晶葉と頼子と、時々、りあむ (17)


晶葉「最近めっきり暖かくなったな」

頼子「日も長くなっているのを感じるね……」

晶葉「……平和だな」

頼子「……平和だね」

晶葉「いや、平和なのはいいことだ。だが少し刺激が足りないのではないだろうか?」

頼子「変なロボ作らないでね……」

晶葉「信用ないな」

頼子「違うよ……、晶葉ちゃんならなんかするなって信用しているんだよ……」

晶葉「それはひどくないか?!」

頼子「晶葉ちゃんの考えてることなら大体わかるからね……」

晶葉「嬉しいような、そうでもないような」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1551362138



頼子「この事務所のツッコミ役を自認してるからね……」

晶葉「頼子だって天然ボケを……」

頼子「ん……?」

晶葉「ごめんなさい、なんでもないです」

頼子「……その反応はひどくない?」

晶葉「私にどうしろと言うのだ」

頼子「私は……天然ボケじゃない……」

晶葉「ダウトだ」

頼子「菜々さんよりはまし……」

晶葉「まあ、ウサミンよりはな……」

頼子「平和だね……」

晶葉「平和だな……」




ちひろ「そこの緩みきっているお二人、朗報ですよ。今日新人さんが来るみたいです」

晶葉「ほほう、新人だと!つまりは被験者か」

頼子「あまりやりすぎちゃダメだよ……」

ちひろ「止めはしないんですね」

頼子「コミュニケーションの範疇ならいいかなって」

ちひろ「いい理解者ですね……」

晶葉「へへん、そうだろう。頼子は私の素晴らしい理解者なのだ!」

ちひろ「仲がいいことはいいことです」

モバP「戻りました」

ちひろ「噂をすればですね。私は少し業務に戻ります」


モバP「新人を紹介するぞ、今日から打ちの事務所に所属する夢見りあむだ」

りあむ「炎上でもいい!目立ちたい!ザコメンタルでもチヤホヤされたいりあむちゃんだよ!」

晶葉「これはまた……」

頼子「個性的な方ですね……」

モバP「うちにぴったりだろ」

晶葉「……案外ぴったしかも知れないな。ウサミンがいるときじゃなくて良かったのか?」

モバP「ほら、今直接菜々と会わせたら、りあむ消滅しちゃいそうじゃん」

りあむ「どんな評価なの?!」

頼子「私の負担が増えそう……」

モバP「そこは頑張ってくれとしか言いようがない。二人も自己紹介を頼む」

晶葉「池袋晶葉だ、よろしく」

頼子「古澤頼子です……、よろしくお願いします……」


りあむ「知ってるよ!天才と博識の二人だよね!ぼくもアイドルオタクの端くれだから!」

モバP「よーし、次は質疑応答だな。りあむに聞きたいことはなんでも聞いてくれ。俺は少し席をはずす」

晶葉「よし、任しとけ。出身地はどこなんだ?」

りあむ「やさしい世界だよ!」

晶葉「千葉県か」

頼子「違うと思うよ……」

晶葉「ふむ、自分の長所は?」

りあむ「長所なんてないよう……ちょっと乳がでかいくらい……95とか」

頼子「は……?」

りあむ「ひっ!」


晶葉「頼子、アイドルがしちゃいけない顔してるぞ。にしても私と身長が大差ないのにそれはすごいな。ウサミン以上じゃないか」

りあむ「興味ある?チヤホヤしてくれるなら触らせてあげてもいいよ!」

晶葉「それじゃ失礼して、……ふむ!いいものだな!」

りあむ「そうでしょう!ぼくをすこってくれていいんだよ!」

頼子「晶葉ちゃん……、失礼なことはダメだよ……?」

晶葉「うっ、そんな顔で睨まないでくれ。じゃあ最後にどうしてアイドルになろうと思ったんだ?」

りあむ「学校も続かなかったし人生逆転のチャンスの場としてアイドルを選んだんだよ!みんなにチヤホヤされたい!」

晶葉「ははは、これはわかりやすくていいな!」

頼子「そうだね……」



りあむ「バカにしないの?」

晶葉「何故バカにする必要がある?言うならば私だって父さんに認められたくて始めたんだぞ」

頼子「私だってスカウトされて華やかな世界に憧れたからですし……」

晶葉「純粋にアイドルになりたくてアイドルになったのはウサミンぐらいか」

りあむ「クソザコメンタルのぼくでもやっていける?」

晶葉「もちろんさ、私のほうがひどかったぐらいさ」

頼子「昔の晶葉ちゃんはね……、最初は人前とか無理だったもんね」

晶葉「懐かしい話さ。私はPという助手がいて、頼子という理解者がいてここまで来れたよ」

頼子「晶葉ちゃん……」

晶葉「頼子……」



りあむ「いい話の最中だけど、ぼくの理解者はいる?」

晶葉「……」

