

沙織「はーい」



――少しして

みほ「♪~♪」

みほ「…………」ブツブツ…

みほ「♪~♪」

みほ「……………」

沙織「どういう感情?」

みほ「――え?」

沙織「いや、授業の間中ずっと今みたいに、少し歌っては険しい顔してなんかぶつぶつ言ってたでしょ。先生気がついてたけどわざとスルーしてたんだからね」

みほ「うん、ちょっとね……」

沙織「なに?」

みほ「大好きな歌のなかに、どうしても思い出せない歌詞があって……」

沙織「ふーん。なんて歌?」ケータイスッ


みほ「調べちゃだめ!!!」


沙織「え!!?」

沙織「なんで!!?」

みほ「こういうのは自分で思い出さないと馬鹿になっちゃうの! 現代っ子の沙織さんはだめだよ!!」

沙織「あー、そういう……」

みほ「それに何度も何度も聞いたことある歌なのに思い出せないのはなんか嫌だもん」

沙織「ま、一理あるかもね」


沙織「じゃあ一緒に思い出してあげるから、ちょっと歌ってみて」

みほ「うん」

みほ「チャラチャチャーチャ、チャッチャッチャッチャー」

沙織「…………」

みほ「じれったい夢だってー。最初からわかってたー♪」

沙織「あ、『Dreamriser』ね。わたしも好きだよ」

みほ「無関心なかーぜにー。何度傷つーいっても♪」

沙織「あってるね」

みほ「太陽に手を伸ばすー。指先のレゾナンスー♪」

沙織「レゾナンスはわかったんだ」

みほ「まばーたきーのあーいだも、感じたくて―♪」

沙織「まだか」

みほ「こーんきょなんていつもー。後づけーだよっ♪」

沙織「………」

みほ「大人―ぶったー」


みほ「フフフフー♪」


沙織「!」

沙織「そこか!!」

みほ「ここなの」


沙織「いやでもわたしわかるよ?」

みほ「そうかな」

沙織「『Dreamriser』わたしも好きだから、落ち着いて考えればわかると思うんだけど…」

みほ「そう?」

沙織「……フーフーフーフンフフッフー♪……あーとーづーけーだよー♪」

沙織「おとなーぶーうった♪」

沙織「………」


沙織「フフフフー」


みほ「ほら!!!!」

沙織「いや違うのいつもはゼッタイわかるの!! でもなんかみぽちんにつられてわかんなくなっちゃったの!!」

みほ「みぽちんって…」

沙織「みぽりんにつられて!!」


みほ「どうしよう。頼みの綱の沙織さんも白痴ときたか……」

沙織「失礼だろ」

みほ「でも絶対調べたくないなあ。大人ぶった……ルルルルー……。思い出せない」

沙織「私もなんだか調べたくないなあ。好きな歌なのに思い出せないのはファンとして失格な気分」

みほ「でもなんかリズム的には四文字っぽいよね」

沙織「たしかに。理論で考えていくのはいいかもしれないね」

みほ「意味的に考えると、『根拠はいつも後付け。大人ぶった、ナナナナ』だから、何かが大人ぶってるってことにはなるよね」

沙織「そうだね。そう考えると大人ぶるのはやっぱり子供ってことになるよね。その子供の中でも一番生意気盛りなのは中学生くらいだから……」

みほ「ほう」

沙織「こんきょなんていつもーあとーづけーだよー♪」

沙織「おとなーぶうったー」

沙織「中1―♪」

沙織「とかじゃない?」

みほ「…………」

沙織「…………」

みほ「真面目に考えてる?」

沙織「………」

沙織「……いえ」

みほ「困るよ真面目に考えてくれなきゃ。放課後までに思い出さなきゃ戦車道の活動中も上の空になっちゃうからね」

沙織「………」

みほ「危ないからね」

沙織「……すいませんでした」


みほ「しかも四文字だって言ったでしょ。中1は計五文字でしょうが。そういうところもちゃんと考えてよ。ギャグを言いたいのもわかるけどさ」

沙織「いやそれは……。ちいちゃい『ゆ』はもう一文字カウントではなくない? だってつづまって四文字みたいなもんじゃん」

みほ「まあ、たしかに」

沙織「『しゅうしゅうと やかんが泣くよ 紀州では』っていう川柳があったとして、成立するでしょうが。『しゅうしゅうと』はもう言ってしまったら七文字ですけど、もう五文字としてカウントされているでしょうが。最後の『紀州では』も……」

みほ「あー、うん。わかったわかった。わかりました」

沙織「…………」

みほ「…………」

沙織「……………」

みほ「……まあ四文字縛りはなくてもいいか。『大人ぶった、砂時計ー』でも、『すなどけいー』じゃなくって、『すなどけー』っていうもんね」

沙織「その例えはいいね」

みほ「『大人ぶった、中田翔ー』も『なかたしょうー』じゃなくって、『なかたしょー』っていうもんね」

沙織「そうだね」

みほ「『大人ぶった、ところてーん』も、『ところてんー』じゃなくて、『ところてーん』っていうもんね」

沙織「もういいよその例えシリーズは。最後のはちょっと違うし」

みほ「へへへ」


沙織「……でもなんかわかんないけど、最後のところてんは何故か正解に近しいものを感じるね」

みほ「そう?」

沙織「なんか……なんかわかんないけどああいう感じだった気がする」

みほ「うーん。……ところてーん♪ ……摩天楼ー♪」

沙織「摩天楼は遠いと思う」

みほ「いいの、全てに正誤判定つけなくて。口に出して言ってるだけだから」

沙織「うーん。…ところてーん♪ ……ところてーん♪ …うーわからん」

みほ「この後ろの歌詞ってなんだったっけ」

沙織「後ろ? たしか…」

沙織「…摩天楼ー♪ 飛び越えーて今ー♪…フライッ・セーー!」

沙織「……みたいな感じだった気がする」

みほ「英語は?」

沙織「英語のとこはちょっとわかんない」

みほ「わたしも英語はちょっと。ドイツ語だったらわかるんだけどな」

沙織「…………………」


みほ「でもまあフフフフーを飛び越えることはたしかっぽいね」

沙織「そうだね。意味だけでいったら摩天楼もあながち間違いではないよね」

みほ「だから大人ぶったナナナナを飛び越えなきゃいけないわけだ」

沙織「うーん」

みほ「うーん」

沙織「飛び越えるもの……」

みほ「……跳び箱……」

沙織「…………」

みほ「……………」

沙織「………………」

みほ「……………………」

沙織「………………………」

みほ「………………おとなーぶったー……」

沙織「?」


みほ「こころよー」


みほ「………」

沙織「……え?」

みほ「心よ」

沙織「なに?」

みほ「心よだって!」

沙織「なあに、それ?」

みほ「……………」

沙織「……………」


みほ「どうかな」

沙織「……どうかなって………」

みほ「悪くはないでしょ。歌詞として」

沙織「まあ悪くはないよね」

みほ「急に降りてきたの」

沙織「ああ、そうですか………」

みほ「………」

沙織「……おとなーぶうったー」

沙織「心よー」

沙織「………」

沙織「ま悪くはないよね」

みほ「そうでしょ。悪くないよね」

沙織「正解ではないけどね」

みほ「………………」


沙織「………………」

みほ「………………」

沙織「…………おとなーぶうったー――」

みほ「言っとくけど大喜利じゃないからね」

沙織「――さ、」

沙織「……………」

沙織「……うん」

みほ「……………」

沙織「…あ、授業始まる」



その日の戦車道ダイジェスト


優花里「西住殿! 指示を!!」

みほ「…………」ブツブツ

優花里「武部殿! 味方の車両に通信を!!」

沙織「…………」ブツブツ

ドンッ! バンッ! ガツンッ! ゴインッ! ドドドドドド

優花里「めっちゃ撃たれてます~~~!!!」

優花里「もうこのふたりどうしたっていうのーーーー!!!??」


下校

みほ「…………」

沙織「…………」

みほ「答え合わせ、」

みほ「する?」

沙織「そう、だね」

みほ「もう十分考えたもんね」

沙織「現代っ子だってもう誰にも言わせないよ」

みほ「沙織さんバンドエイド何個?」

沙織「バンドエイドは3か所」

みほ「ふうん」

沙織「でも包帯は16か所」

みほ「やっぱり戦車乗ってるときにほかの考え事は良くないよね」

沙織「そうね。怪我しちゃうからね」

みほ「怪我しちゃうもん」

沙織「みぽりん、坂大変じゃない?」

みほ「ううん、大丈夫」

沙織「車椅子後ろから押してあげようか」

みほ「大丈夫。自分への戒めということにしてるから」

沙織「ああ、そう……」

みほ「うん………」


沙織「――じゃあ、見るよ」

みほ「うん…」

沙織「こんきょなんていつもー♪」

沙織「あーとーづーけーだよー♪」

沙織「おとなーぶうったー♪」

沙織「………」


沙織「よぼうせーん♪」


沙織「………………」

みほ「え?」

みほ「なに?」

沙織「よぼうせん」

みほ「え?」

沙織「予防線」

みほ「…………」

みほ「…なに? 予防線って」

沙織「知らない」

みほ・沙織「…………………」

Choucho「Dreamriser」編 完



スティーヴィー・ワンダー “I Just Call To Say I Love You” 編

コンコン

オレンジペコ「はい」

ガチャ

寮母「失礼します。オレンジペコ様宛にお電話がきております」

オレンジペコ「そうですか。どなたからでしょうか」

寮母「ローズヒップ様からです。遠征先のローズヒップ様から長距離のお電話を頂いております」

オレンジペコ「わかりました。すぐに降りますのでそのままにしておいてください」

寮母「はいかしこまりました」


オレンジペコ「――もしもし。お待たせしました、ローズヒップさん」

ローズヒップ『オレンジペコさん、お久しぶりですわー!』

オレンジペコ「お久しぶりです。ローズヒップさん」

オレンジペコ「それとあと、そんなに大声を出さなくても十分聞こえていますよ」

ローズヒップ『え? なんて言ったんですの!』

オレンジペコ「大声を出さなくても聞こえていますと言ったんです」

ローズヒップ『ああそうですかわかりましたわ! もう大声は出さないで喋りたいと思いますわ!!』

オレンジペコ「それが大声なんです!」

ローズヒップ『あーっ、またやってしまいましたわ! ごめん遊ばせっ!!』

オレンジペコ「………」

オレンジペコ「…もういいですから、それでご用件は? 長距離なんですから、手短に言わないとお金がかかってしまいますよ」

ローズヒップ『そうでしたわ! ご用件! それでご用件というのは……』

オレンジペコ「はい」

ローズヒップ『ご用件というのは……』

オレンジペコ「はい聞いていますよ」

ローズヒップ『………』

オレンジペコ「………」

ローズヒップ『忘れてしまいましたわ!!!!』キーン

オレンジペコ「うるs…! だから叫ばないでもいいですから!!」

ローズヒップ『ごめんあそばせっ!!!』キーン

オレンジペコ「直す気がないでしょう!」


オレンジペコ「――それで、ご用件は忘れてしまったと」

ローズヒップ『申し訳ございませんわ』

オレンジペコ「いえ、いいんです。また思い出したときにかけてくれたら」

ローズヒップ『はいい……』

オレンジペコ「……それでは」

ローズヒップ『って、ちょちょちょ、もう切っちゃうんですの!』

オレンジペコ「はい?」

ローズヒップ『せっかく久し振りにお話しできたのですから、もっとお話ししたいですわ!』

オレンジペコ「……それは……わたしも………」

オレンジペコ「…………」

オレンジペコ「でもいいんですか? 長く話せばお金が沢山かかっちゃいますよ?」

ローズヒップ『それはご心配なく!』

ローズヒップ『お父様とお母様から頂いていたお金をぜーんぶ小銭に替えてありますの! ここにたーんと山積みでありますわ!』

オレンジペコ「でもそれって、遠征の……」

オレンジペコ「……」

オレンジペコ「……そうですか」クス


ローズヒップ『あ、そうでした。オレンジペコさんは大丈夫ですの? お時間あるんですの?』

オレンジペコ「わたしなら大丈夫ですよ」

ローズヒップ『それはよろしゅうございましてよ!!』


オレンジペコ「――それで、遠征のほうはどうですか? 充実していますか?」

