【モバマス】雨が降り続くホワイトデーの午後 (19)

モバP(以下P)「じゃあ、一日早いがホワイトデーのお返しな」

雪美「わぁ……いちご大福……」ニコッ

千枝「千枝もですよっ」

ありす「ストロベリードーナツですね……ま、まぁまぁですよ」ウキウキ

由愛「う、嬉しいですっ……」





千秋(鼻血)「見ましたっ!?あの雪美さんの嬉しそうな笑顔を!」

千秋(目からも血)「これは額に入れて壁に飾るレベルの永久保存物の笑顔ですよ」

ちひろ「はいはい、とりあえず血は拭いてくださいね」

ちひろ(やべぇ……こいつ……)

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いつもの四人のお話です

あ、作者はロリコンではありませんよ

P「それじゃあ、いちごが悪くならないうちに食べてくれよ」

雪美「うん……食べる……」

千枝「ありがとうございました!」

ありす「……ありがとうございます」

由愛「優しい心……伝わってきました」

P「じゃあ、ちょいと営業に行ってきますね」ガタン

千枝「え……一緒に食べないんですか?」

雪美「P……」ウルウル

P「すまんな。明日まで帰って来れなくて……」

ちひろ「プロジェクトルミナスですか?」

P「はい……すまんな」

雪美「……お仕事なら……我慢する……」

由愛「あの……気をつけてくださいね……」

千秋「何があったかは知らないけど、あまり女の子は泣かせないようにね」

P「ははっ、心得ましたよ……それじゃあ」





ありす「……」

由愛「?」

由愛「ありすちゃん……?」

ありす「あ……はい」

由愛「プロデューサーさんのこと……かな?」

ありす「……はい」

ありす「忙しいはずなのに、一つずつ丁寧に……」

由愛「うん。プロデューサーさんに感謝しないと……だね」

ありす「せめて、コーヒーの一杯でも……と思ったのですが」





ありす「……コーヒーが飲めないのでそれすらできなくて……」

由愛「うん……」←飲めない

千枝「ち、千枝はカフェオレなら……」←でも砂糖必須

雪美「……無理」←まったく駄目



四人『はぁ……』





ちひろ「別にコーヒーじゃなくてもいいんじゃないですか?」

ありす「えっと……紅茶とかですか?」

千枝「む、無理ですよ。千枝、桃華ちゃんが入れたのを飲んだことがあるけど……」

雪美「簡単じゃなさそう……だから……」ショボーン

ちひろ「ふふっ……コーヒーや紅茶以外にも飲物はありますよ」



雪美「……魔剤…?」

ちひろ「違います」



千枝「ごめんなさい。千枝もちひろさんを見て……」

ありす「スタドリかエナドリかAPかEPかハーt(ry

由愛「あぅ……」





ちひろ「どーせ」イジイジ

千秋「日頃の行いかしら……?」

ちひろ「あるでしょ。チョコレートみたいな味のあれが」



由愛「チョコレート……あ!」

ありす「でも……お湯を入れて溶くだけですよね……?」

千枝「千枝達でもできるけど……」



千秋「それにプラスして、簡単に摘めるのとかを用意するのじゃ駄目かしら?」

雪美「摘む……?」

ありす「なるほど。いちごですね!」

千枝「ありすちゃん……」

由愛「で、でもなんとなくわかります……うんっ」

雪美「ありす……調べる……」

ありす「そ、そうですね。こんな時こそタブレットの出番です!」

ワイワイガヤガヤ



千秋「どうやらうまくいきそうね」

ちひろ「本当は、ホットレモネードとか果実を使った簡単に作れるホットドリンクはいくらでもあるんですけど」

千秋「……今は野暮よ」

ちひろ「ですね」

次の日



ポツポツ

千枝「あ……雨が」

ありす「天気予報を見てきた私に抜かりはありません」フンス

雪美「傘……ある……」

由愛「プロデューサーさん……傘、あるかな?」

三人『っ!』ピキーン



三人『……』

三人『……っ!』バチバチ

三人『私(千枝)がいきます(いく……)!!』キシャー



由愛「あははは……ど、どうやって帰ってくるかもわからないんだけど……なぁ」

…………
……

ありす「勝ちました!」

千枝・雪美「負け……た」orz

ちひろ「ちょうどよかった。Pさん、駅まで来たみたいで……」

ありす「いってきます!」バタン



ちひろ「タクシー拾うって……」

ちひろ「ありすちゃんが迎えに行くまで、待ってるように言わないと……」ハァ



由愛「と、とりあえず……帰ってくるまで一時間弱かな」

千枝「なら、その間に」

雪美「準備……する……」

ありす「……」

ありす(雨……止んじゃいました……)