頼子「……おいおい見つけましょう」

りあむ「うわーん!ぼくはやっぱり誰も味方がいない、天涯孤独なんだ!」

晶葉「ははは、話は変わるが私達に聞きたいことはあるか?先輩として何でも答えよう」

頼子「普段妹ポジだから晶葉ちゃんが先輩風吹かしてる……」

りあむ「はいはいはい!ありますあります!」

晶葉「おお、なんだ?」

りあむ「楽して人気者になれる手段とかある?」

頼子「それは……」

晶葉「勿論あるぞ!」

りあむ「えっ、どんな方法!」


晶葉「その前に、ちょっと抱きつかせてもらっていいか?」

りあむ「人気者になれるなら!」

晶葉「ふむ、やっぱりこの胸はいいな……。これを改造で失うにはおしい……、だが犠牲は付き物だ……」

りあむ「ちょっと怖い単語が聞こえる!それに頼子ちゃんが怖い顔で睨んでくる!この事務所怖い!」

晶葉「しかし、素材はいい……。ダイアナンA、ミサイルだな!よし、人気者になれる改造が決まったぞ!」

りあむ「むりむりむりむり、改造はむり!」

晶葉「大丈夫だ。Pも最初はそう言っていた」

りあむ「えっ!Pサマは改造されてるの?!」

頼子「もう……、あまりからかっちゃダメだよ……」

晶葉「ははは、すまない」


りあむ「そうだよね、人を改造するなんてむりだよね」

晶葉「許可さえあれば出来るぞ!」

りあむ「え、こわっ……」

頼子「ダメだからね……」

晶葉「改造がダメなら仕方がない。少し遠回りな方法になるが試してもらいたいものがある」

りあむ「このさい改造じゃないだけましだよ!」

晶葉「ばばーん、ダンベル歌え君3号の完成版、ダンベルマイクロボだ!」

頼子「この前作っていたやつだね……」

晶葉「早速使ってみてくれ」


りあむ「お、重い……、ぼくには持てないよ!」

晶葉「そこでそのボタンを押してくれ、使用者の能力に合わせて形状記憶合金がパージするぞ」

頼子「謎技術……」

りあむ「このボタンを押すよ」バーン

晶葉「……ふむ」

頼子「全部の重りが落ちた……」

晶葉「はっはっは、これは想像以上だな!」

頼子「晶葉ちゃんはいつも楽しそうだね……」

晶葉「こうなったのも頼子、君のおかげだ」

頼子「晶葉ちゃん……」

晶葉「頼子……」



りあむ「ちょっとまって、そこでいい感じにならないで!これはどういうことなの?」

晶葉「それが今のりあむの能力だ」

りあむ「うわーん!いつも自分で言ってはいるけど視覚的にクソザコだとわからされた!やむ!」

頼子「ここまで振り切れてると清々しささえありますね……」

晶葉「やっぱり手っ取り早く改造するしかないか……。今ならロケットパンチと自爆機能の豪華特典もつけよう」

りあむ「改造はやだ!てか怖いものばっかりじゃん!」

頼子「とりあえずウサミミつけましょう……」

晶葉「ウサミミか、いいな。ムーンライトバニー再結成だな!」

りあむ「頼子ちゃんまでそっち側に回らないで!」

_____

ちひろ「楽しそうですね」

モバP「仲良くなれそうでよかったです」

ちひろ「基本うちの子はみんないい子ですからね。それよりもなんでりあむちゃんを選んだんですか?」

モバP「そうですね、個性が強そうなのでうちの事務所でもいけるかなというのが一つ」

ちひろ「晶葉ちゃん菜々さんのツートップですし、頼子ちゃんも二人に負けないものを持ってますしね」

モバP「頼子も強くなったな……。それともう一つは青田買いですね。例えば晶葉も最初はクソザコですが、頼子や菜々と出会って強くなりましたし」

ちひろ「なにかあったときりあむちゃんもハジけるのではないかと?」

モバP「そういうことです」



りあむ「うわーん!Pサマ、二人がいじめる!」

モバP「もう、ダメだぞ。晶葉」

晶葉「なんで私だけ!」

頼子「あはは……、やりすぎてしまいましたね……。すみません……、りあむさん……」

モバP「晶葉も」

晶葉「りあむ、すまない」

りあむ「うっ、いいよぉ」

モバP「なんだか小学生以来の光景」

ちひろ「……平和ですね」

以上で短いけれど終わりです。

二月のあきよりSSです。あきよりにどうかユニット名をください!

りあむちゃんはいいキャラしていると思います。今後の育成に期待。

一月のあきよりSSです。

古澤頼子「彼女が白衣を脱いだなら」

古澤頼子「彼女が白衣を脱いだなら」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1548944413/)

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom