【わたてん】みやこ「天使と距離を置いてみた!」 (42)

みやこ「フヘヘ……フヘヘ……良いよぉ~花ちゃん良いよぉ~」パシャッ パシャッ

花「……」

みやこ「次ノアちゃんもお願い!」

乃愛「オッケー!」

ひなた「みゃー姉ー!」

みやこ「もうちょっとくっついてみようか!」パシャッ パシャッ

花「うわっ……」

ひなた「みゃー姉ー! わたしはー!?」

みやこ「ふひひ……ふひひひっ」パシャッ パシャッ

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みやこ「はい花ちゃん。 今日のおやつだよー」

花「チョコレートケーキ……!」ムシャコラムシャコラ

乃愛「ん、おいしー!」

ひなた「やっぱりみゃー姉の作ったお菓子は世界一だな!」

みやこ「も~大げさだよー」

みやこ「あっ、花ちゃんはどう?」

花「すっごく美味しいです! おかわりください! あとお土産にも包んでください!」キラキラ

みやこ「うん、前にも言ったけど食べながらおかわりの要求するのはやめようね?」

数ヶ月前、念願の花ちゃんとお友達になったのだが、『インドア大学生の私が小学生の女の子を外で撮影していると不審者扱いされるのでは』?
という懸念の声があり、結果、お菓子と引き換えに花ちゃんが定期的に私の作ったコスプレ衣装で撮影会してくれるようになった。しかし花ちゃんはなんだか?
私のことがキライみたいで、いつもいつも不愛想に蔑む目で見て、心イタイイタイなのだった。?

乃愛「お邪魔しましたー! ヒナタちゃん、また明日!」

ひなた「おう! また学校でな!」

花「お姉さん」

みやこ「えっ? な…何かな?」

花「明日はホットケーキが食べたいです」

みやこ「あっうん……分かった。作っておくね」

花「お願いします。では」ペコッ

ひなた「またな~! 花!」

花「ん」

みやこ「トホホ……花ちゃん可愛いのに私を見る目はツメタイツメタイなんだから……あーあ、どうにかしてね花ちゃんの私への態度をやさしくて実の妹のようなものにしてもらえないかな~、ん?」?

ひなた「みゃー姉!」ガバッ

みやこ「うわっ!?」

ひなた「みゃー姉! 一緒に遊ぼー!」

みやこ「さっきまで花ちゃんやノアちゃんと遊んでたでしょ!?」

ひなた「じゃあ一緒にお風呂入ろー!」

みやこ「んー……それならいいか……」

ひなた「いやったぁぁぁぁぁ!!」ギュゥゥゥゥ

みやこ「痛い痛いっ! もぉ~ひなたはいつまでたっても甘えん坊なんだから……」

ひなた「みゃー姉髪洗って~!」

みやこ「はいはい……」

ひなた「次は私がみゃー姉の髪を洗う!」

みやこ「えぇっ? 良いよ自分で洗うから 」ゴシゴシ

みやこ「(ひなたに洗って貰うと痛いし……)」

ひなた「やだー! みゃー姉の髪洗う!」

みやこ「えー……しょうがないなぁ……優しく洗ってよ?」

ひなた「分かった!」





みやこ「(ひなたが私にベッタリなのもどうにかならないかなぁ……)」

みやこ「(前に5日間私と距離置かせたら、その後もっとベッタリ引っ付いてくるようになったし……)」

みやこ「(嫌われるよりは良いけど……ん?)」

みやこ「(前よりもベッタリ……)」

みやこ「(もしかしてこれって……)」




みやこ「(花ちゃんにも有効なのでは!?)」



ひなた「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」ゴシゴシ

みやこ「ちょっ痛い!! ひなたストップ!」

ー1日目ー

ひなた「みゃー姉ただいまー!」

乃愛「おっじゃましまーす!」

花「お邪魔します」

みやこ「お帰りひなた。花ちゃんノアちゃん、いらっしゃい」

乃愛「ミャーさんミャーさん。今日の衣装は?」

みやこ「あ~その、えっとね……しばらく撮影はいいかなって……」

花・ひなた・乃愛「!?」

乃愛「ミャーさん……」

みやこ「なっ……何?」

乃愛「大丈夫? 頭でも打った……?」

みやこ「どこも打ってないから!」

ひなた「みゃー姉熱でもあるのか!?」

みやこ「健康そのものだから!」

花「お姉さん……」

みやこ「は……花ちゃんも心配してくれるの……?」

花「撮影しないってことは、ホットケーキ食べられないんですか……!?」

みやこ「少しは私の心配もして!?」

みやこ「はい。1枚目焼けたよ!」

花「ホットケーキ……!」キラキラ

花「(変なコスプレしないでお菓子好きなだけ食べられる……今日はいい日だ……!)」

乃愛「アタシが切り分けてあげる!」

ひなた「おー! 頼んだぞノアー!」

乃愛「まっかせて! はい、花ちゃん!」

花「ん」ドボドボ

みやこ「ちょっ、花ちゃんメープルシロップかけ過ぎ!」

花「うるさいですね……」

花「おいしい……! お姉さん、早くおかわり焼いてください」ムシャコラムシャコラ

みやこ「あと少しだからもうちょっと待っててねー」

みやこ「(ふふ……3人とも嬉しそう)」



みやこ「(…………ってダメじゃん!!)」ガシャン!