ありす(ど、どうしよう……)

ありす(予定では……)



~~~~~~~~~~~~

P「お、迎えに来てくれたのか」

ありす「当然です。さ、この傘に入ってください」

P「ははっ、相合い傘か」

ありす「さ、もっとくっついて下さい。雨に濡れますよ」

P「こうか?」ギューッ

ありす「はいっ」ニコッ

~~~~~~~~~~~~

ありす(だったはずなのに……)オロオロ

ありす(もう、完全に雨は止みました……)アワアワ

ありす(そうするとプランBに……あうあう……)アタフタ





P「……」

P(多分、俺と一緒に帰る予定でいたけど、雨が止んだから誘う口実が無くなってオロオロしているな)



P(とりあえず動画に撮っておくか)←キチク

…………
……


ありす「まったく……気がついていたのなら、声ぐらいかけて下さい!」

P「ははっ、すまんな」

ありす「まったくですよ。せめて……」

ギュッ

ありす「事務所に着くまで……その……」

P「わかったよ。手を繋いで帰るか」

ありす「か、勘違いしないでくださいね。これはあくまで大人と子供が手を繋ぐことで、余計な誤解を招かないという純粋な判断の」

P「はいはい、ありすは可愛いなぁ」ナデナデ



ありす「なっ……」(///)



P「お、駄目だったか」スッ





ありす「(///)」

ありす「駄目……じゃ…ありません……」

ありす「……もっと……して下さい」

P「了解しました。俺のありす」



ありす「!」トゥンク

ありす「へ、へへへ変なことを言わないでください!」(///)

ありす「だ、誰が……お、俺のありすですか!」(///)

P「ははっ、楽しく話せたな」

ありす「……」(///)

P「お、事務所が見えてきたな」

ありす「……」

スッ

P「ありす……?」

P(手を自分から離して……)



ありす「これ以上は……フェアじゃありませんから……」

ありす「だから……甘えるのはここまでです」

ありす「さ、上で温かい飲物を用意してますから、ゆっくりと上がって来て下さいね」

タタッ



P「……」

P(ありす……すごい顔が真っ赤だったな)

P(……落ち着くまで少し待ってやるか)

バタン

ありす「た、只今戻りました!」

由愛「あ……お帰りなさい」

雪美「P……どこ……?」

ありす「い、今に上がってきます……よ」

千枝「……」





千枝「ねぇ……ありすちゃん」

千枝「顔、真っ赤だけど……何かあった?」

ありす「っ!?」



由愛「本当……急いで来たのかな?」

雪美「風邪……?」

ありす「ち、違いま……は……は……」





「はっくしょん!!」

由愛「やっぱり風邪……かな?」

雪美「薬……探さないと……」

ありす「か、風邪じゃないですよ……花粉症で……す」

千枝「花粉症……ねぇ?」

ありす「うぅ……」



ありす「春の……」

ありす「春の足音ですっ!」

―そう、それは

―私の心に芽生えた……



バタン

P「ただいまー」

千枝「あ、お帰りなさい」

由愛「お、お疲れ様です」

雪美「P……温かいココア……」

P「お、ありがとうな」ナデナデ

雪美「えへへ……」ニコッ



ありす「……」

ズキッ

―プロデューサーを迎えに行くまで、あんなことやこんなことを考えていたのに

―いざ、会ってしまうと

―そんな考えも吹き飛んでしまう

―自分の意識だけでは止められそうにない

―ともすれば、それに溺れてしまいそうになる

―はっきりわかってしまった

―この想い……



―そして恐いのは……



千枝「このクッキー、千枝が作ったんですよ」

P「おぉ、うまいな」



―それが確実に千枝さんに知られてしまっているということ

―彼女も間違いなく、プロデューサーを……



ズキッ

ありす「っ……」

―ただでさえ、愛とか恋とか知識としか知らなかった

―それが……あの人の顔を見る度、自分の中から一枚一枚剥がされて想いを露出させてしまっているように感じる



ありす(私……)

ありす(明日から……どうすればいいんだろう……)



おしまい

愛と恋と、あこがれに尊敬

これらがうまく表現できなくて、理解できない思春期の恋愛話っていいですよね



では、ありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月21日 (木) 04:27:20   ID: S:ZUSyiF

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