司波「さて…」

司波「さっき成神さんのお母様に聞いた話によると…」

司波「ひなちゃんと成神さんはこちらにいるようですね」

司波「しかし何故バスケコート…」


ﾜｲﾜｲ

司波「おや？あっちから賑やかな声が…」

ひな「えーい！」ﾎﾟｲ

阿修羅「おっ、ひなちゃんナイスシュートだな！」

陽太「すごい…すごいよひな！」

ひな「えへへ～」




司波「・・・・・」

司波（す、すごい幸せそうにしてる…）

司波（ってかひなちゃん回復早くない？）

司波（施設にいた時のあの守られヒロイン感はどこに…）


司波「…ん？」





伊座並「フフフ…今日も2人幸せそうね」ﾊﾟｼｬﾊﾟｼｬ

伊座並「ちょっと国宝君邪魔よ、ツーショットが写らないじゃない」


司波（何か変な人いる…）

司波「あ、あの…」

伊座並「はい？」

司波「失礼ながら、あなたもしかして盗撮…」

伊座並「違います、ただ愛でているだけです、陽ひなを」

司波「は、はぁ…」

伊座並「そういうあなたは？」

司波「私は前までひなちゃんのお世話をしていた司波という者です」

伊座並「成神君がひなちゃんを助けに行った先の人ね」





伊座並「つまり私達から陽ひなを奪った人って事ね」

司波「違います」

陽太「ひなー」

ひな「よーたー」



伊座並「あんな幸せそうな2人を引き裂くなんて、酷い事をする人もいたものね」

司波「いやいや、成神さんには色々迷惑を…」

伊座並「迷惑？成神君がひなちゃんを傷つけるような事するわけないでしょう」

司波「それが…」

伊座並「…にわかには信じがたいわね、成神君はヘタレではあっても馬鹿ではないはずよ」

司波「随分な言い方しますね」

伊座並「だって成神君潰れかけたラーメン屋立て直したり、麻雀大会を口八丁で優勝したり…」

司波「そんなことを…」

伊座並「私とお父さんも助けてもらったわ」

伊座並「それにトラックに連れ去られたひなちゃんの事も国宝君と一緒に助けたしね、そんな人が無能なわけないじゃない」

伊座並「きっとひなちゃんに会えたせいで舞い上がっちゃったのね」

司波「そうなんでしょうか…」　

伊座並「でも最後には2人はちゃんと元通りになってよかったわ」

司波「そうですね…」

伊座並「納得してませんか？」

司波「あのままの方がひなちゃんも幸せだったと思いますし…」

伊座並「でも成神君はひなちゃんを選んだ、それは…愛よ！」

司波「愛…ですか」

伊座並「まだわかりませんか？じゃあウチに来てください」

司波「え？」

伊座並「私の陽ひなコレクションを見れば2人の絆がいかに尊いかわかるでしょう」

司波「い、いや…」

伊座並「じゃあ行きましょうか」ｶﾞｼ


司波「あ、ちょっ…もっとひなちゃんを見せ…」




ｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱッ!!!!!

ひな「？」ｷｮﾛｷｮﾛ

陽太「ひな？どうしたの？」


ひな「なんでもなーい」


陽太「そっか、大分汚れたしウチに帰ってお風呂入ろうか！」


ひな「うん！」


陽太「隅々まで綺麗にしてあげるからね～」ﾆﾔﾆﾔ

ひな「わーい！」


阿修羅（傍から見たらキモく見えてるぞ、陽太…）

伊座並「あ、成神君殴った件についても詳しく」

司波「いや、あれは私じゃなく…」

伊座並「陽ひなに傷がついたらどう責任とるつもりなのかしら？」

司波「まぁ確かにやりすぎたとは思いましたが、向こうだって身分詐称…」

伊座並「はい？」ｷﾞﾛ


司波（こ、この子怖い…）



～おわり～