ひなた「どうしたー? みゃー姉」

みやこ「(何やってんだ私! コスプレ無しでお菓子だけ作ってあげてたら花ちゃんにとってメリットしかないよ!)」

みやこ「(花ちゃんには悪いけど、明日からはお菓子は封印しなきゃ……!)」

みやこ「(花ちゃんともっと仲良くなるために!)」

ー2日目ー

乃愛「えー!? 今日も新しい衣装ないの!?」

みやこ「う…うん。実は衣装を作るお金がなくて……」

乃愛「そっかー。じゃあしょーがないね」

花「今日も撮影しなくていいんですか。お姉さんの気持ち悪い趣味に付き合わずに済んで良かったです」

みやこ「き……気持ち悪い……」

花「ところで今日のお菓子はなんですか?」

みやこ「え…お菓子? ないよ」

花「え……」

花「ど……どうして……」

みやこ「だ…だって……花ちゃんが私の作った服を着て写真撮らせてくれるかわりにお菓子を作るって約束だったでしょ?」

みやこ「写真撮ってないんだから、お…お菓子もあげないよ!」

みやこ「お菓子の材料にもお金は掛かるからね!」

花「!?」ガ-ン

花「そ……そんな……遂に恐れていたことが……!」

想像の中のみやこ『花ちゃんは飽きたからもういいや。お菓子もあげないからもう来なくていいよ』

みやこ「は…花ちゃん……?」

ー3日目ー

乃愛「じゃあやっぱり今日も衣装もお菓子もないんだ?」

ひなた「おう! みゃー姉が言ってた!」

乃愛「うーん……なんか最近のミャーさんちょっと変!」

ひなた「そうかー?」

乃愛「だって、あのミャーさんが世界一可愛いアタシとハナちゃんの写真を撮ろうとしないんだよ!? 世界一可愛いアタシとハナちゃんを!」

花「なんで2回言ったの」

乃愛「ねぇ、ハナちゃんもおかしいとって思うでしょ!?」

花「別にどうでもいい」

花「大体、お姉さんはいつも変でしょ」

乃愛「あっ確かにー!」

花「じゃあ私帰るから」

ひなた「花ー? 今日はウチに寄ってかないのかー?」

花「ごめんひなた。今日はそういう気分じゃない」

ひなた「そっかー。じゃあまた明日なー」

花「…………」ガラッ

ひなた「?」

花「……お姉さんの嘘つき……」ボソッ

乃愛「ハナちゃん……」

乃愛「(これは一度ミャーさんと話し合った方が良さそうかも……)」

みやこ「えぇっ!? 花ちゃんが!?」

乃愛「何があったのか知らないけど、早く仲直りした方がいいよ!」

乃愛「今日なんて一日中ずっと不機嫌で、さっきだって一人だけ先に帰っちゃったんだから!」

みやこ「で、でもぉ……」

乃愛「ねぇ何があったの? なんか事情があるならアタシ聞くよ?」

みやこ「だ……誰にも言わない……?」

乃愛「もっちろん! アタシを信じて! ミャーさん!」

みやこ「あんまり信用出来ないけど……実はね」

乃愛「……ミャーさんは馬鹿なの?」

みやこ「ひどい!」

乃愛「このままだと絶交されかねないって分かってる?」

乃愛「今すぐやめて菓子折り持って謝りに行った方が良いよ!」

みやこ「や……やっぱり……?」

みやこ「うーん……分かった!」

乃愛「ミャーさん!」

みやこ「明日謝ろう! ノアちゃん! 明日学校終わったら花ちゃんをうちまで連れて来て!」

乃愛「今行きなよ!」

花「……ただいま」

春香「お帰りなさい花ちゃん」

春香「今日は早かったのね」

花「別に……いつもひなた達と遊んでる訳じゃないし」

春香「そう…………」

春香「あ、そういえば貰い物のケーキがあるんだけど食べる?」

花「ケーキ!? 食べる!」

春香「駅前に出来た新しいケーキ屋さんなんですって」

春香「美味しいって評判で、いつもすぐに売り切れてなかなか買えないのよ」

花「へぇー……」パクッ

春香「どう? 美味しい?」

花「あれ……」

花「(全然美味しくない……何で……)」

花「(これじゃお姉さんの作ったケーキの方がずっと……)」

花「(でも……お姉さんはもう……)」

ー4日目ー

乃愛「ヒナタちゃーん! 今日ヒナタちゃんちに遊びに行っていい?」

乃愛「ハナちゃんも行くよね?」

花「いや……私は….」

乃愛「いーからいーから! ミャーさんはほっといて3人で一緒に遊ぼうよ!」

花「はぁ……しょうがないなぁ……」

ひなた「駄目だ!!」

花・乃愛「えっ」

ひなた「みゃー姉が絶対に花と乃愛を連れて来ちゃダメだって言ってた!」

乃愛「えぇっ!? なんで!?」

花「…………」

花「……もう知らない」

乃愛「あわわわわ……」

乃愛「も~~~~! ミャーさんは何やってるの!?」

ひなた「みゃー姉ただいまー!」

みやこ「ゴホッ……ゴホッ……おかえり……ひなたー……」

ひなた「大丈夫かみゃー姉!?」

みやこ「うん……朝より熱は下がったみたい……」

ひなた「そっか! じゃあもっと熱が下がるように私が看病してあげる!」

みやこ「えぇっ!? 風邪が感染るといけないしいいよ! ゴホッ! ゴホッ!」

ひなた「みゃー姉!」

みやこ「(ひなたに看病してもらったら余計に風邪が悪化しそうだし……)」

みやこ「ほら、自分の部屋に戻りな」

みやこ「熱が下がったらいっぱい遊んであげるから……」

ひなた「うぅー……分かった……」

みやこ「……あ、そうだ ひなた」

ひなた「ん? なんだみゃー姉」