ローズヒップ『はい! ぼちぼちやっておりますわ!』

オレンジペコ「ごはんはちゃんと食べていますか? 朝昼晩とちゃんと出るんですか?」

ローズヒップ『ええそれはもう! 品数が多くて取り合いにならないのでお優雅にお食事が摂れておりますわ!』

オレンジペコ「そうですか…。それはよかったです」

ローズヒップ『はい!』

オレンジペコ「それで……」


オレンジペコ「今、ひとりで寂しくないですか…?」


ローズヒップ『……はい?』

オレンジペコ「!」

オレンジペコ「あ、ああ。変なこと訊いてしまってすみません」

オレンジペコ「それは明るいローズヒップさんのことですもんね。お友達の二三人はもう出来ているんでしょうね。すみません、今言ったことは忘れてください」


ローズヒップ『え? さっき何て言ったんですの? 声が小さくてよく聞こえませんでしたわ! もう一度言ってくださいまし!』

オレンジペコ「………」

オレンジペコ「………いえ、なんでもありません」

ローズヒップ『そうですか!!』


ローズヒップ『でもこうしてオレンジペコさんと他愛無いお話をするのも普段あまりないことでとっても新鮮な感じがしますわ!』

オレンジペコ「本当ですね。何だか本当に新鮮な気がします」

ローズヒップ『そういえば……』

ローズヒップ『こういう他愛ない電話の歌ってなんかありましたわよね…たしか………』

ローズヒップ『♪~♪』

ローズヒップ『みたいな感じの曲で……』

オレンジペコ「ああ、それはスティーヴィー・ワンダーですね」

ローズヒップ『す、すてぃーびー?』

オレンジペコ「スティーヴィー・ワンダーです。アメリカのシンガーソングライターです」

ローズヒップ『ああ、そうでしたっけ。電話の歌でしたわよね』

オレンジペコ「そうですね」

ローズヒップ『たしか…』

ローズヒップ『アイ・ジャスコー・ツセー♪』


ローズヒップ『フフーフー♪』


ローズヒップ『的な歌詞でしたわよね!』

オレンジペコ「…そうですね。大事なところを覚えていないようですが……」

ローズヒップ『フフーフー♪の部分はなんだったでしょう? 全然思い出せませんわ!』

オレンジペコ「本当ですか? 結構抱き合わせで覚えやすい文ですが……」

ローズヒップ『そうなんですの? そういうオレンジペコさんは覚えていらして?』

オレンジペコ「はい。私はしっかり覚えていますよ」

ローズヒップ『じゃあ教えていただいても?』

オレンジペコ「はい。アイ――」


ローズヒップ『ちょーーーーっとおお待ち遊ばせ!!!!』キーン


オレンジペコ「きゃあ!」

オレンジペコ「…だから大声を……」

ローズヒップ『やっぱり私当てますわ!』

ローズヒップ『当てさせてくださいまし!!』

オレンジペコ「……もう。はい。わかりました」



ローズヒップ『ヒント! ヒントは何かありまして?』

オレンジペコ「ヒントですか?」

ローズヒップ『はい! ヒントですわ!』

オレンジペコ「そうですね……。どうでしょう、電話しなければならないほど伝えなければならない想いといいますか、それほど強い想いを表した言葉がここには入りますね」

ローズヒップ『電話しなければならないほど伝えたい想い、ですの?』

オレンジペコ「まあそのような言葉が入りますね」

ローズヒップ『そうですか……』

ローズヒップ『じゃあ、私が今オレンジペコさんにお電話差し上げてるのと、同じような思いということになりますわね!!』

オレンジペコ「…えええ!!? そ、それはどうでしょうか……」

ローズヒップ『違うんですの?』

オレンジペコ「違うというか、そのう……。ローズヒップさんがどういったお心持でお電話してくれたのか私にはわかりませんし…?」

オレンジペコ「まあお電話してくれたのはご用件があったからなんでしょうけど、どうしてそのご用件を伝えるためだけに小銭をいっぱい目の前に用意しているのかも、私にはわかりませんし?」

オレンジペコ「そのご用件をお忘れになった今もどうして私とお話を続けたかったのかも私にはわかりませんしおすし?」

オレンジペコ「……ローズヒップさんは、今、どういう、お気持ちで私に電話してくれているんですか……?」

ローズヒップ『私の今思っていることですの?』

オレンジペコ「……はい」

ローズヒップ『それは…』


ローズヒップ『お台所からいい匂いがしてきたなーと……』


オレンジペコ「…………」


ローズヒップ『もうすぐごはんかな、とか…』

オレンジペコ「…………」

ローズヒップ『うなぎの匂いが――』

オレンジペコ「切ります」

ローズヒップ『え!? ちょっちょっ、ちょっと! お待ち遊ばせ!!』

オレンジペコ「待ちません」

ローズヒップ『お待ちなさいって! 冗談ですの!! 冗談ですって!』

オレンジペコ「ほんとうですか」

ローズヒップ『今私がオレンジペコさんにお電話差し上げてる理由といいますか、思いなんて…』

ローズヒップ『そんなのオレンジペコさんとお話ししたかったから以外にありませんわ!』

ローズヒップ『ただオレンジペコさんのお声が聞きたくて…』

ローズヒップ『そんな軽い気持だけでオレンジペコさんにお電話を差し上げてはいけませんの? ご迷惑ですの…?』

オレンジペコ「…………」

オレンジペコ「今回は切りません」

ローズヒップ『よかったですわ!』

オレンジペコ「ふふ」


ローズヒップ『――で、何の話でしたっけ……』

オレンジペコ「スティーヴィー・ワンダーです」

ローズヒップ『す、すてぃー…? あ、歌詞でしたわね』

オレンジペコ「そうです。”I just call to say”の後に続く歌詞の話です」

ローズヒップ『ときに、オレンジペコさんはその言葉を伝えるために、誰かに電話をしたことはありますの?』

オレンジペコ「わたしですか?」

ローズヒップ『はい!』

オレンジペコ「え、えーっと、わたしは……」

ローズヒップ『はい!』

オレンジペコ「今のところ、経験はありませんが……」

ローズヒップ『そうなんですの?』

オレンジペコ「はい」

ローズヒップ『なんでも物識り顔していらっしゃるオレンジペコさんでも経験のないことがありますの?』

オレンジペコ「それは沢山ありますよ。ちょっと言い方が気に障りますが」

ローズヒップ『そうですかあ。じゃあわたくしには到底分かり得ない気持ちなのかもしれませんわねえ……』

オレンジペコ「そ、そんなことありませんっ! そんなことありませんよ!!」

ローズヒップ『……へ?』


オレンジペコ「ローズヒップさんだって自分の気持に正直に行動していれば、誰かにこの気持ちを無性に伝えたくなって、それで電話してしまうことだってきっとありますっ」

ローズヒップ『そうなんですの?』

オレンジペコ「わたしだって今まで、どんなにローズヒップさんにお電話差し上げて、このきもちをおつた――」

オレンジペコ「――って、はっ!?」

オレンジペコ「……」

オレンジペコ「なんでもありません。ローズヒップさん、今のはなんでもありません」

オレンジペコ「ちょっと口が勝手に回っただけで、なんでもありませんから、忘れてください、ね?」


ローズヒップ『ああ、そうですの』

ローズヒップ『――じゃあ、そうですねえ。次のヒントは……その気持ちをズバリ動物に例えるなら! 一体何ですの??』

オレンジペコ「…………」

ローズヒップ『………』

オレンジペコ「………………」

ローズヒップ『…あら? もしもーし。オレンジペコさーん。聞こえていらっしゃいますのー?』

オレンジペコ「……流すんですか」

ローズヒップ『はい?』

オレンジペコ「…さっきのわたしの失言を流すんですか」

ローズヒップ『しつげん…?』

オレンジペコ「………はあ、もういいです」

ローズヒップ『湿原…。カバですの………?』


ローズヒップ『――じゃあ、最後のヒント!』

ローズヒップ『ズバリ! 「フフーフー♪」の部分を日本語で表すとどうなりますの!? それを私が英語に直して当てはめてみますわ!』

オレンジペコ「日本語に直すと、ですか?」

ローズヒップ『はい!』

オレンジペコ「そうですね…。夏目漱石は、これを『月が綺麗ですね』と訳しましたね」

ローズヒップ『つ、月が……?』

オレンジペコ「はい」

ローズヒップ『それが歌詞になりますの?』

オレンジペコ「はい」

ローズヒップ『えー、ということは、えーっと、ザ・ムーン・イズ………』

オレンジペコ「あ、いやそういうことではなく……」

ローズヒップ『ということは……』

ローズヒップ『アイ・ジャス・コー・ツセー・ザムーンイズビューティフルー♪ という…』

ローズヒップ『……ちょっと言葉が多いんじゃありません?』

オレンジペコ「あの、違います。すいません」

ローズヒップ『はあ』


オレンジペコ「それを直訳すると、『好きです』です。夏目漱石は、日本人は相手に好意を告白するとき、そんな直接的な言い方はしないと言って、月が――」

ローズヒップ『「好きです」ですわね!! ということは「ライク」ですわね!』

オレンジペコ「――きれ、」

オレンジペコ「………………」

ローズヒップ『ということは、”I just call to say I like you”ですわねっ!!!』