みやこ「花ちゃんとノアちゃんには伝えておいてくれた……?」

ひなた「おう! ちゃんとうちに来ちゃダメだって伝えておいたぞ!」

みやこ「ありがと~ ……二人に風邪が感染ったら大変だからね……」

みやこ「(それにしても……)」

みやこ「(大学堂々とサボれるし1日中寝てても許されるし、たまには風邪ひくのも悪くないかも……!)」

花「これも美味しくない……」

花「やっぱりお姉さんの作ったお菓子の方がずっと美味しい……」

春香「花ちゃん、ちょっといいかしら?」

花「……なに?」

春香「星野さんのお家までお使いに行って欲しいんだけど……」

花「やだ。行きたくない」

春香「そんなこと言わないの。みやこちゃんが風邪ひいたらしくて、お見舞いに行ってきて欲しいのよ」

花「え……お姉さんが……?」

春香「みやこちゃんにはいつもお世話になっているでしょ?」

花「…………」

花「結局家の前まで来てしまった……」

花「(お姉さんの部屋……カーテン閉まってる)」

花「……いつもなら迷わず呼鈴押せるのに」

小依「あれ? 花ちゃんじゃない」

夏音「ひなたちゃんのお家の前で何やってるのー?」

花「小依……夏音……」

花「別に……お姉さんが風邪ひいたからお見舞いに来ただけ」

夏音「えっ? ひなたちゃんのお姉さんが?」

小依「大変! かの! 私達もお見舞いに行くわよ!」

夏音「よりちゃん、具合が悪いのに大勢でお邪魔したら悪いよー」

小依「あ……そっか……」

夏音「花ちゃん。私達の分もお姉さんによろしく伝えておいてもらえるかな?」

花「ん……分かった」

花「…………」

夏音「ねぇ花ちゃん、もしかして何か悩みがあるんじゃない?」

花「えっ……」

小依「花ちゃん悩みがあるの!?」

小依「私を頼りなさい! 私が相談に乗ってあげる! 」

夏音「よりちゃん落ち着いてー」

夏音「花ちゃん。私達が悩みを解決できるかは分からないけど、誰かに話せばすっきりするかもしれないよ?」

花「夏音……」

花「……それで、最初はお姉さんのお菓子が食べられないのがショックなだけだと思ってたんだけど」

花「お姉さんに避けられてるって思ったら、なんかよく分からないけど、胸の辺りが痛くなってきて……」

花「お姉さんにどう思われようと、お菓子さえ貰えるならどうだって良いのに……」

夏音「そっかぁー 。花ちゃんはひなたちゃんのお姉さんが大好きなんだね」

花「は……?」

小依「うわ嫌そうな顔」

夏音『花ちゃんは、きっとお姉さんに必要とされるのが嬉しかったんじゃないかな』

夏音『お姉さんと仲直りしたいならー、ちゃんと素直にそのことを伝えた方が良いと思うよ?』

花「(……なんて夏音は言ってたけど)」

花「(まだこの気持ちがなんなのか、よく分からない)」

花「(……でも)」

花「(お姉さんとずっとこのままでいるのはなんか嫌だ……)」

コンコン

花「お姉さん。入っても良いですか?」

みやこ「はっ花ちゃん!?」

みやこ「どどどどうしてうちに!?」

花『……入りますよ』

ガチャッ

みやこ「ちょ……ちょっと待って! 今マスク着けるから!」

花「……お姉さんがマスクしてると、初めて会った時のこと思い出しますね」

みやこ「うっ……あの時のことは忘れて……」

花「忘れたくても忘れられませんよ。あんなに怪しい人見たことありませんから」

花「……それより具合、どうですか?」

みやこ「あ、うん! だいぶ良くなってきたよ!」

花「本当ですか……?」ピトッ

みやこ「~~~~!!」

みやこ「(はっ花ちゃんのおでこが私のおでこに!! っていうか顔近っ!!)」プシュ-

花「あつっ!? 全然良くなってないじゃないですか」

みやこ「ちっ違うよ! これは花ちゃんが……」

花「いいから安静にしててください」

みやこ「はい……」

みやこ「(私今花ちゃんに看病されてる……! もう死んでも良い……!)」

みやこ「(……でもここ何日か花ちゃんには悪いことしちゃったなぁ……)」

みやこ「(もう3日もお菓子作ってあげてないし……やっぱり謝った方がいいよね……!)」

花「…………」

花「(私の気持ち……)」

花「(上手く言葉に出来ないけど、ちゃんと伝えよう)」

花「あの、お姉さん」

みやこ「すみませんでしたぁ!!」

花「!?」

花「……つまり、全部私の気を引くためだったということですか?」

みやこ「う……うん……ごめんね?」

花「……最低ですね」

みやこ「ですよねー……」

みやこ「(完全に嫌われた……)」

花「…………」

花「……でも今回は許してあげます」

みやこ「えっ? ほんと!?」

花「ただしこれから1ヶ月、コスプレの撮影無しでお菓子を作ってくださいね」

みやこ「そ……そんなぁ……」

花「それが嫌なら許しません」

みやこ「わ……分かった! しばらく撮影は我慢するから! だから嫌いにならないで!」

花「そうですか。じゃあお姉さん」




花「今度は約束、守ってくださいね?」ニコッ

みやこ「!」ドキッ





くぅ疲こ完です!
わたてんはひなたといる時のみゃー姉と
みゃー姉といる時のひなたが一番好き^_^

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