ローズヒップ『確かにこれだった気がしますわ!!』

オレンジペコ「………」

ローズヒップ『アイジャスコ―、ツセー、アイライクユー♪』

オレンジペコ「……………」

ローズヒップ『すごい!! すごくしっくりきますわ!! ですよね、オレンジペコさんっ!!!』


オレンジペコ「違いますっ!!!!!」キーン


ローズヒップ『おわっ!? 耳がッ。声でけエ!』

オレンジペコ「ちーがーいーまーす! 違います!!」

ローズヒップ『そうなんですの!!?』

オレンジペコ「アイ・ラヴ・ユーです!!」

ローズヒップ『え? なんですの? なんていったんですの?』

オレンジペコ「アイ・ラヴ・ユーと言ったんです!!」

ローズヒップ『アイ・ラヴ・ユー? アイ・ラヴ・ユー…ですの? そうでしたっけ……』

オレンジペコ「そうですよ! アイ・ラヴ・ユーですよ!」

ローズヒップ『ユー・ラヴ・ミーでなくて?』

オレンジペコ「アイ・ラヴ・ユーです!!!」

オレンジペコ「誰がなんと言おうとアイ・ラヴ・ユーなんですっ!!!」



ダージリン「…………」ジー

ダージリン「オレンジペコ…青春してるわね………」


オレンジペコ「だから何度言ったらわかるんですっ! アイ・ラヴ・ユーーーー!!!!!!」


スティーヴィー・ワンダー”I Just Call To Say I Love You” 編 完



福山雅治「虹」編

ミカ「♪~♪」

アキ「あ、ミカ。そういえばさっきさあ…」

ミカ「♪~♪」

アキ「む、シカトして」

アキ「ミカってばもう、聞こえたなら反応くらいしてよ」

ミカ「なんだい、アキ」

アキ「うん、だからさっきね…」

ミカ「♪~♪」

アキ「………」

アキ「…なに、さっきからごきげんだね、歌なんか歌って。なんかあったの?」

ミカ「風向きが変われば人の嗜好も変化するものさ」

アキ「はっきり言って」

ミカ「…最近すっかり福山雅治に凝ってしまってね」

アキ「福山に? ミカが?」

ミカ「……♪~♪」


アキ「へ~え信じらんない! ミカが福山だなんて……。信じらんない!」

アキ「あ、今の鼻歌イッツオンリーラブでしょ。わたしちょっと知ってるよ」

ミカ「♪~♪」

アキ「あーいーだーけーはー♪」

ミカ「………」

アキ「わーすー……」

ミカ「……」

アキ「……」

アキ「なんでやめんの」

ミカ「なんとなく、ね」

アキ「ふーん……」


ミカ「………」

アキ「………」

ミカ「……」

アキ「……」

ミカ「君に♪」

アキ「……」

ミカ「聞いて♪」

アキ「……」

ミカ「欲しい♪」

アキ「……」


ミカ「あるよ♪」


アキ「……」

ミカ「…………」

ミカ「………うん、それでさ、アキ――」

アキ「なんかおかしくない?」

ミカ「……」


アキ「いやなんかおかしいでしょ」

ミカ「…そうかな」

アキ「それはそうでしょ。『君に聞いて欲しいあるよ』って日本語としておかしいでしょ」

ミカ「中国語としてはどうかな」

アキ「中国語じゃないでしょ。中国人が使いそうな日本語としては成立してるかも知んないけどでもやっぱりおかしいでしょ。だって歌ってるの福山でしょ。中国人じゃないもん」

ミカ「そうかい」

アキ「自分でもおかしいこと分かったから最後誤魔化したんでしょ?」

ミカ「ちがうよ」


ミカ「ちなみになにが抜けたかな」

アキ「え?『虹』でしょ? あんまり覚えてないなあ。福山って、初期のしか聞かないからなあ」

ミカ「……………」イラ

アキ「え? 君に♪聞いて♪欲しい♪あるよ♪ あれ? でもなにがおかしいんだ? 明らかになにかがおかしいんだけど」

ミカ「やっぱりあってるんじゃないかな」

アキ「それはない!」

ミカ「そうかな。時には回り道をしたほうが伝えやすい言葉もあるんだよ」

アキ「あれ? 君に♪聞いて♪欲しい♪あるよ♪ ……あーだめだまただめだ。また中国人になった」

ミカ「…………」

アキ「あー気になる! でもこういうときって絶対調べたくないんだよね」

ミカ「そうかい。じゃ気のすむまで……」スタスタ

アキ「行っちゃダメでしょ。ミカのまいた種なんだからね! ちゃんと解決するまで手伝って!」グイ

ミカ「私はこういうときはいち早く調べたいんだ」

アキ「……なんかミカらしくない! ミカのイメージってもっとこう……考える感じの人なんだけど。まあ、とにかくカンテレでもマンドリンでもなんでもやってていいからそこに居てよ!」

ミカ「そうするよ」ポロロン


アキ「うーん、君に♪聞いて♪欲しい♪あるよ♪ なにが違うんだろう? ていうかこういうとき何を手掛かりに思い出したらいいの?」

アキ「えー、君に♪聞いて♪欲しい♪………あるよ♪」

アキ「あーもー。わかんなーい!!」


ミカ「君に♪」

アキ「おや?」

ミカ「聞いて♪」

アキ「思い出した?」

ミカ「欲しい♪」

アキ「……」

ミカ「ないよ♪」ドヤ

アキ「………」

アキ「…意味がわかんないでしょう!? 『君に聞いて欲しいないよ』ってもう中国人でも許されない文法だよ!」

アキ「もう、思いだしてないなら黙っててよ!」

ミカ「………」


アキ「うーーーん。……君に♪聞いて♪欲しい♪んだよ♪ ……これか? いやなんか文がなんとなく面白いから違うな……。文の区切れとはいえフレーズが『ん』で始まっちゃいけないな…」

アキ「うーーーーん。手がかりがないなー。どうしようかなー」

ミカ「歌ってみればいいってもんじゃない」

アキ「は?」

ミカ「一方向からではなく色んな方向から物事を見ることが大切さ」

アキ「……そうか! 記憶だけじゃなくて、歌詞の意味から考えろってことね!」

ミカ「柔軟だね」

アキ「ありがとうミカ!」

ミカ「どういたしまして」

アキ「そうか福山はなにかを君に聞いて欲しいんだ! この後の歌詞は……」

アキ「…………」ブツブツ

アキ「……だめだなんにも思い出せん」

アキ「うーーー…」

アキ「…………」ブツブツ

アキ「……あっ!」

アキ「ただ地図をひっろげって~♪ただ…フフを待ってったんだ~♪こーたーえーもーなーくー♪ これがサビだ!」

アキ「重要そうなとこだけなんか思い出せないけどとりあえずサビは思いだせた。よーしこれを手掛かりに…」

アキ「聞いて欲しいもの……。サビで地図が出てるな…。じゃあ――」



アキ「君に♪」

アキ「聞いて♪」

アキ「欲しい♪」

アキ「地図が♪」

アキ「あるよ♪」


アキ「…なんか一個増えた。リズムに対してフレーズが一個増えてしまった……。意味的にもよく分かんないし」

アキ「…ということはこのフレーズのなかで余分なものが一個あるってこと? 多分でもそういうことだよね、『君に♪』のリズムが四つだもんね。……となるとどれが要らないんだろう? 『君に聞いて欲しいあるよ』って、『欲しい』と『あるよ』の間に何かが入ることを考えたら完全な文のような気がするんだけどなあ」

アキ「でもどれかを削るとしても『あるよ』だけはないような気がする。『虹』をそんなに聞いたことの無い私でも『あるよ♪』のところだけはなんとなく印象に残ってるもん」

アキ「あー、どうしようかなー。プロ野球のスタメン決めるときとかってこういう気分なのかなー。全部必要な気がしちゃうな~。だって意味的に考えたら一番要らないの『あるよ』なんだもん。でも『あるよ』は監督に気に入られてるから絶対スタメンから外せないんだよなー」

アキ「あーー。休み時間終わる~~~」


ミカ「君に♪」

アキ「お?」

ミカ「聞いて♪」

アキ「ミカ!」

ミカ「欲しい♪」

アキ「思い出したの!?」

ミカ「歌が♪」

アキ「おお!!!」

ミカ「あるよ♪」

アキ「おおおおおお!!!!」

ミカ「どうかな」

アキ「でかしたよミカ!! リズムに対してフレーズが一個多かったけど、でもそれだよ! 絶対『歌が』だった気がする!! 意味の上でも完全に『歌が』だもん!」


アキ「だって福山は歌の人なんだもん!!」


ミカ「お役に立ててよかったよ」


アキ「さーあ、あとはどれを削るかだ。リズムに対してフレーズがひとつ多いんだから絶対にどれかが要らないはずなんだけど、『君に聞いて欲しい歌があるよ』は文として完全過ぎてどれを削ったらいいか全然わかんないよ…」

アキ「君に♪」

アキ「聞いて♪」

アキ「歌が♪」

アキ「あるよ♪」

アキ「………」

ミカ「………」

アキ「………」

ミカ「違うんじゃないかな」

アキ「わかってるよ! 違うのはわかってたの! もう次に何を消すか考えてたんだから邪魔しないでよ!」

ミカ「うん」

ミカ「………」

アキ「………」

ミカ「………」

アキ「………」


アキ「君に♪」

アキ「歌を♪」

アキ「聞いて♪」

アキ「欲しい♪」


ミカ「ぜったいに違う!!!」


アキ「うるさいなわかってるよ!!」

ミカ「『あるよ』はあるよ!! 『あるよ』は生かしでお願いしますよ!」

アキ「うるさいっていってるでしょう!! こっちはローラー作戦に出てるんだからいちいち反応してこなくていいの!」

ミカ「ローラー作戦っていったってフレーズが変わってるじゃないか! 私が『歌が』で提案したのにアキは勝手に『歌を』に変更しているじゃないか!」

ミカ「おかしいよ!」

アキ「あーもう、いいでしょ変えたって助詞なんだから。だって変えないと文として成立しないんだもん」

ミカ「助詞だからとか名詞だからとか蜂の頭だとか関係ないよ。正解があるんだから。福山が歌ってるのが正解なんだから、それが助詞であっても名詞であっても蜂の頭であっても、間違いは間違いなんだよ!」

アキ「なんかうるさいな。言ってることは間違ってないけどうるさいよ」

ミカ「ちゃんと考えてくれよ」

アキ「まったく…。何様のつもりよ」

ミカ「………」


アキ「………」

ミカ「………」

アキ「お前♪」

アキ「俺の♪」

アキ「歌を♪」

アキ「聞けよ♪」

アキ「…………」

ミカ「…………………」

アキ「……助詞どころか全てを変えて逆に意味だけを残してやりましたよ」

ミカ「………」

アキ「どうですか」

ミカ「………」

アキ「お気に召しましたか」

ミカ「…もうわかった。乗せない。アキは戦車には乗せない」

アキ「ふん、ミカが車長の戦車なんてこっちからお断りだね!」

ミカ「『あるよ』を「虹」から取り去るような奴は、世界からも取り除かれてしまえばいいんだよ」

アキ「好きな歌の歌詞すらろくに思い出せない痴呆に隊長やらせてるこの高校も未来無いな」

ミカ「………」

アキ「………」

ミカ・アキ「ふん!!」


ミッコ「おーいふたりともー。聞いて欲しいことがあるんだけどー」

アキ「あ、ミッコ」

ミカ・アキ「――って、ん!!?」

アキ「今なんて言った!!?」

ミッコ「なに、ふたりしてそんな必死な顔しちゃって」

アキ「いいから、何て言った!!」

ミッコ「腹減った」

ミカ「言ってないだろう! 真面目に答える方向でお願いしますよ!」

ミッコ「え…なに……? えーっと……聞いて欲しいことがあるんだ…とか?」

ミカ・アキ「!!!」

ミカ・アキ「聞いて♪」

ミカ・アキ「欲しい♪」

ミカ・アキ「歌が♪」

ミカ・アキ「あるよ♪」

ミカ・アキ「………………」

ミカ・アキ「うおおおおおおおおおおお!!!!!」

アキ「これだこれだこれだこれだ!!!!」

ミカ「やったやったやったやった!!!!」

アキ「急に来た急に来た!!!」

ミカ「明日に向かって走れー!!!」

ミカ・アキ「はははははははは」タッタッタッタ…


ミッコ「……」

ミッコ「…おーい。聞いて欲しいことがあるんだー………」

ミッコ「…………」


福山雅治「虹」編 完


サザンオールスターズ「TSUNAMI」編

シャワー室

エリカ「――ふう、今日も練習疲れたわね」

エリカ「一日の疲れを早くシャワーで洗い流さなきゃ」

エリカ「一番乗り!!」ガラッ!


?「風に戸惑―う、弱気なぼおくー。通り過がるうーあの日のかあげー」


エリカ(なんだ、誰か先に居たのね……。折角一番乗りと思ったのに)

エリカ(それにしても思いっきり歌ってるわね。誰なのかしら……)

エリカ(私が入ってきたことに気がついてないのかしら? だとしたらちょっと可哀想だから、もう一回音を立てて入ってきましょう)カラカラピシャ



エリカ「いちいばんのりいいいい!!!!!」ガラガラガラガラ!!!


?「とめどながるう、さやか水うよー。消せど燃ゆるう、魔性おうの火いよー」


エリカ(ま、まるで気にしていない……。あれだけの音を立てて入ってきたんだから気がつかないはずはないと思うんだけど…)

エリカ(もう、私の厚意を無にして! もうあとで気まずい思いしても知らないんだから!)カーテンシャッ



?「あんなにい、好きなあ人にい。出会う夏はー、二度とないい~」

エリカ(『TSUNAMI』か…)ゴシゴシ

?「人はだあれもー、愛求おめて、闇にさまよおおう、さだあめえ~」

?「そして風まっかせ、Ohhhhh、マイ・デステニー! 涙枯れるまでええ~~」

エリカ(…………)ゴシゴシ

?「見詰めあーうとーーー、すなあーおにーーー。おしゃあーーべりいいい、出来いなああいい~」

?「津波のよおーうなわびしさにい、アイ・ノオオオウ、怯えてる、Hoooooo!!」

エリカ(…………)ゴシゴシ

?「めぐりあーえたーー、ときいーーからあーー。まほーおがーとけえ!なああいい~」

?「鏡のよおおおな夢のなあかでーー」

エリカ(…………)ゴシゴシ

?「思い出は~、いつの日も~~」

エリカ(…………)ゴシ…


?「ルル~~」


?「…………」


エリカ「…………」


エリカ「………」カーテンシャッ

エリカ「………」タッタッタッ

エリカ「………」シャッ!


エリカ「『雨』でしょ!!!!!!」


まほ「おわっ!!」

エリカ「た、隊長!!?? 隊長だったんですね!!?」

まほ「なんだ一体!!」

エリカ「お言葉ですが隊長!!」

まほ「なんだ!!」

エリカ「『雨』です!!!!!!」


まほ「出てけ!!!!」


サザンオールスターズ『TSUNAMI』編 完

歌詞を思い出せないガルパンシリーズ 完

このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月19日 (火) 19:43:59   ID: S:kM0rWt

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2 :  MilitaryGirl   2022年04月20日 (水) 04:02:44   ID: S:pFkuna

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